JP2015187206A - ガリウムフタロシアニン化合物の製造方法、並びに電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クロロガリウムフタロシアニン化合物の製造方法であって、クロロガリウムフタロシアニン化合物粗体を合成する第一の工程、前記第一の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物を乾式磨砕する第二の工程、前記第二の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物を、アミド基、スルホキシド基、又は水酸基を有する有機溶剤から選ばれる少なくとも1種類の有機溶剤を用いて洗浄する第三の工程、を含み、前記第二の工程前と前記第三の工程後で、クロロガリウムフタロシアニン化合物のCuKα特性による粉末X線回折スペクトルにおける強い回折ピークが同一であることを特徴とする、クロロガリウムフタロシアニン化合物の製造方法。
【選択図】なし
Description
一般にフタロシアニン化合物は、製造方法、製造条件、処理方法等により様々な結晶型を示すことが知られており、この結晶型の違いによりフタロシアニン化合物の光電変換特性が大きく異なることも知られている(例えば、非特許文献1参照)。
本発明は上記の課題に鑑みて創案されたもので、帯電性、感度、すそ電位等の電気特性がより向上したガリウムフタロシアニン化合物の製造方法、該製造方法により製造されたガリウムフタロシアニン化合物を用いた電子写真感光体、該感光体を用いた電子写真カートリッジ、及び画像形成装置を提供することを目的とする。
<1>クロロガリウムフタロシアニン化合物の製造方法であって、
クロロガリウムフタロシアニン化合物を合成する第一の工程、
前記第一の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物を乾式磨砕する第二の工程、
前記第二の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物を、アミド基、スルホキシド基、又は水酸基を有する有機溶剤から選ばれる少なくとも1種類の有機溶剤を用いて洗浄する第三の工程、
を含み、
前記第二の工程前と前記第三の工程後で、クロロガリウムフタロシアニン化合物のCuKα特性による粉末X線回折スペクトルにおける強い回折ピークが同一であることを特徴とする、クロロガリウムフタロシアニン化合物の製造方法。
<2>前記有機溶剤が、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、メタノール、及びプロパノールから選ばれる、少なくとも1種類の有機溶剤であることを特徴とする、<1>に記載のクロロガリウムフタロシアニン化合物の製造方法。
<3>前記クロロガリウムフタロシアニン化合物のCuKα特性X線による粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)27.1°に最大回折ピークを有する、<1>又は<2>に記載のクロロガリウムフタロシアニン化合物の製造方法。
<4>ヒドロキシガリウムフタロシアニンの製造方法であって、
クロロガリウムフタロシアニン化合物を合成する第一の工程、
前記第一の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物を乾式磨砕する第二の工程、
前記第二の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物を、アミド基、スルホキ
シド基、又は水酸基を有する有機溶剤から選ばれる少なくとも1種類の有機溶剤を用いて洗浄する第三の工程、
前記第三の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物をアシッドペーストすることによりヒドロキシガリウムフタロシアニンを合成する第四の工程、
を含み、
前記第二の工程前と前記第三の工程後で、クロロガリウムフタロシアニン化合物のCuKα特性による粉末X線回折スペクトルにおける強い回折ピークが同一であることを特徴とする、ヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物の製造方法。
<5>前記ヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物のCuKα特性X線による粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.4°、9.9°、28.4°に強い回折ピークを有することを特徴とする、<4>に記載のヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物の製造方法。
<6>クロロガリウムフタロシアニンであって、CuKα特性による粉末X線回折スペクトルにおける回折ピークが変化しないように、乾式磨砕され、アミド基、スルホキシド基、又は水酸基を有する有機溶剤から選ばれる少なくとも1種類の有機溶剤を用いて洗浄されたものであることを特徴とするクロロガリウムフタロシアニン。
<7>導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、<6>に記載のクロロガリウムフタロシアニンを含有することを特徴とする電子写真感光体。
