JP4997755B2 - トリアリールアミン骨格を有するビスヒドラゾン化合物を用いた電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
(1)B1〜B4の内、一つは置換基を有する;
(2)A1、A2の内、一つは置換基を有し、かつ、A3〜A6の内、一つは置換基を有する;
(3)A1、A2の内、一つは置換基を有し、かつ、A3〜A6の内、一つはフェニル基以外のアリール基である;
導電性支持体について特に制限は無いが、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料や、金属、カーボン、酸化錫などの導電性粉体を添加して導電性を付与した樹脂材料や、アルミニウム、ニッケル、ITO(酸化インジウム酸化錫)等の導電性材料をその表面に蒸着又は塗布した樹脂、ガラス、紙等が主として使用される。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。導電性支持体の形態としては、ドラム状、シート状、ベルト状などのものが用いられる。更には、金属材料の導電性支持体の上に、導電性・表面性などの制御や欠陥被覆のために、適当な抵抗値を有する導電性材料を塗布したものを用いても良い。
導電性支持体と後述する感光層との間には、接着性・ブロッキング性等の改善のため、下引き層を設けても良い。下引き層としては、樹脂、樹脂に金属酸化物等の粒子を分散したものなどが用いられる。
感光層の形式としては、電荷発生物質と電荷輸送物質とが同一層に存在し、バインダー樹脂中に分散された単層型と、電荷発生物質がバインダー樹脂中に分散された電荷発生層及び電荷輸送物質がバインダー樹脂中に分散された電荷輸送層の二層からなる機能分離型(積層型)とが挙げられるが、何れの形式であってもよい。
(電荷発生層)
積層型感光体(機能分離型感光体)の場合、電荷発生層は、電荷発生物質をバインダー樹脂で結着することにより形成される。
積層型感光体の電荷輸送層は、電荷輸送物質を含有するとともに、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷輸送層は、具体的には、例えば電荷輸送物質等とバインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液を作製し、これを順積層型感光層の場合には電荷発生層上に、また、逆積層型感光層の場合には導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)塗布、乾燥して得ることができる。
単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質に加えて、バインダー樹脂を使用して形成する。具体的には、電荷発生物質と電荷輸送物質と各種バインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液を作製し、導電性支持体上(下引き層を設ける場合は下引き層上)に塗布、乾燥して得ることができる。
積層型感光体、単層型感光体ともに、感光層又はそれを構成する各層には、成膜性、可撓性、塗布性、耐汚染性、耐ガス性、耐光性などを向上させる目的で、周知の酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、電子吸引性化合物、レベリング剤、可視光遮光剤などの添加物を含有させても良い。
これらの感光体を構成する各層は、含有させる物質を溶剤に溶解又は分散させて得られた塗布液を、支持体上に浸漬塗布、スプレー塗布、ノズル塗布、バーコート、ロールコート、ブレード塗布等の公知の方法により、各層ごとに順次塗布・乾燥工程を繰り返すことにより形成される。
次に、本発明の電子写真感光体を用いた画像形成装置(本発明の画像形成装置)の実施の形態について、装置の要部構成を示す図1を用いて説明する。但し、実施の形態は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意に変形して実施することができる。
現像ローラ44に担持された帯電トナーTが感光体1の表面に接触すると、静電潜像に対応するトナー像が感光体1の感光面に形成される。そしてこのトナー像は、転写装置5によって記録紙Pに転写される。この後、転写されずに感光体1の感光面に残留しているトナーが、クリーニング装置6で除去される。
(製造例1:例示化合物CT-1の製造)
窒素雰囲気下、4, 4'-ビス(m-トリルフェニルアミノ)ビフェニル 103 g を、90〜100℃下で、機械攪拌をしながら、N,N−ジメチルホルムアミド(以降、DMFということがある。) 775mlに溶解した。その後、65 ℃まで冷却し、温度を維持しながら、オキシ塩化リン85g をゆっくり滴下し、攪拌後、室温まで冷却した。次いで、トルエンと脱塩水 を添加して1〜2時間攪拌した後、分液した。続いて、有機層中の溶媒を減圧留去した後、テトラヒドロフラン(以降、THFということがある。)を加えた。この溶液をメタノール/水混合溶媒に滴下し、濾過乾燥後、ジホルミル体(収率90%)を黄色い粉末として得た。
窒素雰囲気下、N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミン154 g を、室温下で、機械攪拌をしながら、酢酸791 mlに溶解した。その後、亜硝酸ナトリウム水溶液259 gをゆっくり滴下して攪拌した後、吸引濾過した。得られた固体を、脱塩水/アセトン混合溶媒で懸洗し濾別した。固体を50 ℃下で減圧乾燥し、ニトロソ体(収率90%)を黄色結晶として得た。
