JP6307850B2 - 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
タニウムフタロシアニン、及び芳香族カルボン酸の金属錯体又は金属塩を含有することにより、感光層の接着性改良及び残留電位を低減し、機械特性、電気特性に優れた性能を発揮する電子写真感光体、カートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
り感光層と基体との接着性を向上させることができる一方、残留電位上昇や画像メモリーの問題が発生し、これらを両立することは困難であった。
があった。
ウムフタロシアニン、及び特定の芳香族カルボン酸の金属錯体又は金属塩、及び特定構造の電荷輸送物質を含有することにより、残留電位と接着性の双方を改善でき、良好な電気特性と画像特性を両立できることを見出した。即ち本発明の要旨は以下の6点に存する。
(1)導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該感光層がCuKα特性X線による粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)27.2°に主たる回折ピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン、下記一般式(II)又は(III)で示される芳香族カルボン酸とアルミニウム又は亜鉛の錯体又は塩、及び下記
一般式で表される電荷輸送物質を含有することを特徴とする、電子写真感光体。
ル基、アルコキシ基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、カルボキシル基、又はアリール基を表し、環Aは炭素数5〜10の芳香環を表す。aは0〜2の整数、b、cは0〜4の
整数を表す。但し、R11〜R13は互いに結合して環を形成していても良い。)
、nは0又は1を表す。)
(2)前記導電性支持体と前記感光層との間にブロッキング層を有することを特徴とする
、(1)に記載の電子写真感光体。
(3)前記ブロッキング層が、樹脂に金属酸化物粒子を分散した下引き層であることを特
徴とする、(2)に記載の電子写真感光体。
(4)(1)〜(3)のいずれか1つに記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯
電させる帯電部、帯電した該電子写真感光体を露光させ静電潜像を形成する露光部、該電
子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像部、該電子写真感光体上をクリーニ
ングするクリーニング部のうち、少なくとも一つとを備えることを特徴とする電子写真感
光体カートリッジ。
(5)(1)〜(3)のいずれか1つに記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯
電させる帯電部、帯電した該電子写真感光体を露光させ静電潜像を形成する露光部、及び
該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像部とを備えることを特徴とする
画像形成装置。
び特定構造の電荷輸送物質を含有することにより、感光体の基体への接着性が改良される上に、電子写真感光体の残留電位を低減する事ができる。この効果は、特に導電性支持体上にブロッキング層を有する電子写真感光体において顕著である。
カルボン酸の金属錯体又は金属塩が、電荷発生層/電荷輸送層界面、あるいは感光層/基体界面、下引き層等のブロッキング層を有する場合にはブロッキング層/ 感光層界面で
の電荷受け渡しに、有用に作用していると考えられる。
以下、本発明の電子写真感光体について詳述する。
<芳香族カルボン酸の金属錯体又は金属塩>
本発明における感光層は、下記一般式(I)で示される芳香族カルボン酸の金属錯体も
しくは金属塩を電荷輸送層に含有する。
式(I)中、Arは、置換基を有してもよい炭素数30以下のアリール基を表す。アリ
ール基の炭素数としては、30以下、好ましくは20以下、更に好ましくは15以下である。具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ピレニル基等が挙げられ、合成の観点からフェニル基又はナフチル基が好ましく、フェニル基が最も好ましい。
Arが有してもよい置換基の総炭素数としては、30以下、溶解性と合成の観点から、好ましくは20以下、更に好ましくは10以下である。具体的には、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アリール基、スルホニル基、ホスホニル基、ヒドロキシ基、ニトリル基、ニトロ基、カルボキシル基、等が挙げられる。このうち残留電位を低減する効果は芳香族カルボン酸の酸性が強い方が良好なことから、ハロゲン原子、スルホニル基、o−ヒドロキシ基、ニトリル基、ニトロ基、カルボキシル基が好ましく、物質安全性の面からo−ヒドロキシ基が特に好ましい。また、溶解性の面から、アルキル基を有することが好ましい。
