JP2003077463A - リチウム二次電池及びその製造方法 - Google Patents

リチウム二次電池及びその製造方法

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JP2003077463A JP2001268509A JP2001268509A JP2003077463A JP 2003077463 A JP2003077463 A JP 2003077463A JP 2001268509 A JP2001268509 A JP 2001268509A JP 2001268509 A JP2001268509 A JP 2001268509A JP 2003077463 A JP2003077463 A JP 2003077463A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充電容量が大きくなるリチウム二次電池を提
供する。 【解決手段】 正極と負極と電解質とを有し、前記負極
が集電体上に負極活物質を含有する負極材料層が積層さ
れてなるリチウム二次電池において、前記負極材料層を
厚み方向に半分に分割し、集電体側の負極材料層をA
1、集電体側とは反対側の負極材料層をA2としたとき
に、A2の平均空隙率をA1の平均空隙率よりも大きく
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウム二次電池に
関する。より詳しくは、負極活物質の利用効率が高く充
電容量の高いリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来技術】正極と負極と電解質とを有し、前記正極が
集電体上に正極活物質を含有する正極材料層が積層され
てなり、前記負極が集電体上に負極活物質を含有する負
極材料層が積層されてなるリチウム二次電池において
は、電解質を介しポーラス構造を有する正極とポーラス
構造を有する負極との間で、電気の運び手となるリチウ
ムイオンが吸蔵・放出されることにより繰り返しの充電
・放電を行っている。この場合、負極でのリチウムイオ
ンの吸蔵・放出は以下のようにして行われる。すなわ
ち、集電体上に形成された負極材料層はポーラス構造を
有するため、負極活物質間には微少な空隙が存在する。
そして、これら空隙に電解質が含浸され負極活物質と接
することにより、充電・放電の際にリチウムイオンの負
極活物質中への吸蔵・放出が行われるのである。
【0003】リチウム二次電池は、起電力が4Vと高く
さらにリチウムの原子量が小さいため、高エネルギー密
度の二次電池を実現することが可能である。このため、
リチウム二次電池は、様々な電気機器の電源として用い
られ、また用いられていくことが期待されている。ここ
で、前記電気機器としては、例えば、ノートパソコン、
ペン入力パソコン、モバイルパソコン、電子ブックプレ
ーヤー、携帯電話、コードレスフォン子機、ページャ
ー、ハンディーターミナル、携帯ファックス、携帯コピ
ー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオム
ービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブ
ルCD、ミニディスク、電気シェーバー、トランシーバ
ー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコ
ーダー、携帯ラジオ、携帯用の照明器具、玩具、ゲーム
機器、時計、ストロボ、カメラ、医療機器(ペースメー
カー、補聴器など)等を挙げることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように様々な用
途に用いられるリチウム二次電池は、高エネルギー密
度、高容量、高出力、高安全等様々な性能を満足するこ
とが求められている。これらいずれの性能も重要ではあ
るが、とりわけリチウム二次電池の高容量化への要請は
強い。上記したようにリチウム二次電池の用途が拡大す
るにつれ電気機器をより長時間駆動することが求めら
れ、そのような点からもリチウム二次電池の高容量化は
重要である。このリチウム二次電池の高容量化は、より
容量の高い正極活物質や負極活物質を選択するという材
料の選択や、正極活物質、負極活物質の粒径や比表面積
等を制御することによって行われてきた。しかし、更な
る高容量化が求められているのが現状である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記実情の下、本発明者
等は、リチウム二次電池の充電容量を向上させることに
よりリチウム二次電池の高容量化を目指し、充電時によ
り多くのリチウムイオンを吸蔵できるような負極構造に
ついて検討した。より詳細には、リチウム二次電池で通
常用いられる充電方法である、一定の充電電流にて所定
の電圧まで充電(本明細書においては、これを定電流充
電という場合がある。)を行った後、所定の電圧のまま
徐々に充電電流値を落として充電を完了させる(本明細
書においては、これを定電圧充電という場合がある。)
という方法を利用した場合に、より充電容量が高くなる
ような負極構造について検討した。その結果、本発明者
等は、充電時にリチウムが吸蔵される負極において、負
極材料層の平均空隙率を一定とするよりも、負極材料層
を厚み方向に分割し、集電体側の負極材料層をA1、集
電体とは反対側の負極材料層をA2とした場合に、前記
A2の平均空隙率を前記A1の平均空隙率よりも大きく
すれば、定電流充電においては、集電体側に位置する負
極材料層であるA1へのリチウムイオンの吸蔵はそれほ
ど進まず、リチウムイオンは主にA2側へと吸蔵されて
いく一方、定電圧充電においては、A1側へとリチウム
イオンが選択的に吸蔵されていくことを見出した。そし
て、本発明者等は、このような充電時の選択的なリチウ
ムの吸蔵により、平均空隙率を負極材料層中で一定とし
た負極よりもリチウムの吸蔵量、換言すれば充電容量が
大きくなることを見出し、本発明を完成させたのであ
る。
【0006】即ち、本発明の第一の要旨は、正極と負極
と電解質とを有し、前記負極が集電体上に負極活物質を
含有する負極材料層が積層されてなるリチウム二次電池
において、前記負極材料層を厚み方向に半分に分割し、
集電体側の負極材料層をA1、集電体側とは反対側の負
極材料層をA2としたときに、A2の平均空隙率がA1
の平均空隙率よりも大きいことを特徴とするリチウム二
次電池に存する。
【0007】また、本発明の第二の要旨は、正極と負極
と電解質とを有し、前記負極が集電体上に負極活物質を
含有する負極材料層が積層されてなるリチウム二次電池
の製造方法であって、負極活物質を少なくとも含有する
塗料を塗布・乾燥することによって負極材料層の一部を
形成する工程を有し、前記工程を複数回繰り返して集電
体上に負極材料層を形成する場合に、前記工程を繰り返
す度に、含有する負極活物質の平均二次粒径を順次大き
くした塗料を使用して、前記負極材料層を厚み方向に半
分に分割し、集電体側の負極材料層をA1、集電体側と
は反対側の負極材料層をA2としたときに、A2の平均
空隙率をA1の平均空隙率よりも大きくすることを特徴
とするリチウム二次電池の製造方法に存する。
【0008】また、本発明の第三の要旨は、正極と負極
と電解質とを有し、前記負極が集電体上に負極活物質を
含有する負極材料層が積層されてなるリチウム二次電池
の製造方法であって、負極活物質を少なくとも含有する
塗料を塗布・乾燥することによって負極材料層の一部を
形成する工程を有し、前記工程を複数回繰り返して集電
体上に負極材料層を形成する場合に、前記工程を繰り繰
り返す度に、塗料の固形分濃度を順次低くした塗料を使
用して、前記負極材料層を厚み方向に半分に分割し、集