<8><6>に記載のクロロガリウムフタロシアニンから誘導されることを特徴とするヒドロキシガリウムフタロシアニン。
<9>導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、<8>に記載のヒドロキシガリウムフタロシアニンを含有することを特徴とする電子写真感光体。
<10><7>又は<9>に記載の電子写真感光体と、前記感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した該感光体に対し像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、この静電潜像をトナーで現像する現像手段と、トナーを被転写体に転写する転写手段のうち、少なくとも一つを有することを特徴とする電子写真感光体カートリッジ。
<11><7>又は<9>に記載の電子写真感光体と、該感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した該感光体に対し像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、この静電潜像をトナーで現像する現像手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
以下、本発明のクロロガリウムフタロシアニン化合物の製造方法について詳述する。
本発明は、クロロガリウムフタロシアニン化合物を合成する第一の工程、前記第一の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物を乾式磨砕する第二の工程、前記第二の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物を、アミド基、スルホキシド基、又は水酸基を有する有機溶剤から選ばれる少なくとも1種類の有機溶剤を用いて洗浄する第三の工程、を含み、前記第二の工程前と前記第三の工程後で、クロロガリウムフタロシアニン化合物のCuKα特性による粉末X線回折スペクトルにおける強い回折ピークが同一であるクロロガリウムフタロシアニン化合物の製造方法である。CuKα特性による粉末X線回折スペクトルにおける強い回折ピークが同一であるとは、同一の条件で測定した場合に、強い回折ピークが同じ角度で確認されることであり、結晶型が実質的に一致していること意味する。強い回折ピークとは、最大ピークに対する強度比が10%以上のピークを表す。ジクロロガリウムフタロシアニンの結晶型としては、最大ピークが27.1°であるもの、また、最大ピークが7.3°であるもの等、種々の結晶型がある。第二の工程及び第三の工程によって、結晶型が変化して強い回折ピークが変化しないように、後述するような第二の工程及び第三の工程を経る。
クロロガリウムフタロシアニン化合物は、中心金属が塩素化されたガリウムである。クロロガリウムフタロシアニンはフタロシアニン環の一部が置換されていてもよい。置換基としては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素といったハロゲン原子、メチル基、エチル基等のアルキル基、またはスルホン酸基等が挙げられる。置換基の種類は1種でも複数種でもよく、置換基数は8個以下である。本明細書では、クロロガリウムフタロシアニンに一部、置換ガリウムフタロシアニンが混入している場合も、主成分の名称を取り、クロロガリウムフタロシアニン「化合物」と表記する。クロロガリウムフタロシアニン化合物については、製造のしやすさ、電気特性の観点から、CuKα特性X線による粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)27.1°に最大回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン化合物が好ましい。
本発明は、クロロガリウムフタロシアニン化合物を合成する第一の工程を含む。
(クロロガリウムフタロシアニン化合物の合成)
本発明に係る乾式磨砕処理工程前のクロロガリウムフタロシアニン化合物(以下、クロロガリウムフタロシアニン化合物粗体と称することがある)は、公知の製造方法により製造することができる。
なお、これらの反応溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
さらに、原料として用いるガリウム化合物の中には、空気中の湿分等で分解し、その分解物がガリウムフタロシアニン化合物を電子写真感光体に用いた場合の感光体特性に悪影響を与える場合がある。したがって、前記の分解を防ぐ目的で、不活性ガス存在下、または不活性ガスフロー下で上記の反応を行なうことが好ましい。
本発明は前記第一の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物粗体を乾式磨砕する第二の工程を含む。
本発明では前記ガリウムフタロシアニン化合物粗体を乾式で磨砕処理する。乾式とは液体を使用せず、固体のみの状態であることを指す。使用する装置としては、例えば、自動乳鉢、遊星ミル、ボールミル、ペイントシェーカー、ローラーミル、サンドミル、ニーダー等の装置を用いることが出来るが、これらに限定されるものではない。好ましくはボールミル、ペイントシェーカー、サンドミルであり、より好ましくはボールミル、ペイント
