JP2002296816A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

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JP2002296816A
JP2002296816A JP2001099875A JP2001099875A JP2002296816A JP 2002296816 A JP2002296816 A JP 2002296816A JP 2001099875 A JP2001099875 A JP 2001099875A JP 2001099875 A JP2001099875 A JP 2001099875A JP 2002296816 A JP2002296816 A JP 2002296816A
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Hidenori Ogawa
英紀 小川
Ko Kitamura
航 北村
Kumiko Takizawa
久美子 滝沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度でかつ、感度の環境依存性の少ない電
子写真感光体、その電子写真感光体を有するプロセスカ
ートリッジ及び電子写真装置を提供することである。 【解決手段】 導電性支持体上に、少なくともフタロシ
アニンを含有する電子写真感光体において、該フタロシ
アニンのBET比表面積が40m2/g以上であること
を特徴とする電子写真感光体、その電子写真感光体を有
するプロセスカートリッジ及び電子写真装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体、プ
ロセスカートリッジ及び電子写真装置に関し、詳しくは
高感度でかつ、感度の環境依存性の少ない電子写真感光
体、その電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ
及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、安全性が高く量産性に適し、更に
コストが安い等の利点から、有機光導電性材料を電子写
真感光体に用いる研究が盛んに行われ、数多くの電子写
真感光体が提案され実用化されている。
【0003】これら電子写真感光体は複写機のみなら
ず、半導体レーザー光を光源とするレーザービームプリ
ンター等に多く用いられている現在、主として用いられ
ている半導体レーザーはその発振波長が790±20n
mと比較的長波長のため、これらの長波長の光に充分な
感度を有する電子写真感光体の開発が進められている。
【0004】電子写真感光体の感度を有する領域は主と
して電荷発生材料の種類によって変わるものであり、多
くの電荷発生材料が検討されている。代表的な電荷発生
材料としては、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、シアニ
ン染料、アズレン染料及びスクエアリウム染料等がある
が、その中でも長波長光に対して感度を有する電荷発生
材料としてはフタロシアニンが挙げられ、多くの研究が
なされている。
【0005】多くのフタロシアニン化合物は様々な結晶
形を有することが知られており、例えば無金属フタロシ
アニンではα型、β型、γ型、δ型、ε型、X型及びτ
型等があり、銅フタロシアニンではα型、β型、γ型、
δ型、ε型及びX型等があることが一般的に知られてい
る。
【0006】また、結晶形の違いが電子写真特性(感度
や耐久時の電位安定性等)や塗料化した場合の塗料特性
にも大きな影響を与えることも一般に知られている。
【0007】特に、長波長の光に対して高い感度を有す
るオキシチタニウムフタロシアニンに関しても上述のご
とく無金属フタロシアニンや銅フタロシアニン等、他の
フタロシアニンと同様に多くの結晶形が知られている。
例えば、特開昭61−239248号公報、特開昭62
−67094号公報、特開平1−17066号公報、特
開平3−54264号公報及び特開平3−128973
号公報等が挙げられる。しかしながら、高感度を有する
これらのオキシチタニウムフタロシアニンも低湿環境下
における感度低下が大きいため、更なる高安定化を図る
ためには充分ではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】本発明の目的は、
高感度でかつ、感度の環境依存性の少ない電子写真感光
体、その電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ
及び電子写真装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、導電性
支持体上に、少なくともフタロシアニンを含有する感光
層を有する電子写真感光体において、該フタロシアニン
のBET比表面積が40m2/g以上であることを特徴