一般式(I)は好ましくは、下記一般式(II)又は(III)で示される構造を有する芳香族カルボン酸である。
ニル基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、カルボキシル基、又はアリール基を表し、環Aは炭素数5〜10の芳香環を表す。但し、R11〜R13は互いに結合して環を形成していても良い。R11〜R13としては、アルキル基又はアルコキシ基が好ましく、溶解性の観点から、アルキル基が好ましい。アルキル基又はアルコキシ基の炭素数としては、6以下であり、4以下が好ましい。アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基等の直鎖のアルキル基、イソプロピル基、tertブチル基、イソブチル基等の分岐のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等の環状アルキル基が挙げられるが、この中でも溶解性の観点から、分岐のアルキル基が好ましく、その中でもtertブチル基が好ましい。aは2〜0の整数、b、cは、4〜0、好ましく
は3〜0、更に好ましくは2〜0の整数を表す。置換位置としては、合成の容易さからヒドロキシ基に対してパラ位、又はオルト位が好ましい。
ゼン、又はナフタレンが好ましい。
以下に一般式(I)で示される芳香族カルボン酸の主な具体例を示すが、これらに限定
されるものではない。
このうち、バインダー樹脂としてポリカーボネート、又はポリアリレートを用いた場合、分子鎖の切断により塗布液の粘度低下が起こらないことが好ましく、その意味では、特にAlが好ましい。
金属塩としては、例えば、J. L. Clark, H.Kao, J. Amer. Chem. Soc.70.2151、(1948)によると、2モルのサリチル酸ナトリウムの溶液と1モルの塩化亜鉛の溶液とを、室温で混合し、撹拌することにより白色粉状の亜鉛塩として得ることができる。他の芳香族カルボン酸、亜鉛以外の金属の場合にも、この方法に準じて製造できる。生成するサリチル酸亜鉛塩は下記構造式(A)で表されるものと推定されている。
また、この中でも下記一般式(IV)で示される構造を有する金属錯体又は金属塩が好ましい。
属原子を表し、その中でもAl、Zn、Cr、Co、Ni、Feが好ましく、特に前述の理由からAlが好ましい。
式(IV)で示される化合物の製造例としては、特開昭53−127726号公報によると、3,5−ジターシャリブチルサリチル酸のメタノール溶液とCr2(SO4)3の水溶液を混
合し、水酸化ナトリウム水溶液によりpHを4〜5に調整後、還流することにより、淡緑色沈殿としてクロム錯体が得られる。生成する3、5−ジターシャリブチルサリチル酸クロム錯体は下記構造式(B)で表されるものと推定されている。
水物であることが好ましい。塗布液を調整する有機溶剤への溶解度の低下が起こり、バインダー樹脂や電荷輸送物質との絡み合いなどの構造的・電気的相互作用に、水の存在が悪
影響を与えるためである。
電子写真感光体に電荷発生物質として、CuKα特性X線による粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)27.2°に主たる明瞭な回折ピークを有するD型(Y型)のものが使用される。
また、該オキシチタニウムフタロシアニンは、CuKα特性X線による粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)9.0°〜9.7°に、明瞭な回折ピークを有することが好ましく、電子写真感光体特性に面から、9.6°、24.1°、27.2°、又は9.5°、9.7°、24.1°、27.2°に主たる回折ピークを有することが好ましく、分散時の安定性の面からは26.2°付近にはピークを有さないことが好ましい。上述したオキシチタニウムフタロシアニンのなかでも、7.3°、9.6°、11.6°、14.2°、18.0°、24.1°及び27.2°、又は7.3°、9.5°、9.7°、11.6°、14.2°、18.0°、24.2°及び27.2°に主たる回折ピークを有することがより好ましい。
前述のCuKα特性X線による粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)27.2°に主たる明瞭な回折ピークを有するD型(Y型)オキシチタニウムフタロシアニンの製造法としては、フタロシアニン結晶前駆体を、化学的処理後に有機溶媒に接触して得られることが好ましい。
化学的処理の具体的な例としては、フタロシアニン結晶前駆体を強酸中に溶解して行なうアシッドペースト法、又は強酸中で分散状態を経るアシッドスラリー法、ジクロロチタニルフタロシアニンにフェノール、アルコールを付加させた後に脱離させてオキシチタニウムフタロシアニンを得る方法等の化学的処理方法があげられ、より安定的なアモルファス、低結晶性オキシチタニウムフタロシアニンを得るにはアシッドペースト法がより好ましい。
