JP2003155454A - 鋼材用水性被覆剤、被覆方法及び被覆鋼材 - Google Patents

鋼材用水性被覆剤、被覆方法及び被覆鋼材

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JP2003155454A JP2001353753A JP2001353753A JP2003155454A JP 2003155454 A JP2003155454 A JP 2003155454A JP 2001353753 A JP2001353753 A JP 2001353753A JP 2001353753 A JP2001353753 A JP 2001353753A JP 2003155454 A JP2003155454 A JP 2003155454A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐食性、耐溶剤性、耐アルカリ性、塗装密着
性、皮膜密着性、浴安定性に優れ、亜鉛系被覆鋼又は無
被覆鋼等の鋼材を被覆するに好適な1液タイプの鋼材用
水性被覆剤、それによる鋼材の被覆方法、及び被覆され
た鋼材を提供する。 【解決手段】 水性分散樹脂を固形分濃度で5〜30質
量%、シリカ粒子を0.1〜20質量%及びグアニジン
化合物を0.01〜5質量%配合したことを特徴とする
鋼材用水性被覆剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、亜鉛めっき鋼板等
の鋼材を被覆するに好適な鋼材用水性被覆剤、それによ
る鋼材の被覆方法、及び被覆された鋼材に関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼
板等の鋼材は、従来から、6価クロム酸塩等を用いたク
ロメートによる防錆処理が広く行われ、必要に応じて耐
有機溶剤性、耐指紋性、耐傷つき性等を付与すべく有機
樹脂による被覆が行われた後、各種塗料が上塗りされた
り、潤滑膜が形成されていた。
【0003】近年、環境問題の高まりを背景に、従来鋼
材に施されていたクロメート処理を省略する動きがあ
る。クロメート処理層は、それ自身で高度の耐食性及び
塗装密着性を有するものであるから、このクロメート処
理を行わない場合には、これらの性能が著しく低下する
ことが予想される。そのため、クロメート処理による下
地処理を行わずに、有機樹脂による一段処理のみで良好
な耐食性及び塗装密着性を有する防錆層を形成すること
が要求されることとなってきた。
【0004】特開平11−71536公報には、2価金
属で中和されたアイオノマー樹脂とエポキシ化合物との
反応物にシリカ、エポキシ化合物を含有させた金属表面
用防錆処理剤が開示されている。この処理剤は、塗料等
の硬化性樹脂との密着性を改善できる。また、エポキシ
化合物を配合した直後は、耐アルカリ性は良好である。
しかしポットライフが短く、経時によりエポキシ化合物
と水とが反応し、グリシジル基の開環反応が起こるた
め、アイオノマー樹脂中のカルボキシル基と架橋でき
ず、耐アルカリ性が極めて悪くなる。また金属素材との
密着性が悪く、特に湿潤条件下では、水が皮膜を通じて
金属素材界面へ浸透し、皮膜が剥離する。
【0005】特開2000−273659公報には、1
価金属と2価金属で中和されたアイオノマー樹脂とアミ
ンで中和されたポリオレフィン樹脂とエポキシ化合物と
の反応物にシリカ、エポキシ化合物、シランカップリン
グ剤、チオ硫酸イオンを配合した金属表面用防錆処理剤
が開示されている。この処理剤は、シランカップリング
剤を後添加する分、上記特開平11−71536公報に
記載の技術より耐アルカリ性と塗装密着性が向上する。
しかし、シランカップリング剤を添加した直後から、ア
ルコキシル基の加水分解が起こり、縮重合反応によりシ
ランカップリング剤が高分子化するため、耐アルカリ性
が経時により低下してしまう。また、金属素材との密着
性も不十分である。
【0006】一方、アルミニウムの塗装下地処理剤とし
て、特開2000−204485号公報には、0.5〜
200g/lの量の樹脂を含む水溶液又は水性分散体に
イミダゾール類、トリアジン類、トリアゾール類、グア
ニン類、グアニジン類等の孤立電子対を持つ窒素原子を
含有する化合物の1種又は2種以上を0.1〜20g/
l含有するものが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐食
性、耐溶剤性、耐アルカリ性、塗装密着性、皮膜密着
性、浴安定性に優れ、亜鉛系被覆鋼又は無被覆鋼等の鋼
材を被覆するに好適な1液タイプの鋼材用水性被覆剤、
それによる鋼材の被覆方法、及び被覆された鋼材を提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、水性分散樹脂
を固形分濃度で5〜30質量%、シリカ粒子を0.1〜
20質量%及びグアニジン化合物を0.01〜5質量%
配合したことを特徴とする鋼材用水性被覆剤である。
【0009】本発明は、上記鋼材用水性被覆剤を鋼材表
面に塗布して皮膜を形成することを特徴とする鋼材の被
覆方法でもある。また、本発明は、上記鋼材用水性被覆
剤を鋼材表面に塗布して皮膜を形成した後、該皮膜の上
に上塗り塗料を塗布して塗膜を形成することを特徴とす
る鋼材の被覆方法でもある。さらに、本発明は、上記鋼
材の被覆方法によって得られる被覆された鋼材でもあ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に述べ
る。本発明の鋼材用水性被覆剤は、水性分散樹脂、シリ
カ粒子及びグアニジン化合物を配合してなるものであ
る。
【0011】本発明の鋼材用水性被覆剤に配合される水
性分散樹脂としては特に限定されず、例えば、水性アク
リル樹脂、水性ウレタン樹脂、水性ポリエステル樹脂、
水性エポキシ樹脂、水性オレフィン樹脂、水性アイオノ
マー樹脂等を挙げることができる。
【0012】上記水性アクリル樹脂は、スチレン、アル
キル(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリル酸、ヒ
ドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、アルコキシ
シラン(メタ)アクリレート類などの不飽和単量体を水
溶液中で重合開始剤を用いてラジカル重合することによ
って、水溶化あるいは水分散化させるなどして得ること
ができる。重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウムなどの過硫酸塩、アゾビスシアノ吉草
酸、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物など
が使用できる。
【0013】上記水性ウレタン樹脂は、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、
1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
トリエチレングリコール、ビスフェノールヒドロキシプ
ロピルエーテル、グリセリン、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパンなどの多価アルコール類とヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、トリレンジイソシアネートなどのジイソシアネー
ト化合物とを反応させ、さらにジアミンなどで鎖延長
し、水分散化させるなどして得ることができる。
【0014】上記水性ポリエステル樹脂は、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、トリエチレングリコール、ビスフェノールヒドロキ
