JP2003197347A - スパークプラグおよびその製造方法 - Google Patents

スパークプラグおよびその製造方法

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JP2003197347A JP2001369029A JP2001369029A JP2003197347A JP 2003197347 A JP2003197347 A JP 2003197347A JP 2001369029 A JP2001369029 A JP 2001369029A JP 2001369029 A JP2001369029 A JP 2001369029A JP 2003197347 A JP2003197347 A JP 2003197347A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貴金属チップの火花消耗性および電極母材の
加工性を確保しつつ、電極母材と貴金属チップとの接合
性に優れたスパークプラグを提供する。 【解決手段】 Pt合金やIr合金等の貴金属チップ5
0、60と接合される電極母材30、40は、その成分
元素において最も多く含む成分を主成分元素としたと
き、該主成分元素をNiまたはFeまたはCoとして2
種類以上の添加元素が添加されている合金よりなるもの
とし、これら2種類以上の添加元素は、酸化物となる標
準生成自由エネルギーが主成分元素よりも小さいCr、
Al等である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中心電極と接地電
極の少なくとも一方を電極母材とし、この電極母材に貴
金属チップを接合してなるスパークプラグに関し、自動
車、コージェネレーション、ガス圧送用ポンプなどに使
用される内燃機関等に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】内燃機関用スパークプラグは、一般に中
心電極と、中心電極を保持する絶縁碍子と、絶縁碍子を
保持固定するハウジングと、一端部がハウジングに接合
され他端部が中心電極と対向する接地電極とを備えてい
る。そして、エンジンの高性能化やメンテナンスフリー
などにより、長寿命化が要求され、中心電極や接地電極
先端の火花放電部に貴金属チップを接合し配設してい
る。
【0003】ここで、電極母材と貴金属チップは、互い
に熱膨張係数が異なるため両者の接合部に熱応力が発生
する。一方、近年のエンジンは排気浄化や希薄燃焼化が
進み、電極においては、電極温度の高温化や急熱急冷が
促進され、熱負荷が厳しくなり、上記した接合部におけ
る熱応力が大きくなってきている。
【0004】熱応力は、チップ外周ほど大きく、熱応力
が大きいほどチップ外周から中心部へ向かって酸化進行
が促進される。そのため、接合信頼性の余裕度が小さく
なってきており、貴金属チップの剥離や脱落が危倶され
ている。この熱応力を緩和する手段としては、特公昭5
9−47436号公報に記載されているように、熱処理
の拡散効果による緩和層を形成することが提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
方法では、熱処理製造工程を加える必要があるため、製
造コストが増大してしまう。そこで、他の手段として、
電極母材や貴金属チップの熱膨張係数を相手側に近づけ
る方法が考えられるが、以下のような問題がある。
【0006】例えば、貴金属チップの熱膨張係数を電極
母材に近づけようとすると、貴金属に対してNi等を多
く添加しなければならず、火花消耗性を悪化させ、寿命
を満足できない。
【0007】また、電極母材の熱膨張係数を貴金属チッ
プに近づけようとすると、電極母材に熱膨張係数の小さ
な元素(WやMo等)を添加しなければならず、電極が
曲げにくくなる等、加工性を悪化させ、プラグ用の電極
材料として不適となってしまう。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、貴金属チップの火花消耗性および電極母材の加工性
を確保しつつ、電極母材と貴金属チップとの接合性に優
れたスパークプラグを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく、電極母材の材質に着目し、以下のような検
討を行った。エンジン使用中において、スパークプラグ
の電極における全ての元素は、多少なりとも酸素と反応
し酸化する(酸化物を形成する)が、各元素の標準生成
自由エネルギー、添加量などでさまざまな酸化形態をと
る。そこで、電極母材における各種の組成について、実
験検討を行った。
【0010】その結果、主成分元素よりも標準生成自由
エネルギー(ここでは、酸化物となる標準生成自由エネ
ルギーをいう)の小さな元素を2種類以上添加すると、
各種の添加元素の間の酸化形態の相違により、電極母材
の表面には、或る種の添加元素による酸化被膜(表面酸
化被膜)が安定して形成され、一方、その内部には、他
の種の添加元素による酸化層(内部酸化層)が安定して
存在することがわかった。
【0011】それによって、電極母材の表面において
は、上記表面酸化被膜が安定して形成されるため、電極
母材の内部への酸化が進行しない。また、貴金属チップ
の外周部においては、内部酸化層が安定して存在するこ
とで、当該外周部近傍における電極母材の熱膨張係数
を、貴金属チップに近づけたものにできるため、貴金属
チップの外周部における熱応力が低減され、当該外周部
からの酸化進行が抑制され接合性が大幅に向上する。本
発明は、以上のような実験検討により得られた事実に基
づいてなされたものである。
【0012】すなわち、請求項1に記載の発明において
は、貴金属チップ(50、60)と接合される電極母材
(30、40)を、その成分元素において最も多く含む
成分を主成分元素としたとき、該主成分元素をNiまた
はFeまたはCoとして2種類以上の添加元素が添加さ
れている合金よりなるものとし、これら2種類以上の添
加元素は、標準生成自由エネルギーが主成分元素よりも
小さいものであることを特徴としている。
【0013】それによれば、電極母材の添加元素は、酸
化物となる標準生成自由エネルギーが主成分元素よりも
小さなものであるため、酸素との親和力が主成分元素よ
りも大きく、主成分元素よりも酸化物となり易い(酸化
しやすい)ことから、電極母材の表面で酸化層を形成す
る、という性質を持つ。
【0014】そして、このような性質を持つ2種類以上
の添加元素を添加することにより、上記した本発明者の
実験事実に示した様に、電極母材の表面においては、上
記表面酸化被膜が安定して形成され、一方、その下部に
は、上記内部酸化層が安定して存在する。
【0015】そのため、電極母材の内部への酸化を抑制
して、電極母材の基本特性である耐熱耐酸化性を確保で
きるとともに、電極母材と貴金属チップ外周部との熱応
力が低減され、そこから内部へ進行する酸化が抑制さ
れ、母材−チップ間の接合性が大幅に向上する。
【0016】また、上記表面酸化被膜や内部酸化層は、
エンジンでの使用に伴って形成されていくため、電極母
材側において上記添加元素の添加量を調整すれば、初期
的に加工性は問題ないものにできる。また、貴金属チッ
プ側の組成を変えることがないから、貴金属チップの火
花消耗性を確保することができる。
【0017】よって、本発明によれば、貴金属チップの
火花消耗性および電極母材の加工性を確保しつつ、電極
母材と貴金属チップとの接合性に優れたスパークプラグ
を提供することができる。
【0018】ここで、請求項2に記載の発明のように、
電極母材の主成分元素をNiとすれば、電極母材を、高
温強度や耐熱耐酸化性を考慮して最も優れたNi基合金
より構成することができる。
【0019】また、本発明者の検討によれば、標準生成
自由エネルギーの異なる2種類以上の添加元素のうち比
