JP2586968B2 - 品物の計重・排出機構 - Google Patents

品物の計重・排出機構

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JP2586968B2 JP28220591A JP28220591A JP2586968B2 JP 2586968 B2 JP2586968 B2 JP 2586968B2 JP 28220591 A JP28220591 A JP 28220591A JP 28220591 A JP28220591 A JP 28220591A JP 2586968 B2 JP2586968 B2 JP 2586968B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は品物、特にホタテ、エビ
等の魚介類を一個づつ計重して次工程に排出又は供給す
るのに最適な品物の計重・排出機構に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】以下、本出願人が先に提
案した品物の計重・仕分装置について図6〜図23を参
照して説明する。
【0003】図6はバケットコンベヤが設置された品物
の計重・仕分装置の全体を示したものである。
【0004】この装置20は、主としてアングル21に
より横手方向に長い矩形状の架台22と、モータ27
と、図8に示すバケットコンベヤ32及び品物計重機構
90等からなる。
【0005】架台22内には、歯車装置23、24、2
5、26が配設され、モータ27の駆動力は、プーリ2
8及び歯車装置23のプーリ29に、各々ベルト30、
31を介して伝達される。
【0006】各歯車装置23、24、25、26には、
例えば図7に示した歯車装置23、24のように、所定
間隔おきに5つの歯車45a、45b、45c、45
d、45e、46a、46b、46c、46d、46e
が軸47、42を介して一体的に軸支されており、歯車
装置25、26の軸43、44にも同様に5つの歯車が
軸支されている。
【0007】各歯車装置23、24、25、26に差し
渡された搬送手段は、図8に示したように、一対の2条
チェーン33、33からなるもので、これら2条チェー
ン33、33間に複数個のバケット35が支持されてい
る。
【0008】又、歯車装置23と歯車装置26との間に
形成される垂直移送路部には各2条チェーン33に近接
して図6、図7及び図11に示したようにL字状の垂直
ガイド部材55、55、55、55が装置フレームに支
持されており、これら垂直ガイド部材55の一端面55
aには、テフロン等の低摩擦材のシートが貼着されてい
る。
【0009】バケット35は、図9に示したように、断
面が略三角形状であり、例えば塩化ビニール樹脂により
真空成型で一体に成型されている。又、このバケット3
5の両側壁部35a、35bには、開口部に沿って2つ
の孔36a、36bと、これらの孔とにより略正三角形
を形成する孔36cとが各々形成されている。バケット
35の底壁は、前壁部35cと、該前壁部35cより若
干長い後壁部35dとから成っている。
【0010】図10に示すように断面が略三角形状に形
成されたバケット35の両側壁部35a、35bは、略
垂直に延びるガイド片37と略L字形状のチェーン取付
片38とが取付けられる。ガイド片37は上下端部に湾
曲部37a、37bを備え、かつ湾曲部37a、37b
間の直線状の垂直案内板部37dと、該垂直案内板部3
7dの側部に折曲して形成された取付用板部37e及び
軸係止用板部37fとからなる。取付用板部37eに
は、上記バケット35に形成された孔36a、36b、
36cに対応する孔38a、38b、38cが形成さ
れ、又軸係止用板部37fには軸係止孔39が形成され
ている。他方、L字状のチェーン取付片38には、上記
バケット35に形成された孔36a、36bに対応する
孔38a、38bと、軸係止孔40とが形成されてい
る。ガイド片37はバケット35の側壁部35aに当接
させ、孔38a、3 b 38cを孔36a、36b、
36cに合致させ、図示しないリベット等により取付け
られる。又、チェーン取付片38は、バケット35の側
壁部35bに当接させ、孔38a、38bを孔36a、
36bに合致させ、同様にリベット等により取付けられ
る。図8に示したように、ガイド片37、チェーン取付
片38が取付けられたバケット35は、2条チェーン3
3の所定間隔おきに形成された一対の軸係止部41、4
1に、各ガイド片37、チェーン取付片38の軸係止孔
39、40を合致させる。そして、ガイド片37と、2
条チェーン33との間はスペーサ49、50を介して軸
51を挿通すると共にチェーン取付片38と2条チェー
ン33との間はスペーサ52、53を介して軸54を挿
通し、これにより、バケット35は2条チェーン33、