シプロピルエーテル、グリセリン、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコール類と
無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水コハ
ク酸、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸、イタ
コン酸、フマル酸、無水ハイミック酸などの多塩基酸と
を脱水縮合させ、アンモニアやアミンなどで中和し、水
分散化させるなどして得ることができる。
【0015】上記水性エポキシ樹脂は、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、
レゾルシン型エポキシ樹脂、フェノール・ノボラック型
エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂を界面活性剤で強制乳
化し、水分散化させて得る方法や上記エポキシ樹脂の存
在下で、高酸価アクリル樹脂をラジカル重合したのち、
アンモニアやアミンなどで中和し、水分散化させるなど
して得ることができる。
【0016】上記水性オレフィン樹脂は、エチレンとメ
タクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸とを高温高圧
下でラジカル重合したのち、アンモニアやアミンなどで
中和し、水分散化させるなどして得ることができる。
【0017】上記水性アイオノマー樹脂は、エチレンと
メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イ
タコン酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸とを高温高
圧下でラジカル重合したのち、KOH、NaOH、Li
OHなどの金属化合物あるいは上記金属化合物を含有す
るアンモニアやアミンなどで中和し、水分散化させるな
どして得ることができる。
【0018】上記水性分散樹脂は、1種または2種以上
用いてもよい。また、上記水性分散樹脂の少なくとも1
種の存在下で、水性アクリル樹脂、水性ウレタン樹脂、
水性ポリエステル樹脂、水性エポキシ樹脂、水性オレフ
ィン樹脂、水性アイオノマー樹脂の少なくとも1種によ
って変性することによって得られる水性複合樹脂を1種
または2種以上用いてもよい。
【0019】本発明の鋼材用水性被覆剤において、上記
水性分散樹脂が、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体
の中和物であることが好ましい。ここで、上記水性分散
樹脂が、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体の中和物
であるとは、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体に含
有されるカルボキシル基の一部又は全量を中和したもの
であることを意味するものである。
【0020】上記エチレン−不飽和カルボン酸共重合体
は、エチレンとメタクリル酸、アクリル酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸等の不飽和カル
ボン酸とを高温高圧下でラジカル重合させて得られるコ
ポリマーである。
【0021】上記エチレン−不飽和カルボン酸共重合体
は、不飽和カルボン酸を15〜30質量%含有するもの
であることが好ましい。また、メルトフローレート(1
90℃)が1〜500g/10minであるものが好ま
しく、特に10〜300g/10minであるものが好
ましい。このようなエチレン−不飽和カルボン酸共重合
体としては、例えば、エチレン−アクリル酸共重合体
が、商品名プリマコール5980Iとしてダウケミカル
社から、ニュクレルN5130Hとして三井・デュポン
ポリケミカル社から販売されている。また、エチレン−
メタクリル酸共重合体が、商品名ニュクレルN206
0、同N2030H、同N2050Hとして三井・デュ
ポンポリケミカル社から販売されている。これらのエチ
レン−不飽和カルボン酸共重合体は、単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。より好ましい形態とし
ては、上記水性分散樹脂が、不飽和カルボン酸を15〜
30質量%含有するエチレン−不飽和カルボン酸共重合
体の中和物であるものを挙げることができる。
【0022】上記エチレン−不飽和カルボン酸共重合体
の中和物が、アルカリ金属、アンモニア及びアミンから
なる群より選択される少なくとも1種で中和されるもの
であることが好ましい。すなわち、エチレン−不飽和カ
ルボン酸共重合体に含有されるカルボキシル基の一部又
は全量が、KOH、NaOH、LiOH等の金属化合物
により供給されるアルカリ金属、アンモニア及びアミン
からなる群より選択される少なくとも1種によって、中
和されるものであること意味するものである。好ましく
は、アルカリ金属又はアルカリ金属を含有するアンモニ
ア、アミンによって中和されるものである。
【0023】上記アミンとしては、例えば、トリエチル
アミン、エタノールアミン等の水溶性アミン等を挙げる
ことができる。上記アミンは、単独で用いてもよく、2
種以上を併用してもよい。
【0024】上記エチレン−不飽和カルボン酸共重合体
を中和することに用いられる金属化合物としては、例え
ば、カリウム、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属
を含む化合物が好ましいが、亜鉛、マグネシウム、カル
シウム等の2価金属を含む化合物を用いることもでき
る。上記金属化合物は、単独で用いてもよく、2種以上
を併用してもよい。また、金属化合物とともにアンモニ
ア、アミンを併用してもよい。エチレン−メタクリル酸
共重合体をNaOH及びKOHで中和した水分散体が、
商品名ケミパールS−650、同S−100、及び同S
−659として三井化学社から販売されている。
【0025】上記エチレン−不飽和カルボン酸共重合体
の中和物は、中和度が30%以上であることが好まし
い。中和度が30%以上とは、エチレン−不飽和カルボ
ン酸共重合体に含有されるカルボキシル基の30%以上
が中和されていることを意味するものである。より好ま
しい形態としては、上記エチレン−不飽和カルボン酸共
重合体の中和物が、アルカリ金属、アンモニア及びアミ
ンからなる群より選択される少なくとも1種で中和さ
れ、中和度が30%以上であるものを挙げることができ
る。上記金属化合物単独で中和される場合、中和度が3
0%未満の場合は水分散性が十分でなく、また、中和度
が極端に低い場合は水に分散しなくなる。一方、中和度
の上限は特に限定しないが、耐食性の観点からは200
%以内とすることが好適である。
【0026】上記エチレン−不飽和カルボン酸共重合体
に含有されるカルボキシル基を中和する反応温度として
は、50〜150℃であることが好ましく、反応時間と
しては、30分〜8時間であることが好ましい。本発明
において、水性分散樹脂としては、上記エチレン−不飽
和カルボン酸共重合体の中和物を含むものである場合に
は、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体の中和物を変
性させたものであってもよい。
【0027】本発明における水性分散樹脂の固形分濃度
での含有量は、該水性被覆剤に5〜30質量%であり、
好ましくは、7〜25質量%である。この含有量が5質
量%未満では、造膜性や耐水性が低下する場合がある。
30質量%を超えると水性被覆剤の浴安定性が低下する
場合がある。
【0028】シリカ粒子は、平均粒径が0.01〜0.
