JP2003192932A - ガリウムフタロシアニンの製造方法、ガリウムフタロシアニン、および該ガリウムフタロシアニンを用いた電子写真感光体 - Google Patents

ガリウムフタロシアニンの製造方法、ガリウムフタロシアニン、および該ガリウムフタロシアニンを用いた電子写真感光体

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JP2003192932A JP2001391837A JP2001391837A JP2003192932A JP 2003192932 A JP2003192932 A JP 2003192932A JP 2001391837 A JP2001391837 A JP 2001391837A JP 2001391837 A JP2001391837 A JP 2001391837A JP 2003192932 A JP2003192932 A JP 2003192932A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて高い光感度を有するガリウムフタロシ
アニン化合物、および、それを安定生産できる製造方法
を提供すること、そして、それを用いたゴースト画像の
出にくい電子写真感光体、該電子写真感光体を用いたプ
ロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供すること
である。 【解決手段】 フタロシアニン環を形成する化合物とク
ロル化芳香族化合物とを混合し混合液を作製する混合工
程と、混合液を50℃を超える温度まで加熱する加熱工
程と、混合液に該ガリウム化合物を投入する投入工程と
を有することを特徴とするガリウムフタロシアニン化合
物の製造方法、該製造方法で製造されたガリウムフタロ
シアニン化合物、該ガリウムフタロシアニン化合物を含
有する電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロ
セスカートリッジおよび電子写真装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガリウムフタロシ
アニンの製造方法、クロロガリウムフタロシアニン結晶
の製造方法、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の
製造方法、ガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフ
タロシアニン結晶、ヒドロキシガリウムフタロシアニン
結晶、電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電
子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、フタロシアニン系顔料は着色
用途の他、電子写真感光体、太陽電池、センサーなどに
用いられる電子材料として注目され、検討されている。
【0003】また、近年、端末用プリンターとして電子
写真技術を応用したプリンターが広く普及してきてい
る。これらは主としてレーザー光を光源とするレーザー
ビームプリンターであり、その光源としてはコスト、装
置の大きさなどの点から半導体レーザーが用いられる。
現在、主として用いられている半導体レーザーはその発
振波長が650〜820nmと長波長のため、これら長
波長の光に十分な感度を有する電子写真感光体の開発が
進められてきた。
【0004】電子写真感光体の感度は電荷発生物質の種
類によって異なり、長波長光に対して感度を有する電荷
発生物質として、近年、アルミニウムフタロシアニン、
インジウムフタロシアニン、オキシバナジルフタロシア
ニン、ガリウムフタロシアニン、マグネシウムフタロシ
アニン、オキシチタニウムフタロシアニンなどの金属フ
タロシアニンあるいは無金属フタロシアニンなどについ
ての研究が多くなされている。
【0005】これらのうち、多くのフタロシアニン化合
物では様々な結晶形の存在が知られており、例えばガリ
ウムフタロシアニンでは、特開平5−98181号公報
にクロロガリウムフタロシアニン結晶が、特開平5−2
63007号公報、特開平6−93203号公報、特開
平10−67946号公報などに数種類のヒドロキシガ
リウムフタロシアニン結晶が開示されている。
【0006】また、フタロシアニンにおいては、結晶形
が同じでも使用原料や溶剤といった製造法、および反応
温度や仕込み比などの製造条件の差により電子写真感光
体として使用する場合、電子写真特性が著しく変化し、
特に、感度、帯電性に著しく違いが出ることがわかって
いる。
【0007】例えば、オキシチタニウムフタロシアニン
の製造の場合、オキシチタニウム化合物を投入する温度
が高い程、反応中にタール成分が生成し易く,これを完
全に除去できず電子写真特性上で帯電不良という現象を
引き起こすため、なるべく低温での投入が望ましい。
【0008】ガリウムフタロシアニン結晶の製造方法に
関しては、特開平8−100134号公報、特開平9−
111148号公報、特開平9−124967号公報、
特開平10−7927号公報、特開平10−17784
号公報などに開示されているが、これらのガリウムフタ
ロシアニン結晶を用いた電子写真感光体は、電子写真プ
ロセスの高速化、あるいは高画質化の観点からみて必ず
しも満足できるものでなく、および製造法の収率、製造
安定性の面からみても必ずしも満足できるものではなか
った。また、特開2000−344778号公報に高収
率で安定生産できるガリウムフタロシアニンの製造法を
提案しているが、複写機やレーザービームプリンターな
どの電子写真装置のさらなる小型化、高画質高速フルカ
ラー化の中でゴースト画像の出ない電子写真感光体が望
まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、極め
て高い光感度を有するガリウムフタロシアニン化合物、
クロロガリウムフタロシアニン結晶、ヒドロキシガリウ
ムフタロシアニン結晶、および、それらを安定生産でき
る製造方法を提供すること、そして、それらを用いたゴ
ースト画像の出にくい電子写真感光体、該電子写真感光
体を用いたプロセスカートリッジおよび電子写真装置を