33に回動自在に支持される。このようなバケット35
の懸吊状態では、前壁部35c及び後壁部35dは重心
位置により上向き傾斜となっている。
【0011】このようにして、実施例の搬送装置20で
は、歯車装置23、24、25、26に巻回された5つ
の2条チェーン33、33、33、33、33間に4列
の連続したバケットコンベヤが構成されている。
【0012】一方、架台22における上部の水平移送路
部分には、一対の2条チェーン33、33の上方位置に
図12及び図13に示したように、各々断面コ字状でチ
ェーン搬送方向に沿って延び、かつ取付フランジ59
a、59bを開口部に設けたソレノイド取付部材59が
装置フレームに固定設置されている。ソレノイド取付部
材59の底板59cには、所定間隔で大形の孔60と小
形の孔61とが対をなして複数組形成されている。ソレ
ノイド取付板59は、取付フランジ部59a、59bと
装置フレームとの間をボルト止めすることにより一体的
に組付けられ、長孔62で位置の調整がなされる。
【0013】ソレノイド取付部材59に画成される空間
63内には、所定数(本例では8個)の電磁ソレノイド
64が収容され、これらの電磁ソレノイドは、取付部材
59の底板59cにねじにより固定されている。図14
に示したように、電磁ソレノイド64の作動子65に
は、係合部材66が取付けられている。係合部材66
は、回動軸67を備えた連結部72を境に、短辺アーム
部73と長辺アーム部68とから略L字形に形成されて
いる。回動軸67は、ソレノイド取付部材59から垂下
して配設された図示しない固定板に回動自在に支持され
ている。係合部材66の長辺アーム部68の先端部に
は、切欠部69を備えた略L字形状のフック部70と、
該フック部70から下方に延びるロッド部71とが形成
されている。又、連結部72には、ねじりコイルスプリ
ングが内蔵されている。
【0014】このように形成された係合部材66は、ソ
レノイド取付部材59の下方から短辺アーム部73が大
形の孔60内に挿通され、又長辺アーム部68のフック
部70が小形の孔61内に挿通されてソレノイド取付部
材59に設置されている。係合部材66は、長辺アーム
部68に図14において、回動軸67を中心に反時計方
向に回動する外力が作用しても、その力が解除されると
上記ねじりコイルスプリングのばね力により時計方向に
復動し、ねじりコイルスプリングの自然状態に復帰す
る。なお、係合部材66が回動すると、フック部70の
一端部70aとロッド部71の一端部71aとがソレノ
イド取付部材59の底板59cと当接し、これにより係
合部材66の回動域が規制される。
【0015】このように、下方に係合部材66が取付け
られた各電磁ソレノイド64は、制御器200に接続さ
れ、該制御器からの指令に応じて励磁される。なお制御
器200には後述するロードセル111の計重信号が供
給される。電磁ソレノイド64は、通常の非励磁状態に
おいて作動子65が図14において破線位置にあり、そ
の際、係合部材66の長辺アーム部68は、ロッド部7
1の一端部71aがソレノイド取付部材59の底板59
cに当接している。すなわち、上方位置にある。このよ
うな非励磁状態から電磁ソレノイド64に通電すると、
作動子65は実線位置となり、同時に係合部材66は図
示したように下方位置となる。その際、フック部70の
一端部70aが取付部材59の底板59cと当接する
が、フック部70の一端部70aと当接する部分にウレ
タンゴム等の緩衝材58を貼着することにより衝突によ
る異音の発生が防止される。又、同様に、係合部材66
が上方位置となった際にロッド部71の一端部71aと
当接する部分に緩衝材74を貼着すれば、励磁を終了し
た時点での衝突による異音の発生を防止することができ
る。
【0016】このようにソレノイド取付部材59の所定
位置に配設された各電磁ソレノイド64の下方には、仕
切板75により複数部分に仕切られた集合シュート76
が配設され、集合シュート76の各シュートは上方の電
磁ソレノイド64のいずれかと対応している。又これら
シュートの下方位置には仕分け用コンテナが配置されて
いる。
【0017】次にホタテの計重排出機構について図15
〜図23を参照して説明する。
【0018】図15及び図16において、てこクランク
機構91、91’は左右対称に配設され、これらはそれ
ぞれ同一の構成を有するので、一方のてこクランク機構
91のみについて説明する。
【0019】これはいわゆる四節回転機構を形成し、4
本のリンクからなり、そのうちの1本が固定された構造
となっている。すなわち、基台105上にはベアリング
ボックス92が配設され、このベアリングの内輪に嵌着
された軸94がもう一方のてこクランク機構91’まで
延在しており、これらを一体化している。また他方のベ
アリングボックス93の内輪に固定した軸98も図16
に示すように他方のてこクランク機構91’と結合して
いる。なおベアリングボックス93の内輪は図における
プーリ28と同軸である。
【0020】軸94にはこれと共に回動自在に、てこレ
バー95の下端部が結合されており、この上端部は枢着
点としてのベアリング96で連接棒としてのレバー97
の右端に固定されており、また他方のベアリングボック
ス93の軸98にはクランク板99がその下端部で回動
自在に取りつけられており、またこの上端部にはベアリ
ングボックス100の内輪側が固定されており、外輪側
は上述のレバー97にこのベアリングボックス100の
上端部でボルト102により固定されている。またベア
リングボックス100の内輪側に固定された回動軸10
1はクランク板99に固定されている。このような構成
により軸98を図6のモータ27のプーリに巻装された
チェーンベルト30の駆動により軸98は時計方向に回
転し、これと共にクランク板99は軌跡Cで示すように
回転運動を行なうようになっている。
【0021】以上のようにして、てこクランク機構91
が構成されるのであるが、他方のてこクランク機構9
1’も左右対称であるので同様に構成されている。レバ
ー97の左端部には連結板103が固定されており、こ
れは他方のてこクランク機構91の図15におけるレバ
ー97に相当する連接棒97’の一端に図16に示すよ
うに結合されて、てこクランク機構91、91’のレバ
ー97、97’は同期して同一の運動をするようにされ
ている。
【0022】連結板13には図15に明示されるよう
な、ほぼ長方形状の第2板材としての排出板114が本
実施例では図16に示すように3枚それぞれスペーサ1
10を介在させて、所定のピッチをおいて固定されてい
る。すなわち、これら排出板114はレバー97と同様
な運動を行なう。またこれら排出板114が、それぞれ
の間の間隙Sを通過し得るように、やはりスペーサブロ
ック112を介在させて図15に示すような、ほぼ杓子
形状の第1板材としての計重板107が軸108、10
9で共通に固定されており、またこれら軸108、10
9の両端部はロードセル111から垂下している計重連
結板106a、106bに固定されている。ロードセル
111は上方の静止部S’に固定されており、公知のロ
バーバル機構でなり、これで垂直方向に計重連結板10
6a、106bにかかる力を受けるように構成されてい
る。計重板107は上述したようにほぼ杓子形状を呈す
るのであるが、この形状により、これら3枚の板材によ
り、ほぼV字形状の断面を呈する品物受部Tが構成され
る。この上に図示するように例えばホタテMが受容され
るようになっている。また排出板114は本例ではやは
り3枚からなるのであるが、これらは後述するような動
作を行ない、これらの左方部にはチェーン供給コンベヤ
78が設けられており、これから矢示するように1個づ
つホタテMが供給されるように構成されており、後述す
るような排出板114の動作で品物受部Tに受容されて
いるホタテMを排出板114の行程中において矢印aで
示すように、この右方に配設されたバケットコンベヤ3
2の垂直移送部で移送中のバケット35に供給されるよ
うになっている。
【0023】図6及び図7において、品物の計重機構9
0の上流側には断面がV字型の多数のエレメントを連接
させてなるホタテチェーン供給コンベヤ78が図7に示
すように本例では4列で配列されている。そして、この
図においては駆動チェーン歯車79しか示さないが、こ
れはチェーンベルト80’を介してプーリ81の駆動力
を受ける。又このプーリ81は架台に固定されたフレー
ム82に取り付けられているが、これはチェーンベルト
83を介して上述の駆動源であるモータ27のプーリに
巻回されている。従ってホタテチェーン供給コンベヤ7
8はプーリ81、駆動チェーン歯車79の径比及び歯数
に応じてバケットコンベヤ32の移送速度と所定のタイ
ミングで駆動されることになる。
【0024】本例によるバケットコンベヤを設置した装
置20は以上のように構成されるが、該装置20は、例
えばホタテ貝の貝柱あるいはタラコ等の海産物の重量に
よる仕分装置として用いられている。以下に、このよう
な同一種類の海産物を重量別に仕分ける装置20の作用
について説明する。
【0025】今、モータ27が駆動され、歯車装置23
から5列の2条チェーン33、33、33、33、33
を介して、他の歯車装置24、25、26に動力が伝達
されている。従って、2つの2条チェーン33、33間
に支持されて、4列のバケットコンベヤが装置20内を
図6及び図7において矢印B方向に移送されている。8
個の電磁ソレノイド64、64・・・・64は、全て非
励磁状態にあり、これに対応する係合部材66も全て上
方位置にある。一方、ホタテ貝の貝柱などは計重機構9
0により1個宛計重される。そして、計重後の貝柱等
は、装置20における歯車装置26と歯車装置23との
間の垂直移送路部を搬送しているバケット35内に、1
個宛供給される。この垂直移送路部でバケット35は、
図11に示したようにガイド片37の湾曲部37a、3
7bが、垂直ガイド部材55に当接し、これにより縦方
向の走行が案内されるので、姿勢が一定に保持される。
すなわち、このように垂直移送路部で貝柱等の品物がバ
ケット35内に投入されても、バケット35が揺動する
ことはない。なお、本例においてバケット35内に投入
される貝柱等は、計重により8つのグループに仕分けら
れており、貝柱等がどのグループに属するかは計重後、
制御器200に入力されている。そして、計重されたホ
タテ貝の貝柱等は、この装置20により重量別に仕分け
られて、下方のコンテナ内にグループ別に収容されるの
であるが、以下にその仕分け作用について説明する。
【0026】重量別によるグループはいずれかの電磁ソ
レノイドに対応されている。バケット内に貝柱等を収容
した後、対応する電磁ソレノイドに到達するまでの2条
チェーン33の走行距離はパルスエンコーダ等で演算さ
れ、所定時間後、該当する電磁ソレノイド64が所定時
間励磁されるようになっている。電磁ソレノイド64が
励磁されると、図14における作動子65及び係合部材
66は図示の状態となり、直下を通過しようとする所望
のバケット35の後壁部35dの進行方向前方にロッド
部71が配置される。よって当該バケット35は、係合
部材66のロッド部71に後壁部35dを当接させて走
行するので、バケット35は図14において軸51、5
4を中心に反時計方向に回動し、これにより、収容され
ていたホタテ貝の貝柱は下方の集合シュート76の適宜
な位置に落下し、コンテナに収容される。
【0027】以後、同様に、後続するバケットも、所定
の電磁ソレノイドが励磁されて、貝柱がシュートを通っ
て重量別のコンテナ等に収容される。よって、ホタテ貝
の貝柱は、所定範囲内の重量別に選別されてコンテナ等
内に収容される。
【0028】なお、バケット35が収容物の搬送を終え
ると、自重により前壁部35c、後壁部35dが上向き
傾斜に復帰し、残りの水平移送路部から下方への垂直移
送路部及び、下位の水平移送路部を走行して、再度、ガ
イド片37により姿勢が保持されて、歯車装置26と歯
車装置23との間の垂直移送路部を移送される。
【0029】本例のバケットコンベヤは、以上のような
作用を行なうのであるが、以下のような効果を奏する。
すなわち、海産物等を搬送する場合、衛生上、定期的な
洗浄が行なわれるが、電気的な電磁ソレノイド64は、
装置の上方位置にあるので、水等による洗浄が容易であ
る。又、モータ27の回転力及びバケットコンベヤの配
列数等により、処理能力を自由に設定できる。
【0030】又、上記例では、バケット35は垂直移送
路から水平移送路に移るとき、この逆、及びホタテ貝の
貝柱を落下させるときに、軸51、54を支点として自
動的に回動し、前壁部35c及び後壁部35dを上向き
傾斜とするので、複雑なリセット手段は一切必要としな
い。
【0031】てこクランク機構91、91’は上述した
ように構成されるのであるが、この軸98を等速で回転
させると、これによりクランク板99に固定された軸1
01は軌跡Cに沿って等速回転する。この軸101は図
15に示す位相から45度回転すると図17に示す位置
をとる。レバー95は図15の位置から軸94のまわり
に、ある角度揺動する。これに結合されている軸96を
介してレバー97が図17に示すような位置をとり、従
ってこの左端部に固定されている排出板110も図示す
る位置をとる。さらにこれから45度回転すると、すな
わち図15の位相から90度回転すると図18に示す位
置をとり、レバー95は更に軸94のまわりに右方へと
揺動し、レバー97は右方へ移動すると共にその左端部
は下方へと移動する。よってこの端部に固定された排出
板110は図示の位置をとる。
【0032】更に45度回転すると図19に示す位置を
とり、この位相においてはレバー95は左方へと移動方
向を変え、揺動する。これと共にレバー97は左方へと
移動するが左端部は下方へと更に落ち込み、これに固定
された排出板110も下へと落ち込んだ位置をとる。更
にこれから45度回転すると、すなわち図15の回転位
相から180度回転すると図20に示す位置をとり、こ
の位相ではレバー95は軸94のまわりに左方へと揺動
し、従ってこれに枢着されているレバー97も左方へと
移動すると共にこの左端部に固定された排出板110は
更に下方へと落ち込む。更に45度回転すると図21に
示す位置をとり、レバー95は軸94の回りに更に左方
へと揺動し、従ってこれに結合されているレバー97も
左方へと揺動し、共に若干上方へと上昇し始める。更に
45度回転すると図22に示す位置をとり、レバー95
は軸94のまわりにわずかながら左方に移動する。これ
により排出板110は図示した位置をとる。更に45度
回転すると図23に示す位置をとり、これにより今度は
軸94の回りにレバー95は大きく揺動し、この移動に
よりレバー97も右方へと大きく移動し、かつ共に上方
へと大きく移動する。従って排出板110もこれに応じ
て大きく移動する。更に45度回転するとレバー95は
軸94のまわりに大きく右方へと揺動し、これと共にレ
バー97も右方へと移動すると共に、その左端部は上方
へと大きく移動する。よって図15に示す初期の回転位
相をとる。
【0033】以上のようにして軸93の等速回転運動に
より、これに固定されたクランク板99は軌跡Cで示す
行程に沿って移動するのであるが、これにより上述した
ような運動を排出板114が行なうのであるが、このよ
うな行程中において図18で示すような回転位相に、あ
るいは行程中に第1板材としての計重板107の上辺部
に形成される品物受部Tの上にホタテMが左方のチェー
ン供給コンベヤ78より1個供給され、これが図18〜
図22に示すように載置される。よってこれら3枚の計
重板107は一体化したものであり、その両端部で上方
に延在する一対の計重連結板106a、106bに結合
されているので、これらの上端部に結合されているロー
ドセル111により、このとき、品物受部Tに載置され
ているホタテMの重量を計重する。ついで排出板112
は上述したような軌跡で運動するのであるが、計重され
て品物受部TにあるホタテMが図22、図23で示す回
転位相の間の回転位相で排出板114の短縁部114a
で押し出されるような状態となり、その受部Tで受容さ
れているホタテMを図23及び図15で示すように押し
出す形となる。よって図15で示すようにこの右方に配
設されたバケットコンベヤ32の垂直部を移送中のバケ
ット35のひとつに矢印aで示すように落下供給され
る。
【0034】なおバケットコンベヤ32のバケット35
の移動タイミングはチェーン供給コンベヤ78から1個
づつ供給するホタテMの供給タイミングと一致してお
り、従って確実に次のバケット35は次のホタテを受け
る位置にきている。
【0035】以上のようにして先に提案した機構では品
物を確実に計重してバケットへと排出することができる
のであるが、てこクランク機構1、1’は四節回転機構
であり、リンク及び枢着軸が各々4個もあり、理想的に
加工及び組み立てることは困難であり少しの加工誤差や
組み立て誤差で大きい騒音を発生し、振動もかなり大き
いものとなる。
【0036】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は上述の問題
に鑑みてなされ、騒音及び振動がより小となる品物の計
重・排出機構を提供することを目的とする。
【0037】
【問題点を解決するための手段】以上の目的は、複数の
計重用板材を各々間隔をおいて配設し、これら計重用板
材の上縁部で上方から供給される品物を受ける品物受部
を形成し、該品物受部で受けた品物の重量を計重する計
重器を前記計重用板材に結合して配設し、前記計重用板
材の各間隔を通過し得るように複数の排出用板材を所定
の角度位置に取り付けた駆動軸の所定速度の回転によ
り、前記排出用板材が前記間隔を通過するとき前記品物
受部上で前記計重器により計重された品物を該排出用板
材で押動して該品物受部から排出させるようにしてお
り、前記排出用板材は各々、略V字形状を呈するように
前方が短いレバーと後方が長いレバーとからなってお
り、前記品物受部上の品物は前記長いレバーで押動し、
該品物受部から離脱する品物を次いで、前記短いレバー
上で受けるようにし、該短いレバーから、バケットコン
ベヤの垂直走行部を走行しているバケット内に品物を供
給するようにしたことを特徴とする品物の計重・排出機
構によって達成される。
【0038】または複数の計重用板材を各々間隔をおい
て配設し、これら計重用板材の上縁部で上方から供給さ
れる品物を受ける品物受部を形成し、該品物受部で受け
た品物の重量を計重する計重器を前記計重用板材に結合
して配設し、前記計重用板材の各間隔を通過し得るよう
に径方向に対向した複数対の排出用板材を所定の角度位
置に取り付けた駆動軸の所定速度の回転により、前記排
出用板材が前記間隔を通過するとき前記品物受部上で前
記計重器により計重された品物を該排出用板材で押動し
て該品物受部から排出させるようにしており、前記排出
用板材は各々、略V字形状を呈するように前方が短いレ
バーと後方が長いレバーとからなっており、前記品物受
部上の品物は前記長いレバーで押動し、該品物受部から
離脱する品物を次いで、前記短いレバー上で受けるよう
にし、該短いレバーから、バケットコンベヤの垂直走行
部を走行しているバケット内に品物を供給するようにし
たことを特徴とする品物の計重・排出機構によって達成
される。
【0039】
【作用】駆動軸の所定速度の回転により、排出用板材が
計重用板材上の計重済の品物を押動して次工程へ、例え
ばバケットコンベヤのバケットに供給することができ
る。運動するのは排出用板材と、これを取りつけている
駆動軸のみであり、単なる回転のみであるので、騒音や
振動は殆どなく、品物の排出を行なうことができる。
【0040】特に、駆動軸に径方向に対となった排出用
板材を取り付けたときには、不平衡な質量分布がなくな
るので極めて静かに振動もなく、品物の排出を行なうこ
とができる。
【0041】また排出用板材はV字形状を呈する短いレ
バーと長いレバーとからなり、長いレバーで品物受部の
品物を押動させ、短いレバーで受けて、これからバケッ
トに排出するようにしているので、計重用板材に品物が
のっている時間を短くすることができ、よって計重効率
を向上させることができる。
【0042】また品物を受けるバケットコンベヤの垂直
走行部でバケットを下方に走行した場合には計重用板材
や排出用板材側にバケットコンベヤの垂直走行部を極力
近接して配設することができ、よって品物受部の品物が
バケット内に排出されるまでの時間を更に短縮して計重
効率を高めることができる。
【0043】
【実施例】以下、本発明の実施例による品物の計重・排
出機構について図1乃至図5を参照して説明する。な
お、従来例に対応する部分については同一の符号を付す
ものとする。
【0044】図においてフレームFの水平アーム部21
0a、210bには一対のベアリングハウジング211
a、211bが固定されて、これらに駆動軸212が両
端部において回動自在に支承されている。
【0045】本実施例においては上述した例のように4
列のバケットコンベヤ32列について説明するが、図に
おいては1列についてのみ符示し、これについて説明す
る。
【0046】フレームFの垂直アーム部213a、21
3bにはロードセルハウジング214が固定されてお
り、これは断面形状がコの字形を呈するが、この内部に
ロードセル本体215が、その一端部において取付部材
216によりハウジング214に固定されており、また
上壁端部においては後述する計重用板材219の一端部
が固定されている。ロードセル本体215は公知のよう
に構成され、全体形状としては長方形状であるが、二つ
の略円形、及びこれらを連接する、略長方形状の切欠か
らなる切欠部218が形成されており、これによりいわ
ゆるロバーバル機構を構成するのであるが、取付部材2
17にかかる垂直負荷が図示せずとも、このロードセル
本体215の上壁面に固定されたストレンゲージにより
計重するように構成されている。
【0047】本実施例によれば、この一個のロードセル
本体215の取付部材217には計重用板材219が4
枚、図2に示すように、その一端部が固定されており、
またその全体の形状は図1に示すようであるが、ほぼV
字形状の品物受部Tを形成するように第1突出部219
a、及び第2突出部219bを有する。またこのような
形状の計重用板材219は一方の突出部219aにおい
て軸224により4枚の計重用板材219が一体化され
ており、他方の突出部219bにおいて軸221により
一体化されている。従ってこれら4枚の計重用板材21
9のそれぞれの突出部219a、219bによって形成
される品物受部Tの上に供給コンベヤ223から1個の
品物、例えばホタテMが供給されるのであるが、この1
個の品物のホタテMはこれら4枚の計重用板材219の
全てか、あるいはこのいずれかにより、その重量が受け
られるので、これらに共通のロードセル本体215によ
りその重量が計重される。
【0048】また図5に示すように各計重用板材219
の間には間隙Sが置かれているが、このような間隙Sに
排出用板材222が配設されており、これらはその中央
部に円形のボス部222aを形成させており、これに上
述の駆動軸212がその中心部で挿通し固定されてい
る。このボス部222aの両側に、すなわち径方向にお
いて対向する位置にブレード222b、222cが一体
的に固定されており、これらは同一形状であるが、点対
称の形状であり、各々、図4に示すようにV字形状を呈
するように前が短いブレード部材222ba、222c
aと、後が長いブレード部材222bb、222cbと
からなる。従ってその長いブレード部材222bb、2
22ccの直線部Pがこのブレード222bb、222
cbの回転方向に面して形成されており、後端面qはこ
れに対し傾斜して形成されている。
【0049】図示しないモータにより駆動軸212が所
定速度で図1において時計方向に回転する。他方、バケ
ットコンベヤ32のバケット35は所定の移動速度で下
方へ移動し、品物供給コンベヤ222からは所定時間毎
に1個づつホタテMを品物受部Tに供給する。他方、排
出用板材222は時計方向に回転するのであるが、一方
のブレード222bが図1に示すような回転位相に至る
と、これからの回動により、品物受部T上のホタテMは
この直線部Pにより押動され、品物受部Tの載置面Ta
に沿って図において右方に移動し、計重用板材219の
突出部219bを越える。
【0050】すなわち図1で示すように品物受部T上の
ホタテMは、この回転位相において後方の長いブレード
部材222bbにより押圧され、この回転位相から45
度回動するとホタテMは品物受部Tの受面Taを滑動さ
せられて他方の凸部219bから離脱させられると共に
前方の短いブレード部材222baにより受けられつつ
回転し、図2に示す回転位相では、ほぼ前のブレード部
材222baと後のブレード部材222bbとで形成さ
れるV字状の溝に挟持された形で移送され、この時にす
でに計重用板材219から離脱しているので、この時点
ですでに計重用板材219の品物受部Tに品物供給コン
ベヤ223からホタテMを供給することができ、この一
個のホタテMの重量を正確に計重することができる。
【0051】ブレードが更に45度回動すると図3に示
す角度位置をとり、このときにはすでに前方の短いブレ
ード部材222baにより、もっぱら受けられており、
図示するようにホタテMがこの短いブレード部材222
baを滑動しており、更にこのブレードが45度回動す
ると図4に示すような角度位置をとり、このときにすで
にホタテMは近接しているバケット35に排出されてい
る。
【0052】以上のようにして所定のピッチで供給コン
ベヤ223から1個づつホタテMが供給されるのである
が、これが4枚の計重用板材219の突出部219a、
219bによって形成される品物受部Tで受けられ、そ
の重量がロードセル本体215により計重され、ブレー
ド222b、222cによりバケット35に1個づつ供
給されるようになっている。
【0053】以上のような作用を行ない駆動軸212に
は3枚の排出用板材222が固定されているのである
が、これらにはブレード222b、222cが径方向に
対称的に形成されているので、重心はそれぞれ偏心して
いるのであるが、これらは相殺する。従って駆動軸21
2には偏荷重が加わることがなく、アンバランスによる
振動が生ぜず、またなんら騒音も生じない。
【0054】以上は一列のバケットコンベヤ32につい
て説明したが、上述したように4列のバケットコンベヤ
においては同期してこれら品物受部Tに供給され、同時
に計重され、またほぼ同時に横一列に並んで到来してい
るバケット35に供給するので効率よく計重、仕分けを
することができるのみならず従来に比べて騒音も振動も
少なく、また装置の各部に偏荷重が加わることもないの
で、その装置寿命を長くする。
【0055】以上、本発明の実施例による品物の計重・
排出装置について説明したが、勿論、本発明は上記実施
例に限定されることなく、本発明の技術的思想に基いて
種々の変形が可能である。
【0056】例えば以上の実施例ではバケットコンベヤ
の垂直走行部におけるバケット35は下方に走行させら
れたが、先の提案例と同様に上方に走行させてもよい。
ただしこの場合には排出用板材が上記実施例と同一の駆
動回転速度であれば、バケット35はある角度位置で衝
突するおそれがあるが、バケット間のピッチを更に大き
くしておけば実施例のように品物受部P側に近接したも
のであっても衝突することを防止される。いずれにして
も品物受部Pから離脱するとともに、次の品物をここに
受けて1個の重量を正確に計重することができ、次の品
物が所定のピッッチで、この品物受部Pに供給されるま
でに他方のブレード222cが図1に示す位置にくるよ
うにしておけば、なんら問題はない。
【0057】例えば排出用板材222のブレード222
b、222cのうち一方を省略してもよい。これによっ
ても確実に品物受部T上の品物を排出することができ
る。なお、実施例よりは騒音及び振動が大きく生ずる
が、従来よりは大巾に減少している。また実施例と同様
に従来より組み立ても容易であるが品物の計重時間が実
施例より長くとることができるので、より確実な品物の
計重を行なうことができる。すなわち、品物供給コンベ
ヤ123から仮に1秒間に1個の割合で品物受部Tに品
物が供給されるものとする。ブレード122b、122
cが1枚(片側)のみである場合には7/8=0.87
5秒間、計重時間をとることができるが、両側に対とし
て(実施例の場合)設けられている場合には3/4=
0.75秒となり、若干短くなる。この点では片側のみ
のブレードの場合の方が有利である。
【0058】
【発明の効果】以上、述べたように本発明の品物の計重
・排出機構によれば、計重すべき、あるいは排出すべき
品物の形状の如何に拘らず確実にこれを受けてその重量
を計重することができ、またこれからバケットへの排出
または供給を高速かつ円滑なものとすることができる。
このような効果を奏しながら、騒音、振動は殆ど生ずる
ことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による品物の計重・排出機構の
側面図である。
【図2】同機構の他回転位相における側面図である。
【図3】同機構の更に他回転位相における側面図であ
る。
【図4】同機構の更に他回転位相における側面図であ
る。
【図5】同平面図である。
【図6】本出願人が先に提案した品物計重・仕分装置の
側面図である。
【図7】同平面図である。
【図8】同装置におけるバケットの支持部を示す斜視図
である。
【図9】バケットの取付構造を示す斜視図である。
【図10】ガイド片を取りつけたバケットの斜視図であ
る。
【図11】バケットの垂直移送路部での搬送姿勢を示す
斜視図である。
【図12】電磁ソレノイドを取りつけるソレノイド取付
部材の平面図である。
【図13】図7における[12]−[12]線方向拡大
断面図である。
【図14】電磁ソレノイドと係合部材との設置態様を示
す側断面図である。
【図15】図6における品物計重機構の側面図である。
【図16】図15における[16]−[16]線方向断
面図である。
【図17】上記装置におけるてこクランク機構の各回転
位相におけるモードを示す図15と同様な側面図であ
る。
【図18】上記装置におけるてこクランク機構の各回転
位相におけるモードを示す図15と同様な側面図であ
る。
【図19】上記装置におけるてこクランク機構の各回転
位相におけるモードを示す図15と同様な側面図であ
る。
【図20】上記装置におけるてこクランク機構の各回転
位相におけるモードを示す図15と同様な側面図であ
る。
【図21】上記装置におけるてこクランク機構の各回転
位相におけるモードを示す図15と同様な側面図であ
る。
【図22】上記装置におけるてこクランク機構の各回転
位相におけるモードを示す図15と同様な側面図であ
る。
【図23】上記装置におけるてこクランク機構の各回転
位相におけるモードを示す図15と同様な側面図であ
る。
【符号の説明】
212 駆動軸 215 ロードセル本体 219 計重用板材 222 排出用板材 T 品物受部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の計重用板材を各々間隔をおいて配
    設し、これら計重用板材の上縁部で上方から供給される
    品物を受ける品物受部を形成し、該品物受部で受けた品
    物の重量を計重する計重器を前記計重用板材に結合して
    配設し、前記計重用板材の各間隔を通過し得るように複
    数の排出用板材を所定の角度位置に取り付けた駆動軸の
    所定速度の回転により、前記排出用板材が前記間隔を通
    過するとき前記品物受部上で前記計重器により計重され
    た品物を該排出用板材で押動して該品物受部から排出さ
    せるようにしており、前記排出用板材は各々、略V字形
    状を呈するように前方が短いレバーと後方が長いレバー
    とからなっており、前記品物受部上の品物は前記長いレ
    バーで押動し、該品物受部から離脱する品物を、次いで
    前記短いレバー上で受けるようにし、該短いレバーか
    ら、バケットコンベヤの垂直走行部を走行しているバケ
    ット内に品物を供給するようにしたことを特徴とする品
    物の計重・排出機構。
  2. 【請求項2】 複数の計重用板材を各々間隔をおいて配
    設し、これら計重用板材の上縁部で上方から供給される
    品物を受ける品物受部を形成し、該品物受部で受けた品
    物の重量を計重する計重器を前記計重用板材に結合して
    配設し、前記計重用板材の各間隔を通過し得るように径
    方向に対向した複数対の排出用板材を所定の角度位置に
    取り付けた駆動軸の所定速度の回転により、前記排出用
    板材が前記間隔を通過するとき前記品物受部上で前記計
    重器により計重された品物を該排出用板材で押動して該
    品物受部から排出させるようにしており、前記排出用板
    材は各々、略V字形状を呈するように前方が短いレバー
    と後方が長いレバーとからなっており、前記品物受部上
    の品物は前記長いレバーで押動し、該品物受部から離脱
    する品物を、次いで前記短いレバー上で受けるように
    し、該短いレバーから、バケットコンベヤの垂直走行部
    を走行しているバケット内に品物を供給するようにした
    ことを特徴とする品物の計重・排出機構。
  3. 【請求項3】 前記バケットコンベヤのバケットは下向
    きに走行している請求項1又は請求項2に記載の品物の
    計重・排出機構。
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