JP2003109700A - コネクター用液晶性ポリエステル樹脂組成物、およびコネクター - Google Patents
コネクター用液晶性ポリエステル樹脂組成物、およびコネクターInfo
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Abstract
性、機械的強度を損なうことなく、反り量が低減されて
いるためコネクター用途に好適な液晶性ポリエステル樹
脂組成物を提供する。 【解決手段】芳香族ジオールおよび/または芳香族ヒド
ロキシカルボン酸のフェノール性水酸基を脂肪族無水物
でアシル化したアシル化物と芳香族ジカルボン酸および
/または芳香族ヒドロキシカルボン酸とをエステル交換
して得た液晶性ポリエステル樹脂100重量部と繊維状
および/または板状の無機充填材15〜180重量部を
含有してなり、液晶性ポリエステル樹脂がアシル化およ
び/またはエステル交換を窒素原子を2原子以上含む複
素環状有機塩基化合物の存在下に行なうことにより得ら
れた液晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とするコ
ネクター用液晶性ポリエステル樹脂組成物。
Description
性ポリエステル樹脂組成物に関する。
なため溶融状態においても絡み合いがなく、成形時のせ
ん断により分子鎖が流れ方向に著しく配向し、固化時に
もその配向を維持するという特徴を有しているため、優
れた溶融流動性および耐熱性を有している。このため、
液晶性ポリエステル樹脂にガラス繊維などの繊維状補強
材やタルクなどの無機充填材などを配合した樹脂組成物
を用いて得られる成形体は、薄肉部や複雑な形状を有す
る電子部品などの用途に好適に使用されている。一方、
近年の表面実装技術の進展に伴い、薄肉部や複雑な形状
を有するコネクター用途においては、反り量の低減に対
する要望も強くなっている。反り量を低減するため、液
晶性ポリエステル樹脂に各種充填材を配合することが検
討されている。例えば、p―ヒドロキシ安息香酸、4,
4’−ジヒドロキシビフェニル、テレフタル酸、イソフ
タル酸及び無水酢酸を仕込んで反応させて得た樹脂に、
ガラス繊維、タルク、またはガラス繊維及びタルクを配
合してなる樹脂組成物から得られる成形体は、コネクタ
ー用途に用いた場合、その反り量はなお満足できるレベ
ルにはなかった。
性ポリエステル樹脂が有する優れた耐熱性、機械的強度
を損なうことなく、反り量が低減されているためコネク
ター用途に好適な液晶性ポリエステル樹脂組成物を提供
するものである。
ような問題がないコネクター用液晶性ポリエステル樹脂
組成物を見出すべく鋭意検討を重ねた結果、アシル化お
よび/またはエステル交換を窒素原子を2原子以上含む
複素環状有機塩基化合物の存在下に行なうことにより得
られた液晶性ポリエステル樹脂に繊維状および/または
板状の無機充填材を配合してなる樹脂組成物が、成形し
てコネクター用途に用いた場合、反り量が低減されてい
るためコネクター用途に好適であることを見出し、本発
明を完成させるに至った。
または芳香族ヒドロキシカルボン酸のフェノール性水酸
基を脂肪族無水物でアシル化したアシル化物と芳香族ジ
カルボン酸および/または芳香族ヒドロキシカルボン酸
とをエステル交換して得た液晶性ポリエステル樹脂10
0重量部と繊維状および/または板状の無機充填材15
〜180重量部を含有してなり、液晶性ポリエステル樹
脂がアシル化および/またはエステル交換を窒素原子を
2原子以上含む複素環状有機塩基化合物の存在下に行な
うことにより得られた液晶性ポリエステル樹脂であるこ
とを特徴とするコネクター用液晶性ポリエステル樹脂組
成物を提供するものである。
ステル樹脂は、サーモトロピック液晶ポリマーと呼ばれ
るポリエステルであり、(1)芳香族ヒドロキシカルボ
ン酸と芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールとの組み合
わせからなるもの、(2)異種の芳香族ヒドロキシカル
ボン酸からなるもの(3)芳香族ジカルボン酸と芳香族
ジオールとの組み合わせからなるもの(4)ポリエチレ
ンテレフタレートなどのポリエステルに芳香族ヒドロキ
シカルボン酸を反応させたもの、等が挙げられ、400
℃以下の温度で異方性溶融体を形成するものである。な
お、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン
酸、芳香族ジオールの代わりにそれらのエステル形成性
誘導体を使用してもよい。
単位としては、例えば、下記のものを例示することがで
きるが、これらに限定されるものではない。 芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する繰り返し構造単
位: (上記の繰り返し構造単位は、ハロゲン原子またはアル
キル基で置換されていてもよい。)
造単位: (上記の繰り返し構造単位は、ハロゲン原子、アルキル