条件で溶解させることが可能であるが、温度が高すぎると前駆体のフタロシアニン環が開環し、分解してしまうことから、5℃以下が好ましく、得られる電子写真感光体に及ぼす影響を考慮すると0℃以下がより好ましい。
用いる強酸の量は、任意の量で用いることが可能であるが、少なすぎるとフタロシアニン結晶前駆体の溶解性が悪くなることから、フタロシアニン結晶前駆体1質量部に対して5質量部以上、溶液中の固形分濃度が高すぎると撹拌効率が低下することから15質量部以上が好ましく、より好ましくは20質量部以上である。また、強酸使用量が多すぎると、廃棄酸量が増えることから、100質量部以下が好ましく、また生産効率を考慮すると50質量部以下がより好ましい。
通常、アシッドペースト法、アシッドスラリー法により得られたアモルファスオキシチタニウムフタロシアニン、又は低結晶性のオキシチタニウムフタロシアニンを有機溶媒に接触させることにより、本発明の電子写真感光体に用いることが出来るCuKα特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角(2θ±0.2°)27.2°に主たる回折ピークを有するオキシチタニウムフタロシアニンを得ることが出来る。
水と非相溶の溶媒の好適な例としては、トルエン、ナフタレン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒、クロロトルエン、o−ジクロロトルエン、ジクロロフルオロベンゼン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、ニトロベンゼン、1,2−メチレンジオキシベンゼン、アセトフェノン等の置換芳香族系溶媒が挙げられ、中でも環状エーテル、クロロトルエン、ハロゲン化炭化水素溶媒、芳香族炭化水素系溶媒が得られた結晶の電子写真特性が良好でありこの好ましく、テトラヒドロフラン、o−ジクロロベンゼン、1,2−ジクロロトルエン、ジクロロフルオロベンゼン、トルエン、ナフタレンが、得られた結晶の分散時の安定性という点でより好ましい。
フタロシアニン結晶前駆体を化学的処理後に有機溶媒に接触して得られた前記D型(Y型)オキシチタニウムフタロシアニンは感度などの電気特性に優れているが、暗減衰が大きく、カブリの無い良好な画像を得るためには、導電性支持体上に陽極酸化被膜、又は下引き層の様なブロッキング層を設ける必要がある。その一方で、これらブロッキング層を設けることにより残留電位が増大してしまうという課題があった。そこで、この系に本発明の芳香族カルボン酸金属塩、又はその金属錯体を添加することにより、残留電位を低減することができ、良好な感度、残留電位、画像特性を合わせもつ良好な感光体を得ることができる。
感光体に用いる導電性支持体としては、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料や、金属、カーボン、酸化錫などの導電性粉体を添加して導電性を付与した樹脂材料や、アルミニウム、ニッケル、ITO(酸化インジウム酸化錫)等の導電性材料をその表面に蒸着又は塗布した樹脂、ガラス、紙等が主として使用される。形態としては、ドラム状、シート状、ベルト状などのものが用いられる。金属材料の導電性支持体に、導電性・表面性などの制御のためや欠陥被覆のために、適当な抵抗値をもつ導電性材料を塗布したものでもよい。
支持体表面は、平滑であってもよいし、特別な切削方法を用いたり、研磨処理したりすることにより、粗面化されていてもよい。また、支持体を構成する材料に適当な粒径の粒子を混合することによって、粗面化されたものであってもよい。
導電性支持体と後述する感光層との間には、接着性・ブロッキング性等の改善のため、ブロッキング層として下引き層を設けることが好ましい。下引き層としては、樹脂、又は樹脂に金属酸化物等の粒子を分散したものなどが用いられる。これらは単独として用いてもよいし、又はいくつかの樹脂、金属酸化物等の粒子を同時に用いてもよい。
無機物、又はステアリン酸、ポリオール、シリコン等の有機物による処理を施されていても良い。酸化チタン粒子の結晶型としては、ルチル、アナターゼ、ブルックカイト、アモルファスのいずれも用いることができる。また、複数の結晶状態のものが含まれていても良い。
下引き層は、金属酸化物粒子をバインダー樹脂に分散した形で形成するのが望ましい。下引き層に用いられるバインダー樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル酸樹脂などの公知のバインダー樹脂が挙げられる。これらは単独で用いても良く、或いは2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。また、硬化剤とともに硬化した形で使用してもよい。中でも、アルコール可溶性の共重合ポリアミド、変性ポリアミド等は、良好な分散性、塗布性を示すことから好ましい。
