JP2003103709A - 加飾成形品 - Google Patents

加飾成形品

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JP2003103709A JP2001301245A JP2001301245A JP2003103709A JP 2003103709 A JP2003103709 A JP 2003103709A JP 2001301245 A JP2001301245 A JP 2001301245A JP 2001301245 A JP2001301245 A JP 2001301245A JP 2003103709 A JP2003103709 A JP 2003103709A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹凸模様の意匠性を確実に発揮することがで
き、摩耗や汚染などがなく、長期にわたり良好な外観を
維持することが可能である、意匠的に優れた加飾成形体
を提供する。 【解決手段】 光輝性樹脂層3、透明樹脂層4及び凹凸模
様6を有する表面加飾層5が、射出成形により樹脂成形体
2表面に積層されている加飾成形品1であり、透明樹脂層
4が樹脂成形体2の最表面側となるように表面加飾層5を
積層し、透明樹脂層4の表面が凹凸模様のない平滑面に
形成され、凹凸模様6が加飾成形品1の外部から見えるよ
うに表面加飾層5の内部に埋設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形により形
成された樹脂成形体の表面に、光輝性及び凹凸感を有す
る表面加飾層が設けられている加飾成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から射出成形体の表面に絵柄等の装
飾を付与してなる加飾成形品が各種用途に使用されてい
る。加飾成型品は例えば、特公昭50-19132号公報に記載
されているように、文字、図柄等を印刷した熱可塑性合
成樹脂シートを射出成形用雌金型に印刷層が雌金型とは
反対側となるように固定し、上記シートを加熱軟化させ
た上で雌金型キャビティ面上に真空成形し、上記雌金型
に雄金型を合体せしめ、上記雌雄両金型により形成され
るキャビティ内に熔融合成樹脂を圧入して射出成形手段
により上記成形されたシートと一体化することで、射出
成形体に表面層を融着一体化することで得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】此の様な加飾成形品に
おいて、その表面に凹凸模様を形成する場合、例えば、
予め金型内の所望部分に凹凸模様を形成しておいて、金
型に樹脂を圧入して射出成形することで、成形体表面に
凹凸模様の意匠が付与された加飾成形品を得ることがで
きる。
【0004】しかしながら、上記加飾成形品のように最
表面に凹凸模様が位置する場合には、表面の凹凸に塵や
埃等が溜り易く、加飾成形品に汚れが付着し易いという
問題があった。又成形樹脂に凹凸模様を付与するには、
凹凸を賦型し易い柔らかい樹脂を使用するする必要があ
るが、そうすると加飾成形品の表面が摩耗し易くなると
いう問題がある。
【0005】又成形体の表面に形成された凹凸模様が、
汚れたり、摩耗したりすると、凹凸模様から得られる成
形体の外観の意匠性が損なわれるという問題がある。
【0006】本発明は上記従来技術の欠点を解消する為
に成されたものであり、凹凸模様の意匠性を確実に発揮
することができ、摩耗や汚染などがなく、長期にわたり
良好な外観を維持することが可能である、意匠的に優れ
た加飾成形品を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)光輝性樹
脂層、透明樹脂層及び凹凸模様を有する表面加飾層が、
射出成形により樹脂成形体表面に積層されている加飾成
形品であり、透明樹脂層が樹脂成形体の最表面側となる
ように表面加飾層が積層されており、透明樹脂層の表面
が凹凸模様のない平滑面に形成され、凹凸模様が加飾成
形品の外部から見えるように表面加飾層の内部に埋設さ
れていることを特徴とする加飾成形品、(2)光輝性樹脂
層の裏面側に凹凸模様が設けられていて、凹凸模様の裏
面側に平滑化樹脂層が設けられている上記(1)記載の加
飾成形品、(3)透明樹脂層と光輝性樹脂層との間に凹凸
模様が設けられている上記(1)記載の加飾成形品、(4)光
輝性樹脂層が鱗片状箔片からなる光輝性顔料を含有し、
該鱗片状箔片の平板面が透明樹脂層表面と略平行になる
ように配列してなる上記(1)〜(3)のいずれか1に記載の
加飾成形品、(5)透明樹脂層と光輝性樹脂層との間に絵
柄インキ層が設けられている上記(1)〜(4)のいずれか1
に記載の加飾成形品、(6)表面加飾層を有する加飾シー
トを射出成形の雌雄両型間に配置した後、熔融樹脂をキ
ャビティ内に射出充填し、樹脂成形体の成形と同時に樹
脂成形体の表面に表面加飾層を接着積層して一体化して
なる上記(1)〜(5)のいずれか1に記載の加飾成形品、(7)
加飾シートの裏面側に接着剤層が設けられている上記
(6)記載の加飾成形品、(8)加飾シートの裏面側が平滑に
形成されている上記(6)又は(7)記載の加飾成形品、を要