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ガ
リウム化合物とフタロシアニン環を形成する化合物をク
ロル化芳香族化合物中で反応させてガリウムフタロシア
ニン化合物を製造する製造方法において、該フタロシア
ニン環を形成する化合物と該クロル化芳香族化合物とを
混合し、混合液を作製する混合工程と、該混合工程によ
り作製されたフタロシアニン環を形成する化合物とクロ
ル化芳香族化合物との混合液を50℃を超える温度まで
加熱する加熱工程と、該加熱工程により加熱された50
℃を超える温度のフタロシアニン環を形成する化合物と
クロル化芳香族化合物との混合液に該ガリウム化合物を
投入する投入工程と、を有することを特徴とするガリウ
ムフタロシアニン化合物の製造方法である。
【0011】また、本発明は、上記ガリウム化合物を塩
化ガリウムとした上記製造方法で製造されたクロロガリ
ウムフタロシアニンをミリング処理により結晶変換さ
せ、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±
0.2°の7.4°、16.6°、25.5°および2
8.3°に強いピークを有するクロロガリウムフタロシ
アニン結晶を得る工程を有することを特徴とするクロロ
ガリウムフタロシアニン結晶の製造方法である。
【0012】また、本発明は、上記製造方法で製造され
たガリウムフタロシアニンをアシッドペースティング法
により処理してペースト状の含水ヒドロキシガリウムフ
タロシアニンを得る工程と、該含水ヒドロキシガリウム
フタロシアニンを乾燥して低結晶性のヒドロキシガリウ
ムフタロシアニンを得る工程と、該低結晶性のヒドロキ
シガリウムフタロシアニンをミリング処理により結晶変
換させ、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ
の7.4°±0.2°および28.2°±0.2°に強
いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結
晶を得る工程と、を有することを特徴とするヒドロキシ
ガリウムフタロシアニン結晶の製造方法である。
【0013】また、本発明は、上記製造方法で得られる
ガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニ
ン結晶、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶であ
る。
【0014】また、本発明は、支持体上に感光層を有す
る電子写真感光体において、該感光層が上記ガリウムフ
タロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン結晶、ヒ
ドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有する電子写
真感光体である。
【0015】また、本発明は、上記電子写真感光体を有
するプロセスカートリッジおよび電子写真装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て、詳細に説明する。
【0017】ガリウム化合物とフタロシアニン環を形成
する化合物をクロル化芳香族化合物中で反応させてガリ
ウムフタロシアニン化合物を製造する際、まず、フタロ
シアニン環を形成する化合物とクロル化芳香族化合物と
を混合し、その混合液を50℃を超える温度まで加熱し
た後、その50℃を超える温度の混合液にガリウム化合
物を投入することで、系内の水分やコンタミに影響され
ず安定した反応性でガリウムフタロシアニン化合物が得
られる。
【0018】また、このガリウムフタロシアニンを電子
写真感光体に用いた場合、極めて高い光感度を有し、ゴ
ースト画像の出にくい電子写真感光体が得られる。50
℃以下の場合、反応性、反応収率が系内の水分やコンタ
ミの影響を受けやすく、また、該ガリウムフタロシアニ
ン化合物を電子写真感光体に用いた場合、ゴースト画像
が出やすく画像劣化を引き起こしてしまう。
【0019】ガリウム化合物としては、三塩化ガリウ
ム、三臭化ガリウム、三ヨウ化ガリウムなどのハロゲン
化ガリウムや、ガリウムトリメトキサイド、ガリウムト
リエトキサイドなどが挙げられる。これらの中でも、ガ
リウムフタロシアニン化合物を電子写真感光体に用いた
場合は、電子写真特性の面から塩化ガリウム、さらには
三塩化ガリウムが特に好ましい。
【0020】フタロシアニン環を形成する化合物として
は、フタロニトリル、3―ニトロフタロニトリル、4−
ニトロフタロニトリル、3−クロルフタロニトリル、4
−クロルフタロニトリル、4−メチルフタロニトリル、
1、3−ジイミノイソインドリン、4−クロル−1、3
−ジイミノイソインドリン、4−ニトロ−1、3−ジイ
ミノイソインドリンなどが挙げられる。これらの中で
も、ガリウムフタロシアニン化合物を電子写真感光体に
用いた場合は、電子写真特性の面からフタロニトリルが
特に好ましい。
【0021】クロル化芳香族化合物としては、1−クロ
ルナフタレン、2−クロルナフタレン、1,2−ジクロ
ルベンゼン、2−クロルアニソール、1−ブロモナフタ
レンなどが挙げられる。これらの中でも、ガリウムフタ
ロシアニン化合物を電子写真感光体に用いた場合は、極
めて高い光感度を有し、繰り返し使用時の電位変動が少
なく、帯電性が良好で画像欠陥の無い電子写真感光体が
得られるため、1−クロルナフタレンが好ましい。
【0022】ガリウム化合物とフタロシアニン環を形成
する化合物をクロル化芳香族化合物中で反応させるとき
の反応温度としては、通常、170℃以上230℃以下
に設定されるが、190℃未満では反応収率が上がりに
くく、また、210℃を超える温度では電子写真感光体
に用いた場合、光感度低下が起こりやすいため、190
℃以上210℃以下の範囲が、反応収率、電子写真特性
の両立上好ましい。また、反応時間は1〜8時間の範囲
が好ましく、3〜6時間の範囲がより好ましい。
【0023】フタロシアニン環を形成する化合物とクロ
ル化芳香族化合物との混合液にガリウム化合物を投入す
る際、該混合液の温度は上述のとおり50℃を超える温
度であることが必要であるが、特には55℃以上70℃
以下が好ましい。投入温度が高すぎると反応性は低下
し、それにより反応収率が低下してしまう。投入温度と
