JP2002175810A - リチウム二次電池及び負極 - Google Patents

リチウム二次電池及び負極

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JP2002175810A
JP2002175810A JP2001291377A JP2001291377A JP2002175810A JP 2002175810 A JP2002175810 A JP 2002175810A JP 2001291377 A JP2001291377 A JP 2001291377A JP 2001291377 A JP2001291377 A JP 2001291377A JP 2002175810 A JP2002175810 A JP 2002175810A
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lithium secondary
spherical
electrolyte
negative electrode
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Toshiya Naruto
俊也 鳴戸
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Mitsubishi Chemical Corp
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 負極活物質層の塗膜強度及び集電体との接
着性を改善し、また集電体と活物質の剥離に伴うサイク
ル特性の悪化を防止する。 【解決手段】 正極と負極と電解質とを有するリチウム
二次電池要素をケースに収納する場合に、前記負極に所
定のアスペクト比を有する鱗片状炭素性物質と球状物質
とを存在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラ一体型VTR装置、オーディオ機
器、携帯型コンピュータ、携帯電話等様々な機器の小型
化、軽量化が進んでおり、これら機器の電源としての電
池に対する高性能化の要請が高まっている。中でも高電
圧、高エネルギー密度の実現が可能なリチウム二次電池
の開発が盛んになっている。
【0003】リチウム二次電池の負極に使用される活物
質として、鱗片状黒鉛等の鱗片状炭素性物質を使用する
ことが知られている。鱗片状炭素性物質は、リチウム金
属を負極に使用する場合に比べリチウムデンドライトの
生成が抑制され、高い容量と高い安全性を確保できる優
れた負極活物質である。鱗片状炭素性物質を使用した場
合、リチウムは炭素の層状構造の層間にインターカレー
トされる。また、通常、このような電極は、活物質を含
む活物質層を集電体上に形成してなる。
【0004】一方、近年、正極と負極と電解質とを有す
るリチウム二次電池要素(以下、本明細書においては、
これを単に「リチウム二次電池要素」又は「電池要素」
という場合がある。)を、従来の金属缶に代えて、金属
層と樹脂層と積層してなる、形状可変性を有するラミネ
ートフィルム製ケースに収納することが提案されてい
る。このようなラミネートフィルムは、従来の金属缶よ
りも加工が容易であるばかりではなく、より薄型・軽量
なので、電池全体の体積エネルギー密度や重量エネルギ
ー密度をより向上させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らの検討によれば、上記のような鱗片状炭素性物質を
電極に用いた場合、活物質層の強度が弱く、接着性も劣
ることが判明した。つまり、鱗片状炭素性物質が充放電
時に膨張収縮することにより、充放電を繰り返していく
と、最終的には活物質層が集電体から剥がれてしまうこ
とによりリチウム二次電池の特性が大きく劣化するので
ある。
【0006】上記活物質層の強度不足や接着性が劣るこ
とによるリチウム二次電池の特性劣化は、リチウム二次
電池要素を収納するケースとして、形状可変性を有する
ケースを用いる場合に特に問題となる。即ち、金属缶に
電池要素を収納する場合は、金属缶そのものの強度が大
きいので外力に対する活物質層の強度や接着性はそれ程
大きな問題とならないのみならず、電池要素全体が金属
缶に押し付けられているので充放電に伴って電極の活物
質が膨張収縮しても活物質層に与える影響は小さい。一
方、形状可変性を有するケースを用いた場合、外力によ
って活物質層が破壊されやすいだけでなく、ケースによ
って電池要素全体を押さえ付ける力も弱いので活物質の
膨張収縮の繰り返しが活物質層の耐久性そのものや活物
質層と集電体との接着性に与える影響は大きい。
【0007】従って、鱗片状炭素性物質を電極に用いる
ことによる上記問題点は、例えば、リチウム二次電池の
サイクル特性に悪影響を与えるが、特に電池要素を形状
可変性を有するケースに収納した場合、これらの問題点
は特に顕在化するのである。本発明の目的は、十分な活
物質強度と接着性とを有する負極を有するリチウム二次
電池を得ることにあり、特に、形状可変姓を有するケー
スに収納した場合においても十分な活物質強度と接着性
とを有する負極を有するリチウム二次電池を得ることに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、問題点を解
決するために鋭意検討した結果、鱗片状炭素性物質を用
いた活物質層の強度及び接着性不足は、活物質層に球状
物質を存在させることによって解決できることを見出
し、特に、リチウム二次電池要素を形状可変性を有する
ケースに収納したリチウム二次電池においては、活物質
層に球状物質を存在させることによる効果が顕著に発揮
されることを見出し本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明の要旨は、下記(1)〜(1
7)に存する。 (1)正極と負極と電解質とを有するリチウム二次電池
要素をケースに収納してなるリチウム二次電池におい
て、前記負極が、アスペクト比が1.1〜2.9の鱗片
状炭素性物質と球状物質とを含有することを特徴とする
リチウム二次電池。 (2)正極と負極と電解質とを有するリチウム二次電池
要素を形状可変性を有するケースに収納してなるリチウ
ム二次電池において、前記負極が、鱗片状炭素性物質と
球状物質とを含有することを特徴とするリチウム二次電
池。 (3)鱗片状炭素性物質のアスペクト比が1.1〜6.
0、球状物質のアスペクト比が1.0〜1.5である
(2)に記載のリチウム二次電池。 (4)鱗片状炭素性物質のアスペクト比が1.1〜2.
9である(2)又は(3)に記載のリチウム二次電池。 (5)球状物質の平均粒径が、鱗片状炭素性物質の平均
粒径の2/3以下である(1)乃至(4)のいずれかに
記載のリチウム二次電池。 (6)球状物質が、球状炭素性物質である(1)乃至
(5)のいずれか1つに記載のリチウム二次電池。 (7)鱗片状炭素性物質が、表面の少なくとも一部がア
モルファスなコークスで被覆された黒鉛系炭素質物であ
る(1)乃至(6)のいずれか1つに記載のリチウム二
次電池。 (8)鱗片状炭素性物質に対する球状物質の重量比が、
10〜70%である(1)乃至(7)のいずれか1つに
記載のリチウム二次電池。 (9)鱗片状炭素性物質が鱗片状の黒鉛であり、球状物
質が球状の黒鉛である(1)乃至(8)のいずれか1つ
に記載のリチウム二次電池。 (10)球状の黒鉛が、メソカーボンマイクロビーズで
ある(9)に記載のリチウム二次電池。 (11)鱗片状の黒鉛の表面の少なくとも一部にアモル
ファスなコークスが被覆してなる(9)又は(10)に
記載のリチウム二次電池。 (12)正極と負極との間に非流動性の電解質を有する
(1)乃至(11)のいずれか1つに記載のリチウム二
次電池。 (13)形状可変性を有するケースが、ガスバリア層の
両面に樹脂層を設けてなるラミネートフィルムからなる
(2)乃至(12)のいずれか1つに記載のリチウム二
次電池。 (14)リチウム二次電池要素がケースに減圧封入され
てなる(2)乃至(13)のいずれか1つに記載のリチ