シェーカーである。
乾式磨砕の処理時間は、使用する装置、磨砕メディア、磨砕するクロロガリウムフタロシアニン化合物粗体の粒子径、処理量、処理容器の空隙等により最適な時間が異なり、特に制限は無く、任意である。例えばペイントシェーカーで、中心粒径1.0〜1.4mmのガラスビーズを用いて乾式磨砕を実施する場合、処理時間は通常30分以上、好ましくは1時間以上、また、通常48時間以内、好ましくは36時間以内である。磨砕処理後の粒子径が、通常1.0μm以下、好ましくは0.5μm以下であることが好ましい。
本発明は前記第二の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物を、アミド基、スルホキシド基、又は水酸基を有する有機溶剤から選ばれる少なくとも1種類の有機溶剤を用いて洗浄する第三の工程を含む。
本発明では、乾式磨砕処理の後、小粒径となったクロロガリウムフタロシアニン化合物粗体を特定の溶剤を用いて洗浄する。洗浄処理には、アミド基、またはスルホキシド基、または水酸基を有する有機溶剤から選ばれる少なくとも1種の有機溶剤を用いる。これらの溶剤はクロロガリウムフタロシアニン化合物粗体に含有される、副生成物や中間体とい
った不純物を溶解する能力が大きい溶剤であり、洗浄処理することにより不純物を取り除き、クロロガリウムフタロシアニン化合物粗体を精製することができる。この有機溶剤として具体的には、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、メタノール、及びプロパノール等が挙げられる。この中でも好ましい溶剤は、不純物の溶解能とコストの観点から、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メタノールであり、N−メチル−2−ピロリドン、メタノールが特に好ましい。これらの有機溶剤は1種類でも、2種類以上を任意の組み合わせ、比率で混合した混合溶剤でもよい。また洗浄工程をくりかえす際、同じ溶剤を使用しても、異なる溶剤を使用してもよい。
洗浄処理温度としては、用いる溶剤または混合溶剤の凝固点以上、沸点以下で行うことが可能であるが、低温では精製の効率が悪い場合もあり、高温では有機溶剤の一部が分解し始める場合もあるため、10℃以上、150℃以下が好ましい。
以下、ヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物の製造方法について詳述する。
ヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物の製造方法は、クロロガリウムフタロシアニン化合物を合成する第一の工程、前記第一の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物を乾式磨砕する第二の工程、前記第二の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物を、アミド基、スルホキシド基、又は水酸基を有する有機溶剤から選ばれる少なくとも1種類の有機溶剤を用いて洗浄する第三の工程、第三の工程で得られたクロロ
ガリウムフタロシアニン化合物をアシッドペースト又は加水分解することによりヒドロキシガリウムフタロシアニンを合成する第四の工程、を含み、前記第二の工程前と前記第三の工程後で、クロロガリウムフタロシアニン化合物のCuKα特性による粉末X線回折スペクトルにおける強い回折ピークが同一であるものである。
ヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物は、中心金属がヒドロキシ化されたガリウムである。ヒドロキシガリウムフタロシアニンはフタロシアニン環の一部が置換されていてもよい。置換基としては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素といったハロゲン原子、メチル基、エチル基等のアルキル基、またはスルホン酸基等が挙げられる。置換基の種類は1種でも複数種でもよく、置換基数は8個以下である。本明細書では、ヒドロキシガリウムフタロシアニンに一部、置換ガリウムフタロシアニンが混入している場合も、主成分の名称を取り、ヒドロキシガリウムフタロシアニン「化合物」と表記する。ヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物については、電気特性の観点から、CuKα特性X線による粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.4°、9.9°、28.4°に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物が好ましい。
前記クロロガリウムフタロシアニン化合物をアシッドペースト処理、あるいは酸またはアルカリ性溶液中で加水分解することにより、ヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物とする。これを溶剤処理して結晶変換することにより、所望の結晶構造を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物を得ることができる。この場合、直接溶剤処理をしてもよく、溶剤と共に湿式磨砕処理を行ってもよいし、乾式磨砕を行った後に溶剤処理をしてもよい。