電体側の負極材料層をA1、集電体側とは反対側の負極
材料層をA2としたときに、A2の平均空隙率をA1の
平均空隙率よりも大きくすることを特徴とするリチウム
二次電池の製造方法に存する。
【0009】さらに、本発明の第四の要旨は、正極と負
極と電解質とを有し、前記負極が集電体上に負極活物質
を含有する負極材料層が積層されてなるリチウム二次電
池の製造方法であって、負極活物質を少なくとも含有す
る塗料を塗布・乾燥することによって負極材料層の一部
を形成した後、前記負極材料層の厚さ方向に圧密する工
程を有し、前記工程を複数回繰り返して集電体上に負極
材料層を形成する場合に、前記工程を繰り繰り返す度
に、前記圧密する際の圧力を順次弱くして、前記負極材
料層を厚み方向に半分に分割し、集電体側の負極材料層
をA1、集電体側とは反対側の負極材料層をA2とした
ときに、A2の平均空隙率をA1の平均空隙率よりも大
きくすることを特徴とするリチウム二次電池の製造方法
に存する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより詳細に説明す
る。本発明は、正極と負極と電解質とを有し、前記負極
が集電体上に負極活物質を含有する負極材料層が積層さ
れてなるリチウム二次電池において、前記負極材料層を
厚み方向に半分に分割し、集電体側の負極材料層A1、
集電体側とは反対側の負極材料層A2とした場合に、A
2の平均空隙率がA1の平均空隙率よりも大きいことを
特徴とする。ここでいう平均空隙率とは、電極の指定部
分において、指定部分全体積を1とした場合の、これに
対する固体部分以外の体積割合を意味する。ここで、固
体部分とは活物質やその他の固体成分(詳細は後述)の
存在している部分ある。
【0011】本発明においては、上記A2の平均空隙率
を上記A1の平均空隙率よりも大きくするが、A2とA
1との平均空隙率の差は、通常0.001以上、好まし
くは0.005以上、より好ましくは0.01以上であ
り、一方、通常0.9以下、好ましくは0.6以下、よ
り好ましくは0.4以下である。平均空隙率の差を大き
くすれば、より負極活物質の利用効率が上がるため充電
容量をより高くすることができる一方、サイクル特性の
観点から活物質間の電子伝導性を維持するためには、あ
る程度空隙率を下げる必要があり、A2、A1の平均空
隙率を下げると必然的に平均空隙率の差も小さくなる。
特に、A2とA1との平均空隙率の差を0.01以上と
すれば、工業的に平均空隙率の大小関係の制御がさらに
容易となる利点がある。一方、A2とA1との平均空隙
率の差を0.4以下とすれば、負極活物質の充填密度を
十分高くすることでき、充電エネルギー密度をさらに高
くすることができる利点がある。
【0012】A2の平均空隙率は、通常0.02以上、
好ましくは0.05以上、より好ましくは0.16以上
であり、一方、通常0.9以下、好ましくは0.7以
下、より好ましくは0.6以下である。平均空隙率を大
きくすれば、空隙内に含浸された電解質中のイオン伝導
性が向上するため、充電時において負極活物質の表面に
リチウム金属が析出する現象を回避することができる。
一方、前述したように、平均空隙率を小さくすれば、活
物質間の電子伝導性が向上するためサイクル特性が改善
される。特に、A2の平均空隙率を0.16以上とすれ
ば、空隙に含浸された電解質内でのイオン伝導性が良く
なり放電時の出力特性をさらに高くすることができる利
点がある。また、特に、A2の平均空隙率を0.6以下
とすれば、負極活物質の充填密度をさらに高くすること
ができるため、充電エネルギー密度をさらに高くするこ
とができる利点がある。
【0013】A1の平均空隙率は、通常0.01以上、
好ましくは0.04以上、より好ましくは0.14以上
であり、一方、通常0.89以下、好ましくは0.79
以下、より好ましくは0.59以下である。A2の平均
空隙率を考慮し上記範囲とすることにより、充電容量が
高くなるという効果を有効に得ることができる。上記平
均空隙率の測定方法としては、例えば以下の三つの方法
を挙げることができる。
【0014】第一の方法は以下の通りである。すなわ
ち、電極の断面をSEM(“Scanning Ele
ctron Microscope”)又はレーザー顕
微鏡で撮影し、その撮影画像を画像処理して固体部分と
非固体部分とを分けることにより、全断面積における非
固体部分の割合を空隙率とする。そして、前記空隙率を
電極の断面の数カ所について測定し、それぞれの測定値
の平均を平均空隙率とする。
【0015】第二の方法は以下の通りである。すなわ
ち、電極の空隙部を、EPMA(“Electron
Probe Micro−Analyser”)で検出
可能な元素を含む樹脂等で含浸したのち、電極の断面に
おける前記元素の分布領域、又は負極活物質成分の分布
領域をEPMAで測定し、全断面積における前記元素の
分布領域の面積、又は負極活物質成分の分布領域以外の
領域の面積の割合を空隙率とする。そして、前記空隙率
を電極の断面の数カ所について測定し、それぞれの測定
値の平均を平均空隙率とする。
【0016】第三の方法は以下の通りである。すなわ
ち、負極を製造する前にあらかじめ負極製造に使用する
固体部分の体積を測定しておけば、出来上がった負極材
料層の全体積から前記固体部分の体積を差し引いた値を
前記全体積で除せば空隙率を得ることができる。これら
方法のうち簡便なのは、第三の方法である。
【0017】A2の平均空隙率をA1の平均空隙率より
も大きくするには、例えば、A2に含有される負極活物
質の平均二次粒子径を、A1に含有される負極活物質の
平均二次粒子径よりも大きくすればよい。より具体的に
は、例えば、負極の製造において、A2に含有される負
極活物質として、A2の厚みに比して30%以上の直径
の粒子を用いると、その粒子がA2の負極材料層を柱状
に支持するように機能し、結果としてA2の平均空隙率
を大きくすることができる。そして、A2を形成する前
に、上記粒子よりも小さい平均二次粒子径有する負極活
物質を用いてA1を形成しておけば、A2の平均空隙率
をA1の平均空隙率よりも大きくすることができる。
【0018】A2に含有される負極活物質の平均二次粒
子径を、A1に含有される負極活物質の平均二次粒子径
よりも大きくする場合、前記A2に含有される負極活物
質の平均二次粒子径と前記A1に含有される負極活物質
の平均二次粒子径との差は、通常1μm以上、好ましく
は2μm以上、より好ましくは5μm以上である。上記
範囲とすれば、工業的に負極活物質の粒子を分級する場
合に平均粒子径の差の精度をより高くすることができ
る。一方、前記平均二次粒子径の差は、通常50μm以
下、好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm
以下である。上記範囲とすれは、A2の空隙にA1の粒
子が混入するのを有効に防止することができる。上記範
囲のうち特に好ましいのは、前記平均二次粒子径の差を
5μm以上、20μm以下とすることである。この範囲
とすれば、負極活物質の利用効率の向上に伴う充電容量
が高くなることに加え、放電時の出力特性及びサイクル
特性をさらに向上させることができる。
【0019】本発明のリチウム二次電池は、正極と負極
と電解質とを有し、前記負極が集電体上に負極活物質を
含有する負極材料層が積層されてなる構造を有する。負
極活物質としては、例えば、炭素系活物質を挙げること
ができる。炭素系活物質としては、例えば、黒鉛、及び
石炭系コークス、石油系コークス、石炭系ピッチの炭化
物、石油系ピッチの炭化物、あるいはこれらピッチを酸
化処理したものの炭化物、ニードルコークス、ピッチコ
ークス、フェノール樹脂、及び結晶セルロース等の炭化
物等並びにこれらを一部黒鉛化した炭素材、ファーネス
ブラック、アセチレンブラック、ピッチ系炭素繊維等を
用いることができる。炭素系活物質のうち好ましいもの
として、例えば、鱗片状黒鉛、メソカーボンマイクロビ
ーズを挙げることができる。また、これら炭素系活物質
は、金属やその塩、酸化物との混合体、被覆体の形であ
っても利用できる。上記炭素系活物質の他、負極活物質
としては、けい素、錫、亜鉛、マンガン、鉄、ニッケル
などの酸化物、あるいは硫酸塩さらには金属リチウムや
Li−Al、Li−Bi−Cd、Li−Sn−Cdなど
のリチウム合金、リチウム遷移金属窒化物、けい素、錫
などの金属なども使用できる。これら負極活物質の粒径
は、通常1〜60μm、好ましくは5〜40μmであ
る。この範囲とすることによって、初期効率、レート特
性、サイクル特性等のより高い二次電池を得ることがで
きる。
【0020】本発明においては、前記したようにA2の
平均空隙率をA1の平均空隙率よりも大きくするため
に、A2に含有される負極活物質の平均二次粒子径をA
1に含有される負極活物質の平均二次粒子径よりも大き
くすることが好ましい。平均二次粒子径の異なる二種類
の負極活物質は、例えば、上記炭素系活物質を用いる場
合は、同一種類の炭素系活物質を用いてもよいし、異な
る種類の炭素系活物質を用いてもよい。
【0021】負極材料層は、通常、前記負極活物質とバ
インダーとを含有する。バインダーは、電解液等に対し
て安定である必要があり、耐候性、耐薬品性、耐熱性、
難燃性等の観点から各種の材料が使用される。具体的に
は、シリケート、ガラスのような無機化合物や、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリ−1,1―ジメチルエチ
レンなどのアルカン系ポリマー;ポリブタジエン、ポリ
イソプレンなどの不飽和系ポリマー;ポリスチレン、ポ
リメチルスチレン、ポリビニルピリジン、ポリ−N−ビ
ニルピロリドンなどのポリマー鎖中に環構造を有するポ
リマーが挙げられる。
【0022】他の具体例としては、ポリメタクリル酸メ
チル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチ
ル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポ
リアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド
などのアクリル誘導体系ポリマー;ポリフッ化ビニル、
ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等
のフッ素系樹脂;ポリアクリロニトリル、ポリビニリデ
ンシアニドなどのCN基含有ポリマー;ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール
系ポリマー;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなど
のハロゲン含有ポリマー;ポリアニリンなどの導電性ポ
リマーなどが使用できる。
【0023】また上記のポリマーなどの混合物、変成
体、誘導体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフ
ト共重合体、ブロック共重合体などであっても使用でき
る。これらの樹脂の重量平均分子量は、通常10,00
0〜3,000,000、好ましくは100,000〜1,
000,000程度である。この範囲にすれば塗膜の強
度をより高くしつつも粘度を低く抑えることができ、電
極の形成をより容易にすることができる。好ましいバイ
ンダー樹脂としては、フッ素系樹脂、CN基含有ポリマ
ーが挙げられ、より好ましくはポリフッ化ビニリデンで
ある。
【0024】バインダーの使用量は、負極活物質100
重量部に対して、通常0.01重量部以上、好ましくは
0.1重量部以上、更に好ましくは1重量部以上、通常
50重量部以下、好ましくは30重量部以下、更に好ま
しくは15重量部以下である。バインダーの量を上記範
囲にすれば、強固な正極を形成させつつも、エネルギー
密度やサイクル特性をより高くすることができる。
【0025】負極材料層中には、必要に応じて、導電性
材料、補強材など各種の機能を発現する添加剤、粉体、
充填材などを含有させてもよい。負極に使用される集電
体としては、電気化学的に溶出等の問題が生じず、電池
の集電体として機能しうる各種のものを使用でき、通常
は銅、ニッケル、ステンレス等の金属や合金が用いられ
る。好ましくは、銅を使用する。集電体の厚さは、通常
0.1μm以上、好ましくは1μm以上であり、また通
常100μm以下、好ましくは30μm以下、さらに好
ましくは20μm以下である。薄すぎると機械的強度が
弱くなる傾向にあり、生産上問題になる。厚すぎると電
池全体としての容量が低下する。二次電池の重量を低減
させる、すなわち重量エネルギー密度を向上させるため
に、エキスパンドメタルやパンチングメタルのような穴
あきタイプの基材を使用することもできる。この場合、
その開口率を変更することで重量も自在に変更可能とな
る。また、このような穴あきタイプの基材の両面に接触
層を形成した場合、この穴を通しての塗膜のリベット効
果により塗膜の剥離がさらに起こりにくくなる傾向にあ
るが、開口率があまりに高くなった場合には、塗膜と基
材との接触面積が小さくなるため、かえって接着強度は
低くなることがある。また、負極材料層との接着性を向
上させるため、集電体の表面を予め粗面化処理すること
ができる。表面の粗面化方法としては、ブラスト処理や
粗面ロールにより圧延するなどの方法、研磨剤粒子を固
着した研磨布紙、砥石、エメリバフ、鋼線などを備えた
ワイヤ−ブラシなどで集電体表面を研磨する機械的研磨
法、電解研磨法、化学研磨法などが挙げられる。
【0026】本発明においては、負極の製造方法を工夫
することにより、前記A2の平均空隙率が前記A1の平
均空隙率よりも大きい負極材料層を集電体上に形成する
ことができる。そのような方法について以下に説明す
る。第一の方法は、負極活物質を少なくとも含有する塗
料を塗布・乾燥することによって負極材料層の一部を形
成する工程を複数回繰り返して最終的な負極材料層を製
造する方法を用い、その際、前記工程を繰り返す度に、
含有する負極活物質の平均二次粒径を順次大きくした塗
料を使用する方法である。前述の通り、平均二次粒径を
変化させることにより、負極材料層の平均空隙率を制御
することができるので、上記製造方法は、A2の平均空
隙率をA1の平均空隙率よりも大きくする負極を製造す
る好適な方法である。
【0027】前記第一の方法を用い、その際、負極活物
質を少なくとも含有する塗料は、通常、負極活物質を上
述のバインダーとともに該バインダーを溶解しうる溶剤
を用いて分散塗料化することによって得ることができ
る。前記溶媒としては、例えばN−メチルピロリドン
や、ジメチルホルムアミドを挙げることができ、好まし
くはN−メチルピロリドンである。塗料中の溶剤濃度
は、少なくとも10重量%より大きくするが、通常20
重量%以上、好ましくは30重量%以上、さらに好まし
くは35重量%以上である。また、上限としては、通常
90重量%以下、好ましくは80重量%以下である。溶
剤濃度が低すぎると塗布が困難になることがあり、高す
ぎると塗布膜厚を上げることが困難になると共に塗料の
安定性が悪化することがある。
【0028】また、上述の分散塗料化には通常用いられ
る分散機が使用でき、例えば、プラネタリーミキサー、
ボールミル、サンドミル、二軸混練機などを用いること
ができる。塗料を塗布する塗布装置に関しては特に限定
されず、スライドコーティングやエクストルージョン型
のダイコーティング、リバースロール、グラビアコータ
ー、ナイフコーター、キスコーター、マイクログラビア
コーター、ロッドコーター、ブレードコーターなどが挙
げられるが、ダイコーティングが好ましく、塗料粘度お