とする電子写真感光体、その電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジ及び電子写真装置が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0011】本発明に用いるフタロシアニンとしては、
CuKαの特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±
0.2°)の9.0°、14.2°、23.9°及び2
7.1°に強いピークを有するオキシチタニウムフタロ
シアニンが好ましい。
【0012】本発明に用いるオキシチタニウムフタロシ
アニンは下記構造式で示される。
【0013】
【化1】
【0014】式中、X1、X2、X3及びX4はCl又はB
rを示し、n、m、l及びkは0〜4の整数である。
【0015】バインダー樹脂としては、例えば、ポリビ
ニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂、ポリスチレン樹脂及びポリアリレー
ト樹脂等が挙げられるが、ポリビニルブチラール樹脂が
分散液の安定性という点から好ましい。
【0016】分散溶媒としては親水性のものが好まし
く、例えば、テトラヒドロフラン、n−プロピルエーテ
ル、n−ブチルエーテル及び1,4−ジオキサン等のエ
ーテル系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール
及び2−メトキシエタノール等のアルコール系溶剤、ア
セトン、メチルエチルケトン及びシクロヘキサノン等の
ケトン系溶剤等が挙げられる。
【0017】分散処理とは、例えば、ガラスビーズ、ス
チールビーズ及びアルミナボール等の分散メディアと共
に、ペイントシェーカー、サンドミル及びボールミル等
のミリング装置や、ホモジナイザー、超音波分散、高圧
液衝突分散装置等を用いて行う処理である。
【0018】オキシチタニウムフタロシアニンは高感度
を有するが、一方で感度の湿度依存性が大きい。BET
比表面積が小さいオキシチタニウムフタロシアニンと上
記のポリビニルブチラール樹脂等のバインダー樹脂とを
分散処理すると、オキシチタニウムフタロシアニン粒子
の水分を吸着できる表面積が減ってしまい、その結果低
湿環境下での感度低下が発生すると推測される。つま
り、フタロシアニンのBET比表面積を40m2/g以
上にすることにより、高感度でかつ、感度の環境依存性
の少ない電子写真感光体を得ることができるのである。
【0019】次に、本発明に用いるオキシチタニウムフ
タロシアニンの製造方法の例を挙げる。
【0020】まず、四塩化チタンとオルトフタロジニト
リルをα−クロロナフタレン中で反応させ、ジクロロチ
タニウムフタロシアニンを得る。これをα−クロロナフ
タレン、トリクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、N−
メチルピロリドン又はN,N−ジメチルホルムアミド等
の溶剤で洗浄し、次いでメタノールやエタノール等の溶
剤で洗浄したのち、熱水により加水分解してオキシチタ
ニウムフタロシアニン結晶を得る。こうして得られた結
晶は、種々の結晶形の混合物であることが多い。本発明
では、この混合物をアシッドペーシティング法により処
理して非晶質のオキシチタニウムフタロシアニンに一旦
変換しておく。
【0021】得られた非晶質オキシチタニウムフタロシ
アニンに室温、加熱あるいは煮沸下で30分間以上、好
ましくは1時間以上のメタノール処理を施したのち、減
圧乾燥し、更に、n−プロピルエーテル、n−ブチルエ
ーテル、iso−ブチルエーテル、sec−ブチルエー
テル、n−アミルエーテル、n−ブチルメチルエーテ
ル、n−ブチルエチルエーテル、エチレングリコール及
びn−ブチルエーテル等のエーテル系溶剤又はテルピノ
レンやピネン等のモノテルペン系炭化水素溶剤や流動パ
ラフィン等の溶剤を分散媒として用いて20℃以下の環
境下で5時間以上、20時間以下のミリング処理を行う
ことによって本発明の結晶形のオキシチタニウムフタロ
シアニンが得られる。
【0022】なお、ここでメタノール処理とは、例えば
メタノール中におけるオキシチタニウムフタロシアニン
の懸濁攪拌処理をいう。また、ミリング処理とは、例え
ば、ガラスビーズ、スチールビーズ及びアルミナボール
等の分散メディアと共に、サンドミル及びボールミル等
のミリング装置を用いて行う処理をいう。
【0023】以下に、本発明に用いるオキシチタニウム
フタロシアニンの製造例を示す。
【0024】<製造例1>α−クロルナフタレン100
g中、o−フタロジニトリル5.0g、四塩化チタン
2.0gを200℃にて3時間加熱攪拌したのち、50
℃まで冷却して析出した結晶を濾別、ジクロロチタニウ
ムフタロシアニンのペーストを得た。
【0025】次に、これを100℃に加熱したN,N’
−ジメチルホルムアミド100mlで攪拌下洗浄、次い
で60℃のメタノール100mlで2回洗浄を繰り返
し、濾別した。更に、この得られたペーストを脱イオン
水100ml中80℃で1時間攪拌、濾別して青色のオ
キシチタニウムフタロシアニン結晶を得た。収量は4.