基またはアリール基で置換されていてもよい。)
位: (上記の繰り返し構造単位は、ハロゲン原子、アルキル
基またはアリール基で置換されていてもよい。)
ら、前記A1式で表される繰り返し構造単位を少なくと
も30モル%含む液晶性ポリエステル樹脂が好ましい。
具体的には繰り返し構造単位の組み合わせが下式(a)
〜(f)であるものが好ましい。 (a):(A1)、(B1)、(C1)、または、
(A1)、(B1)と(B2)の混合物、(C1) (b):(A1)、(A2) (c):(a)の構造単位の組み合わせのものにおい
て、(A1)の一部を(A2)で置き換えたもの (d):(a)の構造単位の組み合わせのものにおい
て、(B1)の一部を(B3)で置き換えたもの (e):(a)の構造単位の組み合わせのものにおい
て、(C1)の一部を(C3)で置き換えたもの (f):(b)の構造単位の組み合わせのものに
(B1)と(C1)の構造単位を加えたもの
樹脂については、例えば、特公昭47ー47870号公
報、特公昭63ー3888号公報等に記載されている。
また、本発明で用いる液晶性ポリエステル樹脂として
は、それぞれ前記の構造単位(A1)、(C1)、
(B1)および(B2)からなり、それぞれ(C1)/
(A1)のモル比率が0.2以上1.0以下、[(B1)
+(B2)]/(C1)のモル比率が0.9以上1.1以
下、(B2)/(B1)のモル比率が0より大きく1以下
であるものが好ましい。また、本発明に用いる液晶性ポ
リエステル樹脂は、流動開始温度が異なる液晶性ポリエ
ステル樹脂の混合物であってもよい。ここで、流動開始
温度とは、内径1mm、長さ10mmのノズルを持つ毛
細管レオメータを用い、100kg/cm2の荷重下に
おいて、4℃/分の昇温速度で加熱溶融体をノズルから
押し出すときに、溶融粘度が48,000ポイズを示す
温度を意味する。
脂は、上記に定義される流動開始温度が270℃〜40
0℃である液晶性ポリエステル樹脂であることが好まし
く、280〜380であることがより好ましい。液晶性
ポリエステル樹脂の流動開始温度が270℃未満である
場合、目的とする耐熱性が不十分となる傾向がある。ま
た、流動開始温度が400℃より大きい場合、液晶性ポ
リエステル樹脂の熱分解により成形加工が困難となり良
好な成形品を得ることができなくなる傾向がある。
について説明する。本発明で用いる液晶性ポリエステル
樹脂は、芳香族ジオール及び/または芳香族ヒドロキシ
カルボン酸のフェノール性水酸基を、脂肪酸無水物でア
シル化したアシル化物と、芳香族ジカルボン酸及び/又
は芳香族ヒドロキシカルボン酸とを、エステル交換して
縮重合せしめることにより得ることができるが、アシル
化、エステル交換、またはアシル化及びエステル交換を
窒素原子を2原子以上含む複素環状有機塩基化合物の存
在下に行なうことにより得られることが特徴である。
ヒドロキシカルボン酸のフェノール性水酸基を、脂肪酸
無水物でアシル化する工程について説明する。芳香族ジ
オールとしては、例えば、4,4’−ジヒドロキシビフ
ェニル(以下、(C1)と略記することがある)、ハイドロ
キノン(以下、(C2)と略記することがある)、レゾルシ
ン(以下、(C3)と略記することがある)、メチルハイ
ドロキノン、クロロハイドロキノン、アセトキシハイド
ロキノン、ニトロハイドロキノン、1,4−ジヒドロキ
シナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,
6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナ
フタレン(以下、(C4)と略記することがある)、2,
7−ジヒドロキシナフタレン、2,2―ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン(以下、(C5)と略記するこ
とがある)、2,2―ビス(4−ヒドロキシ−3,5−
ジメチルフェニル)プロパン、2,2―ビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2
―ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパ
ン、2,2―ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニ
ル)プロパン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニ
ル)メタン、ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロ
ロフェニル)メタン、ビス−(4−ヒドロキシ−3,5
−ジブロモフェニル)メタン、ビス−(4−ヒドロキシ
−3−メチルフェニル)メタン、ビス−(4−ヒドロキ