下引き層の膜厚は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、電子写真感光体の電気特性、強露光特性、画像特性、繰り返し特性、及び製造時の塗布性を向上させる観点から、通常は0.01μm以上、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.25μm以上、更に好ましくは0.5μm以上、特に好ましくは0.75μm以上である。また、通常30μm以下、好ましくは20μm以下である。下引き層には、公知の酸化防止剤等を混合しても良い。また、下引き層は、画像欠陥防止などを目的として、顔料粒子、樹脂粒子等を含有させ用いてもよい。
感光層は導電性支持体上、上述の下引き層等のブロッキング層を有する場合は、その上に形成される。感光層の形式としては、電荷発生物質と電荷輸送物質とが同一層に存在し、それらがバインダー樹脂中に分散された単層構造のもの(以下適宜、「単層型感光層」という。)と、電荷発生物質がバインダー樹脂中に分散された電荷発生層及び電荷輸送物質がバインダー樹脂中に分散された電荷輸送層を含む、二層以上の層からなる積層構造の機能分離型のもの(以下適宜、「積層型感光層」という)が挙げられる。
本発明において積層型感光層の場合、フタロシアニン化合物は電荷発生層に含有される。また、式(I)で示される芳香族カルボン酸の金属錯体又は金属塩は、電荷発生層、電
荷輸送層の少なくとも一方に含有される。
<電荷発生層>
積層型感光層(機能分離型感光層)の電荷発生層は、電荷発生材料を含有すると共に、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このよう
な電荷発生層は、例えば、電荷発生材料の微粒子及びバインダー樹脂を溶媒又は分散媒に溶解又は分散して塗布液を作製し、これを順積層型感光層の場合には導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)、また、逆積層型感光層の場合には電荷輸送層上に塗布、乾燥して得ることができる。
電荷発生物質として用いられる他の化合物としては、有機系光導電材料が好ましく、中でも特に有機顔料が好ましい。有機顔料としては、例えば、前述以外のフタロシアニン化合物として、A型(β型)、B型(α型)のオキシチタニウムフタロシアニン、II型クロロガリウムフタロシアニン、V型ヒドロキシガリウムフタロシアニン、G型μ−オキソ−ガリウムフタロシアニン二量体、x型無金属フタロシアニン等が挙げられる。それ以外にはアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、スクアレン(スクアリリウム)顔料、キナクリドン顔料、インジゴ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、アントアントロン顔料、ベンズイミダゾール顔料等が挙げられる。
従って、アゾ顔料とフタロシアニン化合物とを組み合わせて用いることで、可視域と近赤域の異なるスペクトル領域で分光感度特性を有することが可能となり好ましい。
機能分離型感光体における電荷発生層は、具体的に、上述のバインダー樹脂を有機溶剤に、電荷発生物質を分散させて塗布液を調整し、これを導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)塗布することにより形成される。
ド系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール等のアルコール系溶媒、グリセリン、ポリエチレングリコール等の脂肪族多価アルコール類、アセトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等の鎖状、及び環状ケトン系溶媒、ギ酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、1,2―ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等の鎖状、及び環状エーテル系溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、スルフォラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プロトン性極性溶媒などが挙げられ、前述の下引き層を溶解しないものが好ましく用いられる。またこれらは単独、又は2種以上を併用しても用いることが可能である。
前記電荷発生物質を分散させる方法としては、ボールミル分散法、アトライター分散法、サンドミル分散法等の公知の分散方法を用いることが出来る。この際粒子を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、より好ましくは0.15μm以下の粒子サイズに微細化することが有効である。
〔バインダー樹脂〕
電荷輸送層には、膜強度確保のためバインダー樹脂が使用される。電荷輸送層は電荷輸送物質と各種バインダー樹脂とを溶剤に溶解、あるいは分散して得られる塗布液を塗布、乾燥して得ることが出来る。バインダー樹脂としては、例えばブタジエン樹脂、スチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、ビニルアルコール樹脂、エチルビニルエーテル等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、部分変性ポリビニルアセタール、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロースエステル樹脂、フェノキシ樹脂、シリコーン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂等があげられる。これら樹脂は珪素試薬などで修飾されていてもよい。上記バインダー樹脂のうち、ポリカーボネート樹脂、又はポリアリレート樹脂が特に好ましい。
電荷輸送物質としては特に限定されず、任意の物質を用いることが可能である。公知の電荷輸送物質の例としては、2,4,7−トリニトロフルオレノン等の芳香族ニトロ化合物、テトラシアノキノジメタン等のシアノ化合物、ジフェノキノン等のキノン化合物等の電子吸引性物質、カルバゾール誘導体、インドール誘導体、イミダゾール誘導体、オキサ
ゾール誘導体、ピラゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ベンゾフラン誘導体等の複素環化合物、アニリン誘導体、ヒドラゾン誘導体、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体、ブタジエン誘導体、エナミン誘導体、及びこれらの化合物の複数種が結合したもの、あるいはこれらの化合物からなる基を主鎖又は側鎖に有する重合体等の電子供与性物質等が挙げられる。これらの中でも、カルバゾール誘導体、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体、ブタジエン誘導体、エナミン誘導体、及びこれらの化合物の複数種が結合したものが好ましい。
電荷輸送物質の好適な具体例を以下に示す。下記の化合物において、Rは同一でも、それぞれ異なっていてもよい置換基を表す。具体的には、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、フェニル基、アリールアルキル等が好ましい。特に好ましくは、メチル基、エチル基又はベンジル基である。また、nは0以上2以下の整数である。
なお、以下の例示化合物は使用し得る電荷輸送物質の具体例であり、それらに限定されるものではない。
積層型感光体の場合、電荷輸送層の膜厚は特に制限されないが、長寿命、画像安定性の
観点、更には高解像度の観点から、通常5μm以上、好ましくは10μm以上、一方、通常50μm以下、好ましくは45μm以下、更に好ましくは40μm以下の範囲とする。
単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質に加えて、機能分離型感光体の電荷輸送層と同様に、バインダー樹脂を使用して形成する。具体的には、電荷発生物質と電荷輸送物質と各種バインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液を作成し、導電性支持体上(下引き層を設ける場合は下引き層上)に塗布、乾燥して得ることが出来る。
電荷発生物質は、前述した特定の結晶型を有するオキシチタニウムフタロシアニンが使用され、積層型感光体の電荷発生層において説明したものと同様のものも使用できる。但し、単層型感光体の感光層の場合、電荷発生物質の粒子径を十分に小さくする必要がある。具体的には、通常1μm以下、好ましくは0.5μm以下の範囲とする。
また、単層型感光層におけるバインダー樹脂と電荷発生物質との使用比率は、バインダー樹脂100質量部に対して電荷発生物質が通常0.1質量部以上、好ましくは1質量部以上、また、通常30質量部以下、好ましくは10質量部以下の範囲とする。
単層型感光層の膜厚は、通常5μm以上、好ましくは10μm以上、また、通常100μm以下、好ましくは50μm以下の範囲である。
酸化防止剤の例としては、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物などが挙げられる。またレベリング剤の例としては、シリコ−ンオイル、フッ素系オイルなどが挙げられる。
積層型、あるいは単層型感光体では、その最表層に、感光層の損耗を防止し、帯電器等からの発生する放電物質等による感光層の劣化を防止・軽減する目的で保護層を設けてもよい。保護層は導電性材料を適当な結着樹脂中に含有させて形成するか、特開平9−190004号公報、特開平10−252377号公報の記載のようなトリフェニルアミン骨格等の電荷輸送能を有する化合物を用いた共重合体を用いることが出来る。
保護層に用いる結着樹脂としてはポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、シロキサン樹脂等の公知の樹脂を用いることができ、また、特開平9−190004号公報記載のようなトリフェニルアミン骨格等の電荷輸送能を有する骨格と上記樹脂の共重合体を用いることも出来る。
上記した感光体を構成する各層は、含有させる物質を溶剤に溶解又は分散させて得られた塗布液を、導電性支持体上に浸漬塗布、スプレー塗布、ノズル塗布、バーコート、ロールコート、ブレード塗布等の公知の方法により、各層ごとに順次塗布・乾燥工程を繰り返すことにより形成される。
塗布液の作製に用いられる溶媒又は分散媒に特に制限は無いが、具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、2−メトキシエタノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類、ギ酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、テトラクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、トリクロロエチレン等の塩素化炭化水素類、n−ブチルアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン等の含窒素化合物類、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤類等が挙げられる。また、これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を任意の組み合わせ及び種類で併用してもよい。
例えば、単層型感光体、及び機能分離型感光体の電荷輸送層の場合には、塗布液の固形分濃度を通常5質量%以上、好ましくは10質量%以上、また、通常40質量%以下、好ましくは35質量%以下の範囲とする。
また、積層型感光体の電荷発生層の場合には、塗布液の固形分濃度は、通常0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上、また、通常15質量%以下、好ましくは10質量%以下の範囲とする。
塗布液の乾燥は、室温における指触乾燥後、通常30℃以上、200℃以下の温度範囲で、1分から2時間の間、静止又は送風下で加熱乾燥させることが好ましい。また、加熱温度は一定であってもよく、乾燥時に温度を変更させながら加熱を行っても良い。
次に、本発明の電子写真感光体を用いたドラムカートリッジ、画像形成装置について、装置の一例を示す図1に基づいて説明する。
図1において、1はドラム状感光体であり、軸を中心に矢印方向に所定の周速度で回転
駆動される。感光体1はその回転過程で帯電手段2により、その表面に正又は負の所定電位の均一帯電を受け、ついで露光部3において像露光手段により潜像形成のための露光が行われる。形成された静電潜像は、次に現像手段4でトナー現像され、そのトナー現像像が転写手段5により給紙部から給送された転写体(紙など)7に順次転写されていく。像転写された転写体はついで定着手段7に送られ、像定着され、機外へプリントアウトされる。像転写後の感光体1の表面はクリーニング手段6により転写残りのトナーが除去され、除電手段により除電されて次の画像形成のために清浄化される。
現像行程はカスケード現像、1成分絶縁トナー現像、1成分導電トナー現像、二成分磁気ブラシ現像などの乾式現像方式や湿式現像方式などが用いられる。トナーとしては、粉砕トナーの他に、懸濁造粒、懸濁重合、乳化重合凝集法等のケミカルトナーを用いることができる。特に、ケミカルトナーの場合には、4〜8μ程度の小粒径のものが用いられ、形状も球形に近いものから、ポテト状の球形から外れたものも使用することができる。重合トナーは、帯電均一性、転写性に優れ、高画質化には好適に用いられる。
クリーニングにはブラシクリーナー、磁気ブラシクリーナー、静電ブラシクリーナー、磁気ローラークリーナー、ブレードクリーナー、などが用いられる。
除電工程は、省略される場合も多いが、使用される場合には、蛍光灯、LED等が使用さ
れ、強度としては露光光の3倍以上の露光エネルギーが使用される場合が多い。
本発明においては、上記ドラム状感光体1、帯電手段2、現像手段4及びクリーニング手段6等の構成要素の内の複数のものをドラムカートリッジとして一体に結合して構成し、このドラムカートリッジを複写機やレーザービームプリンタ等の電子写真装置本体に対して着脱可能な構成にしてもよい。例えば、帯電手段2、現像手段4及びクリーニング手段6の内、少なくとも1つをドラム状感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化とすることが出来る。
[実施例1]
平均一次粒子径13nmの酸化アルミニウム粒子(日本アエロジル社製 Aluminum Oxide C)を、メタノール/1−プロパノールの混合溶媒中で超音波により分散させることにより、酸化アルミニウムの分散スラリーとした。該分散スラリーと、メタノール/1−プロパノール(質量比7/3)の混合溶媒、及び、ε−カプロラクタム[下記式(A)で表わされる化合物]/ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン[下記式(B)で表わされる化合物]/ヘキサメチレンジアミン[下記式(C)で表わされる化合物]/デカメチレンジカルボン酸[下記式(D)で表わされる化合物]/オクタデカメチレンジカルボン酸[下記式(E)で表わされる化合物]の組成モル比率が、60%/15%/5%/15%/5%からなる共重合ポリアミドのペレットとを、加熱しながら撹拌、混合してポリアミドペレットを溶解させた後、超音波分散処理を行うことにより、酸化アルミニウム/共重合ポリアミドを質量比1/1で含有する固形分濃度8.0%の下引き層用分散液とした。
次に、特開2007-148387号公報の比較合成例1と同様の方法で機械的処理によりアモル
ファス化した後に溶媒に接触させ得られたCuKα線によるX線回折においてブラッグ角(2θ±0.2)が27.3゜に強い回折ピークを示し(D型)、図2に示す粉末X線回折スペクトルを有するオキシチタニウムフタロシアニン10質量部を1,2−ジメトキシエタン150質量部に加え、サンドグラインドミルにて粉砕分散処理を行い、顔料分散液を作製した。こうして得られた160質量部の顔料分散液をポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製、商品名#6000C)の5質量%1,2−ジメトキシエタン溶液100質量部に加え、適量の1,2−ジメトキシエタンを加え、最終的に固形分濃度4.0質量%の電荷発生層形成用塗布液を作製した。
次に、電荷輸送物質として下記構造式で示されるCTM(1)を40質量部、芳香族カルボン酸の金属塩として3,5―ジターシャリブチルサリチル酸アルミニウム塩(オリエント化学工業製、商品名:ボントロンE−108)を0.5質量部、酸化防止剤として下記式で示される酸化防止剤(1)を4質量部、バインダー樹脂として下記繰り返し構造からなるポリアリレート樹脂(PAR-A、粘度平均分子量41,000)100質量部、及びレベリ
ング剤としてシリコーンオイル0.05質量部を、テトラヒドロフランとトルエンとの混合溶媒(テトラヒドロフラン80質量%、トルエン20質量%)640質量部に混合し、
電荷輸送層形成用塗布液を調製した。
3,5―ジターシャリブチルサリチル酸アルミニウム塩の代わりに3,5―ジターシャリブチルサリチル酸亜鉛塩(オリエント化学工業製 商品名:ボントロンE―84)を0.5質量部添加した以外は、実施例1と同様の操作を行い、サンプルを得た。
〔参考例1〕
3,5―ジターシャリブチルサリチル酸アルミニウム塩を添加しないこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、サンプルを得た。
電荷輸送物質としてCTM(1)の代わりに以下の構造のCTM(2)を40質量部用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、サンプルを得た。
3,5―ジターシャリブチルサリチル酸アルミニウム塩の代わりに3,5―ジターシャリブチルサリチル酸亜鉛塩(オリエント化学工業製 商品名:ボントロンE―84)を0.5質量部添加した以外は、比較例1と同様の操作を行い、サンプルを得た。
〔比較例3〕
電荷輸送物質としてCTM(1)の代わりに以下の構造のCTM(3)を80質量部用い、3,5―ジターシャリブチルサリチル酸アルミニウム塩の添加量を0.1質量部としたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、サンプルを得た。
電荷輸送物質としてCTM(3)の代わりに以下の構造のCTM(4)を用いたこと以外は、比較例3と同様の操作を行い、サンプルを得た。
電荷輸送物質としてCTM(3)の代わりに以下の構造のCTM(5)を用いたこと以外は、比較例3と同様の操作を行い、サンプルを得た。
電荷輸送物質としてCTM(3)の代わりに以下の構造のCTM(6)を用いたこと以外は、比較
例3と同様の操作を行い、サンプルを得た。
電荷輸送物質としてCTM(3)の代わりに以下の構造のCTM(7)を用いたこと以外は、比較
例3と同様の操作を行い、サンプルを得た。
電荷輸送物質としてCTM(3)の代わりに以下の構造のCTM(8)を用いたこと以外は、比較例3と同様の操作を行い、サンプルを得た
電荷発生物質として実施例1で用いたオキシチタニウムフタロシアニンの代わりに、B型オキシチタニウムフタロシアニンを用い、3,5―ジターシャリブチルサリチル酸アルミニウム塩(オリエント化学工業製 商品名:ボントロンE―108)の添加量を0.1質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、サンプルを得た。
電荷発生物質として、特開2007-148387 合成例4と同様の方法で化学的処理によりア
モルファス化した後に溶媒に接触させて得られ、CuKα線によるX線回折においてブラッグ角(2θ±0.2)が27.3゜に強い回折ピークを示すオキシチタニウムフタロシアニンを用い、電荷輸送物質としてCTM(1)の代わりに以下の構造のCTM(9)を用い、3,5―ジターシャリブチルサリチル酸アルミニウム塩(オリエント化学工業製 商品名:ボントロンE―108)の添加量を0.1質量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、サンプルを得た。
電子写真学会測定標準に従って作製された電子写真特性評価装置(続電子写真技術の基礎と応用、電子写真学会編、コロナ社、404−405頁記載)を使用し、上記感光体をアルミニウム製ドラムに貼り付けて円筒状にし、アルミニウム製ドラムと感光体のアルミニウム基体との導通を取った上で、ドラムを一定回転数で回転させ、帯電、露光、電位測定、除電のサイクルによる電気特性評価試験を行った。
〔実施例3〕
切削加工した外径30mm、長さ246mm、肉厚1mmのアルミニウムシリンダーを、脱脂剤NG−#30(キザイ(株)製)の30g/L水溶液中で60℃、5分間脱脂洗浄を行った。続いて水洗を行った後、7%硝酸に25℃で1分間浸漬した。
続いて、3,5―ジターシャリブチルサリチル酸アルミニウム塩の添加量を0.1質量部としたこと以外は実施例3と同様にして作成した電荷輸送層形成用塗布液を、上述の電荷発生層上に、乾燥後の膜厚が18μmとなるように浸漬塗布し、135℃で20分乾燥して積層型感光層を有する感光体ドラムを得た
〔参考例2〕
3,5―ジターシャリブチルサリチル酸アルミニウム塩を添加しないこと以外は、実施例3と同様の操作を行い、感光体ドラムサンプルを得た。
電荷輸送物質としてCTM(1)の代わりに以下の構造のCTM(9)を用いた以外は、実施例3と同様にしてサンプルを得た。
<接着性試験>
これら接着性試験用感光体上に、NTカッターを用いて、5mm間隔で縦に3本、横に4本切り込みを入れ、2×3の6マスを作製した。その上からセロテープ(登録商標)(ニチバン製)を貼り付け、接着面に対し90゜に引き上げることで、感光層の接着性を試験した。剥がれた感光層のマス数として評価した。剥がれた感光層のマス数が少ないほど接着性は良好である。金属塩を電荷輸送層に添加した結果を表−2に示す。
前述の感光体シートと同様の装置を用いてこれら感光体ドラムの電気特性を評価した。初期表面電位をー700Vとし、露光エネルギー:0.7μJ/cm2を照射し、露光後0.06
秒後の電位をVLとした。環境は25℃、50%RHで測定した。
この結果を表―2に示す。
更に基体との接着性が改善されていることがわかる。
2 帯電装置(帯電ローラ;帯電部)
3 露光装置(露光部)
4 現像装置(現像部)
5 転写装置
6 クリーニング装置(クリーニング部)
7 定着装置
41 現像槽
42 アジテータ
43 供給ローラー
44 現像ローラー
45 規制部材
71 上部定着部材(加圧ローラー)
72 下部定着部材(定着ローラー)
73 加熱装置
T トナー
P 記録紙(用紙,媒体)
Claims (5)
- 導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該感光層がCuKα特性X
線による粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)27.2°に
主たる回折ピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン、下記一般式(II)又は(II
I)で示される芳香族カルボン酸とアルミニウム又は亜鉛の錯体又は塩、及び下記一般式
で表される電荷輸送物質を含有することを特徴とする、電子写真感光体。
ル基、アルコキシ基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、カルボキシル基、又はアリール
基を表し、環Aは炭素数5〜10の芳香環を表す。aは0〜2の整数、b、cは0〜4の
整数を表す。但し、R11〜R13は互いに結合して環を形成していても良い。)
、nは0又は1を表す。) - 前記導電性支持体と前記感光層との間にブロッキング層を有することを特徴とする、請
求項1に記載の電子写真感光体。 - 前記ブロッキング層が、樹脂に金属酸化物粒子を分散した下引き層であることを特徴と
する、請求項2に記載の電子写真感光体。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させ
る帯電部、帯電した該電子写真感光体を露光させ静電潜像を形成する露光部、該電子写真
感光体上に形成された静電潜像を現像する現像部、該電子写真感光体上をクリーニングす
るクリーニング部のうち、少なくとも一つとを備えることを特徴とする電子写真感光体カ
ートリッジ。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させ
る帯電部、帯電した該電子写真感光体を露光させ静電潜像を形成する露光部、及び該電子
写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像部とを備えることを特徴とする画像形
成装置。
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