よび塗布膜厚等を考慮するとエクストルージョン型のダ
イコーティングが最も好ましい。
【0029】第一の方法の具体的な実施方法において
は、平均二次粒子径を変化させた複数種の負極活物質を
用意して、最も小さい平均二次粒子径を有する負極活物
質をバインダーとともに溶媒に分散した塗料を、塗布装
置によって集電体上に塗布した後、塗膜を乾燥させるこ
とによって、負極材料層の一部(以下、この負極材料層
の一部を「第一層」と呼ぶ場合がある。)が形成され
る。ここで、塗膜の乾燥方法は特に制限されないが、例
えば120℃程度の温度で10分間程度の時間乾燥させ
る方法を挙げることができる。次に、第一層で使用した
負極活物質よりも大きい平均二次粒子径を有する負極活
物質を前記バインダーとともに前記溶媒に分散した塗料
を、前記塗布装置によって、第一層上に塗布した後、塗
膜を乾燥させる。こうして、第一層中に含有される負極
活物質よりも平均二次粒子径が大きい負極活物質を含有
する第二層が第一層上に形成されることとなる。以下同
様の方法で、含有される負極活物質の平均二次粒子径が
段々と大きくなるようにして、第三層、第四層、第五層
…と順次形成させ最終的な負極材料層の製造が終了す
る。このような製造方法を用いれば、A2の平均空隙率
をA1の平均空隙率よりも大きくすることができる。第
一の方法においては、集電体上に形成される「層」の数
は2以上であればよく、負極活物質の利用効率が向上し
て充電容量が高くなる限り層の数は制限されない。た
だ、工業的には、負極材料層を2層構造又は3層構造と
することが好ましい。
【0030】前記A2の平均空隙率が前記A1の平均空
隙率よりも大きい負極材料層を集電体上に形成する第二
の方法としては、負極活物質を少なくとも含有する塗料
を塗布・乾燥することによって負極材料層の一部を形成
する工程を複数回繰り返して最終的な負極材料層を製造
する方法を用い、その際、前記工程を繰り繰り返す度
に、塗料の固形分濃度を順次低くした塗料を使用する方
法を挙げることができる。固形分濃度が低い塗料によっ
て形成された負極材料層は、負極活物質の充填率が低く
なる、換言すれば平均空隙率が大きくなる。一方、固形
分濃度が高い塗料によって形成された負極材料層は、負
極活物質の充填率が高くなる、換言すれば平均空隙率が
小さくなる。従って、固形分濃度の異なる塗料を用いる
上記製造方法は、A2の平均空隙率をA1の平均空隙率
よりも大きくする負極を製造する好適な方法である。
【0031】塗料の固形分濃度は、通常10重量%より
大きくするが、好ましくは20重量%以上である一方、
通常90重量%以下、好ましくは80重量%以下、より
好ましくは70重量%以下、特に好ましくは65重量%
以下である。固形分濃度をこの範囲にすれば、塗布を容
易に行うことができるだけでなく塗布膜厚も十分確保す
ることができる。
【0032】前記第二の方法を用いる場合には、固形分
濃度の異なる塗料を複数用いることとなるが、この場合
の等n層(nは自然数)と第(n+1)層との間の固形
分濃度の差は、通常0.5重量%以上、好ましくは1重
量%以上、より好ましくは2重量%以上とする一方、前
記固形分濃度の差は、通常20重量%以下、好ましくは
10重量%以下、より好ましくは5重量%以下である。
この範囲とすれば、塗布をより均一に行うことができる
だけでなく、平均空隙率に差を設けることもより容易と
なる。
【0033】第二の方法を用いる場合に使用する溶媒
や、分散塗料化に使用する分散機、塗布に使用する塗布
装置、塗膜の乾燥方法は第一の方法を用いることができ
る。また、第二の方法も、第一の方法と同様、集電体上
に形成される「層」の数は2以上であればよく、複数の
「層」を順次塗布・乾燥して最終的な負極材料層を形成
すればよいが、第一の方法と同様、工業的には、負極材
料層を2層構造又は3層構造とすることが好ましい。
【0034】負極材料層を同一膜厚の2層構造とする場
合の、第二の方法を用いた負極の製造の具体例について
説明する。まず負極活物質、バインダー、溶媒を用いて
固形分濃度が50重量%の塗料を製造し、塗布装置によ
ってこの塗料を集電体上に塗布した後塗膜を乾燥させる
ことによって、集電体上に負極材料層の第一層を形成す
る。次に前記負極活物質、バインダー、溶媒を用いて固
形分濃度48%の塗料を製造し、この塗料を塗布装置に
よって前記第一層上に塗布した後、塗膜を乾燥させるこ
とによって、負極材料層の第二層を形成する。この時、
乾燥後の第二層の膜厚が第一層の膜厚と同一となるよう
に、第二層の塗布量を制御する。このようにして、集電
体上に2層構造の負極材料層を形成させれば、A2とA
1との平均空隙率の差を0.01〜0.02程度つける
ことができる。
【0035】前記A2の平均空隙率が前記A1の平均空
隙率よりも大きい負極材料層を集電体上に形成する第三
の方法としては、負極活物質を少なくとも含有する塗料
を塗布・乾燥することによって負極材料層の一部を形成
した後、前記負極材料層の厚さ方向に圧密する工程を行
い、前記工程を複数回繰り返して集電体上に負極材料層
を形成する際に、前記工程を繰り繰り返す度に、前記圧
密する際の圧力を順次弱くする方法を挙げることができ
る。前記の圧密工程は、圧密する圧力が強いほど、負極
活物質の充填率が大きくなる、換言すれば負極材料層の
平均空隙率が小さくなるため、負極材料層の一部を塗布
・乾燥するごとに、段々と弱い圧力で負極を圧密する上
記方法は、A2の平均空隙率をA1の平均空隙率よりも
大きくする負極を製造する好適な方法である。またこの
方法においては、用いる塗料の組成は単一でよいという
利点もある。
【0036】前記第三の方法を用いる場合に使用する溶
媒や、分散塗料化に使用する分散機、塗布に使用する塗
布装置、塗膜の乾燥方法は前記第一又は第二の方法と同
様のものを用いることができる。また、第三の方法も、
第一又は第二の方法と同様、集電体上に形成される
「層」の数は2以上であればよく、複数の「層」を順次
塗布・乾燥して最終的な負極材料層を形成すればよい
が、第一又は第二の方法と同様、工業的には、負極材料
層を2層構造又は3層構造とすることが好ましい。
【0037】負極材料層を圧密する際の圧力は、所望の
平均空隙率によって異なるものの、通常線圧294N/
cm(30kgf/cm)以上、好ましくは490N/
cm(50kgf/cm)以上、より好ましくは784
N/cm(80kgf/cm)以上であり、一方、通常
29400N/cm(3000kgf/cm)以下、好
ましくは26460N/cm(2700kgf/cm)
以下、より好ましくは19600N/cm(2000k
gf/cm)以下、特に好ましくは14700N/cm
(1500kgf/cm)以下、最も好ましくは980
0N/cm(1000kgf/cm)以下である。この
範囲にすれば平均空隙率の制御が容易となる。
【0038】前記した通り、この方法においては、圧密
する際にかける圧力を順次弱くする。圧力を弱めていく
比率としては、所望する平均空隙率の差によって異なる
ものの、第(n+1)層(nは自然数)にかける圧力
は、等n層にかける圧力の60%以下、好ましくは35
%以下、より好ましくは25%以下とすればよい。ま
た、平均空隙率を大きくするために、全く圧力をかけな
いようにしてもよい。
【0039】負極材料層が同一膜厚の2層構造である場
合の、第三の方法による負極の製造例を具体的に説明す
る。まず負極活物質、バインダー、溶媒を含有する塗料
を製造し、この塗料を塗布装置によって集電体上に塗布
した後塗膜を乾燥させることによって、集電体上に負極
材料層の第一層を形成する。次に集電体側及び前記第一
層の塗布表面側から833N/cm(85kgf/c
m)の圧力をかけて、前記第一層を圧密する。その後、
前記塗料を用いて前記第一層と同じ要領で、前記第一層
上に負極材料層の第二層を形成する。ただし第二層の塗
布の際は、最後の厚密工程後の第二層の膜厚が前記第一
層の膜厚と同一になるように、第二層の塗布量を調節す
る。最後に集電体側及び前記第ニ層の塗布表面側から5
39N/cm(55kgf/cm)の圧力をかけて、前
記第一層を圧密して、最終的な負極材料層を集電体上に
形成する。このようにすれば、第一層と第二層の平均空
隙率に0.05程度差をつけることができる。上記第一
から第三の方法は、複数を組み合わせて用いることがで
きる。
【0040】上述のようにして集電体上に負極材料層が
形成され負極が製造されるが、この時の負極材料層の膜
厚は、通常10μm以上、好ましくは20μm以上であ
り、通常200μm以下、好ましくは150μm以下で
ある。この範囲とすることで、リチウム二次電池レート
特性を高く保ちつつ、A2とA1との平均空隙率の差を
所望の値にすることができる。
【0041】次に正極について説明する。正極は、通
常、集電体上に正極材料層を積層した構造を有し、前期
正極材料層は、通常、リチウムの吸蔵・放出を行う正極
活物質及びバインダー、さらに必要に応じて各種の添加
剤を含有する。正極活物質としては、遷移金属酸化物、
リチウムと遷移金属との複合酸化物、遷移金属硫化物等
各種の無機化合物が挙げられる。ここで遷移金属として
はFe、Co、Ni、Mn等が用いられる。具体的に
は、MnO、V25 、V613、TiO2 等の遷移金
属酸化物粉末、リチウムニッケル複合酸化物、リチウム
コバルト複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物など
のリチウムと遷移金属との複合酸化物粉末、TiS2
FeS、MoS2 などの遷移金属硫化物粉末等が挙げら
れる。これらの化合物はその特性を向上させるために部
分的に元素置換したものであっても良い。また、ポリア
ニリン、ポリピロール、ポリアセン、ジスルフィド系化
合物、ポリスルフィド系化合物、N−フルオロピリジニ
ウム塩等の有機化合物を用いることもできる。これらの
無機化合物、有機化合物を混合して用いても良い。これ
ら正極活物質のうち、好ましいのは、リチウムと遷移金
属との複合酸化物であり、具体的には、LiNiO2
LiNiCoO2等のリチウムニッケル複合酸化物、L
iCoO2等のリチウムコバルト複合酸化物、LiMn2
4等のリチウムマンガン複合酸化物が挙げられる。よ
り好ましくはリチウムコバルト複合酸化物、リチウムニ
ッケル複合酸化物であり、特に好ましくはLiCoO2
である。これら正極活物質の粒径は、通常1〜30μ
m、好ましくは1〜10μmとする。粒径が大きすぎて
も小さすぎても、レート特性、サイクル特性等の電池特
性が低下する傾向にある。
【0042】正極材料層中に含有させるバインダーは負
極材料層と同様のものを用いることができる。正極材料
層には、必要に応じて導電材料、補強材など各種の機能
を発現する添加剤、粉体、充填材などを含有しても良
い。導電材料としては、上記正極活物質に適量混合して
導電性を付与できるものであれば特に制限はないが、通
常、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛など
の炭素粉末や、各種の金属ファイバー、箔などが挙げら
れる。補強材としては各種の無機、有機の球状、繊維状
フィラーなどが使用できる。
【0043】正極に使用される集電体の材料としては、
通常、アルミニウム、ニッケル、錫、ステンレス鋼等の
金属、これら金属の合金等を用いることができるが、ア
ルミニウムが好ましい。正極の集電体の厚さは、負極の
集電体と同様であり、またその形状も、負極の集電体同
様、エキスパンドメタルやパンチングメタルのような穴
あきタイプの基材を使用することもできる。さらに負極
の集電体と同様、正極材料層との接着性を向上させるた
め、集電体の表面を予め粗面化処理することができる。
【0044】正極の厚さは、それぞれ通常1μm以上、
好ましくは10μm以上であり、通常は500μm以
下、好ましくは200μm以下である。あまりに厚くて
も薄くても容量やレート特性等の電池性能が低下する傾
向にある。正極の製造方法には、特に制限はなく、例え
ば、正極活物質、バインダー、導電材等を溶媒に分散し
て塗料化し、この塗料を集電体に塗布し、乾燥すること
により製造することができる。この時の塗料の調整、塗
布、乾燥の各方法は、負極を製造する場合と同様にすれ
ばよい。また、例えば、溶媒を用いずに、活物質及び必
要に応じて用いられるバインダーや導電材等を混練後、
集電体に圧着することにより製造することもできる。
【0045】本発明のリチウム二次電池に用いられる電
解質は、通常、リチウム塩と非水系溶媒を少なくとも有
する電解液を含有し、正極と負極との間に電解質層とし
て存在するのみならず、ポーラス構造を有する正極と負
極の空隙中にも存在している。電解液中の非水系溶媒と
しては特に限定されないが、比較的高誘電率の溶媒が好
適に用いられる。具体的にはエチレンカーボネート、プ
ロピレンカーボネート等の環状カーボネート類、ジメチ
ルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチル
カーボネートなどの非環状カーボネート類、テトラヒド
ロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシ
エタン等のグライム類、γ−ブチルラクトン等のラクト
ン類、スルフォラン等の硫黄化合物、アセトニトリル等
のニトリル類等を挙げることができる。中でも、リチウ
ム二次電池の安全性を向上させることができる観点か
ら、沸点が150℃以上、特に200℃以上の高沸点溶
媒を使用するのが好ましい。このような高沸点溶媒とし
ては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネー
ト、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等を挙
げることができる。中でも高沸点溶媒としてプロピレン
カーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチロラク
トンを使用するのが好ましい。
【0046】以上の非水系溶媒は、複数種を併用するこ
とができる。前記高沸点溶媒を使用する場合、使用する
非水系溶媒に対する前記高沸点溶媒の割合は、好ましく
は60体積%以上、さらに好ましくは70体積%以上、
さらに好ましくは80体積%以上、最も好ましくは90
体積%以上とする。また、複数の溶媒を併用する場合の
非水系溶媒全体としての沸点を200℃以上とするのが
好ましい。高沸点溶媒を使用することによって、リチウ
ム二次電池要素を後述の形状可変性ケースに収納して
も、高温下等での電池の形状変化(変形)を抑制するこ
とができる。なお、「沸点X℃以上」とは、圧力1at
mのもとで室温からX℃まで加熱しても蒸気圧が1at
mを越えないことを意味する。即ち、圧力1atmのも
とで室温から200℃まで加熱した場合、常に蒸気圧が
1atm以下であることを意味する。
【0047】なお、非水系溶媒は、粘度が1mPa・s
以上であることが好ましい。電解質に使用する支持電解
質であるリチウム塩としては、LiPF6、LiAs
6、LiSbF6、LiBF4、LiClO4、LiI、
LiBr、LiCl、LiAlCl、LiHF2、Li
SCN、LiSO3CF2等を挙げることができる。これ
らのうちでは特にLiPF6、LiBF4及びLiClO
4が好適である。これら支持電解質の電解液における含
有量は、通常0.5〜2.5mol/lである。
【0048】電解質は、非流動性を有するものが好まし
い。非流動性電解質は、電解液の液漏れ等が有効に防止
できる一方で、流動性のある液系の電解質よりもイオン
伝導性に劣るのが一般的である。これは、非流動性電解
質を用いた場合には、電池の内部抵抗に対する電解質の
イオン伝導度の影響が占める割合が大きいことを意味す
る。従って、負極材料層の平均空隙率をその厚み方向に
分布を持たせることにより、充電時の負極材料層中にお
ける電解質の動的な内部抵抗の変化を適切に調節し、負
極活物質の利用効率が向上するという本発明の効果がさ
らに顕著に発揮される。このような非流動性電解質とし
ては、具体的には、完全固体型の電解質の外、ポリマー
により前記電解液を保持した、いわゆるポリマー電解質
が挙げられる。ポリマー電解質は、通常上記非水電解液
をポリマーによって保持することによってゲル状を呈す
る。ポリマーの電解液に対する濃度は、使用するポリマ
ーの分子量にもよるが、通常0.1〜30重量%であ
る。濃度が低すぎるとゲルを形成しにくくなり、電解液
の保持性が低下して流動、液漏れの問題が生じることが
ある。また濃度が高すぎると粘度が高くなりすぎて工程
上困難を生じるとともに、電解液の割合が低下してイオ
ン伝導度が低下しレート特性などの電池特性が低下する
傾向にある。電解質を保持するポリマーとしては、アル
キレンオキシドユニットを有するアルキレンオキシド系
高分子や、ポリフッ化ビニリデンやフッ化ビニリデン−
ヘキサフルオロプロピレン共重合体のようなフッ素系高
分子等、上記機能を有する各種のポリマーを挙げること
ができる。
【0049】非流動性電解質を形成する方法としては、
あらかじめポリマーを電解液に溶解させた電解質塗料と
して用いる方法、また電解液に重合性モノマーを含有さ
せた電解質塗料を架橋反応させて非流動性電解質とする
方法など必要に応じた材料・製法を採用し、電解質層を
形成することができる。本発明における非流動性電解質
の形成を、電解液に重合性モノマーを含有させた塗料を
架橋反応させて非流動化電解質とする方法で行う場合に
は、紫外線硬化や熱硬化などの重合処理を施すことによ
って高分子を形成するモノマーを重合性モノマーとして
電解液に添加することにより塗料を調製する。
【0050】重合性モノマーとしては、例えばアクリロ
イル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基等の不
飽和二重結合を有するものが挙げられる。具体的には、
例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、エトキシエチルアクリレート、メトキシエチルア
クリレート、エトキシエトキシエチルアクリレート、ポ
リエチレングリコールモノアクリレート、エトキシエチ
ルメタクリレート、メトキシエチルメタクリレート、エ
トキシエトキシエチルメタクリレート、ポリエチレング
リコールモノメタクリレート、N、N−ジエチルアミノ
エチルアクリレート、N、N−ジメチルアミノエチルア
クリレート、グリシジルアクリレート、アリルアクリレ
ート等が挙げられる。
【0051】他の使用可能な具体例としては、アクリロ
ニトリル、N−ビニルピロリドン、ジエチレングリコー
ルジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレ
ート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリ
エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタ
クリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリア
ルキレングリコールジアクリレート、ポリアルキレング
リコールジメタクリレート等が挙げられ、さらにトリメ
チロールプロパンアルコキシレートトリアクリレート、
ペンタエリスリトールアルコキシレートトリアクリレー
トなどの3官能モノマー、ペンタエリスリトールアルコ
キシレートテトラアクリレート、ジトリメチロールプロ
パンアルコキシレートテトラアクリレートなどの4官能
以上のモノマー等も使用できる。これらの中から反応
性、極性、安全性などから好ましいものを単独、または
組み合わせて用いれば良い。これらの中で特に好ましく
はエチレノキシド基を複数含有するジアクリレート、ト
リアクリレートである。これらのモノマーを熱、紫外
線、電子線等によって重合させることにより、電解質を
非流動性電解質とすることができる。電解液中における
重合性モノマーの含有量は特に制限されないが、好まし
くは塗料中に1重量%以上含有することが好ましい。含
有量が低いと高分子の形成効率が低下し、電解液を非流
動化しにくくなる。他方、あまりに多すぎると未反応モ
ノマーの残留や電解質塗料としての操作性が悪くなるの
で、通常30重量%以下とする。
【0052】非流動性電解質を、あらかじめポリマーを
含有した電解質塗料を用いて生成する方法においては、
ポリマーとして、高温で電解液に溶解し、常温でゲル状
電解質を形成する高分子を使用するのが好ましい。この
様な特性を持ち、電池材料として安定なものであればど
のような高分子でも使用できるが、例えば、ポリビニル
ピリジン、ポリ−N−ビニルピロリドン等の環を有する
ポリマー;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸
エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアクリル酸メチ
ル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸、ポリアクリルアミドなどのアクリル誘導体系
ポリマー;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン等
のフッ素系樹脂;ポリアクリロニトリル、ポリビニリデ
ンシアニド等のCN基含有ポリマー;ポリ酢酸ビニル、
ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール系ポリ
マー;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲ
ン含有ポリマー等が挙げられる。これらの中、好ましく
はポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポ
リエチレノキシド、あるいはそれらの変性体である。
【0053】また、上記のポリマー等の混合物、変成
体、誘導体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフ
ト共重合体、ブロック共重合体等であっても使用でき
る。後述するようにリチウム電池に使用される非水系溶
媒、リチウム塩が極性を有するものであるから、ポリマ
ー(高分子)も有る程度の極性を有する方が好ましい。
更に、これらのポリマーの重量平均分子量は、好ましく
は10,000〜5,000,000の範囲である。分子
量が低いとゲルを形成しにくくなり、他方、あまり分子
量が高いと粘度が高くなりすぎて取り扱いが難しくな
る。
【0054】高温で電解液に溶解し、常温でゲル状電解
質を形成するポリマーを使用した非流動化電解質の形成
法では、ポリマーを電解液に加温して溶解する。加温温
度としては50〜200℃、好ましくは、100〜16
0℃である。あまりにも低温で溶解するようであると、
非流動化電解質の安定性が低下する。溶解温度が高すぎ
ると、電解液成分、ポリマー等の分解を引き起こすこと
があり得る。非流動化の条件としては、ポリマー溶解電
解液を室温で冷却することが好ましいが、強制冷却して
もよい。
【0055】電解質中には、必要に応じて、電池の性能
向上のために各種の添加剤を添加することができる。電
解質層は、多孔質フィルムのような支持体を併用するの
が好ましい。多孔質フィルムとしては、高分子樹脂から
なるフィルムや、粉体とバインダーからなる薄膜が好ま