シ−3−クロロフェニル)メタン、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)ケトン、ビス−(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)ケトン、ビス−(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ケトン、ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス−(4−
ヒドロキシフェニル)スルホン(以下、(C6)と略記する
ことがある)等が挙げられる。これらは単独でも2種以
上組み合わせて用いてもよい。これらの中で、4,4’
−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、レゾルシ
ン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,2―ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホンが入手が容易であるため好
ましく、4,4’−ジヒドロキシビフェニルがより好ま
しく使用される。
えば、パラヒドロキシ安息香酸(以下、(A1)と略記す
ることがある)、メタヒドロキシ安息香酸、2―ヒドロ
キシ−6−ナフトエ酸(以下、(A2)と略記することが
ある)、2―ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、1―ヒドロ
キシ−4−ナフトエ酸、4−ヒドロキシ−4’−カルボ
キシジフェニルエーテル、2,6−ジクロロ−パラヒド
ロキシ安息香酸、2−クロロ−パラヒドロキシ安息香
酸、2,6−ジフルオロ−パラヒドロキシ安息香酸、4
−ヒドロキシ−4’−ビフェニルカルボン酸等が挙げら
れる。これらは単独でも2種以上組み合わせて用いても
よい。これらの中で、パラヒドロキシ安息香酸、2―ヒ
ドロキシ−6−ナフトエ酸が入手が容易であるため好ま
しく、パラヒドロキシ安息香酸がより好ましく使用され
る。
酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸、無水
吉草酸、無水ピバル酸、無水2エチルヘキサン酸、無水
モノクロル酢酸、無水ジクロル酢酸、無水トリクロル酢
酸、無水モノブロモ酢酸、無水ジブロモ酢酸、無水トリ
ブロモ酢酸、無水モノフルオロ酢酸、無水ジフルオロ酢
酸、無水トリフルオロ酢酸、無水グルタル酸、無水マレ
イン酸、無水コハク酸、無水β−ブロモプロピオン酸等
が挙げられるが、特に限定されるものでない。これらは
2種類以上を混合して用いてもよい。価格と取り扱い性
の観点から、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、
無水イソ酪酸が好ましく使用され、無水酢酸がより好ま
しく使用される。
キシカルボン酸のフェノール性水酸基に対する脂肪酸無
水物の使用量は、1.0〜1.2倍当量が好ましく、
1.0〜1.15倍当量がより好ましく、1.03〜
1.12倍当量がさらに好ましく、1.05〜1.1倍
当量が最も好ましい。脂肪酸無水物の使用量が、該フェ
ノール性水酸基に対して1.0倍当量未満の場合には、
アシル化反応時の平衡が脂肪酸無水物側にずれてポリエ
ステルへの重合時に未反応の芳香族ジオールまたは芳香
族ジカルボン酸が昇華し、反応系が閉塞する傾向があ
り、また1.2倍当量を超える場合には、得られる液晶
性ポリエステル樹脂の着色が著しくなる傾向がある。
0分〜20時間反応させることが好ましく、140〜1
60℃で1〜5時間反応させることがより好ましい。
及び/又は芳香族ヒドロキシカルボン酸とを、エステル
交換する工程について説明する。エステル交換に使用さ
れる芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル
酸(以下、(B1)と略記することがある)、イソフタル酸
(以下、(B2)と略記することがある)、2,6―ナフタレ
ンジカルボン酸(以下、(B3)と略記することがある))、
1,5―ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニ
ルジカルボン酸、メチルテレフタル酸、メチルイソフタ
ル酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、
ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェ
ニルケトン−4,4’−ジカルボン酸、2,2’―ジフ
ェニルプロパン−4,4’−ジカルボン酸等が挙げられ
る。これらは単独でも2種以上組み合わせて用いてもよ
い。これらの中で、テレフタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸とイソフタル酸との混合物、2,6―ナフタレ
ンジカルボン酸が入手が容易であるため好ましく、テレ
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸とイソフタル酸
との混合物がより好ましく使用される。
シカルボン酸としては、前記と同じものが挙げられる。
シカルボン酸を脂肪酸無水物でアシル化したアシル化物
に対する、芳香族ジカルボン酸及び/又は芳香族ヒドロ
キシカルボン酸の使用量は、0.8〜1.2倍当量であ
ることが好ましい。
400℃の範囲で0.1〜50℃/分の割合で昇温させ
ながら反応させることが好ましく、150〜350℃の
範囲で0.3〜5℃/分の割合で昇温しながら反応させ
ることがより好ましい。
酸とをエステル交換反応させる際、平衡をずらすため
に、副生する脂肪酸と未反応の脂肪酸無水物は、蒸発さ
せて系外へ留去することが好ましい。また、留出する脂
肪酸の一部を還流させて反応器に戻すことによって、脂
肪酸と同伴して蒸発または昇華する原料などを凝縮また
は逆昇華し、反応器に戻すこともできる。この場合、析
出したカルボン酸を脂肪酸とともに反応器に戻すことが
可能である。
及びエステル交換は、窒素原子を2原子以上含む複素環
状有機塩基化合物の存在下に行なうことが必要である。
該窒素原子を2原子以上含む複素環状有機塩基化合物と
しては、例えば、イミダゾール化合物、トリアゾール化
合物、ジピリジリル化合物、フェナントロリン化合物、
ジアザフェナントレン化合物、1,5−ジアザビシクロ
[4.3.0]ノン−5−エン、1,4−ジアザビシク
ロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]ウンデ−7―セン、N,N-ジメチルアミノ
ピリジン等が挙げられる。
(1)式で表されるイミダゾール化合物が挙げられる。 ・・・・・(1) 式中、R1〜R4はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜
4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、シアノ基、アル
キル基の炭素数が1〜4であるシアノアルキル基、アル
コキシ基の炭素数が1〜4であるシアノアルコキシ基、
カルボキシル基、アミノ基、炭素数1〜4のアミノアル
キル基、炭素数1〜4のアミノアルコキシ基、フェニル
基、ベンジル基、フェニルプロピル基又はフォルミル基
を表す。
えば、イミダゾール、1―メチルイミダゾール、2―メ
チルイミダゾール、4―メチルイミダゾール、1―エチ
ルイミダゾール、2―エチルイミダゾール、4―エチル
イミダゾール、1,2―ジメチルイミダゾール、1,4
―ジメチルイミダゾール、2,4―ジメチルイミダゾー
ル、1―メチル−2−エチルイミダゾール、1―メチル
−4エチルイミダゾール、1―エチル−2−メチルイミ
ダゾール、1―エチル−2−エチルイミダゾール、1―
エチル−2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−
メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−
ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾー
ル、1―ベンジル−2―メチルイミダゾール、2−フェ
ニル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2
−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニ
ルイミダゾール、4−シアノエチル−2−エチル−4−
メチルイミダゾール、1−アミノエチル−2−メチルイ
ミダゾール、1−(シアノエチルアミノエチル)−2−
メチルイミダゾール、N−[2-(2-メチル-1-イミダゾリ
ル)エチル]尿素、1−シアノエチル−2−ウンデシルイ
ミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾー
ルトリメリテート、1−シアノエチル−2−フェニルイ
ミダゾールトリメリテート、1−シアノエチル−2−エ
チル−4−メチルイミダゾールトリメリテート、1−シ
アノエチル−2−ウンデシルイミダゾールトリメリテー
ト、2,4−ジアミノ−6−[2'−メチルイミダゾリル
−(1')]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミ
ノ−6−[2'―ウンデシルイミダゾリル(−(1'))
−エチル−S−トリアジン]、2,4−ジアミノ−6−
[2−エチル−4−メチルイミダゾリル−(1')]−エ
チル−S−トリアジン、1−ドデシル−2−メチル−3
−ベンジルイミダゾリウムクロライド、N,N'−ビス
(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)尿素、N,
N'−(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)アジポ
アミド、2,4−ジアルキルイミダゾール−ジチオカル
ボン酸、1,3―ジベンジル−2−メチルイミダゾリウ
