JP2797847B2 - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
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- JP2797847B2 JP2797847B2 JP4190231A JP19023192A JP2797847B2 JP 2797847 B2 JP2797847 B2 JP 2797847B2 JP 4190231 A JP4190231 A JP 4190231A JP 19023192 A JP19023192 A JP 19023192A JP 2797847 B2 JP2797847 B2 JP 2797847B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光導電材料として有用
なクロロガリウムフタロシアニン結晶を含有する電子写
真感光体に関する。
なクロロガリウムフタロシアニン結晶を含有する電子写
真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】フタロシアニンは、塗料、印刷インキ、
触媒或いは電子材料として有用な材料であり、特に近年
は、電子写真感光体用材料、光記録用材料及び光電変換
材料として、広範に検討がなされている。一般に、フタ
ロシアニン化合物は、製造方法、処理方法の違いによ
り、多数の結晶型を示すことが知られており、そして、
これら結晶型の違いが、フタロシアニンの光電変換特性
に大きな影響を及ぼすことも知られている。
触媒或いは電子材料として有用な材料であり、特に近年
は、電子写真感光体用材料、光記録用材料及び光電変換
材料として、広範に検討がなされている。一般に、フタ
ロシアニン化合物は、製造方法、処理方法の違いによ
り、多数の結晶型を示すことが知られており、そして、
これら結晶型の違いが、フタロシアニンの光電変換特性
に大きな影響を及ぼすことも知られている。
【0003】フタロシアニン化合物の結晶型について
は、例えば、銅フタロシアニンについてみると、安定系
のβ型以外に、α、π、χ、ρ、γ、δ型等の結晶型が
知られており、これらの結晶型は、機械的歪力、硫酸処
理、有機溶剤処理および熱処理等により、相互に転移が
可能であることが知られている(例えば、米国特許第2
770629号、同第3160635号、同第3708
292号および同第3357989号明細書)。また、
特開昭50−38543号公報には、銅フタロシアニン
の結晶型の違いと電子写真感度について記載されてい
る。さらにまた、クロロガリウムフタロシアニンに関し
ては、電子写真学会誌、26(3),240(198
7)に、特定のブラッグ角に回折スペクトルを有するク
ロロガリウムフタロシアニンの結晶型について記載され
ているが、電子写真への応用についての記載はない。一
方、特開昭59−44053号公報、信教技報CPM9
1−69,39(1981)等には、電子写真への応用
についての記載があり、また、特開平1−221459
号公報には、特定のブラック角に回折スペクトルを有す
るクロロガリウムフタロシアニンおよびそれを用いた電
子写真感光体が記載されている。また、フタロシアニン
を用いた電子写真感光体へのシランカップリング剤の応
用に関しては、特開昭55−127565号、同59−
19946号および同60−130745号公報等に記
載されているが、ガリウムフタロシアニン、特に特定の
ブラッグ角に回折スペクトルを有するクロロガリウムフ
タロシアニンに関しては、記載されていない。
は、例えば、銅フタロシアニンについてみると、安定系
のβ型以外に、α、π、χ、ρ、γ、δ型等の結晶型が
知られており、これらの結晶型は、機械的歪力、硫酸処
理、有機溶剤処理および熱処理等により、相互に転移が
可能であることが知られている(例えば、米国特許第2
770629号、同第3160635号、同第3708
292号および同第3357989号明細書)。また、
特開昭50−38543号公報には、銅フタロシアニン
の結晶型の違いと電子写真感度について記載されてい
る。さらにまた、クロロガリウムフタロシアニンに関し
ては、電子写真学会誌、26(3),240(198
7)に、特定のブラッグ角に回折スペクトルを有するク
ロロガリウムフタロシアニンの結晶型について記載され
ているが、電子写真への応用についての記載はない。一
方、特開昭59−44053号公報、信教技報CPM9
1−69,39(1981)等には、電子写真への応用
についての記載があり、また、特開平1−221459
号公報には、特定のブラック角に回折スペクトルを有す
るクロロガリウムフタロシアニンおよびそれを用いた電
子写真感光体が記載されている。また、フタロシアニン
を用いた電子写真感光体へのシランカップリング剤の応
用に関しては、特開昭55−127565号、同59−
19946号および同60−130745号公報等に記
載されているが、ガリウムフタロシアニン、特に特定の
ブラッグ角に回折スペクトルを有するクロロガリウムフ
タロシアニンに関しては、記載されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記クロロ
ガリウムフタロシアニンに限らず、従来提案されている
フタロシアニン化合物を用いて電子写真感光体を実用化
するためには、感度、受容電位、電位保持性、電位安定
性、残留電位、分光特性等の電子写真特性、耐摩耗性等
の機械的耐久性、熱、光、放電生成物等に対する化学的
安定性等、全ての点において満足されるものを選択しな
ければならない。さらに製造に関しても、結着樹脂に分
散して使用する場合、分散性や分散液の塗布性、保存性
についても充分満足されるものでなくてはならない。し
かしながら、クロロガリウムフタロシアニンは、分散性
や分散液の塗布性、感度特性或いは電荷保持性に問題が
あり、また、クロロガリウムフタロシアニンを用いた電
子写真感光体は、画質上もカブリや黒点等の欠陥を生
じ、充分満足できる特性を具備していなかった。本発明
は、従来技術における上記のような問題点に鑑みてなさ
れたものである。すなわち、本発明の目的は、クロロガ
リウムフタロシアニン結晶よりなる光導電材料を用いた
感度特性、電位保持性、画質特性に優れた電子写真感光
体を提供することにある。
ガリウムフタロシアニンに限らず、従来提案されている
フタロシアニン化合物を用いて電子写真感光体を実用化
するためには、感度、受容電位、電位保持性、電位安定
性、残留電位、分光特性等の電子写真特性、耐摩耗性等
の機械的耐久性、熱、光、放電生成物等に対する化学的
安定性等、全ての点において満足されるものを選択しな
ければならない。さらに製造に関しても、結着樹脂に分
散して使用する場合、分散性や分散液の塗布性、保存性
についても充分満足されるものでなくてはならない。し
かしながら、クロロガリウムフタロシアニンは、分散性
や分散液の塗布性、感度特性或いは電荷保持性に問題が
あり、また、クロロガリウムフタロシアニンを用いた電
子写真感光体は、画質上もカブリや黒点等の欠陥を生
じ、充分満足できる特性を具備していなかった。本発明
は、従来技術における上記のような問題点に鑑みてなさ
れたものである。すなわち、本発明の目的は、クロロガ
リウムフタロシアニン結晶よりなる光導電材料を用いた
感度特性、電位保持性、画質特性に優れた電子写真感光
体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するためには、分散液としたときのクロロガリ
ウムフタロシアニン顔料の安定化が、非常に重要である
との認識にたって、種々検討を重ねた結果、顔料処理
剤、分散安定剤としてシランカップリング剤を用いるこ
とにより、塗布性、保存性に優れたクロロガリウムフタ
ロシアニン顔料分散液を得ることが可能になり、かつ、
その分散液を用いることにより、高い感度特性を有し、
電荷保持性、画質特性に優れた電子写真感光体を製造す
ることができることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
的を達成するためには、分散液としたときのクロロガリ
ウムフタロシアニン顔料の安定化が、非常に重要である
との認識にたって、種々検討を重ねた結果、顔料処理
剤、分散安定剤としてシランカップリング剤を用いるこ
とにより、塗布性、保存性に優れたクロロガリウムフタ
ロシアニン顔料分散液を得ることが可能になり、かつ、
その分散液を用いることにより、高い感度特性を有し、
電荷保持性、画質特性に優れた電子写真感光体を製造す
ることができることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】本発明の電子写真感光体は、導電性支持体
上に感光層を設けたものであって、感光層中に、電荷発
生材料として、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ
±0.2°)において、少なくとも7.4°、16.6
°、25.5°および28.3°に強い回折ピークを有
する結晶型、少なくとも6.8°、17.3°、23.
6°および26.9°に強い回折ピークを有する結晶型
または少なくとも8.7°〜9.2°、17.6°、2
7.4°および28.8°に強い回折ピークを有する結
晶型を持つクロロガリウムフタロシアニン結晶を含有
し、かつ、シランカップリング剤を含有することを特徴
とする。
上に感光層を設けたものであって、感光層中に、電荷発
生材料として、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ
±0.2°)において、少なくとも7.4°、16.6
°、25.5°および28.3°に強い回折ピークを有
する結晶型、少なくとも6.8°、17.3°、23.
6°および26.9°に強い回折ピークを有する結晶型
または少なくとも8.7°〜9.2°、17.6°、2
7.4°および28.8°に強い回折ピークを有する結
晶型を持つクロロガリウムフタロシアニン結晶を含有
し、かつ、シランカップリング剤を含有することを特徴
とする。
【0007】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。図6ないし図11は、本発明の電子写真感光体の模
式的断面図である。図6ないし図9は、感光層が積層構
造を有するものであって、図6においては導電性支持体
3上に電荷発生層1が設けられ、その上に電荷輸送層2
が設けられている。図7においては、さらに導電性支持
体3上に下引き層4が設けられており、また図8におい
ては、表面に保護層5が設けられている。さらに図9に
おいては、下引き層4と保護層5の両者が設けられてい
る。図10及び図11は、単層構造の感光層6を有する
ものであり、図11においては下引き層4が設けられて
いる。
る。図6ないし図11は、本発明の電子写真感光体の模
式的断面図である。図6ないし図9は、感光層が積層構
造を有するものであって、図6においては導電性支持体
3上に電荷発生層1が設けられ、その上に電荷輸送層2
が設けられている。図7においては、さらに導電性支持
体3上に下引き層4が設けられており、また図8におい
ては、表面に保護層5が設けられている。さらに図9に
おいては、下引き層4と保護層5の両者が設けられてい
る。図10及び図11は、単層構造の感光層6を有する
ものであり、図11においては下引き層4が設けられて
いる。
【0008】導電性支持体としては、アルミニウム、ニ
ッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類、およびアル
ミニウム、チタニウム、ニッケル、クロム、ステンレス
鋼、金、バナジウム、酸化錫、酸化インジウム、ITO
等の薄膜を設けたプラスチックフィルム等、或いは導電
性付与剤を塗布または含浸させた紙およびプラスチック
フィルム等があげられる。これらの導電性支持体は、ド
ラム状、シート状、プレート状等、適宜の形状のものと
して使用されるが、これらに限定されるものではない。
さらに必要に応じて導電性支持体の表面は、画質に影響
のない範囲で各種の処理を行なうことができる。例え
ば、表面の酸化処理や薬品処理、および着色処理など、
または砂目立て等の乱反射処理などを行なうことができ
る。導電性支持体と電荷発生層の間に、さらに下引き層
を設けてもよい。この下引き層は、帯電時において導電
性支持体から感光層への電荷の注入を阻止するととも
に、感光層を導電性支持体に対して一体的に接着保持さ
せる接着層としての作用、或いは場合によっては、導電
性支持体からの光の反射を防止する作用を示す。
ッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類、およびアル
ミニウム、チタニウム、ニッケル、クロム、ステンレス
鋼、金、バナジウム、酸化錫、酸化インジウム、ITO
等の薄膜を設けたプラスチックフィルム等、或いは導電
性付与剤を塗布または含浸させた紙およびプラスチック
フィルム等があげられる。これらの導電性支持体は、ド
ラム状、シート状、プレート状等、適宜の形状のものと
して使用されるが、これらに限定されるものではない。
さらに必要に応じて導電性支持体の表面は、画質に影響
のない範囲で各種の処理を行なうことができる。例え
ば、表面の酸化処理や薬品処理、および着色処理など、
または砂目立て等の乱反射処理などを行なうことができ
る。導電性支持体と電荷発生層の間に、さらに下引き層
を設けてもよい。この下引き層は、帯電時において導電
性支持体から感光層への電荷の注入を阻止するととも
に、感光層を導電性支持体に対して一体的に接着保持さ
せる接着層としての作用、或いは場合によっては、導電
性支持体からの光の反射を防止する作用を示す。
【0009】下引き層に用いる結着樹脂としては、ポリ
エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸
ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニリデン樹
脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、水溶性ポリエ
ステル樹脂、ニトロセルロース、カゼイン、ゼラチン、
ポリグルタミン酸、澱粉、スターチアセテート、アミノ
澱粉、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ジルコニ
ウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド化合
物、チタニルキレート化合物、チタニルアルコキシド化
合物、有機チタニル化合物、シランカップリング剤等の
公知の材料を用いることができる。また、下引き層の厚
みは、0.01〜10μm、好ましくは0.05〜2μ
mが適当である。
エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸
ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニリデン樹
脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、水溶性ポリエ
ステル樹脂、ニトロセルロース、カゼイン、ゼラチン、
ポリグルタミン酸、澱粉、スターチアセテート、アミノ
澱粉、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ジルコニ
ウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド化合
物、チタニルキレート化合物、チタニルアルコキシド化
合物、有機チタニル化合物、シランカップリング剤等の
公知の材料を用いることができる。また、下引き層の厚
みは、0.01〜10μm、好ましくは0.05〜2μ
mが適当である。
【0010】所望により形成された下引き層を有する導
電性支持体の上には、感光層が形成されるが、以下にお
いては、感光層が電荷発生層と電荷輸送層との積層構造
を有する場合について説明する。しかしながら、本発明
はその場合に限定されるものではない。電荷発生層は、
電荷発生材料を結着樹脂中に分散させてなるものであっ
て、電荷発生材料としては、特定の結晶型を持つクロロ
ガリウムフタロシアニン結晶が用いられる。
電性支持体の上には、感光層が形成されるが、以下にお
いては、感光層が電荷発生層と電荷輸送層との積層構造
を有する場合について説明する。しかしながら、本発明
はその場合に限定されるものではない。電荷発生層は、
電荷発生材料を結着樹脂中に分散させてなるものであっ
て、電荷発生材料としては、特定の結晶型を持つクロロ
ガリウムフタロシアニン結晶が用いられる。
【0011】本発明に用いるクロロガリウムフタロシア
ニン結晶は、公知の方法で製造されるクロロガリウムフ
タロシアニン顔料をボールミル、乳鉢、サンドミル、ニ
ーダー等を用いて機械的に粉砕することによって製造す
ることができる。粉砕の際に、食塩、ぼう硝等の磨砕助
剤を用いることにより、非常に効率よく、粒径の整った
結晶型に転移させることができる。磨砕助剤は、顔料に
対し0.5〜20倍、好ましくは1〜10倍用いる。こ
の粉砕後のクロロガリウムフタロシアニン結晶を、トル
エン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、2−ブタ
ノン、フェノール、ベンジルアルコール等の有機溶剤で
処理し、さらに結晶性、粒径を整え、最も好ましいクロ
ロガリウムフタロシアニン結晶を得ることができる。溶
剤処理は、必要に応じて、ガラスビーズ、スチールビー
ズ等の磨砕メディア等でミリングしながら行なってもよ
い。
ニン結晶は、公知の方法で製造されるクロロガリウムフ
タロシアニン顔料をボールミル、乳鉢、サンドミル、ニ
ーダー等を用いて機械的に粉砕することによって製造す
ることができる。粉砕の際に、食塩、ぼう硝等の磨砕助
剤を用いることにより、非常に効率よく、粒径の整った
結晶型に転移させることができる。磨砕助剤は、顔料に
対し0.5〜20倍、好ましくは1〜10倍用いる。こ
の粉砕後のクロロガリウムフタロシアニン結晶を、トル
エン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、2−ブタ
ノン、フェノール、ベンジルアルコール等の有機溶剤で
処理し、さらに結晶性、粒径を整え、最も好ましいクロ
ロガリウムフタロシアニン結晶を得ることができる。溶
剤処理は、必要に応じて、ガラスビーズ、スチールビー
ズ等の磨砕メディア等でミリングしながら行なってもよ
い。
【0012】本発明に使用されるクロロガリウムフタロ
シアニン結晶としては、 (A)X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ
±0.2°)の少なくとも11.0°、13.5°およ
び27.1°に強い回折ピークを有する結晶型のクロロ
ガリウムフタロシアニン結晶(図1参照)を、さらに処
理することにより得られるものであって、 (B)X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ
±0.2°)の少なくとも7.4°、16.6°、2
5.5°および28.3°に強い回折ピークを有する結
晶型のクロロガリウムフタロシアニン結晶、(図3参
照) (C)X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ
±0.2°)の少なくとも6.8°、17.3°、2
3.6°および26.9°に強い回折ピークを有する結
晶型のクロロガリウムフタロシアニン結晶(図4参照)
または (D)X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ
±0.2°)の少なくとも8.7°〜9.2°、17.
6°、27.4°および28.8°に強い回折ピークを
有する結晶型のクロロガリウムフタロシアニン結晶(図
5参照)である。
シアニン結晶としては、 (A)X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ
±0.2°)の少なくとも11.0°、13.5°およ
び27.1°に強い回折ピークを有する結晶型のクロロ
ガリウムフタロシアニン結晶(図1参照)を、さらに処
理することにより得られるものであって、 (B)X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ
±0.2°)の少なくとも7.4°、16.6°、2
5.5°および28.3°に強い回折ピークを有する結
晶型のクロロガリウムフタロシアニン結晶、(図3参
照) (C)X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ
±0.2°)の少なくとも6.8°、17.3°、2
3.6°および26.9°に強い回折ピークを有する結
晶型のクロロガリウムフタロシアニン結晶(図4参照)
または (D)X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ
±0.2°)の少なくとも8.7°〜9.2°、17.
6°、27.4°および28.8°に強い回折ピークを
有する結晶型のクロロガリウムフタロシアニン結晶(図
5参照)である。
【0013】これらのクロロガリウムフタロシアニン結
晶は、次のようにして製造することができる。(A)の
結晶型のものは、1,3−ジイミノイソインドリンと3
塩化ガリウムをキノリン中で加熱縮合し、生成物をろ別
した後、アセトンおよびメタノールで洗浄することによ
って得ることができる。また、本発明に用いる(B)、
(C)および(D)の結晶型のものは、上記(A)の結
晶型のものを自動乳鉢で乾式粉砕した後、(B)の結晶
型のものは、ベンジルアルコール、2−ブタノン、DM
F、テトラヒドロフランなど、(C)および(D)の結
晶型のものはそれぞれ塩化メチレンまたはメタノール中
で湿式粉砕することによって得ることができる。
晶は、次のようにして製造することができる。(A)の
結晶型のものは、1,3−ジイミノイソインドリンと3
塩化ガリウムをキノリン中で加熱縮合し、生成物をろ別
した後、アセトンおよびメタノールで洗浄することによ
って得ることができる。また、本発明に用いる(B)、
(C)および(D)の結晶型のものは、上記(A)の結
晶型のものを自動乳鉢で乾式粉砕した後、(B)の結晶
型のものは、ベンジルアルコール、2−ブタノン、DM
F、テトラヒドロフランなど、(C)および(D)の結
晶型のものはそれぞれ塩化メチレンまたはメタノール中
で湿式粉砕することによって得ることができる。
【0014】一方、結着樹脂としては、広範な絶縁性樹
脂から選択することができる。また、ポリ−N−ビニル
カルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピ
レン等の有機光導電性ポリマーから選択することもでき
る。好ましい結着樹脂としては、ポリビニルブチラール
樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノールAとフタル
酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステ
ル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルア
ミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、
ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルピ
ロリドン樹脂等の絶縁性樹脂をあげることができるが、
これらに限定されるものではない。これらの結着樹脂
は、単独或いは2種以上混合して用いることができる。
脂から選択することができる。また、ポリ−N−ビニル
カルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピ
レン等の有機光導電性ポリマーから選択することもでき
る。好ましい結着樹脂としては、ポリビニルブチラール
樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノールAとフタル
酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステ
ル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルア
ミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、
ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルピ
ロリドン樹脂等の絶縁性樹脂をあげることができるが、
これらに限定されるものではない。これらの結着樹脂
は、単独或いは2種以上混合して用いることができる。
【0015】またクロロガリウムフタロシアニン結晶と
結着樹脂との配合比(重量比)は、10:1〜1:10
の範囲が好ましい。これを分散させる方法としては、ボ
ールミル分散法、アトライター分散法、サンドミル分散
法等の通常の方法を用いることができるが、この際、分
散によって前記クロロガリウムフタロシアニンの結晶型
が変化しないような条件が必要とされる。ちなみに、上
記の分散法のいずれについても、分散前と結晶型が変化
していないことが確認されている。さらに分散の際、粒
子を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、さら
に好ましくは0.15μm以下の粒子サイズにすること
が有効である。
結着樹脂との配合比(重量比)は、10:1〜1:10
の範囲が好ましい。これを分散させる方法としては、ボ
ールミル分散法、アトライター分散法、サンドミル分散
法等の通常の方法を用いることができるが、この際、分
散によって前記クロロガリウムフタロシアニンの結晶型
が変化しないような条件が必要とされる。ちなみに、上
記の分散法のいずれについても、分散前と結晶型が変化
していないことが確認されている。さらに分散の際、粒
子を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、さら
に好ましくは0.15μm以下の粒子サイズにすること
が有効である。
【0016】これらの分散に用いる溶剤としては、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノー
ル、ベンジルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、アセトン、2−ブタノン、シクロヘキサノ
ン、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、キ
シレン、トルエン、モノクロロベンゼン等の通常使用す
る有機溶剤を単独または2種以上の混合物として用いる
ことができる。
ノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノー
ル、ベンジルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、アセトン、2−ブタノン、シクロヘキサノ
ン、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、キ
シレン、トルエン、モノクロロベンゼン等の通常使用す
る有機溶剤を単独または2種以上の混合物として用いる
ことができる。
【0017】本発明において用いるシランカップリング
剤の代表的な化合物は、一般式: Rn SiX(4-n) (式中、Rは有機置換基を表し、Xは加水分解性の置換
基を表し、nは1〜3の整数を意味する。)で示される
ものであって、具体的な例としては、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルアセチルシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、β−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、N−β−(アミノメチル)−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−(ジエチレントリアミノ)プロピルトリメトキ
シシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、
イミダゾリントリエトキシシラン、γ−[N−(β−メ
タクリロキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウム
クロリド]プロピルトリメトキシシラン、スチリルジア
ミノシラン、アミノジ(トリメチル)シラン、(3−ジ
アミノメチルチオプロピル)シラン、ビス−(3−トリ
エトキシシリルプロピル)−テトラスルファン等があげ
られる。これらは単独でも2種以上を混合して用いても
よい。
剤の代表的な化合物は、一般式: Rn SiX(4-n) (式中、Rは有機置換基を表し、Xは加水分解性の置換
基を表し、nは1〜3の整数を意味する。)で示される
ものであって、具体的な例としては、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルアセチルシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、β−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、N−β−(アミノメチル)−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−(ジエチレントリアミノ)プロピルトリメトキ
シシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、
イミダゾリントリエトキシシラン、γ−[N−(β−メ
タクリロキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウム
クロリド]プロピルトリメトキシシラン、スチリルジア
ミノシラン、アミノジ(トリメチル)シラン、(3−ジ
アミノメチルチオプロピル)シラン、ビス−(3−トリ
エトキシシリルプロピル)−テトラスルファン等があげ
られる。これらは単独でも2種以上を混合して用いても
よい。
【0018】本発明において、上記シランカップリング
剤を添加する場合には、クロロガリウムフタロシアニン
結晶に被覆処理する方法、クロロガリウムフタロシアニ
ン結晶を分散させる際に、混合する方法、分散した後に
分散液に添加する方法等が使用できる。分散前にクロロ
ガリウムフタロシアニン結晶に被覆処理する方法として
は、シランカップリング剤の水、有機溶剤などの溶液
と、クロロガリウムフタロシアニン結晶を混合し、その
後乾燥させる方法、シランカップリング剤をクロロガリ
ウムフタロシアニン結晶に直接噴霧して被覆する方法、
シランカップリング剤をクロロガリウムフタロシアニン
結晶と混合し、ミリングする方法などが使用される。ま
た、分散時に混合する方法としては、分散溶剤、シラン
カップリング剤、クロロガリウムフタロシアニン結晶、
結着樹脂を順次添加しながら混合し、分散する方法、同
時に添加し分散する方法などが使用できる。分散後に分
散液に添加する方法としては、分散溶剤で希釈したシラ
ンカップリング剤を添加し、攪拌或いは分散する方法等
が使用できる。
剤を添加する場合には、クロロガリウムフタロシアニン
結晶に被覆処理する方法、クロロガリウムフタロシアニ
ン結晶を分散させる際に、混合する方法、分散した後に
分散液に添加する方法等が使用できる。分散前にクロロ
ガリウムフタロシアニン結晶に被覆処理する方法として
は、シランカップリング剤の水、有機溶剤などの溶液
と、クロロガリウムフタロシアニン結晶を混合し、その
後乾燥させる方法、シランカップリング剤をクロロガリ
ウムフタロシアニン結晶に直接噴霧して被覆する方法、
シランカップリング剤をクロロガリウムフタロシアニン
結晶と混合し、ミリングする方法などが使用される。ま
た、分散時に混合する方法としては、分散溶剤、シラン
カップリング剤、クロロガリウムフタロシアニン結晶、
結着樹脂を順次添加しながら混合し、分散する方法、同
時に添加し分散する方法などが使用できる。分散後に分
散液に添加する方法としては、分散溶剤で希釈したシラ
ンカップリング剤を添加し、攪拌或いは分散する方法等
が使用できる。
【0019】本発明において、シランカップリング剤
は、クロロガリウムフタロシアニン結晶100重量部に
対して、3〜20重量部が使用され、好ましくは、5〜
15重量部が使用される。シランカップリング剤の量が
3重量部未満では、添加効果がなく、20重量部より多
く用いると、形成される電子写真感光体の電気特性や画
質に悪影響が生じることがある。
は、クロロガリウムフタロシアニン結晶100重量部に
対して、3〜20重量部が使用され、好ましくは、5〜
15重量部が使用される。シランカップリング剤の量が
3重量部未満では、添加効果がなく、20重量部より多
く用いると、形成される電子写真感光体の電気特性や画
質に悪影響が生じることがある。
【0020】電荷輸送層は、電荷輸送材料を適当な結着
樹脂中に含有させて形成される。電荷輸送材料として
は、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール誘
導体、1,3,5−トリフェニルピラゾリン、1−[ピ
リジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン
等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、ジベンジ
ルアニリン等の芳香族第3級アミノ化合物、N,N′−
ジフェニル−N,N′−ビス−(3−メチルフェニル)
−[1,1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミン等の
芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4′−ジエチルア
ミノフェニル)−5,6−ジ−(4′−メトキシフェニ
ル)−1,2,4−トリアジン等の1,2,4−トリア
ジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−
1,1′−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン誘導
体、2−フェニル−4−スチリルキナゾリン等のキナゾ
リン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキ
シフェニル)ベンゾフラン等のベンゾフラン誘導体、p
−(2,2′−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニ
ルアニリン等のα−スチルベン誘導体、「Journa
l of Imaging Science」29:7
〜10(1985)に記載されているエナミン誘導体、
N−エチルカルバゾール、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ルおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾールエチルグ
ルタメートおよびその誘導体、さらにはピレン、ポリビ
ニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアク
リジン、ポリ−9−ビフェニルアントラセン、ピレン/
ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール/ホルムア
ルデヒド樹脂などの公知の電荷輸送材料を用いることが
できるが、これらに限定されるものではない。また、こ
れらの電荷輸送材料は単独或いは2種以上混合して用い
ることができる。
樹脂中に含有させて形成される。電荷輸送材料として
は、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール誘
導体、1,3,5−トリフェニルピラゾリン、1−[ピ
リジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン
等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、ジベンジ
ルアニリン等の芳香族第3級アミノ化合物、N,N′−
ジフェニル−N,N′−ビス−(3−メチルフェニル)
−[1,1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミン等の
芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4′−ジエチルア
ミノフェニル)−5,6−ジ−(4′−メトキシフェニ
ル)−1,2,4−トリアジン等の1,2,4−トリア
ジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−
1,1′−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン誘導
体、2−フェニル−4−スチリルキナゾリン等のキナゾ
リン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキ
シフェニル)ベンゾフラン等のベンゾフラン誘導体、p
−(2,2′−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニ
ルアニリン等のα−スチルベン誘導体、「Journa
l of Imaging Science」29:7
〜10(1985)に記載されているエナミン誘導体、
N−エチルカルバゾール、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ルおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾールエチルグ
ルタメートおよびその誘導体、さらにはピレン、ポリビ
ニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアク
リジン、ポリ−9−ビフェニルアントラセン、ピレン/
ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール/ホルムア
ルデヒド樹脂などの公知の電荷輸送材料を用いることが
できるが、これらに限定されるものではない。また、こ
れらの電荷輸送材料は単独或いは2種以上混合して用い
ることができる。
【0021】さらに電荷輸送層に用いる結着樹脂として
は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタク
リル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩
化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセ
テート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニ
リデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイ
ン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹
脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−ア
ルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾールなどの公
知の樹脂を用いることができるが、これらに限定される
ものではない。また、これらの結着樹脂は、単独或いは
2種以上混合して用いることができる。
は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタク
リル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩
化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセ
テート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニ
リデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイ
ン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹
脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−ア
ルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾールなどの公
知の樹脂を用いることができるが、これらに限定される
ものではない。また、これらの結着樹脂は、単独或いは
2種以上混合して用いることができる。
【0022】電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(重量
比)は、10:1〜1:5の範囲が好ましい。本発明で
用いる電荷輸送層の厚みは、一般的には、5〜50μ
m、好ましくは10〜30μmが適当である。塗布方法
としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコー
ティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティン
グ法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティン
グ法、カーテンコーティング法などの通常の方法を用い
ることができる。さらに電荷輸送層を設ける際に用いる
溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロル
ベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、2−ブタノ
ン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エ
チレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロ
フラン、エチルエーテル等の環状もしくは直鎖状のエー
テル類などの通常使用される有機溶剤を単独或いは2種
以上混合して用いることができる。
比)は、10:1〜1:5の範囲が好ましい。本発明で
用いる電荷輸送層の厚みは、一般的には、5〜50μ
m、好ましくは10〜30μmが適当である。塗布方法
としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコー
ティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティン
グ法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティン
グ法、カーテンコーティング法などの通常の方法を用い
ることができる。さらに電荷輸送層を設ける際に用いる
溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロル
ベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、2−ブタノ
ン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エ
チレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロ
フラン、エチルエーテル等の環状もしくは直鎖状のエー
テル類などの通常使用される有機溶剤を単独或いは2種
以上混合して用いることができる。
【0023】また、複写機中で発生するオゾンや酸化性
ガス、或いは光、熱による感光体の劣化を防止する目的
で、感光層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤などの
添加剤を添加することができる。例えば、酸化防止剤と
しては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パ
ラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキ
ノン、スピロクマロン、スピロインダノンおよびそれら
の誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物などがあげら
れる。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾ
トリアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペ
リジン等の誘導体があげられる。
ガス、或いは光、熱による感光体の劣化を防止する目的
で、感光層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤などの
添加剤を添加することができる。例えば、酸化防止剤と
しては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パ
ラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキ
ノン、スピロクマロン、スピロインダノンおよびそれら
の誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物などがあげら
れる。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾ
トリアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペ
リジン等の誘導体があげられる。
【0024】また、感度の向上、残留電位の低減、繰り
返し使用時の疲労低減などを目的として、少なくとも1
種の電子受容性物質を含有させるせることができる。本
発明の感光体に使用可能な電子受容性物質としては、例
えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マ
レイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、
テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o
−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニ
ル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノ
ン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息
香酸、フタル酸などをあげることができる。これらのう
ち、フルオレノン系、キノン系やCl、CN、NO2 な
どの電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に好
ましい。
返し使用時の疲労低減などを目的として、少なくとも1
種の電子受容性物質を含有させるせることができる。本
発明の感光体に使用可能な電子受容性物質としては、例
えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マ
レイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、
テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o
−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニ
ル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノ
ン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息
香酸、フタル酸などをあげることができる。これらのう
ち、フルオレノン系、キノン系やCl、CN、NO2 な
どの電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に好
ましい。
【0025】さらに必要に応じて、電荷輸送層の上に保
護層を設けてもよい。保護層は、積層構造からなる感光
層の帯電時の電荷輸送層の化学的変質を防止すると共
に、感光層の機械的強度を改善するために用いられる。
保護層は、導電性材料を適当な結着樹脂中に含有させて
形成される。導電性材料としては、N,N′−ジメチル
フェロセン等のメタロセン化合物、N,N′−ジフェニ
ル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−[1,
1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミン等の芳香族ア
ミン化合物、酸化アンチモン、酸化スズ、酸化チタン、
酸化インジウム、酸化スズ−酸化アンチモン等の金属酸
化物等の材料を用いることができるが、これらに限定さ
れるものではない。また、保護層に用いる結着樹脂とし
ては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、
ポリアクリルアミド樹脂などの公知の樹脂を用いること
ができる。また、この保護層は、その電気抵抗が109
〜1014Ω・cmとなるように構成することが好まし
い。電気抵抗が1014Ω・cmよりも大きくなると、残
留電位が上昇し、カブリの多い複写物となってしまい、
また、109 Ω・cmよりも低いと、画像のボケ、解像
力の低下が生じてしまう。また、保護層は、像露光に用
いられる光の透過を実質上妨げないように構成しなけれ
ばならない。本発明で用いる保護層の膜厚は、0.5〜
20μm、好ましくは1〜10μmが適当である。
護層を設けてもよい。保護層は、積層構造からなる感光
層の帯電時の電荷輸送層の化学的変質を防止すると共
に、感光層の機械的強度を改善するために用いられる。
保護層は、導電性材料を適当な結着樹脂中に含有させて
形成される。導電性材料としては、N,N′−ジメチル
フェロセン等のメタロセン化合物、N,N′−ジフェニ
ル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−[1,
1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミン等の芳香族ア
ミン化合物、酸化アンチモン、酸化スズ、酸化チタン、
酸化インジウム、酸化スズ−酸化アンチモン等の金属酸
化物等の材料を用いることができるが、これらに限定さ
れるものではない。また、保護層に用いる結着樹脂とし
ては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、
ポリアクリルアミド樹脂などの公知の樹脂を用いること
ができる。また、この保護層は、その電気抵抗が109
〜1014Ω・cmとなるように構成することが好まし
い。電気抵抗が1014Ω・cmよりも大きくなると、残
留電位が上昇し、カブリの多い複写物となってしまい、
また、109 Ω・cmよりも低いと、画像のボケ、解像
力の低下が生じてしまう。また、保護層は、像露光に用
いられる光の透過を実質上妨げないように構成しなけれ
ばならない。本発明で用いる保護層の膜厚は、0.5〜
20μm、好ましくは1〜10μmが適当である。
【0026】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。な
お、「部」は、すべて「重量部」を意味する。
お、「部」は、すべて「重量部」を意味する。
【0027】合成例(クロロガリウムフタロシアニンの
合成) 合成例1 1,3−ジイミノイソインドリン30部、3塩化ガリウ
ム9.1部をキノリン230部中に入れ、200℃にお
いて3時間反応させた後、生成物をろ別し、アセトンお
よびメタノールで洗浄し、次いで、湿ケーキを乾燥後、
クロロガリウムフタロシアニン結晶28部を得た。得ら
れたクロロガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折
図を図1に示す。
合成) 合成例1 1,3−ジイミノイソインドリン30部、3塩化ガリウ
ム9.1部をキノリン230部中に入れ、200℃にお
いて3時間反応させた後、生成物をろ別し、アセトンお
よびメタノールで洗浄し、次いで、湿ケーキを乾燥後、
クロロガリウムフタロシアニン結晶28部を得た。得ら
れたクロロガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折
図を図1に示す。
【0028】合成例2 合成例1で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
3部を、自動乳鉢(商品名:Lab−Mill UT−
21型、ヤマト科学社製)で3時間乾式粉砕した。得ら
れたクロロガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折
図を図2に示す。
3部を、自動乳鉢(商品名:Lab−Mill UT−
21型、ヤマト科学社製)で3時間乾式粉砕した。得ら
れたクロロガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折
図を図2に示す。
【0029】合成例3 合成例2で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
0.5部を、1mmφのガラスビーズ60部と共にベン
ジルアルコール20部中で、室温において24時間ボー
ルミリングした後、ろ別し、メタノール10部で洗浄し
て、クロロガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られ
たクロロガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図
を図3に示す。
0.5部を、1mmφのガラスビーズ60部と共にベン
ジルアルコール20部中で、室温において24時間ボー
ルミリングした後、ろ別し、メタノール10部で洗浄し
て、クロロガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られ
たクロロガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図
を図3に示す。
【0030】合成例4 合成例2で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
3部を、1mmφのガラスビーズ60部と共に塩化メチ
レン20部中で、室温において24時間ボールミリング
した後、ろ別し、メタノール10部で洗浄して、クロロ
ガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られたクロロガ
リウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図を図4に示
す。
3部を、1mmφのガラスビーズ60部と共に塩化メチ
レン20部中で、室温において24時間ボールミリング
した後、ろ別し、メタノール10部で洗浄して、クロロ
ガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られたクロロガ
リウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図を図4に示
す。
【0031】合成例5 合成例2で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
3部を、1mmφのガラスビーズ60部と共にメタノー
ル20部中で、室温において24時間ボールミリングし
た後、ろ別し、メタノール10部で洗浄して、クロロガ
リウムフタロシアニン結晶を得た。得られたクロロガリ
ウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図を図5に示
す。
3部を、1mmφのガラスビーズ60部と共にメタノー
ル20部中で、室温において24時間ボールミリングし
た後、ろ別し、メタノール10部で洗浄して、クロロガ
リウムフタロシアニン結晶を得た。得られたクロロガリ
ウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図を図5に示
す。
【0032】実施例1 アルミニウム基板上に、ジルコニウム化合物(商品名:
オルガチックスZC540、マツモト製薬社製)10部
およびシラン化合物(商品名:A1110、日本ユニカ
ー社製)1部とi−プロパノール40部およびn−ブタ
ノール20部からなる溶液を浸漬コーティング法にて塗
布し、120℃において10分間加熱乾燥し、膜厚0.
5μmの下引き層を形成した。次に、合成例3で得たク
ロロガリウムフタロシアニン結晶1部と、γ−メタクリ
ロキシトリメトキシシラン(商品名:KBM503、信
越化学社製)0.1部をガラスビーズと共に、ペイント
シェーカーで1時間処理し、次いで、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体樹脂(商品名:VMCH、ユニオンカー
バイド社製)1部および酢酸n−ブチル100部と混合
し、ガラスビーズと共にペイントシェーカーで1時間処
理して分散した後、得られた塗布液を上記下引き層の上
に、浸漬コーティング法により塗布し、100℃におい
て10分間加熱乾燥し、膜厚0.15μmの電荷発生層
を形成した。また、分散後の前記クロロガリウムフタロ
シアニン結晶の結晶型は、X線回折によって分散前の結
晶型と比較して、変化していないことを確認した。
オルガチックスZC540、マツモト製薬社製)10部
およびシラン化合物(商品名:A1110、日本ユニカ
ー社製)1部とi−プロパノール40部およびn−ブタ
ノール20部からなる溶液を浸漬コーティング法にて塗
布し、120℃において10分間加熱乾燥し、膜厚0.