しく使用でき、より好ましくはポリエチレン、ポリプロ
ピレン等からなる多孔質膜である。
【0056】通常、正極と負極は、前記電解質層を介し
て積層された状態(以下、この積層された状態を電池要
素という場合がある。)でケースに収納される。長尺に
形成された電池要素は巻回してケースに収納することが
でき、また、平板状に形成された電池要素をそのままケ
ースに収納してもよいし、平板状に形成された電池要素
を複数個積層した状態でケースに収納することもでき
る。
【0057】電池要素を収納するケースとしては、例え
ば、金属ケースのように剛性の高いケースや、剛性は低
いが軽量で携帯用電気機器に使用するのに適した、形状
可変性を有するケースを挙げることができる。本発明に
おいては、形状可変性を有するケースを用いることが好
ましい。本発明のリチウム二次電池は、高容量化の要請
が特に強い、携帯用電気機器用の電源としての用途に用
いられることもあるからである。
【0058】形状可変性ケースとは、柔軟性、屈曲性を
有するケースを意味し、その具体例としては、ビニール
袋の様な高分子フィルムからなる袋、高分子フィルムか
らなる真空包装用袋もしくは真空パック、金属箔と高分
子フィルムとのラミネート素材からなる真空包装用袋も
しくは真空パック、プラスチックで形成された缶、プラ
スチックの板で挟んで周囲を溶着、接着、はめ込み等で
固定したケース等が挙げられる。これらの中では、気密
性、形状可変性の点で高分子フィルムからなる真空包装
用袋もしくは真空パック、または金属箔と樹脂(高分子
フィルム)とのラミネート素材からなる真空包装用袋も
しくは真空パックが好ましい。
【0059】材質としては、プラスチック、高分子フィ
ルム、金属フィルム、ゴム、薄い金属板、ガスバリア層
と樹脂層とを有するラミネートフィルム等が挙げられ
る。ケースの材質として、特に好ましいのは、金属や金
属酸化物からなるガスバリア層の両面に樹脂層を設けて
なるラミネートフィルムである。ラミネートフィルムを
電池要素の外装ケースとして用いれば、リチウム二次電
池の軽量化・小型化が達成される。
【0060】形状可変性ケースの部材厚さは、通常0.
01μm以上、好ましくは0.02μm以上、さらに好
ましくは0.05μm以上であり、通常5mm以下、好
ましくは1mm以下、さらに好ましくは0.5mm以
下、最も好ましくは0.3mm以下とする。薄いほど電
池がより小型・軽量化でき、また本発明の効果も大きい
が、あまりに薄いと、十分な剛性の付与ができなくなっ
たり密閉性が低下する可能性がある。
【0061】ケース内への電池要素の収納方法は任意で
あるが、例えば、フィルム状のケース部材の両端を貼り
合わせて筒状とし、内部に電池要素を収納した後、筒の
上下をさらに貼り合わせる方法を例示することができ
る。また、2片のフィルム状のケース部材の間に電池要
素を収納した後、周縁部を貼り合わせる方法も採用する
ことができる。尚、電池要素は、上記ケース中に減圧状
態で封入されるのが、装置の小型化及び電池要素の接触
の面から好ましい。この場合、大気圧との差分が電池要
素を押さえ付ける力となる。
【0062】無論、電池の機器への装着等の利便を図る
ため、上記のケースに電池要素を封入した後、必要なら
ば複数のケースを、剛性を持つ外装ケースに収納するこ
とも可能である。本発明のリチウム二次電池が電源とし
て用いられる電気機器の用途は特に限定されないが、本
発明のリチウム二次電池は、携帯する電気機器の電源と
して用いられることが好ましい。携帯用の電気機器は高
容量化の要請が特に強いからである。このような電気機
器の具体例としては、例えば、ノートパソコン、ペン入
力パソコン、モバイルパソコン、電子ブックプレーヤ
ー、携帯電話、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリ
ンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、携帯
液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、
ミニディスク、電気シェーバー、トランシーバー、電子
手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、
携帯ラジオ、携帯用の照明器具、携帯ゲーム機器、時
計、ストロボ、カメラ、医療機器(ペースメーカー、補
聴器など)等を挙げることができる。
【0063】
【実施例】[実施例1]下記のようにして、正極、負
極、及び電解質形成用の塗料を製造した。 (1)負極の製造 炭素系活物質として、平均二次粒子径が20.0μmの
麟片状黒鉛100重量部、及びメソカーボンマイクロビ
ーズ(MCMB6−28、大阪ガス化学社製;平均粒径
D50=6.1μm)20重量部を用いた。この炭素系
活物質120重量部に、ポリフッ化ビニリデン(バイン
ダー)10重量部、N−メチル−2−ピロリドン(溶
剤)141重量部を調合し、混練機により2時間混練
し、固形分48%の負極材料層形成用分散塗料を製造し
た。
【0064】得られた負極材料層形成用分散塗料を、2
0μm厚の銅集電体上にエクストルージョン型のダイコ
ーティングによって塗布した後、これを120℃にて1
0分間乾燥し、集電体上に負極材料層の一部を形成し
た。ついで、ロールプレス(カレンダー)を用いて、集
電体側及び前記負極材料層の一部の塗布表面側から線圧
25480N/cm(2600kgf/cm)の条件で
圧密することによって負極材料層A1を得た。
【0065】負極材料層A1の平均空隙率は、A1の製
造に使用する炭素系活物質とバインダーとからなる固形
部分の体積をあらかじめ測定しておき、A1の体積から
前記固形部分の体積を差し引いた値を、A1の体積で除
することによって求めた。その結果、A1の平均空隙率
は0.2であった。次に、前記負極材料層A1上に、前
記負極材料層形成用分散塗料をエクストルージョン型の
ダイコーティングによって塗布した後、これを120℃
にて10分間乾燥し、A1上にさらに負極材料層A2を
形成し、集電体上に負極材料層を積層してなる負極を最
終的に製造した。尚、A2を形成する際には、ロールプ
レス(カレンダー)を用いず、集電体側及び前記負極材
料層の塗布表面側から圧力をかけることはしなかった
(線圧0N/cm)。
【0066】負極材料層A2の平均空隙率は、前記負極
材料層A1と同様にして求めた。その結果、A2の平均
空隙率は0.6であった。従って、A1とA2との平均
空隙率の差は、0.4であった。また、負極材料層全体
の平均空隙率は、0.4であった。 (2)正極の製造 コバルト酸リチウム90重量部、アセチレンブラック5
重量部、ポリフッ化ビニリデ5重量部及びN−メチル−
2−ピロリドン80重量部を混練機により2時間混練し
て得た正極用分散塗料を、20μm厚のアルミニウム集
電体に、エクストルージョン型のダイコーティングによ
って、乾燥後の膜厚が60μmとなるよう塗布、乾燥
し、活物質がバインダーによって集電体上に結着された
正極材料層を作成した。ついで、ロールプレス(カレン
ダー)をもちいて、線圧980N/cm(100kgf
/cm)の条件で圧密することによって正極とした。 (3)リチウム二次電池の製造 テトラエチレングルコールジアクリレート14重量部、
ポリエチレンオキシドトリアクリレート7重量部、Li
PF621重量部、重合開始剤1重量部、添加剤(酸無
水物)14重量部、プロピレンカーボネート120重量
部及びエチレンカーボネート120重量部を混合攪拌溶
解し、電解質塗料とした。
【0067】上記の正極ならびに負極に上記電解質塗料
を塗布し、別に電解質塗料に浸した電極よりやや面積の
広いポリエチレン製多孔質フィルムを両極間に挟んで積
層し、それを90℃にて10分加熱することにより電解