旨とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明を詳細
に説明する。図1に示すように、本発明加飾成形品1は、
射出成形により形成される樹脂成型体2に、光輝性樹脂
層3、透明樹脂層4及び凹凸模様6を有する表面加飾層5が
積層されてなるものである。加飾成形品1は、透明樹脂
層4が樹脂成形体2の外部側の最表面となるように、表面
加飾層5が樹脂成形体2の表面に積層されており、透明樹
脂層4の表面が凹凸模様のない平滑面に形成され、凹凸
模様6が加飾成形品1の外部から見えるように表面加飾層
2の内部に埋設されている。
【0009】樹脂成形体2は、例えば図2(A)、(B)に示す
ように、成形樹脂22に着色剤21を添加して構成すること
ができる。尚、図3(A)に示すように、着色剤を添加せず
に成形樹脂22から樹脂成形体2を構成しても良い。又光
輝性樹脂層3は、例えば図2(A)、(B)に示すように、透明
樹脂31に光輝性顔料32を添加して構成することができ
る。
【0010】表面加飾層5に埋設される凹凸模様6は、図
2(A)に示すように、光輝性樹脂層3の表面側と裏面側の
兩方に設けても、図2(B)に示すように裏面側にのみ設け
ても、或いは図3(A)に示すように表面側にのみ設けても
いずれでもよい。尚、本発明において表面加飾層5或い
は光輝性樹脂層3の表面側とは、加飾成形品1の外部側の
最表面となる透明樹脂層4側を云い、裏面側とは樹脂成
形体2側を云う。すなわち本発明において、凹凸模様6の
埋設とは、凹凸模様が透明樹脂層4の最表面には存在し
ないという意味である。
【0011】又図2(B)に示すように光輝性樹脂層3の裏
面側に凹凸模様6を設け、更に光輝性樹脂層3の表面側を
平滑に形成しても良い。尚図2(B)に示す如く凹凸模様6
が光輝性樹脂層3の裏面側に位置する場合には、凹凸模
様が加飾成形品1の表面側から見える程度の透明な光輝
性となるように光輝性樹脂層3を形成する。要するに本
発明では、凹凸模様6は、透明樹脂層4の最表面ではな
く、且つ外部から見ることができるように、表面加飾層
5に設けられていればよいのである。以下、加飾成形品
の各種態様について説明する。
【0012】図3(A)〜(C)は加飾成形品の態様を示す要
部断面図である。図3(A)に示すように、加飾成形品1
は、光輝性樹脂層3の表面側の透明樹脂層4との間に凹凸
模様6を設け、該光輝性樹脂層3の裏面側の樹脂成形体2
と接する面を平滑に形成することができる。
【0013】加飾成形品1は図3(B)に示すように、透明
樹脂層4と光輝性樹脂層3との間に凹凸模様6を設け、光
輝性樹脂層3の表面側に絵柄インキ層7を設けて構成する
ことができる。又図3(B)に示す態様の加飾成形品1は、
光輝性樹脂層3の裏面側の樹脂成形体2との間に接着剤層
8が設けられている。
【0014】又加飾成形品1は図3(C)に示すように、透
明樹脂層4と光輝性樹脂層3との間、及び光輝性樹脂層の
裏面との兩方に凹凸模様6を設け、更に光輝性樹脂層3の
裏面側に、凹凸模様の凹部を埋め樹脂成形体2と接する
面が平滑となるように平滑化樹脂層9を設けて構成して
も良い。平滑化樹脂層9は、樹脂91に着色剤92を添加し
て構成することができる。
【0015】平滑化樹脂層9を設けたり、或いは図3(A)
に示すように光輝性樹脂層3の裏面側を平滑に形成し
て、表面加飾層5の樹脂成形体2と接する面が平滑面とし
て形成すると、射出成形による樹脂成形体の形成の際
に、射出樹脂の熱や圧力により、凹凸模様6が消失した
り変形の虞が小さくなる。特に平滑化樹脂層9を設けた
場合には、凹凸模様6と樹脂成形体2との間に樹脂層が存
在することになる。この樹脂層が射出樹脂の熱が光輝性
樹脂層3に直接加わるのを緩和する。又、平滑化樹脂層9
を設けることで、凹凸模様までの距離が遠くなる為に、
凹凸模様に対する射出樹脂による熱の影響を小さく出
来、又樹脂層が存在することで、射出樹脂が圧力を効果
的に緩和する為、凹凸模様の消失防止効果が大きい。
【0016】図2(A)、(B)及び図3(A)〜(C)に示す加飾成
形品は、光輝性樹脂層3が加飾成形品1の全面にわたり連
続して存在するように形成したものであるが、図4(A)〜
(C)に示すように、光輝性樹脂層3が非連続的に形成され
ていてもよい。図4(A)に示す態様は、透明樹脂層4に凹
部が形成されるように凹凸模様6を設け、該凹部にのみ
光輝性樹脂層3を形成し、表面加飾層5の裏面側を平滑に
形成したものである。図4(B)に示す態様は、透明樹脂層
4及び樹脂成形体2の双方に凹部及び凸部が形成されるよ
うに凹凸模様6を設け、透明樹脂層4の凹部と樹脂成形体
2の凸部とに挟まれた部分に光輝性樹脂層3を形成してな
るものである。尚、図示しないが、図4(B)の変形例とし
て、透明樹脂層4の凸部と樹脂成形体2の凹部とに挟まれ
た部分に光輝性樹脂層を設けて構成することもできる。
又、図4(C)に示すように透明樹脂層4の裏面側を平滑面
に形成し、その表面に非連続的な光輝性樹脂層3を樹脂
成形体2側に突出するように形成し、樹脂成形体2の表面
の凹部に光輝性樹脂層3が位置するようにして、樹脂成
形体2と光輝性樹脂層3との界面及び透明樹脂層4と樹脂
