JP6183113B2 - 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6183113B2 JP6183113B2 JP2013204247A JP2013204247A JP6183113B2 JP 6183113 B2 JP6183113 B2 JP 6183113B2 JP 2013204247 A JP2013204247 A JP 2013204247A JP 2013204247 A JP2013204247 A JP 2013204247A JP 6183113 B2 JP6183113 B2 JP 6183113B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- photosensitive member
- electrophotographic photosensitive
- resin
- phthalocyanine
- charge transport
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
アニンに関して盛んに研究が行われている。前記オキシチタニウムフタロシアニンは結晶多型を有することが知られていが、その中でも、CuKα特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角(2θ±0.2°)27.2°に主たる回折ピークを有する結晶型が高い量子効率を示し、高感度を示すことが知られている(非特許文献1参照)。
とが提案されている(特許文献2)。上記電荷輸送物質と共にオキシチタニウムフタロシアニンを電荷発生材料として使用する組成も開示されているが、フタロシアニンと電荷輸送物質との電気的相互作用は物質ごとに異なるためその性能を予測することは困難であった。
<1>導電性支持体上に少なくとも感光層を有する感光体において、該感光層中に、フタロシアニン結晶前駆体を化学的処理後、有機溶媒に接触して得られ、CuKα特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角(2θ±0.2°)が9.6°、24.2±0.2°、27.2°に主たる回折ピークを有するオキシチタニウムフタロシアニンと、下記式(1)で表される電荷輸送物質を含有することを特徴とする電子写真感光体。
m、nはそれぞれ独立して1以上3以下の整数を表す。)
<2>前記化学的処理が、アシッドペースト法であることを特徴とする<1>に記載の電子写真感光体。
<3>導電性支持体上に少なくとも感光層を有する感光体において、該感光層が、CuKα特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角(2θ±0.2°)が9.6°、24.2±0.2°、27.2°に主たる回折ピークを有し、イオンクロマトグラフィーによる硫黄含有量が10ppm以上100ppm以下であるオキシチタニウムフタロシアニンと、下記式(1)で表される電荷輸送物質とを含有することを特徴とする電子写真感光体。
<4>前記導電性支持体が陽極酸化処理を施されていることを特徴とする<1>〜<3>のいずれかに記載の電子写真感光体。
<5><1>〜<4>のいずれか1つに記載の電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を帯電させる帯電装置、該帯電した電子写真感光体を露光させて静電潜像を形成する露光装置、及び、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置からなる群から選ばれる少なくとも1つ、を備えたことを特徴とする電子写真感光体カートリッジ。
<6><1>〜<4>のいずれか1つに記載の電子写真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、該帯電した電子写真感光体を露光させて静電潜像を形成する露光装置、及び、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
本発明は、フタロシアニン結晶前駆体を、化学的処理後、有機溶媒に接触して得られる特定のオキシチタニウムフタロシアニンと、特定の電荷輸送物質を併用することにより、高性能の電子写真感光体を得る。
本発明に係る電子写真感光体の感光層は、特定のオキシチタニウムフタロシアニンを含有するが、当該オキシチタニウムフタロシアニンは、フタロシアニン結晶前駆体を、化学的処理後に有機溶媒に接触して得られるか、イオンクロマトグラフィーによる硫黄含有量が10ppm以上100ppm以下である。
いう場合がある。) を施すことにより、フタロシアニン結晶が得られる物質をいう。よ
って、フタロシアニン結晶前駆体は、一種のフタロシアニン化合物、二種以上のフタロシアニン化合物の混合物、一種又は二種以上のフタロシアニン化合物と一種又は二種以上の他の化合物との混合物の何れであってもよい( 以下の記載ではフタロシアニン化合物又
はフタロシアニン化合物を含有する混合物を総称して「フタロシアニン類」と呼ぶ場合がある)。また、その存在状態も特に制限されないが、結晶変換時の結晶型の制御性を考慮すると、フタロシアニン結晶前駆体としては、通常はアモルファス性フタロシアニン類又は低結晶性フタロシアニン類が好ましい。本発明において「低結晶性フタロシアニン類」とは、粉末X 線回折( X-raydiffraction: 以下「XRD」と省略する場合がある。) スペクトルにおいて、CuKα特性X 線(波長1.541Å)に対するブラッグ角(2
θ±0.2 °)0 °〜40°の範囲内に半値幅が0.30°以下のピークを有さないフタロシアニン類をいう。この半値幅が小さ過ぎると、固体中でフタロシアニン分子がある程度一定の規則性や長期的秩序を有している状態になっており、結晶型を変換させる際に結晶型の制御性が低下することから、本発明においてフタロシアニン結晶前駆体として用いる低結晶性フタロシアニン類は、その半値幅が通常0.35°以下、更には0.40°以下、特に0.45°以下のピークを有さないものであることが好ましい。粉末X 線回
折は、特開2013-037375に記載の条件によって測定することが可能である。
称することにする。
又は低結晶性オキシチタニウムフタロシアニンを調整する段階で用いられる処理である。