ムクロライド、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロ
キシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒ
ドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−
フェニル−4,5−ビス(シアノエトキシメチル)イミ
ダゾール、2−メチルイミダゾール・イソシアヌル酸付
加物、2−フェニルイミダゾール・イソシアヌル酸付加
物、2,4−ジアミノ−6−[2'―メチルイミダゾリ
ル−(1')]−エチル−S−トリアジン・イソシアヌ
ル酸付加物、2−アルキル−4−フォルミルイミダゾー
ル、2,4−ジアルキル−5−フォルミルイミダゾー
ル、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、イミダ
ゾール−4−ジチオカルボン酸、2−メチルイミダゾー
ル−4−ジチオカルボン酸、2−ウンデシルイミダゾー
ル−4−ジチオカルボン酸、2−ヘプタデシルイミダゾ
ール−4−ジチオカルボン酸、2−フェニルイミダゾー
ル−4−ジチオカルボン酸、4−メチルイミダゾール−
5−ジチオカルボン酸、4−ジメチルイミダゾール−5
−ジチオカルボン酸、2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール−5−ジチオカルボン酸、2−ウンデシル−4−メ
チルイミダゾール−5−ジチオカルボン酸、2−フェニ
ル−4−メチルイミダゾール−5−ジチオカルボン酸、
1−アミノエチル−2−メチルイミダゾール、1−(シ
アノエチルアミノエチル)−2−メチルイミダゾール、
N−(2−メチルイミダゾリル−1−エチル)尿素、
N,N'−[2−メチルイミダゾリル(1)−エチル]
−アジポイルジアミド、1−アミノエチル−2−エチル
イミダゾール、4−フォルミルイミダゾール、2−メチ
ル−4−フォルミルイミダゾール、4−メチル−5−フ
ォルミルイミダゾール、2−エチル−4−メチル−5−
フォルミルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−
4−フォルミルイミダゾールなどが挙げれる。
1,2,4−トリアゾール、1,2,3―トリアゾー
ル、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。ジピリジリ
ル化合物としては、例えば、2,2'−ジピリジリル、
4,4'−ジピリジリルなどが挙げられる。フェナント
ロリン化合物としては、例えば、ピリミジン、プリン、
1,7−フェナントロリン、1,10―フェナントロリ
ンなどが挙げられる。ジアザフェナントレン化合物とし
ては、例えば、ピリダジン、トリアジン、ピラジン、
1,8―ジアザフェナントレンなどが挙げられる。
基化合物としては、反応性の観点から(1)式で表され
るイミダゾール化合物が好ましく、色調の観点から
(1)式で表されるR1が炭素数1〜4のアルキル基、R2
〜R4が水素原子であるイミダゾール化合物がさらに好ま
しく、さらに入手が容易であるため、1-メチルイミダゾ
ール、1−エチルイミダゾールが最も好ましい。
塩基化合物の添加量は、原料仕込みに用いる芳香族ジカ
ルボン酸、芳香族ジオール,芳香族ヒドロキシカルボン
酸の合計100重量部に対して、0.005〜1重量部
が好ましく、色調、生産性の観点から0.05〜0.5
重量部であることがより好ましい。添加量が0.005
重量部未満では、衝撃強度等の改善効果が少ない傾向が
あり、1重量部を超える場合、反応の制御が困難となる
傾向がある。窒素原子を2原子以上含む複素環状有機塩
基化合物は、アシル化、エステル交換、またはアシル化
及びエステル交換する際の一時期に存在しておればよ
く、その添加時期は特に限定されず、反応開始の直前で
あっても、反応中に添加してもよい。特に、300℃以
上で窒素原子を2原子以上含む複素環状有機塩基化合物
を添加してエステル交換反応の行なうことにより得られ
た液晶性ポリエステル樹脂は、成型加工において優れた
流動性を示すため好ましい。
加させる目的で、必要に応じて、本発明の目的を損なわ
ない範囲で微量の触媒を添加してもよい。添加される触
媒としては、例えば、酸化ゲルマニウムなどのゲルマニ
ウム化合物、しゅう酸第一スズ、酢酸第一スズ、ジアル
キルスズ酸化物、ジアリールスズ酸化物などのスズ化合
物、二酸化チタン、チタンアルコキシド、アルコキシチ
タンケイ酸類などのチタン化合物、三酸化アンチモンな
どのアンチモン化合物、酢酸ナトリウム、酢酸カリウ
ム、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛、酢酸第一鉄などの有機
酸の金属塩、トリフッ化ホウ素、塩化アルミニウムなど
のルイス酸類、アミン類、アミド類、塩酸、硫酸などの
無機酸などが挙げられる。
合)反応は、例えば、回分装置、連続装置等を用いて行
うことができる。
