JP2003023357A - デジタル地図の形状ベクトルの符号化方法と位置情報伝達方法とそれを実施する装置 - Google Patents
デジタル地図の形状ベクトルの符号化方法と位置情報伝達方法とそれを実施する装置Info
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Abstract
位置情報を少ないデータ量で符号化する方法を提供す
る。 【解決手段】 デジタル地図上の形状ベクトルを表すデ
ータを符号化する符号化方法において、前記形状ベクト
ルを表すノード列や形状を表す位置情報を、算術加工を
施して統計的な偏りを持つデータで表し、統計的な偏り
を持たせたデータを符号化してデータ量を削減する。デ
ジタル地図のベクトル形状を伝達する場合の伝送データ
量を大幅に減らすことができる。
Description
置情報を伝達する方法と、伝達するデータ量を圧縮して
符号化する符号化方法と、その装置に関し、特に、圧縮
符号化の技術を用いてデータ量を削減するものである。
するナビゲーション車載機などに交通情報を提供する場
合には、送り手側と受け手側とが制作元の異なるデジタ
ル地図を保持しているときでもデジタル地図上の位置が
正確に伝わるように、道路をリンク番号で、また、その
道路に存在する交差点などのノードをノード番号で特定
し、そのノードから何メートル、と云う表現方法で道路
上の地点を伝えている。しかし、道路網に定義したノー
ド番号やリンク番号は、道路の新設や変更に伴って新し
い番号に付け替える必要があり、また、それに応じて、
制作元の各社のデジタル地図データも更新しなければな
らないため、ノード番号やリンク番号を用いる方式は、
そのメンテナンスに多大な社会的コストが掛かることに
なる。
者等は、特願平11−214068号や特願平11−2
42166号で、次のようなデジタル地図の位置情報伝
達方法を提案している。この方法では、情報提供側は、
渋滞や事故などの事象が発生した道路位置を伝えると
き、その事象位置を含む所定長の道路区間の道路形状
を、その道路上に配列するノード及び補間点(道路の曲
線を近似する折れ線の頂点。この明細書では、特に断ら
ない限り、補間点を含めて「ノード」と呼ぶことにす
る)の座標列から成る「道路形状データ」と、この道路
形状データで表した道路区間内の相対的な位置により事
象位置を表す「事象位置データ」とを受信側に伝達し、
これらの情報を受信した側では、道路形状データを用い
てマップマッチングを行い、自己のデジタル地図上での
道路区間を特定し、事象位置データを用いてこの道路区
間内の事象発生位置を特定する。図36(a)には「道
路形状データ」を、また、図36(b)には「事象位置
データ」を例示している。
状データ」と「事象位置データ」とを用いてデジタル地
図の位置情報を伝達する方法では、道路形状を特定する
道路形状データのデータ量が多くなり、データ伝送量が
増えると云う問題点がある。
法として、本発明の発明者等は道路形状をスプライン関
数で近似する方法を特願平2001−12127号で提
案しているが、この位置情報伝達方法の定着を図るため
には、データ量の削減をさらに進めることが必要であ
る。
り、圧縮符号化の技術を利用してデジタル地図の位置情
報を少ないデータ量で伝達する位置情報伝達方法と、デ
ータ量を減らすための符号化方法と、その方法を実施す
る装置とを提供することを目的としている。
ジタル地図上の形状ベクトルを表すデータを符号化する
符号化方法において、前記形状ベクトルを表すノード列
の個々のノードの位置情報に算術加工を施して、前記位
置情報を統計的に偏りを持つデータに変換し、前記デー
タを符号化してデータ量を削減している。
クトルを表す形状データを送信し、受信側が、受信した
形状データをもとにマップマッチングを行って自己のデ
ジタル地図上での前記形状ベクトルを特定するデジタル
地図の位置情報伝達方法において、送信側は、前記符号
化方法で符号化した形状ベクトルデータを送信し、受信
側は、受信したデータを復号して形状を再現し、再現し
た形状に対応する形状ベクトルをマップマッチングで特
定するように構成している。
トルを表す形状データを送信する送信装置に、デジタル
地図上の形状ベクトルを表すノード列の個々のノードの
位置情報に算術加工を施して、前記位置情報を統計的に
偏りを持つデータに変換し、前記データの出現分布に基
づいて前記データの符号化に用いる符号表を生成する符
号表算出手段と、受信側に伝達する形状ベクトルの個々
のノードの位置情報を、前記符号表を用いて符号化し、
受信側に送る形状データを生成する位置情報変換手段と
を設けている。
クトルを表す符号化したデータを受信する受信装置に、
符号化された受信データを復号化し、デジタル地図上の
位置情報で表した形状データを再現する符号データ復号
化手段と、再現された形状データを用いてマップマッチ
ングを行い自己のデジタル地図上での前記形状ベクトル
を特定するマップマッチング手段とを設けている。
トルのデータ量を効率的に圧縮することができ、デジタ
ル地図の形状ベクトルを伝達する場合の伝送データ量を
大幅に減らすことができる。受信側では、受信データか
ら形状データを復元し、マップマッチングを実施するこ
とにより、伝送された形状ベクトルを正確に特定するこ
とができる。
態では、可変長符号化によりデータを圧縮する方法につ
いて説明する。
達方法では、まず、道路形状を、統計的に偏りを持つ形
状データで表現する。これは、形状データを圧縮符号化
したときに、圧縮率が高くなるようにするためである。
表す場合、図34に示すように、各座標点(PJ)の位
置は、隣接する座標点(PJ-1)からの距離と角度との
2つのディメンジョンにより一意に特定することができ
る。この角度として、図34では、真北(図の上方)の
方位を0度とし、時計回りに0〜360度の範囲で大き
さを指定する「絶対方位」による角度Θjを示してい
る。このように、座標点を距離と絶対方位とを用いて表
すことを全曲率関数表現と云う。
れぞれ(xj-1,yj-1)、(xj,y j)、(xj+1,y
j+1)とするとき、距離Lj(座標点PJ、PJ+1間の距
離)及び絶対角度Θj(座標点PJから座標点PJ+1に向
かう直線の絶対方位)は、次式により算出することがで
きる。 Lj =√{(xj+1−xj)2+(yj+1−yj)2} Θj =tan-1{(xj+1−xj)/(yj+1−yj)}
点からの距離が一定(=L)となるように新たな座標点
を設定し直した(リサンプルした)場合には、共通する
Lの情報の他に、それらの個々の座標点に関して、角度
Θjの情報(即ち、1ディメンジョンの情報)を伝える
だけで、受信側では座標点の位置を特定することが可能
になり、伝送データ量の削減を図ることができる。
からの距離が一定(=L)となる位置に座標点をリサン
プルした場合の各座標点(PJ)における絶対方位Θjを
示している。各座標点を絶対方位Θjで表した場合に
は、図35(a’)に図示するように、各座標点を示す
角度情報Θjの発生頻度に統計的な偏りは現れない。
に示すように、絶対方位の変位差、即ち、「偏角」θj
によって表すこともできる。この偏角θjは、 θj=Θj−Θj-1 として算出される。各座標点を偏角θjで表した場合、
直線的な道路が多い地域では、図35(b’)に図示す
るように、各座標点を示す角度情報θjの発生頻度は、
θ=0°に極大が現れる。
示すように、偏角θjと偏角統計予測値Sj(偏角で表し
た予測値)との差分Δθjにより表すこともできる。偏
角統計予測値Sjとは、着目する座標点PJの偏角θ
jを、それ以前のPJ-1までの座標点の偏角を用いて推定
した値である。例えば、偏角統計予測値Sjは、 Sj=θj-1 と定義したり、 Sj=(θj-1+θj-2)/2 と定義することができる。また、過去n個の座標点の偏
角の加重平均をSjとして定義しても良い。偏角の予測
値差分Δθjは、 Δθj=θj−Sj として算出される。
殆どであるため、座標点間の距離Lを一定に設定した場
合、偏角の予測値差分Δθjは0°付近に集中し、図3
5(c’)に図示するように、各座標点を示す角度情報
Δθjの発生頻度は、θ=0°を中心に強い偏りを見せ
る。
状データを得るために、図1に示すように、道路形状
(元の形状)を一定の距離を持つリサンプル区間長Lで
等間隔にサンプリングし、サンプリング点(ノード)P
Jの位置データを、偏角θjの予測値差分Δθj(=θj−
Sj)で表すことにする。なお、ここで言う距離は、実
世界に展開したときの実際の距離でも良いし、予め決め
た正規化座標での単位で表現された長さでも構わない。
に曲がるため、 θj≒(θj-1+θj-2)/2=Sj となり、Δθjは0を中心に極狭い範囲に分布すると考
えられる。
60°の値を取り得る。そのためΔθjを1°分解能で
表現するには、正負を表す1bitと360の数値を表
す9bitとを加えた10bitが必要であるが、±0
°近辺の角度を10bitより小さい値で符号化し、±
0°から離れたところの角度に10bitより大きな値
を割り振ることにより、Δθjの符号化に使用する平均
bit数を10bitより少なくすることができ、形状
データをトータルとして短いデータ量で表現することが
可能になる。
割り当てた符号表を例示している。Δθ=0の場合は0
に符号化する。Δθ=+1の場合は、符号100に+を
表す付加ビット0を加えて1000と符号化する。Δθ
=−1の場合は、符号100に−を表す付加ビット1を
加えて1001と符号化する。
ド数が6(=始端+5ノード)の場合、通常の符号化で
は、初期値角度(10bit)の他に5×10bit=
50bitの固定長のデータ量が必要である。これに対
して、図2の符号表を用いた符号化の場合では、Δθj
の値として0が3回、±2°以内が2回あったとする
と、初期値角度(10bit)の他に3×1bit+2
×4bit=11bitで表現できる。このデータが
“0,0,+1,−2,0”であったとすると、符号化
により“00100010110”と表現される。
る(あるいは予め保持している)符号表を参照し、順番
にΔθの値を当てはめることによりΔθjの各々の値を
得ることができる。そして、初期値から順次積算してい
くことにより、各座標点における偏角θjの値を一意に
確定できる。
θjの角度を算出し、その角度の発生頻度を調べ、発生
頻度に応じて良く知られたハフマン木等を用いて構築す
る。
て統計的な偏りを持たせた後、可変長符号化することに
より、形状データのデータ量を削減することができる。
置を、隣接するノードの距離と偏角とで表しているが、
リサンプル区間長Lで等間隔にサンプリングしたノード
位置を相対緯度経度座標(Δxj,Δyj)で表現するこ
とも可能である。この場合、統計値Sjを例えばSjx=
Δxj-1,Sjy=Δyj-1と定義して、 Δxj=Sjx+δxj=Δxj-1+δxj Δyj=Sjy+δyj=Δyj-1+δyj と表し、δxj及びδyjを可変長符号化し、形状データ
として伝送する。
ランレングス法を用いてデータを圧縮する方法について
説明する。
号化して形状データを表す場合、直線道路や、同一曲率
で曲がる道路では、“0”が連続する。このような場
合、“00000‥”と表現するよりも、“0が20
回”と表現する方がデータの圧縮率が高くなる。ここで
は、こうしたランレングス符号化を行い、データを圧縮
する。
えば、同じ数が5回続く場合(ランレングスが5の場
合)は“101”で表示することを定義している。図4
は、図2と同じΔθの符号表である。データの並びは、
例えば、ランレングス→Δθ→ランレングス→Δθ→‥
と決めておく。Δθが “0,0,0,0,0,-2,-2,0,+3,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,
0,0,0,-1‥” と続くときは、ランレングス法により、 “101・0_0・1011_0・1011_0・0_0・11000_1101・0_0・
1001‥”→“10100101101011000110001101001001‥”
(32bit) と表現される。一方、ランレングス表現をしない場合
は、 “000001011101101100000000000000000001001‥”(3
8bit) となる。
的なものだけに絞り、図5のように1つの符号表に纏め
ることもできる。図5では、Δθ=0の場合のみ、ラン
レングスを定義している。図5の符号表を用いると、 “0,0,0,0,0,-2,-2,0,+3,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,
0,0,0,-1‥” は、 “100・11101・11101・0・111100・1100・11011‥”→
“10011101111010111100110011011‥” (29bi
t) と表せる。
表現方法と比較すると、10bit×25ノード=25
0bitとなり、この例では29÷250=12%に圧
縮されることが分かる。
本発明の位置情報伝達方法を実施する装置について説明
する。
30との間で道路上の事象発生情報を交換する位置情報送
受信装置を示している。この装置は、道路形状データの
圧縮符号化に用いる符号表をオフラインで生成するオフ
ライン処理部20と、オフライン処理部20で生成された符
号表データを用いて交通情報を伝えるオンライン処理部
10とから成り、オフライン処理部20は、デジタル地図デ
ータベース22と、過去の交通情報を記憶する記憶部21
と、圧縮符号化に用いる符号表データを生成する符号表
算出部23と、生成された符号表データを蓄積する符号表
データベース24とを備えている。
の位置情報送信部16から圧縮符号化された「道路形状デ
ータ」と「事象位置データ」とを受信する位置情報受信
部17と、圧縮符号化されているデータを解凍(復号化)
する符号データ解凍部18と、デジタル地図データを蓄積
するデジタル地図データベース13と、解凍された道路形
状データと事象位置データとを用いてマップマッチング
を行い、自己のデジタル地図上での事象位置を特定する
マップマッチング部14と、地図上に事象位置を重畳して
表示するデジタル地図表示部12と、発生した事象情報を
入力する事象情報入力部11と、事象位置を含む対象道路
区間を決定し、事象位置を対象道路区間の相対位置で表
す「事象位置データ」を生成し、対象道路区間の形状デ
ータを符号表データ24を用いて圧縮符号化して「道路形
状データ」を生成する位置情報変換部15と、生成された
「道路形状データ」と「事象位置データ」とを他の装置
30の位置情報受信部17に送信する位置情報送信部16とを
備えている。
示している。オフライン処理部20では、符号表算出部23
が、図7(a)に示すように、 ステップ1:過去の交通情報21を参照し、 ステップ2:交通情報の対象道路区間を選出する。 ステップ3:対象道路区間の形状データを固定長Lでリ
サンプルし、ノードを設定する。
関数表現に変換し、 ステップ5:統計値算出式に従い、各区間/各ノードの
Δθを算出する。 ステップ6:次に、Δθの出現分布を計算する。 ステップ7:次に、同一値の連続分布を計算する。 ステップ8:Δθの出現分布及び同一値の連続分布を基
に符号表を作成し、 ステップ9:完成した符号表を符号表データベース24に
格納する。
ンピュータを符号表算出部23として機能させるためのプ
ログラムによって規定される。
変換部15が、図7(b)に示すように、 ステップ10:事象情報入力部11から交通情報を受信する
と、 ステップ11:交通事象の発生位置を含む対象道路区間を
選出する。 ステップ12:対象道路区間の形状データを固定長Lでリ
サンプルしノードを設定する。
関数表現に変換し、 ステップ14:統計値算出式に従い、各区間/各ノードの
Δθを算出する。 ステップ15:前記対象道路区間を対象として作成された
符号表(または前記対象道路区間に形状が近似している
道路を対象として作成され符号表)の符号表データ24を
参照し、形状データを符号表現に変換する。 ステップ16:対象道路区間の相対情報で表した事象位置
のデータとともに符号化した対象道路区間の形状データ
を送信する。
ンピュータを位置情報変換部15として機能させるための
プログラムによって規定される。
(a))と事象位置データ(図8(b))とを示してい
る。道路形状データには、符号表データ、リサンプルし
た区間長Lのデータ、及び圧縮符号化した形状データが
含まれている。
理手順を示している。 ステップ20:位置情報受信部17が位置情報を受信する
と、 ステップ21:符号データ解凍部18は、受信データに含ま
れる符号表を参照して符号表現されているデータを復元
し、形状データを全曲率関数に変換する。 ステップ22:次いで、緯度経度座標で表した形状データ
を再現する。 ステップ23:マップマッチング部14は、再現された形状
と自己のデジタル地図の道路形状とのマップマッチング
を実行して対象道路区間を特定し、また、事象位置デー
タから、この対象道路区間内の交通事象発生位置を特定
する。 ステップ24:デジタル地図表示部12は、地図上に交通情
報を重畳表示する。
ンピュータを、符号データ解凍部18及びマップマッチン
グ部14として機能させるためのプログラムによって規定
される。
表を送信データに含めて送信しているが、送信及び受信
側が予め同じ符号表を持つことによって、送信データに
符号表を含めることが不要になる。
縮符号化した形状データを得るために、オフライン処理
部20で作成された符号表データ24を利用する例について
説明したが、オフライン処理部20において、対象地域の
各道路形状を圧縮符号化して、符号表現した各道路区間
の形状データを予め保持し、オンライン処理部10は、交
通事象の発生情報を取得したとき、オフライン処理部20
に保持された形状データの中から、交通事象発生位置を
含む道路区間の符号化された道路形状データを選択し、
交通事象発生位置を前記道路区間の相対位置で表した交
通情報を生成して、選択した符号化された道路形状デー
タと、生成した交通情報とを受信側に伝送するようにし
ても良い。
プ2〜ステップ9の手順により、符号化の対象となる道
路区間の形状データを固定長Lでリサンプルし、各ノー
ドにおけるΔθを算出し、Δθの出現分布に基づいて符
号表を作成する。次いで、作成した符号表を用いて、リ
サンプルした各座標点のΔθを符号表現に変換し、圧縮
符号化した形状データを作成してデータベースに蓄積す
る。この処理を対象地域の各道路区間に対して繰り返し
実施することにより、対象地域に含まれる各道路区間の
圧縮符号化した形状データを保持することができる。
状に対する固定長Lでのリサンプル結果を、オンライン
処理において利用することも可能である。
不可逆圧縮法を導入して道路形状データを高圧縮する方
法について説明する。
率の向上を図るため、感覚(視覚/聴覚)上、気になら
ない範囲でサンプリング点を減らしたり、計測情報の量
子化桁数を減らしたり、あるいは、圧縮率が高まるよう
に計測情報を改ざんする処理が行われている。これらの
処理を実施した場合、受信側では元のデータを完全に復
元することはできないが、多少データが変わっても支障
がない場合には、このような不可逆圧縮処理を導入する
ことによって、データを大幅に圧縮することが可能にな
る。
マップマッチングを実施して道路形状を特定するため、
対象道路区間の始点や終点、及び誤マッチングが発生し
やすい箇所では、正確に形状を伝える必要があるが、そ
れ以外の箇所では、伝える形状が多少曖昧であっても、
受信側では本来の位置を特定することができる。そのた
め、本発明の位置情報伝達方法においても、不可逆圧縮
の手法を導入して伝送データの圧縮率を高めることが可
能である。
の方法でデータの圧縮率を高めている。 (1)誤マッチングが発生しない範囲で、標本化点を減
らす。曲率が大きい、カーブがきつい道路では、マッチ
ング点が道路上から外れ、誤マッチングが発生する可能
性がある。そのため、図10に示すように、曲率の大小
を目安にサンプリング区間長Lを設定する。 (2)誤マッチングが発生しない範囲で、Δθを表現す
る量子化桁数を減らす。例えば、最小分解能を2°に設
定し、この単位でΔθを量子化する。この場合、再現し
たノード位置が真値を中心に左右にブレるため、再現形
状は当然いびつになる。そのため、受信側では、再現形
状を平滑化する補間処理を行う。 (3)道路形状を円弧及び直線で近似する。偏角統計予
測値Sjを基準にした差分表現で値に偏りを持たせて圧
縮符号化する場合には、弧または直線で表現された、曲
率が同一の道路区間では、その偏りが0に集中するた
め、統計的な偏りがさらに大きくなり、圧縮効率が飛躍
的に上がる。従って、道路形状を円弧及び直線で近似す
ることにより、圧縮率が飛躍的に向上する。また、ラン
レングス符号化による効果も上がる。
実施しても良いし、複数を組み合わせて実施しても良
い。ここでは、この(1)(2)及び(3)の方法を適
用して圧縮符号化を行う具体例について説明する。
数で表現した道路形状を直線近似することにより行うこ
とができる。図1のように、道路上の点PJを全曲率関
数で表現した道路形状は、図11に示すように、縦軸を
θ(=Σθj)、横軸をL(=ΣLi(但し、ここではL
i一定としている))とする座標系において実線の曲線
として表示される。道路形状を円弧及び直線で近似する
ことは、この曲線を点線で示す直線(θ=aL+b)で
近似することである。この座標系上で傾き=0の直線
(θ=b)は、直線状の道路形状を表し、傾き≠0の直
線(θ=aL+b)は円弧状の道路形状を表している。
(特願平2001−129665号、特願平2001−
132611号)している方法により、道路区間に沿っ
て許容誤差を決定する。この方法では、許容誤差とし
て、距離に関する誤差(距離誤差)の許容量(許容距離
誤差)と、方位に関する誤差(方位誤差)の許容量(許
容方位誤差)とを、道路形状に含まれる各ノードまたは
リンクの単位で、次の条件を満たすように設定してい
る。 対象道路区間の始点、終点近辺では、許容距離誤差を
小さく設定する。 並走道路が隣接する場合は、許容距離誤差を小さく設
定する。 インターチェンジ入出路などの交差角度の浅い接続道
路が存在する交差点周辺では、許容距離誤差を小さく設
定する。 許容方位誤差は、周辺道路からの距離が近い程、小さ
く設定する。 曲率が大きい道路形状の箇所では、方位誤差の乖離が
大きくなる可能性が高いため、許容方位誤差を小さく設
定する。
は、対象道路区間の左右で別々に設定する。前記提案で
は、ノード単位で許容誤差を定量的に求める計算方法を
具体的に示している。
その許容誤差の範囲に入るように道路形状を円弧及び直
線で近似し、図12に示すように、道路形状を円弧また
は直線で表される各区間に分割する。
長を決定する。リサンプル区間長は、各区間ごとに、各
区間jの曲率ajに応じて次式により決定する。 Lj=K×1/|aj| (Kは予め決めた定数)
量子化によりLjが取り得る値を、例えば、40/80
/160/320/640/1280/2560/51
20メートルの8つの値のいずれかとすると、Ljの値
は3bitに符号化して伝達することができる。
区間長Ljが変動しない方が圧縮効果を高めることがで
きる。図13は、リサンプル区間長の変動ふらつきを抑
えるため、曲率にあまり変化が無い場合に、区間長が連
続するように区間長を決定する決定手順を示している。
区間の1番から順番に(ステップ30)、各区間jの曲率
ajからリサンプル区間長算出値Djを求め(ステップ3
1)、隣接する区間のリサンプル区間長算出値Dj-1との
変化率Hj(=|Dj−Dj-1|/Dj)を求め(ステップ
32)、また、隣接区間のリサンプル区間長Lj-1との比
率Ij(=Dj/Lj-1)を求める(ステップ33)。そし
て、リサンプル区間長算出値の変化率Hjと予め決めた
定数Haとを比較し、また、隣接区間のリサンプル区間
長Lj-1との比率Ijと、予め決めた値Ia1、Ia2とを比
較し、率HjがHa以下であり、且つ、IjがIa1とIa2
との間にあるときは、リサンプル区間長Ljを隣接区間
のリサンプル区間長Lj-1と同じ長さに設定する(ステ
ップ35)。ここで、リサンプル区間長算出値Djを隣接
区間のリサンプル区間長Lj-1と比較しているのは、リ
サンプル区間長算出値Djの変化率Hjが小さいためにリ
サンプル区間長を同じ値に設定し続けることにより、リ
サンプル区間長算出値Djとリサンプル区間長Ljとの乖
離が生じるのを防ぐためである。
jの範囲と区間長との関係を設定した図13の下表に基
づいて、Djの値から区間長Ljを決定する(ステップ3
6)。これを全ての区間について実行する(ステップ3
7、38)。Haは概ね0.2程度の値に、また、Ia1は
0.7程度、Ia2は2.0程度の値に設定する。
サンプル区間長Lnで等間隔にサンプリングしてノード
PJを求め、PJの偏角θjと偏角統計予測値Sjとの予測
値差分Δθj(=θj−Sj)の量子化値を算出する。こ
こでは、偏角統計予測値Sjとして、先行するノードの
偏角θj-1を用いることとする(Sj=θj-1)。
解能をδ°(最小分解能=δ)として、その値を求め
る。
め、先行するノードPJから距離Lnと角度情報Δθjと
に基づいて再現したノードPJ+1は元の道路形状(ある
いは近似した形状)の上に位置するとは限らない。図1
5に示すように、PJから次のノードPJ+1を求めると
き、Δθjの量子化値の取り方によりノードPJ+1の候補
点が幾つか現れる。この候補点の中から、許容誤差の範
囲内で、できるだけΔθの値が連続して0となるように
次のノードPJ+1を選出する。また、こうしたノード選
出を続けることにより、選出されたノード位置と真値
(元の道路形状上の点)との誤差が許容誤差の限度近く
まで拡大した場合は、この誤差を縮める方向にノードを
選出して行く必要があるが、この場合もΔθが連続して
0となるようにノードの選出を行う。
数の候補点PJ+1(i)の中から1つの候補点を選出す
るための手順を示している。 ステップ40:PJから距離Ln、Δθ=δ・iの位置に候
補点PJ+1(i)を設定する。ここで、iはΔθの量子
化値であり、−m,‥,−1,0,1,‥,mから成
る、0を中心とする2m+1個の正負の整数とする。 ステップ41:各候補点PJ+1(i)から元の道路形状の
最近接点までの距離Di、及び、その最近接点の切片方
位と候補点PJ+1(i)の切片方位との誤差ΔΘiを算出
する。
る評価値εiを次式により算出する。 εi=α・(δ・|i|)+β・Di+γ・|ΔΘi|+
Ψ α、β、γ:予め決めた係数 Ψ:許容誤差範囲を超えた場合に課すペナルティ値 ステップ43:最も小さいεiを持つ候補点PJ+1(i)を
ノードPJ+1として採用する。 この評価値εiは、Di及びΔΘiが拡大してペナルティ
値Ψが加算されるまでは、i=0の場合に最小となる。
従って、Δθが0となるように候補点が採用される。
ては、以下のように処理する。 Ln<Ln+1の時:区間nを距離Lnでリサンプルし、区
間nの残り(端数分)がLnより短くなった場合は、こ
の端数分と区間n+1の一部とを合わせた距離がLnと
なるようにLnで区間n+1内までをリサンプルし、区
間n+1のこの点以降をLn+1でリサンプルする。 Ln>Ln+1の時:区間nを距離Lnでリサンプルし、区
間nの端数分がLnより短くなった場合は、区間nのこ
の点から区間n+1に渡ってLn+1でリサンプルする。 このように、短い区間長でリサンプルする分には、精度
の低下を来さない。
場合は、角度の表現桁数は減るが、円弧の形状追随性は
悪くなり、Δθ=0となる確率が低下し、符号化圧縮効
果は落ちる。逆に、δ°を小さくした場合は、角度の表
現桁数は大きくなるが、円弧の形状追随性は良くなり、
Δθ=0となる確率が上がり、符号化圧縮効果も上が
る。また、ランレングス圧縮効果も上がる。こうした点
を考慮して、実際に使用するΔθの最小分解能δ°を決
める必要がある。
説明する。該当するノードの予測値差分Δθは、Δθ=
0を中心にデータ長が短くなるように符号化する。ラン
レングスは、連続するデータの大部分がΔθ=0のデー
タであるため、Δθ=0のランレングスについて符号化
する。
間長変更コードを設定する。この区間長変更コードに
は、特殊符号を割り当て、この特殊符号の直後の固定ビ
ット(3ビット程度)で区間長を定義する。
を表す基準点設定コードを設定する。基準点設定コード
には特殊符号を割り当て、この特殊符号の直後の固定ビ
ット(6ビット等)を基準ノード番号とし、この基準ノ
ード番号の後に出現した座標を基準ノードと定義する
(付加ビットなしで、予めノード番号初期値を定めてお
き、このコードを発見する都度、+1するノード番号体
系でも良い)。また、データの終わりを表すEOD(En
d of Data)コードとして特殊符号を割り当てる。この
符号を以て形状データ列表現の終わりとする。図17に
は、この符号化に用いる符号表を例示している。
の符号表を作成するまでの手順を示し、図18(b)に
は、符号表を用いてオンラインで交通情報を送信するま
での手順を示している。図18(a)において、 ステップ50:過去の交通情報を参照し、 ステップ51:交通情報の対象道路区間を選出する。 ステップ52:対象道路区間に沿って許容誤差範囲を算出
する。
率関数表現に変換し、 ステップ54:対象道路区間の形状ベクトルを円弧及び直
線に近似する。 ステップ55:円弧または直線に近似した各区間nのリサ
ンプル長Lnを決定する。 ステップ56:対象道路区間の形状データをLnで量子化
リサンプルし、ノードを設定する。 ステップ57:統計値算出式に従い、各区間/各ノードの
Δθを算出する。 ステップ58:Δθの出現分布を計算する。 ステップ59:同一値の連続分布を計算する。 ステップ60:Δθの出現分布及び同一値の連続分布を基
に符号表を作成し、 ステップ61:完成した符号表を符号表データベース24に
格納する。
のようになる。 ステップ62:事象情報入力部11から交通情報を受信する
と、 ステップ63:交通事象の発生位置を含む対象道路区間を
選出する。 ステップ64:対象道路区間に沿って許容誤差範囲を算出
する。 ステップ65:対象道路区間のノードを全曲率関数表現に
変換し、 ステップ66:対象道路区間の形状ベクトルを円弧及び直
線に近似する。 ステップ67:円弧または直線に近似した各区間nのリサ
ンプル長Lnを決定する。
Lnで量子化リサンプルし、ノードを設定する。 ステップ69:統計値算出式に従い、各区間/各ノードの
Δθを算出する。 ステップ70:符号表を参照し、形状データを符号表現に
変換する。 ステップ71:交通情報とともに符号化した対象道路区間
の形状データを送信する。
て、オフライン処理で作成した符号表データのみを利用
する例について説明したが、第3の実施形態で説明した
ように、オフライン処理により、対象地域の各道路形状
を符号表現した各道路区間の形状データを予め生成して
蓄積し、オンライン処理では、交通事象の発生情報が入
力すると、オフライン処理で生成した形状データの中か
ら、交通事象発生位置を含む道路区間の符号化された道
路形状データを選択し、交通事象の発生位置を前記道路
区間の相対位置で表した交通情報を生成して、選択した
符号化された道路形状データと、生成した交通情報とを
受信側に伝送するようにしても良い。このように、オフ
ラインで実施した道路形状に対する固定長Lでのリサン
プル結果を、オンライン処理においても利用することが
できる。
している。このデータには、符号表データ及び符号化さ
れた形状データを含み、符号化された形状データとして
Δθ、各区間の基準ノード、サンプル区間長などのデー
タを含んでいる。
模式的に示している。送信側では、図20(a)に示す
ように、道路形状を表すために量子化リサンプル後のノ
ード位置を算出し、図20(b)に示すように、このノ
ード位置を表すデータが受信側に送信される。受信側で
は、図20(c)に示すように、受信データを平滑化し
て形状を再現する。この場合、Bスプライン(ベジエス
プライン/ベジエ曲線等の補間曲線でも可)等での補間
または平滑化関数による平滑化を行う。また、生成した
各補間点の切片方位も平均的に配分する。
全曲率関数に変換する。 ステップ82:次いで、緯度経度座標に変換し、平滑化・
補間処理を行い、形状データを再現する。 ステップ83:基準ノード位置を取得し、 ステップ84:マップマッチングを行い、対象道路区間を
特定し、 ステップ85:交通情報を再現する。
逆圧縮の方法を用いて形状データを高圧縮することによ
り伝送データ量を大幅に削減することができる。
弧・直線近似は、ここで説明したように事前に形状を近
似する以外に、量子化リサンプルと同時に行うことも可
能である。
決定ロジックや量子化リサンプルの決定手順は、形状デ
ータを円弧近似しない場合にも適用できる。
座標点のリサンプルを行わずに、道路形状データを符号
化する方法について説明する。
上に配列する座標点(PJ)は、隣接する座標点
(PJ-1)からの距離と角度との2つのディメンジョン
により一意に特定することができる。第1〜第4の実施
形態では、この内、距離が一定となるように座標点位置
をリサンプルし、角度のみを符号化して伝送データ量の
削減を図っている。しかし、この場合、リサンプルの処
理が必要になる。
含まれるノードや補間点をそのまま座標点に用いて道路
形状データを符号化する場合には、リサンプルの処理が
不要になる。ただ、この場合には、ノードや補間点間の
距離が一定していないため、角度と距離とを符号化する
ことが必要になる。
る方法について示している。角度の符号化に関しては、
第1の実施形態と同じであり、各ノード(補間点を含
む)P Jの角度情報を、偏角θjと偏角統計予測値Sjと
の差分である予測値差分Δθjで表し、Δθjを例えば1
°単位(2°単位等、他の分解能でも良い)で量子化
し、量子化したΔθjの大きさの発生頻度に基づいてΔ
θの符号表を作成する。このとき、偏角統計予測値Sj
は、例えば、Sj=θj-1、あるいは、Sj=(θj-1+θ
j-2)/2として定義する。
符号表の一例を示している。この表は、第1の実施形態
の符号表(図2)と変わりがない。このΔθの符号表を
用いて各ノードの角度情報(Δθj)を可変長符号化す
る。
まず、各ノードPJの距離情報を、隣接ノードPJ+1まで
の距離Ljと距離統計予測値Tjとの差分である予測値差
分ΔLj(=Lj−Tj)で表し、ΔLjを例えば10m単
位(50m単位、100m単位等、他の分解能でも良
い)で量子化する。このとき距離統計予測値Tjは、例
えば、Tj=Lj-1、あるいは、Tj=(L j-1+Lj-2)
/2として定義する。
頻度に基づいてΔLの符号表を作成する。図23(a)
は、こうして作成したΔLの符号表の一例を示してい
る。この符号表の付加ビットは、ΔLの正負を表すため
に付加されるビットであり、ΔL≠0のとき、ΔLが正
であれば0、ΔLが負であれば1が付加される。従っ
て、Tj=Lj-1と定義した場合、 LjがLj-1より長い(Lj−Lj-1>0)ときは0 LjがLj-1より短い(Lj−Lj-1<0)ときは1 を付加する。
情報(ΔLj)を可変長符号化する。距離及び角度を符
号化する際のデータの並びは、ΔLj→Δθj→ΔLj+1
→Δθj+1→‥のように予め順序を決めておく。いま、
ΔL−Δθの並びが “0・0_0・0_0・-2_+2・-2_0・+3_-5・0_0・0_0・+6" であるとき、このデータ列は、図23(a)(b)の符
号表を用いて次のように可変長符号化される。 “0・0_0・0_0・1011_1010・1011_0・11000_11101・0_0
・0_0・111100"→“00000101110101011011000111010000
111100”(38bit) これを、距離成分を8bit、角度成分を10ビットの
固定長で表したとすると、(8bit+10bit)×
8ノード=144ビットが必要であり、可変長符号化に
よってデータ量を26%に圧縮することができる。
インで作成するときの処理手順を示している。まず、過
去の交通情報を参照して(ステップ90)、交通情報の対
象道路区間を選出する(ステップ91)。対象道路区間に
含まれるノードの位置データを全曲率関数表現に変換し
(ステップ92)、統計値算出式に従い、各区間の各ノー
ドのΔLj及びΔθjを算出する(ステップ93)。次に、
ΔLj及びΔθjの出現分布を計算し(ステップ94)、Δ
Ljの出現分布を基にΔLの符号表を作成し、また、Δ
θjの出現分布を基にΔθの符号表を作成する(ステッ
プ95、96)。
るために、作成された符号表を用いて道路形状データを
符号化する際の処理手順を示している。交通情報を受信
すると(ステップ97)、交通事象の発生位置を含む対象
道路区間を選出する(ステップ98)。対象道路区間に含
まれるノードの位置データを全曲率関数表現に変換し
(ステップ99)、統計値算出式に従い、各区間の各ノー
ドのΔLj及びΔθjを算出する(ステップ100)。次
に、前記対象道路区間を対象として作成された符号表
(または前記対象道路区間に形状が近似している道路を
対象として作成され符号表)の符号表データを参照し、
各ノードのΔLj及びΔθjを符号表現に変換する(ステ
ップ101)。対象道路区間の相対情報で表した事象位置
のデータとともに符号化した対象道路区間の形状データ
を送信する(ステップ102)。
25(a))と事象位置データ(図25(b))とを示
している。道路形状データには、符号表データ、符号表
現される区間(ノードp1〜p2)の始端ノードp1の
絶対座標、ノードp1の絶対方位、ノードp1から次の
ノードまでの距離L、及び、ノードp1〜p2間の符号
化データ(ΔLj及びΔθjを符号化したビット列)が含
まれている。
処理フローと同様に、符号表現されているデータを、符
号表を参照して全曲率関数に変換し、道路形状データを
再現する。次いで、再現された形状と自己のデジタル地
図の道路形状とのマップマッチングを実行して対象道路
区間を特定し、事象位置データから、この対象道路区間
内の交通事象発生位置を特定する。
標点のリサンプルは行わずに、座標点を特定する角度と
距離とのデータを共に可変長符号化して、道路形状デー
タの伝送データ量を削減することができる。
道路上で角度成分が一定となるように座標点位置をリサ
ンプルし、距離成分のみを符号化する方法について説明
する。
上に配列する座標点(PJ)は、隣接する座標点
(PJ-1)からの距離と角度との2つのディメンジョン
により一意に特定することができる。第1〜第4の実施
形態では、この2つのディメンジョンの内、距離が一定
となるように座標点位置をリサンプルすることにより、
角度のみを符号化して伝送データ量の削減を図っている
が、第6の実施形態では、逆に、角度が一定となるよう
に座標点位置をリサンプルし、距離のみの符号化により
伝送データ量の削減を図る。
定)、距離情報を符号化する場合のリサンプル座標点を
示している。この形状データのリサンプル処理は次のよ
うに行う。 (1)道路形状の上を始端ノードP0から終端ノードに
向かってトレースし、偏角があらかじめ決めた角度θ
(または−θ)に達した位置に次のノードP1を設定す
る。 (2)但し、(1)でトレースしている際、偏角がθ
(または−θ)に達する前に、始端ノードP0からの距
離が予め決めた距離Lmaxに達したときは、その位置に
次のノードP1を設定する。 (3)前記(1)または(2)で決定したノードP1を
始端として、前記(1)及び(2)の規則を適用して次
のノードP2を決定し、それを順次繰り返して、P3、
‥、PJ、‥を決定する。
情報は、隣接ノードPJ+1までの距離Ljと距離統計予測
値Tjとの差分である予測値差分ΔLj(=Lj−Tj)で
表し、ΔLjを例えば10m単位(50m単位、100
m単位等、他の分解能でも良い)で量子化する。このと
き距離統計予測値Tjは、例えば、Tj=Lj-1、あるい
は、Tj=(Lj-1+Lj-2)/2として定義する。次い
で、量子化したΔLjの大きさの発生頻度に基づいてΔ
Lの符号表を作成する。このとき、ΔLjの連続分布を
計算し、ランレングス符号化を組み入れた符号表を作成
しても良い。
27に示している。この符号表では、ΔL=0のとき、
偏角θの正負を表すための1ビット(θが正であれば
0、負であれば1)を付加ビットとして符号に付加する
ことを規定し、また、ΔL≠0のとき、偏角θの正負を
表すための1ビットと、ΔLの正負を表すための1ビッ
ト(ΔLが正であれば0、負であれば1)との合計2ビ
ットを符号に付加ビットとして付加することを規定して
いる。従って、Tj=Lj-1と定義した場合では、ΔL≠
0のとき、 LjがLj-1より長い(Lj−Lj-1>0)ときは、ΔLの
正負を表す付加ビットとして0 LjがLj-1より短い(Lj−Lj-1<0)ときは、ΔLの
正負を表す付加ビットとして1 が付加され、また、 Pj-1→Pjの方位がPj-2→Pj-1の方位の左側にあると
き(左曲がり)は、θの正負を表す付加ビットとして0 Pj-1→Pjの方位がPj-2→Pj-1の方位の右側にあると
き(右曲がり)は、θの正負を表す付加ビットとして1 が付加される。
定となるように座標点をリサンプルする場合に、区間に
よって距離成分(リサンプル区間長)を変更する例につ
いて説明したが、同様に、角度成分が一定となるように
リサンプルする場合でも、θの値を区間によって切り替
えることも可能である。この場合、符号変換した形状デ
ータ列上では、第4の実施形態と同様に、特殊コードを
使って各区間のθの値を識別できるようにする。
で作成するときの処理手順を示し、また、図28(b)
は、作成された符号表を用いて道路形状データを符号化
し、交通情報を伝達する際の処理手順を示している。こ
れらの手順は、第3の実施形態で説明した手順(図7)
と比べて、対象道路区間の形状データを、固定長Lでリ
サンプルする代わりに固定角θ(または−θ)でリサン
プルしている点(ステップ112、ステップ121)、リサン
プルした各ノードのΔθを算出する代わりにΔLを算出
している点(ステップ114、ステップ123)、及び、Δθ
の分布に基づいてΔθの符号表を作成する代わりに、Δ
Lの分布に基づいてΔLの符号表を作成している点(ス
テップ115、ステップ117)で相違しているが、その他の
手順は同じである。
タを示している。この道路形状データは、第3の実施形
態で説明した道路形状データ(図8(a))と比べて、
サンプル区間長Lの代わりにサンプル角度θの情報が含
まれ、また、符号化データとして、Δθjを符号化した
ビット列の代わりにΔLjを符号化したビット列が含ま
れている点で相違しているが、その他の点については同
じである。
処理フローと同様に、符号表現されているデータを、符
号表を参照して全曲率関数に変換し、道路形状データを
再現する。次いで、再現された形状と自己のデジタル地
図の道路形状とのマップマッチングを実行して対象道路
区間を特定し、事象位置データから、この対象道路区間
内の交通事象発生位置を特定する。
路上で角度成分が一定となるように座標点位置をリサン
プルし、距離成分のみを可変長符号化して、道路形状デ
ータの伝送データ量を削減することができる。
化方法では、道路形状を統計的に偏りを持つ形状データ
に変換するために、角度情報の表現方法として、偏角に
よる表現または予測値差分による表現のいずれかを選択
できるようにしている。
点の角度情報は、偏角θjでの表現(図35(b)
(b’))、及び、偏角θjの予測値差分Δθjでの表現
(図35(c)(c’))のいずれを採用した場合で
も、道路形状データを統計的に偏りを持つデータに変換
することができる。
変長符号化によるデータ量削減の効果が高い。座標点の
角度情報を偏角θjで表現する場合と偏角θjの予測値差
分Δθjで表現する場合とを比較すると、一般的には、
後者の方が統計的な偏りは大きい。
ーブとの間にしばらく直線が続くような道路40の場合に
は、偏角の予測値差分Δθjで表現すると、 0,‥,0,θ1,-θ1,0,‥,0,θ2,-θ2,0,‥ となるが、偏角θで表現すると、 0,‥,0,θ1,0,0,‥,0,θ2,0,0,‥ となり、座標点の角度情報を偏角θjで表現した方が、
予測値差分Δθjで表現するよりも、統計的な偏りを持
たせることができる。このように、道路形状によって
は、一定距離Lでリサンプルした座標点の角度情報を偏
角θjで表現した方が、可変長符号化に適する場合が有
る。
θで表現して可変長符号化した時のデータサイズと、偏
角の予測値差分Δθで表現して可変長符号化した時のデ
ータサイズとを比較し、データサイズの小さい方の符号
化データを伝送するようにしている。
して可変長符号化するための偏角θ符号表と、道路形状
を偏角θjの予測値差分Δθjで表現して可変長符号化す
るためのΔθ符号表とを作成する。
示し、図31(b)はΔθ符号表の作成手順を示してい
る。図31(b)の手順は、第3の実施形態における手
順(図7(a))と同じである。また、図31(a)の
手順は、図31(b)の手順中のΔθが偏角θに代わっ
ている点だけが違っている。
の符号表を用いて、道路形状データを符号化し、交通情
報を伝達する際の処理手順を示している。 ステップ130:交通情報を受信すると、 ステップ131:交通事象の発生位置を含む対象道路区間
を選出し、 ステップ132:対象道路区間の道路形状データを固定長
Lでリサンプルしてノードを設定し、 ステップ133:設定したノードの位置データを全曲率関
数表現に変換する。
て、θの符号データを作成し、データサイズ(A)を算
出する。 ステップ135:次に、Δθの符号表を参照して、Δθの
符号データを作成し、データサイズ(B)を算出する。 ステップ136:データサイズ(A)とデータサイズ
(B)とを比較して、データサイズが小さい方の角度表
現を採用し、送信する形状データに、採用した角度表現
を表す「角度表現識別フラグ」の値と、採用した角度表
現での「符号化データ」とをセットする。 ステップ137:対象道路区間の相対情報で表した事象位
置のデータとともに符号化した対象道路区間の形状デー
タを送信する。
している。この道路形状データには、採用した角度表現
を表す「角度表現識別フラグ」(偏角θによる表現を採
用したときは0、予測値差分Δθによる表現を採用した
ときは1)の情報、及び、採用した角度表現での「符号
化データ」の情報を含んでいる。
表現識別フラグ」が指定する情報に基づいて、符号表現
されている「符号化データ」から、符号表を参照して、
θまたはΔθを復元し、各ノードの位置データを全曲率
関数に変換する。その後の処理は、第3の実施形態等と
同じであり、道路形状データを再現して、再現した形状
と自己のデジタル地図の道路形状とのマップマッチング
を実行して対象道路区間を特定し、事象位置データか
ら、この対象道路区間内の交通事象発生位置を特定す
る。
度情報の表現方法として、偏角による表現または予測値
差分による表現のいずれかを選択することにより、伝送
データ量の一層の削減を図ることができる。
ータ本体の圧縮にも適用が可能である。また、地図デー
タのインターネット上のやり取り(例、ベクトル地図を
使ったクライアント・サーバ型地図表示システム)や地
図データ配信サービスなどにも適用できる。
ティングカーデータ(FCD)のために、センターに走
行軌跡データを送信する場合にも、この符号化方法を用
いてデータを圧縮することが可能である。
で圧縮し、各節点列のデータとして伝送する場合にも、
本発明の符号化方法を適用して、節点列の表現を符号表
を用いてデータ圧縮することが可能である。
ル地図上の領域(ポリゴン)の形状データを伝達する場
合にも適用することができる。例えば、ポリゴンを指定
してその領域の天気予報を伝える場合では、ポリゴン形
状の境界線の形状データを伝達することにより、受信側
では、ポリゴンを特定することができる。この境界線の
形状データを伝達する場合、本発明の符号化方法を適用
して伝送データ量を圧縮することができる。このとき、
天気予報の適用領域のようにポリゴン形状を精密に特定
する必要がない場合には、受信側では、デジタル地図上
の形状とのマッチング処理を省略することができる。
適なものとは言えない。実際には、変数(θj、Δθj、
Ljなど)の分布を調査し、ハフマン木などを用いて符
号表を作成する必要がある。
ングス法、シャノン・ファノ符号法、ハフマン符号法、
適応型ハフマン符号法、算術符号法、辞書法(LHA
法)等多種存在し、本発明において、これらの符号化方
法を用いることも可能である。また、ここでは、符号表
をオフラインで生成する場合について説明したが、適応
型ハフマン符号法や算術符号法を用いることによりオン
ラインでの符号化が可能になる。
の符号化方法では、デジタル地図におけるベクトル形状
のデータ量を効率的に圧縮することができる。そのた
め、本発明の位置情報伝達方法及び装置では、デジタル
地図のベクトル形状を伝達する場合の伝送データ量を大
幅に減らすことができる。受信側では、受信データから
形状データを復元し、マップマッチングを実施すること
により、伝送されたベクトル形状を正確に特定すること
ができる。
リサンプルされたノードを示す図、
図、
グス符号表を示す図、
号表を示す図、
グスを考慮したΔθの符号表を示す図、
装置の構成を示すブロック図、
順(a)と形状データ作成処理手順(b)とを示すフロ
ー図、
ータの構成を示す図、
の処理手順を示すフロー図、
間長と形状データの曲率との関係を示す図、
近似を説明する図、
区間を示す図、
区間長の決定方法を示すフロー図、
ンプルを説明する図、
候補点を説明する図、
定手順を示すフロー図、
す図、
手順(a)と形状データ作成処理手順(b)とを示すフ
ロー図、
データの構成を示す図、
送を模式的に示す図、
側の処理手順を示すフロー図、
のノード位置、距離及び角度情報を示す図、
を示す図、
手順(a)と形状データ作成処理手順(b)とを示すフ
ロー図、
データの構成を示す図、
のノード位置、距離及び角度情報を示す図、
を示す図、
手順(a)と形状データ作成処理手順(b)とを示すフ
ロー図、
データの構成を示す図、
適する道路形状を示す図、
作成手順(a)と、Δθ符号表の作成手順(b)とを示
すフロー図、
作成処理手順を示すフロー図、
データの構成を示す図、
する図、
を示す図、(b)(b')形状データの偏角表現を示す
図、(c)(c')形状データの偏角の予測値差分表現
を示す図、
す図である。
Claims (32)
- 【請求項1】 デジタル地図上の形状ベクトルを表すデ
ータを符号化する符号化方法において、 前記形状ベクトルを表すノード列の個々のノードの位置
情報に算術加工を施して、前記位置情報を統計的に偏り
を持つデータに変換し、前記データを符号化してデータ
量を削減することを特徴とする形状ベクトルデータの符
号化方法。 - 【請求項2】 前記ノードの位置情報を、隣接するノー
ドからの距離、及び、隣接するノードから延びる直線の
角度の情報で表現し、前記距離または角度を統計的に偏
りを持つデータで表して、前記データを符号化すること
を特徴とする請求項1に記載の形状ベクトルデータの符
号化方法。 - 【請求項3】 前記ノードの位置情報を統計予測値との
差分データに変換し、前記差分データを符号化すること
を特徴とする請求項1または2に記載の形状ベクトルデ
ータの符号化方法。 - 【請求項4】 前記角度の情報を偏角で表し、前記偏角
を符号化することを特徴とする請求項2または3に記載
の形状ベクトルデータの符号化方法。 - 【請求項5】 前記角度の情報を偏角の統計予測値に対
する差分で表し、前記差分を符号化することを特徴とす
る請求項2または3に記載の形状ベクトルデータの符号
化方法。 - 【請求項6】 前記距離の情報を距離の統計予測値に対
する差分で表し、前記差分を符号化することを特徴とす
る請求項2または3に記載の形状ベクトルデータの符号
化方法。 - 【請求項7】 前記形状ベクトルの所定区間内で、前記
ノードの位置情報のうち、少なくとも1つの要素が一定
の値を取るように、前記ノードをリサンプルすることを
特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の形状ベク
トルデータの符号化方法。 - 【請求項8】 隣接するノードからの距離が等間隔とな
る位置に前記ノードをリサンプルし、前記ノードの位置
情報を角度情報のみで表現することを特徴とする請求項
7に記載の形状ベクトルデータの符号化方法。 - 【請求項9】 隣接するノードから延びる直線の偏角が
一定の角度を取る位置に前記ノードをリサンプルし、前
記ノードの位置情報を距離情報のみで表現することを特
徴とする請求項7に記載の形状ベクトルデータの符号化
方法。 - 【請求項10】 前記形状ベクトルを複数の区間に分割
し、各区間ごとに前記一定の値を設定することを特徴と
する請求項7から9のいずれかに記載の形状ベクトルの
符号化方法。 - 【請求項11】 前記各区間ごとに一定のリサンプル区
間長を設定し、前記リサンプル区間長の間隔で前記ノー
ドをリサンプルすることを特徴とする請求項10に記載
の形状ベクトルの符号化方法。 - 【請求項12】 デジタル地図の前記形状ベクトルに含
まれるノードまたは補間点の位置情報に算術加工を施し
て、前記位置情報を統計的に偏りを持つデータに変換す
ることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の
形状ベクトルの符号化方法。 - 【請求項13】 前記形状ベクトルを近似するスプライ
ン関数の節点列の情報に算術加工を施して、統計的に偏
りを持つデータに変換することを特徴とする請求項1に
記載の形状ベクトルの符号化方法。 - 【請求項14】 前記データを可変長符号化してデータ
量を削減することを特徴とする請求項1から13のいず
れかに記載の形状ベクトルデータの符号化方法。 - 【請求項15】 前記データをランレングス符号化して
データ量を削減することを特徴とする請求項1から14
のいずれかに記載の形状ベクトルデータの符号化方法。 - 【請求項16】 前記リサンプル区間長を、前記形状ベ
クトルの曲率の大小に応じて設定することを特徴とする
請求項11に記載の形状ベクトルデータの符号化方法。 - 【請求項17】 前記形状ベクトルの許容誤差を算出
し、前記許容誤差を超えない範囲で、前記データを符号
化したときの量子化桁数を減らすことを特徴とする請求
項1に記載の形状ベクトルデータの符号化方法。 - 【請求項18】 前記形状ベクトルを円弧及び直線で近
似し、近似した円弧または直線の区間ごとに前記リサン
プル区間長を設定することを特徴とする請求項16に記
載の形状ベクトルデータの符号化方法。 - 【請求項19】 送信側が、デジタル地図上の形状ベク
トルを表す形状データを送信し、受信側が、受信した形
状データを基にマップマッチングを行って自己のデジタ
ル地図上での前記形状ベクトルを特定するデジタル地図
の位置情報伝達方法において、 送信側は、請求項1から18のいずれかに記載の符号化
方法で符号化した形状ベクトルデータを送信し、受信側
は、受信したデータを復号して形状を再現し、再現した
形状に対応する形状ベクトルをマップマッチングで特定
することを特徴とする位置情報伝達方法。 - 【請求項20】 送信側は、符号化に用いた符号表を、
送信するデータに含めて送信し、受信側は、受信した前
記符号表を用いて形状を再現することを特徴とする請求
項19に記載の位置情報伝送方法。 - 【請求項21】 送信側は、受信側で誤マッチングが発
生しない範囲で前記リサンプル区間長を設定することを
特徴とする請求項19に記載の位置情報伝達方法。 - 【請求項22】 送信側は、受信側で誤マッチングが発
生しない範囲で前記量子化桁数を減らすことを特徴とす
る請求項19に記載の位置情報伝達方法。 - 【請求項23】 送信側は、受信側で誤マッチングが発
生しない範囲で前記形状ベクトルを円弧及び直線で近似
することを特徴とする請求項19に記載の位置情報伝達
方法。 - 【請求項24】 送信側は、符号化に用いる符号表を予
め作成して保持し、前記符号表を用いて前記形状ベクト
ルの符号化を行うことを特徴とする請求項19に記載の
位置情報伝達方法。 - 【請求項25】 送信側は、前記符号表を用いて符号化
した前記形状ベクトルのデータを予め保持し、送信する
データを、前記保持するデータの中から選択することを
特徴とする請求項24に記載の位置情報伝達方法。 - 【請求項26】 送信側が、符号化した前記形状ベクト
ルデータとして、デジタル地図上のポリゴンの形状を表
すデータを送信することを特徴とする請求項19に記載
の位置情報伝達方法。 - 【請求項27】 受信側に、マップマッチングで形状を
特定するためのデジタル地図上の形状ベクトルを表す形
状データを送信する送信装置において、 デジタル地図上の形状ベクトルを表すノード列の個々の
ノードの位置情報に算術加工を施して、前記位置情報を
統計的に偏りを持つデータに変換し、前記データの出現
分布に基づいて前記データの符号化に用いる符号表を生
成する符号表算出手段と、 受信側に伝達する形状ベクトルの個々のノードの位置情
報を、前記符号表を用いて符号化し、受信側に送る形状
データを生成する位置情報変換手段とを備えることを特
徴とする送信装置。 - 【請求項28】 受信側に、マップマッチングで形状を
特定するためのデジタル地図上の形状ベクトルを表す形
状データを送信する送信装置において、 受信側に伝達する形状ベクトルの個々のノードの位置情
報を、他の装置で生成された符号表を用いて符号化し、
受信側に送る形状データを生成する位置情報変換手段を
備えることを特徴とする送信装置。 - 【請求項29】 送信側からデジタル地図上の形状ベク
トルを表す形状データを受信し、マップマッチングを行
って自己のデジタル地図上で前記形状ベクトルを特定す
る受信装置において、 符号化された受信データを復号化して、デジタル地図上
の位置情報で表した形状データを再現する符号データ復
号化手段と、 再現した前記形状データを用いてマップマッチングを行
い、自己のデジタル地図上での前記形状ベクトルを特定
するマップマッチング手段とを備えることを特徴とする
受信装置。 - 【請求項30】 受信側に、マップマッチングで形状を
特定するためのデジタル地図上の形状ベクトルを表す形
状データを送信する送信装置のプログラムであって、 コンピュータに、 デジタル地図上の形状ベクトルを固定長でリサンプルし
てノードを設定する手順と、 前記ノードの位置データに算術加工を施して統計的に偏
りを持つデータに変換する手順と、 前記統計的に偏りを持つデータの出現分布に基づいて前
記データの符号化に用いる符号表を生成する手順とを実
行させるためのプログラム。 - 【請求項31】 受信側に、マップマッチングで形状を
特定するためのデジタル地図上の形状ベクトルを表す形
状データを送信する送信装置のプログラムであって、 コンピュータに、 前記形状ベクトルを固定長でリサンプルしてノードを設
定する手順と、 前記ノードの位置データに算術加工を施して統計的に偏
りを持つデータに変換する手順と、 前記統計的に偏りを持つデータを符号表を参照して符号
表現に変換する手順とを実行させるためのプログラム。 - 【請求項32】 送信側からデジタル地図上の形状ベク
トルを表す形状データを受信し、マップマッチングを行
って自己のデジタル地図上で前記形状ベクトルを特定す
る受信装置のプログラムであって、 コンピュータに、 符号化された受信データを符号表を参照して復号化する
手順と、 復号化したデータからデジタル地図上の位置情報で表し
た形状データを再現する手順と、 再現した前記形状データを用いてマップマッチングを行
い自己のデジタル地図上での前記形状ベクトルを特定す
る手順とを実行させるためのプログラム。
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