反応性には明らかに相関性があり、理由は定かではない
が投入温度が高いほど反応性が低くなる。しかし、この
反応性と感光体にした時のゴースト画像のレベルとの相
関はまだ明確ではないが、投入温度を本願のようにコン
トロールすることによりゴースト画像の出にくいガリウ
ムフタロシアニン化合物を安定生産できる。
【0024】なお、本発明で合成されたガリウムフタロ
シアニンは、下記構造のように表される。
【0025】
【外1】
【0026】上記式(1)中、R111〜R114、R
121〜R124、R131〜R 34、R141〜R
144は、それぞれ独立して置換基を有してもよく、置
換基としては、水素、アルコキシ基、アルキルチオ基、
アルキル基、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、アリル
基、アルカノイル基、カルボキシ基、ハロアルカノイル
基などが挙げられる。
【0027】また、Xは軸配位子であり、ハロゲン基、
ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキル基、アリル基、
アミノ基、アルキルチオ基、μ−オキソ錯体などが挙げ
られる。
【0028】本発明のガリウムフタロシアニンの置換基
はこれらの置換基に限定されるものではないが、光感度
の面から考えると、R111〜R114、R121〜R
12 、R131〜R134、R141〜R144は無
置換が好ましく、Xは、ハロゲン原子やヒドロキシ基が
好ましく、特には、塩素原子、ヒドロキシ基がより好ま
しい。
【0029】さらに、いかなる結晶形でもよいが、その
中でもCuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの
7.4°±0.2°、28.2°±0.2°に強いピー
クを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニ
ン、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±
0.2°の7.4°、16.6°、25.5°、28.
3°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタ
ロシアニンが特に優れた感度特性を有しており好まし
い。またその中でも特に、CuKα特性X線回折におけ
るブラッグ角2θ±0.2°の7.5°、28.3°に
強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロ
シアニンが好ましい。
【0030】次に、上記製造方法で得られたクロロガリ
ウムフタロシアニンをミリング処理により結晶変換さ
せ、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±
0.2°の7.4°、16.6°、25.5°および2
8.3°に強いピークを有するクロロガリウムフタロシ
アニン結晶を得る方法を説明する。
【0031】ガリウム化合物として塩化ガリウムを用い
て反応を行った際に得られる、塩化ガリウムフタロシア
ニンを乾式ミリングするか、また乾式ミリングに続いて
湿式ミリングしてCuKα特性X線回折におけるブラッ
グ角2θ±0.2°の7.4°、16.6°、25.5
°および28.3°に強いピークを有するクロロガリウ
ムフタロシアニン結晶が得られる。湿式ミリングに用い
られる溶剤としては、例えば、ベンジルアルコール、フ
ェネチルアルコールなどの芳香族アルコール系溶剤、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセト
アミド、N−メチルプロピオアミドなどのアミド系溶
剤、クロロベンゼン、クロロホルムなどのハロゲン系溶
剤などが挙げられる。
【0032】次に、上記製造方法で得られたガリウムフ
タロシアニンをアシッドペースティング処理した後、ミ
リング処理により結晶変換させ、CuKα特性X線回折
におけるブラッグ角2θの7.4°±0.2°および2
8.2°±0.2°に強いピークを有するヒドロキシガ
リウムフタロシアニン結晶を得る方法を説明する。
【0033】ガリウムフタロシアニンをアシッドペース
ティング法により処理してペースト状の含水ヒドロキシ
ガリウムフタロシアニンを得る。次に、この含水ヒドロ
キシガリウムフタロシアニンを乾燥して低結晶性のヒド
ロキシガリウムフタロシアニンとする。得られた低結晶
性のヒドロキシガリウムフタロシアニンを、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、
N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N
−メチルプロピオアミドなどのアミド系溶剤、クロロホ
ルムなどのハロゲン系溶剤、テトラヒドロフランなどの
エーテル系溶剤、ジメチルスルホキシドなどのスルホキ
シド系溶剤を用いてミリング処理を行うことにより得ら
れる。
【0034】本発明におけるミリング処理とは、例え
ば、ガラスビーズ、スチールビーズ、アルミナボールな
どの分散剤と共に、サンドミル、ボールミルなどのミリ
ング装置を用いて行う処理である。ミリング時間は、使
用するミリング装置により異なるため一概には言えない
が、4〜48時間程度が好ましい。また、4〜8時間お
きにサンプルをとりブラッグ角を確認することが好まし
い。ミリング処理で用いる分散剤の量は、質量基準でガ
リウムフタロシアニンの10〜50倍が好ましい。ま
た、湿式ミリングの場合用いられる溶剤の量は、質量基
準でガリウムフタロシアニンの10〜30倍が好まし
い。
【0035】また、本発明におけるアシッドペースティ
ング法による処理とは、ガリウムフタロシアニンを酸の
中に溶解または分散させた後、大量の水に注加し、再沈
したガリウムフタロシアニン固体をアルカリ水溶液、次
いで洗液の伝導度が20μS以下になるまでイオン交換
水で洗浄を繰り返す処理のことである。
【0036】ここで用いられる酸としては、例えば、硫
酸、塩酸、トリフルオロ酢酸などが挙げられるが、その
中でも濃硫酸が好ましい。使用量は、質量基準でガリウ
ムフタロシアニンの10〜40倍が好ましく、酸での溶
解または分散温度は50度以下がガリウムフタロシアニ