較的標準生成自由エネルギーの大きいものが、上記表面
酸化被膜を形成し、比較的標準生成自由エネルギーの小
さいものが上記内部酸化層を形成しやすいことが実験的
にわかった。
【0020】これは、標準生成自由エネルギーの大きい
添加元素の方が、標準生成自由エネルギーの小さい添加
元素よりも酸化しにくいことから、電極母材の内部より
も酸素雰囲気に近い(酸素の多い)電極母材の表面で酸
化し易いためと考えられる。
【0021】そこで、2種類以上の添加元素として標準
生成自由エネルギーの異なるものを用い、標準生成自由
エネルギーの大きい添加元素によって強固な表面酸化被
膜の形成を狙い、標準生成自由エネルギーの小さい添加
元素によって上記内部酸化層を形成できるようにするこ
とが好ましい。
【0022】特に、1000℃〜1100℃という高温
でスパークプラグを用いる場合、電極母材の耐熱耐酸化
性や、電極母材と貴金属チップとの接合性に対して厳し
い環境となってくる。請求項3に記載の発明は、このよ
うな高温下に用いるスパークプラグにおいて本発明の目
的を達成するためには、好適なものである。
【0023】すなわち、請求項3に記載の発明では、主
成分元素の1000℃〜1100℃における標準生成自
由エネルギーをE0とすると、添加元素の1種の100
0℃〜1100℃における標準生成自由エネルギーE1
は、E0の1.2倍よりも小さく、添加元素の他の少な
くとも1種類以上の元素の1000℃〜1100℃にお
ける標準生成自由エネルギーE2は、E1の1.2倍よ
りも小さいことを特徴とする。
【0024】2種以上の添加元素において、このような
E1<1.2E0、E2<1.2E1の関係となるよう
にすれば、1000℃〜1100℃の高温下にて使用さ
れるスパークプラグにおいて、2種類以上の添加元素の
うち比較的大きな標準生成自由エネルギーE1を有する
添加元素によって上記表面酸化被膜を形成し、比較的小
さな標準生成自由エネルギーE2を有する添加元素によ
って上記内部酸化層を形成することが好適に実現でき
る。
【0025】さらに、実験検討を進めた結果、1000
℃〜1100℃における標準生成自由エネルギーの異な
る2種類以上の添加元素のうち大きな標準生成自由エネ
ルギーE1を有する添加元素の添加量を、それ以外の小
さな標準生成自由エネルギーE2を有する添加元素の個
々の添加量の3倍以上とすれば、大きな標準生成自由エ
ネルギーE1を有する添加元素の方が小さな標準生成自
由エネルギーE2を有する添加元素の個々よりも電極母
材表面において先に酸化し、安定して表面酸化被膜が形
成できることがわかった。
【0026】請求項4に記載の発明は、この検討結果に
基づいてなされたものであり、標準生成自由エネルギー
E2を有する添加元素の添加量は、1.5重量%以上で
あり、標準生成自由エネルギーE1を有する添加元素の
添加量は、標準生成自由エネルギーE2を有する添加元
素の個々の添加量の3倍以上であることを特徴としてい
る。
【0027】それによれば、請求項1〜3に記載の発明
の効果を良好に実現することが出来、好ましい。そし
て、比較的小さな標準生成自由エネルギーE2を有する
添加元素の個々の添加量を1.5重量%とすれば、標準
生成自由エネルギーE2を有する添加元素によって、熱
応力を低減できるだけの内部酸化層を形成することがで
きる。
【0028】ここで、請求項5に記載の発明のように、
標準生成自由エネルギーE1を有する添加元素としては
Crを採用することができ、請求項6に記載の発明のよ
うに、標準生成自由エネルギーE2を有する添加元素と
しては少なくともAlを採用することができる。
【0029】電極母材の主成分元素をNiとすると、1
000℃における標準生成自由エネルギーは、Niの標
準生成自由エネルギーE0が−60kcal、Crの標
準生成自由エネルギーE1が−120kcal、Alの
標準生成自由エネルギーE2が−200kcalであ
り、請求項3の標準生成自由エネルギーの関係を満足し
ている。
【0030】そして、添加元素をCrとAlとの組み合
わせとし、請求項4の発明のように、Alを1.5重量
%以上とし、Crの添加量をAlの3倍以上にすれば、
接合性向上の効果が最も大きい。
【0031】これは、電極母材において、上記内部酸化
層としてのAlの酸化物が析出することで、電極母材と
Al酸化物との複合体のような層になるためである。A
l酸化物は、比較的熱膨張係数が小さいため、全体とし
て熱膨張係数は小さくなり、貴金属チップの熱膨張係数
に近づく。そのため、熱応力が緩和され、チップ外周か
らの酸化進行が抑制され、接合性が向上するのである。
【0032】また、添加元素をCrとAlとの組み合わ
せとした場合、請求項7に記載の発明のように、Crの
添加量が10〜20重量%であり、Alの添加量が1.
5〜5.5重量%であることが、電極母材の加工性や、
電極母材と貴金属チップとの接合性を考慮した場合、好
ましい添加範囲である。なお、請求項8に記載の発明の
ように、Alの添加量は2.2〜5.0重量%であるこ
とがより好ましい。
【0033】ここで、Crの添加範囲について、下限は
表面酸化被膜を形成するのに必要な添加量、上限は電極
母材の加工性を確保するための限界である。また、Al
の添加範囲について、下限は応力緩和に効果を発揮する
のに必要な添加量、上限は電極母材の加工性を確保する
ための限界である。
【0034】また、請求項9に記載の発明では、上記請
求項7または請求項8の発明において、電極母材は、F
eをAlの添加量以上含むことを特徴とする。Alの添
加により電極母材の加工性が多少低下するが、本発明の
ように、Feを含有させることにより、加工性を向上さ
せることができる。
【0035】また、請求項10に記載の発明では、電極
母材において、主成分元素、CrおよびAlの3元素以
外の元素の総量が20重量%以下であることを特徴とし
ている。これは、上記請求項9のスパークプラグに対し
て、脱酸作用、鍛造性をあげるために、主成分元素、C
rおよびAl以外の他の元素を加えると良いが、当該他
の元素が20重量%以下であれば、当該他の元素による
悪影響を防止できるためである。
【0036】また、本発明者等の検討によれば、電極母
材にAlを添加すると、電極母材の硬度が上昇し、曲げ
加工性が悪化する。そして、接地電極の曲げ加工により
ギャップ成形を行う場合、接地電極の電極母材の硬度が
高いほどスプリングバックも大きくなってしまい、ギャ
ップ寸法の精度が低下してしまう。
【0037】これについては、電極母材の低硬度化にて
対処することができ、その場合、電極母材において曲げ
加工による変形を受けていない部位の硬度、換言する
と、電極母材において加工硬化していない部位の硬度
が、ビッカース硬度(Hv0.5)で210以下であれ
ば、スプリングバックが実用上問題ない程度に抑制され
て、精度よくギャップ成形を行うことができ、さらにビ
ッカース硬度(Hv0.5)が190以下であれば一層
精度よくギャップ成形を行うことができる。なお、本明
細書におけるビッカース硬度は、JIS:Z2244に
規定された微少ビッカース硬さ試験方法において、試験
力4.903N(Hv0.5)にて測定したものをい
う。
【0038】よって、請求項11に記載の発明のよう
に、電極母材の加工硬化していない部位の硬度(Hv
0.5)が210以下であれば、より加工性に優れた電
極母材を有するスパークプラグを実現することができ、
さらに、請求項12に記載の発明のように、電極母材の
加工硬化していない部位の硬度(Hv0.5)が190
以下であれば、より一層加工性に優れた電極母材を有す
るスパークプラグを実現することができる。
【0039】また、請求項13に記載の発明では、中心
電極(30)と、中心電極を保持する絶縁碍子(20)
と、絶縁碍子を保持固定するハウジング(10)と、一
端部がハウジングに接合され他端部が中心電極と対向す