窒素雰囲気下、4, 4'-ビス(N, N-ジフェニルアミノ)-ジ(3, 3'-ジメチル)フェニル47 gを、90〜100 ℃下で、機械攪拌をしながら、DMF 300 mlに溶解した。その後、65℃まで冷却し、温度を維持しながら、オキシ塩化リン41gをゆっくり滴下し、攪拌後、室温まで冷却した。次いでトルエンと脱塩水を添加して1〜2時間攪拌した後、分液した。続いて、有機層の溶媒を減圧留去した後、THF溶液を加えた。この溶液をメタノール/水混合溶媒に滴下し、濾別乾燥後、ジホルミル体(収率89%)を黄色い粉末として得た。
窒素雰囲気下、4, 4'-ビス(m, p'-ジトリルアミノ)ビフェニル27gを、90〜100 ℃下で、機械攪拌をしながら、DMF 195mlに溶解した。その後、65 ℃まで冷却し、温度を維持しながら、オキシ塩化リン21 gをゆっくり滴下し、攪拌後、室温まで冷却した。次いで、トルエンと脱塩水を添加し攪拌した後、分液した。続いて、有機層中の溶媒を減圧留去し、THF溶液を加えた。この溶液をメタノール/水混合溶媒に滴下し、濾別乾燥後、ジホルミル体(収率87%)を黄緑色粉末として得た。
窒素雰囲気下、2, 7-ビス(N, N-ジフェニルアミノ)-9, 9-ジメチル-9H-フルオレン26 gを、DMF350 mlに溶解した。その後、65 ℃まで冷却し、温度を維持しながら、オキシ塩化リン21 gをゆっくり滴下し、攪拌後、室温まで冷却した。次いで、トルエンと脱塩水を添加し攪拌した後、分液した。続いて、有機層中の溶媒を減圧留去し、THFを加えた。この溶液をメタノール/水(v/v= 5:1)に滴下し、濾過乾燥後、ジホルミル体 27 g(収率92%)を黄色い粉末として得た。
(実施例1:電子写真感光体A1)
二軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(厚み75μm)の表面にアルミニウム蒸着層(厚み70nm)を形成した導電性支持体を用い、その導電性支持体のアルミニウム蒸着層上に、以下の下引き層用分散液をバーコーターにより、乾燥後の膜厚が1.25μmとなるように塗布し、乾燥させ下引き層を形成した。
例示化合物CT-1に代え、CT-3を電荷輸送物質として使用した以外は、実施例1と同様にして、実施例としての電子写真感光体A2を得た。
例示化合物CT-1に代え、CT-6を電荷輸送物質として使用した以外は、実施例1と同様にして、実施例としての電子写真感光体A3を得た。
例示化合物CT-1に代え、CT-7を電荷輸送物質として使用した以外は、実施例1と同様にして、実施例としての電子写真感光体A4を得た。
例示化合物CT-1に代え、CT-11を電荷輸送物質として使用した以外は、実施例1と同様にして、実施例としての電子写真感光体A5を得た。
例示化合物CT-1に代えて、特許文献2に例示された下記の電荷輸送物質Wを使用した以外は、実施例1と同様にして、比較例としての電子写真感光体P1を得た。
例示化合物CT-1に代えて、特許文献1に例示された下記の電荷輸送物質Xを使用した以外は、実施例1と同様にして、比較例としての電子写真感光体P2を得た。
例示化合物1に代えて、特許文献1に例示された下記の電荷輸送物質Yを使用した以外は、実施例1と同様にして、比較例としての電子写真感光体P3を得た。しかし、塗布液の作成には熱溶解が必要であり、電荷輸送物質Yは溶解性に難があることが確認された。また、感光体の一部に結晶化が見られ、特性の測定に至らなかった。
例示化合物1に代えて、特許文献2に例示された下記の電荷輸送物質Zを使用した以外は、実施例1と同様にして、比較例としての電子写真感光体P4を得た。
得られた電子写真感光体A1〜A5、P1〜P4の電子写真特性を、感光体評価装置(シンシア-55、ジェンテック社製)を用いて、スタティック方式でそれぞれ以下のようにして測定した。まず、暗所でスコロトロン帯電器により、電子写真感光体を表面電位が、約−(マイナス。以下同じ。)700Vになるよう放電を行ない、一定速度(125mm/sec)で電子写真感光体を通過させて帯電させ、その帯電圧を測定し、初期帯電圧(V0)を求めた。その後、2.5秒間放置したときの電位低下(DDR)を測定した。次に、強度1.0μW/cm2の780nm単色光を照射し、感光体表面電位が、−550Vから−275Vになるまでに要した半減露光エネルギーE1/2(μJ/cm2)と、照射10秒後の残留電位(Vr)を求めた。
上記例示化合物CT-7を電荷輸送物質として使用し、電荷輸送層の電界強度E = 2e+5(V/cm)、温度21℃下におけるホールドリフト移動度をTOF法により、測定した。
上記実施例6で用いた本特許の新規ビスヒドラゾン化合物CT-7の代わりに、特許文献2に例示された電荷輸送物質aを使用した以外は、実施例と同様にして、ホールドリフト移動度をTOF法により、測定した。
2 帯電装置(帯電ローラ;帯電部)
3 露光装置(露光部)
4 現像装置(現像部)
5 転写装置
6 クリーニング装置
7 定着装置
41 現像槽
42 アジテータ
43 供給ローラ
44 現像ローラ
45 規制部材
71 上部定着部材(定着ローラ)
72 下部定着部材(定着ローラ)
73 加熱装置
T トナー
P 記録紙(用紙,媒体)
Claims (2)
- 導電性支持体上に電荷発生物質と電荷輸送物質とを含む感光層を設けた電子写真感光体において、前記電荷輸送物質として、下記一般式[1]で表されるビスヒドラゾン化合物と下記式[2]で表されるビスヒドラゾン化合物のいずれかを含有することを特徴とする電子写真感光体。
- 電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電部と、帯電した該電子写真感光体に露光を行ない静電潜像を形成する露光部と、露光により該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーを用いて現像する現像部とを備えた画像形成装置であって、該電子写真感光体が請求項1に記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
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