ウム二次電池。 (15)電解質がリチウム塩を非水系溶媒に溶解してな
る電解液を含み、前記非水系溶媒の60体積%以上が沸
点150℃以上の高沸点溶媒である(1)乃至(14)
のいずれか1つに記載のリチウム二次電池。 (16)高沸点溶媒が、プロピレンカーボネート、エチ
レンカーボネート及びγ−ブチロラクトンからなる群か
ら選ばれる少なくとも1種を含む(15)に記載のリチ
ウム二次電池。 (17)アスペクト比が1.1〜2.9の鱗片状炭素性
物質と球状物質とを含有することを特徴とするリチウム
二次電池用負極。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のリチウム二次電池は、正
極と負極と電解質とを有する。本発明の特徴の1つは、
上記負極中に、鱗片状炭素性物質と球状物質とを共存さ
せることにある。鱗片状炭素性物質は、後述の通り、通
常その形状が平板状なので、負極活物質層中で負極膜厚
方向と垂直な方向に配向しやすい。従って、鱗片状炭素
性物質を含有する負極は、負極膜厚方向にはがれやすい
という問題がある。そのため球状物質を負極中にさらに
含有させれば、上記配向が抑制されるため、負極活物質
層の強度及び接着性が強くなる。鱗片状炭素性物質は、
容量が高くリチウム二次電池の負極材料として有用な材
料である。鱗片状炭素性物質は、形状異方性を有し、そ
の形状は通常平板状である。そしてアスペクト比(最長
径と最短径との比)が1よりも大きいのが特徴である。
ここで、最長径と最短径とはSEM(Scanning
Electron Microscope)にて測定
することができる。
【0011】本願発明に用いる鱗片状炭素性物質は、ア
スペクト比を所定の範囲とすることが好ましい。ここ
で、アスペクト比の上限は、通常6.0以下、好ましく
は3.0以下、より好ましくは2.9以下、特に好まし
くは2.8以下である。アスペクト比が大きい場合、鱗
片状炭素性物質が負極中で配向して、鱗片状炭素性物質
のベーサル面が負極膜厚方向に、エッジ面が負極の膜厚
方向と垂直方向に向く傾向があるが、アスペクト比を上
記数値以下とすることによって、前記エッジ面が負極の
膜厚方向に向くように鱗片状炭素性物質を配向させるこ
とができるようになる。鱗片状炭素性物質はそのエッジ
面においてリチウムイオンの吸蔵放出を行うため、前記
エッジ面を膜厚方向に向けてやればリチウムイオンの吸
蔵放出を効率良く行うことができるようになる。また、
アスペクト比を上記数値以下とすることにより負極の屈
曲度を下げることができるため、鱗片状炭素性物質の利
点である高容量を維持しつつも、リチウムの吸蔵放出を
さらに効率よく行うことができるようになる。一方、ア
スペクト比の下限は、通常1.1以上、好ましくは、
1.2以上、より好ましくは1.5以上である。鱗片状
炭素性物質のアスペクト比を1.0とすることは工業上
困難であるため、生産効率を考慮して上記数値以上とす
ることが好ましい。
【0012】アスペクト比を制御する方法としては、例
えば球形化処理を行う方法を挙げることができる。球形
化処理の詳細については後述する。鱗片状炭素性物質の
平均粒径は、通常1μm以上、好ましくは5μm以上で
あり、また通常45μm以下、好ましくは35μm以
下、さらに好ましくは25μm以下である。平均粒径が
小さすぎると不可逆容量が増え電池容量が低下してしま
うことがあり、一方大きすぎると活物質層の膜厚が制限
され均一な活物質層を基材の上に形成させることが難し
くなる。
【0013】このような鱗片状炭素性物質としては、コ
ークスや、黒鉛系の炭素質物等各種の炭素質物を例示で
きるが、容量が大きい点で、黒鉛系炭素質物材料が好ま
しい。黒鉛系炭素質物材料(以下、黒鉛材料と略称する
ことがある)としては、アセチレンブラック、ケッチェ
ンブラック等の導電性カーボンブラックの黒鉛化品、人
造黒鉛、天然黒鉛等の黒鉛粉末及びその精製品、気相成
長炭素繊維等の炭素繊維が挙げられる。このような黒鉛
材料ならどれでもよいが、好ましくは天然黒鉛等からな
る鱗片状の黒鉛である。また下記(I)〜(IV)に示
す様な粒径と比表面積との所定の関係、特定数値域のラ
マンR値、半値幅等を有する黒鉛材料がより好ましい。 (I)BET法(窒素ガス吸着)で測定された比表面積
の値をY(m2/g)、粉体の粒径の値をX(μm)と
した場合、1≦X≦45、0.1≦Y≦25、且つY≦
axb、(但しa=52、b=−0.6)で表される領
域内にある黒鉛材料が好ましい。尚、粒子の大きさの測
定には、レーザー回折法、電気抵抗式法、CCD高感度
カメラの写真イメージの処理による粒径直接評価法など
が利用できる。また、比表面積の測定には、気体分子吸
着によるBET法、有機分子吸着法、有機溶媒吸着法が
利用できる。 (II)ラマンスペクトル分析におけるR値(=IB/I
A)が、0.001以上0.2以下、特に0.15以
下、さらには0.07以下である黒鉛材料が好ましい。 (III)上記ラマンスペクトル分析において、1570
〜1620cm-1に存在するピークの半値幅である△v
値の大きさが、14〜22cm-1である黒鉛材料が好ま
しい。 (IV)X線回折による(002)面の面間隔d002
3.38Å以下、特に3.36Å以下であるのが好まし
い。また、c軸方向の結晶子の大きさ(Lc)が100
0Å以下である黒鉛材料が好ましい。
【0014】本発明で使用し得る黒鉛材料のより詳細な
具体例としては、下記のものを挙げることができる。ま
た、これらの高純度精製品でもよい。 (1)高結晶性の天然黒鉛や人造黒鉛。 (2)天然黒鉛、人造黒鉛、或いは膨張黒鉛の再熱処理
品。 (3)下記(a)及び(b)のような、黒鉛化可能な有
機物原料から黒鉛化を行うことにより生成した上記
(1)及び(2)と同等の性能を持つ黒鉛。
【0015】(a)コールタールピッチ、石炭系重質
油、常圧残油、石油系重質油、芳香族炭化水素、窒素含
有環状化合物、硫黄含有環状化合物、ポリフェニレン、
ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリロ
ニトリル、ポリビニルブチラール、天然高分子、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキシド、フル
フリルアルコール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド
樹脂、イミド樹脂から選ばれる1 種以上の有機物を例え
ば2500℃以上3200℃以下の焼成温度で黒鉛化し
たもの。
【0016】(b)上記(a)の黒鉛化可能な有機物を
リチウム、ベリリウム、ホウ素、マグネシウム、アルミ
ニウム、珪素、カリウム、カルシウム、チタン、バナジ
ウム、クロム、マンガン、銅、亜鉛、ニッケル、白金、
パラジウム、コバルト、ルテニウム、錫、鉛、鉄、ゲル
マニウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、バリウム、
タンタル、タングステン、レニウム、から選ばれる少な
くとも一種以上の粉体、或いは薄膜などの触媒存在下
で、400℃以上2500℃以下、より好ましくは10
00℃以上2000℃以下で焼成することにより黒鉛化
したもの。 (4)黒鉛材料の粒径測定及びラマン分光分析の結果
が、高い負極容量や高速の充放電に対する耐レート特性
を期待し得る所望の一定範囲内の数値を有しない黒鉛材
料であるが、それらの材料を改めて2000℃以上32
00℃以下の温度で再焼成処理することにより、焼成後
の材料の持つ粒径測定とラマン分光分析から得られる数
値を所望の一定範囲に収めることができる黒鉛。 (5)黒鉛材料のBET法(窒素ガス吸着)による比表
面積測定、及びラマン分光分析の結果が、高い負極容量
や高速の充放電に対する耐レート特性を期待し得る所望
の一定範囲内の数値を有しない黒鉛材料であるが、それ
らの材料を改めて2000℃以上3200℃以下の温度
で再焼成処理することにより、焼成後の材料の持つ比表
面積測定とラマン分光分析から得られる数値を所望の一
定範囲に収めることができる黒鉛。