質を非流動化して、正極、負極及び非流動性電解質層を
有する平板状の電池要素を得た。得られた電池要素に電
流を取り出すタブを接続した。アルミニウム層の両面に
合成樹脂層を形成してなる、形状可変性を有する薄型ラ
ミネートフィルムを2枚用意し、これらの間に前記電池
要素を配置した状態でケース部材の周縁部を真空シール
して平板状のリチウム二次電池Aを得た。 (4)充電容量の測定 上記の製造方法により得たリチウム二次電池Aを、下記
二つの充電モードで充電し、得られる充電容量から、炭
素系活物質の単位重量当たりの充電容量を算出した。
【0068】モード1 1Cにて4.2Vまで定電流充電を行なった後、C/1
0になるまで定電圧充電を行う。 モード2 1.5Cにて4.2Vまで定電流充電を行った後、C/
10になるまで低電圧充電を行う。 [比較例1]実施例1の(1)負極の製造において、負
極材料層を一層構造としたこと、すなわち、一回の塗布
・乾燥で負極材料層を形成し、またロールプレスの圧力
を線圧7350N/cm(750kgf/cm)で行っ
て平均空隙率を負極材料層中で一定としたこと以外は実
施例1と同様にして、リチウム二次電池Bを製造した。
この時の負極材料層の平均空隙率は0.4であった。
【0069】このようにして得たリチウム二次電池Bを
実施例1と同様にして充電し、炭素系活物質の単位重量
あたりの充電容量を算出した。リチウム二次電池A、B
の炭素系活物質の単位重量あたりの充電容量を表−1に
示す。
【0070】
【表1】
【0071】表―1のリチウム二次電池A、Bについ
て、充電モード1の結果を比較してわかるように、A2
の平均空隙率をA1の平均空隙率と同一とするよりも、
A2の平均空隙率をA1の平均空隙率よりも大きくする
ことによって、炭素系活物質の単位重量当たりの充電容
量を大きくすることができることがわかる。さらに、負
極材料層中で平均空隙率が一定の場合は、充電電流を
1.0Cから1.5Cと大きくすると充電容量が低下す
る一方で、A2の平均空隙率をA1の平均空隙率よりも
大きくすれば、充電電流を1.0Cから1.5Cと大き
くしても、充電容量は変わらないか又は大きくなってい
くことがわかる。つまり、本発明のリチウム二次電池は
より高い充電電流に対する充電にも適していることもわ
かる。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、負極活物質の利用効率
を上げることにより、高性能なリチウム二次電池、とり
わけ充電容量を大きくして同じ材料を用いた場合におい
てもより高容量化が可能となるリチウム二次電池を得る
ことができる。さらに本発明によれば、充電電流が大き
くなっても、充電容量が変わらないか又はさらに大きく
することが可能となるリチウム二次電池を得ることがで
きる。さらに、本発明は、高容量、高電流充電可能なリ
チウム二次電池の製造方法をも提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ02 AJ03 AK02 AK03 AK05 AK16 AK18 AL02 AL06 AL07 AL08 AL11 AL12 AL18 AM00 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 AM16 BJ12 CJ02 CJ03 CJ08 CJ22 DJ07 DJ08 DJ13 DJ16 EJ01 EJ12 HJ05 HJ09 HJ10 HJ15 5H050 AA02 AA08 BA17 CA02 CA03 CA04 CA05 CA08 CA09 CA11 CA20 CA21 CA22 CB02 CB07 CB08 CB09 CB11 CB12 CB13 CB29 DA04 DA11 EA24 FA02 FA13 FA17 GA02 GA03 GA10 GA22 GA26 HA05 HA09 HA10 HA15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極と負極と電解質とを有し、前記負極
    が集電体上に負極活物質を含有する負極材料層が積層さ
    れてなるリチウム二次電池において、前記負極材料層を
    厚み方向に半分に分割し、集電体側の負極材料層をA
    1、集電体側とは反対側の負極材料層をA2としたとき
    に、A2の平均空隙率がA1の平均空隙率よりも大きい
    ことを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 【請求項2】 前記A2の平均空隙率と前記A1の平均
    空隙率との差が0.001〜0.9の範囲にある請求項
    1のリチウム二次電池。
  3. 【請求項3】 前記A2に含有される負極活物質の平均
    二次粒子径が、前記A1に含有される負極活物質の平均
    二次粒子径よりも大きい請求項1又は2に記載のリチウ
    ム二次電池。
  4. 【請求項4】 前記A2に含有される負極活物質の平均
    二次粒子径と前記A1に含有される負極活物質の平均二
    次粒子径との差が、1〜50μmの範囲にある請求項3
    に記載のリチウム二次電池。
  5. 【請求項5】 正極と負極と電解質とを有し、前記負極
    が集電体上に負極活物質を含有する負極材料層が積層さ
    れてなるリチウム二次電池の製造方法であって、負極活
    物質を少なくとも含有する塗料を塗布・乾燥することに
    よって負極材料層の一部を形成する工程を有し、 前記工程を複数回繰り返して集電体上に負極材料層を形
    成する場合に、前記工程を繰り返す度に、含有する負極
    活物質の平均二次粒径を順次大きくした塗料を使用し
    て、 前記負極材料層を厚み方向に半分に分割し、集電体側の
    負極材料層をA1、集電体側とは反対側の負極材料層を
    A2としたときに、A2の平均空隙率をA1の平均空隙
    率よりも大きくすることを特徴とするリチウム二次電池
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 正極と負極と電解質とを有し、前記負極
    が集電体上に負極活物質を含有する負極材料層が積層さ
    れてなるリチウム二次電池の製造方法であって、負極活
    物質を少なくとも含有する塗料を塗布・乾燥することに
    よって負極材料層の一部を形成する工程を有し、 前記工程を複数回繰り返して集電体上に負極材料層を形
    成する場合に、前記工程を繰り繰り返す度に、塗料の固
    形分濃度を順次低くした塗料を使用して、前記負極材料
    層を厚み方向に半分に分割し、集電体側の負極材料層を
    A1、集電体側とは反対側の負極材料層をA2としたと
    きに、A2の平均空隙率をA1の平均空隙率よりも大き
    くすることを特徴とするリチウム二次電池の製造方法。
  7. 【請求項7】 正極と負極と電解質とを有し、前記負極
    が集電体上に負極活物質を含有する負極材料層が積層さ
    れてなるリチウム二次電池の製造方法であって、負極活
    物質を少なくとも含有する塗料を塗布・乾燥することに
    よって負極材料層の一部を形成した後、前記負極材料層
    の厚さ方向に圧密する工程を有し、 前記工程を複数回繰り返して集電体上に負極材料層を形
    成する場合に、前記工程を繰り繰り返す度に、前記圧密
    する際の圧力を順次弱くして、 前記負極材料層を厚み方向に半分に分割し、集電体側の
    負極材料層をA1、集電体側とは反対側の負極材料層を
    A2としたときに、A2の平均空隙率をA1の平均空隙
    率よりも大きくすることを特徴とするリチウム二次電池
    の製造方法。
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