ンの分解あるいは酸との反応の点で好ましい。
【0037】本発明のガリウムフタロシアニンの結晶形
のX線回折の測定は、CuKα線を用い、次の条件で行
ったものである。
【0038】使用測定機:マック・サイエンス社製、全
自動X線回折装置MXP18 X線管球:Cu 管電圧:50KV 管電流:300mA スキャン方法:2θ/θスキャン スキャン速度:2deg./min サンプリング間隔:0.020deg. スタート角度(2θ):5deg. ストップ角度(2θ):40deg. ダイバージェンススリット:0.5deg. スキャッタリングスリット:0.5deg. レシービングスリット:0.3deg. 湾曲モノクロメーター使用 次に、以上の製造方法によって得られたガリウムフタロ
シアニンを電子写真感光体における電荷発生物質として
適用する場合を説明する。
【0039】メタノール、エタノール、イソプロピルア
ルコールなどのアルコール系溶剤、アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤、ト
ルエン、キシレン、クロルベンゼンなどの芳香族系溶
剤、1,4―ジオキサン、テトラヒドロフラン,N,N
−ジメチルホルムアミドなどの各種溶剤に、上記ガリウ
ムフタロシアニンの粉末のみ、あるいは、バインダー樹
脂を加えて分散液とする。
【0040】分散手段としてはサンドミル、コロイドミ
ル、アトライター、ボールミルなどの方法が利用でき
る。
【0041】バインダー樹脂としては、ポリビニルブチ
ラール、ホルマール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリサ
ルホン樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、
アクリル系樹脂などが用いられる。
【0042】本発明における電子写真感光体の層構成
は、支持体上に電荷発生物質と電荷輸送物質を同時に含
有する単一層からなる感光層を有する層構成と、支持体
上に電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質
を含有する電荷輸送層を積層する感光層を有する層構成
がある。なお、電荷発生層と電荷輸送層の積層関係は逆
であってもよい。
【0043】支持体としては、導電性を有するものであ
ればよく、アルミニウム、ステンレスなどの金属あるい
は導電層を設けた金属、プラスチック、紙などが挙げら
れ、形状としては円筒状またはフィルム状などが挙げら
れる。
【0044】支持体と感光層の間にはバリヤー機能と接
着機能を持つ下引き層を設けることもできる。下引き層
の材料としてはポリビニルアルコール、ポリエチレンオ
キシド、エチルセルロース、メチルセルロース、カゼイ
ン、ポリアミド、にかわ、ゼラチンなどが用いられる。
これらは過当な溶剤に溶解して支持体上に塗布される。
その膜厚は0.2〜3.0μmである。
【0045】単一層からなる感光層を形成する場合、本
発明のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の電荷発
生物質と電荷輸送物質を過当なバインダー樹脂溶液中に
混合して、この混合液を支持体上に塗布乾燥して形成さ
れる。
【0046】積層構造からなる感光層を形成する場合、
電荷発生層は、本発明のヒドロキシガリウムフタロシア
ニン結晶を過当なバインダー樹脂溶液と共に分散し、こ
の分散液を塗布乾燥して形成する方法が挙げられるが、
蒸着することによって層形成することもできる。
【0047】電荷輸送層は、主として電荷輸送物質とバ
インダー樹脂とを溶剤中に溶解させた塗料を塗布乾燥し
て形成する。電荷輸送物質としては各種のトリアリール
アミン系化合物、ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化
合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、チ
アゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物などが挙
げられる。
【0048】各層に用いるバインダー樹脂としては、例
えばポリエステル、アクリル樹脂、ポリビニルカルバゾ
ール、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニル
ブチラール、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポ
リサルホン、ポリアリレート、塩化ビニリデン、アクリ
ロニトリル共重合体、ポリビニルベンザールなどの樹脂
が用いられる。
【0049】感光層の塗布方法としては、ディッピング
法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング
法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、
ビームコーティング法などの塗布方法を用いることがで
きる。
【0050】感光層が単一層の場合、膜厚は5〜40μ
m、好ましくは10〜30μm、積層構造の場合、電荷
発生層の膜厚は0.01〜10μm、好ましくは0.0
5〜5μm、電荷輸送層の膜厚は5〜40μm、好まし
くは10〜30μmの範囲である。
【0051】電荷発生物質の含有量は、電荷発生層に対
して20〜80質量%、さらには30〜70質量%が好
ましい。電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層に対して
20〜80質量%、さらには30〜70質量%が好まし
い。
【0052】感光層が単一層の場合、電荷発生物質の含
有量は、感光層に対して3〜30質量%が好ましい。電
荷輸送層の含有量は感光層に対して30〜70質量%が
好ましい。
【0053】本発明のガリウムフタロシアニンを電荷発
生物質として用いる場合、その目的に応じて他の電荷発
生物質と混合して用いることもできる。この場合、ガリ
ウムフタロシアニンの割合は、全電荷発生物質に対して
50質量%以上が好ましい。
【0054】感光層上には、必要に応じて保護層を設け
てもよい。保護層はポリビニルブチラール,ポリエステ
ル,ポリカーボネート(ポリカーボネートZ,変性ポリ
