JP6276216B2 - 点火プラグ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関において混合気への点火に用いられる点火プラグに関する。
点火プラグの中心電極および接地電極の電極材料として、貴金属および貴金属合金を用いることなく耐熱性、耐食性および熱伝導性を向上させることが可能な電極材料が提案されている(たとえば、特許文献1)。
特開平5−114457号公報
しかしながら、近年、車両の燃費性能を向上させるために、また、年々厳しくなる排出ガス規制値に適合させるために、車両走行時における空燃比として、理論空燃比よりも薄いリーン領域の空燃比が多用される傾向にある。車両の燃費性能の向上や排出ガス規制値への適合を実現するためには、空燃比によらず混合気を完全燃焼させることが求められる。したがって、理論空燃比よりも薄い混合気における着火性の向上が求められており、たとえば、点火プラグに加える電流値(エネルギー)を大きくして点火時に発生する火花を大きくすることや、点火プラグに対する通電時間を長くすること、燃焼室内へ燃料を直接噴射することが行われている。
一方、火花の大型化や通電時間の長期化は、火花の吹き流れをもたらしやすく、また、直接噴射技術では、1サイクル中、複数のタイミングにて燃料の噴射が実行されることがあり、点火のタイミングによっては、燃焼室内における混合気流速が速いことや混合気流れが複雑な場合があり、火花の吹き流れに曝される頻度の増加と共に接地電極母材の消耗度合いが増加してしまう。この結果、接地電極に接合されている貴金属チップの剥離等に伴う失火や、接地電極の折れといった問題が生じる可能性がある。特に、接地電極の根元側の消耗は接地電極の折れをもたらし、点火プラグとしての性能を発揮できないという問題がある。一方、接地電極を保護するために、単に貴金属等によって接地電極を被覆する場合には、コストが増大するという問題がある。従来の技術では、これらの問題は十分に考慮されていなかった。
接地電極母材の偏摩耗の抑制または防止のために有効な接地電極の構成については依然として検討の余地が残されており、特に、貴金属または貴金属合金を用いることなく接地電極母材の偏摩耗を抑制することが望まれている。また、貴金属チップが配置される接地電極構成において、接地電極母材の偏摩耗を抑制または防止するための構成と貴金属チップとの良好な接合性については十分に考慮されていなかった。
したがって、貴金属または貴金属合金を用いることなく、接地電極の消耗および偏摩耗を抑制または防止することができる点火プラグ、また、接地電極と貴金属製のチップとの剥離を抑制または防止することができる点火プラグが望まれている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様として実現することが可能である。
第1の態様は点火プラグを提供する。第1の態様に係る点火プラグは、軸孔を有する絶縁体と、前記絶縁体の外周を覆う主体金具と、前記絶縁体の前記軸孔内に配置され、先端が前記絶縁体の先端から露出する中心電極と、前記主体金具に固定されている固定端と、前記中心電極の先端面と対向する中心電極対向部を含む自由端とを有する接地電極であって、前記中心電極および前記絶縁体に面する内側面を備える、接地電極と、を有する。前記接地電極は、第1の層と、前記第1の層とは異なる組成を有し前記第1の層の内側面に積層されている40w/m・K以上の熱伝導率を有する第2の層とを備え、前記接地電極の幅方向の中心線を通る断面において、前記第2の層は少なくとも前記中心電極対向部から前記中心電極の先端よりも前記固定端の側まで配置されており、前記接地電極の厚さをT(mm)、前記第2の層の厚さをt1(mm)とするとき、0.2mm≦t1≦T−0.6mmの関係を満たす。
第1の態様に係る点火プラグによれば、貴金属または貴金属合金を用いることなく、接地電極の消耗および偏摩耗を抑制または防止することが可能となり、また、接地電極と貴金属製のチップとの剥離を抑制または防止することができる。
第1の態様に係る点火プラグにおいて、前記中心電極対向部には前記第2の層よりも突出する突部が備えられていても良い。この場合には、接地電極の消耗をさらに抑制または防止することができる。
第1の態様に係る点火プラグにおいて、前記突部は前記第1の層に接合されていても良い。この場合には、接地電極と突部と接合強度の低下を防止または抑制し、接地電極からの突部の剥離を抑制または防止することができる。
第1の態様に係る点火プラグにおいて、前記突部は貴金属を主成分としても良い。この場合には、突部の消耗を抑制することができる。
第1の態様に係る点火プラグにおいて、前記第2の層は、前記接地電極の内側面の全面に配置されており、前記固定端の側において前記中心電極の先端周囲と対向する第2の中心電極対向部から前記固定端までの前記第2の層の厚さt1は0.2mm以下であっても良い。この場合には、接地電極と主体金具との接合強度の低下を抑制または防止し、主体金具と接地電極との接合部における異状を抑制または防止することができる。