は、平均繊維径が0.1〜20μmであるものが好まし
く、0.5〜15μmであることがより好ましい。平均
繊維径が0.1μm未満である場合、反り量の低減と耐
熱性の向上が不十分となる傾向がある。また平均繊維径
が15μmより大きい場合、流動性と反り量の低減が不
十分となる傾向がある。また、平均繊維長は、1〜30
0μmであることが好ましく、5〜300μmであるこ
とがより好ましい。平均繊維長が1μm未満である場
合、耐熱性、機械的強度の向上が不十分となる傾向があ
る。また、平均繊維長が300μmより大きい場合に
は、流動性の向上が不十分となる傾向がある。繊維状の
無機充填材としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、
ウォラストナイト、ホウ酸アルミニウムウィスカ、チタ
ン酸カリウムウィスカ、シリカアルミナ繊維、アルミナ
繊維などが挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。これらの中で、ガラス繊維、炭素繊維、ウォラス
トナイト、ホウ酸アルミニウムウィスカ、チタン酸カリ
ウムウィスカが好ましい。これらは、単独でも、2種類
以上を同時に使用してもよい。
化学結合によって平面層状の結晶構造を持ち、各層間は
弱いファンデルワールス力で結合しているため、へき開
が生じやすく、粉砕時に粒子が板状になる無機物であ
る。板状の無機充填材の平均粒径は、1〜20μmが好
ましく、より好ましくは5〜20μmである。平均粒子
径が1μm以下の場合、反り量の低減が不十分となる傾
向がある。また、平均粒子径が20μmより大きい場
合、反り量の低減は20μm以下のものとほとんど変わ
らないが成形品の外観が悪化する傾向がある。板状の無
機充填材としては、例えば、タルク、マイカ、カオリン
クレー、ドロマイトなどが挙げられるが、これらに限定
されるものではない。これらの中で、タルク、マイカが
好ましい。これらは、単独でも、2種類以上を同時に使
用してもよい。
は、前記の液晶性ポリエステル樹脂100重量部と繊維
状および/または板状の無機充填材15〜180重量
部、好ましくは20〜150重量部を含有してなるもの
である。繊維状および/または板状の無機充填材が15
重量部未満の場合、反り量の低減が不十分となる傾向が
ある。また、繊維状および/または板状の無機充填材が
180重量部より多い場合は、流動性が不十分となる
上、成形機のシリンダーや金型の磨耗が大きくなる傾向
がある。
テル樹脂組成物に対して、本発明の目的を損なわない範
囲でガラスビーズなどの充填材;フッ素樹脂、金属石鹸
類などの離型改良剤;染料、顔料などの着色剤;酸化防
止剤;熱安定剤;紫外線吸収剤;帯電防止剤;界面活性
剤などの通常の添加剤を1種以上添加してもよい。ま
た、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸金属
塩、フルオロカーボン系界面活性剤等の外部滑剤効果を
有するものを1種以上添加してもよい。
ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェ
ニレンエーテルおよびその変性物、ポリスルフォン、ポ
リエーテルスルフォン、ポリエーテルイミドなどの熱可
塑性樹脂や、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミ
ド樹脂などの熱硬化性樹脂などを1種または2種以上を
添加してもよい。
得るための原料成分の配合手段は、特に限定されず、例
えば、液晶性ポリエステル樹脂、繊維状および/または
板状の無機充填材、必要に応じて上記の添加剤、樹脂類
などの各成分を各々別々に溶融混合機に供給する方法、
これらの原料成分を乳鉢、ヘンシェルミキサー、ボール
ミル、リボンブレンダーなどを利用して予備混合してか
ら溶融混合機に供給する方法などを挙げることができ
る。
ル樹脂組成物を成形することにより、コネクターを得る
ことができる。成形方法としては、例えば、射出成形法
が挙げられる。成形温度は、液晶性ポリエステル樹脂の
流動開始温度より10〜80℃高い温度であることが好
ましい。上記の成形温度より低いと、流動性が極端に低
下し成形性の悪化を招く傾向があり、また、上記の成形
温度より高いと、樹脂の劣化が著しくなり、コネクター
特性の低下を生じる傾向がある。このようにして得られ
るコネクターは、反り量が低減され、曲げ弾性率などの
機械的強度に優れているため、薄肉部や複雑な形状を有
する電子部品に好適に使用される。
本発明が実施例により限定されるものでないこと言うま
でもない。なお、実施例中の物性等は次の方法で測定し
た。 (1)反り量 射出成形により成形されたコネクターを定盤において、
ゲートから反ゲートまで1mmごとに定盤からの高さを
マイクロメーターで測定し、ゲート側の位置を基準面と
して、各基準値の基準面からの変位を求めた。これを最
小二乗法プログラムにより反り形状を求め、その最大値
を各成形品の反り量とし、5個の成形品の平均値をもっ