【0017】本発明においては、前述したように、負極
中での鱗片状炭素性物質の配向を制御して、鱗片状炭素
性物質のエッジ面を負極膜厚方向に向けるようにし、か
つ負極の屈曲度を向上させるために、鱗片状炭素性物質
のアスペクト比を所定の範囲をにすることが好ましい。
このようなアスペクト比を持つ鱗片状炭素性物質は、例
えば、アスペクト比の大きい鱗片状炭素性物質を球形化
処理することにより得ることができる。球形化処理は、
処理前の鱗片状炭素性物質の角を削り取ることによって
行われる。角を削り取れば、鱗片状炭素性物質の形状が
ラグビーボール状に近づき、アスペクト比が小さくな
る。さらに上記処理を進めれば、鱗片状炭素性物質の形
状が球形に近づきアスペクト比をさらに小さくすること
ができる。
【0018】球形化処理は、通常、処理前の鱗片状炭素
性物質を粉砕することによって行われる。粉砕は、物質
へ加わる力の種類、処理形態により分類され、力の種類
としては、たたき割る力(衝撃力)、押しつぶす力(圧
縮力)、すりつぶす力(摩砕力)、削りとる力(剪断
力)の4つに大別され、処理形態としてはは、粒子内部
に亀裂を発生、伝播させていく体積粉砕と粒子表面を削
り取っていく表面粉砕の二つに大別される。体積粉砕
は、衝撃力、圧縮力、剪断力により進行し、表面粉砕
は、摩砕力、剪断力により進行する。粉砕とは、これら
被粉砕物に加えられる力の種類、処理形態が、様々な比
率で組合わされた処理のことである。本発明の球形化処
理は、摩砕力、剪断力を利用した表面粉砕を中心として
行われることが好ましい。
【0019】鱗片状炭素性物質の角が取れて、粒子形状
に丸みを導入するには、表面粉砕が行われることが重要
であるが、この為には、処理を行う装置種類の選定とそ
の装置の持つ粉砕能力の見極めが重要である。前者は、
被粉砕物に与える粉砕力の種類により、装置種類を選び
出すことであり、後者は装置機種毎に存在する粉砕力の
限界(粉砕限界)を利用することである。尚、粉砕限界
とは、粒子径の領域のことを指し、体積粉砕が進行する
粒子径としては、最下限界領域のことである。すなわ
ち、粒子径が小さくなり、衝突確率が低下し、粒子の自
重も小さくなるため、衝突しても大きな応力を発生せ
ず、体積粉砕が進行しなくなる粒子径領域のことであ
る。この領域では、体積粉砕に代わり、表面粉砕が行わ
れるようになる。
【0020】表面粉砕を行うことができる装置種類とし
ては、剪断力により粉砕が進行する装置が有効であるこ
とが、発明者らの検討で明らかとなっている。このよう
な装置としては、例えば、ボールミルや振動ミル、媒体
撹拌ミルなどの粉砕メディアを使用する装置を挙げるこ
とができる。これらの粉砕メディアが使用できる機種で
は、摩砕力と剪弾力中心の粉砕を行われていると考えら
れ、角を取るような粉砕を行うことができる。湿式粉砕
も乾式粉砕と同様に好ましい。具体的な装置名を一例と
して挙げるとすれば、中央化工機(株)社製の振動ミル
やボールミル、岡田精工(株)社製のメカノミル、
(株)栗本鉄工所社製の乾式・湿式両用の媒体撹拌ミル
などが挙げられる。また、例えば、回転する容器と容器
内部に取り付けられたテーパーの間を処理物が通過する
ことで、回転する容器とテーパーとの速度差に起因する
圧縮力と剪断力が処理物に加えられるようになっている
装置も、表面粉砕を進行させる装置として好ましい。こ
れらの装置は、元来、2種以上の粉体を複合化し、粉体
の表面改質を行うための装置であるが、剪断力が強く加
わる装置であるために、粉体の充填性の向上、すなわち
粒子に丸みを帯びさせることができたものと考えられ
る。具体的な装置名を一例として挙げるとすれば、
(株)徳寿工作所社製のシータ・コンポーザ、ホソカワ
ミクロン(株)社製のメカノフュージョンシステムなど
が挙げられる。
【0021】鱗片状炭素性物質として、鱗片状の黒鉛等
の黒鉛系炭素質物が用いられる場合、その表面の少なく
とも一部をアモルファスな炭素質(特にコークス)で被
覆することが好ましい(以下、このような表面の少なく
とも一部がアモルファスなコークスで被覆された黒鉛系
炭素質物を炭素被覆黒鉛系炭素質物と略称することがあ
る)。炭素被覆黒鉛系炭素質物を負極に用いたリチウム
2次電池は、被覆を行わない黒鉛系炭素質物を負極に用
いたリチウム2次電池に比べ、レート特性とサイクル特
性に優れる利点がある。この炭素被覆黒鉛系炭素質物
は、黒鉛系炭素質物を炭素化可能な有機物で被覆し、そ
の被覆体を焼成することで炭素化し、必要に応じて炭素
化物を粉砕することにより生成し得るものであり、リチ
ウムイオンを吸蔵、放出可能な性質を有する。
【0022】この炭素被覆黒鉛系炭素質物は、通常以下
の(a)から(c)特性を有する炭素質物の粒子であ
る。 (a)X線回折から求められる(002)面の面間隔d
002の値が、3.35Å以上3.39Å以下の値を持つ
こと。 (b)ラマンスペクトル分析から求められるR値が0.
15以上1.0以下、さらに好ましくは0.2以上0.
5以下であること、特に上記R値が被覆前の黒鉛系炭素
質物のR値以上であること。(なお、R値とは、波長5
145Åのアルゴンイオンレーザー光を用いたラマンス
ペクトル分析において、1570〜1620cm-1の範
囲に存在するピークの強度をIA、1350〜1370
cm-1の範囲に存在するピークの強度をIBとしたと
き、その比IB/IAを表す。以下、特記しない限りR
値は同義を意味する。) (c)窒素ガス吸着によるBET法を用いて測定した比
表面積が13m2/g以下、より好ましくは10m2/g
以下、さらに好ましくは5m2/g以下であり、また
0.1m2/g以上であること。
【0023】炭素被覆黒鉛系炭素質物の被膜を形成する
ために用いられる有機物としては、液相で炭素化が進行
する有機物や固相で炭素化が進行する各種の有機物を例
示できる。液相で炭素化が進行する有機物としては、軟
ピッチから硬ピッチまでを含むコールタールピッチや乾
留液化油などの石炭系重質油の外、常圧残油、減圧残油
等の直流系重質油、原油、ナフサなどの熱分解時に副生
するエチレンタール等分解系重質油等の石油系重質油が
挙げられる。さらにアセナフチレン、デカシクレン、ア
ントラセンなどの芳香族炭化水素、フェナジンやアクリ
ジンなどの窒素含有環状化合物、チオフェンなどの硫黄
含有環状化合物、アダマンタンなどの脂環族炭化水素、
ビフェニルやテルフェニルなどのポリフェニルなどが挙
げられる。また、固相で炭素化が進行する有機物として
は、セルロースや糖類などの天然高分子、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリフェニレンオキシド等の熱可塑性
樹脂、フルフリルアルコール樹脂(フラン樹脂)、フェ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂、イミド樹脂等の熱硬化
性樹脂などが挙げられる。これらの有機物は無論複数種
を併用することができる。
【0024】炭素被覆黒鉛系炭素質物を得るには、液相
で炭素化が進む有機物を用いるのが有利である。なお、
被膜がコークスであることは、例えば、(a)TEM写
真により、又は(b)被覆後のX線回折のピークから被
覆前の黒鉛系炭素物質のX線回折ピークを差し引くこと
により、又は(c)シモン試薬(クロム酸銀−硫酸)で
黒鉛系炭素物質を溶解した後残った被膜を公知の方法
(TEM、X線回折、ラマン分光分析等)で測定するこ
とにより、容易に確認することができる。
【0025】炭素被覆黒鉛系炭素質物は、上記の有機物
及び黒鉛材料を混合し、通常700℃以上、好ましくは
900℃以上、より好ましくは1000℃以上、特に好
ましくは1100℃以上、一方、通常2800℃以下、
好ましくは1500℃以下で焼成することによって得る
ことができる。上記温度範囲は、炭素被覆黒鉛系炭素質
物に所望する性能に応じて適宜選択すればよいが、焼成
温度が低すぎると、前記有機物の焼成が不十分で炭素被
覆黒鉛系炭素質物の導電性が不十分となる場合がある。
一方、焼成温度が高すぎると炭素被覆黒鉛系炭素質物の
表面処理効果が不十分となる場合がある。