化学的処理とは、単に物理的な力(例えば、機械的磨砕等)を用いてアモルファスオキシチタニウムフタロシアニン、又は低結晶性オキシチタニウムフタロシアニンを得る方法ではなく、溶解、反応等の化学的現象を用いてアモルファス、もしくは低結晶性オキシチタニウムフタロシアニンを得る処理方法のことである。
強酸にフタロシアニン前駆体を溶解させる温度は、公知文献に掲載されている温度条件で溶解させることが可能であるが、温度が高すぎると前駆体のフタロシアニン環が開環し、分解してしまうことから、5℃以下が好ましく、得られる電子写真感光体に及ぼす影響を考慮すると0℃以下がより好ましい。
コストの面から水がより好ましい。
アシッドペースト法、アシッドスラリー法により得られたアモルファスオキシチタニウムフタロシアニン、又は低結晶性のオキシチタニウムフタロシアニンを有機溶媒に接触させることにより、本発明の電子写真感光体に用いることが出来るCuKα特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角(2θ±0.2°)9.6°、24.1°、27.2°又は、9.5°、9.7°、24.1°、27.2に主たる回折ピークを有するオキシチタニウムフタロシアニンを得ることが出来る。
通常有機溶媒との接触は水の存在下で行われる。有機溶媒と接触することにより、化学的処理で副生した有機物由来の不純物を溶解させることができる。この結果、オキシチタニウムフタロシアニン結晶が該不純物を取り込みにくく、生成したオキシチタニウムフタロシアニン結晶は、電荷が不純物にトラップされること無くスムーズに移動できるため、感度に優れると考えられる。また、該有機溶媒が結晶中に取り込まれて結晶を安定化する効果も考えられる。水はアシッドペースト法、アシッドスラリー法により得られた含水ケーキ中に含まれたものを用いても、アシッドペースト法、アシッドスラリー法後に得られ
た含水ケーキをいったん乾燥させ、結晶変換時に新たに水を追加して用いてもよいが、乾燥させてしまうと顔料と水との親和性が低下することから、乾燥させずにアシッドペースト法、アシッドスラリー法により得られた含水ケーキ中に含まれたものを用いて行なうのが好ましい。
本発明に係るフタロシアニン結晶中の塩素含有量、塩素化オキシチタニウムフタロシアニンと無置換オキシチタニウムフタロシアニンのマススペクトルの強度比は特開2013-037375に記載の条件によって測定することが可能である。元素分析手法に基づいて測定され
る塩素含有率について、0.4質量%以下であることが好ましい。この理由は明確ではないが、不純物として、CuKα特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角(2θ±0.2°)27.2°に主たる回折ピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン結晶は、準安定型の結晶型であり、物理的力等の外的な衝撃に弱く、安定結晶型への結晶型の転位が起こってしまう。塩素原子を有する化合物等の大きな分子団が結晶中に存在すると、結晶中の分子配列の歪みが大きくなり、物理的な力による影響を受けやすくなり、結晶安定性が低下するため、塩素含有量0.3質量%であることが好ましい。また、塩素原子を有する化合物等が存在すると結晶中の分子間距離が離れ、分子面間のπ電子系の相互作用が低下し、電荷発生能力に対して悪影響を与えることから、塩素含有率は0.2質量
%以下であることがより好ましい。
<電荷輸送物質の構造>
本発明の電荷輸送物質は下記式(1)で表される化合物であればいかなるものであってもよい。
本発明の電荷輸送物質は下記式(1)で表される。
上記式(1)においてAr1〜Ar5は、それぞれ独立して置換基を有していても良いアリール基を表す。アリール基の炭素数としては、30以下、好ましくは20以下、更に好ましくは15以下である。具体的にはフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基等があげられる。中でも、電子写真感光体の特性を考慮すると、フェニル基、ナフチル基、アントリル基が好ましく、電荷輸送能力の観点からは、フェニル基、ナフチル基がより好ましく、フェニル基が更に好ましい。Ar1〜Ar5が有し
ていてもよい置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられ、具体的にはアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等の直鎖状アルキル基、イソプロピル基、エチルヘキシル基等の分岐状アルキル基、シクロヘキシル基等の環状アルキル基が挙げられ、アリール基としては、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基等の直鎖状アルコキシ基、イソプロポキシ基、エチルヘキシロキシ基等の分岐状アルコキシ基、シクロヘキシロキシ基等の環状アルコキシ基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、1,1,1−トリフルオロエトキシ基等のフッ素原子を有するアルコキシ基が挙げられ、ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子等があげられる。これらの中でも、製造原料の汎用性から炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基が好ましく、製造時の取扱性の面から、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基がより好ましく、電子写真感光体としての光減衰特性の面から、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基が更に好ましい。Ar1〜Ar5がフェニル基である場合、電荷輸送能力の観点から置換基を有することが好ましく、置換基の数としては1〜5個が可能であるが、製造原料の汎用性からは1〜3個が好ましく、電子写真感光体の特性の面からは、1〜2個がより好ましく、また、Ar1〜Ar5がナフチル基である場合は、製造原料の汎用性から置換基の数が2以下、もしくは置換基を有さないことが好ましく、より好ましくは置換基の数が1、もしくは置換基を有さないことである。Ar1は、窒素原子に対してオルト位又はパラ位に少なくとも1つの置換基を有することが好ましく、置換基としては、溶解性の観点から炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数5〜12のアルキル基が好ましい。