成形体3との界面で全体として凹凸模様6が形成されるよ
うに形成してもよい。
【0017】凹凸模様6は、連続的に形成する場合及び
非連続的に形成する場合のいずれの場合でも、樹脂成形
体2の表面側の全体に形成しても、部分的に形成して
も、どちらでも良い。
【0018】樹脂成形体2を構成する射出成形樹脂とし
ては、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共
重合体)樹脂、AS(アクリロニトリル・スチレン共重合
体)樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリオレフ
ィン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱
可塑性樹脂を加熱熔融して液状乃至流動状態となったも
の、或いは二液硬化型、触媒硬化型の樹脂、例えば、ウ
レタン樹脂、ポリエステル樹脂等の未硬化液等の、射出
成形同時絵付用として従来より知られている材料を使用
でき、成形品の用途、要求物性、コスト等に応じて適宜
選択することができる。
【0019】射出成形樹脂は、着色剤を無添加として、
樹脂成形体2を無色透明に形成してもよいが、通常は、
隠蔽性を付与すること、加飾成形品1自体に所望の色調
を付与するために、着色剤が添加される。この着色剤
は、チタン白、アンチモン白、カーボンブラック、鉄
黒、弁柄、カドミウムレッド、群青、コバルトブルー、
黄鉛、チタンイエロー等の無機顔料、フタロシアニンブ
ルー、インダスレンブルー、イソインドリノンイエロ
ー、ベンジジンイエロー、キナクリドンレッド、ポリア
ゾレッド等の有機顔料、アルミニウム、真鍮等の鱗片状
箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母等の鱗片
状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料、或いは染料等
が用いられる。
【0020】樹脂成形体2の色調は、光輝性樹脂層3に用
いられる光輝性顔料と同じ色調でも異なる色調でもいず
れでも良いが、樹脂成形体2の色調を光輝性樹脂層3とは
別の色調にすると、下地となる樹脂成形体2の色調と、
その上の層である光輝性樹脂層3とで混色する為、光輝
性樹脂層3の色相を調節することができる利点がある。
又樹脂成形体2の色調を光輝性樹脂層3の色調と同じに揃
えると、凹凸模様6の形成時に光輝性樹脂層3の厚みが不
均一に形成されたり、光輝性樹脂層3中の光輝性顔料が
不均一に分散して光輝性樹脂層3の色調にムラが生じた
場合でも、下地となる樹脂成形体2の色がムラをカバー
して、光輝性樹脂層3の色ムラを目立ち難くすることが
できる。
【0021】光輝性樹脂層3は光輝性顔料32を添加した
透明樹脂31から形成されるが、光輝性顔料の添加量は1
〜30質量%程度である。又光輝性樹脂層3には、光輝性
を損なわない範囲で光輝性顔料以外の通常の着色剤を添
加してもよい。光輝性樹脂層3の透明樹脂としては、透
明樹脂層4の説明で例示する樹脂を用いることができ
る。
【0022】光輝性顔料32としては、(a)アルミニウ
ム、銅、金、銀、錫、真鍮等の金属の粉末又は鱗片状箔
片、(b)或いは金属蒸着合成樹脂フィルムの裁断片等の
金属光沢を有する金属粉顔料、二酸化チタン被覆雲母、
魚鱗箔、三塩化ビスマス等の鱗片状箔片からなる真珠光
沢や干渉光沢を有する真珠光沢顔料(パール顔料)、(c)
例えば、ポリエステル樹脂層とアクリル樹脂層のように
屈折率の異なる2種以上の樹脂層を数μm以下程度の厚み
で多層積層して、光の干渉による虹彩色を生じさせたフ
ィルム(例;マール社製の商品名マールフィルムがあ
る)を裁断した箔片からなる光干渉性箔粉顔料等が用い
られる。
【0023】光輝性樹脂層3を形成するには、透明樹脂
層4上に公知の各種塗工手段を用いて形成することがで
きる。塗工手段は例えばロールコート、グラビアロール
コート、スプレーコート、コンマコート等がある。又予
め形成した光輝性樹脂層3を透明樹脂層4と熱融着、ドラ
イラミネート等により接着積層しても良い。或いは、透
明樹脂層4と光輝性樹脂層3とを熔融状態で2層共押出し
て形成しても良い。
【0024】本発明では、光輝性樹脂層3が設けられて
いることで、凹凸模様6の凹部又は凸部のいずれか或い
は凹部と凸部の兩方に光輝性樹脂層3が位置し凹凸が強
調される。その結果、凹凸模様6が表面加飾層5の内部に
埋設されて存在していても、凹凸模様を加飾成形品の外
部から認識することが出来ることになる。光輝性樹脂層
の光輝性をより有効に発現せしめることは、本発明成形
品において意匠的にきわめて重要なことである。
【0025】光輝性をより有効に発現せしめ、内部にあ
る凹凸模様を表面から見やすくするためには、光輝性顔
料として図5(A)に示す如く鱗片状箔片12を用い、而も該
箔片12の平板面13(広面積の面)が透明樹脂層4の表面と
平行又は略平行となるように配列せしめることが好まし
い。鱗片状箔片12が斯くの如く配列すると、各光輝性顔
料の鱗片状箔片は集合して全体として平均化して見た時
に、巨視的には鏡面に近似することになる。
【0026】光輝性樹脂層3に上記の様に鱗片状箔片を