第1の態様に係る点火プラグにおいて、前記第2の層は、前記第1の層とは異なるニッケル(Ni)合金、または鉄(Fe)合金から構成されても良い。この場合には、貴金属または貴金属合金を用いることなく、接地電極の消耗および偏摩耗を抑制または防止することが可能となり、また、接地電極と貴金属製のチップとの剥離を抑制または防止することができる。
本発明は、この他に、点火プラグと長放電コイルとを組み合わせた点火プラグ制御装置、点火プラグ制御装置における点火制御方法としても実現され得る。
本実施形態に係るスパークプラグの部分断面図である。 従来のスパークプラグの先端部分を拡大した正面図である。 本実施形態に係るスパークプラグの先端部分を拡大した正面図および右側面図である。 本実施形態に係る他のスパークプラグの先端部分を拡大した正面図である。 第2の検証に用いられた、貴金属チップを備える本実施形態に係るスパークプラグの先端部分の拡大正面図である。 第3の検証に用いられた、貴金属チップが母材層に直接接合されている本実施形態に係るスパークプラグの先端部分の拡大正面図である。 母材層に貴金属チップが直接接合されている接地電極を製造するための一例を示す説明図である。 第4の検証に用いられた、本実施形態に係るスパークプラグの先端部分の拡大正面図である。
以下、図面を参照して本発明に係る点火プラグとしてのスパークプラグ100について説明する。図1は本実施形態に係るスパークプラグの部分断面図である。図1においては、スパークプラグ100の長手方向の中心軸を一点鎖線の軸線OLで示す。軸線OLの右側は、外観正面図を示し、軸線OLの左側は、スパークプラグ100の中心軸を通る断面でスパークプラグ100を切断した断面図を示している。以下では、図1におけるスパークプラグ100の軸線OL方向の下側、すなわち、燃焼室内部に露出される側をスパークプラグ100の先端側、上側、すなわち、プラグコードが装着される側を後端側として説明する。スパークプラグ100は、絶縁碍子10と、中心電極20と、接地電極30と、端子電極40と、主体金具50とを備える。
絶縁碍子10は、アルミナを始めとするセラミックス材料を焼成して形成される筒状の絶縁体である。その中心には、中心電極20および端子電極40を収容する軸孔12が、軸線OL方向に延びて形成されている。絶縁碍子10の軸線OL方向の中央には、絶縁碍子10のうちで外径が最も大きい中央胴部19が形成されている。絶縁碍子10の中央胴部19よりも後端側には、端子電極40と主体金具50との間を絶縁する後端側胴部18が形成されている。絶縁碍子10の中央胴部19よりも先端側には、後端側胴部18よりも外径が小さい先端側胴部17が形成されている。絶縁碍子10の先端側胴部17の更に先端側には、先端側胴部17よりも小さい外径を有し、中心電極20側へ向かうほど外径が小さくなる脚長部13が形成されている。先端側胴部17と脚長部13との間には、先端側に向けて外径が縮径し、先端側胴部17と脚長部13とを連結する縮径部15が形成されている。
軸孔12には、中心電極20が挿入される。中心電極20は、有底筒状に形成された電極母材21の内部に、電極母材21よりも熱伝導性に優れる芯材25を埋設した棒状の部材である。本実施例では、電極母材21は、ニッケル(Ni)を主成分とするニッケル合金から成る。芯材25は、銅または銅を主成分とする合金から成る。中心電極20は、軸孔12内で絶縁碍子10によって保持され、中心電極20の先端は軸孔12(絶縁碍子10)から外部に露出している。中心電極20は、軸孔12に挿入された、セラミック抵抗3およびシール体4を介して端子電極40に電気的に接続される。
接地電極30は、中心電極20および絶縁碍子10に面する内側面30aを有し、第1の層である母材層301と、第2の層である母材の消耗を抑制または防止するための耐消耗層302と、の2層から構成されている。母材層301は、耐腐食性の高い金属から構成され、一例として、ニッケル合金によって構成されている。耐消耗層302は、母材層301とは異なる組成のニッケル合金によって構成され、母材層301の内側面、すなわち、接地電極30の内側面30aに配置されている。接地電極は、この他に、鉄合金、ステンレス鋼によって構成されていても良い。母材層301および耐消耗層302の組成例については、後述の検証において説明する。接地電極30の固定端(基端部)31は、主体金具50の先端面57に溶接されている。本明細書においては、主体金具50に対して接地電極30を溶融接合する際にはみ出る溶融部(溶融肉)を含めて固端31と定義する。固定端31から延びる接地電極30は、中心電極20に向かって屈曲され、接地電極30の自由端(先端)32は、中心電極20の先端面から所定間隔離間して配置されている。接地電極の自由端32は、中心電極20に対向する領域である中心電極対向部30bを備えている。中心電極対向部30bと、中心電極20の先端面20a(図参照)との間の所定間隔は、火花放電を生じる火花ギャップSGである。