5μm程度のものが好適であり、コロイダルシリカやヒ
ュームドシリカ等から適宜選択して用いることができ
る。具体例としては、スノーテックスN、スノーテック
スC(日産化学工業)やアデライトAT−20N、AT
−20A(旭電化工業)やカタロイドS−20L、カタ
ロイドSA(触媒化成工業)などが挙げられる。これら
は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
配合量は該水性被覆剤に0.1〜20質量%であり、好
ましくは1〜10質量%の範囲である。この配合量が
0.1質量%未満では鋼材表面に形成される皮膜の硬度
や耐食性が低下し、20質量%を超えると造膜性や耐水
性が低下する場合がある。
【0029】本発明におけるグアニジン化合物は、従来
から耐食性を付与するために使用されてきたクロム化合
物と同様、金属表面に吸着し易く、また酸化能力も優れ
ているため金属表面を不動態化させることができ、特に
亜鉛鋼板等の白錆防止に有効である。
【0030】グアニジン化合物は、下記式(3)で表さ
れることが好ましい。これにより、得られる水性被覆剤
の耐食性をより向上させることができる。
【0031】
【化3】
【0032】式中、X′及びY′は、同一又は異なっ
て、H、NH、フェニル基若しくはメチルフェニル基
(トリル基)を表すか、又は、置換基としてH、N
、フェニル基若しくはメチルフェニル基(トリル
基)を有していてもよく、かつ、−C(=NH)−、−
CO−若しくは−CS−を含んでもいてもよい。
【0033】上記グアニジン化合物の例としては、グア
ニジン、アミノグアニジン、グアニルチオ尿素、1,3
−ジ−o−トリルグアニジン、1−o−トリルビグアミ
ド、1,3−ジフェニルグアニジン等を挙げることがで
きる。上記グアニジン化合物は、単独で用いてもよく、
2種以上を併用してもよい。
【0034】上記グアニジン化合物の含有量は、該水性
被覆剤に0.01〜5質量%であり、好ましくは0.0
5〜5質量%である。0.01質量%未満の場合には耐
食性が不十分となり、一方5質量%を超えると耐食性が
飽和して不経済となるだけでなく、使用する水性分散樹
脂によってはゲル化して塗布不能となることがある。
【0035】本発明の鋼材用水性被覆剤は、更に、有機
チタネート化合物、チオカルボニル化合物及び/又はリ
ン酸イオンを配合してなるものであることが好ましい。
これは、有機チタネート化合物、チオカルボニル化合
物、リン酸イオンを2種以上配合してもよく、また、い
ずれか1種を配合してもよいことを意味する。すなわ
ち、本発明の鋼材用水性被覆剤において、水性分散樹
脂、シリカ粒子及びグアニジン化合物の必須成分以外
に、更に、有機チタネート化合物、チオカルボニル化合
物及びリン酸イオンからなる群より選択される少なくと
も1種を配合してなることを意味するものである。
【0036】有機チタネート化合物として用いられる具
体例としては、ジプロポキシ・ビス(トリエタノールア
ミナト)チタン、ジプロポキシ・ビス(ジエタノールア
ミナト)チタン、ジブトキシ・ビス(トリエタノールア
ミナト)チタン、ジブトキシ・ビス(ジエタノールアミ
ナト)チタン、ジプロポキシ・ビス(アセチルアセトナ
ト)チタン、ジブトキシ・ビス(アセチルアセトナト)
チタン、ジヒドロキシ・ビス(ラクタト)チタンモノア
ンモニウム塩、ジヒドロキシ・ビス(ラクタト)チタン
ジアンモニウム塩、プロパンジオキシチタンビス(エチ
ルアセトアセテート)、オキソチタンビス(モノアンモ
ニウムオキサレート)、イソプロピルトリ(N−アミド
エチル・アミノエチル)チタネート等を挙げることがで
きる。これらは単独でも良く、2種以上を併用してもよ
い。有機チタネート化合物の添加量は、該水性被覆剤
に、好ましくは0.01〜20質量%の範囲であり、よ
り好ましくは0.1〜20質量%の範囲であり、さらに
好ましくは0.1〜10質量%の範囲である。この添加
量が0.01質量%未満では形成される皮膜と鋼材との
密着性が低下し、20質量%を超えると水性被覆剤の浴
安定性が低下する場合がある。
【0037】本発明におけるチオカルボニル化合物は、
上記グアニジン化合物と同様の効果を有するものであ
る。また、チオカルボニル化合物を水性分散樹脂を含む
水性被覆剤にリン酸イオンと共に添加すると相乗作用に
より防錆効果が著しく向上し、従来のクロム含有樹脂系
防錆剤より優れた水性被覆剤を得ることができる。
【0038】本発明におけるチオカルボニル化合物は、
下記一般式(1)で表されることが好ましい。これによ
り、得られる水性被覆剤の耐食性をより向上させること
ができる。
【0039】
【化4】
【0040】式中、X、Yは、同一又は異なって、H、
OH、SH若しくはNHを表すか、又は、置換基とし
てOH、SH若しくはNHを有していてもよく、か
つ、−O−、−NH−、−S−、−CO−若しくは−C
S−を含んでもいてもよい炭素数1〜15の炭化水素基
を表し、XとYとが結合して環を形成してもよい。
【0041】上記一般式(1)で表されるチオカルボニ
ル化合物とは、下記式(I)に示すチオカルボニル基
【0042】
【化5】
【0043】を有する化合物を指し、その中でも下記式
(II)に示す窒素原子や酸素原子を有するチオカルボニ
ル基が好ましい。
【0044】
【化6】
【0045】また、水溶液中や酸又はアルカリの存在下
の条件においてチオカルボニル基含有化合物を形成する
ことのできる化合物も使用することができる。上記チオ
カルボニル化合物の例としては、下記式(III)
【0046】
【化7】
【0047】で表されるチオ尿素及びその誘導体、例え
ば、メチルチオ尿素、ジメチルチオ尿素、トリメチルチ
オ尿素、エチルチオ尿素、ジエチルチオ尿素、1,3−
ジブチルチオ尿素、フェニルチオ尿素、ジフェニルチオ
尿素、1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−