5μmの下引き層を形成した。次に、合成例3で得たク
ロロガリウムフタロシアニン結晶1部と、γ−メタクリ
ロキシトリメトキシシラン(商品名:KBM503、信
越化学社製)0.1部をガラスビーズと共に、ペイント
シェーカーで1時間処理し、次いで、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体樹脂(商品名:VMCH、ユニオンカー
バイド社製)1部および酢酸n−ブチル100部と混合
し、ガラスビーズと共にペイントシェーカーで1時間処
理して分散した後、得られた塗布液を上記下引き層の上
に、浸漬コーティング法により塗布し、100℃におい
て10分間加熱乾燥し、膜厚0.15μmの電荷発生層
を形成した。また、分散後の前記クロロガリウムフタロ
シアニン結晶の結晶型は、X線回折によって分散前の結
晶型と比較して、変化していないことを確認した。
【0033】次に、下記構造式(1)
【化1】 で示される化合物2部と、下記構造式(2)
【0034】
【化2】 (nは整数であって、MW =39000(粘度平均分子
量)になる数)で示されるポリ(4,4′−シクロヘキ
シリデンジフェニレンカーボネート)3部を、モノクロ
ロベンゼン20部に溶解し、得られた塗布液を、電荷発
生層が形成されたアルミニウム基板上に浸漬コーティン
グ法によって塗布し、120℃において1時間加熱乾燥
し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
量)になる数)で示されるポリ(4,4′−シクロヘキ
シリデンジフェニレンカーボネート)3部を、モノクロ
ロベンゼン20部に溶解し、得られた塗布液を、電荷発
生層が形成されたアルミニウム基板上に浸漬コーティン
グ法によって塗布し、120℃において1時間加熱乾燥
し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0035】上記のようにして形成された電子写真感光
体を、レーザープリンター改造スキャナー(XP−11
改造機:富士ゼロックス社製)を用いて、常温常湿(2
0℃、40%RH)下で、グリッド印加電圧−700V
のスコロトロン帯電器で帯電し(A)、780nmの半
導体レーザーを用いて、1秒後に29.0エルグ/cm
2 の光を照射して放電を行い(B)、さらに3秒後に5
0エルグ/cm2 の赤色LED光を照射して除電を行う
(C)プロセスによって、各部の電位(VH 、VL 、V
RP)を測定した。また、5000回繰り返し処理後の各
部の電位(VH、VL 、VRP)の測定も行った。また、
この測定を、低温低湿(10℃、15%RH)、高温高
湿(28℃、85%RH)の各環境下でも行い、3環境
間での各電位の変動量(ΔVH 、ΔVL 、ΔVRP)を測
定し、環境安定性の評価を行った。さらに、これらの電
子写真感光体をレーザープリンター(XP−11、富士
ゼロックス社製)に装着し、高温高湿(28℃、85%
RH)下で10000枚の耐久試験を行い、画質評価を
行った。それらの結果を表1に示す。
体を、レーザープリンター改造スキャナー(XP−11
改造機:富士ゼロックス社製)を用いて、常温常湿(2
0℃、40%RH)下で、グリッド印加電圧−700V
のスコロトロン帯電器で帯電し(A)、780nmの半
導体レーザーを用いて、1秒後に29.0エルグ/cm
2 の光を照射して放電を行い(B)、さらに3秒後に5
0エルグ/cm2 の赤色LED光を照射して除電を行う
(C)プロセスによって、各部の電位(VH 、VL 、V
RP)を測定した。また、5000回繰り返し処理後の各
部の電位(VH、VL 、VRP)の測定も行った。また、
この測定を、低温低湿(10℃、15%RH)、高温高
湿(28℃、85%RH)の各環境下でも行い、3環境
間での各電位の変動量(ΔVH 、ΔVL 、ΔVRP)を測
定し、環境安定性の評価を行った。さらに、これらの電
子写真感光体をレーザープリンター(XP−11、富士
ゼロックス社製)に装着し、高温高湿(28℃、85%
RH)下で10000枚の耐久試験を行い、画質評価を
行った。それらの結果を表1に示す。
【0036】実施例2 実施例1と同様のクロロガリウムフタロシアニン結晶1
部を、γ−メタクリロキシトリメトキシシラン(商品
名:KBM503、信越化学社製)のメタノール/水=
90/10の混合溶液1部と1時間攪拌混合し、その後
100℃で1時間乾燥させたものを電荷発生材料として
用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を
作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
部を、γ−メタクリロキシトリメトキシシラン(商品
名:KBM503、信越化学社製)のメタノール/水=
90/10の混合溶液1部と1時間攪拌混合し、その後
100℃で1時間乾燥させたものを電荷発生材料として
用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を
作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0037】実施例3 実施例1と同様のクロロガリウムフタロシアニン結晶1
部を、γ−メタクリロキシトリメトキシシラン(商品
名:KBM503、信越化学社製)0.1部、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂(商品名:VMCH、ユニ
オンカーバイド社製)1部および酢酸n−ブチル100
部と混合し、ガラスビーズと共にペイントシェーカーで
1時間処理して分散したものを、電荷発生層形成用塗布
液として用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真
感光体を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1
に示す。
部を、γ−メタクリロキシトリメトキシシラン(商品
名:KBM503、信越化学社製)0.1部、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂(商品名:VMCH、ユニ
オンカーバイド社製)1部および酢酸n−ブチル100
部と混合し、ガラスビーズと共にペイントシェーカーで
1時間処理して分散したものを、電荷発生層形成用塗布
液として用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真
感光体を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1
に示す。
【0038】 実施例4 合成例4で調製されたクロロガリウムフタロシアニン結
晶を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光
体を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示
す。 実施例5 合成例5で調製されたクロロガリウムフタロシアニン結
晶を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光
体を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示
す。
晶を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光
体を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示
す。 実施例5 合成例5で調製されたクロロガリウムフタロシアニン結
晶を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光
体を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示
す。
【0039】 実施例6 シランカップリング剤として、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシランを用いた以外は、実施例1と同様
にして電子写真感光体を作製し、同様の測定を行った。
その結果を表1に示す。 実施例7 シランカップリング剤として、ビニルトリメトキシシラ
ンを用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光
体を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示
す。 実施例8 シランカップリング剤として、ビニルトリアセチルシラ
ンを用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光
体を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示
す。
ルトリメトキシシランを用いた以外は、実施例1と同様
にして電子写真感光体を作製し、同様の測定を行った。
その結果を表1に示す。 実施例7 シランカップリング剤として、ビニルトリメトキシシラ
ンを用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光
体を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示
す。 実施例8 シランカップリング剤として、ビニルトリアセチルシラ
ンを用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光
体を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示
す。
【0040】 実施例9 シランカップリング剤として、β−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシランを用いた以
外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、
同様の測定を行った。その結果を表1に示す。 実施例10 シランカップリング剤として、ビニルトリス(β−メト
キシエトキシ)シランを用いた以外は、実施例1と同様
にして電子写真感光体を作製し、同様の測定を行った。
その結果を表1に示す。
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシランを用いた以