本実施形態において、接地電極30は、接地電極30の幅方向の中心線を通る断面において、少なくとも中心電極対向部30bから中心電極20の先端よりも固定端側までの範囲において、母材層301に加えて耐消耗層302を備える2層構造を有していれば良い。すなわち、接地電極30は、少なくとも、中心電極対向部30bから固定端31の側において中心電極20の先端周囲20bと対向する第2の中心電極対向部30cに至る範囲で母材層301に加えて耐消耗層302を備える2層構造を有していれば良いということもできる。接地電極30は、中心電極20の先端面20aよりも固定端側に至る範囲にわたって2層構造を備えていれば良く、自由端32の端部から固定端31の端部にわたって、すなわち、中心電極20および絶縁碍子10に面する内側面30aに耐消耗層302を備えていても良い。なお、第2の中心電極対向部30cは、接地電極30の内側面30aの表面から、接地電極30と中心電極20の先端面20aとの間のギャップ長だけ固定端31の側に向かった位置、中心電極20の先端部と第1の中心電極対向部30bとを結ぶ線分に直交し、中心電極20の先端部を通り接地電極30と交差する位置と言うこともできる。
耐消耗層302は、母材層301の幅方向の60%〜100%の範囲で配置されていれば良く、幅方向に対する配置位置は、母材層301の幅方向の中心線に対して線対称であることが望ましい。また、固定端側に向かうにつれて、耐消耗層302の幅が広くなっていっても良く、厚さが薄くなっていっても良い。
端子電極40は、軸孔12の後端側に設けられ、その後端側の一部は、絶縁碍子10の後端側から露出している。端子電極40には高圧ケーブル(図示省略)がプラグキャップ(図示省略)を介して接続され、火花点火用の高電圧が印加される。
主体金具50は、絶縁碍子10の後端側胴部18の一部から脚長部13に亘る部位を周方向に包囲して保持する円筒状の金具である。主体金具50は低炭素鋼材より形成され、全体にニッケルメッキや亜鉛メッキ等のメッキ処理が施されている。主体金具50は、工具係合部51と、取付ネジ部52と、加締部53と、シール部54とを備える。これらは、後端から先端に向かって、加締部53、工具係合部51、シール部54、取付ネジ部52の順に形成されている。工具係合部51は、スパークプラグ100を、内燃機関のシリンダヘッド150に取り付ける工具が嵌合する。取付ネジ部52は、シリンダヘッド150の取付ネジ孔151に螺合するネジ山を有する。
取付ネジ部52の内径側には、径方向内側に突出した突出部60が形成される。突出部60は、絶縁碍子10の縮径部15および脚長部13の後端側と向かい合う位置に形成される。この突出部60と、絶縁碍子10の縮径部15との間には、環状のシール部材としてのパッキン8が設けられる。パッキン8は、突出部60と縮径部15とに接触して、絶縁碍子10と主体金具50との間をシールする。パッキン8には、冷間圧延鋼板などを使用できる。
加締部53は、主体金具50の後端側の端部に設けられた薄肉の部材であり、主体金具50が絶縁碍子10を保持するために設けられる。具体的には、スパークプラグ100の製造時に、加締部53を内側に折り曲げて、この加締部53を先端側に押圧することにより、中心電極20の先端が主体金具50の先端側から突出した状態で、絶縁碍子10が主体金具50に一体的に保持される。シール部54は、取付ネジ部52の根元に鍔状に形成されている。シール部54とエンジンヘッドとの間には、板体を折り曲げて形成した環状のガスケット5が嵌挿される。かかるスパークプラグ100は、シリンダヘッド150の取付ネジ孔151に主体金具50を介して取り付けられる。
本実施形態に係るスパークプラグ100は、既述の通り母材層301および耐消耗層302の2層からなる接地電極30を有している。以下では、母材層301に対する耐消耗層302の配置パターン、厚さ等について検証する。
第1の検証:
第1の検証では、接地電極30の消耗を抑制または防止する観点から、耐消耗層302として用いる材料、および各材料を用いた際の耐消耗層302の厚さについて検証した。図2は従来のスパークプラグの先端部分を拡大した正面図である。図3は本実施形態に係るスパークプラグの先端部分を拡大した正面図および右側面図である。図3において(a)は正面図を、(b)は右側面図を表している。
第1の検証において用いられる接地電極30の基本的構成は、図3に示されている通りであり、母材層301における中心電極20および絶縁碍子10に面する内側面30aの全域に耐消耗層302が配置されている。より具体的には、接地電極30の全体の厚さTは1.3mmであり、耐消耗層302の厚さt1は、0.2mm≦t1≦T−0.6mmの関係を満たす。また、耐消耗層302の熱伝導率λは40W/m・K以上である。これに対して、図2に示す従来のスパークプラグ100Aにおいては母材層のみから接地電極30Aが形成されており、母材層の厚さは0.5mm以上である。
第1の検証においては、表1に示す材料1〜材料5を組合せて、図3に示す接地電極30の母材層301および耐消耗層302とし、接地電極30の消耗量を確認した。すなわち、確認できる消耗量が、母材層301の体積消耗であるか、耐消耗層302の体積消耗であるかの判別は容易でなく、また、接地電極30全体としての体積消耗量が抑制されれば良いことから、本明細書においては、接地電極30全体の体積消耗の抑制によって母材層301の体積消耗の抑制を図ることができたと結論付ける。
Figure 0006276216
材料1は、ニッケルNi:60.3重量%、クロムCr:23.0重量%、ケイ素Si:0.2重量%、アルミニウムAl:1.3重量%、鉄Fe:15.0重量%、マンガンMn:0.2%を含む材料であり、商品名インコネル601として知られているニッケル合金である。
材料2は、Ni:95.0重量%、Cr:1.5重量%、Si:1.5重量%、Mn:2.0%を含むニッケル合金である。
材料3は、Ni:98.1重量%、Si:0.7重量%、Al:1.0重量%、Mn:0.2%を含むニッケル合金である。
材料4は、Ni:98.9重量%、Si:0.4重量%、Al:0.5重量%、Mn:0.2%を含むニッケル合金である。
材料5は、Ni:99.9重量%の純ニッケルである。
各材料の引張強度(Mpa)および熱伝導率λ(W/m・K)は表2に示した通りであり、ニッケルの純度が高くなるにつれて、熱伝導率λは大きくなる一方で、引張強度は小さくなる。そこで、副材料となる他の物質を混合してニッケル合金とすることで引張強度が高められる。
Figure 0006276216
以下の検証では、母材層301に対して、厚さt1=0.1mm、0.2mm、0.4mm、0.6mm、0.8mmおよび1.0mmの耐消耗層302を抵抗溶接にて接合した2層の接地電極30を有する、M12HEX14(取付ネジ径12mm、金具六角部サイズ14mm)、イリジウム(Ir)からなる直径0.6mmの中心電極、1.1mmの火花ギャップSGのスパークプラグを使用した。なお、接地電極30の全体の厚さTは1.3mm、幅は2mmとなるように接地電極30を形成した。検証は、1,500ccの自然吸気式、ポート噴射型のエンジンを用い、WOT(全負荷、スロットル全開)にて6000rpmの条件の下、100時間の耐久評価を行った後、消耗体積を確認した。接地電極30体積は、接地電極30全体をX線CTでスキャンして外寸を求め、求めた外寸から体積を算出することにより得られる消耗体積は、初期体積から残存体積を減ずることにより求めた。
実験1:実験1では、母材層301に材料1を用い、耐消耗層302に材料2〜材料5を用いた。また、比較例として、母材層301のみからなる接地電極を用いて消耗量を求めた結果、2.8mmであった。実験1の結果は表3に示す通りである。なお、表3中「BR」は接地電極30の折損を意味する。
Figure 0006276216
耐消耗層302に材料2を用いた場合には、その厚さt1によらず、接地電極30全体の消耗量は2.7mmであった。耐消耗層302に材料3を用いた場合には、その厚さt1が0.2mm以上、0.6mm以下において、接地電極30全体の消耗量は1.8mm以下となった。なお、耐消耗層302の厚さが0.8mm以上、すなわち、母材層301の厚さが0.5mm以下では、接地電極30が折損した。耐消耗層302に材料4を用いた場合には、その厚さt1が0.2mm以上、0.6mm以下において、接地電極30全体の消耗量は1.6mm以下となった。なお、耐消耗層302の厚さが0.8mm以上、すなわち、母材層301の厚さが0.5mm以下では、接地電極30が折損した。耐消耗層302に材料5を用いた場合には、その厚さt1が0.2mm以上、0.6mm以下において、接地電極30全体の消耗量は1.5mm以下となった。なお、耐消耗層302の厚さが0.8mm以上、すなわち、母材層301の厚さが0.5mm以下では、接地電極30が折損した。
実験2:実験2では、母材層301に材料2を用い、耐消耗層302に材料3〜材料5を用いた。また、比較例として、母材層301のみからなる接地電極を用いて消耗量を求めた結果、2.7mmであった。実験2の結果は表4に示す通りである。なお、表4中「BR」は接地電極30の折損を意味する。
Figure 0006276216
耐消耗層302に材料3を用いた場合には、その厚さt1が0.2mm以上、0.6mm以下において、接地電極30全体の消耗量は1.8mm以下となった。なお、耐消耗層302の厚さが0.8mm以上、すなわち、母材層301の厚さが0.5mm以下では、接地電極30が折損した。耐消耗層302に材料4を用いた場合には、その厚さt1が0.2mm以上、0.6mm以下において、接地電極30全体の消耗量は1.5mm以下となった。なお、耐消耗層302の厚さが0.8mm以上、すなわち、母材層301の厚さが0.5mm以下では、接地電極30が折損した。耐消耗層302に材料5を用いた場合には、その厚さt1が0.2mm以上、0.6mm以下において、接地電極30全体の消耗量は1.5mm以下となった。なお、耐消耗層302の厚さが0.8mm以上、すなわち、母材層301の厚さが0.5mm以下では、接地電極30が折損した。
以上の実験1および2の結果、耐消耗層302の材料として、熱伝導率λ≧40(W/m・K)の材料、具体的には、材料3〜5を用いた場合であって、耐消耗層302の厚さt1が0.2mm以上であれば、接地電極の消耗量抑制に有意な効果を得られること、耐消耗層302の厚さt1が厚い程、良好な耐消耗性が得られること、が確認された。一方で、接地電極30の全体厚さTは1.3mmに固定されているため、耐消耗層302の厚さt1の増大により、母材層301の厚さ(T−t1)が0.5mm以下となる場合には、接地電極30の折損が発生するため、耐消耗層302の厚さt1は0.8mm未満、望ましくは、母材層301の厚さ(T−t1)が0.6mm以上となる0.7mm以下であることが好ましい。この関係を式に表せば、0.2mm≦t1<T−0.5mm、望ましくは、0.2mm≦t1≦T−0.6mmである。
熱伝導率λが40(W/m・K)以上の場合には、耐消耗層302の熱引けが良くなり、中心電極20と火花形成が行われる接地電極30の部位、たとえば、中心電極対向部30bから第2の中心電極対向部30cにおける温度上昇が抑制され、温度上昇に伴う接地電極30の体積消耗が抑制される。接地電極30の体積消耗は、接地電極材料の温度上昇と共に、接地電極中の原子の運動が盛んとなり、燃焼室中の窒素に基づく窒素イオンが接地電極30の外表面に衝突し、接地電極中の原子がはじき出されることによって発生する。このように、接地電極30の体積消耗は、温度が支配的な要因となるので、母材層301に対して熱引きの良い耐消耗層302を積層配置することによって母材層301の温度上昇が抑制され、温度上昇に起因する母材層301の消耗が抑制される。したがって、接地電極30はその幅方向の全てに耐消耗層302を備える必要ななく、火花が形成されやすい接地電極30の幅方向の中心線に対して線対称に60%の領域に耐消耗層302が形成されていれば良い。また、接地電極30の幅方向の全域(100%)に耐消耗層302が形成されていても良いことは言うまでもない。
なお、実験3として、母材層301として材料3を用いた実験を行ったが、比較例として、母材層301のみからなる接地電極30を用いて試験を行った所、振動によって物理的に接地電極30が折損してしまった。表2に示すように、材料3の引張強度は480(Mpa)であり、検証の条件、30Gの振動および800℃の温度環境下に対して耐久性が不足していたと考えられる。したがって、材料3〜5を母材層301に用い、材料4および5を耐消耗層302として用いる実験は行えなかった。
第1の検証においては、接地電極30の内側面30aの全域にわたって耐消耗層302が形成されている接地電極30が用いられた。これに対して、図4に示すように、少なくとも、中心電極対向部30bから固定端31の側において中心電極20の先端周囲20bと対向する第2の中心電極対向部30cに至る範囲で母材層301に加えて耐消耗層302を備える2層構造を有する接地電極30が用いられても良い。図4は本実施形態に係る他のスパークプラグの先端部分を拡大した正面図である。
第2の検証:
第1の検証では、接地電極30の消耗を抑制または防止する観点から、耐消耗層302として用いる材料、および各材料を用いた際の耐消耗層302の厚さについて検証した。第2の検証では、接地電極30の中心電極対向部30bに貴金属チップ80を備えることによる接地電極30の体積消耗の抑制効果について検討した。図5は第2の検証に用いられた、貴金属チップを備える本実施形態に係るスパークプラグの先端部分の拡大正面図である。なお、貴金属チップ80は接地電極30における耐消耗層302から突出する突部であると言うこともできる。
貴金属チップ80は、耐消耗層302上に抵抗溶接によって接合されている。その他の構成は、図3を用いて説明したスパークプラグ100と同様である。より具体的には、母材層301には材料1を用い、耐消耗層302には材料3を用い、耐消耗層302の厚さt1=0.4mmとした。なお、接地電極30全体の厚さTは1.3mm、接地電極30の幅は2mmである。貴金属チップ80には、直径0.8mm、厚さ0.2mmの純プラチナ(Pt)を用いた。検証方法は、第1の検証と同様である。
第2の検証結果は、表5に示すとおりである。
Figure 0006276216
貴金属チップ80を備えた結果、消耗体積は1.2mmとなり、貴金属チップ80を備えない場合の消耗体積1.7mmに対して、消耗体積を30%抑制することができた。本実施形態に係るスパークプラグ100においては、耐消耗層302を備えることによって接地電極30の体積消耗を抑制しているが、ブレイクダウンが最も起こりやすい中心電極対向部30bに貴金属チップ80を備えることによって、接地電極30の体積消耗を更に向上させることが可能であることを確認できた。なお、貴金属チップ80としては、プラチナ(Pt)の他に、プラチナ(Pt)の他に、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)およびルテニウム(Ru)を用いることができる。また、内側面30aの全域に耐消耗層302を備える接地電極30に代えて、図4に示すように中心電極対向部30bから第2の中心電極対向部30cにのみ耐消耗層302を備える接地電極30に貴金属チップ80が備えられても良い。さらに、貴金属チップ80として、貴金属合金からなる貴金属チップ80が用いられても良い。
第3の検証:
第3の検証では、接地電極30に対する貴金属チップ80の接合方法および接合強度について検証する。具体的には、貴金属チップ80を耐消耗層302に接合した場合(接合方法1)と、貴金属チップ80を母材層301に直接接合した場合(接合方法2)とにおいて、接合強度を検証した。母材層301および耐消耗層302の材料、耐消耗層302の厚さt1、接地電極30全体の厚さTおよび接地電極30の幅、並びに貴金属チップ80の直径、厚さおよび材料は、第2の検証と同様である。
第3の検証に用いたスパークプラグ100は、第2の検証に用いられたスパークプラグ(耐消耗層302に貴金属チップ80を接合)と、図6に示す、中心電極対向部30bには耐消耗層302を備えず、貴金属チップ80が母材層301に直接接合されているスパークプラグである。図6は第3の検証に用いられた、貴金属チップが母材層に直接接合されている本実施形態に係るスパークプラグの先端部分の拡大正面図である。
第3の検証は、接地電極30をガスバーナーで1分間加熱し、30秒自然空冷(バーナーによる加熱停止)を1000サイクル繰り返すベンチ試験において、試験終了後の接合面を拡大鏡にて確認し、評価することにより行われた。ガスバーナーによる加熱は、放射温度計を用いて接地電極30の先端の温度が約1000℃となるように実行された。拡大鏡による確認においては、貴金属チップ80が耐消耗層302または母材層301から0.1mm以上離れている部分を剥離部とした。
第3の検証の結果、耐消耗層302に貴金属チップ80を接合した接合方法1では、貴金属チップ80の剥離が確認されたが、母材層301に直接貴金属チップ80を接合した接合方法2では、貴金属チップ80の剥離は確認されなかった。耐消耗層302として用いられた材料3は、材料1よりも高い熱伝導率λを有しているため、抵抗溶接の際に、耐消耗層302を介して熱が逃げ、貴金属チップ80と耐消耗層302との接合面における温度が所望温度まで上昇せず、溶接性が低下するためと考えられる。したがって、貴金属チップ80を用いる場合には、耐消耗層302ではなく、母材層301に対して直接接合することが望ましいことが確認できた。
母材層301に貴金属チップ80を直接接合する方法の一例について図7を参照して説明する。図7は母材層に貴金属チップが直接接合されている接地電極を製造するための一例を示す説明図である。先ず、材料1からなり、接合後に母材層301を構成するチップ接合片300aに対して貴金属チップ80を抵抗溶接にて接合し、母材層301に直接接合されている貴金属チップ80を用意する。次に、耐消耗層302が接合された主接地電極片300bを主体金具50の先端面57に抵抗溶接する。最後に、貴金属チップ80を備えるチップ接合片300aを、主接地電極片300bに抵抗溶接して、母材層301に貴金属チップ80が直接接合されている接地電極30を得ることができる。なお、チップ接合片30aをさらに分割して、先端片と接合片との2ピース構成とする場合(全体では3ピース構成)には、先端片に対して耐消耗層302を接合することによって、貴金属チップ80が接合されている部分を除き。内側面の全面に耐消耗層302を備える接地電極30を形成することができる。
第4の検証:
一般的に、主体金具50と接地電極30との接合に際しては、高圧力かつ高電流にて抵抗溶接を実行し、接合部においては相互の部材が拡散する拡散接合を実現している。本実施形態における接地電極30は、熱伝導率λの高い耐消耗層302を備えているので、耐消耗層302を介して主体金具50に熱が逃げてしまい、接合部における溶接に偏りが生じやすく、強度ムラが発生する。また、熱伝導率λの高い耐消耗層302は電気伝導性も良く、加えられた電流が主体金具50に流れ込み、接合部における温度が所望温度まで上昇し難い。したがって、接地電極30と主体金具50との良好な接合のためには、接地電極30の固定端31側における耐消耗層302の量を低減することが望ましい。
そこで、第4の検証では、主体金具50(先端面57)と接地電極30との溶接性について検証した。具体的には、主体金具5の先端面57と接合される接地電極30の固定端3における耐消耗層302の厚さt2を種々変更してその溶接性につき確認した。
図8は第4の検証に用いられた、本実施形態に係るスパークプラグの先端部分の拡大正面図である。図8に示すように、4の検証では、第2の中心電極対向部30cから第1の中心電極対向部30bまでの耐消耗層302の厚さt1を0.4mmとし、接地電極30における第2の中心電極対向部30cから固定端3までの耐消耗層302の厚さt2を、0mm、0.1mm、0.2mm、0.3mmおよび0.4mmと変化させて、接地電極30の体積消耗を確認した。なお、その他のスパークプラグ100の構成は、図6に示す第3の検証に用いられたスパークプラグ100と同様である。第4の検証における接地電極30の消耗量の検証方法は、第1の検証と同様である。第4の検証における溶接性の検証は、主体金具50の先端面57と接地電極30との溶接部(接合部)をガスバーナーで1分間加熱し、30秒自然空冷(バーナーによる加熱停止)を1000サイクル繰り返し、JISB 8031 7.4に規定されている衝撃試験を実行することにより行われた。ガスバーナーによる加熱は、放射温度計を用いて主体金具50の先端面57と接地電極30との溶接部の温度が約200℃となるように実行された。
第4の検証結果は表6に示すとおりである。表6において、「G」は上記JIS規格の2倍の時間でも異状は発生しなかったことを、「F」は上記JIS規格の衝撃試験においては異状は発生せず、上記JIS規格の2倍の時間では異状が発生したことを意味している。なお、上記JIS規格においては、毎分400回の割合で10分間衝撃が加えられ、異状とは、たとえば、接地電極30と主体金具50の先端面57との溶接部にクラック等の発生、主体金具50の先端面57からの接地電極30の剥離等が含まれる。これら異状は顕微鏡を用いて観察した。
Figure 0006276216
表6に示すように、耐消耗層302の厚さt2が0.3mm未満、より好ましくは0.2mm以下の場合には接地電極30と主体金具50の先端面57との溶接性は良好であり、一方、耐消耗層302の厚さt2が0.3mm以上の場合にはJIS規格の衝撃試験においては異状は発生しないものの、第4の検証における衝撃試験においては異状が発見された。また、接地電極30の消耗体積は、耐消耗層302の厚さt2によらず、いずれも1.5mmであった。
第4の検証の結果、接地電極30の固定端31側における耐消耗層302の厚さt2は0.3mm未満、より好ましくは、0.2mm以下とすることによって、耐消耗層302を備える接地電極30において、主体金具50との良好な接合を実現できることが確認できた。
なお、耐消耗層302の厚さt2とする領域は、第2の中心電極対向部30cからではなく、接地電極30の固定端31近傍のみとしても良い。また、接地電極30の固定端31側に耐消耗層302が形成されていない領域を設け、主体金具50の先端面57との間に隙間が形成されるようにしても良い。この場合、接地電極30の母材層301のみが主体金具50の先端面57と接触することとなり、耐消耗層302を介した電流および熱の逃げを防止して、接地電極30と主体金具50との溶接強度の低下を防止または抑制することができる。
以上の通り、本実施形態に係るスパークプラグ100によれば、貴金属を用いることなく接地電極30の体積消耗を抑制することができる。すなわち、接地電極30の母材層301を構成する材料と同系の材料であって、熱伝導率λが40W/m・K以上の材料を耐消耗層302として母材層301の上に接合することによって、接地電極30の体積消耗を抑制することができる。また、耐消耗層302は、少なくとも、接地電極30の幅方向の中心線を通る断面において、少なくとも中心電極対向部30bから中心電極20の先端周囲20bよりも固定端31側まで配置されていれば、接地電極30の体積消耗を抑制できる。さらに、耐消耗層302の厚さt1は、接地電極30の強度並びに接地電極30の体積消耗抑制のために、0.2mm≦t1<T−0.5mm、望ましくは、0.2mm≦t1≦T−0.6mmであることが望ましい。
さらに、接地電極30の中心電極対向部30bに貴金属チップ80が備えられることによって、接地電極30の体積消耗をさらに抑制することが可能であり、貴金属チップ80は母材層301に直接接合されることによって接地電極30に対する接合強度を確保できる。また、接地電極30の固定端31側における耐消耗層302の厚さt2を0.3mm未満、望ましくは0.2mm以下にすることによって接地電極30と主体金具50との良好な接合強度を維持できる。
変形例:
(1)上記の実施形態においては、図3に示す内側面30aの全域に耐消耗層302を備える接地電極30、あるいは、図4に示すように中心電極対向部30bから第2の中心電極対向部30cにのみ耐消耗層302を備える接地電極30が例示されているが、耐消耗層302は、接地電極30の内側面30aにおける、自由端3から中心電極対向部30bまでのいずれかの位置と、固定端3から第2の中心電極対向部30cまでのいずれかの位置との間に形成されていれば良い。
(2)上記実施形態では、スパークプラグ100の構成について説明したが、上記実施形態に係るスパークプラグ100は、放電時の2次電流として、50mA以上、2msec以上の2次電流を出力する長放電コイルと組み合わせて用いられることができる。この場合、従来のスパークプラグに対する、本実施形態に係るスパークプラグ100の接地電極の消耗量の低減効果をより有意に確認することができる。すなわち、スパークプラグに対する通電時間が長い場合には、接地電極における放電位置はブレイクダウン位置から移動する可能性が高く、従来のスパークプラグではこの放電位置の移動に伴う接地電極の消耗を抑制することができなかった。これに対して、本実施形態に係るスパークプラグ100では、接地電極30は母材層301の上に耐消耗層302が備えられているので、放電位置の移動による接地電極30の消耗を低減または防止することが可能となり、長放電コイルと組合せて使用されるスパークプラグとして適している。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
3…セラミック抵抗
4…シール体
5…ガスケット
8…パッキン
10…絶縁碍子
12…軸孔
13…脚長部
15…縮径部
17…先端側胴部
18…後端側胴部
19…中央胴部
20…中心電極
20a…先端面
20b…先端周囲
21…電極母材
25…芯材
30、30A…接地電極
300a…チップ接合片
300b…主接地電極片
301…母材層
302…耐消耗層
30a…内側面
30b…中心電極対向部
30c…第2中心電極対向部
31…固定端
32…自由端
40…端子電極
50…主体金具
51…工具係合部
52…取付ネジ部
53…加締部
54…シール部
57…先端面
60…突出部
80…貴金属チップ
100、100A…スパークプラグ
150…シリンダヘッド
151…取付ネジ孔
OL…軸線
SG…火花ギャップ

Claims (6)

  1. 軸孔を有する絶縁体と、
    前記絶縁体の外周を覆う主体金具と、
    前記絶縁体の前記軸孔内に配置され、先端が前記絶縁体の先端から露出する中心電極と、
    前記主体金具に固定されている固定端と、前記中心電極の先端面と対向する第1の中心電極対向部を含む自由端とを有する接地電極であって、前記中心電極および前記絶縁体に面する内側面を備える、接地電極と、を有する点火プラグであって、
    前記接地電極は、第1の層と、前記第1の層とは異なる組成を有し前記第1の層の内側面に積層されている40w/m・K以上の熱伝導率を有する第2の層とを備え、前記接地電極の幅方向の中心線を通る断面において、前記第2の層は少なくとも前記第1の中心電極対向部から前記中心電極の先端よりも前記固定端の側まで配置されており、前記接地電極の厚さをT(mm)、前記第2の層の厚さをt1(mm)とするとき、0.2mm≦t1≦T−0.6mmの関係を満たす、点火プラグ。
  2. 孔を有する絶縁体と、
    前記絶縁体の外周を覆う主体金具と、
    前記絶縁体の前記軸孔内に配置され、先端が前記絶縁体の先端から露出する中心電極と、
    前記主体金具に固定されている固定端と、前記中心電極の先端面と対向する第1の中心電極対向部を含む自由端とを有する接地電極であって、前記中心電極および前記絶縁体に面する内側面を備える、接地電極と、を有する点火プラグであって、
    前記接地電極は、第1の層と、前記第1の層とは異なる組成を有し前記第1の層の内側面に積層されている40w/m・K以上の熱伝導率を有する第2の層とを備え、前記接地電極の幅方向の中心線を通る断面において、前記第2の層は、前記固定端から前記第1の中心電極対向部における前記接地電極の内側面に配置されており、前記接地電極の厚さをT(mm)、前記固定端の側において前記中心電極の先端周囲と対向する第2の中心電極対向部から前記第1の中心電極対向部までの前記第2の層の厚さをt1(mm)、前記第2の中心電極対向部から前記固定端までの前記第2の層の厚さをt2とするとき、0.2mm≦t1≦T−0.6mmおよびt2≦0.2mmの関係を満たす、点火プラグ。
  3. 請求項1または2に記載の点火プラグにおいて、
    前記中心電極対向部には前記第2の層よりも突出する突部が備えられている、点火プラグ。
  4. 請求項3に記載の点火プラグにおいて、
    前記突部は前記第1の層に接合されている、点火プラグ。
  5. 請求項3に記載の点火プラグにおいて、
    前記突部は貴金属を主成分とする、点火プラグ。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の点火プラグにおいて、
    前記第2の層は、前記第1の層とは異なるニッケル(Ni)合金、または鉄(Fe)合金から成る、点火プラグ。
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