【0026】炭素被覆黒鉛系炭素質物は、通常1〜10
0μm、さらには5〜50μmの平均粒径をもつ粒子を
得られることがある。これらの粒子は必要に応じさらに
粉砕処理に供することにより、所望する粒径を有する炭
素被覆黒鉛系炭素質物を得ることができる。炭素被覆黒
鉛系炭素質物の組成は、前記黒鉛系炭素質物と前記有機
物との合計を100重量%とした場合に、有機物の割合
を通常50重量%以下、好ましくは25重量%以下、よ
り好ましくは10重量%以下、特に好ましくは8重量%
以下、一方、通常1重量%以上、好ましくは2重量%以
上、より好ましくは5重量%以上とする。有機物の焼成
物組成が多すぎると、低電位化、急速充放電特性の改善
が少ない傾向にある。また、有機物の焼成物組成が多す
ぎると、更に性能を改善するために焼成後に実施するこ
とが好ましい酸またはアルカリによる処理の効果があま
り顕著でない場合がある。一方、有機物の焼成物組成が
少なすぎると所望の効果が得られない場合がある。な
お、上記範囲は原料仕込み比ではなく、最終的生成物で
の組成である。そのため、仕込み時には、最終段階での
組成比を考慮して原料の配合量を決定する必要がある。
こうして調製した炭素被覆黒鉛系炭素質物を負極に用い
たリチウムイオン2次電池は被覆しない黒鉛負極使用時
に比べ、優れたレート特性とサイクル特性を示す。
【0027】鱗片状炭素性物質と共に負極中に含有され
る球状物質は、形状異方性をほとんど有さないものであ
り、そのアスペクト比(最長径と最短径との比)は、通
常1.5以下、好ましくは1.45以下、より好ましく
は1.4以下、一方、通常1.0以上、好ましくは1.
1以上、より好ましくは1.2以上である。尚、アスペ
クト比は1より小さくなることはない。また、球状粒子
の最長径と最短径とはSEMにて測定することができ
る。アスペクト比が上記範囲内の球状物質を鱗片状炭素
性物質とともに用いると、負極の屈曲度を小さくするこ
とができるため、負極中でのリチウムイオンの吸蔵放出
が効率よく行われるようになる。このような球状物質を
構成する材料としては、例えば炭素性物質、アルミナ、
酸化チタン、アクリル系樹脂等が挙げられ、好ましくは
炭素性物質、特に黒鉛である。つまり、球状物質として
は、好ましくは球状炭素性物質が用いられ、特に好まし
くは球状の黒鉛が用いられる。炭素性物質は、それ自体
にもリチウムがインターカレートされるので活物質とし
て機能し、その結果、電池容量をより向上させることが
できる。ここで、球状の黒鉛の具体例としてはメソカ−
ボンマイクロビーズ、グラッシーカーボン等が挙げら
れ、好ましくはメソカーボンマイクロビーズである。
【0028】メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)
は、ピッチの炭素化過程で生じるメソフェーズ小球体を
高温で熱処理し黒鉛化して得ることができる球状粒子で
あり、これは石油学会誌第6巻第5号(1973年)に
開示されている。さらに、MCMBは、その黒鉛化度が
重要な因子であり、炭素の物性パラメータで表すと、0
02面の面間隔(d002)が3.35〜3.42Å、特
に3.36〜3.40Åのものがよい。また、そのBE
T法による比表面積は0.7〜5m2/gのものが好ま
しい。メソカーボンマイクロビーズは、例えば、コール
タールやコールタールピッチ等の石炭系重質油を、30
0〜500℃程度の低温で熱処理してメソフェーズ小球
体を得、これをさらに2000〜3000℃程度の高温
で熱処理することによって得ることができる。
【0029】球状物質の平均粒径は、通常0.5μm以
上、好ましくは3μm以上であり、また通常30μm以
下、好ましくは10μm以下である。平均粒径が小さす
ぎると塗膜強度を向上させる効果が小さく、大きすぎる
と膜厚が均一な塗膜を形成させることが難しいだけでな
くこの場合も塗膜強度を向上させる効果が小さい傾向に
ある。
【0030】鱗片状炭素性物質の平均粒径に対する球状
物質の平均粒径の比は、通常1未満とするが、その中で
も、好ましくは2/3以下、さらに好ましくは2/5以
下であり、また好ましくは1/5以上、さらに好ましく
は1/4以上である。この比が小さすぎると塗膜強度や
接着性の改善効果が小さくなる傾向にあり、また大きす
ぎると電池容量が低下する傾向にある。
【0031】鱗片状炭素性物質に対する球状物質の重量
比は、通常100%以下、好ましくは70%以下、さら
に好ましくは50%以下、最も好ましくは40%以下で
あり、通常1%以上、好ましくは5%以上、さらに好ま
しくは10%以上、最も好ましくは15%以上である。
この重量比が小さすぎると塗膜強度や接着性を向上させ
る効果が小さくなる傾向にあり、また大きすぎると電池
容量が低下する傾向にある。
【0032】負極は、通常、上記鱗片状炭素性物質と球
状物質とを含む活物質層を集電体上に形成してなる。ま
た、上記活物質層は、通常鱗片状炭素性物質と球状物質
とバインダーとを含有しており、さらに鱗片状炭素性物
質と球状物質とが互いに分散して存在してなる。このよ
うな負極は、鱗片状炭素性物質と球状物質とをバインダ
ーとともに該バインダーを溶解しうる溶剤を用いて分散
塗料化し、その塗料を集電体上に塗布、乾燥することに
より製造することができる。
【0033】負極中の鱗片状炭素性物質の割合は、通常
10重量%以上、好ましくは30重量%以上、さらに好
ましくは50重量%以上であり、通常89.9重量%以
下、好ましくは80重量%以下である。多すぎると電極
の機械的強度が劣る傾向にあり、少なすぎると容量等電
池性能が劣る傾向にある。負極活物質層に使用するバイ
ンダーとしては、電解液等に対して安定である必要があ
り、耐候性、耐薬品性、耐熱性、難燃性等の観点から各
種の材料が使用される。具体的には、シリケート、ガラ
スのような無機化合物や、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ−1,1−ジメチルエチレンなどのアルカン系
ポリマー;ポリブタジエン、ポリイソプレンなどの不飽
和系ポリマー;ポリスチレン、ポリメチルスチレン、ポ
リビニルピリジン、ポリ−N−ビニルピロリドンなどの
ポリマー鎖中に環構造を有するポリマーが挙げられる。
【0034】他の具体例としては、ポリメタクリル酸メ
チル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチ
ル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポ
リアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド
などのアクリル誘導体系ポリマー;ポリフッ化ビニル、
ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等
のフッ素系樹脂;ポリアクリロニトリル、ポリビニリデ
ンシアニドなどのCN基含有ポリマー;ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール
系ポリマー;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなど
のハロゲン含有ポリマー;ポリアニリンなどの導電性ポ
リマーなどが使用できる。
【0035】また上記のポリマーなどの混合物、変成
体、誘導体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフ
ト共重合体、ブロック共重合体などであっても使用でき
る。これらの樹脂の重量平均分子量は、通常10,00
0〜3,000,000、好ましくは100,000〜1,
000,000程度である。低すぎると塗膜の強度が低
下する傾向にある。一方高すぎると粘度が高くなり電極
の形成が困難になることがある。好ましいバインダー樹
脂としては、フッ素系樹脂、CN基含有ポリマーが挙げ
られ、より好ましくはポリフッ化ビニリデンである。
【0036】バインダーの使用量は、鱗片状炭素性物質
100重量部に対して通常0.1重量部以上、好ましく