チオ尿素、エチレンチオ尿素、プロピレンチオ尿素、チ
オペンタール、チオカルバジド、チオカルバゾン類、チ
オシアヌル酸類、チオヒダントイン、2−チオウラミ
ル、3−チオウラゾール、下記式(IV)
【0048】
【化8】
【0049】で表されるチオアミド化合物及びその誘導
体、例えば、チオホルムアミド、チオアセトアミド、チ
オプロピオンアミド、チオベンズアミド、チオカルボス
チリル、チオサッカリン、下記式(V)
【0050】
【化9】
【0051】で表されるチオアルデヒド化合物、例え
ば、チオホルムアルデヒド、チオアセトアルデヒド、下
記式(VI)
【0052】
【化10】
【0053】で表されるカルボチオ酸類及びその塩類、
例えば、チオ酢酸、チオ安息香酸、ジチオ酢酸、メチル
ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバ
ミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸トリエ
チルアミン塩、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウ
ム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピぺリジン塩、
ピペコリルジチオカルバミン酸ピペコリン塩、o−エチ
ルキサントゲン酸カリウム、下記式(VII)
【0054】
【化11】
【0055】で表されるチオ炭酸類、例えば、エチレン
トリジチオカルボネート、その他上記式(I)の構造を
有する化合物、例えば、チオクマゾン、チオクモチアゾ
ン、チオニンブルーJ、チオピロン、チオピリン、チオ
ベンゾフェノン等が挙げられる。これらのチオカルボニ
ル化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用して
もよい。なお、上記チオカルボニル化合物のうち水に溶
解しないものは、アルカリ溶液で一旦溶解させた後、被
覆剤中に配合する。
【0056】上記チオカルボニル化合物は、下記一般式
(2)で表される側鎖を有し、重量平均分子量が100
0〜1000000である重合体であることが好まし
い。このような重合体である場合には、得られる水性被
覆剤の耐食性をより向上させることができる。
【0057】
【化12】
【0058】Zは、−(CHCOO-Aを表し、
aは、1〜8の整数であり、Aは、アンモニア、アミン
又は1価金属イオンを表す。
【0059】上記一般式(2)で表される側鎖をする重
合体としては特に限定されず、例えば、下記一般式
(4)で表されるものを挙げることができる。
【0060】
【化13】
【0061】m及びnは、重合体の重量平均分子量が1
000〜1000000となる整数である。n/n+m
は、0.2〜0.8であり、好ましくは0.3〜0.6
である。0.2未満の場合には、重合体の水溶性が低下
する、一方、0.8を超えると、耐食性が低下する。A
は、同一又は異なっていてもよい。B、Cは、重合体の
主鎖を表し、例えば、下記一般式(5)で表されるもの
を挙げることができる。側鎖が結合している位置は、下
記一般式(5)に特に示していない場合には、いずれの
炭素原子に結合していてもよいことを表す。B、Cは、
同一又は異なっていてもよい。
【0062】
【化14】
【0063】p、q及びrとしては、重合体の重量平均
分子量が1000〜1000000となる整数であれば
特に限定されない。
【0064】上記チオカルボニル化合物は、上記一般式
(2)で表される側鎖を有し、重量平均分子量が100
0〜1000000である重合体であり、該水性分散樹
脂の固形分に対して0.01〜1.0質量%であること
がより好ましい。1.0質量%を超えると、浴安定性に
劣る。
【0065】チオカルボニル化合物の含有量は、該水性
被覆剤に、好ましくは0.01〜5質量%であり、より
好ましくは0.1〜1質量%である。0.01質量%未
満の場合には耐食性が不十分となり、一方5.0質量%
を超えると耐食性が飽和して不経済となるだけでなく、
使用する水性分散樹脂によってはゲル化して塗布不能と
なることがある。
【0066】本発明におけるリン酸イオンは、金属素地
表面にリン酸塩層を形成して不動態化させると共に、水
性分散樹脂による皮膜の架橋反応を促進させ、緻密な防
錆膜を形成し防錆性を向上させる。本発明の鋼材用水性
被覆剤にリン酸イオンを含有させるにはリン酸化合物を
使用する。
【0067】リン酸化合物の例としては、オルトリン
酸、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸等の
リン酸類、リン酸亜鉛、リン酸アンモニウム、第二リン
酸アンモニウム等のリン酸塩類等が挙げられる。これら
は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0068】リン酸イオンの含有量は、該水性被覆剤
に、好ましくは0.05〜1質量%であり、より好まし
くは0.05〜0.5質量%であり、さらに好ましくは
0.05〜0.3質量%である。リン酸イオンが0.0
5質量%未満の場合には、防錆効果が十分に発揮され
ず、一方、1質量%を超えるとかえって防錆性が低下し
たり、樹脂がゲル化したりして浴安定性が悪くなること
がある。
【0069】本発明の鋼材用水性被覆剤において、より
好ましい形態としては、更に、有機チタネート化合物を
0.01〜20質量%、チオカルボニル化合物0.01
〜5質量%及び/又はリン酸イオンを0.05〜1質量
%を配合したものを挙げることができる。これは、更
に、有機チタネート化合物、チオカルボニル化合物及び
リン酸イオンからなる群より選択される少なくとも1種
を配合し、上記鋼材用水性被覆剤に対して、上記有機チ
タネート化合物が0.01〜20質量%、上記チオカル
ボニル化合物が0.01〜5質量%、上記リン酸イオン