を用いることができるが、例えば、ガラスビーズ、スチールビーズ、アルミナビーズ、ジルコニアビーズ、炭化珪素ビーズ、窒化珪素ビーズ、窒化ホウ素ビーズ等の任意の磨砕メディアを用いることができる。さらに、磨砕時に磨砕メディア以外に磨砕後容易に除去することの出来る食塩、ぼう硝等の磨砕助剤を併用して実施することも可能である。なお、磨砕メディアや磨砕助剤は、それぞれ1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
以下、電子写真感光体(以下適宜、「本発明の電子写真感光体」という)について説明する。
本発明の電子写真感光体は、前記製造方法により製造されたクロロガリウムフタロシアニン化合物、又はヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物を含有する感光層を備えている。
感光体に用いる導電性支持体としては、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料や、金属、カーボン、酸化錫などの導電性粉体を添加して導電性を付与した樹脂材料や、アルミニウム、ニッケル、ITO(酸化インジウム酸化錫合金)等の導電性材料をその表面に蒸着又は塗布した樹脂、ガラス、紙等が主として使用される。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。形態としては、ドラム状、シート状、ベルト状などのものが用いられる。また、金属材料の導電性支持体の上に、導電性・表面性などの制御のためや欠陥被覆のために、適当な抵抗値を有する導電性材料を塗布したものを用いてもよい。
支持体表面は、平滑であってもよいし、特別な切削方法を用いたり、研磨処理を施したりすることにより、粗面化されていてもよい。また、支持体を構成する材料に適当な粒径の粒子を混合することによって、粗面化されたものであってもよい。また、安価化のためには、切削処理を施さず、引き抜き管をそのまま使用することも可能である。
導電性支持体と後述する感光層との間には、接着性・ブロッキング性等の改善のため、ブロッキング層として下引き層を設けてもよい。下引き層としては、樹脂や樹脂に金属酸化物等の粒子を分散したものなどが用いられる。これらは単独として用いてもよいし、またはいくつかの樹脂、金属酸化物等の粒子を同時に用いてもよい。
リアクリル酸樹脂などの公知のバインダー樹脂が挙げられる。これらのバインダー樹脂は単独で用いても良く、あるいは2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。また、硬化剤とともに硬化した形で使用してもよい。中でも、アルコール可溶性の共重合ポリアミド、変性ポリアミド等は、良好な分散性、塗布性を示すことから好ましい。
下引き層には、公知の酸化防止剤等を混合してもよく、また、画像欠陥防止などを目的として、顔料粒子、樹脂粒子等を含有させてもよい。
感光層は導電性支持体上、あるいは前記の下引き層等のブロッキング層を有する場合は、その上に形成される。感光層は前記製造方法で製造されたクロロガリウムフタロシアニン化合物又はヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物を電荷発生物質として含有する層である。感光層の形式としては、電荷発生物質がバインダー樹脂中に分散された電荷発生層、及び電荷輸送物質がバインダー樹脂中に分散された電荷輸送層を含む、二層以上の層からなる積層構造の機能分離型のもの(以下適宜、「積層型感光層」という)で、その中でも、導電性支持体側から電荷発生層、電荷輸送層をこの順に積層して設ける「順積層型感光層」が多く採用される。「順積層型感光層」はバランスの取れた光導電性を発揮することができる。逆に導電性支持体側から電荷輸送層、電荷発生層をこの順に積層して設ける「逆積層型感光層」もありこれも採用される。また、他にも採用される感光層の形式として、電荷発生物質、電荷輸送物質およびバインダー樹脂を単一の層に含むような「単層型感光層」が挙げられる。
(電荷発生層)
積層型感光層において、電荷発生層は、前記製造方法で製造されたクロロガリウムフタロシアニン化合物、又はヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物の少なくとも1種を含有する電荷発生物質とバインダー樹脂を含有する。前記製造方法で製造されたクロロガリウムフタロシアニン化合物又はヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物以外の任意の電荷発生物質を含有していてもよく、また、適宜その他の成分を含有していてもよい。
ウムフタロシアニン化合物を混合して用いてもよいし、他の公知の電荷発生物質(染料、顔料など)と併用してもよい。他のガリウムフタロシアニン化合物や電荷発生物質を併用する場合、それらは粉体又は分散液の状態で混合してもよいし、本発明のガリウムフタロシアニン化合物や他の電荷発生物質それぞれの製造工程(顔料化、結晶化などの各種処理工程を含む)において混合してもよい。このように、それぞれの製造段階で混合する方法としては、酸ペースト処理・磨砕処理・溶剤処理等が知られている。特に、電荷発生物質に共結晶状態を生じさせるためには、特開平10−48859号公報記載のように、2種類の結晶を混合後に機械的に磨砕、不定形化した後に、溶剤処理によって特定の結晶状態に変換する方法が挙げられる。
子写真感光体に下引き層を設ける場合には、下引き層を溶解しない溶媒、分散媒が好ましく、また、逆積層型感光層の場合には、電荷輸送層を溶解しない溶媒、分散媒が好ましい。
積層型感光体の電荷発生層の膜厚は、特に制限は無いが、通常0.05μm以上、好ましくは0.10μm以上、また、10μm以下、好ましくは3μm以下である。
一方、電荷輸送層は、電荷輸送物質を含有するとともに、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷輸送層は、具体的には、例えば電荷輸送物質とバインダー樹脂とを溶媒または分散媒に溶解又は分散して塗布液を作製し、これを順積層型感光層の場合には電荷発生層上に、また、逆積層型感光層の場合には導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)塗布、乾燥して得ることができる。また、この際使用する溶媒又は分散媒は任意である。
ポリカーボネート樹脂およびポリアリレート樹脂の粘度平均分子量は、特に限定されないが、通常、10,000以上、好ましくは15,000以上、さらに好ましくは20,000以上であり、但し、通常、300,000以下、好ましくは200,000以下、より好ましくは100,000以下である。粘度平均分子量が過度に小さいと、感光層の機械的強度が低下し実用的ではない。また、粘度平均分子量が過度に大きいと、感光層を適当な膜厚に塗布形成する事が困難である。
点からは100質量部以下がより好ましく、耐傷性の観点からは80質量部以下がとりわけ好ましい。
なお、積層型感光体を構成する各層(電荷発生層、電荷輸送層、等)には、成膜性、可撓性、塗布性、耐汚染性、耐ガス性、耐光性などを向上させる目的で、公知の酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、電子吸引性化合物、レベリング剤、可視光遮光剤等の添加物を含有させてもよい。酸化防止剤の例としては、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物などが挙げられる。またレベリング剤の例としては、シリコ−ンオイル、フッ素系オイルなどが挙げられる。
単層型感光層では、前記電荷輸送層と同様の配合割合のバインダー樹脂と電荷輸送物質を主成分とするマトリックス中に、前記電荷発生物質が分散された構成となっている。すなわち、単層型感光層は電荷発生物質及び電荷輸送物質に加えて、積層型感光体の電荷輸送層と同様に、膜強度確保のためにバインダー樹脂を使用して形成する。具体的には、電荷発生物質と電荷輸送物質と各種バインダー樹脂とを溶媒又は分散媒に溶解又は分散して塗布液を作製し、塗布液を導電性支持体上、あるいは下引き層を設ける場合は下引き層上に塗布後、乾燥して得ることができる。
電荷発生物質は、前記の積層型感光体の電荷発生層についての説明と同様に、少なくとも前記製造方法で製造されたクロロガリウムフタロシアニン化合物又はヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物を含有するものであり、公知の任意の電荷発生物質と併用することもできる。ただし、単層型感光体の感光層の場合、電荷発生物質の粒子径を充分に小さくすることが望ましい。具体的には、通常1μm以下、好ましくは0.5μm以下の範囲として用いる。
また、単層型感光体も、積層型感光体と同様に、成膜性、可撓性、塗布性、耐汚染性、耐ガス性、耐光性などを向上させる目的で、公知の酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、電子吸引性化合物、レベリング剤、可視光遮光剤等の添加物を含有させてもよい。
積層型感光体、単層型感光体ともに、上記の感光層を最上層、すなわち表面層としてもよいが、その上にさらに別の層を設け、これを表面層としてもよい。例えば、感光層の損
耗を防止したり、帯電器等から発生する放電生成物等による感光層の劣化を防止・軽減する目的で、保護層を設けても良い。
保護層に用いる導電性材料に制限は無い。例えば、TPD(N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−(m−トリル)ベンジジン)等の芳香族アミノ化合物、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化錫、酸化チタン、酸化錫−酸化アンチモン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物などを用いることが可能であるが、これに限定されるものではない。