3gであった。
【0026】次に、この結晶を濃硫酸150gに溶解さ
せ、20℃の脱イオン水1500ml中に攪拌下で滴下
して再析出させて濾過し充分に水洗した後、非晶質のオ
キシチタニウムフタロシアニンを得た。このようにして
得られた非晶質のオキシチタニウムフタロシアニン4.
0gをメタノール100ml中室温(22℃)下、8時間
懸濁攪拌処理し、濾別、減圧乾燥して低結晶性のオキシ
チタニウムフタロシアニンを得た。
【0027】次に、このオキシチタニウムフタロシアニ
ン2.0gにn−ブチルエーテル40mlを加え、1m
mφのガラスビーズと共にミリング処理を20℃環境下
で20時間行った。この分散液より固形分を取り出し、
メタノール、次いで脱イオン水で充分に洗浄、乾燥して
本発明の新規な結晶のオキシチタニウムフタロシアニン
を得た。収量は1.8gであった。このオキシチタニウ
ムフタロシアニンは、CuKαのX線回折におけるブラ
ッグ角(2θ±0.2°)の9.0°、14.2°、2
3.9°及び27.1°に強いピークを有しており、こ
のオキシチタニウムフタロシアニンのX線回折図を図1
に示す。
【0028】次に、自動比表面積測定装置(商品名:マ
イクロメリトリックス・フローソープ2300、島津製
作所製)を用いてBET比表面積を測定した結果、4
0.0m2/gであった。
【0029】<製造例2>ミリング処理を18℃環境下
で10時間行った以外は、製造例1と同様の方法でオキ
シチタニウムフタロシアニンを得た。このオキシチタニ
ウムフタロシアニンは、CuKαのX線回折におけるブ
ラッグ角(2θ±0.2°)の9.0°、14.2°、2
3.9°及び27.1°に強いピークを有しており、こ
のオキシチタニウムフタロシアニンのX線回折図を図1
に示す。次に、BET比表面積を測定した結果、52.
5m2/gであった。
【0030】<比較製造例1>ミリング処理を25℃環
境下で30時間行った以外は、製造例1と同様の方法で
オキシチタニウムフタロシアニンを得た。このオキシチ
タニウムフタロシアニンのX線回折図を図3に示す。次
に、BET比表面積を測定した結果、38.5m2/g
であった。
【0031】<比較製造例2>ミリング処理を30℃環
境下で40時間行った以外は、製造例1と同様の方法で
オキシチタニウムフタロシアニンを得た。このオキシチ
タニウムフタロシアニンのX線回折図を図4に示す。次
に、BET比表面積を測定した結果、35.3m2/g
であった。
【0032】次に、本発明に用いる電子写真感光体の構
成について説明する。
【0033】本発明における電子写真感光体は、感光層
が電荷輸送材料としてのフタロシアニンと電荷発生材料
を同一の層に含有する単層型であっても、電荷輸送層と
少なくともフタロシアニンを含有する電荷発生層に分離
した積層型でもよいが、電子写真特性的には電荷発生層
と電荷輸送層をこの順序で積層した積層型が好ましい。
【0034】使用する支持体は、導電性を有するもので
あればよく、アルミニウムやステンレス等の金属、ある
いは導電層を設けた金属、紙及びプラスチック等が挙げ
られる。
【0035】また、支持体上に、LBP等の露光光がレ
ーザー光の場合は、散乱による干渉縞防止又は支持体の
傷を被覆することを目的とした導電層を設けてもよい。
これは、カーボンブラックや金属粒子等の導電性粉体を
バインダー樹脂に分散させて形成することができる。導
電層の膜厚は5〜40μmが好ましく、特には10〜3
0μmが好ましい。
【0036】また、導電性支持体と感光層の間にはバリ
アー機能と接着機能を持つ中間層を設けることもでき
る。中間層の材料としては、例えば、ポリアミド、ポリ
ビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセル
ロース、カゼイン、ポリウレタン及びポリエーテルウレ
タン等が挙げられる。これらは、適当な溶剤に溶解して
塗布される。中間層の膜厚は0.05〜5μmが好まし
く、特には0.3〜1μmが好ましい。
【0037】中間層の上には電荷発生層が形成される。
前記オキシチタニウムフタロシアニンを前記高分子バイ
ンダーと分散溶媒と共に分散処理した分散液を塗布し、
乾燥することにより形成される。電荷発生層中のオキシ
チタニウムフタロシアニンと高分子バインダーの割合
は、質量比で10:1〜1:5が好ましく、特には5:
1〜1:2の範囲が好ましい。電荷発生層の膜厚は5μ
m以下が好ましく、特には0.05〜1μmが好まし
い。
【0038】電荷輸送層は、主として電荷輸送材料とバ
インダー樹脂とを溶剤中に溶解させた塗布液を塗工乾燥
して形成する。用いられる電荷輸送材料としては、例え
ば、トリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン系化合
物、スチルベン系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサ
ゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物及びチアゾ
ール系化合物等が挙げられる。
【0039】また、バインダー樹脂としては、ポリエス
テル樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルカルバゾール樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニ
ルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセ
テート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、
塩化ビニリデン及びアクリロニトリル共重合体樹脂等が
挙げられる。電荷輸送層の膜厚は5〜40μmが好まし
く、特には10〜30μmが好ましい。
【0040】更に、これらの感光層を外部の衝撃から保
護するために感光層の表面に薄い保護層を設けてもよ
い。
【0041】これら、導電層、中間層、電荷発生層、電
荷輸送層及び保護層等の各層を形成する方法としては、
浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピナ
ーコーティング法、ローラーコーティング法、ワイヤー
コーティング法及びブレードコーティング法等が挙げら
れるが、これらに限られるものではない。
【0042】図5に本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成を
示す。
【0043】図5において、1はドラム状の本発明の電
子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周
速度で回転駆動される。電子写真感光体1は、回転過程
において、一次帯電手段3によりその周面に正又は負の
所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレ
ーザービーム走査露光等の露光手段(不図示)から出力
される目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に
対応して強度変調された露光光4を受ける。こうして電
子写真感光体1の周面に対し、目的の画像情報に対応し
た静電潜像が順次形成されていく。
【0044】形成された静電潜像は、次いで現像手段5
によりトナー現像され、不図示の給紙部から電子写真感
光体1と転写手段6との間に電子写真感光体1の回転と
同期して取り出されて給送された転写材7に、電子写真
感光体1の表面に形成担持されているトナー画像が転写
手段6により順次転写されていく。
【0045】トナー画像の転写を受けた転写材7は、電
子写真感光体面から分離されて像定着手段8へ導入され
て像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コ
ピー)として装置外へプリントアウトされる。
【0046】像転写後の電子写真感光体1の表面は、ク
リーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受け
て清浄面化され、更に前露光手段(不図示)からの前露
光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に
使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ローラー等を
用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必
要ではない。
【0047】本発明においては、上述の電子写真感光体
1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9等の構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロ
セスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプ
ロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンタ
ー等の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成しても
よい。例えば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリー
ニング手段9の少なくとも一つを電子写真感光体1と共
に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレー
ル等の案内手段12を用いて装置本体に着脱自在なプロ
セスカートリッジ11とすることができる。
【0048】また、露光光4は、電子写真装置が複写機
やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過
光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、こ
の信号に従って行われるレーザービームの走査、LED
アレイの駆動又は液晶シャッターアレイの駆動等により
照射される光である。
【0049】本発明の電子写真感光体は、電子写真複写
機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、
CRTプリンター、LEDプリンター、FAX、液晶プ
リンター及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも幅
広く適用し得るものである。
【0050】
【実施例】以下、実施例に従って本発明を更に詳細に説
明する。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味す
る。
【0051】(実施例1)φ30×260mmのアルミ
ニウムシリンダーを支持体とし、それに10%酸化アン
チモンを含有する酸化スズで被覆した酸化チタン粉体5
0部、レゾール型フェノール樹脂25部、メトキシプロ
パノール30部、メタノール30部及びシリコーンオイ
ル(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレン共重
合体、重量平均分子量3000)0.002部を1mm
φガラスビーズを用いてサンドミル装置で2時間分散し
て導電層用の塗布液を調製した。この塗布液を支持体上
に浸漬法で塗布し、140℃で30分間乾燥して、膜厚
が15μmの導電層を形成した。
【0052】次に、上記導電層上にN−メトキシメチル
化ナイロン3部及び共重合ナイロン3部を、メタノール
65部/n−ブタノール30部の混合溶媒に溶解した溶
液を浸漬法で塗布し、乾燥し、膜厚が0.5μmの中間
層を形成した。
【0053】次に、電荷発生材料として製造例1のオキ
シチタニウムフタロシアニン4部とポリビニルブチラー
ル(商品名:エスレックBX−1、積水化学社製)2部及
びシクロヘキサノン60部をφ1mmガラスビーズを用
いたサンドミル装置で4時間分散した後、エチルナセテ
ート100部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。
この分散液を上記中間層上に浸漬法で塗布し、95℃で
10分間乾燥し、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成
した。
【0054】次に、電荷輸送材料として下記構造式のア
ミン化合物9部、
【0055】
【化2】
【0056】下記構造式のアミン化合物1部、
【0057】
【化3】
【0058】とポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピ
ロンZ−200、三菱ガス化学社製)10部を、モノク
ロロベンゼン60部/ジクロロメタン40部の混合溶媒
に溶解し電荷輸送層用の塗布液を調製した。この塗布液
を上記電荷発生層上に浸漬法で塗布し、l15℃で60
分間乾燥し、膜厚が25μmの電荷輸送層を形成した。
【0059】このようにして得られた電子写真感光体
を、ヒューレットパッカード製レーザービームプリンタ
ー「レーザージェット4000」に取り付け、まず23
℃/55%の環境下で明部電位を測定した。次に、15
℃/10%の環境下に移し50時間エージングした後、
同様に明部電位を測定した。結果を表1に示す。
【0060】(実施例2)電荷発生材料として製造例2
のオキシチタニウムフタロシアニンを用いた以外は、実
施例1と同様の電子写真感光体を作製し、評価を行っ
た。結果を表1に示す。
【0061】(比較例1)電荷発生材料として比較製造
例1のオキシチタニウムフタロシアニンを用いた以外
は、実施例1と同様の電子写真感光体を作製し、評価を
行った。結果を表1に示す。
【0062】(比較例2)電荷発生材料として比較製造
例2のオキシチタニウムフタロシアニンを用いた以外
は、実施例1と同様の電子写真感光体を作製し、評価を
行った。結果を表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明によって、フタロシアニンのBE
T比表面積を40m2/g以上にすることにより、高感
度でかつ、感度の環境依存性の少ない電子写真感光体、
その電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び
電子写真装置を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられた製造例1のオキシチタニウ
ムフタロシアニンのX線回折図である。
【図2】本発明に用いられた製造例2のオキシチタニウ
ムフタロシアニンのX線回折図である。
【図3】比較製造例1のオキシチタニウムフタロシアニ
ンのX線回折図である。
【図4】比較製造例2のオキシチタニウムフタロシアニ
ンのX線回折図である。
【図5】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを備えた電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
【符号の説明】
1 電子写真感光体 2 軸 3 帯電手段 4 露光光 5 現像手段 6 転写手段 7 転写材 8 定着手段 9 クリーニング手段 10 前露光光 11 プロセスカートリッジ 12 案内手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝沢 久美子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA19 AA37 BA38 BA39 FA27

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に、少なくともフタロシ
    アニンを含有する感光層を有する電子写真感光体におい
    て、該フタロシアニンのBET比表面積が40m2/g
    以上であることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記フタロシアニンがオキシチタニウム
    フタロシアニンである請求項1に記載の電子写真感光
    体。
  3. 【請求項3】 前記オキシチタニウムフタロシアニンが
    CuKαのX線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2
    °)の9.0°、14.2°、23.9°及び27.1
    °に強いピークを有する請求項1又は2に記載の電子写
    真感光体。
  4. 【請求項4】 前記感光層が少なくとも前記フタロシア
    ニンを含有する電荷発生層及び電荷輸送層を導電性支持
    体側からこの順序で積層されたものである請求項1〜3
    のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の電子写
    真感光体を、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、
    静電潜像の形成された電子写真感光体をトナーで現像す
    る現像手段、及び転写工程後の電子写真感光体上に残余
    するトナーを回収するクリーニング手段からなる群より
    選ばれた少なくとも一つの手段と共に一体に支持し、電
    子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロ
    セスカートリッジ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の電子写
    真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯
    電した電子写真感光体に対し露光を行い静電潜像を形成
    する露光手段、静電潜像の形成された電子写真感光体に
    トナーで現像する現像手段、及び電子写真感光体上のト
    ナー像を転写材上に転写する転写手段を備えることを特
    徴とする電子写真装置。
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