る接地電極(40)とを備え、中心電極と接地電極の少
なくとも一方を電極母材とし、この電極母材に貴金属チ
ップ(50、60)を接合してなるスパークプラグにお
いて、電極母材は、主成分であるNCF600にAlが
添加されたものであることを特徴としている。
【0040】ここで、NCF600は、JIS(日本工
業規格)に記されたNi基合金である。本発明の電極母
材によれば、NCF600中のNiが主成分元素、NC
F600中のCrが添加元素、添加されたAlが添加元
素となる。そのため、上記請求項1の発明と同様の効果
を発揮することが可能となる。
【0041】また、請求項14に記載の発明では、請求
項13に記載のスパークプラグにおいて、Alの添加量
が1.5〜5.5重量%(好ましくは2.2〜5.0重
量%で)あることを特徴としており、上記請求項7の発
明と同様の効果を発揮することができる。
【0042】また、請求項16に記載の発明では、請求
項14に記載のスパークプラグにおいて、電極母材の加
工硬化していない部位の硬度(Hv0.5)が210以
下であることを特徴としており、上記請求項11の発明
と同様の効果を発揮することができ、さらに、請求項1
7に記載のスパークプラグにおいて、電極母材の加工硬
化していない部位の硬度(Hv0.5)が190以下で
あることを特徴としており、上記請求項12の発明と同
様の効果を発揮することができる。
【0043】また、請求項18に記載の発明では、中心
電極(30)と、中心電極を保持する絶縁碍子(20)
と、絶縁碍子を保持固定するハウジング(10)と、一
端部がハウジングに接合され他端部が中心電極と対向す
る接地電極(40)とを備え、中心電極と前記接地電極
の少なくとも一方を電極母材とし、この電極母材に貴金
属チップ(50、60)を接合してなるスパークプラグ
において、大気中にて300℃以下から1000℃以上
への温度変化が100回以上行われるものであって、こ
の温度変化による1000℃以上の総時間が1時間以上
であるような環境下に、電極母材をさらした時、電極母
材において表面にCrの酸化物が形成され、このCrの
酸化物よりも内部にAlの酸化物が形成されるようにな
っていることを特徴とする。
【0044】それによれば、電極母材の耐熱性や、電極
母材と貴金属チップとの接合性に対して厳しい1000
℃以上の高温環境下にてスパークプラグを使用した場
合、電極母材の表面においては、Crの酸化物からなる
上記表面酸化被膜が安定して形成され、一方、その下部
には、Alの酸化物からなる上記内部酸化層が安定して
存在する。
【0045】また、これら表面酸化被膜や内部酸化層と
してのCrの酸化物やAlの酸化物は、上記高温環境下
での使用に伴って形成されていくため、上記請求項1の
発明と同様に、初期的に電極母材の加工性は問題ないも
のにできる。また、貴金属チップ側の組成を変えること
がないから、貴金属チップの火花消耗性を確保すること
ができることも同様である。
【0046】したがって、本発明によれば、貴金属チッ
プの火花消耗性および電極母材の加工性を確保しつつ、
電極母材と貴金属チップとの接合性に優れたスパークプ
ラグを提供することができる。
【0047】ここで、請求項19に記載の発明のよう
に、Crの酸化物およびAlの酸化物は、電極母材にお
いて少なくとも貴金属チップ(50、60)の外周囲に
形成されるようにすれば、請求項18の発明の効果は発
揮される。
【0048】また、請求項20〜請求項23の発明は、
上記請求項1〜請求項19に記載の貴金属チップの具体
的構成を提供するものである。請求項20に記載の発明
では、貴金属チップ(50、60)は、Ptを主成分と
しIr、Ni、Rh、W、Pd、Ru、Osの少なくと
も一つが添加された合金であることを特徴とする。
【0049】より具体的には、請求項21に記載の発明
のように、貴金属チップ(50、60)は、Ptを主成
分とし、50重量%以下のIr、40重量%以下のN
i、50重量%以下のRh、30重量%以下のW、40
重量%以下のPd、30重量%以下のRu、20重量%
以下のOsの少なくとも一つが添加された合金であるも
のにすることができる。
【0050】また、請求項22に記載の発明のように、
貴金属チップ(50、60)は、Irを主成分としR
h、Pt、Ni、W、Pd、Ru、Osの少なくとも一
つが添加された合金であるものであっても良い。
【0051】より具体的には、請求項23に記載の発明
のように、貴金属チップ(50、60)は、Irを主成
分とし、50重量%以下のRh、50重量%以下のP
t、40重量%以下のNi、30重量%以下のW、40
重量%以下のPd、30重量%以下のRu、20重量%
以下のOsの少なくとも一つが添加された合金であるも
のにすることができる。
【0052】上記した貴金属チップとすることで、火花
消耗に優れた組成を有する貴金属チップとすることがで
き、将来の熱負荷の厳しいエンジンでも、十分に寿命を
確保できる。
【0053】また、請求項24に記載の発明は、請求項
1ないし請求項23のいずれか1つに記載のスパークプ
ラグを製造する方法であって、接地電極(40)を電極
母材とし、該電極母材を最終的な接地電極の長さに切断
した後、貴金属チップ(60)を接合することを特徴と
している。
【0054】従来では、接地電極の電極母材を、最終的
な接地電極の長さよりも長目に切断し、貴金属チップを
接合すべき部位に、チップを接合した後、さらに、電極
母材を再切断して最終的な接地電極の長さとしている。
これは、従来の接地電極用の電極母材では、切断部にダ
レやバリが発生するため、母材における平坦部分に貴金
属チップを接合して接合性を確保した後、電極の長さ合
わせのための再切断を行う必要があるためである。
【0055】その点、請求項1〜請求項23に記載の電
極母材を接地電極とした場合、従来の接地電極における
電極母材よりも硬度が向上している(硬くなっている)
ので、切断によるダレやバリの度合が小さい。
【0056】そのため、本発明の製造方法によれば、最
初から、最終的な接地電極の長さに切断した後、切断部
近傍に貴金属チップを接合しても、接合性を良好なもの
にできる。そして、再切断が不要であるため、工程の削
減が図れると共に、再切断分の材料費を節約することが
できる。
【0057】また、請求項25に記載の発明では、中心
電極(30)と、中心電極を保持する絶縁碍子(20)
と、絶縁碍子を保持固定するハウジング(10)と、一
端部がハウジングに接合され他端部が中心電極と対向す
る接地電極(40)と、電極母材としての接地電極に接
合された貴金属チップ(60)とを備え、電極母材とし
て、その成分元素において最も多く含む成分を主成分元
素としたとき、主成分元素をNiまたはFeまたはCo
として2種類以上の添加元素が添加されている合金であ
って、2種類以上の添加元素の少なくとも2種類が、標
準生成自由エネルギーが前記主成分元素より小さいもの
であるものを用いるスパークプラグの製造方法であっ
て、電極母材を最終的な接地電極の長さに切断した後、
貴金属チップを接合することを特徴としている。本発明
の効果は、請求項24に記載の製造方法と同様である。
【0058】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。図1は本発明の実施形態に係るスパ
ークプラグS1の全体構成を示す半断面図である。ま
た、図2は、図1のスパークプラグS1における火花放
電部近傍の拡大断面図である。
【0060】このスパークプラグS1は、自動車用エン
ジンの点火栓等に適用されるものであり、該エンジンの
燃焼室を区画形成するエンジンヘッド(図示せず)に設
けられたネジ穴に挿入されて固定されるようになってい
る。
【0061】スパークプラグS1は、導電性の鉄鋼材料
(例えば低炭素鋼等)等よりなる筒形状の取付金具(ハ
ウジング)10を有しており、この取付金具10は、図
示しないエンジンブロックに固定するための取付ネジ部
10aを備えている。取付金具10の内部には、アルミ
ナセラミック(Al2O3)等からなる絶縁体(絶縁碍
子)20が固定されており、この絶縁体20の一端部2
1は、取付金具10の一端部11から露出するように設
けられている。
【0062】絶縁体20の軸孔22には中心電極30が
固定されており、この中心電極30は取付金具10に対
して絶縁保持されている。中心電極30は、例えば、内
材がCu等の熱伝導性に優れた金属材料、外材がNi基
合金、Fe基合金、またはCo基合金といった耐熱性お
よび耐食性に優れた金属材料により構成された円柱体
で、図2に示すように、その細径化された一端部31
が、絶縁体20の一端部21から露出して延びるように
設けられている。
【0063】一方、接地電極40はNi基合金、Fe基
合金、またはCo基合金よりなり、その一端部41にて
取付金具10の一端部11に溶接により固定され、途中
で曲げられて、その他端部42側が中心電極30の一端
部31と対向するように中心電極30側へ延びる柱状
(例えば角柱)をなす。
【0064】また、これら中心電極30および接地電極
40を電極母材として、中心電極30の一端部31に
は、PtやIr等よりなる貴金属チップ(中心電極側チ
ップ)50が抵抗溶接により接合され、接地電極40の
他端部42には、PtやIr等よりなる貴金属チップ
(接地電極側チップ)60が抵抗溶接により接合されて
いる。そして、これら両チップ50、60の間に放電ギ
ャップ70が形成されている。
【0065】ここで、上述したように、電極母材である
中心電極30および接地電極40は、Ni基合金、Fe
基合金、またはCo基合金よりなるが、本実施形態で
は、この電極母材を構成する合金は、主成分元素(電極
母材の成分元素において最も多く含まれる成分)である
NiまたはFeまたはCoに対して2種類以上の添加元
素を添加したものとしている。
【0066】そして、この2種類以上の添加元素の少な
くとも2種類は、酸化物となる標準生成自由エネルギー
が主成分元素(Ni、Fe、Co)よりも小さいもの
(例えばCr、Al、Si)を用いている。
【0067】本例では、電極母材としての中心電極30
および接地電極40は、主成分元素をNiとして、上記
添加元素としてのCrおよびAlおよびSiが添加され
ており、さらに、電極母材の鍛造性向上のためにFeが
添加され、電極母材の製造上における脱酸効果を向上さ
せるためにMnが添加されたNi基合金としている。
【0068】より具体的に、このようなNi基合金とし
ては、JIS(日本工業規格)に記されたNi基合金で
あるNCF600にAl等が添加されたものを、電極母
材としての中心電極30および接地電極40に採用する
ことができる。
【0069】また、中心電極側チップ50及び接地電極
側チップ60のより具体的な材質としては、Ptを主成
分としIr、Ni、Rh、W、Pd、Ru、Osの少な
くとも一つが添加された合金(Pt合金)か、Irを主
成分としRh、Pt、Ni、W、Pd、Ru、Osの少
なくとも一つが添加された合金(Ir合金)を採用する
ことができる。
【0070】Pt合金としては、Ptを主成分とし、5
0重量%以下のIr、40重量%以下のNi、50重量
%以下のRh、30重量%以下のW、40重量%以下の
Pd、30重量%以下のRu、20重量%以下のOsの
少なくとも一つが添加された合金を採用することができ
る。
【0071】また、Ir合金としては、貴金属チップ
(50、60)は、Irを主成分とし、50重量%以下
のRh、50重量%以下のPt、40重量%以下のN
i、30重量%以下のW、40重量%以下のPd、30
重量%以下のRu、20重量%以下のOsの少なくとも
一つが添加された合金を採用することができる。
【0072】このような材質を両チップ50、60に採
用することにより、火花消耗に優れた組成を有する貴金
属チップとすることができ、将来の熱負荷の厳しいエン
ジンでも、十分に寿命を確保できる。
【0073】かかるスパークプラグS1においては、両
チップ50、60間に形成された放電ギャップ70にお
いて放電し、燃焼室内の混合気に着火させる。着火後、
放電ギャップ70に形成された火炎核は、成長してい
き、燃焼室内にて燃焼が行われるようになっている。
【0074】ところで、本実施形態によれば、両チップ
50、60が接合される電極母材30、40を、主成分
元素をNiまたはFeまたはCoとして2種類以上の添
加元素が添加されている合金よりなるものであって、こ
れら2種類以上の添加元素が、標準生成自由エネルギー
(酸化物となる標準生成自由エネルギー)が主成分元素
よりも小さいものとしている。
【0075】このような電極母材構成とすることで、電
極母材30、40と貴金属チップ50、60との接合性
を大幅に向上させることができる。図3は、接地電極
(電極母材)40と接地電極側チップ60との接合部の
概略断面構成を示す図であり、この接合性向上効果につ
いて図3を参照して説明するが、中心電極30と中心電
極側チップ50との接合における接合性向上効果につい
ても同様である。
【0076】エンジン使用時の高温環境において、上記
した比較的標準生成自由エネルギーの小さい添加元素
は、比較的標準生成自由エネルギーの大きい主成分元素
よりも酸化しやすいため、接地電極40における表面4
0aに向かって移動し、酸化物を形成する、という性質
を持つ。
【0077】このような主成分元素よりも標準生成自由
エネルギーの小さな元素を2種類以上添加すると、各種
の添加元素の間の酸化形態の相違により、接地電極40
の表面40aには、少なくとも1種の添加元素による表
面酸化被膜が安定して形成され、一方、その内部には、
他の少なくとも1種の添加元素による内部酸化層が形成
される。
【0078】それによって、接地電極40の表面40a
においては、上記表面酸化被膜が安定して形成されるた
め、接地電極40の内部への酸化が進行せず、電極母材
の基本特性である耐熱耐酸化性を確保することができ
る。
【0079】また、接地電極40におけるチップ60と
酸化進行の起点となるチップ外周部40bの近傍におい
ては、上記内部酸化層が安定して存在することで、チッ
プ外周部40bにおける接地電極40の熱膨張係数を貴
金属チップ60に近づけたものにできる。そのため、酸
化進行の起点となるチップ外周部40bの熱応力が低減
され、母材−チップ間の接合性が大幅に向上する。
【0080】もし、添加元素が1種であると、上記表面
酸化被膜のみの形成となって、接地電極(電極母材)4
0と貴金属チップ60との接合界面40cにおいて、チ
ップ外周からの酸化進行により接合性が確保されなかっ
たり、または、上記内部酸化層のみの形成となって、接
地電極40の内部への酸化の進行が発生し、電極母材の
耐熱耐酸化性を確保できなかったりする。
【0081】また、上記表面酸化被膜や内部酸化層は、
エンジンでの使用に伴って形成されていくため、接地電
極(電極母材)40側において上記添加元素の添加量を
調整すれば、初期的に加工性は問題ないものにできる。
また、貴金属チップ60側の組成を変えることがないか
ら、貴金属チップ60の火花消耗性を確保することがで
きる。
【0082】よって、本実施形態によれば、貴金属チッ
プ50、60の火花消耗性および電極母材30、40の
加工性を確保しつつ、電極母材と貴金属チップとの接合
性に優れたスパークプラグを提供できるのである。
【0083】特に、スパークプラグS1の使用温度が1
000℃〜1100℃といった厳しい環境においても、
上記した標準生成自由エネルギーの関係を用いた電極母
材の構成とすれば、本実施形態の効果は有効に発揮され
る。
【0084】つまり、本実施形態の電極母材において、
添加元素の1種の1000℃〜1100℃における標準
生成自由エネルギーE1を、主成分元素の1000℃〜
1100℃における標準生成自由エネルギーE0の1.
2倍よりも小さくし(E1<1.2E0)、添加元素の
他の少なくとも1種類以上の元素の1000℃〜110
0℃における標準生成自由エネルギーE2を、E1の
1.2倍よりも小さく(E2<1.2E1)すれば良
い。
【0085】それによれば、1000℃〜1100℃の
高温下にて使用されるスパークプラグS1において、2
種類以上の添加元素のうち比較的大きな標準生成自由エ
ネルギーE1を有する添加元素によって上記表面酸化被
膜を強固に形成し、比較的小さな標準生成自由エネルギ
ーE2を有する添加元素によって上記内部酸化層を形成
することができる。
【0086】上述したように、本例では、電極母材3
0、40はNCF600にAl等が添加されたもの、す
なわち、主成分元素をNi、上記添加元素をCrおよび
AlおよびSiとし、更に鍛造性向上、脱酸効果向上の
ためにFe、Mnを添加してなるNi基合金としてい
る。このようなNi基合金を採用するのは、次のような
理由による。
【0087】まず、主成分元素をNiとするのは、電極
母材30、40を、高温強度や耐熱耐酸化性を考慮して
最も優れたNi基合金より構成することができるためで
ある。
【0088】また、このNi基合金(電極母材)の主成
分元素はNiであり、1000℃における標準生成自由
エネルギーは、Niの標準生成自由エネルギーE0が−
60kcal、Crの標準生成自由エネルギーE1が−
120kcal、Alの標準生成自由エネルギーE2が
−200kcalであり、上記したE1<1.2E0お
よびE2<1.2E1といった標準生成自由エネルギー
の関係を満足している。
【0089】そして、使用時用の高温雰囲気において、
添加元素のうち比較的大きな標準生成自由エネルギーE
1を有するCrの酸化によって上記表面酸化被膜が形成
され、比較的小さな標準生成自由エネルギーE2を有す
るAlの酸化によって上記内部酸化層が形成される。
【0090】また、本発明者の検討によれば、2種類以
上の添加元素のうち最も添加量の多いものが、上記表面
酸化被膜を形成することが実験的にわかった。そこで、
最も添加量の多い添加元素としてNiへの固溶量が最も
多いCr(2成分系状態図による)を用いれば、このC
rによって強固な表面酸化被膜を形成し、Cr以外の添
加元素Alにて上記内部酸化層を形成することができ
る。
【0091】また、Cr以外の添加元素をAlとすれ
ば、接合性向上の効果が最も大きい。これは、電極母材
30、40において、上記内部酸化層としてのAlの酸
化物が析出することで、電極母材30、40とAl酸化
物との複合体のような層になるためである。
【0092】Al酸化物は、比較的熱膨張係数が小さい
ため、全体として熱膨張係数は小さくなり、貴金属チッ
プ50、60の熱膨張係数に近づく。そのため、熱応力
が緩和され接合性が向上するのである。
【0093】[電極母材の検討例]次に、本例の電極母
材30、40(Cr−Al−Fe−Si−Mn−残部N
i(不可避及び不純物含む)のNi基合金、不可避及び
不純物として、Ti、C、S、Cu、Moを含む。T
i:0.5重量%以下、C:0.06重量%以下、S:
0.05重量%以下、Cu:0.1重量%以下、Mo:
0.1重量%以下)について、成分組成を種々変えたも
のについて、電極母材の加工性、耐酸化性、チップ5
0、60との接合性を検討した結果を、接地電極40に
て検討した例として示す。
【0094】図4、図5は、検討した各種成分(No.
1〜No.21までの検討電極材)組成を示す図表であ
る。この中で、加工性の良好なもの(「○」のもの)に
ついて、エンジン試験にて耐熱耐酸化性、チップとの接
合性を評価した。なお、加工性の悪いもの(「×」であ
るNo.19とNo.21)は硬く、線引き加工時に割
れやひびが発生するため、加工が困難なものである。ま
た、図5には、従来の電極母材(従来材)も示してあ
る。
【0095】加工性の良好な検討電極材を用いた接地電
極40に、Pt−20Ir−2Niよりなるφ1mmの
円柱状の接地電極側チップ60を抵抗溶接した。溶接条
件は、加圧30kg、サイクル数10、電流は電極母材
の組成に応じて調整し、1.1〜1.5kAとした。
【0096】エンジン試験の条件は、2000ccのエ
ンジンにて、スロットル全開6000rpm、1分間
と、アイドリング1分間との冷熱サイクルを3000サ
イクル実施した。これは、市場で10万km走行に相当
するものである。この試験条件にてエンジン試験を行っ
た後、耐熱耐酸化性、電極母材40とチップ60との接
合性を調べた。
【0097】耐熱耐酸化性(耐酸化性)については、接
地電極40に安定して表面酸化被膜(Crの酸化物)が
形成され、母材内部への酸化が進行していなければ
「○」、当該表面酸化被膜の形成が不十分であって母材
内部への酸化が進行していれば「×」とした。
【0098】また、電極母材40とチップ60との接合
性(チップ接合性)については、上記図3に示す様に、
電極母材40とチップ60との初期の接合界面の長さ
(接合部長さ)Aに対して、上記エンジン試験後に剥離
した部分の長さ(剥離長さ)B1、B2の割合、(B1
+B2/A)×100(%)を剥離率とし、この剥離率
が25%以下ならば「○」、25%より大ならば「×」
とした。
【0099】図4、図5には、これら加工性、耐酸化
性、チップ接合性の評価も合わせて示してある。図4お
よび図5から、Crが10重量%以上であれば、電極母
材の基本特性である耐酸化性を確保することができる。
Crが10重量%未満であると、電極母材に上記表面酸
化被膜が安定して形成されないためである。また、加工
性を考えると、Crは20重量%の添加が限界である。
【0100】さらに、Alの添加量に対してCrの添加
量が3倍未満である場合、チップ接合性が確保されてい
ない。これは、表面酸化被膜としてCrの酸化被膜の代
わりにAlの酸化被膜が形成されしまい、内部酸化層と
してAlの酸化物の代わりにCrの酸化物が析出してし
まうためである。
【0101】Alの添加量に対してCrの添加量が3倍
以上であれば、表面酸化被膜としてCrの酸化被膜が安
定して形成されるため、内部酸化層として比較的熱膨張
係数が小さいAlの酸化物が析出するため、熱応力が緩
和され接合性が向上するのである。また、No.11の
ものでは、Siの内部酸化層が形成するが、接合性の効
果はない。
【0102】ここで、Crの添加量が16重量%のもの
について、Alの添加量を変更していった場合のチップ
接合性(上記剥離率)の結果を、図6、図7に示す。図
6は、接地電極40の長さL(上記図2参照)を10m
m、エンジン試験時における接地電極40の他端部42
の温度(先端温度)を950℃とした場合、図7は、接
地電極40の長さLを15mmとし、先端温度を105
0℃とした場合である。
【0103】これは、将来のエンジン動向を考慮する
と、現状(図6の条件相当)よりも電極温度が100℃
高くなると推定されるため、図7のように、接地電極4
0について燃焼室へ突出す量を多くして、接地電極40
の長さを通常よりも5mm長くすることで電極温度を強
制的に上昇させ、耐久試験を実施した。
【0104】図6および図7の両方の場合とも、Alの
添加量が1.5重量%以上でチップ接合性向上の効果が
出ている。また、図7では、Alの添加量が5.5重量
%以上であるとチップ接合性が逆に低下し始めている。
これは、電極温度が更に高くなると、内部酸化物が多く
なり過ぎて、却ってチップ接合性に悪影響を及ぼすため
である。また、Alの添加量が5.5重量%以上である
と、電極母材の加工性にも悪影響がある(図5のNo.