前記した感光体を構成する各層(感光層、下引き層等を含む)の形成方法は任意であるが、通常は、含有させる物質を溶媒または分散媒に、溶解または分散させて得られた塗布液を、公知の塗布方法により、各層ごとに順次塗布・乾燥工程を繰り返すことにより形成される。この際用いる溶媒または分散媒の種類や使用量は特に制限されないが、各層の目的や選択した溶媒、分散媒の性質を考慮して、塗布液の固形分濃度や粘度等の物性が所望の範囲となるように、適宜、調整することが好ましい。
次に、本発明の電子写真感光体を用いたドラムカートリッジ、画像形成装置について、装置の一例を示す図1に基づいて説明する。但し、実施の形態は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意に変形して実施することができる。
図1に示すように、画像形成装置は、電子写真感光体1、帯電装置2、露光装置3、現像装置4を備えて構成され、さらに必要に応じて転写装置5、クリーニング装置6および定着装置7が設けられる。
帯電装置2は、電子写真感光体1を帯電させるもので電子写真感光体1の表面を所定電位に均一に帯電する。図1ではローラー型の帯電装置(帯電ローラー)を記載しているが、これ以外にも帯電ブラシや、コロトロン、スコロトロンなどのコロナ帯電装置がよく用いられる。電圧印加された直接帯電部材を感光体の表面に接触させて帯電させる直接帯電
手段の例として、帯電ローラー、帯電ブラシ等の接触帯電器が挙げられる。直接帯電手段としては、気中放電を伴うもの、あるいは気中放電を伴わない注入帯電いずれも可能である。また、帯電時に印可する電圧としては、直流電圧だけの場合、および直流に交流を重畳させて用いることもできる。
としては露光光の3倍以上の露光エネルギーが使用される場合が多い。
また、画像形成装置はさらに変形して構成してもよく、例えば、前露光工程、補助帯電工程などの工程を行なうことができる構成としたり、オフセット印刷を行なう構成としたり、更には複数種のトナーを用いたフルカラータンデム方式の構成としてもよい。
[製造例1]
3−ジイミノイソインドリン34.6部及び三塩化ガリウム10.0部を、ジメチルスルホキシド220部中に入れ、160℃にて4時間反応させた。この反応液を50℃まで冷却した後、8質量%次亜塩素酸ナトリウム水溶液10部を滴下し、1時間撹拌後、生成物を濾別した。得られたケーキをN−メチル−2−ピロリドン、水、メタノールで順次、洗浄乾燥することにより、21.2部のクロロガリウムフタロシアニン化合物CG1を得た。得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物の粉末X線回折スペクトルを図2に示す。
粉末X線回折装置 :PANalytical社製 X‘Pert Pro
X線管球 : CuKα
走査軸 : θ/2θ
スキャン範囲 : 3.0°〜40.0°
ステップ幅:0.033°
スキャンスピード: 0.05°/秒
製造例1で製造したクロロガリウムフタロシアニン化合物6部を、中心粒径(80%以上が含まれる粒径)が1.0mm〜1.4mmのガラスビーズ(ポッターズ・バロティーニ社製 GB502M)60部と共にポリ瓶に仕込んだものを4本作製し、ペイントシェーカーで24時間振とうして乾式磨砕を行った。水を用いてガラスビーズからクロロガリウムフタロシアニン化合物を剥離し、濾過して得られたケーキを、N−メチル−2−ピロリドン300部を使用して150℃で2時間懸濁洗浄を行い、熱濾過して、N−メチル−2−ピロリドン75部をかけて洗浄した。この熱懸濁洗浄とかけ洗浄を計3回行った。さらに、メタノール300部を用いて還流温度で懸濁洗浄を行い、熱濾過して、メタノール75部をかけて洗浄した。このメタノールによる熱懸濁洗浄とかけ洗浄を計2回行った後、減圧乾燥して、23.1部のジクロロガリウムフタロシアニン化合物CG2を得た。この粉末X線回折スペクトルを測定したところ、図2と同様のスペクトルが得られ、乾式磨
砕前の結晶型を維持していた。
濃硫酸480部を−10℃まで冷却し、その中へ製造例2で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物(CG2)12部を少量ずつ添加し、同温度で1時間撹拌後、氷水4800部中に5℃以下で滴下した。同温度で1時間撹拌後濾過して、得られたケーキを、水、希アンモニア水、再度水で十分洗浄後、減圧乾燥して粗ヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物11部を得た。
製造例3において、CG2の代わりに製造例1で製造したクロロガリウムフタロシアニン(CG1)を用いる以外は製造例3と同様にして、2.0部のヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物CG4を得た。この粉末X線回折スペクトルを測定したところ、図3と同様のスペクトルが得られた。
製造例3において、CG2の代わりに製造例1で製造したクロロガリウムフタロシアニン(CG1)を用い、製造例3と同様にアシッドペーストを行って得られた粗ヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物のウエットケーキを得た後、N−メチル−2−ピロリドンを用いて150℃にて3回熱懸濁洗浄し、さらにメタノールにて還流温度で熱懸濁洗浄を行い、減圧乾燥した。これを再度、上記条件にてアシッドペーストを行い、粗ヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物を得た後、製造例3と同様のサンドグラインドミルによる湿式磨砕処理を経て、2.0部のヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物CG5を得た。この粉末X線回折スペクトルを測定したところ、図3と同様のスペクトルが得られた。
製造したガリウムフタロシアニンを表−1にまとめて示す。
[実施例1]
下引き層用分散液は以下のように作製した。平均一次粒子径40nmのルチル型酸化チタン(石原産業社製「TTO55N」)を、該酸化チタンに対して3質量%のメチルジメトキシシランにより処理した表面処理酸化チタンを、メタノール/1−プロパノールのボールミルにより分散させることにより、疎水化処理酸化チタンの分散スラリーとした。該
分散スラリーと、メタノール/1−プロパノール/トルエンの混合溶媒、及び、ε−カプロラクタム[下記式(A)で表される化合物]/ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン[下記式(B)で表される化合物]/ヘキサメチレンジアミン[下記式(C)で表される化合物]/デカメチレンジカルボン酸[下記式(D)で表される化合物]/オクタデカメチレンジカルボン酸[下記式(E)で表される化合物]の組成モル比率が、60%/15%/5%/15%/5%からなる共重合ポリアミドのペレットとを加熱しながら撹拌、混合してポリアミドペレットを溶解させた後、超音波分散処理を行うことにより、メタノール/1−プロパノール/トルエンの質量比が7/1/2で、疎水性処理酸化チタン/共重合ポリアミドを質量比3/1で含有する、固形分濃度18.0%の下引き層分散液とした。
次に、電荷発生層は以下のように塗布液を調製して形成した。製造例2で製造したクロロガリウムフタロシアニン化合物(CG2)0.4部と1,2−ジメトキシエタン30.0部を混合し、サンドグラインドミルにて1時間粉砕して微粒化分散処理を行った。続いて、この液にポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製、商品名「デンカブチラール」#6000C)を0.2部添加して、1時間撹拌混合して電荷発生層用塗布液を調製した。この塗布液を、前記下引き層上にバーコーターで塗布して、乾燥後の膜厚が0.4μmとなるように電荷発生層を形成した。
実施例1で用いたクロロガリウムフタロシアニン化合物(CG2)の代わりに、製造例1で製造したクロロガリウムフタロシアニン化合物(CG1)を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体1Bを作製した。
[実施例2]
実施例1で用いたクロロガリウムフタロシアニン化合物(CG2)の代わりに、製造例3で製造したヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物(CG3)を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体2Aを作製した。
実施例1で用いたクロロガリウムフタロシアニン化合物(CG2)の代わりに、製造例4で製造したヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物(CG4)を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体2Bを作製した。
[比較例3]
実施例1で用いたクロロガリウムフタロシアニン化合物(CG2)の代わりに、製造例5で製造したヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物(CG5)を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体3Bを作製した。
電子写真学会測定標準に従って作製された電子写真特性評価装置(続電子写真技術の基礎と応用、電子写真学会編、コロナ社、404−405頁記載)を使用し、上記感光体1A、2Aおよび1B〜3Bをアルミニウム製ドラムに貼り付け、ドラムを一定回転数で回転させ、帯電、露光、電位測定、除電のサイクルによる電気特性評価試験を行った。
気特性が良好である。また、−700Vに帯電した5秒後の表面電位を測定し、その保持率を暗減衰(DDR)(%)とした。暗減衰は値が大きいほど電荷保持能が高く良好であ
る。また、露光後100m秒後の表面電位をVL(−V)として測定した。VLは値が小さいほど良好である。測定環境は、温度25℃、相対湿度50%下で行った。電気特性の評価結果を表−2に示す。
また、乾式磨砕後の洗浄処理の代わりに、アシッドペーストを行って洗浄処理を行った感光体3Bは2Aに比べ、帯電圧、1/2感度、及びVLはわずかに劣るレベルであったが、暗減衰は明らかに劣った。アシッドペースト処理よりも、乾式磨砕処理で小粒径化したクロロガリウムフタロシアニン化合物を溶剤洗浄するほうが、電気特性に優れるといえる。
2 帯電装置(帯電ローラ;帯電部)
3 露光装置(露光部)
4 現像装置(現像部)
5 転写装置
6 クリーニング装置(クリーニング部)
7 定着装置
41 現像槽
42 アジテータ
43 供給ローラー
44 現像ローラー
45 規制部材
71 上部定着部材(加圧ローラー)
72 下部定着部材(定着ローラー)
73 加熱装置
T トナー
P 記録紙(用紙,媒体)
Claims (11)
- クロロガリウムフタロシアニン化合物の製造方法であって、
クロロガリウムフタロシアニン化合物を合成する第一の工程、
前記第一の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物を乾式磨砕する第二の工程、
前記第二の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物を、アミド基、スルホキシド基、又は水酸基を有する有機溶剤から選ばれる少なくとも1種類の有機溶剤を用いて洗浄する第三の工程、
を含み、
前記第二の工程前と前記第三の工程後で、クロロガリウムフタロシアニン化合物のCuKα特性による粉末X線回折スペクトルにおける強い回折ピークが同一であることを特徴とする、クロロガリウムフタロシアニン化合物の製造方法。 - 前記有機溶剤が、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、メタノール、及びプロパノールから選ばれる、少なくとも1種類の有機溶剤であることを特徴とする、請求項1に記載のクロロガリウムフタロシアニン化合物の製造方法。
- 前記クロロガリウムフタロシアニン化合物のCuKα特性X線による粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)27.1°に最大回折ピークを有する請求項1又は2に記載のクロロガリウムフタロシアニン化合物の製造方法。
- ヒドロキシガリウムフタロシアニンの製造方法であって、
クロロガリウムフタロシアニン化合物を合成する第一の工程、
前記第一の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物を乾式磨砕する第二の工程、
前記第二の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物を、アミド基、スルホキシド基、又は水酸基を有する有機溶剤から選ばれる少なくとも1種類の有機溶剤を用いて洗浄する第三の工程、
前記第三の工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン化合物をアシッドペーストすることによりヒドロキシガリウムフタロシアニンを合成する第四の工程、
を含み、
前記第二の工程前と前記第三の工程後で、クロロガリウムフタロシアニン化合物のCuKα特性による粉末X線回折スペクトルにおける強い回折ピークが同一であることを特徴とする、ヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物の製造方法。 - 前記ヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物のCuKα特性X線による粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.4°、9.9°、28.4°に強い回折ピークを有することを特徴とする請求項4に記載のヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物の製造方法。
- クロロガリウムフタロシアニンであって、CuKα特性による粉末X線回折スペクトルにおける回折ピークが変化しないように、乾式磨砕され、アミド基、スルホキシド基、又は水酸基を有する有機溶剤から選ばれる少なくとも1種類の有機溶剤を用いて洗浄されたものであることを特徴とするクロロガリウムフタロシアニン。
- 導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、請求項6に記載のクロロガリウムフタロシアニンを含有することを特徴とする電子写真感光体。
- 請求項6に記載のクロロガリウムフタロシアニンから誘導されることを特徴とするヒドロキシガリウムフタロシアニン。
- 導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、請求項8に記載のヒドロキシガリウムフタロシアニンを含有することを特徴とする電子写真感光体。
- 請求項7又は9に記載の電子写真感光体と、前記感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した該感光体に対し像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、この静電潜像をトナーで現像する現像手段と、トナーを被転写体に転写する転写手段のうち、少なくとも一つを有することを特徴とする電子写真感光体カートリッジ。
- 請求項7又は9に記載の電子写真感光体と、該感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した該感光体に対し像露光を行い静電潜像を形成する像露光手段と、この静電潜像をトナーで現像する現像手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
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