が0.05〜1質量%配合されてなるものであることを
意味するものである。
【0070】本発明の鋼材用水性被覆剤において、上記
水性分散樹脂が、エポキシ化合物及び/又はエポキシ基
含有シラン化合物を反応させて得られるものであること
が好ましい。
【0071】エポキシ化合物として用いられる具体例と
しては、長瀬化成工業、日産化学工業、光栄化学等から
販売されているアジピン酸グリシジルエステル、フタル
酸グリシジルエステル、テレフタル酸グリシジルエステ
ル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタン
ポリグルシジルエーテル、ポリグルセロールポリグリシ
ジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエ
ーテル、ジグルセロールポリグリシジルエーテル、グル
セロールポリグリシジルエーテル、トリメチルプロパン
ポリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールグリ
シジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエー
テル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、
プロピレンレングリコールジグリシジルエーテル、ポリ
プロピレンレングリコールジグリシジルエーテル、2,
2−ビス−(4′−グリシジルオキシフェニル)プロパ
ン、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イ
ソシアヌレート、トリス(2,3−エポキシプロピル)
イソシアヌレート、ビスフェノールAグリシジルエーテ
ル、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル等
を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。配合量としては、上記
エポキシ化合物を、上記水性分散樹脂の固形分に対し
て、0.1〜30質量%反応させることが好ましい。よ
り好ましくは1〜20質量%の範囲であり、さらに好ま
しくは1〜13質量%の範囲である。この配合量が0.
1質量%未満では、鋼材表面に形成される皮膜の耐アル
カリ性や塗料等の硬化性樹脂との密着性が低下し、30
質量%を超えると鋼材表面に形成される皮膜の耐溶剤性
や水性被覆剤の浴安定性が低下する場合がある。
【0072】エポキシ基含有シラン化合物として用いら
れる具体例としては、信越化学工業、日本ユニカー、チ
ッソ、東芝シリコーン等から販売されている3−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシ
プロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプ
ロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル
メチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を挙げること
ができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を
併用してもよい。配合量としては、上記エポキシ基含有
シラン化合物を、上記水性分散樹脂の固形分に対して、
0.1〜30質量%反応させることが好ましい。さらに
好ましくは1〜20質量%の範囲である。この配合量が
0.1質量%未満では、鋼材表面に形成される皮膜の耐
アルカリ性や塗料等の硬化性樹脂との密着性が低下し、
30質量%を超えると水性被覆剤の浴安定性が低下する
場合がある。
【0073】上記水性分散樹脂が、エポキシ化合物及び
/又はエポキシ基含有シラン化合物を反応させて得られ
るものである場合に、上記鋼材用水性被覆剤の特に好ま
しい形態としては、例えば、上記エチレン−不飽和カル
ボン酸共重合体の中和物と、エポキシ化合物と、エポキ
シ基含有シラン化合物とを反応させて得られる水性分散
樹脂、シリカ粒子、グアニジン化合物、並びに、有機チ
タネート化合物、チオカルボニル化合物及びリン酸イオ
ンからなる群より選択される少なくとも1種が配合され
ているものを挙げることができる。この場合の鋼材用水
性被覆剤は、これらの成分が配合されていればよく、そ
の添加順序としては特に限定されないが、例えば、以下
(1)、(2)のようにして製造される。 (1)上記エチレン−不飽和カルボン酸共重合体の中和
物の水分散体を撹拌しながら適宜昇温し、そこへエポキ
シ化合物及びエポキシ基含有シラン化合物を添加して反
応させ、得られる水性分散樹脂にシリカ粒子及びグアニ
ジン化合物を配合して水性組成物を調製し、更に、有機
チタネート化合物、チオカルボニル化合物及びリン酸イ
オンからなる群より選択される少なくとも1種を配合す
る。 (2)上記エチレン−不飽和カルボン酸共重合体の中和
物の水分散体とシリカ粒子とを撹拌しながら適宜昇温
し、そこへエポキシ化合物及びエポキシ基含有シラン化
合物を添加して反応させ、得られる水性分散樹脂にグア
ニジン化合物を配合して水性組成物を調製し、更に、有
機チタネート化合物、チオカルボニル化合物及びリン酸
イオンからなる群より選択される少なくとも1種を配合
する。
【0074】本発明における鋼材用水性被覆剤は、固形
分濃度で1〜50質量%であることが好ましく、より好
ましくは5〜30質量%である。この固形分濃度が1質
量%未満では、塗装作業性が低下し、50質量%を超え
ると水性被覆剤の浴安定性や塗装作業性が低下する。
【0075】本発明の鋼材用水性被覆剤には、さらに他
の添加剤が配合されていてもよい。例えば、顔料や界面
活性剤、また、樹脂とシリカ粒子や顔料との親和性を向
上させ、同時に樹脂と亜鉛又は鉄のリン酸化物層との密