配列せしめる為には、図5(B)に示す如く、光輝性樹脂層
中の鱗片状箔片に各平板面13を透明樹脂層表面と平行に
揃えるようなモーメント(F、F)が作用するような条件で
製膜する。具体的には、ロールコート、グラビアロール
コート等の塗膜に塗膜表面と平行な面内で剪断応力がか
かる様な塗工法で塗工するか、或いは熔融樹脂を延伸し
つつ製膜するような手法によればよい。尚、此の様な鱗
片状箔片の平均粒径としては、平板面13の外接球直径乃
至は対角線長で評価した数値が、5〜30μm程度のものを
使用する。又鱗片状箔片12の厚みDとしては、通常0.1〜
1μm程度のものが使用される。
【0027】透明樹脂層4は表面が平滑面に形成され
る。表面平滑性が悪いと表面加飾層5の内部界面に存在
する凹凸模様が目立ちにくくなる。透明樹脂層4の好ま
しい表面平滑性は、JIS B0601規定の中心線平均粗さで
評価して1μm以下、より好ましくは0.1μm以下である。
又透明樹脂層4は、無色透明でも良いが、凹凸模様6の視
覚的認知、意匠外観に支障がない範囲で、着色剤を添加
して着色透明としてもよい。着色剤としては、樹脂成形
体2の着色剤として例示したものが使用できる。透明樹
脂層4の厚みは特に制限はないが、通常は20〜300μm程
度に形成される。好ましい厚みは、耐候(光)性、表面の
耐摩耗性等の点から、30μm以上であり、更に好ましく
は50μm以上である。
【0028】透明樹脂層4に用いられる樹脂は、アクリ
ル樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン、
AS樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重
合体等の1種単独或いは2種以上の混合物である。
【0029】アクリル樹脂は例えば、ポリメチル(メタ)
アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル
(メタ)アクリレート-ブチル(メタ)アクリレート共重合
体、メチル(メタ)アクリレート-エチル(メタ)アクリ
レート共重合体、メチル(メタ)アクリレート-スチレン
共重合体等のアクリル樹脂[但し、(メタ)アクリレート
とは、アクリレート又はメタクリレートの意味であ
る。]を単体又は2種以上の混合物として用いる。
【0030】ポリオレフィン系樹脂としては例えば、ポ
リエチレン(低密度、高密度)、ポリプロピレン、ポリメ
チルペンテン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重
合体、プロピレン-ブテン共重合体等の高結晶質の非エ
ラストマーポリオレフィン系樹脂、或いは各種のオレフ
ィン系熱可塑性エラストマーが用いられる。これらのポ
リオレフィン系樹脂は1種類のみの単独使用でも良い
が、2種以上の樹脂を併用しても良い。上記オレフィン
系熱可塑性エラストマーとしては、例えば下記の(1)〜
(7)のものが使用できる。 (1)特公平6-23278号公報記載の、(A)ソフトセグメント
として、数平均分子量Mnが25,000以上、且つ、重量平均
分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnの≦7の沸騰ヘプ
タンに可溶なアタクチックポリプロピレン10〜90質量%
と、(B)ハードセグメントとして、メルトインデックス
が0.1〜4g/10分の沸騰ヘプタン不溶性のアイソタクチッ
クポリプロピレン90〜10質量%、との混合物からなる軟
質ポリプロピレン。尚特に成形性を良好にし、印刷適性
(見当精度)とを良好とする為には、アイソタクチックポ
リプロピレンとアタクチックポリプロピレンとの混合割
合を、アタクチックポリプロピレンの質量比の下限を5
質量%以上、上限を50質量%以下、より好ましくは40質
量%以下とする。 (2)エチレン-プロピレン-ブテン共重合体からなる熱可
塑性エラストマー。ここで、そのブテンとして、1-ブテ
ン、2-ブテン、イソブチレンの3種の構造異性体のいず
れも用いることが出来る。共重合体としては、ランダム
共重合体で、非晶質の部分を一部含む上記エチレン-プ
ロピレン-ブテン共重合体の好ましい具体例としては以
下の(i)〜(iii)が挙げられる。 (i)特開平9-111055号公報記載のもの。これは、エチレ
ン、プロピレン及びブテンの三元共重合体によるランダ
ム共重合体である。単量体成分の質量比はプロピレンが
90質量%以上とする。メルトフローレートは、230℃、
2.16kgで1〜50g/10分のものが好適である。そして此の
様な三元ランダム共重合体100質量部に対して、燐酸ア
リールエステル化合物を主成分とする透明造核剤を0.01
〜50質量部、炭素数12〜22の脂肪酸アミド0.003〜0.3質
量部を熔融混練してなるものである。 (ii)特開平5-77371号公報記載のもの。これは、エチレ
ン、プロピレン及び1-ブテンの三元共重合体であって、
プロピレン成分含有率が50質量%以上の非晶質重合体20
〜100質量%に、非晶質ポリプロピレンを80〜0質量%添
加してなるものである。 (iii)特開平7-316358号公報記載のもの。これは、エチ
レン、プロピレン及び1-ブテンの三元共重合体であっ