また、下記式(1a)で表される化合物が特に好ましい。式(1a)は、式(1)においてAr1はアルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はアラルキルオキシ基を有する、フェニル基であり、Ar2〜Ar5はそれぞれ独立して、置換基として炭素数1〜6のアルキル基を有していてもよい、フェニル基であり、Ar6〜Ar9はいずれも無置換の1,4−フェニレン基であり、R1〜R4はいずれも水素原子であり、m及びnは共に1である。フィルミング及びドット再現性の観点から、Ar1はアルコキシ基、アリールオキシ基、又はアラルキルオキシ基を有するフェニル基であることが特に好ましい。
製造方法としては、下記のようなハロゲン原子を有するトリフェニルアミン誘導体とアニリン化合物とをカップリング反応を行うことによっても製造することが可能である。
感光層中のバインダー樹脂と式(1)で表される化合物との割合は、同一層中のバインダー樹脂100質量部に対して、通常、電荷輸送物質を5質量部以上で使用する。中でも、残留電位低減の観点から10質量部以上が好ましく、繰り返し使用した際の安定性や電荷移動度の観点から15質量部以上がより好ましい。一方、感光層の熱安定性の観点から、通常、電荷輸送物質を120質量部以下で使用する。中でも、式(1)で表される化合物とバインダー樹脂との相溶性の観点から100質量部以下が好ましく、耐熱性の観点から90質量部以下がより好ましく、耐傷性の観点から80質量部以下が更に好ましく、耐摩耗性の観点から50質量部以下が特に好ましい。
以下、本発明の電子写真感光体について説明する。
電子写真感光体の感光層は、導電性支持体上に設けられ、下引き層を有する場合は下引き層上に設けられる。感光層の型式としては、電荷発生物質と電荷輸送物質とが同一層に存在し、バインダー樹脂中に分散された、いわゆる単層型感光体、電荷発生物質がバインダー樹脂中に分散された電荷発生層及び電荷輸送物質がバインダー樹脂中に分散された電荷輸送層の二つに機能分離された複層構造の、いわゆる積層型感光体があげられるが、何れの構成であってもよい。また、感光層上に、帯電性の改善や、耐摩耗性改善を目的としてオーバーコート層を設けてもよい。
本発明の電子写真感光体で使用されるオキシチタニウムフタロシアニン及び式(1)で表される電荷輸送物質は、導電性支持体上に形成される何れの層に含有されていても構わないが、オキシチタニウムフタロシアニンは通常、単層型感光層又は積層型感光層の電荷発生層に、式(1)で表される電荷輸送物質は通常、単層型感光層又は積層型感光層の電荷輸送層に含有される。特に、電気特性において高い効果が得られることから、積層型感光層の各層中に含有されるのが好ましい。
感光体に用いる導電性支持体としては、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料や、金属、カーボン、酸化錫などの導電性粉体を添加して導電性を付与した樹脂材料や、アルミニウム、ニッケル、ITO(酸化インジウム酸化錫)等の導電性材料をその表面に蒸着又は塗布した樹脂、ガラス、紙等が主として使用される。形態としては、ドラム状、シート状、ベルト状などのものが用いられる。金属材料の導電性支持体に、導電性・表面性などの制御のためや欠陥被覆のために。適当な抵抗値をもつ導電性材料を塗布したものでもよい。
例えば、クロム酸、硫酸、シュウ酸、ホウ酸、スルファミン酸等の酸性浴中で、陽極酸化処理することにより陽極酸化被膜が形成されるが、硫酸中での陽極酸化処理がより良好な結果を与える。硫酸中での陽極酸化の場合、硫酸濃度は100〜300g/l、溶存アルミニウム濃度は2〜15g/l、液温は15〜30℃、電解電圧は10〜20V、電流密度は0.5〜2A/dm2の範囲内に設定されるのが好ましいが、前記条件に限定され
るものではない。
pH調節剤としてはアンモニア水、酢酸ナトリウム等を用いることが出来る。処理時間は10分以上、好ましくは20分以上処理するのが好ましい。なお、この場合も被膜物性を改良するために酢酸ナトリウム、有機カルボン酸、アニオン系、ノニオン系界面活性剤等を酢酸ニッケル水溶液に添加してもよい。次いで水洗、乾燥して高温封孔処理を終える。平均膜厚が厚い場合には、封孔液の高濃度化、高温・長時間処理により強い封孔条件を必要とする。従って生産性が悪くなると共に、被膜表面にシミ、汚れ、粉ふきといった表面欠陥を生じやすくなる。このような点から、陽極酸化被膜の平均膜厚は通常20μm以下、特に7μm以下で形成されることが好ましい。
導電性支持体と後述する感光層との間には、接着性・ブロッキング性等の改善のため、下引き層を設けてもよい。下引き層としては、樹脂、樹脂に金属酸化物等の粒子を分散したものなどが用いられる。
下引き層に用いる金属酸化物粒子の例としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化鉄等の1種の金属元素を含む金属酸化物粒子、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等の複数の金属元素を含む金属酸化物粒子などがあげられる。これらは一種類の粒子を単独で用いてもよいし、複数の種類の粒子を混合して用いてもよい。これらの金属酸化物粒子の中で、酸化チタン及び酸化アルミニウムが好ましく、特に酸化チタンが好ましい。酸化チタン粒子は、その表面に、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化珪素等の無機物、又はステアリン酸、ポリオール、シリコン等の有機物による処理を施されていてもよい。酸化チタン粒子の結晶型としては、ルチル、アナターゼ、ブルッカイト、アモルファスのいずれも用いることができる。また、複数の結晶状態のものが含まれていてもよい。
また、金属酸化物粒子の粒径としては種々のものが利用できるが、中でも電気特性及び下引き層形成要の塗布液の安定性の面から、平均一次粒径として通常1nm以上、好ましくは10nm以上、また、通常100nm以下、好ましくは50nm以下のものが望ましい。
ともに硬化した形で使用してもよい。中でも、アルコール可溶性の共重合ポリアミド、変性ポリアミド等は、良好な分散性、塗布性を示すことから好ましい。
下引き層には、公知の酸化防止剤等を混合してもよい。画像欠陥防止などを目的として、顔料粒子、樹脂粒子等を含有させ用いてもよい。
機能分離型感光体においての電荷発生層は、電荷発生層は前記オキシチタニウムフタロシアニンを電荷発生物質の少なくとも1種として含有する電荷発生物質と結着樹脂からなる。結着樹脂を有機溶剤に溶解した溶液に前記オキシチタニウムフタロシアニンを少なくとも1種含有する電荷発生物質とを分散させることにより塗布液を調整し、これを導電性支持体上に塗布し、電荷発生物質の微粒子と各種バインダー樹脂とを結着することにより形成される。
等のアルコール系溶媒、グリセリン、ポリエチレングリコール等の脂肪族多価アルコール類、アセトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等の鎖状、及び環状ケトン系溶媒、ギ酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、1,2―ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等の鎖状、及び環状エーテル系溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、スルフォラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プロトン性極性溶媒、n−ブチルアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン等の含窒素化合物、リグロイン等の鉱油、水などが挙げられ、後述する下引き層を溶解しないものが好ましく用いられる。またこれらは単独、又は2種以上を併用しても用いることが可能である。
積層型感光体の電荷輸送層は、電荷輸送物質を含有するとともに、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷輸送層は、具体的には、例えば電荷輸送物質等とバインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液を作製し、これを順積層型感光層の場合には電荷発生層上に、また、逆積層型感光層の場合には導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)塗布、乾燥して得ることができる。本発明では式(1)で表される電荷輸送物質を用いることが必須であるが、その他の電荷輸送物質を混合して用いてもよい。
感光層は、蒸着膜であっても構わないが、通常、前記の電荷発生物質や電荷輸送物質などの原料をバインダー樹脂により結着することにより形成され、本発明のポリカーボネートはバインダー樹脂として用いられる。
バインダー樹脂としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、及びその共重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエステルポリカーボネート、ポリスルホン、フェノキシ、エポキシ、シリコーン樹脂等の熱可塑性樹脂や種々の熱硬化性樹脂などが挙げられる。これら樹脂の中でもポリカーボネート樹脂又はポリエステル樹脂が好ましい。
なお、感光層には成膜性、可撓性、塗布性、耐汚染性、耐ガス性、耐光性などを向上させるために周知の酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、電子吸引性化合物、レベリング剤、可視光遮光剤などの添加物を含有させてもよい。また感光層には必要に応じて塗布性を改善するためのレベリング剤や酸化防止剤、増感剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。酸化防止剤の例としては、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物などが挙げられる。また染料、顔料の例としては、各種の色素化合物、アゾ化合物などが挙げられ、界面活性剤の例としては、シリコ−ンオイル、フッ素系オイルなどが挙げられる。
ように構成することが好ましく。電気抵抗が1014Ω・cmより高くなると残留電位が上昇しカブリの多い画像となってしまい、一方109Ω・cmより低くなると画像のボケ、
解像度の低下が生じてしまう。また、保護層は像露光に照射される光の透過を実質上妨げないように構成される。
感光体を構成する各層は、各層を構成する材料を含有する塗布液を、支持体上に公知の塗布方法を用い、各層ごとに塗布・乾燥工程を繰り返し、順次塗布していくことにより形成される。
積層型感光体の電荷発生層の場合には、固形分濃度を、通常0.1〜15質量%の範囲で使用されるが、1〜10%の範囲で使用することがより好ましい。塗布液の粘度は、通常0.01〜20mPa・sの範囲で使用されるが、0.1〜10mPa・sの範囲で使用されることがより好ましい。
塗布液の乾燥は室温における指触乾燥後、30〜200℃の温度範囲で、1分から2時間の間、無風、又は送風下で加熱乾燥させることが好ましい。また加熱温度は一定であっても、乾燥時に変更させながら行なってもよい。
次に、本発明の電子写真感光体を用いたドラムカートリッジ、画像形成装置について、装置の一例を示す図1に基づいて説明する。
図1において、1はドラム状感光体であり、矢印方向に所定の周速度で回転駆動される
。感光体1はその回転過程で帯電手段2により、その表面に正又は負の所定電位の均一帯電を受け、ついで露光部3において像露光手段により潜像形成のための露光が行われる。
像転写後の感光体1の表面はクリーニング手段6により転写残りのトナーが除去され、除電手段により除電されて次の画像形成のために清浄化される。
現像行程はカスケード現像、1成分絶縁トナー現像、1成分導電トナー現像、二成分磁気ブラシ現像などの乾式現像方式や湿式現像方式などが用いられる。
クリーニングにはブラシクリーナー、磁気ブラシクリーナー、静電ブラシクリーナー、
磁気ローラークリーナー、ブレードクリーナー、などが用いられる。
本発明においては、上記ドラム状感光体1、帯電手段2、現像手段4及びクリーニング手段6等の構成要素の内の複数のものをドラムカートリッジとして一体に結合して構成し、このドラムカートリッジを複写機やレーザービームプリンタ等の電子写真装置本体に対して着脱可能な構成にしてもよい。例えば、帯電手段2、現像手段4及びクリーニング手段6の内、少なくとも1つをドラム状感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化とすることが出来る。