着性等を向上させるためにシランカップリング剤を配合
してもよい。上記顔料としては、例えば、酸化チタン
(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ジルコニウム
(ZrO)、炭酸カルシウム(CaCO)、硫酸バリ
ウム(BaSO)、アルミナ(Al)、カオリ
ンクレー、カーボンブラック、酸化鉄(Fe、F
)等の無機顔料や、有機顔料等の各種着色顔料
等を用いることができる。上記界面活性剤としては、例
えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤等
を挙げることができる。
【0076】またシランカップリング剤としては、例え
ば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリエトキシシラン、N−〔2−(ビニルベンジルアミ
ノ)エチル〕−3−アミノプロピルトリメトキシシラン
等を挙げることができる。
【0077】本発明の鋼材用水性被覆剤には、造膜性を
向上させ、より均一で平滑な皮膜を形成するために溶剤
を用いてもよい。溶剤としては、塗料に一般的に用いら
れるものであれば、特に限定されず、例えば、レベリン
グの点から、アルコール系、ケトン系、エステル系、エ
ーテル系の親水性溶剤等を挙げることができる。
【0078】本発明の鋼材の被覆方法は、上記鋼材用水
性被覆剤を鋼材表面に塗布して皮膜を形成するものであ
る。例えば、本発明の鋼材の被覆方法によって、亜鉛被
覆鋼又は無被覆鋼を被覆するには、必要に応じて脱脂処
理した被塗物に上記鋼材用水性被覆剤を適用する。コー
ティング方法は特に限定されず、一般に使用されるロー
ルコート、エアスプレー、エアレススプレー、浸漬等を
適宜採用することができる。皮膜の硬化性を高めるため
に、あらかじめ被塗物を加熱しておくか、コーティング
後に被塗物を熱乾燥させることが好ましい。被塗物の加
熱温度は50〜250℃、好ましくは70〜220℃で
ある。加熱温度が50℃未満では、水分の蒸発速度が遅
く十分な成膜性が得られないため、耐溶剤性や耐アルカ
リ性が低下する。一方、250℃を超えると樹脂の熱分
解が生じて耐溶剤性や耐アルカリ性が低下し、また黄変
のため外観が悪くなる。コーティング後に熱乾燥させる
場合の乾燥時間は1秒〜5分が好ましい。
【0079】上記鋼材の被覆方法によって鋼材表面に形
成される皮膜のコーティング膜厚は、乾燥膜厚が0.1
μm以上であることが好ましい。0.1μm未満である
と耐食性や耐アルカリ性が低下することがある。一方、
乾燥膜厚が厚すぎると、塗装下地処理としては不経済で
あり塗装にも不都合であるので、より好ましくは0.1
〜10μm、さらに好ましくは0.1〜5μmである。
【0080】また、本発明の鋼材の被覆方法は、上記鋼
材用水性被覆剤を鋼材表面に塗布して皮膜を形成した
後、該皮膜の上に上塗り塗料を塗布して塗膜を形成して
使用することもできる。上塗り塗料としては、例えば、
アクリル樹脂、アクリル変性アルキッド樹脂、エポキシ
樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、フタル酸樹脂、ア
ミノ樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂等からな
る塗料などが挙げられる。また、この上塗り塗料は、チ
タンホワイト、カーボンブラック等の着色顔料、タルク
等の体質顔料、アルミニウム粉、銅粉等の金属顔料、鉛
丹、硫酸鉛等の防錆顔料などを含有していてもよい。さ
らに、分散剤、乾燥剤、可塑剤、消泡剤、増粘剤、安定
剤、皮張り防止剤、かび防止剤、防腐剤、凍結防止剤等
を含有していてもよい。
【0081】上塗り塗料の塗膜の膜厚は、防錆金属製品
の用途、使用する上塗り塗料の種類等によって適宜決定
され、特に制限されない。通常、5〜300μm程度、
より好ましくは10〜200μm程度である。上塗り塗
料の塗膜の形成は、上記鋼材用水性被覆剤により形成さ
れた皮膜の上に上塗り塗料を塗布し、加熱して乾燥、硬
化させて行うことができる。乾燥温度及び時間は、塗布
される上塗り塗料の種類、塗膜の膜厚等に応じて適宜調
整されることになるが、通常、乾燥温度としては、50
〜250℃が好ましく、乾燥時間としては、5分〜1時
間が好ましい。上塗り塗料の塗布方法としては、塗料形
態に応じて、従来公知の方法により行うことができる。
【0082】本発明において、鋼材用水性被覆剤を塗布
して皮膜を形成することができる鋼材としては、例え
ば、亜鉛めっき鋼板、亜鉛−ニッケルめっき鋼板、亜鉛
−鉄めっき鋼板、亜鉛−クロムめっき鋼板、亜鉛−アル
ミニウムめっき鋼板、亜鉛−チタンめっき鋼板、亜鉛−
マグネシウムめっき鋼板、亜鉛−マンガンめっき鋼板等
の亜鉛系の電気めっき、溶融めっき、蒸着めっき鋼板等
の亜鉛又は亜鉛系合金めっき鋼板;アルミニウム又はア
ルミニウム系合金めっき鋼板;鉛又は鉛系合金めっき鋼
板;錫又は錫系合金めっき鋼板等を挙げることができ
る。これらの鋼材は、耐食性や密着性を向上させるため
にクロメート処理を施してもよいが、本発明において
は、クロメート処理を行うことなく良好な耐食性を有す
る皮膜を形成することができる。
【0083】上記鋼材用水性被覆剤を鋼材表面に塗布し
て皮膜を形成する鋼材の被覆方法によって得られる被覆
された鋼材は、耐食性、耐溶剤性、耐アルカリ性、及び
皮膜密着性が付与されたものであり、更に上塗り塗料を
塗布して塗膜を形成するものは、鋼板に形成された皮膜
と上塗り塗膜とが良好な塗装密着性を有するものであ
る。
【0084】亜鉛系被覆鋼又は無被覆鋼亜鉛及びアルミ
ニウム系被覆鋼又は無被覆鋼アルミニウムからなる鋼材
に上記鋼材の被覆方法を適用して得られる被覆された鋼
材は、より耐食性、耐溶剤性、耐アルカリ性、皮膜密着
性、及び塗装密着性を付与されたものであるためより好
適に用いられるものである。
【0085】本発明の鋼材用水性被覆剤は、上記のよう
に塗装下地処理剤及び水性防錆塗料として使用できると
共に、いわゆる一次防錆剤としても適用し得る。また、
コイルコーティング分野における亜鉛系めっき鋼板の潤
滑膜の下地処理や塗装下地処理にも利用でき、ワックス
を添加することにより潤滑鋼板用の潤滑防錆剤としても
利用することができる。
【0086】
【実施例】次に、水性分散樹脂の製造例、実施例及び比
較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。な
お、各例中の%は質量%を意味する。 水性組成物の製造例 製造例1 攪拌機、温度調節器、滴下漏斗、および冷却器を備えた
コルベンに、水性アクリル樹脂(カネビノールKD5、
日本エヌエスシー製)を固形分換算で100.0g、及
び脱イオン水を加えて固形分25%になるように調整し
た。次に撹拌しながら80℃に昇温し、水素添加ビスフ
ェノールAジグリシジルエーテル5gと3−グリシドキ
シプロピルメチルジメトキシシラン5gからなる混合物
を10分間にわたってコルベンへ滴下した。滴下終了
後、その温度で120分間エージングを行い、脱イオン
水を加えて固形分24%の水性分散樹脂を得た。これに
シリカ粒子(スノーテックスN、日産化学)33.0g
と1,3−ジフェニルグアニジン1.5gを配合し、脱
イオン水を加えて22質量%の水性組成物を調製した。
【0087】製造例2〜9 比較製造例10〜12 水性樹脂の種類を表2のとおりとし、エポキシ化合物、
エポキシ基含有シラン化合物、グアニジン化合物の種類
または配合量、シリカ粒子の配合量を代えた以外は、製
造例1と同様にして表1に示す水性組成物を得た。
【0088】
【表1】
【0089】
【表2】
【0090】実施例1 水性被覆剤の調製 製造例1の水性組成物に、ジプロポキシ・ビス(トリエ
タノールアミナト)チタンを3.5g/l、チオ尿素を
5g/l、第二リン酸アンモニウムを1.25g/lの
濃度となるように脱イオン水を加えて、固形分濃度20
%の鋼材用水性被覆剤を調製した。
【0091】試験板の作成 70mm×150mm×0.8mmの電気亜鉛めっき鋼
板(日本テストパネル製)を55℃のアルカリ脱脂剤
(サーフクリーナー53、日本ペイント製)2%水溶液
を用いて、60℃で2分間スプレー処理して脱脂した。
次に板厚1.0mmの電気亜鉛めっき鋼板に上記水性被
覆剤をバーコーターで、乾燥膜厚1g/mになるよう
に塗布し、20秒で鋼板到達温度が150℃になるよう
に焼き付けて試験板を作成した。
【0092】評価方法 耐食性(1次防錆性)、耐溶剤性、塗装密着性、耐アル
カリ性、皮膜密着性、及び浴安定性を評価した。その結
果を表3〜6に記載する。評価は下記の方法にしたがっ
て行った。なお、表における鋼板種類中、「EG」は、
電気亜鉛めっき鋼板、「GI」は、溶融亜鉛めっき鋼板
を示す。
【0093】<耐食性(1次防錆性)>試験板の平面部
及びエリクセンテスターで7mm押し出した加工部の端
面部および裏面部をテープシールし、5%の食塩水を3
5℃で噴霧し、240時間後の白錆発生面積率を下記の
評価基準で評価した。 ◎:白錆発生なし ○:白錆発生面積が10%未満 △:同10%以上30%未満 ×:同30%以上
【0094】<耐溶剤性>試験板をラビングテスターに
設置後、エタノールを含浸させた脱脂綿を0.5Kgf
/cmの荷重で10回(往復)、およびケロシン含浸
させた脱脂綿を0.5Kgf/cmの荷重で50回
(往復)擦った後の皮膜状態を下記の評価基準で評価し
た。 ◎:擦り面に跡がまったく付かない ○:擦り面に跡がわずかに付く △:擦り面に白い跡が付く ×:擦り面に皮膜がなくなる
【0095】<塗装密着性>試験板表面にメラミンアル
キッド塗料(スーパーラック100、日本ペイント製)
をバーコーターで乾燥膜厚20μmとなるように塗布
し、120℃で25分間焼き付けて塗膜板を作製した。
次に塗膜板を沸騰水中に30分間浸漬し、24時間放置
後、エリクセンテスターにて塗膜板を7mm押し出し、
その押し出し部にセロテープ(R)(ニチバン製)を貼
り、強制剥離した後の塗膜状態を下記の評価基準で評価
した。 ◎:剥離なし ○:僅かに剥離 △:部分剥離 ×:完全剥離
【0096】<耐アルカリ性>水性被覆剤を調整直後に
作成した試験板と調整してから10日経時に作成した試
験板を55℃のアルカリ脱脂剤(サーフクリーナー5
3、日本ペイント製)2%水溶液に撹拌しながら30分
間浸漬した後の皮膜状態を下記の評価基準で評価した。 ◎:剥離なし ○:僅かに剥離 △:部分剥離 ×:完全剥離
【0097】<皮膜密着性>試験板にフィラメンテープ
(スリオン社製)を貼り、40℃、湿度80%の条件下
で3日間放置後、テープを強制剥離して、塗膜状態を下
記の評価基準で評価した。 ◎:剥離なし ○:僅かに剥離 △:部分剥離 ×:完全剥離
【0098】<浴安定性>水性被覆剤を40℃の保温庫
に保管し、30日経時させた後の溶液状態を下記の評価
基準で評価した。 ◎:異常なし ○:僅かに粘度上昇 △:粘度上昇 ×:ゲル状
【0099】実施例2〜70、比較例1〜20 水性分散樹脂の種類、有機チタネート化合物、チオカル
ボニル化合物の種類と濃度、リン酸イオンの濃度、亜鉛
めっき鋼板の種類を表3〜6に記載したように変えた以
外は、実施例1と同様にして試験板を作成し評価した。
この結果を表3〜6に示す。
【0100】
【表3】
【0101】
【表4】
【0102】
【表5】
【0103】
【表6】
【0104】実施例の結果から明らかなように,本発明
の鋼材用水性被覆剤で皮膜を形成した被覆された鋼材
は、一次防錆性、耐溶剤性、塗装密着性、耐アルカリ
性、皮膜密着性に優れていた。また、本発明の鋼材用水
性被覆剤は、浴安定性にも優れていた。
【0105】
【発明の効果】本発明の鋼材用水性被覆剤は、水性分散
樹脂を固形分濃度で5〜30質量%、シリカ粒子を0.