カーボネートなど),ナイロン,ポリイミド,ポリアリ
レート,ポリウレタン,スチレン−ブタジエンコポリマ
ー,スチレン−アクリル酸コポリマー,スチレン−アク
リロニトリルコポリマーなどの樹脂を適当な有機溶剤に
よって溶解し、感光層の上に塗布、乾燥して形成でき
る。保護層の膜厚は、0.05〜20μmが好ましい。
また、保護層中に導電性粒子や紫外線吸収剤などを含ま
せてもよい。導電性粒子としては、例えば酸化錫粒子な
どの金属酸化物が好ましい。
【0055】次に、本発明の電子写真感光体を用いた電
子写真装置について説明する。
【0056】図1において、1は本発明のドラム型感光
体であり軸1aを中心に矢印方向に所定の周速度で回転
駆動する。該感光体1はその回転過程で帯電手段2によ
りその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、
次いで露光部3にて不図示の像露光手段により光像露光
L(スリット露光あるいはレーザービーム走査露光な
ど)を受ける。これにより感光体周面に露光像に対応し
た静電潜像が順次形成されていく。その静電潜像は、次
いで現像手段4でトナー現像され、そのトナー現像像が
コロナ転写手段5により不図示の給紙部から感光体1と
転写手段5との間に感光体1の回転と同期取りされて給
送された転写材9の面に順次転写されていく。像転写を
受けた転写材9は感光体面から分離されて像定着手段8
へ導入されて像定着を受けて複写物(コピー)として機
外へプリントアウトされる。像転写後の感光体1の表面
はクリーニング手段6にて転写残りトナーの除去を受け
て清浄面化され、前露光手段7により除電処理がされて
繰り返して像形成に使用される。
【0057】また、図2に示す装置では、少なくとも感
光体1、帯電手段2および現像手段4を容器20に納め
てプロセスカートリッジとし、このプロセスカートリッ
ジを装置本件のレールなどの案内手段12を用いて着脱
自在に構成している。クリーニング手段6は容器20内
に配置しても配置しなくてもよい。
【0058】また、図3および図4に示すように、帯電
手段として接触帯電手段10を用い、電圧印加された接
触帯電手段10を感光体1に接触させることにより感光
体1の帯電を行ってもよい(この帯電方法を、以下接触
帯電という)。図3および図4に示す装置では、感光体
1上のトナー像も接触帯電手段23で転写材9に転写さ
れる。即ち、電圧印加された接触帯電手段23を転写材
9に接触させることにより感光体1上のトナー像を転写
材9に転写させる。
【0059】さらに、図4に示す装置では、少なくとも
感光体1および接触帯電手段10を第1の容器21に納
めて第1のプロセスカートリッジとし、少なくとも現像
手段4を第2の容器22に納めて第2のプロセスカート
リッジとし、これら第1のプロセスカートリッジと、第
2のプロセスカートリッジとを着脱自在に構成してい
る。クリーニング手段6は容器21内に配置しても配置
しなくてもよい。
【0060】光像露光Lは、電子写真装置を複写機やプ
リンターとして使用する場合には、原稿からの反射光や
透過光を用いる、あるいは、原稿を読み取り信号化に従
って、この信号によりレーザービームの走査、発光ダイ
オードアレイの駆動、または液晶シャッターアレイの駆
動などを行うことにより行われる。
【0061】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レーザービームプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター、
レーザー製版など電子写真応用分野にも広く用いること
ができる。
【0062】また、本発明の製造方法によって得られる
ガリウムフタロシアニンは、前述の電子写真感光体に限
らず、色素増感型太陽電池や光センサーにも用いること
もできる。
【0063】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら
限定されるものではない。
【0064】以下に示す「%」および「部」は、それぞ
れ「質量%」および「質量部」を意味する。
【0065】(実施例1−1)窒素フロー下、フタロニ
トリル5.46部、α−クロロナフタレン45部を反応
釜に投入後、加熱し、60℃まで昇温しこの温度をキー
プした。この時点でフタロニトリルは完全に溶解してい
た。次にこの温度(60℃)で三塩化ガリウム3.75
部を投入(投入時の反応液の水分値は60ppmであっ
た)し、その後、200℃まで昇温した。窒素フロー
下、200℃で5時間反応させた後、冷却し150℃に
達した時に生成物をろ過した。得られた生成物をN,N
−ジメチルホルムアミドを用いて140℃で2時間分散
洗浄した後、ろ過し、メタノールで洗浄後乾燥し、クロ
ロガリウムフタロシアニンを4.47部(収率68.0
%)得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図5に示
す。また、このクロロガリウムフタロシアニンの元素分
析の結果を以下に示す。
【0066】
【外2】
【0067】(実施例1−2)窒素フロー下、フタロニ
トリル5.46部、α−クロロナフタレン45部を反応
釜に投入後、加熱し、70℃まで昇温しこの温度をキー
プした。この時点でフタロニトリルは完全に溶解してい
た。次にこの温度(70℃)で三塩化ガリウム3.75
部を投入(投入時の反応液の水分値は30ppmであっ
た)し、その後、200℃まで昇温した。窒素フロー
下、200℃で5時間反応させた後、冷却し150℃に
達した時に生成物をろ過した。得られた生成物をN,N
−ジメチルホルムアミドを用いて140℃で2時間分散
洗浄した後、ろ過し、メタノールで洗浄後乾燥し、クロ
ロガリウムフタロシアニンを2.4部(収率36.4
%)得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図6に示
す。また、このクロロガリウムフタロシアニンの元素分
析の結果を以下に示す。
【0068】
【外3】
【0069】(実施例1−3)窒素フロー下、フタロニ
トリル5.46部、α−クロロナフタレン45部を反応
釜に投入後、加熱し、180℃まで昇温しこの温度をキ
ープした。この時点でフタロニトリルは完全に溶解して
いた。次にこの温度(180℃)で三塩化ガリウム3.
75部を投入し、その後、200℃まで昇温した。窒素
フロー下、200℃で6時間反応させた後、冷却し15
0℃に達した時に生成物をろ過した。得られた生成物を
N,N−ジメチルホルムアミドを用いて140℃で2時
間分散洗浄した後、ろ過し、メタノールで洗浄後乾燥
し、クロロガリウムフタロシアニンを2.24部(収率
34.0%)得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図
7に示す。また、このクロロガリウムフタロシアニンの
元素分析の結果を以下に示す。
【0070】
【外4】
【0071】(比較例1−1)窒素フロー下、フタロニ
トリル5.46部、α−クロロナフタレン45部を反応
釜に投入後、加熱し、30℃まで昇温しこの温度をキー
プした。この時点でフタロニトリルは完全には溶解して
いなかった。次にこの温度(30℃)で三塩化ガリウム
3.75部を投入し、その後、200℃まで昇温した。
窒素フロー下、200℃で3.5時間反応させた後、冷
却し150℃に達した時に生成物をろ過した。得られた
生成物をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて140
℃で2時間分散洗浄した後、ろ過し、メタノールで洗浄
後乾燥し、クロロガリウムフタロシアニンを4.3部
(収率65.6%)得た。得られた結晶の粉末X線回折
図を図8に示す。また、このクロロガリウムフタロシア
ニンの元素分析の結果を以下に示す。
【0072】
【外5】
【0073】(比較例1−2)窒素フロー下、フタロニ
トリル5.46部、α−クロロナフタレン45部を反応
釜に投入後、加熱し、50℃まで昇温しこの温度をキー
プした。この時点でフタロニトリルは完全には溶解して
いなかった。次にこの温度(50℃)で三塩化ガリウム
3.75部を投入し、その後、200℃まで昇温した。
窒素フロー下、200℃で2時間反応させた後、冷却し
150℃に達した時に生成物をろ過した。得られた生成
物をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて140℃で
2時間分散洗浄した後、ろ過し、メタノールで洗浄後乾
燥し、クロロガリウムフタロシアニンを3.76部(収
率57.2%)得た。得られた結晶の粉末X線回折図を
図9に示す。また、このクロロガリウムフタロシアニン
の元素分析の結果を以下に示す。
【0074】
【外6】
【0075】(実施例1−4)実施例1−1で得られた
クロロガリウムフタロシアニン2.25部を10℃の濃
硫酸67.5部に溶解させ、氷水300部中に攪拌下に
滴下して再析出させてろ過した。2%アンモニア水で分
散洗浄、次いでイオン交換水で分散洗浄を4回行った
後、乾燥してヒドロキシガリウムフタロシアニンを2.
1部得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図10に示
す。
【0076】(実施例1−5、1−6)実施例1−2お
よび1−3で、それぞれ得られたクロロガリウムフタロ
シアニンを実施例1−4と同様に処理した。それぞれ得
られた結晶の粉末X線回折は図10と同様であった。
【0077】(比較例1−3、1−4)比較例1−1お
よび1−2で、それぞれ得られたクロロガリウムフタロ
シアニンを実施例1−4と同様に処理した。それぞれ得
られた結晶の粉末X線回折は図10と同様であった。
【0078】(実施例1−7)実施例1−1で得られた
クロロガリウムフタロシアニン0.8部を直径1.2m
mのガラスビーズ24部と共にサンドミルでミリング処
理を10時間行った。次いでベンジルアルコール16部
を加えさらにサンドミルでミリング処理を10時間行っ
た。この分散液より固形分を取り出し、メタノールで十
分に洗浄、乾燥して、Cukα特性X線回折におけるブ
ラッグ角2θ±0.2°の7.3°、16.5°、2
5.5°、28.3°に強いピークを有するクロロガリ
ウムフタロシアニン結晶を0.7部得た。得られた結晶
の粉末X線回折図を図11に示す。
【0079】(比較例1−5)比較例1−1で得られた
クロロガリウムフタロシアニンを実施例1−7と同様に
処理した。それぞれ得られた結晶の粉末X線回折は図1
1と同様であった。
【0080】(実施例1−8)実施例1−4で得られた
ヒドロキシガリウムフタロシアニン0.8部、N,N−
ジメチルホルムアミド16部を直径1.2mmのガラス
ビーズ24部と共サンドミルでミリング処理を25℃で
8時間行った。この分散液より固形分を取り出し、テト
ラヒドロフランで十分に洗浄、乾燥して、Cukα特性
X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.5
°、28.3°に強いピークを有するヒドロキシガリウ
ムフタロシアニン結晶を0.7部得た。得られた結晶の
粉末X線回折図を図12に示す。
【0081】(実施例1−9、1−10)実施例1−5
および1−6で、それぞれ得られたヒドロキシガリウム
フタロシアニンを実施例1−8と同様に処理した。それ
ぞれ得られた結晶の粉末X線回折は図12と同様であっ
た。
【0082】(比較例1−6および1−7)比較例1−
3および1−4で、それぞれ得られたヒドロキシガリウ
ムフタロシアニンを実施例1−8と同様に処理した。そ
れぞれ得られた結晶の粉末X線回折は図12と同様であ
った。
【0083】(実施例2−1)10%の酸化アンチモン
を含有する酸化スズで被覆した酸化チタン粉体50部、
レゾール型フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ2
0部、メタノール5部およびシリコーンオイル(ポリジ
メチルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均
分子量3000)0.002部を直径1.2mmのガラ
スビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して導電
層用塗料を調製した。
【0084】アルミニウムシリンダー(直径30mm)
上に、上記塗料を浸漬塗布し、140℃で30分間乾燥
させ、膜厚18μmの導電層を形成した。
【0085】この上に6−66−610−12四元系ポ
リアミド共重合体樹脂5部をメタノール70部とブタノ
ール25部の混合溶媒に溶解した溶液をディッピング法
で塗布乾燥して0.7μm厚の下引き層を設けた。
【0086】次に、実施例1−7で製造したクロロガリ
ウムフタロシアニン結晶2部とポリビニルブチラール樹
脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業社製)
1部をシクロヘキサノン50部に添加し直径1.2mm
のガラスビーズを用いたサンドミルで6時間分散し、こ
れに40部のシクロヘキサノンと60部の酢酸エチルを
加えて希釈し、これを下引き層上に塗布した後、100
℃で10分間乾燥して、膜厚0.15μmの電荷発生層
を形成した。
【0087】次に下記式
【外7】
【0088】で示される構造を有する電荷輸送物質8部
と、下記式
【外8】
【0089】で示される構造を有する電荷輸送物質1部
とポリアリレート樹脂10部をモノクロルベンゼン70
部とメチラール30部に溶解した溶液を作成し、電荷発
生層上にディッピング法により塗布した。これを110
℃の温度で1時間乾燥して18μm厚の電荷輸送層を形
成し電子写真感光体を作成した。
【0090】(実施例2−2〜2−4)実施例1−8〜
1−10で製造したガリウムフタロシアニン結晶を電荷
発生物質として用いた他は、実施例2−1と同様にして
電子写真感光体を作成した。
【0091】(比較例2−1〜2−3)比較例1−5〜
1−7で製造したガリウムフタロシアニン結晶を電荷発
生物質として用いた他は、実施例2−1と同様にして電
子写真感光体を作成した。
【0092】実施例2−1〜2−4、比較例2−1〜2
−3で作成した電子写真感光体を以下の方法で評価し
た。
【0093】ヒューレットパッカード社製LBP「レー
ザージェット4000」(プロセススピード94.2m
m/s)を改造し、帯電方式を負帯電で直流電源のみの
−1180V印加を行うことで電子写真感光体ドラムの
表面電位(Vd)を−630Vに設定した。電子写真感
光体の表面電位は、評価機から、現像用カートリッジを
抜き取り、そこに電位測定装置を挿入し測定を行った。
電位測定装置は、現像用カートリッジの現像位置に電位
測定プローブを配置することで構成されており、電子写
真感光体に対する電位測定プローブの位置は、ドラム軸
方向のほぼ中央、ドラム表面からのギャップを3mmと
した。さらに、像露光装置を改造することでレーザー光
量を0.32μJ/cmとなるものを用いた。測定は
すべて、25℃、相対湿度が50%となる環境で評価を
行い、電子写真感光体は、測定の24時間前から、測定
環境に放置したものを用いた。この状態で電子写真感光
体を帯電した後、レーザー光を照射し2週目以降の明部
電位(VL)を測定した。
【0094】また、ポジゴーストの評価は以下の様に行
った。ベタ黒画像を2枚打ち出した後、プリント画像書
き出しから感光体1回転の部分に25mm角の正方形の
ベタ黒部を並べ、感光体2回転目以降に1ドットを桂馬
パターンで印字したハーフトーンのテストチャートを打
ち出し、ハーフトーンのテストチャート上に表れる、2
5mm角のベタ黒部の履歴の程度を目視により評価し
た。ゴーストの程度は以下のようにランク基準に従い、
数値化を行った。
【0095】 A:ゴーストは全く見えない。 B:履歴の輪郭が極わずかに見える。 C:履歴の輪郭がうっすら見える。 D:履歴の輪郭がはっきりと見える。
【0096】なお、上記評価基準のうち、C、D、Eは
本発明の効果が十分に得られていないと判断した。
【0097】評価結果を表1に示す。
【0098】
【表1】
【0099】
【発明の効果】本発明の製造法は、ガリウムフタロシア
ニン化合物を安定生産することができ、および該ガリウ
ムフタロシアニン化合物を処理して得られるガリウムフ
タロシアニン結晶を用いて極めて高い光感度を有し、ゴ
ースト画像の出にくい電子写真感光体が得られるという
顕著な効果を奏する。また、プロセスカートリッジおよ
び電子写真装置に装着して同様に優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有する電子写真装置
の概略構成の例を示す図である。
【図2】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを備えた電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
【図3】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを備えた電子写真装置の概略構成の別の例を示
す図である。
【図4】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを備えた電子写真装置の概略構成のさらに別の
例を示す図である。
【図5】実施例1−1で得られた結晶の粉末X線回折図
である。
【図6】実施例1−2で得られた結晶の粉末X線回折図
である。
【図7】実施例1−3で得られた結晶の粉末X線回折図
である。
【図8】比較例1−1で得られた結晶の粉末X線回折図
である。
【図9】比較例1−2で得られた結晶の粉末X線回折図
である。
【図10】実施例1−4で得られた結晶の粉末X線回折
図である。
【図11】実施例1−7で得られた結晶の粉末X線回折
図である。
【図12】実施例1−8で得られた結晶の粉末X線回折
図である。
【符号の説明】
1 電子写真感光体 1a 軸 2 帯電手段 3 露光部 4 現像手段 5 転写手段 6 クリーニング手段 7 前露光手段 8 定着手段 9 転写材 10 接触帯電手段 12 案内手段 20 容器(プロセスカートリッジ) 21 容器(第1のプロセスカートリッジ) 22 容器(第2のプロセスカートリッジ) 23 転写手段 L 露光光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平野 秀敏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 藤井 淳史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA19 BA39 EA04 4C050 PA14

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガリウム化合物とフタロシアニン環を形
    成する化合物をクロル化芳香族化合物中で反応させてガ
    リウムフタロシアニン化合物を製造する製造方法におい
    て、 該フタロシアニン環を形成する化合物と該クロル化芳香
    族化合物とを混合し、混合液を作製する混合工程と、 該混合工程により作製されたフタロシアニン環を形成す
    る化合物とクロル化芳香族化合物との混合液を50℃を
    超える温度まで加熱する加熱工程と、 該加熱工程により加熱された50℃を超える温度のフタ
    ロシアニン環を形成する化合物とクロル化芳香族化合物
    との混合液に該ガリウム化合物を投入する投入工程と、
    を有することを特徴とするガリウムフタロシアニン化合
    物の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記フタロシアニン環を形成する化合物
    がフタロニトリルである請求項1に記載のガリウムフタ
    ロシアニン化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記50℃を超える温度のフタロシアニ
    ン環を形成する化合物とクロル化芳香族化合物との混合
    液が、55℃以上70℃以下の混合液である請求項1ま
    たは2に記載のガリウムフタロシアニン化合物の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記ガリウム化合物が塩化ガリウムであ
    り、得られるガリウムフタロシアニンがクロロガリウム
    フタロシアニンである請求項1〜3のいずれかに記載の
    ガリウムフタロシアニンの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の製造方法で製造された
    クロロガリウムフタロシアニンをミリング処理により結
    晶変換させ、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角
    2θ±0.2°の7.4°、16.6°、25.5°お
    よび28.3°に強いピークを有するクロロガリウムフ
    タロシアニン結晶を得る工程を有することを特徴とする
    クロロガリウムフタロシアニン結晶の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方
    法で製造されたガリウムフタロシアニンをアシッドペー
    スティング法により処理してぺースト状の含水ヒドロキ
    シガリウムフタロシアニンを得る工程と、 該含水ヒドロキシガリウムフタロシアニンを乾燥して低
    結晶性のヒドロキシガリウムフタロシアニンを得る工程
    と、 該低結晶性のヒドロキシガリウムフタロシアニンをミリ
    ング処理により結晶変換させ、CuKα特性X線回折に
    おけるブラッグ角2θの7.4°±0.2°および2
    8.2°±0.2°に強いピークを有するヒドロキシガ
    リウムフタロシアニン結晶を得る工程と、を有すること
    を特徴とするヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方
    法によって得られることを特徴とするガリウムフタロシ
    アニン。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の製造方法によって得ら
    れることを特徴とするCuKα特性X線回折におけるブ
    ラッグ角2θ±0.2°の7.4°、16.6°、2
    5.5°および28.3°に強いピークを有するクロロ
    ガリウムフタロシアニン結晶。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載の製造方法によって得ら
    れることを特徴とするCuKα特性X線回折におけるブ
    ラッグ角2θの7.4°±0.2°および28.2°±
    0.2°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタ
    ロシアニン結晶。
  10. 【請求項10】 支持体上に感光層を有する電子写真感
    光体において、該感光層が請求項7に記載のガリウムフ
    タロシアニンを含有することを特徴とする電子写真感光
    体。
  11. 【請求項11】 支持体上に感光層を有する電子写真感
    光体において、該感光層が請求項8に記載のCuKα特
    性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4
    °、16.6°、25.5°および28.3°に強いピ
    ークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶を含有
    することを特徴とする電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 支持体上に感光層を有する電子写真感
    光体において、概観構想が請求項9に記載のCuKα特
    性X線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.2
    °および28.2°±0.2°に強いピークを有するヒ
    ドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有することを
    特徴とする電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 請求項10〜12のいずれかに記載の
    電子写真感光体と、帯電手段、現像手段およびクリーニ
    ング手段からなる群より選ばれた少なくとも1つの手段
    とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在である
    ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  14. 【請求項14】 請求項10〜12のいずれかに記載の
    電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段および
    転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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