て反り量とした。 (2)曲げ弾性率 幅12.7mm、長さ127mm、厚さ6.4mmの棒
状試験片を用いてASTM D790に準拠して測定し
た。
還流冷却器を備えた反応器に、p―ヒドロキシ安息香酸
994.5g(7.2モル)、4,4’−ジヒドロキ
シビフェニル 446.9g(2.4モル)、テレフタ
ル酸 299.0g(1.8モル)、イソフタル酸 9
9.7g(0.6モル)及び無水酢酸 1347.6g
(13.2モル)を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガ
スで置換した後、窒素ガス気流下で30分かけて150
℃まで昇温し、温度を保持して3時間還流させた。その
後、1−メチルイミダゾールを2.4g添加した後、留
出する副生酢酸、未反応の無水酢酸を留去しながら2時
間50分かけて320℃まで昇温し、トルクの上昇が認
められる時点を反応終了とみなし、内容物を取り出し
た。得られた固形分は室温まで冷却し、粗粉砕機で粉砕
後、窒素雰囲気下、室温から250℃まで1時間かけて
昇温し、250℃から285℃まで5時間かけて昇温
し、285℃で3時間保持し、固層で重合反応を進め
た。得られた樹脂を表1のように配合し混合した後、2
軸押出機(池貝鉄工(株)PCM−30)を用いて、シ
リンダー温度340℃で造粒し、各実施例の液晶性ポリ
エステル樹脂組成物を得た。得られた液晶性ポリエステ
ル樹脂組成物を図1に示すコネクター金型を用い、射出
成形機(日精樹脂工業(株) UH1000)で350
℃にて成形してコネクターを得た。結果を表2に示す。
様にしてコネクターを得た。結果を表2に示す。
x−01 タルク:林化成製 X−50
強度を損なうことなく、反り量が低減されているためコ
ネクター用途に好適な液晶性ポリエステル樹脂組成物を
提供することが可能となる。
Claims (7)
- 【請求項1】芳香族ジオールおよび/または芳香族ヒド
ロキシカルボン酸のフェノール性水酸基を脂肪族無水物
でアシル化したアシル化物と芳香族ジカルボン酸および
/または芳香族ヒドロキシカルボン酸とをエステル交換
して得た液晶性ポリエステル樹脂100重量部と繊維状
および/または板状の無機充填材15〜180重量部を
含有してなり、液晶性ポリエステル樹脂がアシル化およ
び/またはエステル交換を窒素原子を2原子以上含む複
素環状有機塩基化合物の存在下に行なうことにより得ら
れた液晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とするコ
ネクター用液晶性ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項2】窒素原子を2原子以上含む複素環状有機塩
基化合物が、式(1)で表されるイミダゾール化合物で
ある請求項1記載の樹脂組成物。 ・・・(1) (式中R1〜R4はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜
4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、シアノ基、アル
キル基の炭素数が1〜4であるシアノアルキル基、アル
コキシ基の炭素数が1〜4であるシアノアルコキシ基、
カルボキシル基、アミノ基、炭素数1〜4のアミノアル
キル基、炭素数1〜4のアミノアルコキシ基、フェニル
基、ベンジル基、フェニルプロピル基又はフォルミル基
を表す。) - 【請求項3】芳香族ジオールが4,4−ジヒドロキシビ
フェニル、芳香族ヒドロキシカルボン酸がパラヒドロキ
シ安息香酸、かつ芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸、
イソフタル酸、またはテレフタル酸およびイソフタル酸
の混合物である請求項1または2記載の樹脂組成物。 - 【請求項4】液晶性ポリエステル樹脂が、流動開始温度
が270℃〜400℃の液晶性ポリエステル樹脂である
請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。 - 【請求項5】繊維状の無機充填材が、ガラス繊維、炭素
繊維、ウォラストナイト、ホウ酸アルミニウム、チタン
酸カリウムウィスカから選ばれる少なくとも1種である
請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。 - 【請求項6】板状の無機充填材が、マイカ、タルクから
選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5のいずれか
に記載の樹脂組成物。 - 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載のコネクタ
ー用液晶性ポリエステル樹脂組成物からなることを特徴
とするコネクター。
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