JP3097293B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP3097293B2
JP3097293B2 JP04088279A JP8827992A JP3097293B2 JP 3097293 B2 JP3097293 B2 JP 3097293B2 JP 04088279 A JP04088279 A JP 04088279A JP 8827992 A JP8827992 A JP 8827992A JP 3097293 B2 JP3097293 B2 JP 3097293B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性支持体上に感光
層を有する電子写真感光体に関するものである。さらに
詳しくは、電荷発生材料と電荷輸送材料に特定の化合物
を含有する電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フタロシアニンは、塗料、印刷イ
ンキ、触媒或いは電子材料として有用な材料であり、特
に近年は、電子写真感光材料、光記録用材料および光電
変換材料として広範に検討がなされている。一般に、フ
タロシアニン化合物は、製造方法、処理方法の違いによ
り、多数の結晶型を示すことが知られており、この結晶
型の違いは、フタロシアニンの光電変換特性に大きな影
響を及ぼすことが知られている。フタロシアニン化合物
の結晶型については、例えば、銅フタロシアニンについ
て見ると、安定系のβ型以外に、α、π、x、ρ、γ、
δ型等の結晶型が知られており、また、銅フタロシアニ
ン以外のものについても、例えば、メタルフリーフタロ
シアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロル
アルミニウムフタロシアニン、クロルインジウムフタロ
シアニン等について、種々の結晶型のものを電子写真感
光体に用いることが提案されている。
【0003】また、ヒドロキシガリウムフタロシアニン
については、特開平1−221459号公報に、アシッ
ドペースティング法によって得られることが示され、更
に、本発明者等によって、ヒドロキシガリウムフタロシ
アニンについて5種の結晶型が見出だされ、それらが電
子写真感光材料として優れていることが提案されている
(特願平3−122812号)。一方、電荷輸送材料に
ついても種々のものが提案されており、例えば、特開昭
62−247374号公報にはベンジジン系化合物が、
また、特開平1−142642号、同2−36269号
公報、同2−36270号公報、同2−258747号
公報、同2−297559号公報等には、テトラアリー
ル−m−フェニレンジアミン化合物が開示されている。
【0004】さらにまた、電荷発生材料と電荷輸送材料
とを組み合わせて使用することについても種々提案され
ている。例えば、フタロシアニン顔料との組み合わせに
ついても、特開昭57−54942号公報、同60−5
9355号公報、同61−203461号公報、同62
−67094号公報、同62−47054号公報等に開
示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電子写真感
光体において、実用化できる優れた電子写真感光体を提
供するには、感度、受容電位、電位保持性、電位安定
性、残留電位、分光特性等の電子写真特性、耐摩耗性等
の機械的耐久性、熱、光、放電生成物等に対する化学的
特性等、種々の特性が要求される。その中でも、特に、
高感度かつ繰り返し安定性に優れた電子写真特性を得る
ことが重要である。このような電子写真特性を得るため
には、1)電荷発生材料が吸収した光に対して効率よく
電荷を発生すること、2)発生した電荷が電荷発生材料
から電荷輸送材料にスムーズに注入されること、3)化
学的、光化学的に安定であること、そして4)電荷輸送
材料に注入した電荷が電荷輸送層中を高速で移動できる
こと、以上の条件を満たすことが必要とされる。つま
り、1)、3)および4)の条件を満足する材料が、各
々個別に存在しても、条件2)を満足するような電荷発
生材料と電荷輸送材料との組み合わせでなければ、高感
度かつ繰り返し安定性に優れた電子写真特性を得ること
はできない。
【0006】上記のような従来提案されている電荷発生
材料と電荷輸送材料とを組み合わせについては、上記の
ような条件の全てを満足するにはいまだ十分ではなく、
電荷発生材料と電荷輸送材料とのさらに好ましい組合せ
の開発が望まれている。したがって、本発明は、上記の
ような要求を満足することを目的としてなされたもので
ある。すなわち、本発明の目的は、高感度、特に半導体
レーザー用の近赤外光に対して高感度で、かつ繰り返し
安定性が高い電子写真感光体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、種々の材
料について検討した結果、導電性支持体上に、感光層を
設けた電子写真用感光体において、電荷発生材料とし
て、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を用い、か
つ、電荷輸送材料として、特定な化合物を用い、組合せ
て使用することによって、上記目的が達成できることを
見出だし、本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明の電子写真感光体は、導電性支持体上に、感光層を設
けた電子写真用感光体であって、感光層に電荷発生材料
として、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有
し、かつ、電荷輸送材料として、下記一般式(I)で示
されるベンジジン系化合物または一般式(II)で示され
るテトラアリール−m−フェニレンジアミン化合物を含
有するものであることを特徴とする。
【化5】 (式中、R1 は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基
およびハロゲン原子を表わし、R2 およびR3 は、それ
ぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原
子または置換アミノ基を表わし、mおよびnは、それぞ
れ0、1または2を表わす。)
【化6】 (式中、R4 、R5 およびR6 は、それぞれ水素原子、
アルキル基、アルコキシ基、置換または未置換のアリー
ル基またはアラルキル基を表わす。)
【0008】以下、本発明の電子写真感光体を構成する
各層について説明をする。図9〜図14は、本発明の電
子写真用感光体の断面を示す模式図である。図9〜図1
2は、感光層が積層構造の場合を示すものであって、導
電性支持体3上に電荷発生層1が設けられ、その上に電
荷輸送層2が設けられている。図10においては、さら
に、導電性支持体3上に下引層4が設けられており、ま
た、図11においては、表面に保護層5が設けられてい
る。さらに、図12においては、下引層4と保護層5の
両者が設けられている。図13、図14は感光層が単層
構成の場合を示すもので、導電性支持体3上に光導電層
6が設けられており、図14においてはさらに下引層4
が設けられている。
【0009】以下においては、感光層が積層構造のもの
について主として説明する。導電性支持体としては、電
子写真感光体として使用することが可能なものならば、
いかなるものも使用することができる。具体的には、ア
ルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属
類の他に、アルミニウム、チタニウム、ニッケル、クロ
ム、ステンレス、金、バナジウム、酸化スズ、酸化イン
ジウム、ITO等の薄膜を被覆したプラスチックフィル
ムなどあるいは導電性付与剤を塗布または含浸させた
紙、プラスチックフィルムなどがあげられる。これらの
導電性支持体は、ドラム状、シート状、プレート状等、
適宜の形状のものとして使用されるが、これらに限定さ
れるものではない。さらに必要に応じて、導電性支持体
の表面は画質に影響のない範囲で各種の処理を行っても
よく、例えば、表面の酸化処理や薬品処理および着色処
理または砂目立て等の乱反射処理等を行うことができ
る。
【0010】本発明においては、導電性支持体と電荷発
生層の間に下引層を設けてよい。この下引層は、感光層
の帯電時において導電性支持体から感光層への電荷の注
入を阻止するとともに、感光層を導電性支持体に対して
一体的に接着保持させる接着層としての作用、あるいは
場合によっては、導電性支持体の光の反射光防止作用等
を示す。この下引層に用いる結着樹脂は、ポリエチレン
樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル
樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレ
タン樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリ
ビニルアセタール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリアクリル酸樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポ
リビニルアルコール樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、ニ
トロセルロース、カゼイン、ゼラチン、ポリグルタミン
酸、澱粉、スターチアセテート、アミノ澱粉、ジルコニ
ウムキレート化合物、チタニルキレート化合物、チタニ
ルアルコキシド化合物等の有機チタニル化合物、シラン
カップリング剤等を用いることができる。
【0011】下引層を形成する際に採用する塗布方法と
しては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーテ
ィング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング
法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング
法、カーテンコーティング法等の通常の方法があげられ
る。この下引層の膜厚は、0.01〜10μm、好まし
くは0.05〜2μmが適当である。
【0012】電荷発生層は、電荷発生材料を結着樹脂に
分散させてなるもので、電荷発生材料としてはヒドロキ
シガリウムフタロシアニン結晶が使用されるが、具体的
には、次ぎの新規な結晶型のものが好ましく使用され
る。すなわち、X線回折スペクトルにおいて、 1)ブラッグ角度(2θ±0.2°)が7.7°、1
6.5°、25.1°、26.6°に強い回折ピークを
有する結晶型、 2)、ブラッグ角度(2θ±0.2°)が7.9°、1
6.5°、24.4°、27.6°に強い回折ピークを
有する結晶型、 3)X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度(2θ
±0.2°)が7.0°、7.5°、10.5°、1
1.7°、12.7°、17.3°、18.1°、2
4.5°、26.2°、27.1°に強い回折ピークを
有する結晶型、 4)ブラッグ角度(2θ±0.2°)が7.5°、9.
9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1
°、28.3°に強い回折ピークを有する結晶型、 5)ブラッグ角度(2θ±0.2°)が6.8°、1
2.8°、15.8°、26.0°に強い回折ピークを
有する結晶型 を有するものが用いられる。これらのものは、2種以上
用いてもよい。
【0013】これらのものは、公知の方法で製造される
クロルガリウムフタロシアニンを、酸またはアルカリ性
溶液中での加水分解またはアシッドペーステイングを行
なって、ヒドロキシガリウムフタロシアニンを合成し、
得られたヒドロキシガリウムフタロシアニンをそのまま
溶剤処理を行なうか、また合成によって得られたヒドロ
キシガリウムフタロシアニンを非晶化および粉砕した
後、溶剤処理を行なうか、あるいは、合成によって得ら
れたヒドロキシガリウムフタロシアニンを溶剤と共にボ
ールミル等によって湿式粉砕処理を行ない、結晶変換す
ることにより製造することができる。
【0014】上記の処理において使用される溶剤は、ご
く一般的な溶剤であり、例えばX線回折スペクトルにお
いて、ブラッグ角度(2θ±0.2°)が7.7°、1
6.5°、25.1°、26.6°に強い回折ピークを
有する新規ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を製
造するにあたっては、メタノール、エタノール等のアル
コール類、エチレングリコール、グリセリン、ポリエチ
レングリコール等のグリコール類、ジメチルスルホキシ
ド等のスルホキシド類、トルエン、クロルベンゼン等の
芳香族類、さらには数種の混合系、水とこれら有機溶剤
の混合系などであり、ヒドロキシガリウムフタロシアニ
ンに対して1〜200部、好ましくは10〜100部の
範囲で用いる。処理温度は、0〜150℃、好ましくは
室温〜100℃の範囲で実施することが好ましい。
【0015】X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角
度(2θ±0.2°)が7.9°、16.5°、24.
4°、27.6°に強い回折ピークを有するヒドロキシ
ガリウムフタロシアニン結晶を製造するにあたっては、
ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミ
ド類、ピリジン、ピペリジン等の有機アミン類、ジメチ
ルスルホキシド等のスルホキシド類、さらには数種の混
合系、水とこれら有機溶剤の混合系などが使用され、ヒ
ドロキシガリウムフタロシアニンに対して1〜200
部、好ましくは10〜100部の範囲で用いられる。処
理温度は、0〜150℃、好ましくは室温〜100℃の
範囲で実施することが好ましい。
【0016】X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角
度(2θ±0.2°)が7.0°、7.5°、10.5
°、11.7°、12.7°、17.3°、18.1
°、24.5°、26.2°、27.1°に強い回折ピ
ークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を
製造するにあたっては、ベンジルアルコール等の芳香族
アルコール類が使用され、ヒドロキシガリウムフタロシ
アニンに対して1〜200部、好ましくは10〜100
部の範囲で用いる。処理温度は、0〜150℃、好まし
くは室温〜100℃の範囲で行なう。
【0017】X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角
度(2θ±0.2°)が7.5°、9.9°、12.5
°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°
に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシ
アニン結晶を製造するにあたっては、ジメチルホルムア
ミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、酢酸エステ
ル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン類、さらには数種の混合系、水とこ
れら有機溶剤の混合系などが使用され、ヒドロキシガリ
ウムフタロシアニンに対して、1〜200部、好ましく
は10〜100部の範囲で用いる。処理温度は、0〜1
50℃、好ましくは室温〜100℃の範囲で行なう。
【0018】X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角
度(2θ±0.2°)が6.8°、12.8°、15.
8°、26.0°に強い回折ピークを有するヒドロキシ
ガリウムフタロシアニン結晶を製造するにあたっては、
エチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコ
ール等のグリコール類が使用され、ヒドロキシガリウム
フタロシアニンに対して、1〜200部、好ましくは1
0〜100部の範囲で用いる。処理温度は、0〜150
℃、好ましくは室温〜100℃の範囲で実施される。
【0019】結着樹脂としては、広範な絶縁性樹脂から
選択することができる。また、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン、
ポリシラン等の有機光導電性ポリマーから選択すること
もできる。好ましい結着樹脂としては、ポリビニルブチ
ラール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノールAと
フタル酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリ
エステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアク
リルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース
樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコ
ール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、カゼイン等の絶
縁性樹脂をあげることができるが、これらに限定される
ものではない。また、これらの結着樹脂は単独または2
種以上混合して用いることができる。
【0020】また、ヒドロキシガリウムフタロシアニン
と結着樹脂との配合比(重量比)は、10:1〜1:1
0の範囲が好ましい。また、上記成分を用いて分散させ
る方法としては、ボールミル分散法、アトライター分散
法、サンドミル分散法等の通常の方法を採用することが
できる。この際、分散によって前記ヒドロキシガリウム
フタロシアニンの結晶形が変化しない条件が必要とされ
る。ちなみに、本発明で実施した前記の分散法のいずれ
についても分散前と結晶形が変化していないことが確認
されている。さらにこれらの分散の際、粒子を0.5μ
m以下、好ましくは0.3μm以下、さらに好ましくは
0.15μm以下の粒子サイズに微細化することが有効
である。また、これらの分散に用いる溶剤としては、メ
タノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノ
ール、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、酢酸メチ
ル、酢酸n−ブチル、塩化メチレン、クロロホルム、モ
ノクロロベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を単独
または2種以上混合して用いることができる。
【0021】また、本発明で用いる電荷発生層の厚みは
一般的には、0.1〜5μm、好ましくは0.2〜2.
0μmが適当である。また、電荷発生層を形成する際に
採用する塗布方法としては、浸漬コーティング法、スプ
レーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブ
レードコーティング法、ビードコーティング法、エアー
ナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通
常のコーティング法を採用することができる。
【0022】電荷輸送層は、電荷輸送材料を適当な結着
樹脂中に含有させて形成されている。電荷輸送材料とし
ては、前記一般式(I)で示されるベンジジン系化合物
または一般式(II)で示されるテトラアリール−m−フ
ェニレンジアミン化合物が使用される。上記一般式
(I)で示されるベンジジン系化合物のうちでも、下記
一般式(III )で示されるベンジジン系化合物および一
般式(IV)で示されるベンジジン系化合物が、溶剤に
対する溶解性、および、樹脂に対する相溶性が高く、均
一な塗膜が得られ、均一な界面を形成でき、特に、高感
度で、かつ繰り返し安定性に優れた電子写真感光体が得
られるため好ましく用いられる。
【化7】 (式中、R7 およびR8 は、それぞれ水素原子またはメ
チル基を表わす。)
【化8】 (式中R9 およびR10のいずれか一方は、炭素数2以上
のアルキル基を表わし、他方は水素原子、アルキル基、
アルコキシ基または置換アミノ基を表わす。)
【0023】前記一般式(I)で示されるベンジジン系
化合物の具体例としては、次のものがあげられる。それ
を表1および表2に示す。
【表1】
【表2】
【0024】また、前記一般式(II)で示されるテトラ
アリール−m−フェニレンジアミン化合物の具体例とし
ては、次ぎのものがあげられる。それらを表3に示す。
【表3】 本発明において、上記のベンジジン系化合物およびテト
ラアリール−m−フェニレンジアミン化合物は、単独で
も2種以上を混合して用いてもよい。
【0025】さらに、電荷輸送層に用いる結着樹脂は、
ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル
樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビ
ニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテー
ト樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデ
ン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸
共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹
脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−ア
ルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の公知
の樹脂を用いることができるがこれらに限定されるもの
ではない。
【0026】これらの結着樹脂のうち下記構造式(V)
〜(XI)で示される単量体単位より構成されるポリカ
ーボネート樹脂を用いたときに、特に良い特性を示す。
【化9】
【化10】 上記結着樹脂は、単独あるいは2種以上混合して用いる
ことができる。
【0027】電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(重量
比)は10:1〜1:5が好ましい。さらに、電荷輸送
層を設けるときに用いる溶剤としては、ベンゼン、トル
エン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素
類、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレ
ン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族
炭化水素類、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の
環状もしくは直鎖状のエーテル類等の通常の有機溶剤を
単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
【0028】また、複写機中で発生するオゾンや酸化性
ガス、あるいは光、熱による感光体の劣化を防止する目
的で、感光層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等の
添加剤を添加することができる。例えば、酸化防止剤と
しては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パ
ラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキ
ノン、スピロクロマン、スピロインダノンおよびそれら
の誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物等があげられ
る。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾト
リアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペリ
ジン等の誘導体があげられる。
【0029】また、感度の向上、残留電位の低減、繰り
返し使用時の疲労低減等を目的として、少なくとも1種
の電子受容性物質を含有させることができる。本発明の
感光体に使用可能な電子受容物質としては、例えば、無
水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン
酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラ
シアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニ
トロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジ
ニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピク
リン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フ
タル酸等をあげることができる。これらのうち、フルオ
レノン系、キノン系やCl、CN、NO2等の電子吸引
性置換基を有するベンゼン誘導体が特に好ましい。
【0030】本発明で用いる電荷輸送層の厚みは一般的
には、5〜50μm、好ましくは10〜30μmが適当
である。塗布方法としては、ブレードコーティング法、
マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング
法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エア
ーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の
通常の方法を用いることができる。
【0031】電荷輸送層の上には、さらに必要に応じて
保護層を設けてもよい。この保護層は、感光層の帯電時
の電荷輸送層の化学的変質を防止するとともに、感光層
の機械的強度を改善するために用いられる。この保護層
は、導電性材料を適当なバインダーの中に含有させて形
成されている。導電性材料としては、N,N′−ジメチ
ルフェロセンなどのメタロセン化合物、N,N′−ジフ
ェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−
[1,1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミン等の芳
香族アミン化合物、酸化アンチモン、酸化スズ、酸化チ
タン、酸化インジウム、酸化スズ−酸化アンチモン等の
金属酸化物等の材料を用いることができるが、これらに
限定されるものではない。また、この保護層に用いる結
着樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチ
レン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂など、公知の樹脂を
用いることができる。
【0032】また、この保護層は、その電気抵抗が10
9 〜1014Ω・cmとなるように構成することが好まし
い。電気抵抗が1014Ω・cm以上になると残留電位が
上昇しカブリの多い複写物となってしまい、また、10
9 Ω・cm以下になると画像のボケ、解像力の低下が生
じてしまう。また、保護層は像露光に用いられる光の透
過を実質上妨げないように構成されなければならない。
本発明で用いる保護層の膜厚は0.5〜20μm、好ま
しくは1〜10μmが適当である。塗布方法としては、
ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング
法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビ
ードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カ
ーテンコーティング法等の通常の方法を用いることがで
きる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。な
お、合成例および実施例において、「部」は「重量部」
を示す。
【0034】合成例1(ヒドロキシガリウムフタロシア
ニンの合成) 1,3−ジイミノイソインドリン30部、三塩化ガリウ
ム9.1部をキノリン230部中に入れ、200℃にお
いて3時間反応させた後、生成物を濾別し、アセトン、
メタノールで洗浄した後、乾燥し、クロロガリウムフタ
ロシアニン結晶28部を得た。得られたクロロガリウム
フタロシアニン結晶3部を濃硫酸60部に0℃にて溶解
した後、5℃の蒸留水450部に上記溶液を滴下し、結
晶を再析出させた。蒸留水、希アンモニア水等で洗浄し
た後、乾燥し、2.5部のヒドロキシガリウムフタロシ
アニン結晶を得た。その粉末X線回折図を図1に示す。
この結晶を自動乳鉢にて5.5時間粉砕し、非晶質のヒ
ドロキシガリウムフタロシアニンを得た。その粉末X線
回折図を図2に示す。
【0035】合成例2 合成例1で得られた粉末X線回折図を図1に示すヒドロ
キシガリウムフタロシアニン結晶0.5部を、モノクロ
ルベンゼン15部に加え、室温にて17時間撹拌した
後、結晶を分離し、メタノールで洗浄した後、乾燥し、
ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶0.4部を得
た。その粉末X線回折図を図3に示す。
【0036】合成例3 合成例1で得られた粉末X線回折図を図2に示すヒドロ
キシガリウムフタロシアニン結晶0.5部を、ジメチル
スルホキシド15部、直径1mmのガラスビーズ30部
とともに24時間ミリングした後、結晶を分離し、メタ
ノールで洗浄した後、乾燥したヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶0.4部を得た。その粉末X線回折図を
図4に示す。
【0037】合成例4 処理溶剤をベンジルアルコールにした以外は、合成例3
と同様に行ない、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結
晶0.4部を得た。その粉末X線回折図を図5に示す。
【0038】合成例5 合成例1で得られた粉末X線回折図を図1に示すヒドロ
キシガリウムフタロシアニン結晶0.5部を、ジメチル
ホルムアミド15部、直径1mmのガラスビーズ30部
とともに24時間ミリングした後、結晶を分離し、メタ
ノールで洗浄した後、乾燥し、ヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶0.4部を得た。その粉末X線回折図を
図6に示す。また、ヒドロキシガリウムフタロシアニン
結晶のIRスペクトルを図8に、元素分析値を表4に示
す。
【表4】
【0039】合成例6 合成例1で得られた粉末X線回折図を図1に示すヒドロ
キシガリウムフタロシアニン結晶0.5部を、エチレン
グリコール5部加え、100℃にて7時間撹拌した後、
結晶を分離し、メタノールで洗浄した後、乾燥し、ヒド
ロキシガリウムフタロシアニン結晶0.4部を得た。そ
の粉末X線回折図を図7に示す。
【0040】合成例7 合成例1で得られた粉末X線回折図を図2に示すヒドロ
キシガリウムフタロシアニン結晶0.5部を、メタノー
ル15部、直径1mmのガラスビーズ30部とともに2
4時間ミリングした後、結晶を分離し、メタノールで洗
浄した後、乾燥したヒドロキシガリウムフタロシアニン
結晶0.4部を得た。その粉末X線回折図を図3に示
す。
【0041】実施例1 上記合成例5で得られたヒドロキシガリウムフタロシア
ニン結晶を用いて、まずアルミニウム基板上にジルコニ
ウム化合物(商品名:オルガチックスZC540、マツ
モト製薬社製)10部およびシラン化合物(商品名:A
1110、日本ユンカー社製)1部とi−プロパノール
40部およびブタノール20部からなる溶液を浸漬コー
ティング法で塗布し、150℃において10分間加熱乾
燥し、膜厚0.5μmの下引層を形成した。次に、前記
ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶1部を、ポリビ
ニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBM−S、積
水化学社製)1部および酢酸n−ブチル100部と混合
し、ガラスビーズとともにペイントシェーカーで1時間
処理して分散した後、得られた塗布液を上記下引層上に
浸漬コーティング法で塗布し、100℃において10分
間加熱乾燥し、膜厚0.15μmの電荷発生層を形成し
た。また、分散後の前記ヒドロキシガリウムフタロシア
ニン結晶の結晶形はX線回折によって分散前の結晶形と
比較して変化していないことを確認した。次に前記例示
化合物(I−54)で示される化合物2部と下記構造式
(XII )
【化11】 Mw=39000(粘度平均分子量)で示されるポリ
(4,4′−シクロヘキシリデンジフェニレンカーボネ
ート)3部をモノクロロベンゼン20部に溶解し、得ら
れた塗布液を電荷発生層が形成されたアルミニウム基板
上に浸漬コーティング法で塗布し、120℃において1
時間加熱乾燥して膜厚20μmの電荷輸送層を形成し
た。
【0042】このようにして得られた電子写真用感光体
の電子写真特性を、静電複写紙試験装置(川口電気:エ
レクトロスタティックアナライザーEPA−8100)
を用いて、常温常湿(20℃、40%RH)の環境下、
−6kVのコロナ放電を行ない、帯電させた後、タング
ステンランプの光を、モノクロメーターを用いて800
nmの単色光にし、感光体表面上で1μW/cm2 にな
るように調節し、照射した。そして、その表面電位VO
(ボルト)、半減露光量E1/2 (erg/cm2 )を測
定し、その後10 luxの白色光を1秒間照射し、残
留電位VRP(ボルト)を測定した。さらに、上記の帯
電、露光を1000回繰り返した後のVO、E1/2 、V
RPを測定し、またその変動量ΔVO 、ΔE1/2 、ΔVRP
で表した。その結果を表6に示す。
【0043】実施例2〜10 実施例1における電荷輸送材料の代わりに、表5に示さ
れる電荷輸送材料を用いた以外は、実施例1と同様にし
て感光体を作製し、同様の測定を行った。その結果を表
6に示す。
【0044】比較例1 実施例1における電荷発生層で前記ヒドロキシガリウム
フタロシアニン結晶の代わりに表5に示されたヒドロキ
シガリウムフタロシアニン結晶を用いた以外は、実施例
1と同様の感光体を作製し、同様の測定を行なった。そ
の結果を表6に示す。
【表5】
【0045】実施例11 アルミニウム基板上にジルコニウム化合物(商品名:オ
ルガチックスZC540、マツモト製薬社製)10部お
よびシラン化合物(商品名:A1110、日本ユンカー
社製)1部とi−プロパノール40部およびブタノール
20部からなる溶液を浸漬コーティング法で塗布し、1
50℃において10分間加熱乾燥し、膜厚0.5μmの
下引き層を形成した。次に、合成例5で得られたヒドロ
キシガリウムフタロシアニン結晶1部を、ポリビニルブ
チラール樹脂(商品名:エスレックBM−S、積水化学
社製)1部および酢酸n−ブチル100部と混合し、ガ
ラスビーズとともにペイントシェーカーで1時間処理し
て分散した後、得られた塗布液を上記下引層上に浸漬コ
ーティング法で塗布し、100℃において10分間加熱
した後、乾燥し、膜厚0.15μmの電荷発生層を形成
した。また、分散後の前記ヒドロキシガリウムフタロシ
アニン結晶の結晶形はX線回折によって分散前の結晶形
と比較して変化していないことを確認した。次に、前記
例示化合物II- 1、2部と上記構造式(XII )で示され
るポリカーボネート3部を、モノクロロベンゼン20部
に溶解し、得られた塗布液を電荷発生層が形成されたア
ルミニウム基板上に浸漬コーティング法で塗布し、12
0℃において1時間加熱乾燥して膜厚20μmの電荷輸
送層を形成した。
【0046】このようにして得られたた電子写真用感光
体の電子写真特性を、静電複写紙試験装置(川口電気:
エレクトロスタティックアナライザーEPA−810
0)を用いて、常温常湿(20℃、40%RH)の環境
下、−6kVのコロナ放電を行ない、帯電させた後、タ
ングステンランプの光を、モノクロメーターを用いて8
00nmの単色光にし、感光体表面上で1μW/cm2
になるように調節し、照射した。そして、その表面電位
O (ボルト)、半減露光量E1/2 (erg/cm2
を測定し、その後、10 luxの白色光を1秒間照射
し、残留電位VRP(ボルト)を測定した。さらに、上記
の帯電、露光を1000回繰り返した後のVO
1/2 、VRPを測定し、また、その変動量ΔVO 、ΔE
1/2 、ΔVRPで表した。その結果を表6に示す。 実施例12〜13 実施例11における電荷輸送材料の代わりに、表5に示
される電荷輸送材料を用いた以外は、実施例11と同様
にして感光体を作製し、同様の測定を行った。その結果
を表6に示す。
【0047】比較例2 実施例11における電荷輸送材料の代わりに、下記構造
式(XIII)で示される化合物を用いた以外は、実施例1
1と同様にして感光体を作製し、同様の測定を行った。
その結果を表6に示す。
【化12】
【0048】比較例3 実施例11における電荷輸送材料の代わりに、下記構造
式(XIV )で示される化合物を用いた以外は、実施例1
1と同様にして感光体を作製し、同様の測定を行った。
その結果を表6に示す。
【化13】
【0049】比較例4 実施例11における電荷輸送材料の代わりに、表5に示
されるポリビニルカルバゾール(PVK)を単独で用い
た以外は、実施例11と同様にして感光体を作製し、同
様の測定を行った。その結果を表6に示す。
【0050】比較例5 実施例11に於ける電荷輸送材料の代わりに、表5に示
されるx型無金属フタロシアニン(x−H2 Pc)を用
いた以外は、実施例11と同様にして感光体を作製し、
同様の測定を行った。その結果を表6に示す。
【表6】
【0051】
【発明の効果】本発明の電子写真用感光体は、電荷発生
層における電荷発生材料と、電荷輸送層における電荷輸
送材料とについて、上記した特定の組合わせを用いたこ
とにより、上記実施例および比較例の比較から明らかの
ように、高い光感度と優れた繰り返し安定性を有し、特
に近赤外光に対して高感度を示すので、半導体レーザー
光を光源とするプリンター等に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 合成例1で得られたヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図2】 合成例1で得られた非晶質のヒドロキシガリ
ウムフタロシアニンの粉末X線回折図を示す。
【図3】 合成例2および合成例7で得られたヒドロキ
シガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図を示
す。
【図4】 合成例3で得られたヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図5】 合成例4で得られたヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図6】 合成例5で得られたヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図7】 合成例6で得られたヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図8】 合成例5で得られたヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶のIRスペクトルを示す。
【図9】 本発明の電子写真用感光体の一例の模式的断
面図を示す。
【図10】 本発明の電子写真用感光体の一例の模式的
断面図を示す。
【図11】 本発明の電子写真用感光体の一例の模式的
断面図を示す。
【図12】 本発明の電子写真用感光体の一例の模式的
断面図を示す。
【図13】 本発明の電子写真用感光体の一例の模式的
断面図を示す。
【図14】 本発明の電子写真用感光体の一例の模式的
断面図を示す。
【符号の説明】
1…電荷発生層、2…電荷輸送層、3…導電性支持体、
4…下引層、5…保護層、6…光導電層。