て、プロピレン及び/又は1-ブテンの含有率が50質量%
以上の低結晶質重合体20〜100質量%に対して、アイソ
タクチックポリプロピレン等の非晶質ポリオレフィン80
〜0質量%を混合した組成物に対して、N-アシルアミノ
酸アミン塩、N-アシルアミノ酸エステル等の油ゲル化剤
を0.5質量%添加してなるものである。尚、エチレン-プ
ロピレン-ブテン共重合体樹脂は、単独で用いても良い
し、上記(i)〜(iii)に必要に応じ更に他のポリオレフィ
ン系樹脂を混合して用いても良い。 (3)特公昭53-21021号公報記載の如き(A)ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のオレフィ
ン重合体(結晶性高分子)をハードセグメントとし、これ
に(B)部分架橋したエチレン-プロピレン共重合体ゴム、
不飽和エチレン-プロピレン-非共役ジエンを三元共重合
体ゴム等のモノオレフィン共重合体ゴムをソフトセグメ
ントとし、これらを均一に配合し混合してなるオレフィ
ン系エラストマー。尚、モノオレフィンゴム/オレフィ
ン重合体=50/50〜90/10(質量比)の割合で混合する。 (4)特公昭53-34210号公報などに記載の如き、(B)未架橋
モノオレフィン共重合体ゴム(ソフトセグメント)と(A)
オレフィン系共重合体(結晶性、ハードセグメント)と架
橋剤とを混合し、加熱し剪断応力を加えつつ動的に部分
架橋させてなるオレフィン系エラストマー。尚、(B)モ
ノオレフィンゴム/(A)オレフィン系共重合体=60/40〜8
0/20(質量比)である。 (5)特公昭56-15741号公報等に記載の如き、(A)アイソタ
クチックポリプロピレン、プロピレン-エチレン共重合
体、プロピレン-ブテン-1共重合体などのペルオキシド
と混合・加熱すると分子量を減じ、流動性を増すペルオ
キシド分解型オレフィン重合体(ハードセグメント)と、
(B)エチレン-プロピレン-共重合体ゴム、エチレン-プロ
ピレン-非共役ジエン三元共重合体ゴム等のペルオキシ
ドと混合・加熱しても架橋せず、流動性が不変の、ペル
オキシド非架橋型炭化水素ゴム(ソフトセグメント兼流
動性改質成分)、(c)ポリイソブチレン、ブチルゴム等の
ペルオキシドと混合・加熱しても架橋せず、流動性が不
変の、ペルオキシド非架橋型炭化水素ゴム(ソフトセグ
メント兼流動性改質成分)、及び(D)パラフィン系、ナフ
テン系、芳香族系等の鉱物油系軟化剤、とを混合し、有
機ペルオキシドの存在下で動的に熱処理してなるオレフ
ィン系エラストマー。尚、(A)が90〜40質量部、(B)が10
〜60質量部で、(A)+(B)=100質量部として、これに、(C)
及び/又は(D)が5〜100質量部の配合比となる。 (6)特開平2-139232号公報に記載の如き、エチレン-スチ
レン-ブチレン共重合体からなるオレフィン系熱可塑性
エラストマー。 (7)活性水素含有極性官能基として水酸基又は/及びカ
ルボキシル基を持たせた、上記(1)から(6)のオレフィン
系熱可塑性エラストマー。例えば、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体等のグラフト重合で水酸基を、又、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸等の共重合体でカルボ
キシル基を導入したオレフィン系熱可塑性エラストマー
を用いる。これら水酸基、カルボキシル基はどちらか一
方、又は兩方を併用してもよい。
【0031】透明樹脂層4の裏面に活性水素含有極性官
能基を持たせるには、上記(7)の様に、樹脂自体に活性
水素含有極性官能基を持たせても良く、この様な場合に
は、前記したコロナ放電処理やプラズマ処理等を適宜省
略しても良い。
【0032】透明樹脂層4に用いられるポリエステル樹
脂としては、熱可塑性ポリエステル樹脂としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、エチレン−テレフタレート−イソフタレート共重合
体、ポリエチレンナフタレート、ポリエステル系熱可塑
性エラストマー等が使用できる。ポリエステル系熱可塑
性エラストマーは、ハードセグメントに高結晶性で高融
点の芳香族ポリエステル、ソフトセグメントにはガラス
転移温度が-70℃以下の非晶性ポリエーテルを使用し
た、ブロックポリマーである。前記高結晶性で高融点の
芳香族ポリエステルには、例えばポリブチレンテレフタ
レートが使用され、上記非晶性ポリエーテルには、例え
ばポリテトラメチレンエーテルグリコールが使用され
る。
【0033】透明樹脂層4には、更に必要に応じ、難燃
剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填
剤等の各種の添加剤を、透明性を阻害しない範囲で添加
しても良い。例えば、難燃剤としては水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム等が用いられる。紫外線吸収剤
としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、
微粒子セリウム等が用いられる。又、光安定剤として
は、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤等が用いられ
る。紫外線吸収剤及び光安定剤の添加量は、いずれも通
常0.1〜5質量%程度である。又、充填剤としては、例え
ば、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、
シリカ、アルミナ、カオリナイト等の粉末から成る体質
顔料等が用いられる。
【0034】透明樹樹脂層4は、2層以上の複層構成と
しても良い。例えば、2層とする場合、直接2層を熱融
着で積層しても良いが、層間に接着層を介して積層して
も良い。接着層には前述接着剤層で述べた2液硬化型ウ
レタン樹脂等が使用できる。又。層間に接着層を介在さ
せずに2層等と複層構成とするには、例えば、Tダイに
よる共押出法によって成膜と同時に積層すれば良い。接
着層を介して積層するには、例えば、ドライラミネーシ
ョン法で積層すれば良い。
【0035】透明樹脂層4に良好な耐擦傷性を付与する
為に、炭化水素系滑剤、脂肪酸系滑剤などの滑剤を添加
するのが好ましい。特に樹脂層に透明アクリル樹脂を用
いた場合には効果的である。この滑剤の添加量は、添加
量が多くなり過ぎると射出成形同時絵付時に型内でシー
トが滑って、皺、歪み等が生じ易くなる。その為、滑剤
は加飾シートの動摩擦係数が0.2〜0.9になるように添加
するのが好ましく、具体的な添加量は0.1〜0.5質量%程
度である。
【0036】凹凸模様6の模様は、ヘアライン(直線状の
もの、或いはスピン加工の様な曲線状のもの)、万線条
溝、砂目、梨地、タイル貼り等の目地溝、木目導管溝、
(文字、図柄条の凹凸からなる)浮彫模様、革絞、布目テ
クスチュア(織目、編目)、花崗岩劈開面等の石目凹
凸、スタッコ調凹凸、リシン調凹凸等が用いられる。凹
凸模様6の凹部と凸部の高低差(最高部と最低部との段
差)は、5〜300μm程度に形成される。
【0037】凹凸模様6は、透明樹脂層4上に光輝性樹脂
層3を形成した後に凹凸形状を賦型しても良いし、透明
樹脂層4上に凹凸形状を賦型した後、光輝性樹脂層3を形
成しても良い。或いは、光輝性樹脂層3に凹凸形状を賦
型した後に透明樹脂層を形成してもよい。
【0038】凹凸模様6は図2(A)及び図3(A)に記載の如
く、透明樹脂層4と光輝性樹脂層3の界面に形成されてい
る態様は、凹凸模様が視覚的に明瞭になる利点がある。
但し、光輝性樹脂層4にある程度の透明性がある場合
は、図2(B)、図4(C)の如く、透明樹脂層4と光輝性樹脂
層3の界面は平滑で、光輝性樹脂層3と樹脂成形体2との
界面のみに凹凸模様6が形成されていても良い。
【0039】図3(B)に示すように、樹脂成型体2と表面
化飾層5との間の接着性をより強固にする為に、表面加
飾層の裏面側に必要に応じて接着剤層8を設けることが
できる。接着剤層8としては、例えば、アクリル樹脂、
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、
ウレタン樹脂、塩素化ポリプロピレン等の公知の接着剤
樹脂の中から、加飾シート11と成形樹脂との材料の組合
わせに応じて、好適な接着性を有するものを選択する。
接着剤層8の厚みは、通常は、1〜10μm程度である。
【0040】図3(C)に示すように、凹凸模様6に充填樹
脂を充填し平滑化樹脂層9を形成して、表面加飾層の裏
面側を平滑に形成してもよい。樹脂成形体を射出成形に
より積層するに際して、射出成形の熱及び圧力により、
凹凸模様が変形したり押し潰されてしまい凹凸形状が変
形したり消失したりする虞があるが、平滑化樹脂層9が
存在するとそのような不具合を防止することができる。
【0041】平滑化樹脂層9を形成するための充填樹脂
としては、液状の樹脂が用いられる。液状の樹脂は、常
温(室温)で液状である樹脂溶液、樹脂エマルジョン、或
いは硬化型樹脂の未硬化物を用い、塗工後、凹凸模様が
変形・消失しない程度の温度にて、該液状樹脂を乾燥或
いは硬化せしめる。
【0042】平滑化樹脂層9の充填樹脂としては、アク
リル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ウレタン
樹脂(2液硬化型又は熱可塑型)、ポリエステル樹脂(2液
硬化型又は熱可塑型)、エポキシ樹脂等を用いる。充填
樹脂として熱可塑性樹脂は、射出成形時の凹凸模様変形
消失防止効果の点では劣るが加飾シートの成形性の点に
は優れ、一方、硬化型樹脂は射出成形時の凹凸模様変形
消失防止効果の点は優れるが、加飾シートの成形性の点
では劣る。そのため充填樹脂は、樹脂成形体の材質や成
形条件等に応じて、上記の点を考慮して選択する。また
図3(C)に示すように、平滑化樹脂層中には着色剤を添加
して隠蔽性を付与したり、光輝性樹脂層の色調を調節し
ても良い。
【0043】加飾成形品1は、樹脂成形体2の表面に表面
加飾層5を積層して形成する。表面加飾層5の積層は、通
常、透明樹脂層4の裏面に光輝性樹脂層3及び必要に応じ
他の層を積層し、更に凹凸模様6を設けて、シート状に
形成された加飾シート11が用いられる。加飾シート11の
厚みは、通常100〜600μm程度に形成することが出来
る。尚、加飾シートにおいて表面側とは、加飾成形品と
なった時に外部側表面となる透明樹脂層側を云う。又裏