1〜20質量%及びグアニジン化合物を0.01〜5質
量%配合したものであることから、浴安定性が良好で、
緻密な皮膜の形成が可能である。したがって、本発明の
鋼材用水性被覆剤によって被覆された鋼材は、耐食性、
耐溶剤性、塗装密着性、耐アルカリ性、皮膜密着性に優
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/02 C09D 5/02 5/08 5/08 7/12 7/12 123/08 123/08 163/00 163/00 183/06 183/06 C23C 22/07 C23C 22/07 28/00 28/00 A (72)発明者 斉藤 宏一 東京都品川区南品川4丁目1番15号 日本 ペイント株式会社内 (72)発明者 森下 敦司 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内 (72)発明者 高橋 彰 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内 Fターム(参考) 4D075 AE03 CA02 CA13 CA33 CA44 DA06 DB02 DB05 DB07 EA06 EA13 EB13 EB14 EB15 EB20 EB22 EB31 EB32 EB33 EB35 EB36 EB38 EB42 EB51 EB52 EB56 EC01 EC03 EC07 EC08 EC54 4F100 AA04A AA04H AA20A AA20H AB03B AB10B AB18B AH02A AH02H AH03A AH03H AH04A AH04H AH06A AH06H AH08A AH08H AK01A AK25 AK41 AK51 AK53 AK70A BA02 BA03 BA07 BA10B BA10C CC00C DE01A EH46 EH46A EJ65C JA07A JA07H JB01 JB02 JB05 JB05A JB07 JK06 JL11 YY00A YY00H 4J038 CB051 CF031 CF032 CG032 CG141 CG142 CR072 DB031 DB032 DB061 DB062 DB071 DB072 DB301 DD041 DD042 DG031 DM021 DM022 HA416 HA426 HA446 JB20 JC03 JC04 JC05 JC06 JC26 JC32 MA08 MA10 MA14 MA15 NA03 NA04 NA12 NA25 NA27 PA19 PC02 4K026 AA11 BA01 BB06 BB08 BB10 CA03 CA23 CA24 CA38 DA02 4K044 AA01 BA10 BA14 BA17 BA21 BB03 BC02 BC04 CA11 CA22 CA27 CA53

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性分散樹脂を固形分濃度で5〜30質
    量%、シリカ粒子を0.1〜20質量%及びグアニジン
    化合物を0.01〜5質量%配合したことを特徴とする
    鋼材用水性被覆剤。
  2. 【請求項2】 更に、有機チタネート化合物を0.01
    〜20質量%、チオカルボニル化合物を0.01〜5質
    量%及び/又はリン酸イオンを0.05〜1質量%配合
    したことを特徴とする請求項1記載の鋼材用水性被覆
    剤。
  3. 【請求項3】 前記水性分散樹脂が、エポキシ化合物及
    び/又はエポキシ基含有シラン化合物を反応させて得ら
    れることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の
    鋼材用水性被覆剤。
  4. 【請求項4】 前記エポキシ化合物を、前記水性分散樹
    脂の固形分に対して、1〜20質量%反応させることを
    特徴とする請求項3に記載の鋼材用水性被覆剤。
  5. 【請求項5】 前記エポキシ基含有シラン化合物を、前
    記水性分散樹脂の固形分に対して、1〜20質量%反応
    させることを特徴とする請求項3〜4のいずれかに記載
    の鋼材用水性被覆剤。
  6. 【請求項6】 前記水性分散樹脂が、不飽和カルボン酸
    を15〜30質量%含有するエチレン−不飽和カルボン
    酸共重合体の中和物であることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載の鋼材用水性被覆剤。
  7. 【請求項7】 前記エチレン−不飽和カルボン酸共重合
    体の中和物が、アルカリ金属、アンモニア及びアミンか
    らなる群より選択される少なくとも1種で中和され、中
    和度が30%以上のものであることを特徴とする請求項
    6に記載の鋼材用水性被覆剤。
  8. 【請求項8】 前記チオカルボニル化合物は、下記一般
    式(1)で表されることを特徴とする請求項2〜7のい
    ずれかに記載の鋼材用水性被覆剤。 【化1】 式中、X、Yは、同一又は異なって、H、OH、SH若
    しくはNHを表すか、又は、置換基としてOH、SH
    若しくはNHを有していてもよく、かつ、−O−、−
    NH−、−S−、−CO−若しくは−CS−を含んでも
    いてもよい炭素数1〜15の炭化水素基を表し、XとY
    とが結合して環を形成してもよい。
  9. 【請求項9】 前記チオカルボニル化合物は、下記一般
    式(2)で表される側鎖を有し、重量平均分子量が10
    00〜1000000である重合体であり、該水性分散
    樹脂の固形分に対して0.01〜1.0質量%であるこ
    とを特徴とする請求項2〜8のいずれかに記載の鋼材用
    水性被覆剤。 【化2】 式中、Zは、−(CHCOO-Aを表し、aは、
    1〜8の整数であり、Aは、アンモニア、アミン又は1
    価金属イオンを表す。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の鋼材
    用水性被覆剤を鋼材表面に塗布して皮膜を形成すること
    を特徴とする鋼材の被覆方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9のいずれかに記載の鋼材
    用水性被覆剤を鋼材表面に塗布して皮膜を形成した後、
    該皮膜の上に上塗り塗料を塗布して塗膜を形成すること
    を特徴とする鋼材の被覆方法。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11記載の鋼材の被覆
    方法によって得られる被覆された鋼材。
  13. 【請求項13】 鋼材が亜鉛系被覆鋼又は無被覆鋼亜鉛
    及びアルミニウム系被覆鋼又は無被覆鋼アルミニウムか
    らなるものである請求項12に記載の被覆された鋼材。
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