は1重量部以上であり、また通常30重量部以下、好ま
しくは20重量部以下である。バインダーの量が少なす
ぎると活物質層の強度が低下する傾向にあり、バインダ
ーの量が多すぎると電池容量が低下する傾向にある。活
物質層中には、必要に応じて、導電性材料、補強材など
各種の機能を発現する添加剤、粉体、充填材などを含有
させてもよい。
【0037】活物質層を形成する際に使用する溶剤とし
ては、例えばN−メチルピロリドンや、ジメチルホルム
アミドを挙げることができ、好ましくはN−メチルピロ
リドンである。塗料中の溶剤濃度は、少なくとも10重
量%より大きくするが、通常20重量%以上、好ましく
は30重量%以上、さらに好ましくは35重量%以上で
ある。また、上限としては、通常90重量%以下、好ま
しくは80重量%以下である。溶剤濃度が低すぎると塗
布が困難になることがあり、高すぎると塗布膜厚を上げ
ることが困難になると共に塗料の安定性が悪化すること
がある。
【0038】分散塗料化には通常用いられる分散機が使
用でき、プラネタリーミキサー、ボールミル、サンドミ
ル、二軸混練機などが使用できる。集電体上に塗料を塗
布する塗布装置に関しては特に限定されず、スライドコ
ーティングやエクストルージョン型のダイコーティン
グ、リバースロール、グラビアコーター、ナイフコータ
ー、キスコーター、マイクログラビアコーター、ロッド
コーター、ブレードコーターなどが挙げられるが、ダイ
コーティングが好ましく、塗料粘度および塗布膜厚等を
考慮するとエクストルージョン型のダイコーティングが
最も好ましい。
【0039】上記塗料を集電体上に塗布した後、塗膜を
例えば120℃程度の温度で10分間程度の時間乾燥さ
せることよって活物質層が形成される。活物質層の厚さ
は、通常10μm以上、好ましくは20μm以上であ
り、通常200μm以下、好ましくは150μm以下で
ある。薄すぎると電池の容量が小さくなりすぎることが
ある。一方、あまりに厚すぎるとレート特性が低下しす
ぎることがある。
【0040】負極に使用される集電体としては、電気化
学的に溶出等の問題が生じず、電池の集電体として機能
しうる各種のものを使用でき、通常は銅、ニッケル、ス
テンレス等の金属や合金が用いられる。好ましくは、銅
を使用する。集電体の厚さは、通常0.1μm以上、好
ましくは1μm以上であり、また通常100μm以下、
好ましくは30μm以下、さらに好ましくは20μm以
下である。薄すぎると機械的強度が弱くなる傾向にあ
り、生産上問題になる。厚すぎると電池全体としての容
量が低下する。二次電池の重量を低減させる、すなわち
重量エネルギー密度を向上させるために、エキスパンド
メタルやパンチングメタルのような穴あきタイプの基材
を使用することもできる。この場合、その開口率を変更
することで重量も自在に変更可能となる。また、このよ
うな穴あきタイプの基材の両面に接触層を形成した場
合、この穴を通しての塗膜のリベット効果により塗膜の
剥離がさらに起こりにくくなる傾向にあるが、開口率が
あまりに高くなった場合には、塗膜と基材との接触面積
が小さくなるため、かえって接着強度は低くなることが
ある。また、活物質層との接着性を向上させるため、集
電体の表面を予め粗面化処理することができる。表面の
粗面化方法としては、ブラスト処理や粗面ロールにより
圧延するなどの方法、研磨剤粒子を固着した研磨布紙、
砥石、エメリバフ、鋼線などを備えたワイヤ−ブラシな
どで集電体表面を研磨する機械的研磨法、電解研磨法、
化学研磨法などが挙げられる。
【0041】集電体と活物質層との間にアンダーコート
プライマー層を形成することもできる。プライマー層を
設けることによって、集電体に対する負極の接着性を向
上させることができる。その結果、電池内部抵抗の低
減、充放電サイクル試験過程における集電体からの塗膜
脱離による急速な容量低下を防ぐことができる。アンダ
ーコートプライマー層は、例えば、導電性材料とバイン
ダーと溶剤を含むアンダーコートプライマー材料塗料を
集電体上に塗布した後、これを乾燥することによって形
成することができる。アンダーコートプライマー層に使
用する導電性材料としては、カーボンブラック、グラフ
ァイト等の炭素材料、金属粉体、導電性の有機共役系樹
脂等を挙げることができる。アンダーコートプライマー
層に使用するバインダーや溶剤は、前記電極材料の塗料
に使用するバインダーや溶剤と同様のものを使用するこ
とができる。アンダーコートプライマー層の厚さは、通
常0.05μm以上、好ましくは0.1μm以上であ
り、通常10μm以下、好ましくは1μm以下である。
薄すぎると均一性が確保しにくくなり、あまりに厚すぎ
ると電池の体積容量が低下しすぎることがある。
【0042】リチウム二次電池要素は、正極と負極と電
解質を有する。リチウム二次電池に使用される電解質
は、通常支持電解質であるリチウム塩を非水系溶媒に溶
解してなる電解液を有する。非水系溶媒としては特に限
定されないが、比較的高誘電率の溶媒が好適に用いられ
る。具体的にはエチレンカーボネート、プロピレンカー
ボネート等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート
などの非環状カーボネート類、テトラヒドロフラン、2
−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のグ
ライム類、γ−ブチルラクトン等のラクトン類、スルフ
ォラン等の硫黄化合物、アセトニトリル等のニトリル類
等を挙げることができる。中でも、沸点が150℃以
上、特に200℃以上の高沸点溶媒を使用するのが好ま
しい。このような高沸点溶媒としては、プロピレンカー
ボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネー
ト、γ−ブチロラクトン等を挙げることができる。中で
も高沸点溶媒としてプロピレンカーボネート、エチレン
カーボネート、γ−ブチロラクトンを使用するのが好ま
しい。
【0043】以上の非水系溶媒は、複数種を併用するこ
とができる。前記高沸点溶媒を使用する場合、使用する
非水系溶媒に対する前記高沸点溶媒の割合は、好ましく
は60体積%以上、さらに好ましくは70体積%以上、
さらに好ましくは80体積%以上、最も好ましくは90
体積%以上とする。また、複数の溶媒を併用する場合の
非水系溶媒全体としての沸点を200℃以上とするのが
好ましい。高沸点溶媒を使用することによって、リチウ
ム二次電池要素を形状可変性ケースに収納した場合にお
いても、高温下等での電池の形状変化(変形)を抑制す
ることができる。なお、「沸点X℃以上」とは、圧力1
atmのもとで室温からX℃まで加熱しても蒸気圧が1
atmを越えないことを意味する。即ち、圧力1atm
のもとで室温から200℃まで加熱した場合、常に蒸気
圧が1atm以下であることを意味する。
【0044】なお、非水系溶媒は、粘度が1mPa・s
以上であることが好ましい。電解質に使用する支持電解
質であるリチウム塩としては、LiPF6、LiAs
6、LiSbF6、LiBF4、LiClO4、LiI、
LiBr、LiCl、LiAlCl、LiHF2、Li
SCN、LiSO3CF2等を挙げることができる。これ
らのうちでは特にLiPF6及びLiClO4が好適であ
る。これら支持電解質の電解液における含有量は、通常
0.5〜2.5mol/lである。
【0045】電解質は、正極と負極との間に電解質層と
して存在するが、電解質層の電解質は、非流動性を有す
るものが好ましい。その結果、電池要素を形状可変性を
有するケースに収納した場合においても、電解液の液漏
れ等が有効に防止できる。このような非流動性電解質と
しては、具体的には、完全固体型の電解質の外、ポリマ
ーにより前記電解液を保持した、いわゆるポリマー電解
質が挙げられる。ポリマー電解質は、通常上記非水電解
液をポリマーによって保持することによってゲル状を呈
する。ポリマーの電解液に対する濃度は、使用するポリ
マーの分子量にもよるが、通常0.1〜30重量%であ
る。濃度が低すぎるとゲルを形成しにくくなり、電解液
の保持性が低下して流動、液漏れの問題が生じることが
ある。また濃度が高すぎると粘度が高くなりすぎて工程
上困難を生じるとともに、電解液の割合が低下してイオ
ン伝導度が低下しレート特性などの電池特性が低下する
傾向にある。電解質を保持するポリマーとしては、アル
キレンオキシドユニットを有するアルキレンオキシド系
高分子や、ポリフッ化ビニリデンやフッ化ビニリデン−
ヘキサフルオロプロピレン共重合体のようなフッ素系高
分子等、上記機能を有する各種のポリマーを挙げること
ができる。
【0046】非流動性電解質を形成する方法としては、
あらかじめポリマーを電解液に溶解させた電解質塗料と
して用いる方法、また電解液に重合性モノマーを含有さ
せた電解質塗料を架橋反応させて非流動性電解質とする
方法など必要に応じた材料・製法を採用し、電解質層を
形成することができる。本発明における非流動性電解質
の形成を、電解液に重合性モノマーを含有させた塗料を
架橋反応させて非流動化電解質とする方法で行う場合に
は、紫外線硬化や熱硬化などの重合処理を施すことによ
って高分子を形成するモノマーを重合性モノマーとして
電解液に添加することにより塗料を調製する。
【0047】重合性モノマーとしては、例えばアクリロ
イル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基等の不
飽和二重結合を有するものが挙げられる。具体的には、
例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、エトキシエチルアクリレート、メトキシエチルア
クリレート、エトキシエトキシエチルアクリレート、ポ
リエチレングリコールモノアクリレート、エトキシエチ
ルメタクリレート、メトキシエチルメタクリレート、エ
トキシエトキシエチルメタクリレート、ポリエチレング
リコールモノメタクリレート、N、N−ジエチルアミノ
エチルアクリレート、N、N−ジメチルアミノエチルア
クリレート、グリシジルアクリレート、アリルアクリレ
ート等が挙げられる。
【0048】他の使用可能な具体例としては、アクリロ
ニトリル、N−ビニルピロリドン、ジエチレングリコー
ルジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレ
ート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリ
エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタ
クリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリア
ルキレングリコールジアクリレート、ポリアルキレング
リコールジメタクリレート等が挙げられ、さらにトリメ
チロールプロパンアルコキシレートトリアクリレート、
ペンタエリスリトールアルコキシレートトリアクリレー
トなどの3官能モノマー、ペンタエリスリトールアルコ
キシレートテトラアクリレート、ジトリメチロールプロ
パンアルコキシレートテトラアクリレートなどの4官能
以上のモノマー等も使用できる。これらの中から反応
性、極性、安全性などから好ましいものを単独、または
組み合わせて用いれば良い。これらの中で特に好ましく
はエチレノキシド基を複数含有するジアクリレート、ト
リアクリレートである。これらのモノマーを熱、紫外
線、電子線等によって重合させることにより、電解質を
非流動性電解質とすることができる。電解液中における
重合性モノマーの含有量は特に制限されないが、好まし
くは塗料中に1重量%以上含有することが好ましい。含
有量が低いと高分子の形成効率が低下し、電解液を非流
動化しにくくなる。他方、あまりに多すぎると未反応モ
ノマーの残留や電解質塗料としての操作性が悪くなるの
で、通常30重量%以下とする。
【0049】非流動性電解質を、あらかじめポリマーを
含有した電解質塗料を用いて生成する方法においては、
ポリマーとして、高温で電解液に溶解し、常温でゲル状
電解質を形成する高分子を使用するのが好ましい。この
様な特性を持ち、電池材料として安定なものであればど
のような高分子でも使用できるが、例えば、ポリビニル
ピリジン、ポリ−N−ビニルピロリドン等の環を有する
ポリマー;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸
エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアクリル酸メチ
ル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸、ポリアクリルアミドなどのアクリル誘導体系
ポリマー;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン等
のフッ素系樹脂;ポリアクリロニトリル、ポリビニリデ
ンシアニド等のCN基含有ポリマー;ポリ酢酸ビニル、
ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール系ポリ
マー;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲ
ン含有ポリマー等が挙げられる。これらの中、好ましく
はポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポ
リエチレノキシド、あるいはそれらの変性体である。
【0050】また、上記のポリマー等の混合物、変成
体、誘導体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフ
ト共重合体、ブロック共重合体等であっても使用でき
る。後述するようにリチウム電池に使用される電解液、
電解質が極性を有するものであるから、ポリマー(高分
子)も有る程度の極性を有する方が好ましい。更に、こ
れらのポリマーの重量平均分子量は、好ましくは10,
000〜5,000,000の範囲である。分子量が低い
とゲルを形成しにくくなり、他方、あまり分子量が高い
と粘度が高くなりすぎて取り扱いが難しくなる。
【0051】高温で電解液に溶解し、常温でゲル状電解
質を形成するポリマーを使用した非流動化電解質の形成
法では、ポリマーを電解液に加温して溶解する。加温温
度としては50〜200℃、好ましくは、100〜16
0℃である。あまりにも低温で溶解するようであると、
非流動化電解質の安定性が低下する。溶解温度が高すぎ
ると、電解液成分、ポリマー等の分解を引き起こすこと
があり得る。非流動化の条件としては、ポリマー溶解電
解液を室温で冷却することが好ましいが、強制冷却して
もよい。
【0052】電解質中には、必要に応じて、電池の性能
向上のために各種の添加剤を添加することができる。電
解質層は、多孔質フィルムのような支持体を併用するの
が好ましい。多孔質フィルムとしては、高分子樹脂から
なるフィルムや、粉体とバインダーからなる薄膜が好ま
しく使用でき、より好ましくはポリエチレン、ポリプロ
ピレン等からなる多孔質膜である。
【0053】リチウム二次電池の正極に使用される活物
質としては、リチウムと遷移金属との複合酸化物が挙げ
られ、具体的には、LiNiO2、LiNiCoO2等の
リチウムニッケル複合酸化物、LiCoO2等のリチウ
ムコバルト複合酸化物、LiMn24等のリチウムマン
ガン複合酸化物が挙げられる。これら複合酸化物の遷移
金属サイトの一部は他の元素で置換されていてもよい。
遷移金属の一部を他の元素で置換することにより、結晶
構造の安定性を向上させることができる。この際の該遷
移金属サイトの一部を置換する他元素(以下、置換元素
と表記する)としては、Al、Ti、V、Cr、Mn、
Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Z
r等が挙げられ、好ましくはAl、Cr、Fe、Co、
Li、Ni、Mg、Ga、更に好ましくはAlである。
なお、遷移金属サイトは2種以上の他元素で置換されて
いてもよい。置換元素による置換割合は通常ベースとな
る遷移金属元素の2.5モル%以上、好ましくはベース
となる遷移金属元素の5モル%以上であり、通常ベース
となる遷移金属元素の30モル%以下、好ましくはベー
スとなる遷移金属元素の20モル%以下である。置換割
合が少なすぎると結晶構造の安定化が十分図れない場合
があり、多すぎると電池にした場合の容量が低下してし
まう場合がある。リチウム遷移金属複合酸化物のうち、
より好ましくはリチウムコバルト複合酸化物、リチウム
ニッケル複合酸化物であり、特に好ましくはLiCoO
2である。正極活物質の粒径は、レート特性、サイクル
特性等の電池特性が優れる点で通常1〜30μm、好ま
しくは1〜10μm程度である。正極は、通常正極活物
質とバインダーとを有する活物質層を集電体上に形成し
てなる。正極に使用されるバインダーの種類や活物質層
の形成方法は負極の場合と同様である。
【0054】正極、負極、及び電解質を有するリチウム
二次電池要素はケースに収納される。リチウム二次電池
要素としては、例えば、正極と負極とを電解質層を介し
て積層した積層体を巻回した形態、正極と負極と電解質
層を介して平板状に積層した形態、又は前記平板状に積
層したリチウム二次電池要素を複数個用意してさらに積
層した形態を挙げることができる。
【0055】電池要素を収納するケースは、通常、金属
缶や形状可変性を有するケースを挙げることができる。
本発明の効果は、基本的には収納するケースに依存せず
発揮されるが、本発明の効果が特に顕著に発揮されるの
は、形状可変性ケースを用いた場合である。つまり、鱗
片状炭素性物質を用いた活物質層は機械的強度が弱い。
従って、強度の弱い形状可変性ケースを用いた場合に外
力によって活物質層が破壊されやすい問題が顕著とな
り、球状物質を負極に含有させる本発明の効果が顕著と
なる。また、鱗片状炭素性物質を用いた活物質層は集電
体との接着性も悪い。従って、電池要素を押さえつける
力が弱い形状可変性ケースを用いた場合に活物質層が集
電体から剥がれる問題が顕著となり、球状物質を負極に
含有させる本発明の効果が顕著となる。電池要素は、好
ましくは、形状可変性を有するケースに電池要素を密着
して収納する。さらに好ましくは、減圧下で封入して、
大気圧によって電池要素を押圧する。
【0056】形状可変性を有するケースを構成するケー
ス部材としては、可撓性プラスチック、高分子フィル
ム、金属フィルム、ゴム、薄い金属板、ガスバリア層の
両面に樹脂層を設けてなるラミネートフィルム等が挙げ
られ、好ましくはガスバリア層の両面に樹脂層を設けて
なるラミネートフィルムである。ラミネートフィルムの
バリア層としては、金属層が好ましく用いられる。ラミ
ネートフィルムとしては、通常、金属層と高分子フィル
ムのラミネート素材からなるフィルムが好適に使用でき
る。
【0057】ラミネートフィルムを使用する際の金属層
の材料としては、アルミニウム、鉄、銅、ニッケル、チ
タン、モリブデン、金等の金属単体やステンレスやハス
テロイ等の合金、酸化ケイ素や酸化アルミニウム等の金
属酸化物を使用することができる。好ましくは、軽量で
加工性に優れるアルミニウムである。樹脂層に使用する
樹脂としては、熱可塑性プラスチック、熱可塑性エラス
トマー類、熱硬化性樹脂、プラスチックアロイ等各種の
合成樹脂を使うことができる。これらの樹脂にはフィラ
ー等の充填材が混合されているものも含んでいる。具体
的には、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、変
性ポリオレフィン、アイオノマー、非晶性ポリオレフィ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ABS樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂等耐薬品性や機械的強度に優れた樹脂が望まし
い。樹脂層は、好ましくは金属層の両面に形成される。
【0058】形状可変性を有するケースの部材厚さは、
通常0.01μm以上、好ましくは0.02μm以上、
さらに好ましくは0.05μm以上であり、通常5mm
以下、好ましくは1mm以下、さらに好ましくは0.5
mm以下、最も好ましくは0.3mm以下とする。薄い
ほど電池がより小型・軽量化でき、また本発明の効果も
大きいが、あまりに薄いと、十分な剛性の付与ができな
くなったり密閉性が低下する可能性がある。
【0059】形状可変性を有するケースを用いた場合の
リチウム二次電池要素の収納方法は任意であるが、好ま
しいのは、リチウム二次電池要素をケースに減圧封入す
ることである。このような収納方法としては、例えば、
フィルム状のケース部材の両端を貼り合わせて筒状と
し、内部にリチウム二次電池要素を収納した後、減圧下
で筒の上下をさらに貼り合わせる方法を例示することが
できる。また、2片のフィルム状のケース部材の間にリ
チウム二次電池要素を収納した後、減圧下で周縁部を貼
り合わせる方法も採用することができる。
【0060】形状可変性を有するケースは、金属缶の様
な重量、剛性がなく、柔軟性、屈曲性、可撓性等を有す
るため、電池を収納後、曲げたりできる自由性があると
ともに軽量化が図れるという利点を持つ。むろん電池の
機器への装着等の利便を図るため、ケースに電池を封入
した後、必要ならば複数のケースを、剛性を持つ外装ケ
ースに収納することも可能である。
【0061】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限
定されるものではない。 実施例1 [鱗片状炭素性物質の製造]内容積20リットルのステン
レスタンク中で、ホソカワミクロン社製のメカノフュー
ジョンシステムによって球形化処理を行った天然黒鉛粉
末(平均粒径22〜23μm、BET法を用いて測定し
た比表面積4.7m2/g)3.0kgを、ナフサ分解
時に得られるエチレンヘビーエンドタール(EHE;三
菱化学(株)社製)1.0kgと混合した。得られたス
ラリー状の混合物を回分式加熱炉で不活性雰囲気下にて
700℃に保ち、1時間熱処理することにより脱揮し
た。次に、1300℃まで温度を上昇させ2時間保持し
焼成した。焼成物を粉砕し、振動式篩いにより粒径を2
0〜25μmに整え、鱗片状の炭素被覆黒鉛系炭素質物
を得た。
【0062】得られた炭素被覆黒鉛系炭素質物のBET
法で測定した比表面積は3.1m2/gであった。ま
た、得られた炭素被覆黒鉛系炭素質物と被覆前の黒鉛系
炭素物質に対し、波長5145Åのアルゴンイオンレー
ザー光を用いたラマンスペクトル分析を行いR値を求め
たところ、炭素被覆黒鉛系炭素質物は0.21、被覆前
の黒鉛系炭素物質は0.11であった。
【0063】なお、ラマンスペクトル測定は、日本分光
NR−1800を用い、波長5145Åのアルゴンイオ
ンレーザー光を30mWの強度で用いた。 [形状異方性の確認]粉末のSEM画像を1000倍にて
撮影しランダムに100個の粒子を抽出して粒子の最長
径と最短径をノギスで測定し最長径/最短径値の平均を
形状異方性として測定した。その結果、上記炭素被覆黒
鉛系炭素質物の最長径/最短径比は1.6であった。 [平均粒径の測定]平均粒径は粒子を水溶媒中に分散させ
ホリバ製マイクロトラックを用いて測定した。その結
果、上記炭素被覆黒鉛系炭素質物の平均粒径D50は2
0.0μmであった。 [負極の製造]上記炭素被覆黒鉛系炭素質物100重量
部に対して、球状物質としてメソカーボンマイクロビー
ズ(MCMB6−28、大阪ガス化学社製;最長径/最
短径=1.1、平均粒径D50=6.1μm)20重量
部、ポリフッ化ビニリデン(バインダー)10重量部、
N−メチル−2−ピロリドン(溶剤)100重量部を調
合し、混練機により2時間混練し負極用分散塗料とし
た。得られた負極用分散塗料を、20μm厚の銅集電体
基材上にエクストルージョン型のダイコーティングによ
って乾燥後膜厚が50μmになるよう塗布し、120℃
にて10分間乾燥し、負活物質がバインダーによって集
電体上に結着された膜を作成した。
【0064】ついで、ロールプレス(カレンダー)をも
ちいて、線圧100kgf/cmの条件で圧密すること
によって負極とした。 [正極の製造]コバルト酸リチウム90重量部、アセチ
レンブラック5重量部、ポリフッ化ビニリデン5重量部
及びN−メチル−2−ピロリドン80重量部を混練機に
より2時間混練して得た正極用分散塗料を、20μm厚
のアルミニウム集電体に、エクストルージョン型のダイ
コーティングによって、乾燥後の膜厚が60μmとなる
よう塗布、乾燥し、活物質がバインダーによって集電体
上に結着された膜を作成した。ついで、ロールプレス
(カレンダー)をもちいて、線圧100kgf/cmの
条件で圧密することによって正極とした。 [リチウム二次電池の製造]テトラエチレングルコール
ジアクリレート14重量部、ポリエチレンオキシドトリ
アクリレート7重量部、LiPF621重量部、重合開
始剤1重量部、添加剤(酸無水物)14重量部、プロピ
レンカーボネート120重量部及びエチレンカーボネー
ト120重量部を混合攪拌溶解し、電解質塗料とした。
【0065】上記の正極ならびに負極に上記電解質塗料
を塗布し、別に電解質塗料に浸した電極よりやや面積の
広いポリエチレン製多孔質フィルムを両極間に挟んで積
層し、それを90℃にて10分加熱することにより電解
質を非流動化して、正極、負極及び非流動性電解質を有
する平板状のリチウム二次電池要素を得た。得られた電
池要素に電流を取り出すタブを接続した。アルミニウム
層の両面に合成樹脂層を形成してなる、形状可変性を有
する薄型ラミネートフィルムを2枚用意し、これらの間
に前記電池要素を配置した状態でケース部材の周縁部を
真空シールして平板状のリチウム二次電池とした。 比較例1 球状物質を入れずにその分だけ鱗片状の炭素被覆黒鉛系
炭素質物の使用量を増やしたこと以外は実施例1と同様
にしてリチウム二次電池を得た。 試験例 実施例1及び比較例1で得た負極及びリチウム二次電池
を下記のような方法で評価した。
【0066】まず、接着強度試験として、得られた負極
に対して接着テープによる剥離試験を行なった。負極活
物質層が集電体から剥がれずに残った面積を測定し、全
接着面積に対する割合(%)が65%以上の場合を○、
65以下のものを×とした。次に、得られたリチウム二
次電池に対してサイクル試験を行なった。得られた電池
に対して、100サイクル充放電を行なった後の容量を
測定し、1サイクル目の容量に対する比で表した。な
お、この際、充電の際は、1Cにて4.2Vまで定電流
充電を行なった後、C/25になるまで低電圧充電を行
なった。放電の際は、1Cにて3.0Vまで定電流放電
を行なった。
【0067】さらに、100サイクル後の電池を分解
し、負極における活物質層と集電体との接着性を目視観
察した。結果を表−1に示す。
【0068】
【表1】
【0069】表−1より、形状可変性を有するケースに
電池要素を収納したリチウム二次電池においては、負極
活物質層と集電体の接着力が弱く、また充放電の繰り返
しによって特性が低下したり、活物質層が実際に集電体
から剥がれる現象が起こりやすいのに対し、球状物質を
添加することによってこれらの問題を大きく改善できる
ことが分かる。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、鱗片状炭素性物質を有
する負極を有するリチウム二次電池要素をケースに収納
した場合に特有の問題である、負極活物質層の強度不足
及び接着力不足を有効に解消し、サイクル特性、レート
特性、容量、安全性等優れた性能を有するリチウム二次
電池及びこのようなリチウム二次電池を実現できるリチ
ウム二次電池用負極を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G046 EA02 EA05 EB02 EC02 EC06 5H029 AJ05 AJ11 AK03 AL06 AL07 AL18 AM03 AM04 AM05 AM07 AM16 BJ04 BJ06 CJ05 CJ06 CJ08 CJ22 CJ28 DJ02 DJ16 DJ17 DJ18 EJ01 EJ12 HJ00 HJ01 HJ05 HJ07 HJ14 5H050 AA07 AA14 BA17 CA08 CA09 CB07 CB08 CB29 DA00 FA17 FA18 FA19 FA20 GA07 GA10 GA22 GA27 HA01 HA05 HA07 HA14

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極と負極と電解質とを有するリチウム
    二次電池要素をケースに収納してなるリチウム二次電池
    において、前記負極が、アスペクト比が1.1〜2.9
    の鱗片状炭素性物質と球状物質とを含有することを特徴
    とするリチウム二次電池。
  2. 【請求項2】 正極と負極と電解質とを有するリチウム
    二次電池要素を形状可変性を有するケースに収納してな
    るリチウム二次電池において、前記負極が、鱗片状炭素
    性物質と球状物質とを含有することを特徴とするリチウ
    ム二次電池。
  3. 【請求項3】 鱗片状炭素性物質のアスペクト比が1.
    1〜6.0、球状物質のアスペクト比が1.0〜1.5
    である請求項2に記載のリチウム二次電池。
  4. 【請求項4】 鱗片状炭素性物質のアスペクト比が1.
    1〜2.9である請求項2又は3に記載のリチウム二次
    電池。
  5. 【請求項5】 球状物質の平均粒径が、鱗片状炭素性物
    質の平均粒径の2/3以下である請求項1乃至4のいず
    れかに記載のリチウム二次電池。
  6. 【請求項6】 球状物質が、球状炭素性物質である請求
    項1乃至5のいずれか1つに記載のリチウム二次電池。
  7. 【請求項7】 鱗片状炭素性物質が、表面の少なくとも
    一部がアモルファスなコークスで被覆された黒鉛系炭素
    質物である請求項1乃至6のいずれか1つに記載のリチ
    ウム二次電池。
  8. 【請求項8】 鱗片状炭素性物質に対する球状物質の重
    量比が、10〜70%である請求項1乃至7のいずれか
    1つに記載のリチウム二次電池。
  9. 【請求項9】 鱗片状炭素性物質が鱗片状の黒鉛であ
    り、球状物質が球状の黒鉛である請求項1乃至8のいず
    れか1つに記載のリチウム二次電池。
  10. 【請求項10】 球状の黒鉛が、メソカーボンマイクロ
    ビーズである請求項9に記載のリチウム二次電池。
  11. 【請求項11】 鱗片状の黒鉛の表面の少なくとも一部
    にアモルファスなコークスが被覆してなる請求項9又は
    10に記載のリチウム二次電池。
  12. 【請求項12】 正極と負極との間に非流動性の電解質
    を有する請求項1乃至11のいずれか1つに記載のリチ
    ウム二次電池。
  13. 【請求項13】 形状可変性を有するケースが、ガスバ
    リア層の両面に樹脂層を設けてなるラミネートフィルム
    からなる請求項2乃至12のいずれか1つに記載のリチ
    ウム二次電池。
  14. 【請求項14】 リチウム二次電池要素がケースに減圧
    封入されてなる請求項2乃至13のいずれか1つに記載
    のリチウム二次電池。
  15. 【請求項15】 電解質がリチウム塩を非水系溶媒に溶
    解してなる電解液を含み、前記非水系溶媒の60体積%
    以上が沸点150℃以上の高沸点溶媒である請求項1乃
    至14のいずれか1つに記載のリチウム二次電池。
  16. 【請求項16】 高沸点溶媒が、プロピレンカーボネー
    ト、エチレンカーボネート及びγ−ブチロラクトンから
    なる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項15に
    記載のリチウム二次電池。
  17. 【請求項17】 アスペクト比が1.1〜2.9の鱗片
    状炭素性物質と球状物質とを含有することを特徴とする
    リチウム二次電池用負極。
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