フロントページの続き (72)発明者 山崎 一夫 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社竹松事業所内 (72)発明者 飯島 正和 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社竹松事業所内 (72)発明者 今井 彰 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社竹松事業所内 (72)発明者 赤崎 豊 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社竹松事業所内 (56)参考文献 特開 平4−351673(JP,A) 特開 平1−221459(JP,A) 特開 平1−257967(JP,A) 特開 平1−257966(JP,A) 特開 平5−263007(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/06 370 G03G 5/06 312 C09B 47/00 CA(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に、感光層を設けた電子
    写真用感光体において、電荷発生材料として、ヒドロキ
    シガリウムフタロシアニン結晶を含有し、かつ、電荷輸
    送材料として、下記一般式(I)で示されるベンジジン
    系化合物または一般式(II)で示されるテトラアリール
    −m−フェニレンジアミン化合物を含有することを特徴
    とする電子写真感光体。 【化1】 (式中、R1 は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基
    およびハロゲン原子を表わし、R2 およびR3 は、それ
    ぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原
    子または置換アミノ基を表わし、mおよびnは、それぞ
    れ0、1または2を表わす。) 【化2】 (式中、R4 、R5 およびR6 は、それぞれ水素原子、
    アルキル基、アルコキシ基、置換または未置換のアリー
    ル基またはアラルキル基を表わす。)
  2. 【請求項2】 前記感光層が電荷発生層と電荷輸送層と
    からなり、電荷発生層が結着樹脂中にヒドロキシガリウ
    ムフタロシアニン結晶を含有し、電荷輸送層が結着樹脂
    中に前記一般式(I)で示されるベンジジン系化合物ま
    たは一般式(II)で示されるテトラアリール−m−フェ
    ニレンジアミン化合物を含有することを特徴とする請求
    項1に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶
    がX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度(2θ±
    0.2°)が7.7°、16.5°、25.1°、2
    6.6°に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウム
    フタロシアニン結晶であることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶
    がX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度(2θ±
    0.2°)が7.9°、16.5°、24.4°、2
    7.6°に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウム
    フタロシアニン結晶であることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶
    がX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度(2θ±
    0.2°)が7.0°、7.5°、10.5°、11.
    7°、12.7°、17.3°、18.1°、24.5
    °、26.2°、27.1°に強い回折ピークを有する
    ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶であることを特
    徴とする請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶
    がX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度(2θ±
    0.2°)が7.5°、9.9°、12.5°、16.
    3°、18.6°、25.1°、28.3°に強い回折
    ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子
    写真感光体。
  7. 【請求項7】 ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶
    がX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度(2θ±
    0.2°)が6.8°、12.8°、15.8°、2
    6.0°に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウム
    フタロシアニン結晶であることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 前記一般式(I)で示されるベンジジン
    系化合物が下記一般式(III )で示されるベンジジン系
    化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載
    の電子写真感光体。 【化3】 (式中、R7 およびR8 は、それぞれ水素原子またはメ
    チル基を表わす。)
  9. 【請求項9】 前記一般式(I)で示されるベンジジン
    系化合物が下記一般式(IV)で示されるベンジジン系
    化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載
    の電子写真感光体。 【化4】 (式中R9 およびR10のいずれか一方は、炭素数2以上
    のアルキル基を表わし、他方は、水素原子、アルキル
    基、アルコキシ基または置換アミノ基を表わす。)
  10. 【請求項10】 2種以上のヒドロキシガリウムフタロ
    シアニン結晶を含有することを特徴とする請求項1また
    は2に記載の電子写真感光体。
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