19参照)。
【0105】これら図4〜図7に示した検討結果から、
本例のNi基合金では、Crの添加量をAlの3倍以上
とし且つ10〜20重量%であり、Alの添加量を1.
5〜5.5重量%(より好ましくは、2.2〜5.0重
量%)とすることが好ましい。
【0106】また、本例のNi基合金よりなる電極母材
においては、Ni、CrおよびAl以外の元素(Fe、
Si、Mn)の総量が20重量%以下であることが好ま
しい。
【0107】これは、電極母材の鍛造性向上のためにF
eが添加されるが、Feが多すぎるとCrおよびAlの
酸化形態が阻害され、また、電極母材の製造上における
脱酸効果を向上させるためにSi、Mnが添加される
が、これらSi、Mnが多すぎると電極母材の鍛造性が
悪化することから、求められるものである。
【0108】なお、電極母材30、40には、少なくと
も1種類以上の希土類元素が1重量%以下にて添加され
ていても良い。この希土類元素により耐酸化性が向上す
る。
【0109】また、図8に示す様に、電極母材30、4
0と貴金属チップ50、60とが、レーザ溶接され溶融
部35、45を介して接合された場合でも、上記同様の
効果が得られる。また、貴金属チップ50、60として
は、Pt合金でなくIr合金が抵抗またはレーザ接合さ
れたものでも良い。
【0110】[電極母材への貴金属チップの接合方法]
ところで、上記スパークプラグS1は、基本的には周知
の製造方法を用いて製造することができるが、接地電極
40への貴金属チップ60の接合方法については、従来
と異なる方法を用いることができる。本実施形態独自の
接地電極40への貴金属チップ60の接合方法について
述べる。
【0111】従来の接地電極40への貴金属チップ60
の接合方法を、図9に示す。取付金具(ハウジング)1
0の一端部11に、接地電極40となる棒状の電極母材
400を溶接し(図9(a))、最終的な接地電極40
の長さよりも長目に切断し(図9(b))、貴金属チッ
プ60を接合すべき部位にチップ60を溶接した(図9
(c))後、さらに、電極母材400を再切断して最終
的な接地電極40の長さとしている(図9(d))。
【0112】従来において、このような製造方法を採用
するのは、次の理由による。図9(e)は、図9(b)
中のG部拡大図である。従来の接地電極用の電極母材4
00では、図9(e)に示す様に、電極母材400の切
断端部401にダレやバリが発生するので、もし、この
切断端部401に貴金属チップ60を溶接しようとする
と、接合性を確保することが難しい。
【0113】そのため、電極母材400における平坦部
分に貴金属チップ60を接合して接合性を確保した後、
最終的な接地電極40の長さを合わせるための再切断を
行う必要がある。
【0114】それに対して、本実施形態の電極母材は、
CrやAlを上記した範囲にて添加したものとしてお
り、この電極母材を接地電極40とした場合、従来の接
地電極における電極母材よりも硬度が向上している(硬
くなっている)ので、切断によるダレやバリの度合が小
さい。
【0115】そのため、本実施形態の電極母材を接地電
極40に用いて、接地電極40への貴金属チップ60の
接合を行う場合には、電極母材を最終的な接地電極40
の長さに切断した後、抵抗溶接やレーザ溶接にて貴金属
チップ60を接合する。
【0116】この製造方法によれば、電極母材を、最初
から、最終的な接地電極40の長さに切断した後、切断
端部近傍に貴金属チップ60を接合しても、接合性を良
好なものにできる。そして、従来行っていた再切断が不
要であるため、工程の削減が図れると共に、再切断分の
材料費を節約することができる。
【0117】本実施形態の接地電極への貴金属チップ接
合方法の具体的な効果を図10及び図11に示す。接地
電極40の電極母材としては、上記図5に示した従来
材、検討電極材No.14(検討材No.14)、検討
電極材No.16(検討材No.16)を用い、各材料
について、上記図9に示した従来の接合方法(従来方
法)および本実施形態の接合方法(再切断なし)にて、
接地電極側チップ60の接合を行い、チップ接合性を調
べた。
【0118】接地電極側チップ60の溶接及びチップ接
合性の評価は、上記図4、図5に示した検討例と同様の
抵抗溶接条件、エンジン試験後の剥離率にて行った。図
10は、接地電極40の長さL(上記図2参照)を10
mm、エンジン試験時における接地電極40の他端部4
2の温度(先端温度)を950℃とした場合、図11
は、接地電極40の長さLを15mmとし、先端温度を
1050℃とした場合である。
【0119】図10及び図11から、本実施形態の接合
方法は、従来に比べて、剥離率が低くチップ接合性を向
上できており、また、従来の接合方法、本実施形態の接
合方法のどちらを用いても、十分なチップ接合性を確保
できることがわかる。
【0120】[電極母材の硬度]また、本実施形態にお
いて、電極母材の硬度(Hv0.5)が210以下であ
れば精度よくギャップ成形を行うことができ、さらにビ
ッカース硬度(Hv0.5)が190以下であれば一層
精度よくギャップ成形を行うことができる。上記例に示
したように、電極母材にAlが添加されると、その添加
量の増加と共に電極母材の硬度が上昇する。
【0121】その場合、固溶化処理を行うことで電極母
材の硬度を低下させ、放電ギャップ調整時の曲げ加工等
を容易にすることができる。図12は、NCF600を
ベースにAlの添加量を変更した電極母材の硬度につい
て、本発明者等が検討した結果を示すもので、固溶化処
理した電極母材は、固溶化処理しないもの、本例では焼
きなまししたものに比べて、Al添加量を多くしても低
い硬度を実現することができた。
【0122】そして、図13は、電極母材の硬度と放電
ギャップのばらつきの関係を示すもので、電極母材の硬
度(Hv0.5)が210以下であれば、精度よくギャ
ップ成形を行うことができ、さらにビッカース硬度(H
v0.5)が190以下であれば一層精度よくギャップ
成形を行うことができ、より加工性に優れた電極母材を
実現することができる。
【0123】なお、ここでいう硬度は、電極母材におい
て曲げ加工による変形を受けていない部位の硬度、換言
すると、電極母材において加工硬化していない部位の硬
度である。
【0124】[電極母材の酸化形態]温度が1000℃
以上という、電極母材の耐熱耐酸化性、電極母材と貴金
属チップとの接合性にとって厳しい高温環境下にてスパ
ークプラグS1を使用する場合、この高温環境において
短時間(1時間程度)で、電極母材に上記表面酸化被膜
や内部酸化層を形成させる必要がある。
【0125】また、本発明者等の検討によれば、これら
表面酸化被膜や内部酸化層といった被膜を破壊させずに
酸化進行を防ぐには、300℃以下から1000℃以上
の温度変化(100回以上)で発生する熱応力が加わっ
ても、当該被膜を保持させる必要がある。
【0126】これらのことから、上記スパークプラグS
1における電極母材を、大気中にて300℃以下から1
000℃以上への温度変化が100回以上行われるもの
であって、この温度変化による1000℃以上の総時間
が1時間以上であるような環境変化(熱サイクル)の下
にさらしたときに、電極母材に上記表面酸化被膜や上記
内部酸化層が形成されれば良いといえる。
【0127】このような電極母材30、40は、上記し
たNCF600にAl等が添加されたNi基合金等のよ
うに、主成分元素をNiとして、標準生成自由エネルギ
ーが主成分元素Niよりも小さいCrおよびAlを含む
2種類以上の添加元素が添加されている合金よりなるも
のであれば良い。
【0128】この熱サイクルに関する電極母材の具体例
として、電極母材30、40として、上記したNCF6
00にAl等が添加されたNi基合金を用い、上記環境
変化として、1050℃(3分間)と室温(3分間)の
繰り返し(熱サイクル)を100サイクル行った。
【0129】この環境変化の後において、図14に示す
ように、電極母材30、40において表面にCrの酸化
物であるCr23被膜(表面酸化被膜)80が形成さ
れ、このCr23被膜80よりも内部にAlの酸化物で
あるAl23層(内部酸化層)81が形成された。
【0130】このように、上記環境変化の下に電極母材
をさらした時、電極母材において表面にCrの酸化物が
形成され、このCrの酸化物よりも内部にAlの酸化物
が形成されるようになっていれば、1000℃以上の厳
しい環境においても、、電極母材の耐熱耐酸化性、電極
母材と貴金属チップとの接合性を実用レベルにて確保す
ることができる。
【0131】また、これら表面酸化被膜や内部酸化層と
してのCrの酸化物やAlの酸化物は、上記高温環境下
での使用に伴って形成されていくため、電極母材側にお
いて上記添加元素の添加量を調整することで、初期的に
電極母材の加工性は問題ないものにできる。また、貴金
属チップ側の組成を変えることがないから、貴金属チッ
プの火花消耗性を確保することができる。
【0132】したがって、上記環境変化の下に電極母材
をさらした時、上記Crの酸化物および上記Alの酸化
物が形成されるようになっていれば、貴金属チップの火
花消耗性および電極母材の加工性を確保しつつ、電極母
材と貴金属チップとの接合性に優れたスパークプラグを
提供することができる。
【0133】実際に、上記した熱サイクルに関する電極
母材の具体例について、上記図4、図5にて述べた検討
と同様の加工性、耐熱耐酸化性およびチップ接合性を評
価したところ、結果は良好であった。
【0134】なお、Cr23被膜(表面酸化被膜)80
およびAl23層(内部酸化層)81は、それぞれ完全
に均一な膜として形成されていなくとも良く、各膜8
0、81の中に部分的に、酸化されていない部分(未酸
化部)が存在していても良い。
【0135】また、これらCrの酸化物80およびAl
の酸化物81は、電極母材30、40において少なくと
も貴金属チップ50、60の外周囲に形成されるように
すれば、上記効果を発揮することができる。図15、図
16には、接地電極40を電極母材とした例を示す。
【0136】図15は、接地電極40の他端部42に貴
金属チップ(接地電極側チップ)60を抵抗溶接した例
であり、図16は、レーザ溶接した例である。図15、
図16において、(a)は貴金属チップ接合面上から見
た平面図、(b)は(a)中のD−D線、E−E線に沿
った概略断面図である。
【0137】図15では貴金属チップ60の外周囲に、
また、図16では溶融部45の外周囲に、上記のCrの
酸化物およびAlの酸化物よりなる被膜82(上記図1
4におけるCr23被膜80およびAl23層81の積
層膜に相当するもの)が形成されている。この被膜82
の形成領域は、図15(a)、図15(a)において斜
線ハッチングにて示してある。
【0138】これら図15、図16に示すように、貴金
属チップ60の外周囲とは、接地電極(電極母材)40
において、貴金属チップを電極母材へ接合して形成され
る溶融部を含む貴金属チップと電極母材との接合界面の
周囲を意味する。そして、上記環境変化の下に電極母材
をさらした時、電極母材における貴金属チップの外周囲
に、これら被膜82が形成されれば良い。
【0139】また、図15、図16に示す電極母材(接
地電極)40に対しても、上記した実施形態の接地電極
への貴金属チップ接合方法を適用できることはもちろん
である。
【0140】(他の実施形態)なお、本発明は、中心電
極か接地電極のどちらか一方のみに貴金属チップが接合
されているスパークプラグにも適用できる。さらには、
複数個の接地電極を有し、各々の接地電極に貴金属チッ
プを接合したものにも適用でき、また、電極の配置形態
や、電極形状、貴金属チップの形状に限定されるもので
はない。
【0141】また、本発明の電極母材は、例えば、図1
7(a)、(b)に示すような電極構成を有するスパー
クプラグに対しても、適用可能である。図17(a)
は、接地電極40の概略断面構成を示すもので、接地電
極40が、内部に位置するCuやNi等よりなる芯材4
6と、この芯材46を被覆する被覆材47とより構成さ
れている。この場合、外層の被覆材47を電極母材とし
て構成する。
【0142】また、図17(b)は、放電部を側方から
見た図であるが、電極母材である接地電極40の他端部
42に接合された貴金属チップ60を、従来よりも中心
電極30側へ長く(例えば1mm程度)伸ばし、接地電
極40の熱引き性を向上させたものである。
【0143】この場合、貴金属チップ60を長くした
分、接地電極40が長くなり、その耐熱性が問題となっ
てくるが、上記した電極母材構成を採用することによっ
て、接地電極40の耐熱性を問題ないものにすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るスパークプラグの全体
構成を示す半断面図である。
【図2】図1のスパークプラグにおける火花放電部近傍
の拡大断面図である。
【図3】接地電極と接地電極側チップとの接合部の概略
断面構成図である。
【図4】検討した電極母材の各種成分組成を示す図表で
ある。
【図5】図4に続く電極母材の各種成分組成を示す図表
である。
【図6】添加元素をCrおよびAlとしCrの添加量を
16重量%としたものについて、Alの添加量と剥離率
との関係を示す図である。
【図7】図6よりも接地電極温度を高温とした場合にお
けるAlの添加量と剥離率との関係を示す図である。
【図8】電極母材と貴金属チップとをレーザ溶接した場
合における、(a)火花放電部近傍の拡大断面図、
(b)接地電極と接地電極側チップとの接合部の概略断
面構成図である。
【図9】従来の接地電極への貴金属チップの接合方法を
示す工程説明図である。
【図10】本実施形態の接地電極への貴金属チップの接
合方法の具体的効果の一例を示す図である。
【図11】本実施形態の接地電極への貴金属チップの接
合方法の具体的効果のもう一つの例を示す図である。
【図12】電極母材のAlの添加量と硬度との関係を示
す図である。
【図13】電極母材の硬度と放電ギャップのばらつきの
関係を示す図である。
【図14】熱サイクルにより電極母材に形成されたCr
の酸化物およびAlの酸化物の被膜構成を示す概略断面
図である。
【図15】貴金属チップが抵抗溶接された接地電極にお
いて、貴金属チップの外周囲にCrの酸化物およびAl
の酸化物の被膜が形成された状態を示すもので、(a)
は平面図、(b)は(a)のD−D概略断面図である。
【図16】貴金属チップがレーザ溶接された接地電極に
おいて、貴金属チップの外周囲にCrの酸化物およびA
lの酸化物の被膜が形成された状態を示すもので、
(a)は平面図、(b)は(a)のE−E概略断面図で
ある。
【図17】本発明の他の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
30…中心電極、40…接地電極、50、60…貴金属
チップ。

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心電極(30)と、 前記中心電極を保持する絶縁碍子(20)と、 前記絶縁碍子を保持固定するハウジング(10)と、 一端部が前記ハウジングに接合され他端部が前記中心電
    極と対向する接地電極(40)とを備え、 前記中心電極と前記接地電極の少なくとも一方を電極母
    材とし、この電極母材に貴金属チップ(50、60)を
    接合してなるスパークプラグにおいて、 前記電極母材は、その成分元素において最も多く含む成
    分を主成分元素としたとき、前記主成分元素をNiまた
    はFeまたはCoとして、2種類以上の添加元素が添加
    されている合金であり、 前記2種類以上の添加元素の少なくとも2種類は、標準
    生成自由エネルギーが前記主成分元素より小さいもので
    あることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 【請求項2】 前記電極母材の前記主成分元素はNiで
    あることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラ
    グ。
  3. 【請求項3】 前記主成分元素の1000℃〜1100
    ℃における標準生成自由エネルギーをE0とすると、前
    記添加元素の1種の1000℃〜1100℃における標
    準生成自由エネルギーE1は、前記E0の1.2倍より
    も小さく、前記添加元素の他の少なくとも1種類以上の
    元素の1000℃〜1100℃における標準生成自由エ
    ネルギーE2は、前記E1の1.2倍よりも小さいこと
    を特徴とする請求項1または2に記載のスパークプラ
    グ。
  4. 【請求項4】 前記標準生成自由エネルギーE2を有す
    る添加元素の添加量は、1.5重量%以上であり、前記
    標準生成自由エネルギーE1を有する添加元素の添加量
    は、前記標準生成自由エネルギーE2を有する添加元素
    の個々の添加量の3倍以上であることを特徴とする請求
    項3に記載のスパークプラグ。
  5. 【請求項5】 前記標準生成自由エネルギーE1を有す
    る添加元素はCrであることを特徴とする請求項4に記
    載のスパークプラグ。
  6. 【請求項6】 前記標準生成自由エネルギーE2を有す
    る添加元素はAlを含むことを特徴とする請求項5に記
    載のスパークプラグ。
  7. 【請求項7】 前記Crの添加量が10〜20重量%で
    あり、前記Alの添加量が1.5〜5.5重量%である
    ことを特徴とする請求項6に記載のスパークプラグ。
  8. 【請求項8】 前記Alの添加量が2.2〜5.0重量
    %であることを特徴とする請求項7に記載のスパークプ
    ラグ。
  9. 【請求項9】 前記電極母材は、Feを前記Alの添加
    量以上含むことを特徴とする請求項7または8に記載の
    スパークプラグ。
  10. 【請求項10】 前記電極母材において、前記主成分元
    素、前記Crおよび前記Al以外の元素の総量が20重
    量%以下であることを特徴とする請求項9に記載のスパ
    ークプラグ。
  11. 【請求項11】 前記電極母材は、加工硬化していない
    部位の硬度(Hv0.5)が210以下であることを特
    徴とする請求項10に記載のスパークプラグ。
  12. 【請求項12】 前記電極母材は、加工硬化していない
    部位の硬度(Hv0.5)が190以下であることを特
    徴とする請求項10に記載のスパークプラグ。
  13. 【請求項13】 中心電極(30)と、 前記中心電極を保持する絶縁碍子(20)と、 前記絶縁碍子を保持固定するハウジング(10)と、 一端部が前記ハウジングに接合され他端部が前記中心電
    極と対向する接地電極(40)とを備え、 前記中心電極と前記接地電極の少なくとも一方を電極母
    材とし、この電極母材に貴金属チップ(50、60)を
    接合してなるスパークプラグにおいて、 前記電極母材は、主成分であるNCF600にAlが添
    加されたものであることを特徴とするスパークプラグ。
  14. 【請求項14】 前記Alの添加量は、1.5〜5.5
    重量%であることを特徴とする請求項13に記載のスパ
    ークプラグ。
  15. 【請求項15】 前記Alの添加量が2.2〜5.0重
    量%であることを特徴とする請求項14に記載のスパー
    クプラグ。
  16. 【請求項16】 前記電極母材は、加工硬化していない
    部位の硬度(Hv0.5)が210以下であることを特
    徴とする請求項15に記載のスパークプラグ。
  17. 【請求項17】 前記電極母材は、加工硬化していない
    部位の硬度(Hv0.5)が190以下であることを特
    徴とする請求項15に記載のスパークプラグ。
  18. 【請求項18】 中心電極(30)と、 前記中心電極を保持する絶縁碍子(20)と、 前記絶縁碍子を保持固定するハウジング(10)と、 一端部が前記ハウジングに接合され他端部が前記中心電
    極と対向する接地電極(40)とを備え、 前記中心電極と前記接地電極の少なくとも一方を電極母
    材とし、この電極母材に貴金属チップ(50、60)を
    接合してなるスパークプラグにおいて、 大気中にて300℃以下から1000℃以上への温度変
    化が100回以上行われるものであって、この温度変化
    による1000℃以上の総時間が1時間以上であるよう
    な環境下に、前記電極母材をさらした時、前記電極母材
    において表面にCrの酸化物が形成され、このCrの酸
    化物よりも内部にAlの酸化物が形成されるようになっ
    ていることを特徴とするスパークプラグ。
  19. 【請求項19】 前記Crの酸化物および前記Alの酸
    化物は、前記電極母材において少なくとも前記貴金属チ
    ップ(50、60)の外周囲に形成されることを特徴と
    する請求項18に記載のスパークプラグ。
  20. 【請求項20】 前記貴金属チップ(50、60)は、
    Ptを主成分としIr、Ni、Rh、W、Pd、Ru、
    Osの少なくとも一つが添加された合金であることを特
    徴とする請求項1ないし19のいずれか1つに記載のス
    パークプラグ。
  21. 【請求項21】 前記貴金属チップ(50、60)は、
    Ptを主成分とし、50重量%以下のIr、40重量%
    以下のNi、50重量%以下のRh、30重量%以下の
    W、40重量%以下のPd、30重量%以下のRu、2
    0重量%以下のOsの少なくとも一つが添加された合金
    であることを特徴とする請求項20に記載のスパークプ
    ラグ。
  22. 【請求項22】 前記貴金属チップ(50、60)は、
    Irを主成分としRh、Pt、Ni、W、Pd、Ru、
    Osの少なくとも一つが添加された合金であることを特
    徴とする請求項1ないし19のいずれか1つに記載のス
    パークプラグ。
  23. 【請求項23】 前記貴金属チップ(50、60)は、
    Irを主成分とし、50重量%以下のRh、50重量%
    以下のPt、40重量%以下のNi、30重量%以下の
    W、40重量%以下のPd、30重量%以下のRu、2
    0重量%以下のOsの少なくとも一つが添加された合金
    であることを特徴とする請求項22に記載のスパークプ
    ラグ。
  24. 【請求項24】 請求項1ないし請求項23のいずれか
    1つに記載のスパークプラグを製造する方法であって、 前記接地電極(40)を電極母材とし、前記電極母材を
    最終的な前記接地電極の長さに切断した後、前記貴金属
    チップ(60)を接合することを特徴とするスパークプ
    ラグの製造方法。
  25. 【請求項25】 中心電極(30)と、中心電極を保持
    する絶縁碍子(20)と、前記絶縁碍子を保持固定する
    ハウジング(10)と、一端部が前記ハウジングに接合
    され他端部が前記中心電極と対向する接地電極(40)
    と、電極母材としての前記接地電極に接合された貴金属
    チップ(60)とを備え、 前記電極母材として、その成分元素において最も多く含
    む成分を主成分元素としたとき、前記主成分元素をNi
    またはFeまたはCoとして2種類以上の添加元素が添
    加されている合金であって、前記2種類以上の添加元素
    の少なくとも2種類が、標準生成自由エネルギーが前記
    主成分元素より小さいものであるものを用いるスパーク
    プラグの製造方法であって、 前記電極母材を最終的な前記接地電極の長さに切断した
    後、前記貴金属チップ(60)を接合することを特徴と
    するスパークプラグの製造方法。
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