外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、
同様の測定を行った。その結果を表1に示す。 実施例10 シランカップリング剤として、ビニルトリス(β−メト
キシエトキシ)シランを用いた以外は、実施例1と同様
にして電子写真感光体を作製し、同様の測定を行った。
その結果を表1に示す。
【0041】 比較例1 実施例1において、シランカップリング剤でクロロガリ
ウムフタロシアニン結晶を処理せずに電荷発生材料とし
て用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体
を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示
す。 比較例2 実施例4において、シランカップリング剤でクロロガリ
ウムフタロシアニン結晶を処理せずに電荷発生材料とし
て用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体
を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示
す。 比較例3 実施例5において、シランカップリング剤でクロロガリ
ウムフタロシアニン結晶を処理せずに電荷発生材料とし
て用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体
を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示
す。
ウムフタロシアニン結晶を処理せずに電荷発生材料とし
て用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体
を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示
す。 比較例2 実施例4において、シランカップリング剤でクロロガリ
ウムフタロシアニン結晶を処理せずに電荷発生材料とし
て用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体
を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示
す。 比較例3 実施例5において、シランカップリング剤でクロロガリ
ウムフタロシアニン結晶を処理せずに電荷発生材料とし
て用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体
を作製し、同様の測定を行った。その結果を表1に示
す。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体においては、感
光層を形成する場合に、上記のようにクロロガリウムフ
タロシアニン結晶とシランカップリング剤とを組み合わ
せて使用するから、塗布液におけるクロロガリウムフタ
ロシアニン結晶の分散性、塗布液の塗布性および保存性
が良好であり、その結果、形成される電子写真感光体
は、上記の比較からも明らかなように、感度特性、電荷
保持性、画質特性において非常に優れたものである。
光層を形成する場合に、上記のようにクロロガリウムフ
タロシアニン結晶とシランカップリング剤とを組み合わ
せて使用するから、塗布液におけるクロロガリウムフタ
ロシアニン結晶の分散性、塗布液の塗布性および保存性
が良好であり、その結果、形成される電子写真感光体
は、上記の比較からも明らかなように、感度特性、電荷
保持性、画質特性において非常に優れたものである。
【図1】 合成例1で得られたクロロガリウムフタロシ
アニン結晶の粉末X線回折図を示す。
アニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図2】 合成例2で得られたクロロガリウムフタロシ
アニン結晶の粉末X線回折図を示す。
アニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図3】 合成例3で得られたクロロガリウムフタロシ
アニン結晶の粉末X線回折図を示す。
アニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図4】 合成例4で得られたクロロガリウムフタロシ
アニン結晶の粉末X線回折図を示す。
アニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図5】 合成例5で得られたクロロガリウムフタロシ
アニン結晶の粉末X線回折図を示す。
アニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図6】 本発明の電子写真感光体の一例の模式的断面
図を示す。
図を示す。
【図7】 本発明の電子写真感光体の一例の模式的断面
図を示す。
図を示す。
【図8】 本発明の電子写真感光体の一例の模式的断面
図を示す。
図を示す。
【図9】 本発明の電子写真感光体の一例の模式的断面
図を示す。
図を示す。
【図10】 本発明の電子写真感光体の一例の模式的断
面図を示す。
面図を示す。
【図11】 本発明の電子写真感光体の一例の模式的断
面図を示す。
面図を示す。
1…電荷発生層、2…電荷輸送層、3…導電性支持体、
4…下引き層、5…保護層、6…感光層
4…下引き層、5…保護層、6…感光層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/06 371 G03G 5/05 104
Claims (4)
- 【請求項1】 導電性支持体上に、感光層を設けた電子
写真感光体において、感光層中に、電荷発生材料とし
て、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2
°)において、少なくとも7.4°、16.6°、2
5.5°および28.3°に強い回折ピークを有する結
晶型、少なくとも6.8°、17.3°、23.6°お
よび26.9°に強い回折ピークを有する結晶型または
少なくとも8.7°〜9.2°、17.6°、27.4
°および28.8°に強い回折ピークを有する結晶型を
持つクロロガリウムフタロシアニン結晶を含有し、か
つ、シランカップリング剤を含有することを特徴とする
電子写真感光体。 - 【請求項2】 感光層が電荷発生層と電荷輸送層からな
り、電荷発生層が結着樹脂中に前記結晶型を持つクロロ
ガリウムフタロシアニン結晶とシランカップリング剤を
含有することを特徴とする請求項1記載の電子写真感光
体。 - 【請求項3】 シランカップリング剤で被覆された前記
結晶型を持つクロロガリウムフタロシアニン結晶が結着
樹脂中に分散してなる電荷発生層を有することを特徴と
する請求項1記載の電子写真感光体。 - 【請求項4】 前記結晶型を持つクロロガリウムフタロ
シアニン結晶100重量部に対して、シランカップリン
グ剤3〜20重量部を含有することを特徴とする請求項
1ないし3のいずれか1項記載の電子写真感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4190231A JP2797847B2 (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | 電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4190231A JP2797847B2 (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | 電子写真感光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0611873A JPH0611873A (ja) | 1994-01-21 |
JP2797847B2 true JP2797847B2 (ja) | 1998-09-17 |
Family
ID=16254675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4190231A Expired - Fee Related JP2797847B2 (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2797847B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW509149U (en) * | 1995-07-14 | 2002-11-01 | Zebra Co Ltd | Writing instrument |
JPH1089407A (ja) * | 1996-09-17 | 1998-04-07 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 免震構造体 |
JP4178767B2 (ja) * | 2001-06-20 | 2008-11-12 | 富士ゼロックス株式会社 | 光書き込み型記録媒体およびその製造方法 |
JP6307968B2 (ja) * | 2014-03-25 | 2018-04-11 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5850542A (ja) * | 1981-09-22 | 1983-03-25 | Hitachi Chem Co Ltd | 電子写真感光体 |
JPS58181049A (ja) * | 1982-04-17 | 1983-10-22 | Canon Inc | 電子写真感光体 |
JPS5944053A (ja) * | 1982-09-06 | 1984-03-12 | Oki Electric Ind Co Ltd | 電子写真用感光体 |
JP2561940B2 (ja) * | 1988-02-26 | 1996-12-11 | 東洋インキ製造株式会社 | ガリウムフタロシアニン化合物およびそれを用いた電子写真感光体 |
-
1992
- 1992-06-25 JP JP4190231A patent/JP2797847B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0611873A (ja) | 1994-01-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |