JP2003026324A - 物品の振分装置 - Google Patents

物品の振分装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送コンベアを容易に曲折できて、その搬送
ベルトアを取り外して洗浄することが可能な物品の振分
装置を提供する。 【解決手段】 物品Mを搬送し回動軸心G3回りに上下
回動することで物品Mを複数の位置に振り分ける振分装
置であり、コンベアフレーム21の一端に駆動回転体2
2が、他端に従動回転体23がそれぞれ支持され、両回
転体22,23間に無端状の搬送ベルト24が懸架さ
れ、支持フレーム3に対して脱着する際に曲折される搬
送コンベア2と、駆動回転体22を駆動して搬送ベルト
24を走行させる駆動機5と、支持フレーム3を上下に
回動させるアクチュエータ6とを備えている。コンベア
フレーム21の曲折支点25aが、このコンベアフレー
ム21が曲折していないときの両回転体22,23の回
転軸心G1,G2同士を結ぶ直線L1よりも下方にずれ
て位置しており、かつ、コンベアフレーム21が下方に
曲折するように設定され、さらに、コンベアフレーム2
1が上方に曲折するのを阻止する阻止部材21caを備
えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば選別装置な
どとして用いられ、前段の計量機や、金属検出機または
X線検査装置等の検査装置から送り出された物品が規定
重量に満たないかもしくは過重の不良品の場合に、規定
重量の正常品に対して振分ける物品の振分装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術および課題】この種の振分装置として、駆
動ローラ(駆動回転体)と従動ローラ(従動回転体)の
間に搬送ベルトを懸架してなる搬送コンベアを支持フレ
ームに支持し、この搬送コンベアを支持フレームと一体
的に、駆動ローラと同心の回動軸心の回りに回動させ
て、正常品と不良品を振り分けるものがある。このよう
な振分装置においては、物品の汚れが搬送コンベアの特
に搬送ベルトに付着し易いので、搬送ベルトを取り外し
て洗浄する。この搬送ベルトの取り外しを容易に行わせ
るために、例えば特開2000‐159336号公報に
開示されているように、搬送コンベアを曲折可能に設定
したものがある。ところが、搬送コンベアを曲折させる
際に、ねじやストッパを外す必要があるので、曲折作業
が面倒である。
【0003】また、振分け動作のために、支持フレーム
の左右の側板を下部に延出して、その延出部間に前記回
動軸心と平行に支軸を懸け渡し、この支軸の幅方向中間
部に分け回動用のエアシリンダからなるアクチュエータ
を連結している。そのために、前記延出部や長い支軸が
必要になり、全体構成が大形で複雑になる。しかも、ア
クチュエータが搬送コンベアの真下に位置するので、物
品の搬送中に落下したごみなどの異物がアクチュエータ
に付着して、これの作動不良を招いたり衛生面で不利と
なる。
【0004】そこで、本発明は、振分装置の搬送コンベ
アから搬送ベルトを容易に取り外して洗浄することが可
能な物品の振分装置を提供することを主な目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る振分装置は、物品を搬送し回動軸心回
りに上下回動することで前記物品を複数の位置に振り分
ける振分装置であって、コンベアフレームの一端に駆動
回転体が、他端に従動回転体がそれぞれ支持され、前記
両回転体間に無端状の搬送ベルトが懸架され、支持フレ
ームに対して脱着する際に曲折される搬送コンベアと、
前記駆動回転体を駆動して搬送ベルトを走行させる駆動
機と、前記支持フレームを上下に回動させるアクチュエ
ータとを備えている。前記コンベアフレームの曲折支点
は、このコンベアフレームが曲折していないときの前記
両回転体の回転軸心同士を結ぶ直線よりも下方にずれて
位置しており、かつ、コンベアフレームが下方に曲折す
るように設定され、さらに、前記コンベアフレームが上
方に曲折するのを阻止する阻止部材が設けられている。
【0006】この構成において、搬送コンベアを曲折さ
せることで、駆動回転体と従動回転体間の距離を短くで
きるので、搬送ベルトを両回転体から容易に取り外すこ
とができる。ここで、コンベアフレームの曲折支点は、
このコンベアフレームが曲折していないときの前記両回
転体の回転軸心同士を結ぶ直線よりも下方にずれて位置
しており、かつ、コンベアフレームが下方に曲折するよ
うに設定され、さらに、前記コンベアフレームが上方に
曲折するのを阻止する阻止部材が設けられている。した
がって、コンベアフレームが曲折されていない状態、つ
まり直線状のとき、搬送用ベルトの弾性復元力によりコ
ンベアフレームは曲折支点を中心に常に上方側に曲折し
ようとする。この上方側への曲折は阻止部材によって阻
止されるから、コンベアフレームが直線姿勢に安定的に
支持されて、物品の確実な搬送が行われる。この状態か
ら搬送コンベアを曲折させる際、搬送コンベアの曲折支
点付近を手で持ち上げることにより、搬送コンベアを曲
折支点回りに回動させることができ、ねじやピンを外す
必要がないので、曲折作業が極めて容易になる。
【0007】本発明の好ましい実施形態において、前記
コンベアフレームは、前記駆動回転体の一端部に対応し
て設けられ、前記搬送コンベアが前記支持フレームに装
着されたとき前記駆動機からの駆動力を伝達し、かつ、
駆動回転体の一端部を前後方向および上下方向に変位規
制して支持する第1支持部と、前記駆動回転体の他端部
に対応して設けられ、前記搬送コンベアの前記支持フレ
ームへの装着の際に前記駆動回転体の他端部を前後方向
および下方向に変位規制して支持する上方に開口した第
2支持部と、前記従動回転体の両端部に対応して設けら
れ、前記搬送コンベアの前記支持フレームへの装着の際
に前記従動回転体の両端部を上下方向に変位規制して支
持する駆動回転体方向に向かって開口した第3支持部と
を備えている。
【0008】この構成によれば、第3支持部が駆動回転
体方向に向かって開口しているから、搬送コンベアを支
持フレーム上で曲折させることにより、搬送コンベアの
従動回転体側の両端部が第3支持部から駆動回転体に向
かって移動することにより、この第3支持部から外れ
る。この状態で搬送コンベアの駆動回転体の両端部を第
1および第2支持部から外すことにより、搬送コンベア
を支持フレームから容易に取り外すことができる。ここ
で、搬送コンベアを支持フレームに支持させた状態で
は、搬送コンベアの前後方向の位置が支持フレームの第
1および第2支持部によって規制され、上下方向の位置
が第1および第3支持部によって規制されるから、搬送
コンベアを支持フレームに安定した状態で支持できる。
【0009】本発明の好ましい実施形態において、前記
支持フレームは、前記両回転体の一側方に位置し前記第
1支持部を有する第1側板と、前記両回転体の他側方に
位置し前記第2支持部を有する第2側板とを備えてお
り、前記第2側板に、前記アクチュエータが連結されて
いる。この構成によれば、前記駆動回転体の両側にアク
チュエータと駆動機が配置されるので、装置全体のバラ
ンスが良好となる。
【0010】本発明の好ましい実施形態において、前記
支持フレームの第1および第2支持部は、前記支持フレ
ームの回動軸心と前記駆動回転体の回転軸心とを合致さ
せた状態で搬送コンベアを支持フレームに支持してお
り、前記アクチュエータは、第2支持部に取り付けられ
て前記回動軸心を有する回動軸に連結されている。この
構成によれば、アクチュエータを支持フレームに連結す
るための長い支軸や、この支軸を取り付けるためのコン
ベアフレームの延出部が不要になり、構造が小形で簡略
なものとなる。また、アクチュエータの作用点が支持フ
レームの回動軸心と一致しているから、アクチュエータ
に保護カバーを付けるとき、回動軸からなる可動部が一
箇所に集中するので、確実に防水できる。
【0011】本発明の好ましい実施形態において、前記
支持フレームの回動軸心は上流側に位置する一端部に設
定されており、前記アクチュエータが、前記搬送コンベ
アの側方または搬送コンベアよりも上流側に配置されて
いる。この構成によれば、駆動機またはアクチュエータ
に搬送中に生じるごみが落下して付着するのを抑制でき
るとともに、搬送コンベアの下方に落下したごみの清掃
が容易になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明にかかる振分装置
の全体構造の概略を示す側面図である。この振分装置1
は、物品MをF方向に搬送しながら振分ける搬送コンベ
ア2と、これを脱着可能に支持するステンレス製の支持
フレーム3と、この支持フレーム3を上下方向に回動可
能に支持するステンレス製の装置フレーム4とを備え、
この装置フレーム4の内部に、前記コンベア2を回転走
行させるモータ(駆動機)5と、前記コンベア2を上下
方向に回動させるエアシリンダ(アクチュエータ)6を
配置している。
【0013】図2は、前記振分装置1の一部を切り欠い
て示す拡大平面図である。前記支持フレーム3は、左右
一対の側板3a,3bと、これらを連結する横方向に延
びた2つの連結部材35とを有している。前記搬送コン
ベア2は、ステンレス製のコンベアフレーム21と、こ
れの前後両端に支持されたステンレス製の駆動ローラ
(駆動回転体)22および従動ローラ23と、これらロ
ーラ22,23の外周に懸架された無端状の平ベルトか
らなる樹脂製の搬送用ベルト24とを備えている。前記
支持フレーム3の第1側板3aは、前記両ローラ22,
23の一側方(左側方)に位置し、第2側板3bは他側
方に位置している。前記コンベアフレーム21は、長尺
なフレーム本体21aと、これの先端側(物品の搬送方
向前側)に設けられる短尺なフレーム小片21bとから
なり、このフレーム小片21bは、フレーム本体21a
に対し、左右方向に延びる曲折支点軸25を中心に上下
に曲折自在に支持されている。フレーム本体21aは、
左右一対の側板20とこれらを連結する横方向に延びた
連結部材26,26とを備えている。
【0014】図3および図4は、前記コンベアフレーム
21におけるフレーム小片21bの部分を拡大して示す
縦断面図および平面図である。図4に示すように、前記
フレーム本体21aの先端側の連結部材26に、平面視
U字状の取付部材27が取り付けられている。一方、前
記フレーム小片21bの幅方向内側には、前記従動ロー
ラ23を支持する概略L字状の支持部材28が固定さ
れ、この支持部材28が前記曲折支点軸25を介して前
記取付部材27に回動自在に支持されている。また、前
記支持部材28の先端側には、図3に示すように、前後
方向FRに延びる矩形状の長孔29が形成され、一方、
前記従動ローラ23のシャフト23aの端部には前記長
孔29に挿入される矩形状の摺動部23bが突出して形
成されている。これら支持部材28、長孔29および摺
動部23bは、図4のように、左右一対設けられてい
る。そして、図3の摺動部23bを長孔29に挿入させ
ることにより、前記フレーム小片21bにシャフト23
aを長孔29に沿って前後移動可能で相対回転不能に支
持している。このとき、前記従動ローラ23はシャフト
23aに対し回転可能に支持されていて、このローラ2
3の回転を伴いながら搬送用ベルト24が走行する。
【0015】前記支持部材28の曲折基端側(後側)に
は、これの一部を直角状に折り曲げた折曲部28aが形
成されていて、この折曲部28aに螺子棒30が回転可
能に支持されている。また、螺子棒30にはプレート部
材30aが螺合されており、このプレート部材30aと
前記摺動部23bとの間に、従動ローラ23を外方側
(前側F)に向かって押圧するスプリング30bが設け
られている。このようにして、前記螺子棒30を螺回操
作してプレート部材30aをフレーム小片21bに対し
前後移動させると、スプリング30bを介して従動ロー
ラ23が長孔29に沿って前後移動され、これにより、
従動ローラ23と駆動ローラ22間の長さが調整され
る。この結果、搬送用ベルト24の長さにばらつきがあ
っても、この搬送用ベルト24に常に適正な張力が付与
されて物品Mの良好な搬送が可能となる。
【0016】この実施形態では、前記フレーム本体21
aとフレーム小片21bの上部に、図3に示す搬送用ベ
ルト24の内面に対向する天井部材21cを設けてい
る。また、前記フレーム本体21aの下部には、前記曲
折支点軸25とその回りを外側方から覆うように円弧状
の膨出部21dが一体に形成されていて、前記フレーム
本体21aに対しフレーム小片21bを曲折させるとき
に、これらの間に手指などが入り込むのを前記膨出部2
1dにより阻止するようにしている。
【0017】前記曲折支点軸25の中心である曲折支点
25aは、図7のように、前記フレーム本体21aとフ
レーム小片21bが曲折していない直線状であるときの
各ローラ22,23の回転軸心G1,G2を結ぶ直線L
1よりも、下方にずれて位置している。このようにすれ
ば、フレーム本体21aに対しフレーム小片21bを直
線状としたとき、搬送用ベルト24の弾性復元力により
フレーム小片21bは曲折支点25aを中心に常に上方
側に曲折しようとする。このとき、フレーム小片21b
は、図3のフレーム本体21a側の天井部材21の前端
部21caに当接して、前記フレーム小片21bの上方
側への曲折が阻止される。つまり、この前端部21ca
が曲折阻止部材として機能する。また、図7に示す曲折
支点25aは前記回転軸心G1,G2同士を結ぶ直線L
1よりも下方に位置しているので、前記搬送用ベルト2
4の弾性復元力によるフレーム小片21bの下方側への
曲折は起らない。この結果、前記搬送用ベルト24の弾
性復元力によりフレーム本体21aとフレーム小片21
bが直線姿勢で安定に支持されて、物品Mの前方Fへの
確実な搬送が行える。
【0018】前記装置フレーム4の上部4aは、図2の
ように、前部側が開放された平面視U字状に形成されて
いて、相対向する左右側板41,42を備えている。左
側板41の外部側(左側)に、前記モータ5に連結され
て前記コンベア2の駆動ローラ22を回転駆動させる駆
動プーリ7が配置され、右側板42の外部側(右側)に
前記エアシリンダ6が配置されている。また、前記両側
板41,42の間で、前記駆動ローラ22の軸端を第1
および第2連結機構8,9を介して支持させている。第
1連結機構8の左外側には前記側板41の外方に向かっ
て延びる連結回転軸10が突設され、第2連結機構9の
右外側に位置して第2側板3bに、側板42を貫通して
外側方に向かって延びる回動軸11が取り付けられてい
る。駆動ローラ22の回転中心G1、つまり連結回転軸
10および左右回転軸13,16の回転中心と、前記エ
アシリンダ6が搬送コンベア2を回動させるときの作用
点となる回動軸11の軸心G3とは、支持フレーム3の
上流側の一端部において同心に設定されている。
【0019】前記左側の連結回転軸10に前記駆動プー
リ7が取り付けられ、右側の回動軸11に前記エアシリ
ンダ6が連結されている。こうして、駆動回転体22の
一端部(左端部)に回転軸10および駆動プーリ7を介
してモータ5が連結され、駆動回転体22の他端部(左
端部)を支持する第2側板3bに、回動軸11を介して
エアシリンダ6が連結されている。前記モータ5から駆
動プーリ7への動力伝達は、モータ5の回転軸51に設
けた回転プーリ52と前記駆動プーリ7との間にタイミ
ングベルト53を懸架して行われる。前記モータ5は搬
送コンベア2の一側部(左側部)の下方に、エアシリン
ダ6は搬送コンベア2の他側方(右側方)に位置してい
る。
【0020】図5は前記第1連結機構8を示す拡大平断
面図である。この第1連結機構8は、前記連結回転軸1
0と前記駆動ローラ22から突出する左方回転軸13と
の間にカップリング81を備えている。このカップリン
グ81は、連結回転軸10と左方回転軸13とを相対回
転不能に係合し、かつ両軸10,13を軸方向に着脱可
能としている。このカップリング81を介して前記連結
回転軸10からの回転動力を前記コンベア4の駆動ロー
ラ22に伝達する。また、コンベア4の洗浄作業などを
行う場合には、前記カップリング81を介して前記連結
回転軸10から駆動ローラ22を軸方向に離脱させて、
コンベア4の全体を取り外す。
【0021】前記カップリング81は、一般的な構造の
もので、駆動ローラ22の左側回転軸13に結合した円
筒状のケーシング81aと、これの内部に周方向に離間
して設けられて軸方向に突出する2つの突起81bと、
前記連結回転軸10の軸端に径方向に向かって突設さ
れ、前記突起81bに軸方向から係脱可能で突起81b
に周方向に係合する、つまり相対回転不能に係合するピ
ン81cとを有している。また、前記装置フレーム4の
左方側板41の基端側に内方に向かって突出する環状キ
ャップ43を溶接のような手段で取り付けて、これの内
部に前記連結回転軸10を回転可能に支持するベアリン
グ82とオイルシール83を配置している。前記駆動ロ
ーラ22の左側回転軸13は、コンベアフレーム21の
連結部材26にボルト89で固定された円筒状のサイド
キャップ84に挿入され、これの内部に前記左側回転軸
13を回転可能に支持するベアリング85とオイルシー
ル86を設けている。これにより、駆動回転体22の一
端部がコンベアフレーム21の一端部(後端部)に支持
されている。
【0022】さらに、前記コンベア2を支持する支持フ
レーム3の左側の第1側板3aの基端部3aaに取付孔
37を設けて、この取付孔37に樹脂製のブッシュ87
を圧入により取り付け、このブッシュ87の第1側板3
aから突出する左側部分を前記装置フレーム4の環状キ
ャップ43の外周面に嵌合させるとともに、前記ブッシ
ュ87の第1側板3aから突出する右側部分とこの右側
部分に嵌合されるサイドキャップ84の内部に、前記カ
ップリング81を配置している。また、この実施形態で
は、前記装置フレーム4の左方側板41の外側に、取付
板14を介して前記駆動プーリ7やベルト53を覆う保
護カバー15を取り付けている。前記第1側板3aの取
付孔37に固定されたブッシュ87と、カップリング8
1のピン81cとが第1支持部S1を形成している。こ
の第1支持部S1は、駆動回転体22の一端部に対応し
て設けられ、搬送コンベア2が支持フレーム3に装着さ
れたときモータ5からの駆動力を駆動回転体22に伝達
し、かつ、駆動回転体22の一端部を前後方向および上
下方向に変位規制して支持する機能を有する。
【0023】前記連結回転軸10からコンベア4を取り
外すときには、その駆動ローラ22とともに前記サイド
キャップ84を軸方向内方側に引き出して、前記連結回
転軸10に設けたピン81cから突起81bを離脱させ
る。前記連結回転軸10にコンベア4を装着するときに
は、その駆動ローラ22とともに前記サイドキャップ8
4を連結回転軸10側に差し込んで、カップリング81
の2つの突起81b,81bの間に前記ピン81cを嵌
め込み、両者を相対回転不能に係合する。
【0024】図6は前記第2連結機構9を示す拡大平断
面図である。この第2連結機構9は、前記駆動ローラ2
2から突出する右側回転軸16と前記回動軸11との間
に設けられた端部材91を備え、これの内部に前記右側
回転軸16を回転可能に支持するベアリング92とオイ
ルシール93を配置している。端部材91は、コンベア
フレーム21の連結部材26にボルト89で固定されて
いる。また、前記端部材91の右方端部には小径の非円
形の係合軸部94が形成され、一方、支持フレーム3の
第2側板3bの基端部3baに、前記係合軸部94に相
対回転不能に係合する上方に開口したU字状の受溝33
を持つ第2支持部S2が設けられている。この第2支持
部S2は、駆動回転体22の他端部に対応して設けら
れ、搬送コンベア2の支持フレーム3への装着の際に駆
動回転体22の他端部を前後方向および下方向に変位規
制して支持する機能を有する。
【0025】前記第2支持部S2に取り付けられた前記
回動軸11の左方端部には、これよりも大径の径大部1
1aが一体に形成され、この径大部11aに、前記受溝
94に対応した形状の上方に開口した係合溝11bが形
成されている。前記回動軸11からコンベア4を離脱さ
せるときには、その駆動ローラ22とともに、これに結
合された前記端部材91を上方に引き上げて、その係合
軸部94を前記回動軸11の係合溝11bから取り外
す。また、前記回動軸11にコンベア4を装着するとき
には、その駆動ローラ22とともに前記端部材91の係
合軸部94を回動軸11の係合溝11bに落とし込む。
【0026】前記駆動ローラ22の両端に位置する図5
のサイドキャップ84と図6の端部材91は、コンベア
フレーム21の連結部材26に、ボルト89によって固
定されることで、駆動ローラ22の他端部がコンベアフ
レーム21の一端部(後端部)部に支持されている。
【0027】この実施形態では、前記装置フレーム4の
右方側板42の基端側に軸方向外方に向かって突出する
環状キャップ44を一体に形成して、これの内部に前記
回動軸11を回動可能に支持するベアリング95とオイ
ルシール96を配置している。また、前記回動軸11の
端部には揺動リンク17の基端部をピン17aにより連
結し、この揺動リンク17の先端部を自在継手39を介
して前記エアシリンダ6に連結している。さらに、前記
装置フレーム4の右方側板42の外側には、取付板18
を介して前記エアシリンダ6の全体を覆う保護カバー1
9を取り付け、このカバー19により前記エアシリンダ
6にごみなどの異物が付着して、このエアシリンダ6が
作動不良を起こしたり不衛生となるのを防止している。
【0028】また、図2に示す駆動ローラ22の左方側
の連結回転軸10に前記モータ5が、右方側の回動軸1
1に前記エアシリンダ6が連結されており、これによっ
て、前記駆動ローラ24の左右両側にモータ5とエアシ
リンダ6が振分け状に配置されているので、装置全体の
バランスが良好となる。
【0029】図7は、図2のVII −VII 線に沿った拡大
断面図である。同図のように、前記コンベア4の幅方向
両側に配置され、このコンベア4を脱着可能に支持する
左右の第1および第2側板3a,3bはそれぞれ、側面
視V字状に延びる第1および第2アーム31,32を備
えている。左側の第1側板3aは、その第1アーム31
の先端部3aaに、受孔37に嵌合されたブッシュ87
を有する前記第1支持部S1が設けられ、第2アーム3
2の先端部3abには、従動回転体23の一端部(左端
部)に対応して設けられ、前記コンベアフレーム21の
フレーム小片21bの先端に外方に向けて突設した係合
突起39(図2)に係合して支持する受溝34を有する
第3支持部S3が形成されている。
【0030】また、右側の第2側板3bは、その第1ア
ーム31の先端部3baに、前記第2連結機構9の端部
材91の係合軸部94に係合して支持する上方に開口し
たU字状の受溝33を持つ前記第2支持部S2が設けら
れ、また第2アーム32の先端部3bbに、従動回転体
23の他端部(右端部)に対応して設けられ、コンベア
フレーム21のフレーム小片21bの先端に外方に向け
て突設した係合突起39(図2)に係合する、前記第1
側板3a側と同様な受溝34を有する第3支持部S3が
形成されている。前記両側板3a,3bの受溝34,3
4は、搬送コンベア2の支持フレーム3への装着の際に
従動回転体23の両端部を上下方向に変位規制して支持
するように、駆動回転体22の方向に向かって後方へ開
口している。
【0031】各側板3a,3bの第2アーム32側の受
溝34には、これから後部上方にかけて緩やかな傾斜勾
配で延びる傾斜面34aが形成されていて、前記コンベ
ア2を支持フレームブラケット3に着脱するとき、前記
係合突起39を前記傾斜面34aに沿って受溝34に挿
入したり取外したりし易いようにしている。
【0032】前記第1,第2側板3a,3bは、前記装
置フレーム4の左右側板41,42側に上下回動可能に
連結されている。つまり、第1側板3aは、これに設け
た取付孔37に前記装置フレーム4側に一体に形成した
ブッシュ87が嵌入され(図5)、一方、第2側板3
b、前記回動軸11の径大部11aが溶接などにより連
結されている(図6)。前記コンベア2の洗浄作業時な
どには、前記装置フレーム4側に連結された各側板3
a,3bからコンベア2だけを取り外す。また、このコ
ンベア2により搬送される物品が不良品の場合で、これ
を振り分けて排除するときには、前記エアシリンダ6の
作動に伴う回動軸11の回転により、前記各側板3a,
3bをコンベア2とともに下方に回動させる。
【0033】次に、以上の構成とした振分装置1の動作
について説明する。まず、物品の振分け作業時には、図
2に示すモータ5の回転動力が駆動プーリ7から連結回
転軸10および第1連結機構8のカップリング81を経
て搬送コンベア2に伝達されて、その搬送ベルト24が
回転走行する。図1に示す前段側の計量コンベアAで計
量された物品Mが規定重量の正常品である場合は、実線
で示すように、前記振分装置1の搬送コンベア2が前段
および後段側の各コンベアA,Bと同一高さに水平状に
保持されて、前記搬送コンベア2が前段側のコンベアA
からの物品Mを後段側のコンベアBに受け渡して次の工
程に搬送する。また、前記物品Mが規定重量に満たない
かもしくは過重の不良品である場合は、前記エアシリン
ダ6の作動により揺動リンク17が下方に揺動され、こ
れに伴い回動軸11(図2)が回転されて、支持フレー
ム3とともにコンベア2の全体が、同図の仮想線に示す
ように下方に回動されて、不良品が正常品に対し振分け
られ、この不良品が図示しない別のコンベアにより搬出
される。
【0034】次に、搬送用ベルト24およびコンベアフ
レーム21を含む搬送コンベア2の全体を取り出して洗
浄作業を行うときには、図8に示すコンベアフレーム2
1におけるフレーム本体21aとフレーム小片21bの
曲折支点軸25の近くを、矢印Pで示すように、手で上
方に持ち上げるだけの簡単な操作で、この支点軸25を
中心に前記本体21aと小片21bを強制的に曲折させ
て、前記各ローラ22,23間の距離を短くすることに
より、前記コンベア2の後部側に設けた左右一対の係合
突起39を両側板3a,3bの受部34から離脱させ
る。この搬送コンベア2の曲折の際、ねじやピンを外す
必要がないので、曲折作業が極めて容易になる。また、
搬送コンベア2を支持フレーム3から取り外す際にも、
係止具やねじ類を外す必要がないので、この取り外しが
容易である。さらに、搬送コンベア2を支持フレーム3
に支持させた状態で、搬送コンベア2の前後方向の位置
が支持フレーム3の第1および第2支持部S1,S2に
よって規制され、上下方向の位置が第1および第3支持
部S1,S3によって規制されるから、搬送コンベア2
を支持フレーム3に安定した状態で支持できる。
【0035】そして、コンベア2の駆動ローラ22とと
もに、これに結合された図6の端部材91を上方に引き
上げて、その係合軸部94を前記回動軸11の係合溝1
1bから離脱させるとともに、駆動ローラ22を横方向
の斜め上方に移動させてカップリング81(図5)の係
合を解除させながら上方に持ち上げることにより、支持
フレーム3からコンベア2だけを取り外す。取り外した
コンベア2から搬送ベルト24を外して洗浄する。この
とき、コンベア2の前記曲折により駆動ローラ22と従
動ローラ23間の距離が短くなるので、搬送ベルト24
を横方向に容易に取り外すことができる。
【0036】洗浄後のコンベア2を各側板3a,3bに
装着するときには、前記場合とは逆の手順で容易に行え
る。
【0037】また、図2に示す駆動ローラ22の回転中
心G1、つまり連結回転軸10および左右回転軸13,
16の回転中心と、前記エアシリンダ6が搬送コンベア
2を回動させるときに作用点となる回動軸11の軸心G
3とは、同心となっており、この回転軸11にエアシリ
ンダ6が連結されている。この構成によれば、エアシリ
ンダ6を支持フレーム3に連結するための長い支軸や、
この支軸を取り付けるためのコンベアフレーム21の延
出部が不要になり、構造が小形で簡略なものとなる。ま
た、エアシリンダ6の作用点が支持フレーム3の回動軸
心G3と一致しているから、エアシリンダ6に保護カバ
ー19を付けるとき、回動軸11からなる可動部が一箇
所に集中するので、保護カバー19には、回動軸11を
通すための小さな円形孔を形成するだけで良い。つま
り、図6の実施形態では、前記装置フレーム4の右方側
板42に固定した取付板18に、環状キャップ44を挿
通させる一つの円形孔11cを形成すれば良い。したが
って、防水が確実になされる。
【0038】さらに、駆動ローラ22を回転駆動させる
駆動プーリ7とエアシリンダ6とを、搬送コンベア2の
両側方に配置されているから、前記駆動プーリ7やエア
シリンダ6が保護カバー15,19で覆われていない場
合でも、物品Mの搬送中にごみなどの異物が前記駆動プ
ーリ7やエアシリンダ6に直接落下するのが抑制され、
また、コンベア2を取り外さなくても、前記駆動プーリ
7やエアシリンダ6の保守、点検や洗浄作業を容易に行
うことができる。これにより、前記エアシリンダ6の作
動不良を招いたりすることがなく、また衛生面でも有利
となる。なお、搬送コンベア2の下方に落下したごみ
は、装置フレーム4の中央板4b(図1)の上に溜まる
ので、ごみの清掃も容易である。
【0039】なお、上記実施形態では、エアシリンダ6
を搬送コンベア2の側方に配置したが、これを搬送コン
ベア2の上流側の一端部よりも上流側に配置してもよ
い。また、上記実施形態では、モータ5を搬送コンベア
2の下方に配置したが、これを、エアシリンダ6の場合
と同様に、搬送コンベア2の側方または上流側に配置し
てもよい。これによって、物品Mの搬送中にごみなどの
異物がエアシリンダ6またはモータ5に直接落下するの
が抑制され、また、搬送コンベア2を取り外さなくて
も、エアシリンダ6またはモータ5の保守、点検や洗浄
作業を容易に行うことができる。さらに、本発明の振分
装置の前段側は、計量コンベアのような計量機に限られ
るものではなく、金属検出機またはX線検査装置等の検
査装置であってもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
搬送コンベアを曲折させて搬送ベルトを搬送コンベアか
ら容易に取り外すことができる。この搬送コンベアの曲
折の際、ねじやピンを外す必要がないので、曲折作業が
容易になる。また、コンベアフレームが曲折されていな
い状態、つまり直線状のとき、搬送用ベルトの弾性復元
力によりコンベアフレームは曲折支点を中心に常に上方
側に曲折しようとして、この上方側への曲折が阻止部材
によって阻止されるから、コンベアフレームが直線姿勢
に安定的に支持されて、物品の確実な搬送が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる振分装置の全体構造の概略を示
す側面図である。
【図2】同装置の一部を切り欠いて示す拡大平面図であ
る。
【図3】同装置に用いる搬送コンベアにおけるコンベア
フレームのフレーム小片の部分を拡大して示す縦断面図
である。
【図4】同フレーム小片の部分を拡大して示す平面図で
ある。
【図5】搬送コンベアに設ける第1連結機構の部分を示
す拡大平断面図である。
【図6】搬送コンベアに設ける第2連結機構の部分を示
す拡大平断面図である。
【図7】図2のVII −VII 線方向から拡大断面図であ
る。
【図8】コンベアの取り外し作業を説明する側面図であ
る。
【符号の説明】
2…搬送コンベア、3…支持フレーム、22…駆動回転
体(駆動ローラ)、5…駆動機(モータ)、6…アクチ
ュエータ(エアシリンダ)、11…回動軸、19…保護
カバー、21…コンベアフレーム、22…駆動回転体
(駆動ローラ)、23…従動回転体(従動ローラ)、2
4…搬送ベルト、25…曲折支点軸、25a…曲折支
点、G1…駆動回転体の軸心、G2…従動回転体の軸
心、G3…回動軸の軸心、M…物品

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物品を搬送し回動軸心回りに上下回動す
    ることで前記物品を複数の位置に振り分ける振分装置で
    あって、 コンベアフレームの一端に駆動回転体が、他端に従動回
    転体がそれぞれ支持され、前記両回転体間に無端状の搬
    送ベルトが懸架され、支持フレームに対して脱着する際
    に曲折される搬送コンベアと、 前記駆動回転体を駆動して搬送ベルトを走行させる駆動
    機と、 前記支持フレームを上下に回動させるアクチュエータと
    を備え、 前記コンベアフレームの曲折支点が、このコンベアフレ
    ームが曲折していないときの前記両回転体の回転軸心同
    士を結ぶ直線よりも下方にずれて位置しており、かつ、
    コンベアフレームが下方に曲折するように設定され、さ
    らに、 前記コンベアフレームが上方に曲折するのを阻止する阻
    止部材を備えた物品の振分装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記コンベアフレー
    ムは、 前記駆動回転体の一端部に対応して設けられ、前記搬送
    コンベアが前記支持フレームに装着されたとき前記駆動
    機からの駆動力を伝達し、かつ、駆動回転体の一端部を
    前後方向および上下方向に変位規制して支持する第1支
    持部と、 前記駆動回転体の他端部に対応して設けられ、前記搬送
    コンベアの前記支持フレームへの装着の際に前記駆動回
    転体の他端部を前後方向および下方向に変位規制して支
    持する上方に開口した第2支持部と、 前記従動回転体の両端部に対応して設けられ、前記搬送
    コンベアの前記支持フレームへの装着の際に前記従動回
    転体の両端部を上下方向に変位規制して支持する駆動回
    転体方向に向かって開口した第3支持部とを備えた物品
    の振分装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記支持フ
    レームは、前記両回転体の一側方に位置し前記第1支持
    部を有する第1側板と、前記両回転体の他側方に位置し
    前記第2支持部を有する第2側板とを備えており、 前記第2側板に、前記アクチュエータが連結されている
    物品の振分装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において、前記支
    持フレームの第1および第2支持部は、前記支持フレー
    ムの回動軸心と前記駆動回転体の回転軸心とを合致させ
    た状態で搬送コンベアを支持フレームに支持しており、
    前記アクチュエータは、第2支持部に取り付けられて前
    記回動軸心を有する回動軸に連結されている物品の振分
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2または3において、前記支
    持フレームの回動軸心は上流側に位置する一端部に設定
    されており、前記アクチュエータが、前記搬送コンベア
    の側方または搬送コンベアよりも上流側に配置されてい
    る物品の振分装置。
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