<下引き層形成用塗布液の製造>
[塗布液A1]
平均一次粒子径40nmのルチル型酸化チタン(石原産業株式会社製「TTO55N」)と、該酸化チタンに対して3質量%のメチルジメトキシシラン(東芝シリコーン社製「TSL8117」)とを、ヘンシェルミキサーにて混合して得られた表面処理酸化チタン50部と、メタノール120部を混合してなる原料スラリー1kgを、直径約100μmのジルコニアビーズ(株式会社ニッカトー製 YTZ)を分散メディアとして、ミル容積約0.15Lの寿工業株式会社製ウルトラアペックスミル(UAM−015型)を用い、ロータ周速10m/秒、液流量10kg/時間の液循環状態で1時間分散処理し、酸化チタン分散液を作製した。
[合成例1]
特開平10−7925号報中に記載の「粗TiOPcの製造例」、「実施例1」の順に従ってβ型オキシチタニウムフタロシアニンを調製した。
得られたオキシチタニウムフタロシアニンの粉末XRDスペクトルを図2に示す。TiOPc結晶中に含有される塩素含有量を前記元素分析手法を用いて分析した結果、塩素含有量は検出下限以下の0.20質量%以下であった。また前記<マススペクトル測定条件>に従ってオキシチタニウムフタロシアニンと塩素化オキシチタニウムフタロシアニンピーク強度比を測定すると、0.002であった。このオキシチタニウムフタロシアニン顔料をほぐし、粒径の大きい粒子がないようにした。
特開昭62−67094号公報中に記載の製造例1の方法に基づきオキシチタニウムフタロシアニンを調製した。TiOPc結晶中に含有される塩素含有量を前記元素分析手法を用いて分析した結果、塩素含有量は0.51質量%であった。また、前記<マススペクトル測定条件>に従ってオキシチタニウムフタロシアニンと塩素化オキシチタニウムフタロシアニンピーク強度比を測定すると、0.055%であった。このオキシチタニウムフタロシアニン顔料をほぐし、粒径の大きい粒子がないようにした。
合成例1で得られたオキシチタニウムフタロシアニン18部を−10℃以下に冷却した95%濃硫酸720部中に添加した。このとき硫酸溶液の内温が−5℃を超えないように少量ずつ撹拌しながら添加した。添加終了後、濃硫酸溶液を−5℃以下で2時間撹拌した。撹拌後、濃硫酸溶液をガラスフィルターで濾過し、不溶分を濾別後、濃硫酸溶液を氷水10800部中に放出することにより、オキシチタニウムフタロシアニンを析出させ、放出後1時間撹拌した。撹拌後、溶液を濾別し、得られたウエットケーキを再度水900部中で1時間洗浄し、濾過を行った。この洗浄操作を濾液のイオン伝導度が0.5mS/mになるまで繰り返すことにより、低結晶性オキシチタニウムフタロシアニンのウエットケーキを185部得た。(オキシチタニウムフタロシアニン含有率9.5%)
得られた低結晶性オキシチタニウムフタロシアニンのウエットケーキ93部を水190部中に添加し、室温で30分撹拌した。その後、o−ジクロロベンゼン39部を添加し、更に室温で1h撹拌した。撹拌後、水を分離し、メタノール134部を添加し、室温で1時間撹拌洗浄した。洗浄後、濾別し、再度メタノール134部を用いて1時間撹拌洗浄後、濾別し、真空乾燥機で加熱乾燥することにより、図3に示すようなCuKα特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角(2θ±0.2°)7.3°、9.5°、11.6°、14.2°、18.0°、24.3°及び27.2°に主たる回折ピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン(CG1)を7.8量部得た。
低結晶性オキシチタニウムフタロシアニンのウエットケーキを得るまでは合成例3と同様の操作を行なった。低結晶性オキシチタニウムフタロシアニンのウエットケーキの46部をテトラヒドロフラン400部中に添加し、室温で5時間撹拌した。撹拌後、濾別し、真空乾燥機で加熱乾燥することにより、図4に示すようなCuKα特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角(2θ±0.2°)7.3°、9.5°、9.7°、11.6°、14.2°、18.0°、24.2°及び27.2°に主たる回折ピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン(CG2)を3.9部得た。
合成例2で得られたオキシチタニウムフタロシアニンを用いる以外は、合成例3の低結晶性オキシチタニウムフタロシアニンのウエットケーキを得るまでの工程と同様の操作を行なうことにより、低結晶性オキシチタニウムフタロシアニンのウエットケーキを142部得た。(オキシチタニウムフタロシアニン含有率12.8%)。
特開平2−289658号公報中に記載の実施例2に基づき、オキシチタニウムフタロシアニンを調製した。得られたオキシチタニウムフタロシアニンの粉末XRDスペクトルを図6に示す。結晶変換前のオキシチタニウムフタロシアニン結晶中に含有される塩素含有量を前記分析手法を用いて測定した結果、塩素含有量は0.55質量%であった。また、前記<マススペクトル測定条件>に従ってオキシチタニウムフタロシアニンとクロロオキシチタニウムフタロシアニンピーク強度比を測定すると、0.058であった。
オキシチタニウムフタロシアニン約100mgを精秤し、石英ボードにとり、三菱化学社製昇温型電気炉QF−02にて完全燃焼し、燃焼ガスを0.1%過酸化水素液に捕集し、定溶した。その捕集液をイオンクロマトグラフィー(横河アナリティカルシステムズ社製「IC−7000」)で分析し、得られたSO42-値よりS値を算出した。
電荷発生物質として、合成例3で製造したオキシチタニウムフタロシアニン(CG1)20部と1,2−ジメトキシエタン280部を混合し、サンドグラインドミルで2時間粉砕して微粒化分散処理を行なった。続いてこの微細化処理液に、ポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製、商品名「デンカブチラール」#6000C)とポリビニルアセタール(積水化学社製、商品名「エスレック」KS−1)を1,2−ジメトキシエタン253部と4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノンを85部の混合液に溶解させて得られたバインダー液、及び230部の1,2−ジメトキシエタンを混合して電荷発生層形成用塗布液B1を得た。