面側とは樹脂成形体側を云う。
【0044】加飾シート11の製造は、表面加飾層5の態
様に応じて、適宜の手段を用いて製造することができ
る。具体的には例えば図2(A)では、透明樹脂層4に光輝
性樹脂層4を積層したシートに、光輝性樹脂層側から加
熱エンボスを施して得られる。又図2(B)では、予め凹凸
模様6を形成した光輝性樹脂層3を透明樹脂層4に積層す
ることで得られる。また図3(A)は、光輝性樹脂層3又は
透明樹脂層4のどちらか一方に予め凹凸を形成しておい
て、他方を凹凸模様面が喰い込んで賦型されるように積
層する。又図3(B)は、各層を積層した後に接着剤層側か
らエンボス加工する。図3(C)は透明樹脂層上に光輝性樹
脂層3を設けた後に光輝性樹脂層側からエンボス加工し
て凹凸模様6を形成し、該凹凸模様上に樹脂溶液を塗工
して固化せしめることによって、光輝性樹脂層3を設け
た後に充填樹脂を充填して平滑化樹脂層9を形成する。
【0045】図4(A)の場合には、透明樹脂層4の裏面に
エンボス加工により凹部を形成した後、ワイピング等の
手法で光輝性樹脂を上記凹部に充填することで、加飾シ
ートが得られる。又同図(B)の場合には、ワイピングを
行なう場合に凹部の光輝性樹脂を余分に除去するように
すればよい。また同図(C)の場合には、透明樹脂層4のシ
ートの裏面側に光輝性樹脂層3を盛り上げ印刷の手段等
で形成すればよい。
【0046】加飾シート11の裏面側に接着剤層8を設け
ておくと、図3(B)に示すように樹脂成形体2と表面加飾
層5との間に接着剤層8が位置し、接着作業が容易であ
る。また加飾シート11の裏面側が平滑に形成されている
と、樹脂成形体2を射出成形により形成する際に樹脂成
形体2の界面は平滑に形成されるので、成形性が良好で
あり、成形の際に凹凸模様の成形不良等を考慮する必要
がない。
【0047】樹脂成形体2の表面に表面加飾層5を積層す
るには、表面加飾層5を有する加飾シート11を射出成形
の雌雄両型間に配置した後、熔融樹脂をキャビティ内に
射出充填し、樹脂成形体2の成形と同時にこの樹脂成形
体2の表面に表面加飾層5を接着積層して一体化する、い
わゆる射出成形同時加飾方法を用いる。射出成形同時加
飾方法としては、従来公知の各種形態をとり得る。例え
ば、加飾シートの雌型キャビティ面上への予備成形を行
う形態、又は行わない形態。又、予備成形や射出成形の
前に加飾シートを加熱軟化させる為の予熱を行う形態、
又は行わない形態等。尚、予備成形時には通常は加飾シ
ートは予熱する。
【0048】加飾シートの絞りが大きい場合は、予備成
形を行うのが好ましい。一方、加飾シートの絞りが少な
い場合は、予備成形無しで射出される流動状態の成形樹
脂の樹脂圧で該シートを成形しても良い。又、射出樹脂
圧で加飾シートを成形する場合でも、該予シートの加熱
軟化は、予熱しても良いし、或いはシートは予熱せずに
射出樹脂の熱を利用しても良い。又、加飾シートの予備
成形は、通常は、射出成形型を真空成形型と兼用して行
うが、型間に加飾シートを供給する前に、型外部で別の
真空成形型で加飾シートを真空成形する様な予備成形で
も良い。又、予備成形は、射出成形型を真空成形型と兼
用して行う形態が効率的で且つ精度良く積層できる点で
好ましい。尚、本発明に於いて真空成形とは真空圧空成
形も包含する。
【0049】図6(A)〜(D)は、射出成形同時加飾方法で
加飾成形品を製造する方法を示す説明図であり、型締め
する前に加飾シートを型間で予熱し軟化させて射出成形
型で真空成形により予備成形した後に、型締めして樹脂
を射出する形態である。図6を用いて加飾成形品の製造
方法を更に詳細に説明する。
【0050】図6(A)に示すように、射出ノズルと連通す
る湯道(ランナー)及び湯口(ゲート)を有する雄型Ma
と、キャビティ面に吸引孔41を有し加飾シートの予備成
形型を兼用する雌型Mbとからなる一対の成形型からなる
射出成型機が用いられる。これらの成形型は鉄等の金
属、或いはセラミックスからなる。まず上記の成形型の
型開き状態に於いて、雄型Maと雌型Mb間に加飾シート11
(表面加飾層5)を供給し、雌型Mbに加飾シート11を枠状
のシートクランプ42で押圧する等して固定する。この
際、加飾シート11の裏面側が、射出樹脂側となる様に、
ゲート側を向くように挿入する。
【0051】次いで図6(B)に示すように、真空成形によ
る予備成形を行なう。すなわち加飾シート11が雌型Mbの
パーティング面のキャビティ周縁部にクランプ42により
固定された状態で、ヒータ43により加飾シート11を加熱
軟化させて予熱を行なうと共に、雌型Mbの吸引孔41から
真空吸引して加飾シート11を雌型Mbのキャビティ面に吸
着させる。尚、ヒータ43の加熱は非接触の輻射加熱であ
るが、接触による伝導加熱でも良い。又真空成形は圧空
も併用する真空圧空成形でも良い。
【0052】予備成形の後は、図6(C)に示すように、ヒ
ータ43を両型間から退避させ、雄型Maと雌型Mbの両型を
係合、型締めし、両型の間に形成されるキャビティに、
加熱熔融状態等の流動状態の成形用樹脂44を射出充填す
る。このとき加飾シート11の裏面側である射出樹脂と接
する面に凹凸模様が設けられていて凹部が形成されてい
る場合には、この凹部にも流動状態の樹脂を確実に充填
する。
【0053】而る後、流動状態の樹脂を固化せしめる。
例えば熔融樹脂であれば冷却により行ない、又硬化型樹
脂の未硬化物の場合には硬化反応により行なう。そして
両型を開放して、図4(D)に示すように型から加飾シート
11(表面加飾層5)が積層された樹脂成形体2を取出すと、
透明樹脂層4が樹脂成形体の最表面となるように表面加
飾層5が積層されていて、透明樹脂層4の表面が凹凸模様
のない平滑面に形成され、凹凸模様6が外部から見える
ように表面加飾層5の内部に埋設されている加飾成形品1
が得られる。尚、加飾シート11の樹脂成形体周縁部に余
剰部分がある場合は、それを適宜トリミングする。
【0054】本発明の加飾成形品は、家電、事務機器等
の表面材、自動車等の車両内装材、包装容器、日用雑貨
等各種用途に利用することができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、凹凸模様
が成形品の表面に露出していない為に、凹凸模様が汚
れ、摩耗、等によって意匠的な品質の低下が生じる虞が
ない。更に表面に凹凸模様がないために、ざらざらした
手触り感が無く、感触が良い。又凹凸が表面加飾層の内
部にあっても光輝性樹脂層により凹凸感が強調される為
に、凹凸模様を外部から確実に見ること可能であり、し
かも従来の表面に凹凸模様が設けられた加飾成形品と比
較して、層内部に存在する光輝性樹脂層と凹凸模様とか
ら構成される凹凸感は従来の意匠とは異なった新規な感
覚を付与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の加飾成形品の1例を示す断面図であ
る。
【図2】 (A)、(B)は本発明の加飾成形品の態様を示す
要部断面図である。
【図3】 (A)〜(C)は本発明の加飾成形品の態様を示す
要部断面図である。
【図4】 (A)〜(C)は光輝性樹脂層を非連続部分が存在
するように形成して加飾成形品を構成した態様を示す要
部断面図である。
【図5】 光輝性顔料として用いられる鱗片状箔片を示
し、(A)は拡大斜視図であり、(B)は側面方向から見た図
である。
【図6】 (A)〜(D)は本発明の加飾成形品の製造方法の1
例を示す工程図である。
【符号の説明】
1 加飾成形品 2 樹脂成形体 3 光輝性樹脂層 4 透明樹脂層 5 表面加飾層 6 凹凸模様 7 絵柄インキ層 8 接着剤層 9 平滑化樹脂層 11 加飾シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 基弘 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AK01C AK01D AK03 AK25 AR00B AT00A BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C CA13B CB00 DE02B EH36 GB07 HB21 HB21B HB21C HB31 JK15C JK15D JL06 JN01C JN21B 4F206 AG03 AM32 JA07 JB12 JB22 JB28 JQ81

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光輝性樹脂層、透明樹脂層及び凹凸模様
    を有する表面加飾層が、射出成形により形成された樹脂
    成形体表面に積層されている加飾成形品であり、透明樹
    脂層が樹脂成形体の最表面側となるように表面加飾層が
    積層されており、透明樹脂層の表面が凹凸模様のない平
    滑面に形成され、凹凸模様が加飾成形品の外部から見え
    るように表面加飾層の内部に埋設されていることを特徴
    とする加飾成形品。
  2. 【請求項2】 光輝性樹脂層の裏面側に凹凸模様が設け
    られていて、凹凸模様の裏面側に平滑化樹脂層が設けら
    れている請求項1記載の加飾成形品。
  3. 【請求項3】 透明樹脂層と光輝性樹脂層との間に凹凸
    模様が設けられている請求項1記載の加飾成形品。
  4. 【請求項4】 光輝性樹脂層が鱗片状箔片からなる光輝
    性顔料を含有し、該鱗片状箔片の平板面が透明樹脂層表
    面と略平行になるように配列してなる請求項1〜3のいず
    れか1に記載の加飾成形品。
  5. 【請求項5】 透明樹脂層と光輝性樹脂層との間に絵柄
    インキ層が設けられている請求項1〜4のいずれか1に記
    載の加飾成形品。
  6. 【請求項6】 表面加飾層を有する加飾シートを射出成
    形の雌雄両型間に配置した後、熔融樹脂をキャビティ内
    に射出充填し、樹脂成形体の成形と同時に樹脂成形体の
    表面に表面加飾層を接着積層して一体化してなる請求項
    1〜5のいずれか1に記載の加飾成形品。
  7. 【請求項7】 加飾シートの裏面側に接着剤層が設けら
    れている請求項6記載の加飾成形品。
  8. 【請求項8】 加飾シートの裏面側が平滑に形成されて
    いる請求項6又は7記載の加飾成形品。
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