電荷発生物質として、CG1の代わりにCG2を用いる以外は、塗布液B1と同様にして、電荷発生層形成用塗布液B2を調製した。
[塗布液B3]
電荷発生物質として、CG1の代わりにCG3を用いる以外は、塗布液B1と同様にして、電荷発生層形成用塗布液B3を調製した。
[塗布液B4]
電荷発生物質として、CG1の代わりにCG4を用いる以外は、塗布液B1と同様にして、電荷発生層形成用塗布液B4を調製した。
[塗布液C1]
下記の繰り返し構造で表されるポリアリレート樹脂100部(樹脂X、粘度平均分子量70,000)、電荷輸送物質としてCT8を40部、下記式で表される化合物AD1を2部、AD2を1部、AD3を0.1部、ジメチルポリシロキサン(信越化学社製KF96−10CS)0.03部をテトラヒドロフラン/トルエン(8/2(質量比))混合溶媒880部に溶解させて電荷輸送層形成用塗布液C1を調製した。
電荷輸送層形成用塗布液C1に用いた電荷輸送物質CT8を40部から60部に変更した以外は、C1と同様にして電荷輸送層形成用塗布液C2を調製した。
[塗布液C3]
電荷輸送層形成用塗布液C1に用いたAD1の代わりに、下記式で表されるAD4を4部とし、AD3を1部に変更した以外は、C1と同様にして電荷輸送層形成用塗布液C3を調製した。
電荷輸送層形成用塗布液C1に用いた電荷輸送物質CT8の代わりに、CT5を用いた以外は、C1と同様にして電荷輸送層形成用塗布液C4を調製した。
[塗布液C5]
電荷輸送層形成用塗布液C1に用いた電荷輸送物質CT8の代わりに、CT1を用いた以外は、C1と同様にして電荷輸送層形成用塗布液C5を調製した。
電荷輸送層形成用塗布液C1に用いたポリアリレート樹脂Xの代わりに、下記の繰り返し構造で表されるポリアリレート樹脂100部(樹脂Y、粘度平均分子量70,000)を用いた以外は、C1と同様にして電荷輸送層形成用塗布液C6を調製した。
電荷輸送層形成用塗布液C1に用いたポリアリレート樹脂Xの代わりに、下記の繰り返し構造で表されるポリカーボネート樹脂100部(樹脂Z、粘度平均分子量50,000)を用いた以外は、C1と同様にして電荷輸送層形成用塗布液C7を調製した。
電荷輸送層形成用塗布液C1に用いた電荷輸送物質CT8の代わりに、CTAを用いた以外は、C1と同様にして電荷輸送層形成用塗布液C8を調製した。
電荷輸送層形成用塗布液C1に用いた電荷輸送物質CT8の代わりに、CTBを用いた以外は、C1と同様にして電荷輸送層形成用塗布液C9を調製した。
電荷輸送層形成用塗布液C1に用いた電荷輸送物質CT8の代わりに、CTCを用いた以外は、C1と同様にして電荷輸送層形成用塗布液C10を調製した。
[下引き層の場合]
表面が切削加工された外径30mm、長さ246mm、肉厚0.75mmのアルミニウム合金よりなるシリンダーに、塗布液の製造例で作製した下引き層形成用塗布液、電荷発生層形成用塗布液、電荷輸送層形成用塗布液を浸漬塗布法により順次塗布、乾燥し、乾燥後の膜厚がそれぞれ、1.5μm、0.5μm、18μmとなるように、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を形成し、感光体ドラムを製造した。なお、電荷輸送層の乾燥は、100℃で20分、及び135℃で20分間行なった。
表面が切削加工された外径30mm、長さ246mm、肉厚0.75mmのアルミニウム合金よりなるシリンダーの表面に、陽極酸化処理を行い、その後酢酸ニッケルを主成分
とする封孔剤によって封孔処理を行なうことにより、約6μmの陽極酸化被膜(アルマイト被膜)を形成した。次に、電荷発生層形成用塗布液、電荷輸送層形成用塗布液を浸漬塗布法により順次塗布、乾燥し、乾燥後の膜厚がそれぞれ、0.5μm、18μmとなるように、電荷発生層、電荷輸送層を形成し、感光体ドラムを製造した。なお、電荷輸送層の乾燥は、100℃で20分、及び135℃で20分間行なった。
得られた感光体を、沖データ社製タンデムフルカラープリンタ C711dn(DCローラー帯電、LED露光、接触非磁性一成分現像)のシアン色の感光体カートリッジに搭載して、気温10℃、相対湿度15%下において、印字率1%で、12500枚の一枚間欠印字を行った。12500枚印刷後に、ハーフトーン画像を印刷し、以下の通り、フィルミング(トナー成分の付着)及び、ドット再現性の判定を行った。また、印字前後の膜厚を測定し、10,000枚換算の膜減り量を計算した。結果を表1に示した。
フィルミング
◎:ドラム上にトナー付着はなく、画像にも問題は見られない
○:ドラム上に少量のトナー付着が存在するが、画像には問題は見られない
△:ドラム上に多量のトナー付着が存在するが、画像には問題は見られない
×:ドラム上に多量のトナー付着が存在し、画像にも対応する欠陥が見られる
ドット再現性
◎:ドットの抜けは全く存在せず、遠目にも良好な画像である
○:ドットの抜けが微量に存在するが、遠目には良好な画像である
△:ドットの抜けが少量存在するが、遠目には良好な画像である
×:ドットの抜けが存在し、遠目にも画像にむらが見られる
表−2に示す下引き層形成用塗布液又は陽極酸化処理、電荷発生層形成用塗布液、電荷輸送層形成用塗布液を用いて感光体ドラムを作製し、評価を行った。結果を表−2に示す。
比較例1〜3から分かるように本発明以外のオキシチタニウムフタロシアニンを用いた場合、式(1)で表される電荷輸送物質を用いても、十分なドット再現性得られない。ま
た、比較例4〜6から分かるように本発明のオキシチタニウムフタロシアニンを用いても、式(1)以外の電荷輸送物質を用いた場合には、十分なドット再現性が得られない。従って、本発明のオキシチタニウムフタロシアニンと式(1)で表される電荷輸送物質を同時に用いた場合にのみ、ドット再現性の効果を奏する。
2 帯電装置(帯電ローラ;帯電部)
3 露光装置(露光部)
4 現像装置(現像部)
5 転写装置
6 クリーニング装置
7 定着装置
41 現像槽
42 アジテータ
43 供給ローラ
44 現像ローラ
45 規制部材
71 上部定着部材(定着ローラ)
72 下部定着部材(定着ローラ)
73 加熱装置
T トナー
P 記録紙(用紙,媒体)
Claims (4)
- 導電性支持体上に少なくとも感光層を有する感光体において、該感光層が、CuKα特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角(2θ±0.2°)が9.6°、24.2±0.2°、27.2°に主たる回折ピークを有し、イオンクロマトグラフィーによる硫黄含有量が10ppm以上100ppm以下であるオキシチタニウムフタロシアニンと、下記式(1)で表される電荷輸送物質とを含有することを特徴とする電子写真感光体。
- 前記導電性支持体が陽極酸化処理を施されていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 請求項1または2に記載の電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を帯電させる帯電装置、該帯電した電子写真感光体を露光させて静電潜像を形成する露光装置、及び、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置からなる群から選ばれる少なくとも1つ、を備えたことを特徴とする電子写真感光体カートリッジ。
- 請求項1または2に記載の電子写真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、該帯電した電子写真感光体を露光させて静電潜像を形成する露光装置、及び、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013204247A JP6183113B2 (ja) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013204247A JP6183113B2 (ja) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015069062A JP2015069062A (ja) | 2015-04-13 |
JP2015069062A5 JP2015069062A5 (ja) | 2016-10-20 |
JP6183113B2 true JP6183113B2 (ja) | 2017-08-23 |
Family
ID=52835756
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013204247A Active JP6183113B2 (ja) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6183113B2 (ja) |
Family Cites Families (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2636254B2 (ja) * | 1987-08-27 | 1997-07-30 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真感光体 |
JPH06179834A (ja) * | 1992-12-11 | 1994-06-28 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 電子写真特性の優れた無金属フタロシアニン顔料粉体、およびそれを使用した電子写真感光体 |
US5482811A (en) * | 1994-10-31 | 1996-01-09 | Xerox Corporation | Method of making hydroxygallium phthalocyanine type V photoconductive imaging members |
JP2940502B2 (ja) * | 1996-02-28 | 1999-08-25 | 日本電気株式会社 | 電子写真感光体 |
JP3824801B2 (ja) * | 1999-02-17 | 2006-09-20 | 三菱製紙株式会社 | チタニルオキシフタロシアニンの製造方法、並びにそれを用いた電子写真感光体 |
JP2000162791A (ja) * | 1998-11-25 | 2000-06-16 | Fuji Electric Co Ltd | 電子写真用感光体および電子写真装置 |
JP3879294B2 (ja) * | 1999-01-13 | 2007-02-07 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置及び装置ユニット |
JP2000267323A (ja) * | 1999-03-18 | 2000-09-29 | Fuji Electric Co Ltd | 電子写真用感光体 |
JP4423433B2 (ja) * | 1999-10-07 | 2010-03-03 | 富士電機システムズ株式会社 | 電子写真用感光体材料を製造する方法 |
JP2002182411A (ja) * | 2000-12-18 | 2002-06-26 | Konica Corp | 電子写真感光体、電荷発生顔料の製造方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ |
JP4607027B2 (ja) * | 2006-02-10 | 2011-01-05 | 株式会社リコー | 静電潜像担持体及びその製造方法、並びに画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
JP5671195B2 (ja) * | 2006-03-20 | 2015-02-18 | 三菱化学株式会社 | フタロシアニン結晶、電子写真感光体、並びにそれを用いた電子写真感光体カートリッジ及び画像形成装置 |
JP4957136B2 (ja) * | 2006-09-14 | 2012-06-20 | 三菱化学株式会社 | 電子写真感光体及び画像形成装置 |
JP2009104124A (ja) * | 2007-10-03 | 2009-05-14 | Mitsubishi Chemicals Corp | 画像形成装置及びカートリッジ |
JP2009186969A (ja) * | 2008-01-10 | 2009-08-20 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法 |
-
2013
- 2013-09-30 JP JP2013204247A patent/JP6183113B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015069062A (ja) | 2015-04-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101052449B1 (ko) | 전자 사진 감광체, 전자 사진 감광체 카트리지 및 화상형성 장치 | |
JP6146188B2 (ja) | 電子写真感光体、電子写真プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP5663831B2 (ja) | 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、および、画像形成装置 | |
JP6307850B2 (ja) | 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 | |
WO2015111589A1 (ja) | 電子写真感光体、電子写真カートリッジ、画像形成装置、及び電荷輸送物質 | |
JP4983066B2 (ja) | アミン化合物、電子写真感光体、画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP6183113B2 (ja) | 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP5332401B2 (ja) | 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジおよび画像形成装置 | |
JP4661617B2 (ja) | 電子写真感光体、画像形成方法および画像形成装置 | |
JP5332402B2 (ja) | 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジおよび画像形成装置 | |
JP4967590B2 (ja) | フタロシアニン結晶並びにそれを用いた電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ及び画像形成装置 | |
JP2010096881A (ja) | 電子写真感光体製造用塗布液、電子写真感光体、画像形成装置、および、電子写真感光体カートリッジ | |
JP5553125B2 (ja) | 電子写真感光体、該感光体を用いるプロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP5239130B2 (ja) | 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置、及びアミン化合物 | |
JP5168822B2 (ja) | 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置、並びにフタロシアニン結晶 | |
JP2007148387A (ja) | 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP4661616B2 (ja) | 電子写真感光体、画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP2014010337A (ja) | 電子写真感光体、画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP4720527B2 (ja) | 電子写真感光体、画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP4973018B2 (ja) | 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置、並びにフタロシアニン結晶 | |
JP4379227B2 (ja) | フタロシアニン化合物の製造方法、並びに電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ及び画像形成装置 | |
JP6387649B2 (ja) | 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP4661241B2 (ja) | フッ素置換インジウムフタロシアニン、並びにそれを用いた電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP2007161619A (ja) | 有機化合物の製造方法、その製造方法により得られた電子材料、並びに、それを用いた電子デバイス、電子写真感光体及び画像形成装置 | |
JP2006008877A (ja) | フタロシアニン化合物の製造方法、並びに電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ及び画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160831 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160831 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20170419 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170502 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170516 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170609 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170627 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170710 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6183113 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |