JP2002534085A - 光学的分取方法 - Google Patents
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Abstract
Description
関する。特に本発明は、核酸とコードされる遺伝子産物の活性が区画化によって
連結している遺伝子産物をコードする核酸を選択する方法に関する。
らす核酸の選択が必要である。生物の核酸とコードされる遺伝子産物の活性は物
理的に連結しているので(核酸はそれらがコードする細胞内に閉じ込められてい
る)、度重なる突然変異および選択により、生物が適合性を高めながら進歩的に
生存し続けることが可能である。核酸またはタンパク質の迅速な進化に関するシ
ステムは、核酸とコードされる遺伝子産物の活性が連結しており、遺伝子産物の
活性が選択可能であるこのプロセスを分子レベルで模倣することが有利である。
とともにそれらの特性に基づいて、同時に選択することが可能となった。選択さ
れた核酸は、その後さらなる解析もしくは使用のためにクローン化でき、または
突然変異と選択をさらに繰り返させることができる。
。所望の特性(活性)を有する分子は、所望の生化学的または生物学的活性(例え
ば結合活性)などのコードされる遺伝子産物の所望の活性について選択する選択
方式によって単離することができる。
結を提供することにより展示されたタンパク質の選択を可能とする媒介物を提供
することで大きな成功をもたらした(Smith, 1985; Bass et al , 1990; McCaffe
nyら、1990、概説のためにはClacksonおよびWells, 1994を参照)。繊維状ファー
ジ粒子は、外部にタンパク質を有し、内部にそれらをコードする遺伝エレメント
を有する遺伝子展示パッケージの役割を果たす。核酸とコードされる遺伝子産物
の活性との間の強固な連結は、細菌内でのファージの構築により得られる。個々
の細菌は多重感染することはめったにないので、ほとんどの場合、個々の細菌か
ら産生されたすべてのファージは同じ遺伝子エレメントを有し、かつ同じタンパ
ク質を展示する。
製に基づく。従って、ファージ展示技術において可能なライブラリーのサイズに
対する実質的な限界は、切り出し可能な繊維状ファージレプリコンを有するλフ
ァージベクターの利点を持ってしても、107〜1011のオーダーである。この技術
は、結合活性を有する分子の選択に主として適用されてきた。触媒活性を有する
少数のタンパク質もこの技術を利用して単離されているが、その選択は、直接所
望の触媒活性についてではなく、遷移状態の類似体への結合(WiderstenおよびMa
nnervik, 1995)、または自殺インヒビター(suicide inhibitor)との反応(Soum
illionら、1994; Jandaら、1997)のいずれかについてであった。より最近になっ
て、産物の形成によるファージ展示法を利用して選択された酵素の例がいくつか
見られるが(Atwell & Wells, 1999; Demartisら、1999; Jestinら、1999; Peder
son,ら、1998)、これらの全てにおける選択は複数回繰り返すためのものではな
かった。
の大きなライブラリーを利用したアフィニティ選択によりレセプターへの結合に
ついて選択されている(Cullら、1992)。大腸菌内で発現させると、該リプレッサ
ータンパク質は、プラスミド上のlacオペレーター配列に結合することにより、
リガンドを、それをコードするプラスミドに物理的に連結させる。
ら、1994: HanesおよびPluckthun, 1997)、これでは、新たに生成したペプチド
がリボソームを介してそれらをコードするRNAに物理的に結合する。RNA-ペプチ
ド融合物を形成することにより遺伝子型を表現型に連結させる、別の完全にin v
itroであるシステム(Roberts およびSzostak, 1997; Nemoto et aI., 1997)も報
告されている。
合以外の活性、例えば触媒または調節活性についての直接の選択を可能とするも
のではない。
も呼ばれるin vitroのRNAの選択および進化(EllingtonおよびSzostak, 1990)は
、結合および化学活性の両方についての選択を可能とするが、核酸についてのみ
である。結合について選択する場合は、核酸のプールを固定化基質とともにイン
キュベートする。結合していないものは洗い流した後、結合物を切り離して増幅
し、より優れた結合配列を濃縮するためにステップを反復して全工程を繰り返す
。この方法は触媒RNAおよびDNAの単離を可能とするためにも採用される(Greenお
よびSzostak, 1992; 概説にはChapmanおよびSzostak, 1994; Joyce, 1994; Gold
ら、1995; Moore, 1995を参照)。
が可能であり、これは同一分子が遺伝子情報を担持すること、および触媒または
結合分子(アプタマー)であることという2重の役割を演じるからである。「自己
触媒作用」について選択する場合、同一分子が基質であるという第3の役割を果
たさなければならない。遺伝子エレメントが基質および触媒の両方の役割を果た
さなければならないので、選択は一回だけの事象についてのみ可能である。この
「触媒」は、この工程においてそれ自体修飾されるので、それは定義上、真の触
媒ではない。さらに、SELEXの手順を用いて、タンパク質を選択できない場合も
ある。従って選択可能な触媒、基質および反応の範囲は厳しく制限される。
進化の過程に基づく機序、すなわち変異の繰り返し、所望の活性についての累積
的な選択、および複製を、in vitroで模倣するものである。しかし、これまでに
開発された方法には、天然に見られるものに匹敵する多様性および機能的効能を
有する分子を提供するものはない。さらに、生化学的および生物学的活性(例え
ば結合、触媒および調節活性)の全ての範囲に作用するために核酸およびタンパ
ク質の両方を進化させることができ、所望の産物または活性を導く複数のプロセ
スを組み合わせることができる人工の「進化」システムはない。
、我々は、遺伝子型と表現型を分子レベルで連結するためのマイクロカプセル中
の区画化を用いて上記の制限の多くを克服するin vitroの進化のためのシステム
を記載する。
かの実施形態においては、遺伝子産物の所望の活性によりそれをコードする(か
つ、同一マイクロカプセル内にある)遺伝子エレメントを修飾する。その後、修
飾された遺伝子エレメントを以後のステップで選択できる。
性の変化を引き起こし、これまでに記載された方法に対して多くの利点を有する
別の発明を記載する。
産物をコードする遺伝子エレメントの光学特性の修飾を生じる所望の活性を有す
る遺伝子産物をコードする1つ以上の遺伝子エレメントを単離する方法であって
、 (a) 遺伝子エレメントをマイクロカプセル中に区画化し; (b) マイクロカプセル内で遺伝子エレメントを発現させてそれらのそれぞれの遺
伝子産物を産生させ; (c) 遺伝子エレメントの変化した光学特性に従って所望の活性を有する遺伝子産
物を産生する遺伝子エレメントを分取する; ステップを含む前記方法を提供する。
が物理的に連結したまま保持されるように区画化する。
る。本発明の遺伝子エレメントは任意の核酸(例えばDNA、RNA、それらの天然ま
たは人工の任意の類似体)を含み得る。遺伝子エレメントの核酸成分はさらに、
タンパク質、化学物質および化学基を含む1個以上の分子もしくは構造物、ビー
ズ(非磁性、磁性および常磁性ビーズを含む)などの固相支持体などに、共有結合
または非共有結合により結合されていてもよい。本発明の方法においては、これ
らの構造物もしくは分子は、所望の活性を有する遺伝子産物をコードする遺伝子
エレメントの分取および/または単離に役立つように設計することができる。
トに含まる核酸がその遺伝子産物に変換されることを示す。従って、核酸がDNA
である場合、発現とはDNAのRNAへの転写をいい、このRNAがタンパク質をコード
する場合、発現はRNAのタンパク質への翻訳も意味し得る。核酸がRNAである場合
、発現とは、このRNAのさらに別のRNAコピーへの複製、RNAのDNAへの逆転写、そ
して場合によってはこのDNAのさらに別のRNA分子への転写、並びに場合によって
はこれらの生成したRNA種のいずれかのタンパク質への翻訳を意味し得る。従っ
て、好ましくは、発現は、転写、逆転写、複製および翻訳からなる群から選択さ
れる1つ以上の工程によって行われる。
はタンパク質、非天然の塩基もしくはアミノ酸を含む核酸またはタンパク質(遺
伝子産物)について行われ、その結果遺伝子産物は遺伝子エレメントと同一のマ
イクロカプセル内に閉じ込められる。
エレメント、および遺伝子エレメントによってコードされる各遺伝子産物が同一
のマイクロカプセル内に閉じ込められることにより連結する。従って、1つのマ
イクロカプセル内の遺伝子産物は、他のいずれのマイクロカプセル内においても
変化しえない。さらに、以下に記載するように、さらに別の連結手段を利用して
遺伝子産物を、それらをコードする遺伝子エレメントに連結してもよい。
って本明細書において使用されるものであり、さらなる説明は後述する。しかし
本質的には、マイクロカプセルは、その境界が本明細書に記載する分子的機構を
有する成分の交換を制限し、それにより、遺伝子エレメントをそれらがコードす
る遺伝子産物の機能に従って分取することを可能にする人工的な区画である。
数産生することができ、それにより遺伝子産物のレパートリーをコードする遺伝
子エレメントのライブラリーを区画化することができるものである。
しくは蛍光の変化を含む電磁放射の吸収または放出のあらゆる変化をいう。その
ような特性はいずれも「光学」の用語に含まれる。遺伝子エレメントは、例えば
発光、蛍光または燐光活性化ソーティングにより分取することができる。好まし
い実施形態においては、遺伝子エレメントを分取するためにフローサイトメトリ
ーが使用され、例えば光散乱(Kerker, 1983)および蛍光分極(Rowlandら、1985)
を使用してフローソーティングを実施することができる。非常に好ましい実施形
態においては、遺伝子エレメントを、蛍光活性化セルソーター(FACS)(Norman, 1
98O; MackenzieおよびPinder, 1986)を使用して分取する。
遺伝子エレメントそれ自体の光学特性の変化をもたらすこともあり、または間接
的にそのような変化をもたらすこともある。例えば、遺伝子エレメントの修飾に
より、遺伝子エレメントの光学活性のあるリガンドに結合する能力を変化させる
ことができ、これにより間接的にその光学特性が変化する。
グし、例えば、所望の特性を有する遺伝子エレメントが位置する領域を物理的に
単離し、または所望ではない遺伝子エレメントの削除により所望の特性を有する
遺伝子エレメントを濃縮することができる。遺伝子エレメントは発光、燐光また
は蛍光により検出することができる。
本質的に2つの技術のうちの1つにより行うことができる。
マイクロカプセルをプールした後に分取される。この実施形態においては、所望
の活性を有する遺伝子産物がそれをコードする遺伝子エレメント(同一のマイク
ロカプセル中に存在する)を修飾し、その修飾された光学特性により後のステッ
プにおける該遺伝子エレメントの選択を可能とする。反応を停止し、その後マイ
クロカプセルを破壊して個々のマイクロカプセルの内容物をすべてプールする。
マイクロカプセル内の遺伝子エレメントの修飾は、遺伝子エレメントの光学特性
の改変を直接的にもたらし得る。または、この修飾により、遺伝子エレメントが
マイクロカプセルの外部でさらに修飾されてその光学特性の変化をもたらすこと
ができる。改変された光学特性を有する遺伝子エレメントの選択により、所望の
活性を有する遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントを濃縮することができる
。従って、本発明は、ステップ(b)で、所望の活性を有する遺伝子産物がそれを
コードする遺伝子エレメントを修飾し、該遺伝子エレメントの光学特性の変化の
結果として遺伝子エレメントの単離を可能とする、本発明の第1の態様による方
法を提供する。いうまでもなく修飾は直接的なものでもよく、その場合、それは
遺伝子産物の遺伝子エレメントに対する直接の作用によって生起され、また一連
の反応による間接的なものでもよく、その場合は、一連の反応の中の所望の活性
を有する遺伝子産物が関与する1つ以上の反応により、遺伝子エレメントが修飾
されるものと理解される。
き、その操作は、少なくとも2つのステップを含み、例えば、遺伝子エレメント
を少なくとも2つの別々の反応が起こりうるような条件に暴露することを可能と
する。当業者には明らかなように、本発明の第1のマイクロカプセル化ステップ
は、遺伝子エレメントの発現、すなわち転写、転写および/または翻訳、複製等
を可能とする条件にすることが有利である。これらの条件下では、例えば遺伝子
産物がこれらの条件の下では活性を示さないかもしれないこと、または発現シス
テムが妨害活性を含んでいることにより、特定の遺伝子産物活性について選択で
きないことがあり得る。従って本発明は、ステップ(b)が、マイクロカプセル内
で遺伝子エレメントを発現してそれらのそれぞれの遺伝子産物を生成し、各遺伝
子産物をそれらをコードする遺伝子エレメントに連結させ、それにより形成され
た複合体を単離することを含む、本発明の第1の態様による方法を提供する。こ
れにより、遺伝子産物活性によって分取する前に、遺伝子エレメントおよびそれ
らに結合した遺伝子産物をカプセルから単離することが可能となる。好ましい実
施形態においては、所望の活性を有する遺伝子産物をコードする遺伝子エレメン
トを単離する前に、複合体を別の区画化ステップに供する。このさらなる別の区
画化ステップは、マイクロカプセル内で行うことが有利であり、遺伝子エレメン
トおよびそれらのそれぞれの遺伝子産物が物理的に連結している環境内で、異な
る条件の下で、さらなる反応を起こすことができる。遺伝子エレメントの最終的
な分取は上記の実施形態(I)に従って行うことができる。
融合法またはlacリプレッサーペプチド融合法などのその他の手段により遺伝子
産物と連結された遺伝子エレメントを用いて行うこともできる。
おいてより厳密な分取工程に供してもよく、本発明の方法を全体として再適用す
るか、または選択したステップのみを再適用してもよい。条件を適当に調整する
ことにより、より最適化された活性を有する遺伝子産物をコードする遺伝子エレ
メントを各選択工程後に単離できる。
明の方法のステップを反復して分取を繰り返す前に突然変異誘発に供してもよい
。各突然変異誘発後、いくつかの遺伝子エレメントは、遺伝子産物の活性が増強
されるように改変される。
エレメントおよびそれらの産物のさらなる特性解析をすることができる。
。この文意において使用する「産物」とは、本発明による選択が可能な遺伝子産
物または遺伝子エレメント(もしくはそれに含まれる遺伝情報)を示し得るものを
いう。
物の発現は直接または間接的にそれをコードする遺伝子エレメントの光学特性の
変化をもたらすものであり、前記方法は、 (a) 遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントを調製し; (b) 遺伝子エレメントをマイクロカプセル中に区画化し; (c) マイクロカプセル内で遺伝子エレメントを発現させてそれらのそれぞれの遺
伝子産物を産生させ、 (d) 遺伝子エレメントの変化した光学特性を用いて、所望の活性を有する遺伝子
産物を産生する遺伝子エレメントを分取し; (e) 所望の活性を有する遺伝子産物を発現させる; ステップを含む。
トリーを調製することを含み、各遺伝子エレメントが潜在的に異なる遺伝子産物
をコードするものとする。レパートリーは、ファージ展示法などの方法による選
択を意図するライブラリーの生成に使用されるものなどの、従来の技術によって
生成することができる。所望の活性を有する遺伝子産物を、他の遺伝子産物とは
異なる方法で遺伝子エレメントの光学特性を修飾する能力により、本発明に従い
、レパートリーから選択できる。例えば、所望の遺伝子産物は、他の遺伝子産物
より高度に、または全く修飾しないことを含めてより低い程度で光学特性を修飾
できる。
化合物をスクリーニングする方法を提供し、該遺伝子産物の発現が直接または間
接的にそれをコードする遺伝子エレメントの光学特性の修飾をもたらすものであ
って、該方法は、 (a) 遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントのレパートリーを調製し; (b) 遺伝子エレメントをマイクロカプセル中に区画化し; (c) マイクロカプセル内で遺伝子エレメントを発現させてそれぞれの遺伝子産物
を産生させ、 (d) 遺伝子エレメントの変化した光学特性を使用して、所望の活性を有する遺伝
子産物を産生する遺伝子エレメントを分取し;そして、 (e) 所望の活性を有する遺伝子産物を化合物と接触させ、化合物による遺伝子産
物の活性の調節をモニターする; ステップを含む。
成する; ステップを含むことが有利である。
ンパク質分子を選択するために構成することができる。
質を必要とする。
ことを確実にするために、各マイクロカプセルの内容物は好ましくは周囲のマイ
クロカプセルの内容物から隔離されており、実験期間中マイクロカプセルの間で
の遺伝子エレメントおよび遺伝子産物の交換が全くまたはほとんどないようにす
る。
子エレメントが存在することを必要とする。これにより、個々の遺伝子エレメン
トの遺伝子産物が他の遺伝子エレメントから隔離される。従って、遺伝子エレメ
ントおよび遺伝子産物の間の結合は高度に特異的なものとなる。濃縮倍率は、平
均で1のマイクロカプセル当たり1個またはそれより少数の遺伝子エレメントで最
大となり、個々の遺伝子エレメントの遺伝子産物はその他のすべての遺伝子エレ
メントの生成物から単離されるので、核酸とコードする遺伝子産物の活性との間
の連結は可能な限り強固なものとなる。しかし、平均で、1個のマイクロカプセ
ル当たりに1個の遺伝子エレメントまたはそれより少ない遺伝子エレメントとい
う理論的に最適な状況を使用しなくても、1のマイクロカプセル当たり5、10、50
、100のもしくは1000個、またはそれ以上の遺伝子エレメントの比率も、大きな
ライブラリーの分取において有益である。後に、異なる遺伝子エレメント分布に
より新たなカプセル化を含む分取を反復することにより遺伝子エレメントのより
厳密な分取が可能となる。1個のマイクロカプセル当たり、単一またはより少数
の遺伝子エレメントであることが好ましい。
および遺伝子産物の活性の機能を破壊しないことが有利である。
件の詳細な性質に依存する。
本発明により使用されるマイクロカプセルを作成するために使用することができ
る。実際に、200を越えるマイクロカプセル化方法が文献に見られる(Finch, 199
3)。
ム)(New, 1990)および非イオン性界面活性剤小胞(van Halら、1996)が挙げられ
る。これらは非共有結合により構築された分子の単一または複数の二重層の閉鎖
膜カプセルであり、各二重層は水性区画により隣接するものから分離されている
。リポソームの場合、膜は脂質分子で構成され、該分子は通常リン脂質からなる
が、コレステロール等のステロールも膜に組込まれている(New, 1990)。RNAおよ
びDNAの重合を含む様々な酵素触媒性生化学反応をリポソーム中で行うことがで
きる(Chakrabartiら、1994; Oberholzerら、1995a; Oberholzerら、1995b; Wald
eら、1994; Wick & Luisi, 1996)。
画化されていない。この間を埋めている水相を除去するか、あるいはその中の生
物学的な系が阻害または破壊し(例えばDNaseもしくはRNaseによる核酸の消化に
よって)、反応がマイクロカプセルに限定されるようにする(Luisi, 1987)。
される生化学的反応も示されている。多くの酵素は逆性ミセル溶液中で活性があ
り(Bru & Walde, 1991; Bru & Walde, 1993; Creaghら、1993; Haberら、1993:
Kumerら、1989; Luisi & B., 1987; Mao & Walde, 1991; Maoら、1992; Perezら
、1992; Waldeら、1994; Waldeら、1993; Waldeら、1988)、例えばAOT-イソオク
タン-水系において活性がある(Menger & Yamada, 1979)。
成することができる。この種のマイクロカプセルは強固な非浸透性の膜または半
透膜を有してよい。硝酸セルロース膜、ポリアミド膜および脂質ポリアミド膜で
仕切られた半透性のマイクロカプセルは、いずれも複数の酵素系を含む生化学的
反応を支持できる(Chang, 1987; Chang 1992: Lim, 1984)。アルギネート/ポリ
リシンマイクロカプセル(Lim & Sun, 1980)は、非常に穏やかな条件下で形成す
ることができ、非常に生物学的適合性が高く、例えば生細胞または生組織をカプ
セル化するのに有効な方法を提供することが判明している(Chang, I992; Sunら
、1992)。
ではないマイクロカプセル化システムも使用することができる。
2種の非混和性液相の不均質系であり、1つの相が他方に顕微鏡サイズまたはコロ
イドサイズの小滴として分散しているものである(Becher, 1957; Sherman. 1968
; Lissant, 1974; Lissant, 1984)。
は、本発明のエマルジョンは、微細に分割された小滴の形で存在する相(分散、
内部または不連続相)として水(生化学的成分を含む)を含み、該小滴が懸濁され
るマトリックスとして疎水性の非混和性液体(油)を含む(非分散、連続または外
部相)。このようなエマルジョンは「油中水型」(W/O)と称される。これは別々の
小滴(内部相)中に生化学的成分を含む水相全体が区画されているという利点を有
する。疎水性油である外部相は、一般には生化学的成分を全く含んでおらず、従
って不活性である。
ができる。そのような界面活性剤は乳化剤と呼ばれ、水/油界面で相の分離を防
止する(または少なくとも遅延させる)ように作用する。多数の油および多数の乳
化剤を油中水型エマルジョンの生成のために使用することができ、最近の文献に
おいては16,000の界面活性剤が挙げられており、それらの多くを乳化剤として使
用することができる(AshおよびAsh, 1993)。適当な油としては、軽質流動パラフ
ィン、およびソルビタンモノオレエート(SpanTM8O; ICI)およびポリオキシエチ
レンソルビタンモノオレエート(TweenTM8O; ICI)のような非イオン性界面活性剤
(Schick, 1966)が挙げられる。
は、コール酸ナトリウムおよびタウロコール酸ナトリウムが挙げられる。特に好
ましいのはデオキシコール酸ナトリウムであり、好ましくは0.5% w/v以下の濃度
で使用する。そのような界面活性剤を含有させると、遺伝子エレメントの発現お
よび/または遺伝子産物の活性を増加させることができる場合がある。ある種の
アニオン性界面活性剤を非エマルジョン化反応混合物に添加すると翻訳が完全に
阻害されてしまう。しかし、エマルジョン化の際に界面活性剤は水相から界面に
移動し、活性が復活する。エマルジョン化する混合物にアニオン性界面活性剤を
添加することにより、区画化された後にのみ反応が進行するようにすることがで
きる。
ことが必要である。これを行うためには、種々の機械装置を使用する種々を方法
があり、そのような装置としては、攪拌機(磁気攪拌棒、プロペラおよびタービ
ンスターラー、パドル装置および泡立て器等)、ホモジナイザー(ローターステー
ターホモジナイザー、高圧バルブホモジナイザー、ジェットホモジナイザー等)
、コロイドミル、超音波および膜乳化装置(Becher, 1957; Dickinson, 1994)等
が挙げられる。
り、マイクロカプセル間での遺伝子エレメントまたは遺伝子産物の交換はあると
してもわずかである。さらに本発明者は、いくつかの生化学的反応がエマルジョ
ンマイクロカプセル内で進行することを示した。さらに、複雑な生化学的プロセ
ス、特に遺伝子転写および翻訳もエマルジョンマイクロカプセル内で活性を有す
る。何千リットルという工業的規模までの容量でエマルジョンを作成する技術が
ある(Becher, 1957: Sherman, 1968; Lissant, 1974; Lissant, 1984)。
択的プロセスの詳細な必要条件により変化する。すべての場合において、遺伝子
産物の効率的な発現および遺伝子産物の反応性を達成するための、遺伝子ライブ
ラリーサイズ、要求される濃縮および個々のマイクロカプセル中の成分の必要な
濃度の間の最適なバランスが存在する。
vitroでの転写および転写/翻訳の組み合わせは、いずれもナノモル濃度未満のD
NA濃度では効率が低下する。各マイクロカプセル中に存在するDNA分子が限定さ
れた数だけが必要であるため、これにより可能なマイクロカプセルのサイズの実
際的な上限が設定される。好ましくは、マイクロカプセルの平均容量は5.2 x 10 -16 m3未満(10μm未満の直径の球状のマイクロカプセルに対応する)、より好ま
しくは6.5 x 10-17 m3未満(直径5 μm)、より好ましくは約4.2 x 10-18 m3(直径
2 μm)、理想的には約9 x 10-18 m3(直径2.6 μm)である。
方法により人為的に増加させることができる。このような方法としては、例えば
、ポリエチレングリコール(PEG)の容量排除化学物質(volume excluding chemic
als)の添加、および種々の遺伝子増幅法、例えば、大腸菌(Roberts, 1969; Bla
ttnerおよびDahlberg, 1972; Robertsら、1975; Rosenbergら、1975)、真核生物
(Weilら、1979; Manleyら、1983)、およびT7、T7、およびSP6のようなバクテリ
オファージ(Meltonら、1984)からのRNAポリメラーゼを使用した転写、ポリメラ
ーゼ連鎖反応(PCR)(Saikiら、1988)、Qbレプリカーゼ増幅(Mieleら、1988; Cahi
llら、1991; ChetverinおよびSpirin, 1995; Katanaevら、1995)、リガーゼ連鎖
反応(LCR)(Landegrenら、1988; Barany, 1991)、および自己維持配列複製系(Fah
yら、1991)および鎖置換増幅(Walkerら、1992)等が挙げられる。PCRおよびLCRの
ような熱サイクルを必要とする遺伝子増幅技術は、エマルジョンおよびin vitro
転写または転写/翻訳を組み合わせた系は熱に対して安定である場合(例えば、転
写/翻訳の組み合わせ系がThermus aquaticusのような熱安定性生物に由来しうる
場合など)に使用できる。
を有効に使用することができる。これによりマイクロカプセル容量が約5.2 x 10 -16 m3(直径10μmの球に相当する)に好ましい実際的な上限が与えられる。マイ
クロカプセルのサイズは、マイクロカプセル内で起こることが必要な生化学的反
応の必要な成分をすべて収容することができるのように十分に大きいことが好ま
しい。例えば、in vitroでは、転写反応および組み合わせた転写/翻訳反応のい
ずれも約2 mMの全ヌクレオチド三リン酸濃度を必要とする。
イクロカプセルあたり最低500分子のヌクレオチド三リン酸(8.33 x 10-22モル)
を必要とする。2 mM溶液を構成するためには、この数の分子が容量4.17 x 10-19 リットル(4.17 x 10-22 m3、球状の場合93 nmの直径を有する)のマイクロカプセ
ルに含まれることになる。
は、それ自体約20 nmの直径を有することに留意しなければならない。従って、
マイクロカプセルの直径の好ましい下限は、約0.1 μm(100 nm)である。
間にあり、これは直径0.1 μm〜10 μmの球体に相当し、より好ましくは、約5.2
x 10-19 m3〜6.5 x 10-17 m3(直径1 μm〜5 μm)の間である。直径2.6 μmの球
状物が最も有利である。
スケリッチア(Escherichia)菌は1.1〜1.5 x 2.0〜6.0μmの桿菌であり、アゾ
トバクター(Azotobacter)菌は直径1.5〜2.0μmの卵形の細胞である)に非常に
近いものであることは偶然のことではない。その最も単純な形では、ダーウィン
学派による進化論は「1遺伝子型1表現型」機構に基づくものである。単一の区画
化された遺伝子またはゲノムの濃度については、直径2 μmの区画中では0.4 nM
であるが、5 μmの直径の区画中では25 pMに低下する。原核生物の転写/翻訳機
構は直径約1〜2 μmの区画の中で機能的に進化し、この場合単一遺伝子はおよそ
ナノモル濃度である。直径2.6μmの区画中の単一の遺伝子は0.2 nMの濃度にある
。この遺伝子濃度は、効率的な翻訳には十分に高い。そのような容量に区画化す
ることにより、遺伝子産物の単一の分子だけが形成された場合でも、が異分子が
約0.2 nMで確実に存在することが可能であり、これは遺伝子産物が遺伝子エレメ
ントそれ自体の修飾活性を有することが必要である場合に重要である。従ってマ
イクロカプセルの容量は、遺伝子エレメントの転写および翻訳のための必要条件
のみならず、本発明の方法における遺伝子産物に必要とされる修飾活性をも考慮
して選択される。
マルジョンを形成するために使用するエマルジョン化の条件を調整することによ
り変更できる。マイクロカプセルサイズがより大きくなると、所定の遺伝子エレ
メントライブラリーをカプセル化するために必要とされる容量が大きくなるので
、最終的な制限要因がマイクロカプセルのサイズであり、すなわち単位容量あた
りに存在し得るマイクロカプセルの数であることによる。
く、遺伝子エレメントのために使用する選択系の必要条件も考慮して選択する。
すなわち、化学修飾系のような選択系の成分は、転写/翻訳には最適でない反応
容量および/または試薬濃度を必要とし得る。本明細書に記載するように、その
ような必要条件は第2の再カプセル化ステップによって適用させることができ、
さらにそれらは全体として転写/翻訳および選択を最大化するためにマイクロカ
プセルのサイズを選択することにより適用させることができる。例えば本明細書
に記載するように、最適のマイクロカプセル容量および試薬濃度は経験的に決定
することが好ましい。
レメントは、DNA分子、RNA分子、合成塩基のみからなる、または天然および合成
の塩基の混合物からなる部分的にまたは完全に人工的な核酸分子からなる群から
選択される分子または構築物であり、これらはポリペプチドに結合していてもよ
く、またはその他の分子基または構築物に結合していてもよい。有利には、他の
分子基または構築物は、核酸、ポリマー物質、特にビーズ(例えばポリスチレン
ビーズ)、および磁性または常磁性のビーズのような磁性または常磁性の物質か
らなる群から選択することができる。
切な調節配列(例えばプロモーター、エンハンサー、翻訳開始配列、ポリアデニ
ル化配列、スプライシング部位等)を含んでよい。
子基または構築物は、遺伝子エレメントの光学特性を変化させるために直接もし
くは間接的に遺伝子産物に結合するか、またはそれと反応するリガンドもしくは
基質である。これにより、遺伝子産物の活性に基づいて遺伝子エレメントの分取
が可能となる。リガンドまたは基質は、当業者には明らかな種々の手段により、
核酸に結合させることができる(例えば、Hermanson, 1996を参照)。
ものである。これは、5’-ビオチン化プライマーを使用するPCR増幅を行い、ビ
オチンと核酸を共有結合により結合させて行うことができる。
結合することができる(例えばHermanson, 1996参照)。ビオチン化された核酸を
、アビジンまたはストレプトアビジンでコートされているために非常に高いアフ
ィニティで該核酸に結合するポリスチレンまたは常磁性のマイクロビーズ(直径0
.02〜約5.0μm)に結合させることができる。このビーズは、任意の適切な方法、
例えばビオチン化基質の添加または共有結合させることにより、基質またはリガ
ンドで誘導化できる。
のような大きなタンパク質分子と複合体化したアビジンまたはストレプトアビジ
ンに結合できる。この複合体は、例えばリシンのε-アミノ基に共有結合するこ
とにより、または、ビオチン-アビジンのような共有結合ではない相互作用によ
り、基質もしくリガンドで誘導化できる。
化する別のステップを必要とする不活性な「タグ」(例えば「ケージド」ビオチ
ンアナログのもの(Sandburgら、1995; PirrungおよびHuang, 1996))を含む形態
で存在してもよい。選択される触媒はその後基質を産物に変換する。その後「タ
グ」は活性化され、タグ結合分子(例えばアビジンまたはストレプトアビジン)が
結合した「タグ」を付された基質および/または産物は核酸と複合体を形成する
。従って「タグ」を介して核酸に結合した産物に対する基質の比率は、溶液中の
基質および産物の比率を反映する。
的分子)に結合させることである。この方法では、基質(または基質の1つ)が、遺
伝子エレメントに連結していない各マイクロカプセル中に存在するが、分子「タ
グ」(例えば、ビオチン、DIGもしくはDNPまたは蛍光基)を有する。選択される触
媒が基質を産物に変換されるとき、産物は「タグ」を保持しており、その後産物
に特異的な抗体によってマイクロカプセル中で捕獲される。この方法では、基質
を産物に変換することができる酵素をコードするか産生する場合にのみ、遺伝子
エレメントが「タグ」に結合することになる。
本明細書で使用する。単離とは、本発明においては、ある物質を不均質な集団、
例えば混合物から分離し、単離工程の前に共に存在した少なくとも1の物質を含
まなくなるようにする工程をいう。好ましい実施形態においては、単離は、実質
的に均質になるまで物質を精製することをいう。物質を分取するとは、所望の物
質を所望ではない物質に対して優先的に単離する工程をいう。これが所望の物質
の単離に関する限り、用語「分離する」および「分取する」は同義である。本発
明の方法によれば、所望の遺伝子エレメントを含む遺伝子エレメントのプール(
ライブラリーまたはレパートリー)からの所望の遺伝子エレメントを分取するこ
とが可能となる。選択とは、物質の特定の特性によりその物質を単離する工程(
分取する工程を含む)を示すために使用する。
ラリーを分取するのに有用である。従って本発明は、前記の本発明の態様による
方法を提供し、該方法においては、遺伝子エレメントは、遺伝子産物のレパート
リーをコードする遺伝子エレメントのライブラリーから分離される。ここで用語
「ライブラリー」、「レパートリー」および「プール」は当技術分野におけるそ
れらの通常の意味に従って使用するものである。例えば、遺伝子エレメントのラ
イブラリーは、遺伝子産物のレパートリーをコードする。一般に、ライブラリー
は遺伝子エレメントのプールから構築され、分取を促進する特性を有する。
初の選択は、多くの場合、多数の変異体遺伝子エレメントのスクリーニングを必
要とする。遺伝子エレメントのライブラリーは種々の方法により製造することが
でき、以下のものが含まれる。
ることができ(Sambrookら、1989)、例えば、ファージ抗体ライブラリーは、免疫
化されたまたは免疫化されていない供与体から得た抗体遺伝子のPCR増幅したレ
パートリーによって作製され、機能的な抗体断片の非常に有効な供給源であるこ
とが判っている(Winterら、1994; Hoogenboom, 1997)。遺伝子のライブラリーは
、コード遺伝子の全体(例えばSmith, 1985; ParmleyおよびSmith, 1988参照)も
しくは一部(例えばLowmanら、1991参照)からなるものとしてもよく、またはラン
ダム化もしくはドープ化(doped)合成オリゴヌクレオチドからなる遺伝子のプ
ール(例えばNissim et aI, 1994参照)からなるものとしてもよい。ライブラリー
はまた、in vivoにおける種々の技法により遺伝子エレメントまたは遺伝子エレ
メントのプールに、変異を「ランダム」に導入することによっても作製すること
ができ、そのような方法としては、大腸菌mutD5のような細菌のミューテーター
株を使用する技法(Liaoら、1986; Yamagishiら、1990; Lowら、1996)、Bリンパ
細胞の抗体超突然変異系を使用する方法(Yelamos et aI., 1995)などがある。ラ
ンダム変異は、化学的突然変異原、およびイオン化(ionizing)またはUV照射(Fri
edbergら、1995)、または突然変異原塩基類似体の導入(Freese, 1959; Zaccolo
ら、1996)によりin vivoおよびin vitroのいずれにおいても導入することもでき
る。ランダムな突然変異はまた、例えば誤読の多い(error-prone)ポリメラーゼ(
Leungら、1989)を使用することによりポリマー化の間にin vitroで導入すること
もできる。
mmer, 1994a; Stemmer, 1994b)での相同組換えを使用して導入することができる
。
を選択し、 (b) 遺伝子産物へのレパートリーをコードする遺伝子エレメントの別のライブラ
リーを生成するために選択された遺伝子エレメントに変異を起こさせ、 (c) 増強された活性を有する遺伝子産物を得るためにステップ(a)および(b)を繰
り返す、 ステップを含む、in vitroでの進化の方法が提供される。
するもの、活性化剤または阻害剤、特には、細胞シグナル伝達機構、抗体および
その断片、ならびに診断および治療への適用に適したその他の結合物(例えば転
写因子)等の生物学的系のものであることが有利である。従って、好ましい形態
においては、本発明は、臨床的にまたは産業上において有用な産物の同定および
単離を可能とする。本発明の別の態様では、本発明の方法によって単離された産
物が提供される。
ラリーの複雑さおよびサイズによって、カプセル化方法を設定し、マイクロカプ
セル当たり1または1未満の遺伝子エレメントがカプセル化されるようにすること
が有利であり得る。これにより最大の解析能が得られる。しかし、ライブラリー
がより大きくおよび/またはより複雑な場合、これは実行不可能である場合があ
り、複数の遺伝子エレメントを一緒にカプセル化し、本発明の方法を繰り返して
適用することにより所望の活性の分取を達成することが好ましい場合がある。カ
プセル化方法を組合せて使用すると所望の濃縮が得られる場合がある。
り、所望の特性を有する分子が作製される可能性がより高くなることが示されて
いる(これが抗体のレパートリーにどのように適用されるかについての記載はPer
elsonおよびOster, 1979を参照)。近年、より大きなファージ-抗体レパートリー
がより小さいレパートリーより優れた結合アフィニティを有するより多くの抗体
を与えることも実際に確認されている(Griffithsら、1994)。頻度の低い変異体
が生成され、それを選択されることが可能であるようにするため、大きなライブ
ラリーサイズが望ましい。従って、最適な小さいマイクロカプセルを使用するこ
とが有益である。
テム系)を使用して現在までに作成された最大のレパートリーは、1.6 x 1011個
のクローンのファージペプチドライブラリーであり、これは15リットルの細菌培
養を必要とした(Fischら、1996)。SELEX実験は、非常に多数の変異体(1015個ま
で)について行われることが多い。
0 mlのエマルジョン中で1 mlの水相を使用して少なくとも1011個のレパートリー
サイズの選択が可能である。
取プロセスに必要な別の成分を含む。該系のその他の成分は、例えば、遺伝子エ
レメントの転写および/または翻訳に必要なものを含む。これらは、特定の系の
必要条件について、修飾された遺伝子産物の選択を可能とするために、適切なバ
ッファー、in vitro転写/複製系、および/または必要な成分を全て含むin vitr
o翻訳系、酵素、補因子、RNAポリメラーゼ、ヌクレオチド、核酸(天然または合
成)、トランスファーRNA、リボソームおよびアミノ酸、および対象となる反応の
基質から選択される。
ものであり、従ってそれぞれの特定の反応系の必要条件に依存するものである。
生物学的および/または化学反応に適するバッファーは当技術分野で公知であり
、その内容は種々の実験書、例えばSambrookら、1989に記載されている。
Zubay, 1980; Lesleyら、1991; Lesley, 1995)、ウサギ網状赤血球(Pelhamおよ
びJackson, 1976)、または小麦麦芽 (Andersonら、1983)からのものが典型的な
ものである。多くの適切な系が市販品として利用可能であり(例えばPromega社製
のもの)、転写/翻訳の組み合わせを可能とするものが含まれる(すべての細菌の
系および網状赤血球、ならびにPromega社製の小麦麦芽TNTTM抽出システムなど)
。使用されるアミノ酸の混合物は、所望ならば、合成アミノ酸を含んでよく、そ
のことにより、ライブラリー内で生成可能なタンパク質の数または種類を増加さ
せることができる。これは人工アミノ酸にtRNAを割り当てて、選択されるタンパ
ク質のin vitro翻訳にこれらのtRNAを使用することにより行うことができる(Ell
manら、1991; Benner, 1994; Mendelら、1995)。
のプールの濃縮度を、区画化されていないin vitro転写/複製または転写/翻訳を
組み合わせた反応によって分析することができる。選択されたプールは、適切な
プラスミドベクターにクローン化され、RNAまたは組換え体タンパク質を個々の
クローンから製造しさらに精製して分析する。
薬を添加することによって変化させることができる。かかる試薬は、油相を通っ
てマイクロカプセルの水性環境に拡散する。好ましくは、該試薬は少なくとも部
分的には水溶性であり、その一部が油相からマイクロカプセルの水性環境に供給
されるものである。試薬は油相に実質的に不溶性であることが有利である。該試
薬は、好ましくは機械的混合、例えば攪拌によって油相に混合される。
子等がある。特に、マイクロカプセル内部のpHは、油相に酸性または塩基性成分
を添加することによりin situで変化させることができる。
ドする遺伝子エレメントは本発明の方法によってすでに分取されたものである。
明らかに、遺伝子エレメントはそれ自体、慣用の手段によって直接発現させて遺
伝子産物を製造することができる。しかし、当業者には明らかなように、別の方
法も採用することができる。例えば、遺伝子産物に導入された遺伝子情報は、適
切な発現ベクターに導入し、そこから発現させることができる。
よって同定された遺伝子産物と相互作用することができる化合物を同定すること
について記載する。好ましい実施形態においては、遺伝子産物をコードする核酸
をベクターに導入し、適切な宿主細胞に導入して該遺伝子産物を発現する形質転
換細胞系を製造する。その後、得られた細胞系を、遺伝子産物の機能に影響を及
ぼす潜在的薬剤の効果の定性的および/または定量的で再現可能な分析のために
作製することができる。すなわち、遺伝子産物を発現する細胞は、遺伝子産物の
機能を調節する化合物、特に定分子量化合物の同定のために使用することができ
る。従って、遺伝子産物を発現する宿主細胞は薬剤をスクリーニングするのに有
用であり、本発明の別の目的は、遺伝子産物の活性を調節する化合物の同定法を
提供することであり、該方法は、遺伝子産物をコードする不均質なDNAを含み、
機能的な遺伝子産物を生成する細胞を少なくとも1の化合物もしくは化合物の混
合物または前記遺伝子産物の活性を調節する能力を判定することが求められてい
るシグナルに暴露し、その後、その調節により起こる変化について細胞をモニタ
ーすることを含む。このようなアッセイにより、遺伝子産物のアゴニスト、アン
タゴニスト、および/またはアロステリック調整剤のような調製剤を同定するこ
とが可能となる。本明細書で使用する、遺伝子産物の活性を調整する化合物また
はシグナルとは、その化合物またはシグナルの存在下で(その化合物またはシグ
ナルの非存在下と比較して)、遺伝子産物の活性が異なっているような、遺伝子
産物の活性を変化させる化合物をいう。
-ガラクトシダーゼ、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ (CAT)
、グリーン蛍光タンパク質(GFP)またはルシフェラーゼのような容易にアッセイ
できるタンパク質の発現が遺伝子産物に依存する細胞系を、構築することにより
設計することができる。このようなアッセイにより、直接遺伝子産物の機能を調
整する化合物、例えば遺伝子産物に拮抗する化合物、または遺伝子産物の活性の
ために必要なその他の細胞の機能を阻害または強化する化合物を検出することが
可能となる。
ぼす方法を提供する。組換え遺伝子産物を産生する宿主細胞、例えば哺乳動物細
胞を被験化合物に接触させ、そして被験化合物の存在下および非存在下で遺伝子
産物に媒介される応答を比較するか、または被験細胞または対照細胞(すなわち
遺伝子産物を発現しない細胞)の、遺伝子産物が媒介する応答を化合物の存在に
関連付けることによりその調節効果を評価することができる。
つのステップを含む製造工程を最適化する方法に関する。例えば、このステップ
は触媒ステップを含むものであってよく、これは酵素によって促進される。すな
わち本発明は、 (a) 少なくとも1つのステップがポリペプチドによって促進される合成プロトコ
ルを提供し、 (b) その発現により直接または間接的に遺伝子エレメントの光学特性の改変を生
じる、前記ステップを促進するポリペプチドの変異体をコードする遺伝子エレメ
ントを調製し、 (c) マイクロカプセル中に該遺伝子エレメントを区画化し、 (d) マイクロカプセル内で遺伝子エレメントを発現させ、各遺伝子産物を産生さ
せ、 (e) 遺伝子エレメントの変化した光学特性を使用して、所望の活性を有するポリ
ペプチド遺伝子産物を産生する遺伝子エレメントを分取し、そして、 (f) (g)で合成の当該ステップを促進すると同定されたポリペプチド遺伝子産物
を使用して1つ以上の化合物を調製する、 ステップを含む化合物の調製方法を提供する。
ことにより最適化することができる。この方法は、スクリーニングされるポリペ
プチドの変異体の調製を含み、これは本明細書でいうポリペプチドのライブラリ
ーに相当する。変異体は、本明細書の別項に記載したようなライブラリーと同様
の方法で調製することができる。
産物分子を選択するために構成することができる。
合、マイクロカプセル中で遺伝子エレメントはリガンドを介して遺伝子産物と連
結させることができる。すなわち、リガンドに対してアフィニティを有する遺伝
子産物だけが遺伝子エレメントに結合し、リガンドを介して結合した遺伝子産物
を有する遺伝子エレメントだけが変化した光学特性を獲得し、これにより選択ス
テップでそれらが保持されるようにされる。従ってこの態様においては、遺伝子
エレメントは遺伝子産物に対するリガンドと連結した遺伝子産物をコードする核
酸を含む。
々の方法で誘導することができ、以下のものが挙げられる。
(例えば、グリーン蛍光タンパク質(Lorenz et al., 1991)。
子産物の蛍光が結合時に消光または増強される(Guixe et al., 1998; Qi and Gr
abowski, 1998)。
ンドの蛍光は結合時に消光または増強される(Voss, 1993; Masui and Kuramitsu
, 1998)。
ばリガンドから遺伝子産物に(あるいはその逆)蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)が
起こり得、その結果、「供与体」吸収波長で励起された場合、「受容体」発光波
長における発光が起こる(Heim & Tsien, 1996; Mahajan et al., 1998: Miyawak
i et al., 1997)。
合に直接光学特性の変化を誘導する必要はない。選択される遺伝子産物はいずれ
も選択されることになる推定上の結合ドメイン、及び共通の特徴、すなわちタグ
を含み得る。各マイクロカプセル中の遺伝子エレメントは物理的にリガンドと連
結する。遺伝子エレメントから産生された遺伝子産物は、リガンドに対してアフ
ィニティを有する場合にリガンドに結合し、遺伝子産物をコードしていた同一遺
伝子エレメントに物理的に連結することになり、その結果、遺伝子エレメントに
「タグ」が付されることになる。反応の終了時点で、すべてのマイクロカプセル
を合わせ、すべての遺伝子エレメント及び遺伝子産物を1つの環境中にプールす
る。所望の結合を示す遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントは、特異的に「
タグ」に結合又は反応する試薬を加えることにより選択することができ、それに
より遺伝子エレメントの光学特性の変化を誘導し、そこで分取することが可能と
なる。例えば、蛍光標識された抗「タグ」抗体を使用することができる。あるい
は抗「タグ」抗体の後に、その第1の抗体に結合する第2の蛍光標識された抗体
を使用することができる。
、遺伝子エレメントの光学特性を別に改変するようなさらなる結合相手から単に
隠すことに基づいて、遺伝子エレメントを分取することができる。この場合、未
改変の光学特性を有する遺伝子エレメントが選択されることになる。
ップ(b)において、遺伝子産物がそれらをコードする遺伝子エレメントに結合す
る方法を提供する。遺伝子産物は結合された遺伝子エレメントとともに、所望の
結合活性を有する遺伝子産物にリガンドが結合する結果、分取される。例えば、
遺伝子産物はいずれも、共有結合または非共有結合により遺伝子エレメントに結
合する不変領域、及び所望の結合活性を生成するように変化させられる第2の領
域を含むことができる。
トによりコードされ、遺伝子エレメントに結合する。言い換えると、遺伝子エレ
メントは2つの(あるいは実際にはより多い)遺伝子産物をコードし、少なくとも
その1つが遺伝子エレメントに結合し、そしてそれらは互いに結合する能力を有
するものである。遺伝子産物がマイクロカプセル中で相互作用した場合にのみ、
その分取を可能とする光学特性の変化を最終的に生じるような形で遺伝子エレメ
ントが修飾される。この態様は、例えば、互いに結合するタンパク質の対をコー
ドする遺伝子の対について遺伝子ライブラリーを探索するのに使用される。
ントを蛍光性にすることにより増強することができる。これは、遺伝子エレメン
トに結合し、フルオレセイン-チラミンの、その後(局所的に)遺伝子エレメント
と反応するフリーラジカル形態への変換を触媒するペルオキシダーゼ(別のタン
パク質と連結した)を使用する。TSAを実施するための方法は当分野で知られてお
り、キットはNENから市販されている。
でき、あるいは第2の蛍光分子あるいは分子の配列により結合される遺伝子エレ
メントにリガンドが結合され、それらのうちの1つ以上が蛍光性であるように構
成することができる。
レメントは反応の基質を含み得る。遺伝子エレメントが触媒として作用し得る遺
伝子産物をコードする場合、遺伝子産物が、基質の生成物への変換を触媒するこ
とになる。従って、反応の終了時には、遺伝子エレメントは、触媒された反応の
生成物と物理的に連結している。
合がある。この場合、基質は、光活性化(例えば「ケージド」ビオチン類似体(Sa
ndburg et al., 1995; Pirrung and Huang, 1996)のもの)のようなさらにそれを
活性化するステップを必要とする不活性な「タグ」を含む。選択される触媒はそ
の後基質を生成物に変換する。その後、「タグ」は活性化され、「タグ」を付さ
れた基質及び/またはタグ結合分子(例えばアビジンまたはストレプトアビジン)
が結合した生成物は核酸と複合化する。従って、「タグ」を介して核酸に結合さ
れた生成物の基質に対する比率は溶液中の基質及び生成物の比率を反映する。
子エレメントの光学特性は、 (1) 例えば、 (a) 異なる光学特性を有する基質及び生成物(多くの蛍光原酵素基質が市販品と
して利用可能であり(例えば、Haugland, 1996を参照)、グリコシダーゼ、ホスフ
ァターゼ、ペプチダーゼ及びプロテアーゼ等がある(Craig et al., 1995; Huang
et al., 1992; Brynes et al., 1982; Jones et al., 1997; Matayoshi et al.
, 1990; Wang et al., 1990))、または (b) 同様の光学特性を有する基質及び生成物であるが、生成物のみが遺伝子エレ
メントに結合しあるいはそれと反応し、基質はしない、基質及び生成物 のために、基質-遺伝子エレメント複合体には見られない光学特性を有する生成
物-遺伝子エレメント複合体、 (2) 生成物に特異的に結合するかそれと反応し、それによりその分取を可能とす
る遺伝子エレメントの光学特性の変化を誘導する試薬を添加すること(これらの
試薬はマイクロカプセルを破壊し遺伝子エレメントをプールする前あるいは後に
添加することができる)、のいずれかにより修飾することができる。試薬は、 (a) 基質及び生成物の両方が遺伝子エレメントに結合している場合は、生成物に
特異的に結合するかそれと反応し、基質とはせず、 (b) 生成物のみが遺伝子エレメントに結合し、またはそれと反応し、基質はしな
い場合は、任意に基質及び生成物の両方に結合する。
性を有する遺伝子エレメントについて選択することによりその後濃縮することが
できる。
的分子)に結合することがある。この方法では、基質(または基質の1つ)が、遺伝
子エレメントに連結されていない各マイクロカプセル中に存在するが、分子「タ
グ」(例えば、ビオチン、DIGもしくはDNPあるいは蛍光性基)を有する。選択され
る触媒が基質を生成物に変換すると、生成物は「タグ」を保持し、その後生成物
特異的抗体によってマイクロカプセル中で捕獲される。このようにして、遺伝子
エレメントは「タグ」に結合するようになるだけの状態において基質を生成物に
変換することができる酵素をコードするか生産する。全ての反応を停止し、マイ
クロカプセルを合わせると、活性な酵素をコードする遺伝子エレメントには「タ
グ」が付されており、例えば「ダグ」が蛍光性基である場合は、変更された光学
特性を既に有し得る。あるいは、「タグ」が付された遺伝子の光学特性の変化は
、「タグ」に結合する蛍光で標識されたリガンド(例えば蛍光標識されたアビジ
ン/ストレプトアビジン、蛍光性である抗「タグ」抗体、あるいは蛍光標識され
た第2の抗体により検出することができる非蛍光性抗「タグ」抗体)を加えること
により誘導することができる。
応につなぐことにより間接的に行うことができる。これを行う一般的な2つの方
法がある。最初の態様においては、第1の反応の生成物を、第1の反応の基質とは
反応しない分子と反応させ、あるいはそれにより結合させる。第2には、結合さ
れた反応が、第1の反応の生成物の存在下のみで進行するものとする。所望の活
性を有する遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントは、その後、第2の反応の
生成物の特性を使用して上記のように遺伝子エレメントの光学特性の変化を誘導
することにより精製することができる。
因子とすることができる。第2の反応を触媒する酵素は、マイクロカプセル中で
その場で翻訳するか、あるいはマイクロカプセル化に先立って反応混合物中に導
入することができる。第1の反応が進行する場合にのみ、結合された酵素が、上
記のように遺伝子エレメントの光学特性の変化を誘導するために使用することが
できる生成物を生成する。
酵素を導入するように具体化することができる。これにより、固定された基質と
は反応しない酵素の選択を可能となる。また、1の反応の生成物が、選択可能な
生成物を生じる第2の反応または一連の反応の触媒あるいは共因子である場合に
は、シグナル増幅により感度を増加するように設計することができる(例えばJoh
annsson and Bates, 1988: Johannsson, 1991参照)。さらに、酵素カスケード系
は、酵素の活性化剤の製造あるいは酵素阻害剤の破壊に基づくものとすることが
できる(Mize et al., 1989参照)。結合は、同じ生成物を生成する酵素の群全体
に共通の選択系を使用することができ、単一のステップで実行することができな
い複雑な化学的変換の選択を可能とするという利点を有する。
と選択して改良する、段階型のin vitroにおける新規な「代謝経路」の開発を可
能とする。選択の戦略は経路の最終生成物に基づくものであり、それまでの全て
のステップは、反応の各ステップについて新たな選択系を設定することなく独立
にあるいは連続的に開発することができる。
子エレメントを単離する方法が提供され、該方法は、 (1) 遺伝子エレメントを発現してそれらのそれぞれの遺伝子産物を与え、 (2) 遺伝子産物に、基質から生成物への変換を触媒させ、これは所望の活性に従
って直接選択可能なものであってもなくてもよく、 (3) 任意に第1の反応を後続の1以上の反応に結合し、各反応は先の反応の生成物
により調節され、最終的な選択可能な生成物を生じるものとし、 (4) 触媒作用の選択可能な生成物を遺伝子エレメントに、 a) 生成物が遺伝子エレメントに結合したままとなるように基質を遺伝子エレメ
ントに結合すること、 b) 生成物上に保持される基質に結合された適当な分子「タグ」により選択可能
な生成物を遺伝子エレメントと反応させるかそれに結合すること、あるいは、 c) 生成物特異的反応または生成物との相互作用によって選択可能な生成物(ただ
し基質ではない)を遺伝子エレメントに結合すること のいずれかにより連結し、 (5) その特有の光学特性、あるいは生成物に特異的に結合するかそれと特異的に
反応し、それにより遺伝子エレメントの光学特性の変化を生起する試薬を加える
ことのいずれかによって、それが結合する遺伝子エレメントとともに触媒作用の
生成物を選択するステップを含み、ステップ(1)〜(4)において各遺伝子エレメン
ト及び各遺伝子産物はマイクロカプセル中に含まれているものとする。
の基質との反応についてのポジティブ選択、及び別の基質との反応についてのネ
ガティブ選択を行うことにより特異的に濃縮することができる。そのような組み
合わされたポジティブ及びネガティブ選択プレッシャーは、部位選択的及び立体
選択的酵素(例えば、同じ基質の2つの対掌体を識別することができる酵素)の単
離において非常に重要である。例えば、2種の基質(例えば異なる2種の対掌体)を
異なるタグ(例えば2種の異なる蛍光団)でそれぞれ標識し、酵素触媒反応により
タグが遺伝子エレメントに結合されるようにする。2種のタグが遺伝子エレメン
トに異なる光学特性を与える場合、酵素の基質特異性は遺伝子エレメントの光学
特性から決定することができ、好ましくない特異性を有する(あるいはない)遺伝
子産物をコードする遺伝子エレメントは拒絶される。異なる光学特性を有するタ
グ特異的リガンド(例えば、異なる蛍光団で標識されたタグ特異的抗体)を加える
場合は、光学活性の変化を与えないタグも使用できる。
の選択の場合は、生化学的プロセスの成分は各マイクロカプセル中でin situで
翻訳することができ、あるいはマイクロカプセル化の前の反応混合物中に導入す
ることができる。選択される遺伝子エレメントが活性化剤をコードする場合、触
媒作用に関して上記したように、調節された反応の生成物について選択を行うこ
とができる。阻害剤が望まれる場合は、選択は、制御された反応の基質に特異的
な化学的特性についてのものとすることができる。
ントを分取する方法が提供され、該方法は、 (1) 遺伝子エレメントを発現してそれらのそれぞれの遺伝子産物を与え、 (2) 遺伝子産物に、所望の活性に従って、選択可能な分子が生成あるいは生存す
るように、生化学的反応あるいは一連のつながった反応を活性化あるいは阻害さ
せ、 (3) 選択可能な分子を遺伝子エレメントに、 a) 遺伝子エレメントに結合した、選択可能な分子、またはそれから誘導された
基質を有すること、 b) 生成物上に保持された基質に結合された適当な分子「タグ」により、選択可
能な生成物を遺伝子エレメントと反応させるかそれに結合すること、あるいは、 c) 生成物特異的反応または生成物との相互作用によって、触媒作用の生成物(た
だし基質ではない)を遺伝子エレメントに結合すること のいずれかにより連結し、 (4) その特有の光学特性、あるいは生成物に特異的に結合するかそれと特異的に
反応し、それにより遺伝子エレメントの光学特性の変化を誘導する試薬を加える
ことのいずれかによって、それが結合する遺伝子エレメントとともに選択可能な
生成物を選択するステップを含み、ステップ(1)〜(3)において各遺伝子エレメン
ト及び各遺伝子産物はマイクロカプセル中に含まれているものとする。
に結合する遺伝子産物の共通のエレメントを介して、遺伝子産物が再び遺伝子エ
レメントに結合される場合は、遺伝子産物の固有の光学特性について選択するこ
とが可能である。遺伝子エレメントをプールした後、結合した遺伝子産物の光学
特性を使用して分取することができる。この態様は例えば、改善された蛍光及び
/または新規な吸収及び発光スペクトルを有する、グリーン蛍光タンパク質(GFP
)(Cormack et al., 1996; Delagrave et al., l995: Ehrig et al., 1995)の変
異体を選択するために使用することができる。
により分取される。種々の光学特性を分取を開始するために使用することができ
、光散乱(Kerker, 1983)及び蛍光分極(Rolland et al., 1985)等が挙げられる。
非常に好ましい態様においては、遺伝子エレメントの光学特性の差が蛍光の差と
なり、遺伝子エレメントは、蛍光活性化セルソーター(Norman, 1980: Mackenzie
and Pinder, 1986)あるいは同様の装置を使用して分取される。非常に好ましい
態様においては、 遺伝子エレメントは非蛍光性の非磁性(例えばポリスチレン)
あるいは常磁性マイクロビーズ(Fornusek and Vetvicka, 1986参照)に含まれ、
それらは最適には0.6〜1.0μmの直径を有し、遺伝子及び蛍光シグナルを発生す
るのに関与する基の両方が結合される。
ばBecton-Dickinson, Coulter)は、毎時108までの遺伝子エレメント(事象)を分
取することが可能である。
る。現在、1の粒子当たり数百という少数の蛍光性分子を定量的に検出すること
ができる。
厳密さを容易に設定することができ、これにより最初のプールから最適な数の遺
伝子エレメントを回収することが可能となる(行う選択により、ゲートは、蛍光
の僅かな差を有するビーズを分離するか、あるいは蛍光の大きな差を有するもの
を分離するためだけのものとすることができる)。
時に励起し、異なる4つまでの波長で蛍光を検出することができ(Shapiro, 1983)
、2(あるいはそれ以上の)異なる蛍光性マーカーを有する遺伝子エレメントの標
識化をモニターすることによりポジティブ及びネガティブ選択を同時に行うこと
ができ、例えば、2種の代替的な酵素基質(例えば、2種の異なる対掌体)を異なる
蛍光タグで標識すると、遺伝子エレメントは使用した基質により異なる蛍光団で
標識することができ、対掌体選択性を有する酵素をコードする遺伝子のみが選択
される。
数の供給元から市販されている(例えばSigma及びMolecular Probes) (Fornusek
and Vetvicka, 1986)。
写/複製及び/または翻訳、及び選択のすべてのプロセスを単一のステップにお
いて行う必要はないことは理解されるであろう。選択方法は2ステップ以上を含
んでもよい。まず、遺伝子エレメントライブラリーの各遺伝子エレメントの転写
/複製、及び/または翻訳は、最初のマイクロカプセルにおいて起こるものとす
ることができる。その後、各遺伝子産物は、例えば、抗体のような遺伝子産物特
異的リガンドを介して、それをコードする遺伝子エレメント(同じマイクロカプ
セル中に存在する)と連結する。その後、マイクロカプセルを破壊し、それらの
それぞれの遺伝子産物に結合された遺伝子エレメントを任意に精製する。あるい
は、遺伝子エレメントは、カプセル化に依存しない方法を使用してそれらのそれ
ぞれの遺伝子産物に結合することができる。例えばファージディスプレイ(Smith
, G.P., 1985)、ポリソームディスプレイ(Mattheakkis et al., 1994)、RNA-ペ
プチド融合物(Roberts and Szostak, 1997)あるいはlacリプレッサー-ペプチド
融合物(Cull, et al., 1992)等である。
遺伝子エレメントは、選択される反応の成分を含む第2のマイクロカプセル中に
入れる。その後この反応を開始する。反応終了後に、マイクロカプセルを再び破
壊し、修飾された遺伝子エレメントを選択する。多くの個々の成分及び反応ステ
ップが使用される複雑な多段階反応の場合には、1以上の介在ステップを、遺伝
子産物の生成と遺伝子エレメントへの連結の最初のステップと、遺伝子エレメン
トの選択可能な変化を生じる最終ステップとの間に行ってもよい。
放出を種々の方法で達成することができ、例えば、結合部位に対する低分子量産
物による特異的競合、あるいは、触媒ドメインから遺伝子産物の結合ドメインに
連結するリンカー領域の酵素的(特異的プロテアーゼを使用する)あるいは自己触
媒的(インテグリンドメインを使用する)開裂が挙げられる。
接または間接的に、すべてのマイクロカプセル中にある「リポーター遺伝子」の
発現の活性化を生じるように系を構成することができる。所望の活性を有する遺
伝子産物だけがリポーター遺伝子の発現を活性化する。本明細書に記載した方法
のいずれかで、リポーター遺伝子発現から得られた活性により、遺伝子エレメン
ト(あるいはそれを含む区画)の選択が可能となる。
g, 1989)に類似した方法での遺伝子産物の結合活性の結果とすることができる。
活性化は、所望の遺伝子産物によって触媒される反応の生成物からも得られる。
例えば、反応生成物は、リポーター遺伝子の転写誘導物質とすることができる。
例えば、アラビノースをaraBADプロモーターからの転写を誘導するために使用す
ることができる。所望の遺伝子産物の活性が、リポーター遺伝子の発現を生じる
転写因子の修飾を生じるものとすることもできる。例えば、所望の遺伝子産物が
キナーゼあるいはホスファターゼである場合、転写因子のリン酸化あるいは脱リ
ン酸化によりリポーター遺伝子発現の活性化が起こる。
テップをさらに含む。選択的な増幅を、所望の遺伝子産物をコードする遺伝子エ
レメントの濃縮のための手段として使用することができる。
ることができ、その工程は反復するステップで繰り返すことができる。増幅は、
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(Saiki et al., 1988)によるもの、あるいはQbレプ
リカーゼ増幅(Cahill, Foster and Mahan, 1991; Chetverin and Spirin, 1995;
Katanaev, Kurnasov and Spirin, 1995)、リガーゼ連鎖反応(LCR)(Landegren e
t al., 1988; Barany, 1991)、自己維持配列複製系(Fahy, Kwoh and Gingeras,
1991)及び鎖置換増幅(Walker et al., 1992)等の種々のその他の遺伝子増幅法の
いずれかによるものとすることができる。
ら逸脱することなく詳細部分についての改変を行うことができることは理解され
るであろう。
方法は、該遺伝子が結合するミクロビーズを該遺伝的エレメントが含むというも
のである。本実施例においては、酵素(大腸菌(E. coli)ジヒドロ葉酸レダク
ターゼ)の遺伝子がいかに常磁性ビーズに連結し、溶液中の場合と全く同じ効率
でin vitroで翻訳されうるのかを示す。
子を、オリゴヌクレオチドEDHFRFoおよびEDHFRBaを使用してPCR増幅する。つい
でこのDNAを、lacプロモーターおよびT7 RNAポリメラーゼプロモーターの下流の
、HindIIIおよびKpnIで消化されたpGEM-4Zベクター(Promega)中にクローニン
グする。オリゴヌクレオチドEDHFRBaは、DHFR開始コドンの上流に効率的ファー
ジT7遺伝子10翻訳開始部位を付加する。
クローン(pGEM-folA)で形質転換された細菌は、IPTGで誘導されると活性DHFR
(lacプロモーターから駆動される)を過剰発現することが判明している。
-BWを使用してPCR増幅し、HindIIIおよびXhoI内で得られたそのDNA断片の消化を
行ない、それを、HindIII/XhoIで消化されたpET23a発現ベクター(Novagen)中
にサブクローニングして、構築物pET23a/folAを得る。PCR増幅されたfolA遺伝子
の配列を配列決定により確認した。
し、該PCR混合物中への10μCi α35-dATP(Amersham Pharmacia Biotech, U.K.
)の添加により放射能標識した。得られた1765bpの二重ビオチン化断片T7-folA
を、Qiagenキットを使用してゲル精製し、分光光度的に定量した。該産物の比活
性は、Beckman LS6000SCシンチレーションカウンター上での測定では210000 CPM
/pmol T7-folA DNAであった。該プラスチックへの非特異的結合を除去するため
に、このDNAの10nMおよび1nM希釈液を、1mg/mlのHindIIIで消化されたラムダDNA
中で調製した。ついでこのPCR断片を使用して、直鎖状鋳型用に設計された原核
性in vitro共役転写/翻訳系を設計した(Lesley, BrowおよびBurgess, 1991)
。この系の市販の調製物は、T7 RNAポリメラーゼ(103単位)を添加して使用す
る(E. coli S30 Extract System for Linear Templates; Promega)。
ストレプトアビジン-常磁性ビーズ(0.74μm径のSera-Magビーズ, ビオチン結合
能46nmol/mg, Seradyn, USA)に結合させる。2μlの80μMビオチン化プロテイン
Aを、100μl(1mg)のビーズに加えて室温で1時間結合させ、1回洗浄し、ウサギ
IgG(ビーズ1mg当たり10μlの1mg/ml抗体(TBS/0.1% Tween-20 (TBST)中))で
室温で1時間コートする。ついでビーズをTBS/Tで2回洗浄した後、放射能標識ビ
オチン化T7-folA DNAを加えて室温で1時間結合させた。結合したT7-folA DNAの
量を、ビーズのアリコートに結合した放射能を計数することにより算出した。該
全DNAの〜50%が結合した。
接加える。反応を37℃で2時間インキュベートする。
ADPへの酸化を340nmで10分間の時間経過にわたり分光光度的にモニターすること
により、ジヒドロ葉酸レダクターゼ活性をアッセイする。クエンチされた各in v
itro翻訳反応液2μlを150μlのバッファーA(100mMイミダゾール, pH7.0, 10mM
β-メルカプトエタノール)および20μlの1mM NADPHに加える。1分後に20μlの
ジヒドロ葉酸(1mM)(H2F)を加え、ThermoMaxマイクロプレートリーダー(Mol
ecular Devices)を使用して該反応を340nmでモニターする。So>>KMの条件下の
初期速度(vmax)により、活性を算出する。
ビジンコート化ビーズに結合している場合に産生された活性DHFRの量における有
意な相違は存在しない(図1を参照されたい)。
一のミクロビーズに結合した遺伝子からin vitroで翻訳され、その翻訳された遺 伝子産物は該ミクロビーズに再結合してそれを蛍光性にしうる 遺伝的要素の選択のための1つの方法は、ミクロビーズに連結した遺伝子を該
遺伝的要素が含み、該産物が該マイクロカプセル中のミクロビーズ上に再結合し
て、その分取を可能にするミクロビーズの光学特性の変化を直接的または間接的
にもたらすというものである。
ミクロビーズに結合した遺伝子から蛍光タンパク質(グリーン蛍光タンパク質、
すなわちGFP)がin vitroで転写および翻訳され、その翻訳された遺伝子産物が
該ミクロビーズに再結合してそれを蛍光性にしうることを示す。
びGFP-BWを使用してPCR増幅し、HindIIIおよびXhoI内で得られたそのDNA断片の
消化を行ない、それを、HindIII/XhoIで消化されたpET23a発現ベクター(Novage
n)中にサブクローニングして、構築物pET23a/GFPを得た。PCR増幅されたGFP遺
伝子の配列を配列決定により確認した。pET23a/GFPを、5'ビオチン化プライマー
pETfor.bおよびpETrev.bで更に増幅した。得られた2038bpの二重ビオチン化断片
T7-GFPを、Qiagenキットを使用してゲル精製し、分光光度的に定量した。該プラ
スチックへの非特異的結合を除去するために、このDNAの10nMおよび1nM希釈液を
、1mg/mlのHindIIIで消化されたラムダDNA中で調製した。ついでこのPCR断片を
使用して、直鎖状鋳型用に設計された原核性in vitro共役転写/翻訳系を設計し
た(Lesley, BrowおよびBurgess, 1991)。この系の市販の調製物は、T7 RNAポ
リメラーゼ(103単位)を添加して使用する(E. coli S30 Extract System for
Linear Templates; Promega)。
てPCRにより合成した)を使用して、非蛍光タンパク質DHFRの合成を設計した。
ories, ビーズ2×107個/μl)を5mM Tris 7.4/1M NaCl/0.1% Tween20に懸濁さ
せ、50μlの3つのアリコートに分割した。0.5μlの0.2μM DNA(T7-folAまたはT
7-GFP)を各ビーズアリコートに加え、43℃で15分間インキュベートし、25mM Na
H2PO4、125mM NaCl、0.1% Tween20, pH7.0(PBS/0.1% Tween20)中で3回洗浄
し、40μlのTBSTに再懸濁させ、10μlの80μMビオチン化プロテインA(Sigma)
を加えた(15μMの最終濃度とした)。室温で30分間インキュベートした後、該
ビーズをPBS/0.1% Tween20中で3回洗浄し、20μlの1:10希釈ウサギ抗GFPポリク
ローナル抗体(Clontech)または1mg/ml非免疫化ウサギIgG(Sigma)に再懸濁さ
せた。室温で30分間インキュベートした後、該ビーズをPBS/0.1% Tween20中で3
回洗浄し、E. coli S30 Extract System for Linear Templates(Promega)から
の15μlのS30予混体に再懸濁させ、超音波浴中で1分間超音波処理し、ついで該S
30 in vitro翻訳混合物の残りを加え(氷上)、T7 RNAポリメラーゼ(103単位)
で添加した。
かけて)、マグネティックバー(8×3mm、ピボットリング付き; Scientific Ind
ustries International, Loughborough, UK)で攪拌しながら、0.95mlの氷冷油
相(5mlのCostar Biofreeze Vial (#2051)中、鉱油(Sigma. #M-5904)に4.5%
(v/v) Span 80 (Fluka)を、次いで0.5% (v/v) Tween 80(SigmaUltra; #P-80
74)を溶解することにより新たに調製したもの)に徐々に加えた。攪拌(1150rp
m)を氷上で更に3分間継続した。ついで反応を32℃で3時間インキュベートした
。
RTEA CCD-1300-Y CCDカメラ(Princeton Instruments)を備えたAxioplan顕微鏡
(Zeiss)上で20×Neofluar対物レンズを使用して可視化した。フルオレセイン
用の標準的な励起・発光フィルターを使用し、像をIPLabソフトウェアで処理し
た。
、該エマルションの水性区画中に封入された単一のミクロビーズに結合した遺伝
子から翻訳されたGFPが該ミクロビーズにin situで結合する。この結合は、該ビ
ーズ上で蛍光が濃縮されるにつれて、表面蛍光(epifluorescence)顕微鏡検査
により観察される。GFP遺伝子または抗GFP抗体のいずれかが存在しない場合には
、ビーズの蛍光は全く観察されない。
一のミクロビーズに結合した遺伝子からin vitroで翻訳され、その翻訳された遺 伝子産物は該ミクロビーズに再結合し、該ミクロビーズの蛍光の増加はフローサ イトメトリーにより検出されうる 150μlのストレプトアビジンコート化ポリスチレンビーズ(直径1μM; Bangs
Laboratories, ビーズ2×107個/μl)を5mM Tris 7.4/1M NaCl/0.1% Tween20に
懸濁させ、50μlの3つのアリコートに分割した。0.5μlの0.2μM DNA(T7-folA
またはT7-GFP)を各ビーズアリコートに加え、43℃で15分間インキュベートし、
25mM NaH2PO4、125mM NaCl、0.1% Tween20(pH7.0)(PBS/0.1% Tween20)中
で3回洗浄し、40μlのTBSTに再懸濁させ、10μlの80μMビオチン化プロテインA
(Sigma)を加えた(15μMの最終濃度とした)。室温で30分間インキュベートし
た後、該ビーズをPBS/0.1% Tween20中で3回洗浄し、20μlの1:10希釈ウサギ抗G
FPポリクローナル抗体(Clontech)または1mg/ml非免疫化ウサギIgG(Sigma)に
再懸濁させた。室温で30分間インキュベートした後、該ビーズをPBS/0.1% Twee
n20中で3回洗浄し、E. coli S30 Extract System for Linear Templates(Prome
ga)からの15μlのS30予混体に再懸濁させ、超音波浴中で1分間超音波処理し、
ついで該S30 in vitro翻訳混合物の残りを加え(氷上)、T7 RNAポリメラーゼ(
103単位)を添加した。その50μlの氷冷in vitro翻訳反応液を(10μlの5つのア
リコート中で〜2分間かけて)、マグネティックバー(8×3mm、ピボットリング
付き; Scientific Industries International, Loughborough, UK)で攪拌しな
がら、0.95mlの氷冷油相(5mlのCostar Biofreeze Vial (#2051)中、鉱油(Sigm
a. #M-5904)に4.5% (v/v) Span 80 (Fluka)を、次いで0.5% (v/v) Tween 8
0(SigmaUltra; #P-8074)を溶解することにより新たに調製したもの)に徐々に
加えた。攪拌(1150rpm)を氷上で更に3分間継続した。ついで反応を32℃で3時
間インキュベートした。該反応混合物を回収するために、該エマルションを3,00
0gで5分間遠心し、該油相を除去すると、濃縮されている(が無傷のままである
)エマルションが該バイアルの底に残った。PBSおよび2mlの水飽和エーテルを加
え、該混合物をボルテックスし、短時間の遠心分離を行い、該エーテル相を除去
した。ビーズをPBSで2回洗浄し、最後にPBSにビーズ108個/mlで再懸濁させた。4
88nmでの励起およびフルオレセイン発光フィルターを用いるFACScaliburフロー
サイトメーター(Becton Dickinson)を使用して、104個のビーズを分析した。
該エマルションの水性区画中に封入された単一のミクロビーズに結合した遺伝子
から翻訳されたGFPは、該ミクロビーズを抗GFP抗体でコートした場合には該ミク
ロビーズにin situで結合する。該ミクロビーズへのGFPの結合はそれを蛍光性に
し(図2)、GFPが結合しているビーズは、そうでないビーズからフローサイトメ
トリーにより明らかに区別されうる(図3)。
る反応を行なって、ビオチン化生成物を生じさせた(図4)。使用した2つの基質
は、1-クロロ-2,4-ジニトロベンゼン(CDNB; Sigma)および還元型ビオチン化グ
ルタチオン(ビオチン-GSH)であった。得られた生成物(ビオチン-GS-DNP)は
、ストレプトアビジンコート化常磁性微粒子への結合を可能にするビオチンを一
方の末端に有し、そして抗DNP抗体が結合しうる2,4-ジニトロフェノール(DNP)
基を有する。1mlのDMF中の100mgのビオチンアミドカプロアートN-ヒドロキシス
クシンイミドエステル(ビオチン-NHS; Sigma)を1mlの水、30μlの12.5N NaOH
および1mlのDMF中の酸化型グルタチオン(Fluka)の溶液に加えることにより、
ビオチン-GSHを合成した。該ビオチン-NHSは、100μlのアリコート中、氷上で20
分間かけて加えた。ついで該pHを1N NaOHで7.0に調節した。該反応中に生成した
シロップ様沈殿物を、室温に加温しボルテックスし300μlの水を加えることによ
り溶解した。攪拌を室温で2時間継続し、該pHを1N NaOHの添加により7.0に戻し
、室温で一晩攪拌した。ついでNaOHを使用して該pHを7.5に戻し、該反応液を室
温で更に30分間攪拌し、ついで500μlの1M DTTの添加後に更に30分間インキュベ
ートした。該溶媒を真空下で蒸発させ、該生成物を、C8カラムおよび10〜40%ア
セトニトリル、0.1% TFAの勾配を用いる逆相HPLCにより精製した。0.1M KH2PO4 , 1mM EDTA(pH6.5)中に1μgの精製組換えGST M2-2、500μM CDNBおよび200μM
ビオチン-GSHを含有する100μlの反応液中、ビオチン-GS-DNPを酵素的に合成し
た。インキュベーションは25℃で1時間であった。340nmにおける吸光度の増加を
追跡することによる判定によれば、該反応は実質的に完了していた。また、対照
反応を、1)GSTの不存在下、2)CDNBの不存在下、および3)ビオチン-GSHの不存
在下で行なった。反応液を5mM Tris-HCl、0.5mM EDTA、1.0M NaCl(pH7.4)(B/
Wバッファー)中に200倍希釈した(1μMビオチンの最終濃度を得た)。50μlの
該希釈化反応液を、29.3μg(108微粒子)の0.737μm径Sera-Mag(商標)ストレ
プトアビジンコート化磁性微粒子(MG-SA; Seradyn)を含有する50μlのB/Wバッ
ファーと混合し、室温で1時間インキュベートした。微粒子を、磁石(Dynal MPC
-96)を使用してマイクロタイタープレート(Falcon 3911)中で分離し、10mM T
ris-HCl、1mM EDTA、2.0M NaCl(pH7.4)(2×B/Wバッファー)で3回、ついでPB
S、0.1% Tween 20で2回洗浄した。該微粒子を、PBS/0.1% Tween 20中のマウス
抗ジニトロフェノールモノクローナル抗体SPE 21-11(Zelig Eshhar教授からの
贈呈物)の1:2500希釈液に再懸濁させ、室温で45分間インキュベートした。該微
粒子をPBS/0.1% Tween 20中で3回洗浄し、15μg/mlフルオレセイン(FITC)結
合F(ab')2フラグメントヤギ抗マウスIgG. F(ab')2フラグメント(Jackson; 115-
096-006)を含有するPBS/0.1% Tween 20に再懸濁させ、室温で30分間インキュ
ベートした。該微粒子をPBS/0.1% Tween 20中で4回洗浄し、1mlのPBS/0.1% Tw
een 20に再懸濁させ、2×105個の微粒子を、FACScanフローサイトメーター(Bec
ton Dickinson)を使用して分析した。図5から理解されうるとおり、全3個の対
照反応(GSTの不存在下、GDNBの不存在下およびビオチン-GSHの不存在下)から
のビーズの蛍光強度の分布における相違は存在せず、この場合の平均蛍光は約3
である。これとは対照的に、該酵素触媒反応からのビーズは、10倍以上高い34の
平均蛍光を有する。実際のところ、示されているゲート(gate)を使用した場合
(図5)、該酵素触媒反応からの(かつ該ビオチン化生成物でコートされた)ビ
ーズの81.1%が該ゲート中に存在し、一方、該対照反応においては、ビーズのせ
いぜい0.06%が該ゲート中に存在するにすぎない。したがって、該GST触媒反応
の生成物でコートされたビーズは、そうでないビーズから容易に分取されうる。
トコール(PirrungおよびHuang, 1996; Sundbergら (1995))に基づくものであ
った。しかしながら、後記のとおり、これらのプロトコールの有意な改変を、該
合成のいくつかの工程において行なった。
れているのと実質的に同じ方法で調製した(図6を参照されたい)。
6mmol)を、THF(100ml)とエタノール(100ml)との混合物に溶解した。水素化
ホウ素ナトリウム(1.12g, 29.6mmol)を加え、該溶液を室温で3時間攪拌した。
TLC(シリカコート化プレート上: 溶媒-DCM中の3%メタノール)は、出発物質(
Rf=0.8)から該アルコール(Rf=0.6)への完全な変換を示した。水素の発生が止
まるまで、塩酸(1N)をゆっくり加え、該溶媒を真空下で蒸発させた。残留固体
をDCM(500ml)に溶解し、ブライン(40ml)で洗浄した。該有機相を乾燥(MgSO 4 )させ、該溶媒を真空下で除去した。熱DCMおよびへキサンからの再結晶により
、6.1gの1(黄色結晶性固体)を得た。
分間かけて)、カルボニルジイミダゾール(CDI, 2.6g, 16mmol)のDCM(50ml)
溶液に加えた。該溶液を3時間攪拌し、その後、TLCは、該アルコール(DCM中の3
%メタノールにおいてRf=0.6)から生成物(Rf=0.45)への完全な変換を示した
。DCM(100ml)および水(30ml)を加え、該反応混合物を分液漏斗に移した。該
混合物を混合し、該水相のpHが6未満になるまで1N HClを(1mlのアリコートで)
加えた。該水相を除去し、更に水(30ml)を加え、混合しながらpH 6まで酸性化
した。最後に、該DCM相をブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、該溶媒を真空下
で除去した。該残留固体を熱DCMおよびへキサンから再結晶して、2.2gの2(黄色
結晶性固体)を得た。
(10ml)中のビオチン-OMe(517mg, 2mmol)およびMeNPO-CO-Im(305mg, 1mmol
)の攪拌懸濁液に加えた。該溶液を氷上で30分間および室温で30分間攪拌した。
TLCは、MeNPO-CO-Im(DCM中の5%メタノールにおいてRf=0.6)の完全な消失およ
び該生成物(Rf=0.45)の出現を示した。痕跡量のアルコール1(Rf=0.7)および
Rf=0.95の副生成物(おそらくジ-MeNPO-カーボネート)も観察された(生成物と
前記副生成物との比率は調製物によって様々であった。該出発物質を注意深く乾
燥させ該反応を氷上で行なうと、一般に、該生成物の収率は、より高くなった)
。
た。該有機相を乾燥(MgSO4)させ、該溶媒を真空下で除去した。残留シロップ
を熱DCM(約5ml)に溶解し、ヘキサン(約5ml)を曇り点まで加え、該溶液を4℃
で一晩放置した。これにより、白色結晶性固体としての過剰の該ビオチン-OMeの
沈殿が生じた(これをエーテルで洗浄し、乾燥させ、後続の反応に使用した)。
該濾液を真空中で濃縮し、シリカ上のクロマトグラフィー(DCM中の1.5〜3%メ
タノール)により精製して、4を黄色泡状物として得た(385mgまでの収量、すな
わち出発物質としての2のモル等量に基づけば80%)。
ン(4:6; アルゴンでフラッシュされたもの)に溶解した。該溶液を、アルゴン
下、44℃で24時間攪拌した。該溶媒を真空下で約1mlまで減少させ、水を加え(1
0ml)、得られた混合物を凍結乾燥させた。得られた固体を、2%メタノール(20
ml)を含有するDCMに溶解し、木炭を加えた。該混合物を数分間煮沸し、濾過し
た。TLC(DCM中の10%メタノール)は、該加水分解生成物(Rf=0.2)の出現およ
び約5%の出発物質(MeNPO-CO-ビオチン-OMe; Rf=0.9)を示した。該溶媒を真空
下で除去して黄色固体を得、それを真空下で乾燥させた(約95%の5および5%の
4の860mg)。より高濃度のHCl(例えば、1N)およびより高温(例えば、共溶媒
としてのTHFとの還流)は、該メチルエステルの完全な加水分解を引き起こした
。しかし、有意な量のアルコール1およびビオチンも認められ、これは、これら
の条件下での該カルバマートの加水分解を示している。メチルエステル4および
特にその加水分解生成物(5)が酸化に感受性であることが判明したことに注目
すべきである。5の溶液の加温または更には保存(空気の存在下)は褐色化を引
き起こした。同様に、シリカ上でのクロマトグラフィーによる5(例えば7の誘導
体)の精製を試みたところ、酸化による非常に高い損失が生じた。
酸tert-ブチルエステル(6, MeNPO-CO-ビオチン-β-Ala-OBu t ) MeNPO-CO-ビオチン-OH(約5%のMeNPO-CO-ビオチン-Omeを含有する860mg; 約1
.6mmol)を20mlの無水DCMに溶解した。β-アラニンtert-ブチルエステル(H-β-
Ala-OBut)塩酸塩(Bachem; 362mg; 2mmol)、N-ヒドロキシスクシンイミド(17
2mg; 1.5mmol)およびトリエチルアミン(280μl; 2mmol)を加えた。該攪拌溶
液を氷上で冷却し、EDCIを加えた(420mg; 2.2mmol)。該反応を4℃で24時間お
よび室温で2時間攪拌した。TLC(DCM中の5%メタノール)は、該生成物(Rf=0.3
)の出現および残存未反応物MeNPO-CO-ビオチン-OMe(Rf=4.5)を示した。該反
応液をDCM(30ml)で希釈し、1M NaH2PO4で3回および飽和NaHCO3で1回抽出した
。該有機相を乾燥(Na2SO4)し、該溶媒を真空下で除去した。残留シロップをシ
リカ上のクロマトグラフィー(DCM中の3.0〜4.5%メタノール)により精製して
、640mgの6(黄色泡状物)を得た。
酸(7, MeNPO-CO-ビオチン-β-Ala-OH) tert-ブチルエステル6(510mg; 0.84mmol)を15mlの0.5N HClおよびジオキサ
ン(4:6; アルゴンでフラッシュされたもの)に溶解した。該溶液を、アルゴン
下、52℃で24時間攪拌した。水を加え(10ml)、得られた溶液を凍結乾燥させて
、加水分解生成物(7)と出発物質(6; 約10%)とを含有(TLCによる判定)す
る固体を得た。この混合物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィー(アセトン
中の10%メタノールおよび0.1%酢酸)により精製して、60mgの7を得た(低収率
は、主に、シリカ上での7の酸化の結果であった)。
-OH(7, 49mg, 89μmol)のDMF(1.5ml)溶液に加えた。該溶液を室温で30分間
攪拌し、ついで数個のアリコートとして、氷上で攪拌されたDMF(2ml)+水(0.1
5ml)中の酸化型グルタチオン(62mg, 100μmol)およびトリエチルアミン(55
μl, 0.4mmol)の溶液に加えた。該溶液を氷上で30分間、ついで室温で攪拌した
。該溶液が透明になるまでトリエチルアミンを加え(25μl)、ついで該反応液
を室温で更に2時間攪拌した。ついでDTTを加え(0.25mlの1M溶液; 0.25mmol)、
該溶液を室温で10分間攪拌した。前記反応の生成物を、0.1%トリフルオロ酢酸
の存在下の水-アセトニトリル勾配を使用するRP-8分取カラム上の逆相HPLCによ
り精製した。8に対応するピーク(保持時間=28.6分)を集めた。ついで該生成物
を凍結乾燥により単離し、逆相HPLC(同じカラムおよび溶媒系を用いるもの)上
で再び精製した。分析用逆相HPLCを使用する2回目のHPLC精製の後の該生成物の
分析は、8に対応するUVスペクトルを有する生成物(>95%)示した(特に、355n
mのλmaxはケージドビオチンのO-メチルニトロピペロニル-カルボニル基の存在
を示した)。8の濃度を、該グルタチオンに由来する遊離チオール基の滴定(Her
manson, 1996に記載のとおりにDTNB, 5,5'-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸)を使
用するもの)により、そしてまた、355nmの吸光度(該ケージドビオチンに対応
)により測定した。これらの互いに独立した測定は共に、実験誤差範囲内の同じ
結果を与えた。
り約10倍遅い速度のCDNBの求電子置換におけるヒトM2-2 GSTの基質であることが
判明した(340nmの吸光度の変化によりモニターした; HabigおよびJakoby, 1981
)。
クロロ-2,4-ジニトロベンゼン(CDNB; Sigma)または4-クロロ-3-ニトロ安息香
酸(CNB, Acros)のいずれかと反応させた。得られたケージド生成物は、アビジ
ンにもストレプトアビジンにも結合しない。しかし、紫外線による光化学的脱ケ
ージ後は、該生成物は、アビジンまたはストレプトアビジンコート化微粒子に結
合するビオチンを一方の末端に、そして適当な抗DNPまたは抗3-ニトロ安息香酸
抗体が結合しうる2,4-ジニトロフェノール(DNP)または3-ニトロ安息香酸基の
いずれかを有する(図7および8を参照されたい)。
標識ミクロスフェア(Molecular Probes, F-8777)を、マイクロフュージ中、10
,000gで3分間遠心し、該上清を除去した。該ビーズを5μlの0.1M KH2PO4(pH6.5
)、1mM EDTA、2mMジチオトレイトール、10μMケージドビオチン-βala-GSHおよ
び500μM CDNBと500μM CNBとのいずれかに再懸濁させた。その5μlの反応混合
物は、0.75μgの精製組換えヒトGST M2-2を含有するか、またはいずれの酵素も
含有しなかった。
トし、ついでそれらを35μlの0.1M酢酸ナトリウム(pH5.0)の添加により停止さ
せ、氷に移した。ついで各反応液をそれぞれ20μlの2つのアリコートに分割し、
そのうちの1つを氷冷アルミニウムブロック表面上のパラフィルム層上にスポッ
トとして配置した。ついでこのスポットに、約6cmの距離に維持されたB 100 AP
UVランプ(UVP)で2分間照射した。もう一方のアリコートは未照射のままとした
。ついですべてのサンプルを室温で30分間インキュベートし、ついで0.45μm Mu
ltiScreen-HVフィルタープレート(Millipore, MAHVN4510)中、200μlのPBS、0
.1% Tween 20中で3回洗浄した(各洗浄の合間に十分に再懸濁させた)。
、20ng/μl Alexa-488標識抗CNB抗血清を含有する200μlのPBS、0.1% Tween 20
に再懸濁させ、室温で1時間インキュベートした。該抗CNB抗血清は、DMF中の4-(
ブロモメチル)-3-ニトロ安息香酸(CNB-CH2Br)の200mM溶液のアリコートを50mM
ホウ酸塩(pH8.8)中のウシ血清アルブミン(BSA)またはキーホールリンペット
ヘモシアニン(KLH)の5mg/ml溶液に加えることにより(タンパク質1mg当たり1.
5〜6μmolのCNB-CH2Brを得る)調製したCNB-CH2-KLHコンジュゲートで免疫する
ことによりウサギにおいて惹起させた。該反応混合物を室温で6時間攪拌し、得
られたタンパク質コンジュゲートをリン酸緩衝食塩水(PBS)に対して4℃で十分
に透析した。コンジュゲート化のレベル(ハプテン密度、すなわちHd)を、該コ
ンジュゲートの光学密度を355nmで測定することにより求めた。該タンパク質サ
ンプルに加えたCNB-CH2Brの量に応じて、これらは、BSA 1分子当たり7〜11個のC
NB-CH2基、およびKLH 1分子当たり9.4〜24.3個のCNB-CH2基となることが判明し
た。14.2のHdを有するCNB-CH2-KLHコンジュゲートを使用して、公開されている
プロトコール(Tawfikら, 1993; Tawfikら, 1997)を用いてウサギを免疫した(
Weizmann Institute of Science, RehovotのZ Eshhar教授による)。血清を、コ
ンジュゲートCNB-CH2-BSA(Hd=11)およびBSAへの結合に関してELISAにより試験
した。両方の免疫ウサギからの最初の採血は(50倍以上希釈した場合)、CNB-CH 2 -BSAコンジュゲートと共にインキュベートした場合には高いシグナルを及びBSA
では非常に低いバックグラウンド(<5%)を与える所望の選択性を示した。HiTr
ap Protein Aカラム(Pharmacia)を使用して、抗CNB血清を精製した。抗CDNBお
よび抗CNBの両方の抗体を、Alexa Fluor 488タンパク質標識キット(Molecular
Probes)で、該製造業者の説明書に従い標識した。
S、0.1% Tween 20に再懸濁させ、FACScanフローサイトメーター(Becton Dicki
nson)を使用して10,000事象を分析した。
ージされ、ビーズに結合する。UV照射の不存在下であっても、ケージドビオチン
-βala-GSHとCDNBとのGST M2-2触媒反応の後に、平均ビーズ蛍光における19倍の
増加が認められた。これは、アビジンからの2-アニロナフタレン-6-スルホン酸
(2,6-ANS)の置換を測定するために蛍光分析を用いることにより測定した場合
(Mockら, 1985)、ケージドビオチン-βala-GSHの調製物中の約4%ビオチン-β
ala-GSHの見掛け存在量と相関する。これらの結果は、照射後に認められるシグ
ナルの15%程度の、「暗所中」(すなわち、UV光の不存在下)のアビジンへのケ
ージドビオチンの既に認められているバックグラウンド固定化(Sundbergら 199
5)と符合する。既に認められている「暗所(dark)」シグナルは、該ケージド
ビオチン調製物中の痕跡量のビオチンの混入、または該リンカーを含む該ケージ
ドビオチンの成分とアビジンとの間の弱い相互作用のいずれかによるものであっ
た(Sundbergら 1995)。UV照射後、GSTの存在下および不存在下でインキュベー
トされたビーズの平均蛍光において大きな相違が認められた。GSTの存在下の平
均ビーズ蛍光は、基質としてCDNBおよびCNBを使用した場合、GSTの不存在下で認
められるもののそれぞれ84倍および56倍であった(図9)。
息香酸(CNB)との反応を触媒する。生成したケージドビオチン化生成物は区画
化されたままであり、ついで該区画中でUV照射により脱ケージされ、同一区画中 でアビジンコート化ビーズ上で捕捉され、該生成物コート化ビーズはフローサイ トメトリーにより検出されうる。 1.0μm径の非蛍光ニュートラビジン(neutravidin)標識ミクロスフェア(Mol
ecular Probes, F-8777)または0.93μm径のストレプトアビジンコート化ポリス
チレンビーズ(Bangs Laboratories)の20μlアリコート(4×108個のビーズ)
をそれぞれ、マイクロフュージ中、2,600g(6,500rpm)で3分間遠心した。該上
清を除去し、該ビーズを氷上で20μlの0.1M KH2PO4(pH6.5)、1mM EDTA、2mMジ
チオトレイトール、50μMケージドビオチン-βala-GSH(3μgの精製組換えヒトG
ST M2-2を含有するか、いずれの酵素も含有しないもの)に再懸濁させた。
のと実質的に同じ方法で、以下のとおりに乳化させた: a) Bangsビーズ、GST無し b) Bangsビーズ、+GST c) Molecular Probesビーズ、GST無し d) Molecular Probesビーズ、+GST e) Bangsビーズ、GST無し F) Molecular Probesビーズ、GST無し。
0.5% (v/v) Tween 80(SigmaUltra; #P-8074)を溶解させることにより新たに
調製した。マグネティックバー(8×3mm、ピボットリング付き; Scientific Ind
ustries International, Loughborough, UK)で攪拌しながら、5ml Biofreeze V
ial(Costar, #2051)中の0.4mlの氷冷油相に氷冷反応混合物を徐々に(4μlの5
アリコートとして約2分かけて)加えた。攪拌(1150rpm)を氷上で更に1分間継
続した。
ンb)を0.4mlのエマルジョンf)に加え(1:50希釈液を得)、該エマルジョン混
合物を5秒間ボルテックスして混合した。
釈液を得た)。
ついで0.8μlの500mM CNB(無水アルコール中)をそれぞれ0.4mlのエマルジョン
に加え、該エマルジョンを5秒間ボルテックスした(該CNBは、該鉱油を介して該
水性区画に移される)。5μlの5mM CNB(0.1M KH2PO4、1mM EDTA (pH6.5)中)を
該未乳化反応物に加えた。
igma Mineral Oil for Molecular Biology中)を含有する200μlのSigma Minera
l Oil for Molecular Biology(M-5904)と共に該エマルジョンをボルテックス
することにより、該水滴のpHを低下させて該GST触媒反応を停止させた。該未乳
化反応は、25μlの0.5M酢酸を加えることにより停止させた。
0)に移し、それを、約6cmの距離に維持されたB 100 AP UVランプ(UVP)で2分
間照射した。ついですべてのサンプルを室温で30分間インキュベートした。
中、13.5k rpmで1分間遠心し、該油相を除去すると、濃縮された(しかし元のま
まの)エマルジョンが該チューブの底に残った。200μlの0.1M酢酸ナトリウム(
pH5.0)を加え、1mlへキサンで4回抽出し各ヘキサン添加の合間にボルテックス
することにより該エマルジョンを破壊した。Speedvac(Farmingdale, NY)中の
真空下、室温で10分間遠心することにより、残留へキサンを除去した。
llipore, MAHVN4510)中、200μl PBS、0.1% Tween 20で3回洗浄した(各洗浄
の合間に十分に再懸濁させた)。ついでビーズを200μl PBS、0.1% Tween 20に
再懸濁させた。ついで25μl(約5×107個のビーズ)を、20ng/μl Alexa-488標
識抗DNP抗体または20ng/μl Alexa-488標識抗CNB抗体を含有する200μlのPBS、0
.1% Tween 20に加え(実施例5を参照されたい)、室温で1時間インキュベート
した。該ビーズを前記のとおりに200μlのPBS、0.1% Tween 20で3回洗浄し、つ
いで1mlのPBS、0.1% Tween 20に再懸濁させ、FACScanフローサイトメーター(B
ecton Dickinson)を使用して300,000事象を分析した。
った未乳化混合物においては、すべてのビーズは同様に低い蛍光を有する(図10
、パネルBおよびD)。これとは対照的に、GSTと該GST触媒反応生成物(ケージド
ビオチン-βAla-NB)との両方が区画化されていた該エマルジョン混合物におい
ては、2つのビーズ集団(一方は低い蛍光のもの、もう一方はより高い蛍光のも
の)が視覚的に明らかに認められうる(図10、パネルCおよびE)。R1およびR2の
ゲーティング(gating)は、BangsおよびMolecular Probesビーズの大部分がそれ
らの若干異なる光散乱特性に基づいて分離されるのを可能にする(図10、パネル
A)。R1を通過するBangsビーズとMolecular Probesビーズとの比は68%:0.1%で
あり、R2を通過する比は0.08%:87%である。これらのゲートを使用した場合、
高い蛍光を有するビーズは酵素GSTと共に区画化されたものであることが明らか
である。したがってビーズ、酵素および反応生成物の区画化は乳化により得られ
、酵素を含有する区画中に存在するビーズは、そうでないビーズから、それらの
蛍光特性により区別されうる。
を、オリゴヌクレオチドGSTM2-2FoおよびGSTM2-2Bcを使用するPCRにより、pGEM-
3Z中のヒトGST M2-2 cDNAクローン(Baezら, 1997)から増幅する。該PCR断片を
、lacプロモーターおよびT7 RNAポリメラーゼプロモーターの下流の、HindIIIお
よびKpnIで消化されたベクターpGEM-4Z(Promega)中にクローニングする。オリ
ゴヌクレオチドGSTM2-2Bcは、メチルトランスフェラーゼ遺伝子開始コドンの上
流に効率的ファージT7遺伝子10翻訳開始部位を付加する。DNA配列決定によって
、pGEM-hGSTM2-2と称される正確なヌクレオチド配列を有するクローンを同定す
る。前記pGEM-hGSTM2-2プラスミドを、前記のとおりにプライマーLMB2およびLMB
3を使用するPCRにより増幅して、T7 RNAポリメラーゼプロモーター、ファージT7
遺伝子10翻訳開始部位および該GST遺伝子を保有する826塩基対のPCR断片(GSTM2
-2.LMB2-3)を得る。Wizard PCR Perps(Promega)を使用して、該PCR断片を直
接精製する。
F-8777)の60μlアリコート(1.2×109個のビーズ)を、マイクロフュージ中、1
0,000gで3分間遠心した。該上清を除去し、氷上で直鎖状鋳型用に設計された原
核性in vitro共役転写/翻訳系(Lesleyら, 1991)の60μlに該ビーズを再懸濁
させた。12.5mM酢酸(pHを約7.0に低下させるためのもの)、T7 RNAポリメラー
ゼ(2,000単位)、12.5μg/ml λ DNA-HindIII消化物(New England Biolabs)
、50μMケージドビオチン-βala-GSHおよび所望により使用する5nM GSTM2-2.LMB
2-3 DNAまたは50μl当たり5.0μgの精製組換えヒトGST M2-2(またはいずれも使
用しない)で補足されたこの系の市販の調製物(E. coli S30 Extract System f
or Linear Templates; Promega)を使用する。
残存反応混合物を、TawfikおよびGriffiths (1998)に記載されているのと実質的
に同じ方法で乳化した。
0.5% (v/v) Tween 80(SigmaUltra; #P-8074)を溶解させることにより新たに
調製した。マグネティックバー(8×3mm、ピボットリング付き; Scientific Ind
ustries International, Loughborough, UK)で攪拌しながら、5ml Biofreeze V
ial(Costar, #2051)中の1.0mlの氷冷油相に氷冷反応混合物を徐々に(10μlの
5アリコートとして約2分かけて)加えた。攪拌(1150rpm)を氷上で更に1分間継
続した。
翻訳を進行させた。ついで5μlの100mM 1-クロロ-2,4-ジニトロベンゼン(CDNB
)(無水エタノール中)を各1.0mlエマルジョンに加え、該エマルジョンを5秒間
ボルテックスした(該CDNBは、該鉱油を介して該水性区画に移される)。1.0μl
の2.5mM CDNB(水中)を未乳化反応液に加えた。CDNBはin vitro翻訳を抑制し、
翻訳が完了した後でそれをこのように加えるとGSTの収率が最大になる。
% Span 80(Fluka)、0.5% Tween 80(Sigma Ultra)(Sigma Mineral Oil fo
r Molecular Biology中)を含有する500μlのSigma Mineral Oil for Molecular
Biology(M-5904)と共に該エマルジョンをボルテックスすることにより、該水
滴のpHを低下させて該反応を停止させた。該未乳化反応は、5μlの0.5M酢酸およ
び20μlの0.1M酢酸ナトリウム(pH5.0)を加えることにより停止させた。
0)に移し、それを、約6cmの距離に維持されたB 100 AP UVランプ(UVP)で2分
間照射した。ついですべてのサンプルを室温で30分間インキュベートした。
中、13.5k rpmで1分間遠心し、該油相を除去すると、濃縮された(しかし元のま
まの)エマルジョンが該チューブの底に残った。200μlの0.1M酢酸ナトリウム(
pH5.0)を加え、1mlへキサンで4回抽出し各ヘキサン添加の合間にボルテックス
することにより該エマルジョンを破壊した。Speedvac(Farmingdale, NY)中で
真空下、室温にて10分間遠心することにより、残留へキサンを除去した。
0.45μm MultiScreen-HVフィルタープレート(Millipore, MAHVN4510)中、200
μlのPBS、0.1% Tween 20で3回洗浄した(各洗浄の合間に十分に再懸濁させた
)。ついでビーズを、10ng/μl Alexa-488標識抗DNP抗体を含有する200μlのPBS
、0.1% Tween 20に再懸濁させ(実施例5を参照されたい)、室温で1時間インキ
ュベートした。該ビーズを前記のとおりに200μlのPBS、0.1% Tween 20で3回洗
浄し、ついで1mlのPBS、0.1% Tween 20に再懸濁させ、FACScanフローサイトメ
ーター(Becton Dickinson)を使用して10,000事象を分析した。
in vitro翻訳GST M2-2により触媒される反応は、酵素が存在しない場合より高い
蛍光を有するビーズを与える。しかし、蛍光におけるこの相違は、効率的な蛍光
活性化ソーティング(FACS)には十分ではないであろう。しかし、50μl当たり5
.0μgの精製組換えGST M2-2を含有する乳化および未乳化のどちらの反応からの
ビーズも、in vitro翻訳GST M2-2を含有するものより一層蛍光が強く、GSTの不
存在下でインキュベートしたものからのFACSによるこれらのビーズの効率的富化
を可能にする。これは、野生型より高い活性の突然変異GSTがin vitroで翻訳さ
れる状況を模擬している。
れるミクロビーズに結合した遺伝子を該遺伝子エレメントが含み、その翻訳され
た遺伝子産物が該マイクロカプセル中のミクロビーズ上に再結合するというもの
である。したがって、区画化は、遺伝子産物(例えば、タンパク質または酵素)
をコードする遺伝子に結合した該遺伝子産物の複合体の形成につながる。ついで
これらの複合体を、リガンドへの結合に関して(実施例12を参照されたい)、ま
たは第2区画化反応を介した酵素活性に関して選択することが可能であろう。
子からin vitroで転写および翻訳されることが可能であり、その翻訳された酵素
が該ミクロビーズに再結合することを、本実施例において示す。本発明者らはま
た、その翻訳された酵素が、それがビーズに結合したままで修飾され、集合し又
は補因子で補完されうることを示す(本実施例においては、金属イオンをアポ酵
素に加えて活性金属酵素を得る)。さらに、本発明者らは本実施例において、該
酵素の触媒活性が、該酵素が該酵素コード化遺伝子と共にミクロビーズに結合し
たままで保有されることを示す。
る; MulbryおよびKarns, 1989)をコードするopd遺伝子を、終結コドンとEcoRI
部位とを付加するフォワードプライマー(OPD-Fo; 表1を参照されたい)および
ファージT7遺伝子10翻訳部位(RBS)とHindIIIクローニング部位とを付加するバ
ックプライマー(OPD-Bc)を使用するPCRにより、Flavobacterium sp.株ATCC 27
551から増幅する。このDNAを、T7 RNAポリメラーゼプロモーターの下流のHindII
IおよびEcoRI部位を用いてpGEM-4Z中にクローニングする。DNA配列決定は、正確
なヌクレオチド配列を有するクローンを同定する。このクローン(Gem-OPD)で
形質転換された細菌(大腸菌(E. coli), TG1)は、塩化コバルトの存在下で培
養されIPTGで誘導された場合に活性PTEを過剰発現することが判明している(Omb
uroら, 1992)。
Lys-Asp-Asp-Asp-Asp-Lys; Sigma-Aldrich)と共にクローニングする。OPD遺伝
子を、終結コドンおよびKpnI部位を付加するフォワードプライマー(N-Flag-OPD
-Fo)ならびにNcoI部位、Flagペプチドおよび該Flagペプチドと該OPDリーディン
グフレームとの間の短いリンカーを付加するバックプライマー(N-Flag-OPD-Bc
)を使用するPCRにより、Flavobacterium sp.株ATCC 27551から増幅する。得ら
れたDNA断片をプラスミドpGEM-4ZNcol(KpnIおよびNcoI部位を用いる)中にクロ
ーニングする。pGEM-4ZNcolは、RBSおよびATGコドンが関連したリーディングフ
レームのクローニングを可能にするNcoI部位を与えるようにファージT7遺伝子10
翻訳部位(RBS)およびATG開始コドンがT7 RNAポリメラーゼプロモーターの下流
に付加されたp-GEM-4Zの修飾体である。pGEM-4ZNcolを与えるようにpGEM-4Z(T7
RNAポリメラーゼプロモーターの下流のHindIII部位とKpnI部位との間)中に組
込まれた部分の配列を、スキームIに示す。
。
クローン(Gem-N-Flag-OPD)で形質転換された細菌は、塩化コバルトの存在下で
培養されIPTGで誘導された場合に活性PTEを過剰発現することが判明している。
およびLMB3を使用するPCRにより増幅して、T7 RNAポリメラーゼプロモーター、
ファージT7遺伝子10翻訳開始部位およびOPDまたはN-Flag-OPD遺伝子を保持し3'
末端においてビオチンで標識されたDNA断片(それぞれOPD.LMB3-2ビオチンおよ
びN-Flag-OPD.LMB3-2ビオチン)を得る。Wizard PCR Preps(Promega)を使用し
て、該PCR断片を直接精製する。
当たり約2×107個のビーズ)の懸濁液のアリコートを、マイクロフュージ中、10
,000g(13,500rpm)で3分間遠心する。該上清を除去し、該ビーズをTNTバッファ
ー(0.1M Tris 7.5、0.15M NaCl、0.05% Tween-20)に再懸濁させる。ビオチン
化(BioM5, ビオチン標識抗Flag抗体; Sigma)により標識されておりアミノ末端
Flagペプチドに結合しうる抗体を、平均4×104抗体/ビーズまでビーズ懸濁液に
加える。得られた混合物を、時々混合しながら数時間インキュベートする。該ビ
ーズを、それを遠心沈殿させTNTバッファーに再懸濁させることにより2回リンス
する。ビオチン化DNA断片(断片OPDLMB3-2ビオチン、N-Flag-OPD.LMB3-2ビオチ
ン、またはT7 RNAポリメラーゼプロモーターとファージT7遺伝子10翻訳開始部位
とN-Flagペプチドタグをも有する異なる酵素をコードする遺伝子とを保持する断
片、例えばメチルトランスフェラーゼHaeIII - N-Flag-M.HeaIII.LMB3-2ビオチ
ン)を抗体コート化ビーズの懸濁液に加え、該混合物を4℃で一晩インキュベー
トする。該ビーズを、それをTNTバッファー中で遠心沈殿させ、再懸濁させるこ
とにより3回リンスする。
ージ中、10,000gで3分間遠心させる。該上清を除去し、該ビーズを、直鎖状鋳型
用に設計された原核性in vitro共役転写/翻訳系(Lesleyら, 1991)50μlに、
氷上で穏やかに再懸濁させる。T7 RNAポリメラーゼ(2,000単位)で補足された
この系の市販の調製物(E. coli S30 Extract System for Linear Templates; P
romega)を使用する。該反応を25℃で1.5時間インキュベートし、マイクロフュ
ージ中、10,000gで3分間遠心する。該上清を除去し、該ビーズを100μlの50mM T
ris、10mM炭酸カリウム(pH8.0)に再懸濁させる。塩化コバルトの水溶液を1mM
の濃度まで加え、該反応液を室温で数時間(または4℃で一晩)インキュベート
する。該ビーズを、それをTNTバッファー中で遠心沈殿させ、再懸濁させること
により4回リンスする。
液に加える。該ビーズを、種々の時間にわたり時々攪拌しながら25℃でインキュ
ベートする。該ビーズを、マイクロフュージ中、10,000gで3分間遠心し、該上清
を除去し、その光学密度を405nmで測定する。ビオチン化DNA断片OPD.LMB3-2ビオ
チンまたはN-Flag-M.HaeIII.LMB3-2ビオチンを結合させ(ついで前記のとおりに
反応させ)たビーズをパラオキソンと共にインキュベートした場合には、ビーズ
またはホスホトリエステラーゼの不存在下の同一条件下で認められる光学密度に
対する、光学密度の有意な変化は認められない。しかし、ビオチン化DNA断片N-F
lag-OPD.LMB3-2ビオチンを結合させ(ついで前記のとおりに反応させ)たビーズ
をパラオキソンと共にインキュベートした場合には、405nmにおける光学密度の
有意な変化が認められる。例えば、ビオチン化DNA断片N-Flag-OPD.LMB3-2ビオチ
ンを、1nMの濃度で(後に50μlのin vitro転写/翻訳に再懸濁させる50μlビー
ズ懸濁液(約109個のビーズ)に)加え、前記のとおりに反応させた場合には、3
時間後に認められる光学密度の変化は、パラオキソンの50%以上の加水分解(50
μlの反応容積中の0.25mM)に対応する。したがって、所望の触媒活性を有する
タンパク質をコードする遺伝子を保持するミクロビーズ(前記実施例のホスホト
リエステラーゼのもの)は、所望の触媒活性を有するタンパク質をコードしない
遺伝子を保持するミクロビーズ(前記実施例のメチルトランスフェラーゼHaeIII
のもの)から明らかに区別されうる。さらに、ビオチン化DNA断片N-Flag-OPD.LM
B3-2ビオチンをビーズ結合させ、転写/翻訳後に該再懸濁化ビーズに塩化コバル
トを加えないこと以外は前記のとおりに反応させた場合には、405nmにおける光
学密度の変化はほとんど認められない。
クロビーズに結合した遺伝子からin vitroで転写および翻訳されうることを示し
ている。該遺伝子がタグ(前記実施例におけるN末端Flagペプチド)をコードし
ている場合には、その翻訳された酵素は、該遺伝子が結合しているミクロビーズ
に再結合する。必要に応じて、ついでその翻訳された酵素は、(それをコードす
る遺伝子と共に)該ミクロビーズに結合したまま修飾されうる。本実施例におい
ては、反応性金属酵素を得るためにコバルトイオンを加える。これらの結果はま
た、該酵素が、それをコードする遺伝子と共にミクロビーズに結合したままで触
媒的に活性であることを示している。
れるミクロビーズに結合した遺伝子を該遺伝子エレメントが含み、その翻訳され
た遺伝子産物が該マイクロカプセル中のミクロビーズ上に再結合するというもの
である。したがって、区画化は、遺伝子産物(例えば、タンパク質または酵素)
をコードする遺伝子に結合した該遺伝子産物の複合体の形成につながる。ついで
これらの複合体を、リガンドへの結合に関して(実施例12を参照されたい)、ま
たは第2区画化反応を介した酵素活性に関して選択することが可能であろう。
質が固定化酵素により利用可能であるべきであり、該触媒反応が完了したら、選
択されるべき酵素活性を有する生成物は、この酵素をコードする遺伝子に結合す
べきである。ついで、得られた複合体は、それに結合している生成物に基づき、
例えば、該生成物を認識する蛍光標識抗体を使用することにより、分取または選
択されうるであろう。所望の酵素活性を有するタンパク質をコードしない遺伝子
と遺伝子産物との複合体を含有する他の区画においては、該未反応基質は該遺伝
子に結合するはずである。これらの複合体は、該生成物で標識されず、したがっ
て除かれるであろう。本実施例においては、酵素(ホスホトリエステラーゼまた
はPTE)が、ストレプトアビジンコート化ビーズの存在下でケージドビオチン化
基質と反応しうることを示す。ついで、生成したケージドビオチン化生成物はUV
照射により脱ケージされ、アビジンコート化ビーズ上で捕捉されうる。ついでこ
れらのビーズはフローサイトメトリーにより検出され、該ビーズは、ホスホトリ
エステラーゼ活性を示さない他の酵素またはタンパク質の存在下でケージドビオ
チン化基質と共にインキュベートされたビーズから明らかに区別される。
以下のとおりに合成する。
ン(DCM)(200ml)中の5-アミノペンタノール(10.37g; 0.1mol)の攪拌溶液に
加える。添加後、該溶液は濁り、シロップが分離する。トリエチルアミン(13.8
ml; 0.1mol)を滴下し、得られた溶液を氷上で10分間、ついで室温で一晩攪拌す
る。該溶媒を真空下で除去し、得られたシロップを酢酸エチル(500ml)に溶解
し、1M Na2HPO4(pH4)で3回、飽和NaHCO3で1回、最後にブラインで抽出し、つ
いでMgSO4で乾燥する。該溶媒を真空下で除去し、主にBoc-5-アミノペンタノー
ルから構成される得られたシロップ(水酸化カリウムの存在下の真空下の十分な
乾燥後)を、更なる精製を行なうことなく使用する。
れたp-ニトロフェニルホスホジクロリダート(5.15g; 20mmol)およびエタノー
ル(1.15ml; 20mmol)の攪拌溶液に30分以内に滴下する。該溶液を室温まで徐々
に加温し、さらに90分間攪拌する。ついでBoc-5-アミノペンタノール(4.3g; 約
20mmol)およびトリエチルアミン(3ml; 22mmol)のDCM(20ml)溶液を滴下する
。該反応を室温で10分間攪拌し、1H-テトラゾールを加え(0.35g; 5mmol)、該
反応液を更に2時間攪拌する。DCMを加え(100ml)、該溶液を1M Na2HPO4(pH4)
、飽和NaHCO3および最後にブラインで3回抽出し、ついでMgSO4で乾燥させる。該
溶媒を真空下で除去してシロップを得、それをシリカ上のカラムクロマトグラフ
ィー(溶媒: DCM中の1%〜2%メタノール)で精製して、3.52gの11(シロップ)
を得る。
アセトニトリル(20ml)中の4-N-Boc-アミノメチル安息香酸(Tiger, Monmouth
NJ; 5.2g; 25mmol)およびN-ヒドロキシスクシンイミド(2.88g; 25mmol)の攪
拌懸濁液に加える。該反応液を4℃で一晩、ついで室温で3時間攪拌する。ジシク
ロヘキシル尿素沈殿物を濾去し、該濾液を真空下で濃縮してシロップを得る。該
シロップをクロロホルムおよびDCMに溶解し、活性炭で処理する。エーテルの添
加により白色結晶性固体を得る。DCMおよび石油エーテルからの再結晶により、6
.2gの4-N-Boc-アミノメチル安息香酸のN-ヒドロキシスクシンイミドエステルを
得る。
に加える。該溶液を室温で45分間放置し、該溶媒を真空下で除去する。残留シロ
ップを、それをDCMおよびメタノールに溶解しエーテルを加えることにより粉砕
する。得られた12(TFA塩; シロップ)を、水酸化カリウムの存在下、真空乾燥
させ、ついで、更に精製することなく直ちに反応させる(後記を参照されたい)
。
2.2mmol)およびトリエチルアミン(0.345ml; 2.5mmol)を、DCM(15ml)中の1
2(前記を参照されたい)に加える。該溶液を30分間攪拌し、トリエチルアミン
(0.1ml; 0.72mmol)を加え、該溶液を更に3時間攪拌する。DCMを加え(20ml)
、該溶液を1M Na2HPO4(pH4)で2回、飽和NaHCO3で1回および最後にブラインで
抽出し、ついでMgSO4で乾燥させる。該溶媒を真空下で除去してシロップを得、
それをシリカ上のカラムクロマトグラフィー(溶媒: DCM中の5%メタノール)で
精製して、0.86gの13(シロップ)を得る。
ップ)を得、それを後記のとおりに直ちに反応させる。
35ml; 1.7mmol)をDCM(15ml)中の14(前記を参照されたい)に加える。該溶液
を1時間攪拌し、トリエチルアミン(60μL; 0.43mmol)を加え、該溶液を1時間
攪拌する。DCMを加え(20ml)、該溶液を1M Na2HPO4(pH4)で2回、飽和NaHCO3
で1回、そして最後にブラインで抽出し、ついでMgSO4で乾燥させる。該溶媒を真
空下で除去してシロップを得、それをシリカ上のカラムクロマトグラフィー(溶
媒: DCM中の7%メタノール)で精製して、0.8gの15(白色結晶性固体)を得る。
温で1時間攪拌し、該溶媒を真空下で除去する。残留シロップを、それをメタノ
ールに溶解しエーテルを加えることにより結晶化する。再結晶(メタノールおよ
びエーテル中)により200mgの16を得る(TFA塩; 白色固体)。
7mg, 35μmol)のDMF(1ml)溶液に加える。該溶液を室温で60分間攪拌し、16(
20mg, 30μmol)に加える。トリエチルアミン(5.5μl, 40μmol)、DMF(1ml)
および水(0.5ml)を該攪拌反応混合物に、それが透明になるまで加える。該溶
液を室温で2時間攪拌し、-20℃で保存する。
配を用いるC8分取カラム上の逆相HPLCにより精製する。17に対応するピーク(保
持時間=23.1分)を集める。該生成物を凍結乾燥により黄色固体として単離する
。分析用逆相HPLCを用いるHPLC精製後の該生成物の分析は、17に対応するUVスペ
クトルを有する主生成物(>80%)を示した。特に、355nmにおけるλmaxは、該
ケージドビオチンのO-メチルニトロピペロニル-カルボニル基の存在を示し(Pir
rungおよびHuang, 1996)、ケージドビオチンには存在しない277nmにおける「肩
」は、17のp-ニトロフェニルホスフェートエステルの存在を示す。0.1M水酸化カ
リウム中で該p-ニトロフェニルホスフェートエステルを加水分解し遊離p-ニトロ
フェノールの量を測定することにより(405nmにおける光学密度)、17の濃度を
確認する。
い速度でp-ニトロフェノールの遊離を引き起こすPTEの基質であることが判明し
ている(図13; 405nmにおける光学密度の変化によりモニター)。注目すべきこ
とに、反応完了まで進行する17の塩基触媒加水分解(およびパラオキソンのPTE
触媒加水分解)とは異なり、17のPTE触媒加水分解は、該基質の半分が加水分解
されるまで有意な速度で進行するにすぎない。該基質の残り半分も加水分解され
うるが、それは、はるかに大量のPTEの存在下および長時間(数時間から一晩)
のインキュベーションの後で生じるにすぎない。これは、おそらく、17が2つの
ジアステレオマー(そのキラルなホスホトリエステルに関する2つのエナンチオ
マーに対応)を含み、そのうちの一方だけが該酵素の有効な基質であることによ
るものであろう。実際のところ、PTEおよび他のキラルなホスホトリエステルに
関して立体選択性が既に認められている(HongおよびRaushel, 1999)。
-ホスホジエステルを認識する抗体を産生させる。この目的には、後記のとおり
、適当なエチルホスホジエステル誘導体を合成し、担体タンパク質にコンジュゲ
ートさせる(図14)。
l)を、DCM(15ml)中の12(前記のとおり1.6mmolの11の脱保護により調製した
もの)に加える。該溶液を20分間攪拌し、トリエチルアミン(0.12ml; 0.85mmol
)を加え、該溶液を更に1時間攪拌する。DCMを加え(20ml)、該溶液を1M Na2HP
O4(pH4)で2回抽出し、ついでMgSO4で乾燥させる。該溶媒を真空下で除去して
シロップを得、それをシリカ上のカラムクロマトグラフィー(溶媒: DCM中の12.
5%メタノール + 0.1%酢酸)で精製して445mgの18(シロップ)を得る。
)のDMF(1ml)溶液に加える。該溶液を室温で60分間攪拌する。ついで、活性化
された18のアリコートを、0.1Mリン酸塩(pH8.0)中のウシ血清アルブミン(BSA
)またはキーホールリンペットヘモシアニン(KLH)の5mg/ml溶液に(タンパク
質1mg当たり0.5〜4μmolの18となるように)加える。該反応液を室温で1時間攪
拌し、得られたタンパク質コンジュゲートを4℃でリン酸緩衝食塩水(PBS)に対
して十分に透析する。コンジュゲーションのレベル(ハプテン密度、すなわちHd
)を、0.1M水酸化カリウム中で該透析コンジュゲートのサンプルを加水分解し遊
離p-ニトロフェノールの量をモニター(405nm)することにより測定する。これ
らは、該タンパク質サンプルに加えられた活性化された18の量に応じて、BSA 1
分子当たり8.5〜24個のEtNPBG分子、およびKLH 1分子当たり14〜63個のEtNPBG分
子であることが判明している。
.8)に対して室温で44時間透析し、ついでPBSに対して十分に透析(4℃)する。
公開されているプロトコール(Tawfikら, 1993; Tawfikら, 1997)を用いてEtBG
-KLH(Hd=14)での免疫により、抗EtBG抗体をウサギにおいて惹起させた(Weizm
ann Institute of Science, RehovotのZ Eshhar教授からの贈呈物)。血清を、
基質コンジュゲートEtNPBG-BSA(Hd=8.5)および対応生成物コンジュゲート(Et
BG-BSA; Hd=8.5)の両方への結合に関してELISAにより試験する。該免疫ウサギ
の一方からの最初の採血は(50倍以上希釈した場合)、該生成物コンジュゲート
と共にインキュベートした場合には高いシグナルを及び該基質コンジュゲートで
は低いバックグラウンド(<20%)を与える所望の選択性を示す。COVApバッファ
ー(2M NaCl、10g、1 MgSO4・7H2O、0.04% Tween-20、10mMリン酸塩、0.1mM p-
ニトロフェノール(pH6.5))中で該血清を希釈すると、選択性が更に増加し、
バックグラウンドレベルは5%未満に減少する。HiTrap Protein Aカラム(Pharm
acia)を使用して、抗EtBG血清を精製する。その精製されたウサギ抗体を、Alex
a Fluor 488タンパク質標識キット(Molecular Probes)で、該製造業者の説明
書に従い標識する。
ーズ(Bangs、懸濁液1μl当たり約2×107個のビーズ)を、マイクロフュージ中
、10,000gで3分間遠心し、該上清を取り出す。該ビーズを、EtNP-Bz-Glu-ケージ
ドビオチン(17)を含有する10μlの50mM Tris(pH8.3)に再懸濁させて、10μM
、20μMまたは30μMの最終濃度とする。PTEを、OPD.LMB3-2ビオチンDNA断片(5n
M)の転写/翻訳によりin vitroで発現させる。T7 RNAポリメラーゼ(2,000単位
)で補足されたこの系の市販の調製物(E. coli S30 Extract System for Linea
r Templates; Promega)を使用し、該反応液を25℃で1.5時間インキュベートす
る。ついで、Trisバッファー(10mM pH8.0)中の炭酸カリウム(10mM)および塩
化コバルト(1mM)を加え、4℃で一晩インキュベートすることにより、該PTEを
集合させる。また、ホスホトリエステラーゼ活性を示さないもう1つの酵素(メ
チルトランスフェラーゼHaeIII)も、M.HaeIII.LMB3-2ビオチン断片(5nM)から
の転写/翻訳によりin vitroで発現させ、ついでPTEの場合と同様にして炭酸塩
およびコバルトで処理する。前記反応混合物の5μlアリコートを該ビーズ懸濁液
に加え、該反応液を暗所中25℃で1時間インキュベートする。該反応を、15μlの
0.1M酢酸ナトリウム(pH5.0)の添加により停止させ、氷に移す。ついで各反応
液をそれぞれ15μlの2つのアリコートに分割し、そのうちの1つを氷冷アルミニ
ウムブロック表面上のパラフィルム層上にスポットとして配置する。ついでこの
アリコートを、約6cmの距離に維持されたB 100 AP UVランプ(UVP)で2分間照射
する。もう一方のアリコートは暗所中に放置する。ついですべてのビーズサンプ
ルを室温で30分間インキュベートし、0.45μm MultiScreen-HVフィルタープレー
ト(Millipore, MAHVN4510)中、200μlのPBS、0.1% Tween 20で3回洗浄する(
各洗浄の合間に十分に再懸濁させる)。ついでビーズ(約2×107)を、100ng/μ
l Alexa-488標識ウサギ抗EtBG抗体を含有する200μlのCOVApに再懸濁させ、室温
で1時間、ついで4℃で1時間インキュベートする。該ビーズを前記のとおりに200
μlのPBS、0.1% Tween 20で3回洗浄し、ついで1mlのPBS、0.1% Tween 20に再
懸濁させ、FACScanフローサイトメーター(Becton Dickinson)を使用して10,00
0事象を分析する。
EtNP-Bz-Glu-ケージドビオチンのPTE触媒加水分解後およびUV照射後に平均ビー
ズ蛍光において20倍までの増加が認められる。これは、ホスホトリエステラーゼ
活性を有しない別の酵素(M.HaeIII)の存在下であること以外は実質的に同様に
処理したビーズと比較した場合に認められた増加である。注目すべきことに、蛍
光シグナルの相違は、PTEおよびM.HaeIIIの両方を対応遺伝子からin vitroで発
現させin vitro転写/翻訳反応混合物の全内容物と共に加えた場合に認められる
。
ものより低い。また、20μMを超える基質濃度においては、暗所で維持された反
応とUV照射された反応との間で蛍光シグナルにおける相違は実質的に全く存在し
ない(データは示していない)。前記の反応条件下、該ビーズは、10μMを超え
る濃度で結合シグナルの飽和を示し始めるため(ついで蛍光標識抗EtBG抗体を加
えることにより検出される生成物のもの)、これらの結果は、EtNP-Bz-Glu-ケー
ジドビオチンの調製物におけるETNP-Bz-Glu-ビオチン混入物の存在により説明さ
れうる。また、これらの結果は、照射後に認められるシグナルの15%程度の、「
暗所中」(すなわち、UV照射の不存在下)でのアビジンへのケージドビオチンの
既に認められているバックグラウンド固定化(Sundbergら 1995)と符合する。
既に認められている「暗所(dark)」シグナルは、ケージドビオチン調製物中の
痕跡量のビオチンの混入、または該リンカーを含む該ケージドビオチンの成分と
アビジンとの間の弱い相互作用のいずれかによるものであった(Sundbergら 199
5)。どちらのメカニズムも、高濃度のケージドビオチン化基質(および該ビー
ズの結合能以上)において該「暗所」シグナルが有意になる理由を説明しうる。
それにもかかわらず、20μM以下の基質濃度においては、該「暗所」シグナルは
、該照射シグナルの25%または更には10%未満(例えば、10μM EtNP-Bz-Glu-ケ
ージドビオチン)を構成するにすぎない。このことは、EtNP-Bz-Glu-ケージドビ
オチンのPTE触媒加水分解のほとんどが、該基質が溶液中に存在し該ビーズに結
合していない時に生じること、および得られた生成物(Et-Bz-Glu-ケージドビオ
チン)が、UV光での照射後に脱ケージされ、該ミクロビーズ上に固定化されるこ
とを示している。
れるミクロビーズに結合した遺伝子を該遺伝子エレメントが含み、その翻訳され
た遺伝子産物が該マイクロカプセル中のミクロビーズ上に再結合するというもの
である。したがって、区画化は、遺伝子産物(例えば、タンパク質または酵素)
をコードする遺伝子に結合した該遺伝子産物の複合体の形成につながる。ついで
これらの複合体を、リガンドへの結合に関して(実施例12を参照されたい)、ま
たは第2区画化反応を介した酵素活性に関して選択することが可能であろう。
定化酵素により利用可能であるべきであり、該触媒反応が完了したら、選択され
るべき酵素活性を有する生成物は、この酵素をコードする遺伝子に結合すべきで
ある。ついで、得られた複合体は、それに結合している生成物に基づき、例えば
、該生成物を認識する蛍光標識抗体を使用することにより、分取または選択され
うるであろう。所望の酵素活性を示さない遺伝子産物と遺伝子との複合体を含有
する他の区画においては、該未反応基質は該遺伝子に結合するであろう。これら
の複合体は、該生成物で標識されず、したがって除かれるであろう。
子からin vitroで転写および翻訳されることが可能であり、その翻訳された酵素
が該ミクロビーズに再結合することを、本実施例において示す。ついで、その翻
訳された酵素は、活性部位コバルトを取込むように修飾されることが可能であり
、それが該酵素コード遺伝子と共に該ミクロビーズに結合したままで、その触媒
活性は維持される。ついで該固定化PTEはケージドビオチン化基質と反応し、生
成したケージドビオチン化生成物はUV照射により脱ケージされ、PTEをコードす
る遺伝子が結合した同じアビジンコート化ビーズ上に捕捉される。ついでこれら
のビーズは、フローサイトメトリーにより検出され、ホスホトリエステラーゼ活
性を示さないタンパク質をコードする遺伝子を保持するビーズから明らかに区別
される。
たり約2×107ビーズ)の懸濁液のアリコートを、マイクロフュージ中、10,000g
で3分間遠心する。該上清を除去し、該ビーズをTNTバッファー(0.1M Tris 7.5
、0.15M NaCl、0.05% Tween-20)に再懸濁させる。ビオチン化(BioM5, ビオチ
ン標識抗Flag抗体; Sigma)されており該Flagペプチドに結合しうる抗体を、平
均104抗体/ビーズまで該ビーズ懸濁液に加え、該混合物を数時間インキュベート
する。該ビーズを、それを遠心し元の容積にまでTNTバッファーに再懸濁させる
ことによりリンスする。ビオチン化DNA断片(N-Flag-OPD.LMB3-2ビオチン、また
はT7 RNAポリメラーゼプロモーターと、ファージT7遺伝子10翻訳開始部位と、異
なる酵素(N-Flagペプチドでもタグ付けされているもの)をコードする遺伝子と
を保持する断片、例えばメチルトランスフェラーゼHaeIII - N-Flag-M.HaeIII.L
MB3-2ビオチン)を抗体コート化ビーズの懸濁液に1.6nMの濃度で加え、該混合物
を4℃で一晩インキュベートする。該ビーズを、それをTNTバッファー中で遠心沈
殿させ、再懸濁させることにより3回リンスする。
ージ中、10,000gで3分間遠心させる。該上清を除去し、該ビーズを、直鎖状鋳型
用に設計された原核性in vitro共役転写/翻訳系(Lesleyら, 1991)50μlに、
氷上で穏やかに再懸濁させる。T7 RNAポリメラーゼ(2,000単位)で補足された
この系の市販の調製物(E. coli S30 Extract System for Linear Templates; P
romega)を使用する。該反応液を25℃で1.5時間インキュベートし、マイクロフ
ュージ中、10,000gで3分間遠心する。該上清を取り出し、該ビーズを100μlの50
mM Tris、10mM炭酸カリウム(pH8.0)に再懸濁させる。塩化コバルトの水溶液を
1mMの濃度まで加え、該反応を室温で2時間インキュベートする。該ビーズを、そ
れをTNTバッファー中で遠心沈殿させ、再懸濁させることにより4回リンスする。
最後に、ビーズを元の容積にまでTNTバッファーに再懸濁させる。
液に加える。該ビーズを、種々の時間にわたり時々攪拌しながら25℃でインキュ
ベートする。該ビーズを、マイクロフュージ中、10,000gで3分間遠心し、該上清
を除去し、その光学密度を405nmで測定する。ビオチン化DNA断片N-Flag-OPD.LMB
3-2ビオチンを結合させ(ついで前記のとおりに反応させ)たビーズの場合には
、ビーズもしくはホスホトリエステラーゼの不存在下、またはN-Flag-M.HaeIII.
LMB3-2ビオチンDNA断片が結合しており前記のとおりに反応させたビーズの存在
下であること以外は同一である条件下で行なった反応と比較して、405nmにおけ
る光学密度の有意な変化は認められない。
、10,000gで3分間遠心し、該上清を除去する。該ビーズを、50mM Tris(pH8.3)
中の12.5または25μM EtNP-Bz-Glu-ケージドビオチン溶液10μlに再懸濁させる
。該ビーズ懸濁液を、暗所中、25℃で1.5時間インキュベートする。該反応を、1
0μlの0.1M酢酸ナトリウム(pH5.0)の添加により停止させ、氷に移し、それを
、約6cmの距離に維持されたB 100 AP UVランプ(UVP)で2分間照射する。ついで
すべてのビーズサンプルを室温で30分間インキュベートし、0.45μm MultiScree
n-HVフィルタープレート(Millipore, MAHVN4510)中、200μlのPBS、0.1% Twe
en 20で3回洗浄する(各洗浄の合間に十分に再懸濁させた)。ついでビーズ(約
7×107個)を、COVAp中で1:125希釈されたウサギ抗EtBG血清125μlに再懸濁させ
、4℃で一晩インキュベートする。該ビーズを200μlのCOVApで1回、ついで200μ
lのPBS、0.1% Tween 20(前記のとおり)で3回洗浄し、ついで200μlのPBS、0.
1% Tween 20に再懸濁させる。70μlの前記ビーズ懸濁液(約2×107個)を、PBS
、0.1% Tween 20中の40ng/μl FITC標識ヤギ抗ウサギFab(Jackson 115-095-00
6)溶液50μlに加え、室温で1時間インキュベートする。該ビーズを200μlのPBS
、0.1% Tween 20(前記のとおり)で3回洗浄し、ついで1mlのPBS、0.1% Tween
20に再懸濁させ、FACScanフローサイトメーター(Becton Dickinson)を使用し
て10,000事象を分析する。その結果、図16において理解されるとおり、Flagペプ
チドでタグ付けされたホスホトリエステラーゼをコードする遺伝子が(Flagペプ
チドに結合する抗体と共に)結合したビーズは、ホスホトリエステラーゼ活性を
有さない酵素(例えば、N-Flag-M.HaeIII)をコードする他の遺伝子が結合した
遺伝子から明らかに区別されうるであろう。
ョンの水性区画中の基質標識ミクロスフェアの蛍光特性に変化をもたらす反応を 触媒する。 大腸菌(E. coli)においてin vivoでビオチン化されたプロピオニバクテリウ
ム・シャーマニイ(Propionibacterium shermanii)由来のペプチドをコードす
る遺伝子を、オリゴヌクレオチドBCCP5およびBCCP3を使用してベクターPinpoint
Xa-1(Promega)から増幅する。該PCR断片を、BamIIIおよびHindIIIで消化され
たベクターpET-23d(FLAG)中、T7 RNAポリメラーゼプロモーターおよびファー
ジT7遺伝子10翻訳開始部位の下流に、N末端のFLAGペプチドコード領域と読み枠
を合わせて、クローニングする。このベクターをpET-23d(FLAG-BCCP)と称する
。ベクターpET-23d(FLAG)は、後記スキーム2に示すとおり、N末端FLAGペプチ
ドコード領域を含むように改変されたユニークなNcoI部位とBamHI部位との間の
領域以外は、ベクターpET-23d(Novagen)と同一である。該タンパク質のC末端
にヘキサヒスチジンタグを付加するために、2つのオリゴヌクレオチドBCCPHis+
およびBCCPHis-をアニールさせ、ついで、SacIおよびNotIで消化されたベクター
pET-23d(FLAG-BCCP)中に連結して、ベクターpET-(FLAG-BCCP-His)を得た。タ
ンパク質FLAG-BCCP-His(FBHと称される)を、株C41(DE3)(MirouxおよびWalk
er, 1996)中で過剰発現させ、回収し、Ni-NTAアガロース(Qiagen)を用いて該
製造業者のプロトコールに従い天然条件下で精製する。洗浄バッファー(50mM N
aH2PO4, pH8.0; 300mM NaCl; 20mMイミダゾール)で4℃で1時間かけて予め平衡
化した等容量のアビジン-アガロース(Sigma)と共にインキュベートすることに
より、ビオチン化タンパク質を枯渇させる。ついでその懸濁液を10,000gで2分間
遠心分離し、該上清を貯留し、アリコートに分け、液体窒素中(長期)または4
℃で保存する。
びBirA3を使用するPCRにより、大腸菌(E. coli)BirA遺伝子を含有するpBluesc
ript 2SK+ベクター(P. Wangからの贈呈物、未発表)から増幅した。該PCR断片
を、KpnIおよびXhoIで消化されたベクターpGEM-4Z(K2)中、lacプロモーター、T7
RNAポリメラーゼプロモーターおよび効率的ファージT7遺伝子10翻訳開始部位の
下流に、クローニングする。ベクターpGEM-4Z(K2)は、NcoI部位の下流に唯一のX
hoI部位を含有するように以下のスキーム3に従い改変されたユニークなNcoI部位
とKpnI部位との間の領域以外は、ベクターpGEM-4ZNcolと同一である(実施例8、
スキーム1を参照されたい)。
るクローンを同定する。前記のpGEM-BirAプラスミドを、前記のプライマーLMB2
およびLMB3を使用するPCRにより増幅して、T7 RNAポリメラーゼプロモーター、
ファージT7遺伝子10翻訳開始部位およびBirA遺伝子を担持する1139塩基対のPCR
断片(BirA LMB2-3)を得る。Wizard PCR Preps(Promega)を使用して、該PCR
断片を直接精製する。
ies, CP03N)の60μLアリコート(1.2×109個のビーズ)を、マイクロフュージ
中で、約2,600g(6,000rpm)で3分間スピンをかける。上清を除去し、ビーズを6
0μLの0.1M Tris-HCl(pH7.5)、0.15M NaCl、0.05% Tween-20、0.5% BSAに再
懸濁した。そのビーズを再びスピンし、60μLのM5抗FLAG抗体(Sigma F4042)に
再懸濁し、4℃で一晩インキュベートした。そのビーズを再び3分間スピン(2,60
0g)し、上清を除去し、ビーズを、30μLの0.1M Tris-HCl(pH7.5)、0.15M NaC
l、0.05% Tween-20、0.5% BSAと前記のとおりに得られた30μLのFBHタンパク
質との混合物(最終タンパク質濃度は約4mg/ml)に再懸濁し、室温で1時間イン
キュベートした。
, 1991)の60μLアリコートを、市販のキット(E. coli S30 Extract System fo
r Linear Templates; Promega)に加えてT7 RNAポリメラーゼ(2,000単位)、10
nM BirA LMB2-3 DNA(または全くDNAを加えない)を使用して調製した。これら
のアリコートを25℃で1時間インキュベートして翻訳させた。
で3分間スピンし、上清を除去した。それを、60μLの0.1M Tris-HCl(pH7.5)、
0.15M NaCl、0.05% Tween-20、0.5% BSAに再懸濁し、再度スピンし、上清を除
去した。最後に、それを、3μLの2mM d-ビオチンと3μLの0.2M ATPとを添加した
前記原核性in vitro共役転写/翻訳反応の54μLアリコートに氷上で再懸濁した
。
。残りの反応混合物の50μlを、TawfikおよびGriffiths (1998)に記載されてい
るのと実質的に同じ方法でエマルジョン化した。
0.5% (v/v) Tween 80(SigmaUltra; #P-8074)を溶解することにより、新たに
調製した。磁性バー(8×3mm、ピボットリング付き; Scientific Industries In
ternational, Loughborough, UK)で攪拌しながら、5ml Biofreeze Vial(Costa
r, #2051)中の1.0mlの氷冷油相に氷冷反応混合物を徐々に(10μlの5アリコー
トとして約2分かけて)加えた。攪拌(1150rpm)を氷上で更に1分間継続した。
せた。
rpmで1分間スピンし、該油相を除去すると、濃縮された(しかし無傷のままの
)エマルジョンが該チューブの底に残った。200μlの0.1M Tris-HCl(pH7.5)、
0.15M NaCl、0.05% Tween-20、0.5% BSAを加え、1mlへキサンで4回抽出し各ヘ
キサン添加の合間にボルテックスすることにより該エマルジョンを破壊した。Sp
eedvac(Farmingdale, NY)中の減圧下、周囲温度で10分間スピンすることによ
り、残留へキサンを除去した。
のビーズを、0.45μm MultiScreen-HVフィルタープレート(Millipore, MAHVN45
10)中、100μlのTNT/BSAで2回洗浄した(各洗浄の合間に十分に再懸濁した)。
ついでビーズを、1μlのストレプトアビジン-HRP溶液(NEN TSA (商標)-Direct
キット)を含有する50μlの0.1M Tris-HCl(pH7.5)、0.15M NaCl、0.05% Twee
n-20、0.5% BSAに再懸濁し、周囲温度で30分間インキュベートした。該ビーズ
を、前記のとおりに100μlの0.2M Tris、10mMイミダゾール(pH8.8)で2回洗浄
し、ついで50μLの0.2M Tris、10mMイミダゾール(pH8.8)、0.01% H2O2に再懸
濁した。1μLのフルオレセインチラミドストック溶液(製造業者の説明(NEN TS
A (商標)-Directキット)に従い調製したもの)を加え、該反応を10分間進行さ
せた。該ビーズを、前記のとおりにPBSで2回洗浄し、合計500μLのPBSに最終的
に再懸濁し、それを5mlポリスチレン丸底チューブ(Falcon)に移し、FACScanフ
ローサイトメーター(Becton Dickinson)を使用して10,000事象を分析した。
応のどちらにおいても、in vitroで翻訳されたBirAにより触媒される反応は、酵
素が存在しない場合より強い蛍光を有するビーズをもたらす。in vitroで翻訳さ
れたBirAと共にエマルジョン中でインキュベートされたビーズは、エマルジョン
中でインキュベートされていないビーズと比べてより蛍光性であることが分かる
。
れるマイクロビーズに結合した遺伝子を該遺伝子エレメントが含んでおり、その
翻訳された遺伝子産物が該マイクロカプセル中のマイクロビーズ上に再結合する
というものである。したがって、区画化は、遺伝子産物をコードする遺伝子に該
遺伝子産物が結合した複合体の形成につながる。ついで、該結合相互作用がマイ
クロビーズの蛍光に変化を引き起こせば、これらの複合体を、フローサイトメト
リー分取によりリガンドへの結合に関して選択することができる。
N末端FLAGペプチドをコードしている。pET23dをNcoI/BamHIで消化し、ゲル精製
し、水に再溶解する。2種の合成リン酸化オリゴヌクレオチド(Vh Bio Ltd, New
castle upon Tyne, U.K.)FLAGおよびFLAGasを、各1μM濃度で水中で混合し、94
℃で3分間加熱し、室温まで冷ました後、該ライゲーション混合物中の消化され
たベクターに付加させた。該ライゲーション反応物を未精製のまま使用して、大
腸菌(E. coli)TG-1を形質転換した。該インサートを含有するクローンを、Kpn
I消化により同定し、配列決定(Oswel Research Product Ltd. Southampton. U.
K.)により確認した。pET-23d(FLAG)のポリリンカー領域は以下のとおりである
。
した。プライマーFLAGHAおよび5'ビオチン化プライマーpETrev.bを使用して、イ
ンフルエンザ赤血球凝集素由来のペプチド配列YPYDVPDYAをpET-23d(FLAG)中のFL
AG-タグに付加した。その増幅産物は903塩基長であり、該構築物のコード領域は
以下のとおりである。
てpET23a/folAから増幅されたジヒドロ葉酸レダクターゼをコードする大腸菌(E
. coli)folA遺伝子である。
た。DNA濃度をUV分光測光により測定した。PCRにより調製される発現構築物の希
釈液は、HindIIIで消化されたラムダファージDNAから調製された0.5mg/mlのキャ
リアDNA(80℃で40分間、ついでエタノール沈殿および水への溶解)を用いて作
製した。
μlアリコートの1%懸濁液(Bangs Laboratories, Inc. CP01N)を、マイクロフ
ュージ中で、約2,600g(6,000rpm)で3分間スピンした。上清を除去し、ビーズ
を100μLの0.1M Tris-HCl(pH7.5)、0.15M NaCl、0.05% Tween-20、0.5% BSA
(TNTB)に再懸濁した。7μlの2mg/mlビオチン化抗FLAGモノクローナル抗体M5(
Sigma)を該再懸濁化ビーズに加え、該混合物を室温で2時間インキュベートした
。抗体でコートした後、該ビーズを200μlのTNTBで3回洗浄し、100μlのTNTBに
再懸濁し、10μlアリコート1および2ならびに40μlアリコート3および4に分割し
た。(#1)純粋FLAG-HA DNAの0.7nMストック溶液、(#2)純粋folA DNAの0.7nM
ストック溶液、または(#3および#4)1000倍過剰のfolA DNAで希釈された純粋FL
AG-HA DNAの0.7nMストック溶液のそれぞれを、HindIIIで消化されたラムダDNA中
へと調製し、該ビーズアリコートにアプライした。結合反応を4℃で一晩進行さ
せた。ビーズ1個当たりの遺伝子の最大数は、アリコート1〜3においては2、アリ
コート4においては0.2であった。FLAG-HA構築物でコートされたビーズを陽性対
照として、folAでコートされたビーズを陰性対照として用いた。
メラーゼ(20単位/μl)を添加したS30 in vitro翻訳混合液(S30 Extract Syst
em for Linear Templates. Promega)に再懸濁した。
ific Industries International, Loughborough, UK)で攪拌しながら、0.5mlの
氷冷油相(5ml用Costar Biofreeze Vial (#2051)中で、鉱油(Sigma. #M-5904)
に4.5% (v/v) Span 80 (Fluka)を、次いで0.5% (v/v) Tween 80(SigmaUltr
a; #P-8074)を溶解することにより新たに調製したもの)に徐々に(10μlの5ア
リコートに分けて約2分間かけて)加えた。攪拌(1150rpm)を氷上で更に3分間
継続した。ついで反応液を30℃で90分間インキュベートした。
rpmで8分間スピンし、該油相を除去すると、濃縮された(しかし無傷のままの)
エマルジョンが該チューブの底に残った。200μlの0.1M Tris-HCl(pH7.5)、0.
15M NaCl、0.05% Tween-20(TNT)を加え、1mlへキサンで4回抽出し各ヘキサン
添加の合間にボルテックスすることにより該エマルジョンを破壊した。該ビーズ
懸濁液に周囲温度で1〜2分間通気することにより、残留へキサンを除去した。
ープレート(Millipore, MAHVN4510)中、100μlのTNTで2回洗浄した(各洗浄の
合間に十分に再懸濁した)。ついでビーズを、100mU/mlラット抗HA-ペルオキシ
ダーゼ,高親和性(3F10)コンジュゲート(Boehringer Mannheim)を含有するTNTB
に106ビーズ/μlで再懸濁した。
回洗浄した後、2mlの0.2M Tris、10mMイミダゾール(pH8.8)に再懸濁した。Hea
t Systemsソニケーターを出力1, 95%サイクル、3.4mmチップで使用して、その
懸濁されたビーズを氷上で1分間超音波処理した。該超音波処理ビーズを0.2M Tr
is、10mMイミダゾール(pH8.8)に108ビーズ/mlで再懸濁させた。このビーズ懸
濁液に、等容量のチラミンシグナル増幅(TSA)バッファー(0.2M Tris、10mMイ
ミダゾール(pH8.8)、0.004% H2O2、5μg/mlフルオレセインチラミン)を加え
た。
aekers, Ernst J.M. Speel, The Jounal of Histochemistry and Cytochemistry
vol 46(6), 771-777, 1998)により記載されているとおりに合成した。
(BSA, Sigma)の添加により停止させる。標識反応液の2mlアリコート中のビー
ズをスピンダウンさせ、TNTB中で2回、およびPBS中で1回洗浄した。最後に該ビ
ーズを2mlのPBSに再懸濁し、前記のとおりに超音波処理した。
ートされたビーズを、Becton Dickinson FACScanフローサイトメーター上で分析
した。
するビーズが陰性対照folA(サンプル#2)より有意に強く蛍光標識されているこ
とを示している。スパイク(spiked)混合物#3および#4は、少数の強度の蛍光性
のビーズ以外は、陰性対照サンプルと大部分同様な結果である(パネルB)。サ
ンプル#3中のビーズの0.04%およびサンプル#4中のビーズの0.02%は、陽性事象
の95%をカバーする領域M1中に収まった。
ソーターを使用して分取した。サンプル#3および#4の両方に関して、2組の分取
ビーズを得た。第1組においては、500個のビーズを1個のチューブ中に集めた。
第2組においては、96個のビーズを個々に96ウェルプレートのウェル中に集めた
。どちらのビーズの組も、プライマーpETrev.bおよびFLAGrev1を使用する35サイ
クルのPCRに付した。
Aでは903塩基、folAでは1390bpである。
。パネルAにおいて、未分取反応物#3および#4から増幅された産物のレーン上に
はFLAH-HAバンドは全く認められないが、分取ビーズ由来のサンプル中のFLAG-HA
バンドは強く認められる。増幅されたDNAの性質に関する信頼性のあるデータを
、単一のビーズから増幅されたDNAの分析から得た。反応#3では、96個中合計22
個のビーズがDNA産物を生じ、これらの50%は純粋なFLAG-HAであった。反応#4に
ついては、9個のビーズが産物を生じ、8個がFLAG-HAであった。
ビーズ)においては、該ビーズのほとんどが、実際上、唯一つの遺伝子を結合し
て有し、該遺伝子はその産物との間に明白な結合を有することを示唆している。
しかしながら、陽性標識ビーズ数の相対的な多さは、回収されたビーズの約50%
が偽陽性であったことを意味している。約0.1遺伝子/ビーズだけしか存在しなか
ったサンプル#4においては、回収されたDNAの純度は90%に近かったが、このこ
とは、1工程でのほぼ1000倍の富化を示している。
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び常磁性ビーズに結合した遺伝子から同等の効率で発現させることができる。溶
液中でのfolA遺伝子のin vitro翻訳または常磁性ビーズに結合したfolA遺伝子か
ら得られたDHFR活性を、NADPHのNADPへの酸化を340 nmにおける分光度測定によ
りモニターして測定し、So>>KM条件(υmax)下に初速度により活性を計算する。(
◆) 溶液中の遺伝子から翻訳、(■) マイクロビーズ2に結合した遺伝子から翻訳
。
に結合した遺伝子からGFPがin vitroで翻訳できること、およびマイクロビーズ
に再び結合させ、それを蛍光性にする翻訳された遺伝子産物を示す油中水型エマ
ルジョンのエピ蛍光顕微鏡観察。
び遺伝子エレメント(マイクロビーズ)へのin situでの結合。A: 反応の前のビー
ズの光散乱特性、ビーズの75%は単一ビーズとして流れる。B: in vitroでの翻訳
反応後のビーズの光散乱特性;ビーズの約50%は単一ビーズのゲートに入ってい
る。C: T7-GFP遺伝子および抗-GFPポリクローナル抗体でコートしたマイクロビ
ーズ(単一ビーズに対するゲートに入ったもののみ)からの蛍光は、GFP遺伝子ま
たは抗-GFP抗体を除いたビーズからのシグナルより有意に高い。
れる1-クロロ-2.4-ジニトロベンゼン(CDNB; Sigma)の還元ビオチン化グルタチオ
ン(ビオチン-GSH)との反応によるビオチン-GS-DNPの合成。
ビーズの検出。GST M2-2により触媒されるビオチン-GSHとCDNBとの反応により生
成したビオチン-GS-DNPとインキュベートしたSera-MagTMストレプトアビジンコ
ート磁性微粒子。捕捉されたビオチン-GS-DNPは、マウス抗ジニトロフェノール
抗体と微粒子をインキュベートし、その後(FITC)-コンジュゲートF(ab’)2断片
ヤギ抗マウスlgG、F(ab’)2断片とインキュベートすることにより検出した。洗
浄後、2x105個の微粒子をフローサイトメトリーにより分析した。全試薬:ビオチ
ン-GS-DNPとの酵素的合成において除外した試薬はな。、GSTなし:酵素GST M2-2
を合成から除外した。ビオチン-GSHなし:ビオチン-GSHを合成から除外した。CDN
Bなし:CDNBを合成から除外した。
成。 塩化アセチル(5 ml)を無水メタノール(80 ml)に加えた。攪拌溶液を冷却させ、d
-ビオチン(4 g)を加えた。一晩攪拌した後、溶媒を減圧下に蒸発させ、白色固体
を得た。固体をエーテルで粉末化し、濾過して減圧下 (五酸化リンの存在におい
て) で乾燥させ、-20℃で貯蔵した。
(CDNB)との反応およびビオチン基の光化学的脱ケージ(uncaging)。
反応およびビオチン基の光化学的脱ケージ。
CNBとの反応を触媒し、反応産物はUV照射によって脱ケージされ、ビーズ上に捕
捉され、蛍光標識された生成物に対する抗体およびフローサイトメトリーを使用
して検出できる。 A:ビーズおよび単一ビーズのゲート(R1)の光散乱特性。B: CDNBとの反応からの
マイクロビーズ(R1でゲートをかけた)からの蛍光。C: CNBとの反応により得られ
たマイクロビーズ(R1でゲートをかけた)からの蛍光。GST M2-2を使用するかまた
は使用しない反応により得られたマイクロビーズからのシグナルは、それぞれ+e
nzおよび-enzで示す。反応により得られたUV照射したマイクロビーズからのシグ
ナル、およびUV照射しなかったものからのシグナルは、それぞれ+UVおよびUVで
示す。
とにより、フローサイトメトリーで、GST M2-2を含むエマルジョンの水性区画か
らのビーズを、GST M2-2を含まない区画からのビーズから識別することができる
。A:直径1.0μmの蛍光性を示さないニュートラビジン標識化ミクロスフェア(Mol
ecular Probes、F-8777)または直径0.93μmのストレプトアビジンコート化ポリ
スチレンビーズ(Bangs Laboratories)混合物の光散乱特性、および、単一のBang
sビーズ(R1)および単一のMolecular Probesビーズ(R2)に対して設定されたゲー
ト。B:98% Bangsビーズ(GSTを有しない)と2% Molecular Probesビーズ(GSTを有
する)の非エマルジョン化混合物から得られたマイクロビーズからの蛍光。C: 98
%のBangsビーズ(GSTを有しない)含有エマルジョンおよび2% Molecular Probesビ
ーズ(GSTを有する)含有エマルジョンの2種のエマルジョンの混合物からのマイク
ロビーズからの蛍光。D: 98% Molecular Probesビーズ (GSTを有しない)および2
% Bangsビーズ(GSTを有する)の非エマルジョン化混合物から得られたマイクロビ
ーズからの蛍光。E: Molecular Probesビーズ(GSTを有しない)を含む98%エマル
ジョンおよび2% Bangsビーズ(GSTを有する)を含むエマルジョンの2種のエマルジ
ョンの混合物から得られたマイクロビーズからの蛍光。ゲートに入らないビーズ
(ゲートなし)、R1でゲートをかけたビーズ(R1)、およびR2でゲートをかけたビー
ズ(R2)の蛍光を重ねた。
トGST M2-2は、同時に区画化されたミクロスフェアの蛍光特性の変化を起こす反
応を触媒する。 A:ビーズおよび単一ビーズのゲートの(R1)光散乱特性。B: 非エマルジョン化反
応により得られたマイクロビーズ(R1でゲートをかけた)からの蛍光。C: エマル
ジョン化反応により得られたマイクロビーズ(R1でゲートをかけた)からの蛍光。
GSTM2-2.LMB2-3 DNAを使用するまたは使用しないマイクロビーズからのシグナル
をそれぞれ+DNAおよびDNAで示す。組換え体GST M2-2を使用するまたは使用しな
いマイクロビーズからのシグナルをそれぞれ+GSTおよびGSTで示す。
。
u-ケージドビオチン(17)の加水分解、および対応するビオチン化基質(EtNP-BZ-G
lu-ビオチン)および生成物(EtNP-Bz-Glu-ビオチン)を生成する基質および生成物
の双方の脱ケージ。
ジュゲートの調製。
ケージドビオチンの反応を触媒し、UV照射によって脱ケージした反応生成物はビ
ーズ上に捕捉され、蛍光標識された生成物に対する抗体およびフローサイトメト
リーを使用して検出される。 A: ビーズおよび単一ビーズのために選択されたゲート(R2)の光散乱特性。B: in
vitroで翻訳されるOPD.LMB3-2ビオチンDNA断片(OPD)またはM.HaeIII.LMB3-2ビ
オチンDNA断片(M.HaeIII)の存在下での10μM EtNP-Bz-Glu-ケージドビオチンと
の反応により得られたビーズ(R2でゲートをかけた)からの蛍光。C:Bと同様であ
るが、20μM EtNP-Bz-Glu-ケージドビオチンと反応させた。D: Bと同様であるが
、50μM EtNP-Bz-Glu-ケージドビオチンと反応させた。
-M.HaeIII.LMB3-2ビオチン)で標識したホスホトリエステラーゼをコードする遺
伝子エレメントが、Flagペプチドに結合する抗体とともに結合したビーズの存在
下でのEtNP-Bz-Glu-ケージドビオチンの反応。ビーズは、本文中に記載するよう
に反応させ、フローサイトメトリーによって分析した。 A: ビーズおよび単一ビーズのために選択されたゲート(R1)の光散乱特性。B: 12
.5μM EtNP-Bz-Glu-ケージドビオチンとの反応により得られたN-Flag-OPD.LMB3-
2ビオチンDNA断片(OPD)またはM.HaeIII.LMB3-2ビオチンDNA断片(M.HaeIII)と結
合したマイクロビーズ(R1でゲートをかけた)からの蛍光。C:Bと同様であるが、2
5μM EtNP-Bz-Glu-ケージドビオチンと反応させた。
ンの水性区画およびバルク溶液中で基質で標識されたミクロスフェアの蛍光特性
の変化を生じさせる反応を触媒する。
リー分析。
。 A:分取する前および後のサンプル#1〜#4。B: 96-ウェルプレートに分取されたサ
ンプル#3から分取された個々のビーズより回収された遺伝子。C: 96-ウェルプレ
ートに分取されたサンプル#4から分取された個々のビーズより回収された遺伝子
。DNAマーカー(M)はφX174-HaeIII消化物である。
Claims (44)
- 【請求項1】 所望の活性を有する遺伝子産物をコードする1つ以上の遺伝子エ
レメントを単離する方法であって、その発現により該遺伝子エレメントの光学特
性が直接または間接的に改変されるものであり、 (a) 遺伝子エレメントをマイクロカプセル内に区画化するステップ; (b) マイクロカプセル内で該遺伝子エレメントを発現させ、それらの各遺伝子産
物を産生させるステップ; (c) 遺伝子エレメントの光学特性の変化により、所望の活性を有する遺伝子産物
を産生する遺伝子エレメントを分取するステップ; を含む上記方法。 - 【請求項2】 ステップ(b)において、マイクロカプセル内の所望の遺伝子産物
の活性により、直接または間接的に遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントが
修飾され、遺伝子エレメントの単離が可能となる、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 マイクロカプセル内の遺伝子エレメントの修飾が該遺伝子エレメ
ントの光学特性の変化を誘導する、請求項2に記載の方法。 - 【請求項4】 遺伝子エレメントの修飾により、マイクロカプセルの外部で該遺
伝子エレメントがさらに修飾され、その光学特性の変化を誘導することが可能と
なる、請求項2に記載の方法。 - 【請求項5】 遺伝子エレメントの一部がリガンドであり、マイクロカプセル内
の所望の遺伝子産物が直接または間接的に該リガンドに結合することにより、遺
伝子エレメントの単離が可能となる、請求項2に記載の方法。 - 【請求項6】 リガンドもまた遺伝子エレメントによりコードされる、請求項5
に記載の方法。 - 【請求項7】 遺伝子エレメントの一部が基質であり、マイクロカプセル内の所
望の遺伝子産物の活性により該基質が、遺伝子エレメントの一部として保持され
ることにより該遺伝子エレメントの単離を可能にする生成物に、直接または間接
的に変換される、請求項2に記載の方法。 - 【請求項8】 マイクロカプセル内の所望の遺伝子産物の活性による生成物が、
遺伝子エレメントと複合体を形成することにより遺伝子エレメントの単離を可能
にする生成物の産生を直接または間接的にもたらす、請求項2に記載の方法。 - 【請求項9】 マイクロカプセル内の所望の遺伝子産物の活性により、直接また
は間接的に区画内で第2の遺伝子の発現の変化をもたらし、該第2の遺伝子の産
物の活性により、遺伝子エレメントの光学特性の変化を用いる遺伝子エレメント
の単離が可能となる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項10】 ステップ(b)が; マイクロカプセル内で遺伝子エレメントを発現させ、そのそれぞれの遺伝子産
物を産生させ、該遺伝子産物をそれらをコードする遺伝子エレメントに連結させ
、その結果形成される複合体を単離することを含む、請求項1に記載の方法。 - 【請求項11】 ステップ(c)において、前記複合体の変化した光学特性に基づ
いて該複合体を直接分取し、所望の活性を有する遺伝子産物をコードする遺伝子
エレメントを単離する、請求項10に記載の方法。 - 【請求項12】 ステップ(c)において、前記複合体がさらに反応して、遺伝子
エレメントの光学特性の、複合体中の所望の活性を有する遺伝子産物の存在に依
存する条件的変化を誘導する、請求項10に記載の方法。 - 【請求項13】 所望の活性を有する遺伝子産物をコードする遺伝子エレメント
を単離するために前記複合体をさらなる区画化ステップに供する、請求項10に記
載の方法。 - 【請求項14】 遺伝子エレメントの光学特性の変化が特有の光学特性を有する
遺伝子産物が遺伝子エレメントに結合することに起因する、請求項1に記載の方
法。 - 【請求項15】 遺伝子エレメントの光学特性の変化が特有の光学特性を有する
リガンドが遺伝子産物と結合することに起因する、請求項1に記載の方法。 - 【請求項16】 遺伝子エレメントの光学特性の変化がリガンドに結合した際の
遺伝子産物の光学特性の変化に起因する、請求項1に記載の方法。 - 【請求項17】 遺伝子エレメントの光学特性の変化が、遺伝子産物が結合した
際のリガンドの光学特性の変化に起因する、請求項1に記載の方法。 - 【請求項18】 遺伝子エレメントの光学特性の変化が、結合した際のリガンド
および遺伝子産物の双方の光学特性の変化に起因する、請求項1に記載の方法。 - 【請求項19】 遺伝子エレメントの光学特性の変化が、選択された反応の基質
および生成物の異なる光学特性に起因する、請求項1に記載の方法。 - 【請求項20】 基質および生成物の双方が同様の光学特性を有するが、選択さ
れた反応の生成物だけが遺伝子エレメントと結合または反応するが、基質はそれ
と結合または反応せず、そのことにより遺伝子エレメントの光学特性が変化する
、請求項1に記載の方法。 - 【請求項21】 さらに別の試薬が、遺伝子エレメントに結合した生成物と特異
的に結合または特異的に反応するが、基質とは結合または反応せず、そのことに
より遺伝子エレメントの光学特性を変化する、請求項1に記載の方法。 - 【請求項22】 遺伝子産物の所望ではない活性により遺伝子エレメントの所望
の活性により生じるものとは異なる光学特性の変化が起こる、請求項1〜22のい
ずれか1項に記載の方法。 - 【請求項23】 所望ではない活性により起こる光学的変化を、遺伝子エレメン
トのネガティブな選択に用いる、請求項22に記載の方法。 - 【請求項24】 ネガティブな選択をポジティブな選択と組合せて反応特異性を
改善する、請求項22に記載の方法。 - 【請求項25】 改善される反応特異性が結合特異性の改善である、請求項24に
記載の方法。 - 【請求項26】 改善される反応特異性が、基質ならびに/または生成物に対す
る部位および/もしくは立体選択性の改善である、請求項24に記載の方法。 - 【請求項27】 遺伝子産物のレパートリーをコードする遺伝子エレメントのラ
イブラリーから遺伝子エレメントが単離される、請求項1〜26のいずれか1項に
記載の方法。 - 【請求項28】 各遺伝子エレメントが2以上の遺伝子をコードし、各遺伝子産
物が、遺伝子エレメントの光学特性が改変されることにより遺伝子エレメントの
分取を可能とするような所望の活性を有している、請求項1〜27のいずれか1項
に記載の方法。 - 【請求項29】 各遺伝子エレメントが2以上の遺伝子をコードし、該遺伝子産
物がマイクロカプセル内で互いに結合し、遺伝子エレメントの光学特性を改変す
ることにより遺伝子エレメントの分取が可能となる、請求項1〜28のいずれか1
項に記載の方法。 - 【請求項30】 付加的ステップ (d) ステップ(c)において単離された遺伝子エレメント中に1つ以上の変異を導入
すること、 をさらに含む、請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項31】 ステップ(a)〜(d)の1つ以上を反復することをさらに含む、請
求項1〜30のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項32】 遺伝子エレメントを増幅することをさらに含む、請求項1〜31
のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項33】 油をベースとする媒体中で水性溶液の油中水型型エマルジョン
を形成することによりマイクロカプセル化が達成される、請求項1に記載の方法
。 - 【請求項34】 遺伝子エレメントがマイクロビーズに結合する遺伝子を含む、
請求項1に記載の方法。 - 【請求項35】 マイクロビーズが非磁性、磁性、または常磁性である、請求項
1に記載の方法。 - 【請求項36】 遺伝子エレメントの蛍光の変化を検出することにより遺伝子エ
レメントを分取する、請求項1に記載の方法。 - 【請求項37】 蛍光活性化セルソーター(FACS)、またはこれに類似した装置を
用いて、遺伝子エレメントを分取する、請求項36に記載の方法。 - 【請求項38】 基質および生成物の異なる蛍光特性が、蛍光共鳴エネルギー移
動(FRET)によるものである、請求項36に記載の方法。 - 【請求項39】 1種以上の試薬を油相に添加することによりマイクロカプセル
内の環境を調整する、請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項40】 所望の遺伝子産物の活性により直接または間接的に修飾された
遺伝子エレメントを、チラミドシグナル増幅(TSA(商標); NEN)によりさらに修
飾して該遺伝子エレメントの光学特性を直接または間接的に変化させることによ
り、遺伝子エレメントの分離が可能となる、請求項1〜39のいずれか1項に記載
の方法。 - 【請求項41】 請求項1〜40のいずれか1項に記載の方法により単離される産
物。 - 【請求項42】 遺伝子産物を調製する方法であって、 (a) 遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントを調製するステップ; (b) 遺伝子エレメントをマイクロカプセル中へ区画化するステップ; (c) マイクロカプセル内で遺伝子エレメントを発現させ、それらの各遺伝子産物
を産生させるステップ; (d)光学特性の変化を用いて、所望の活性を有する遺伝子産物を産生する遺伝子
エレメントを分取するステップ; (e) 該所望の活性を有する遺伝子産物を発現させるステップ; を含む、上記方法。 - 【請求項43】 遺伝子産物の活性を調節することができる1つ以上の化合物を
スクリーニングする方法であって、 (a) 遺伝子産物をコードする遺伝子エレメントのレパートリーを調製するステッ
プ; (b) 該遺伝子エレメントをマイクロカプセル中へ区画化するステップ; (c) マイクロカプセル内で該遺伝子エレメントを発現させ、それらの各遺伝子産
物を産生させるステップ; (d)光学特性の変化を用いて、所望の活性を有する遺伝子産物を産生する遺伝子
エレメントを分取するステップ; (e) 所望の活性を有する遺伝子産物を化合物と接触させ、化合物による遺伝子産
物の活性の調節をモニターするステップ;および を含む、上記方法。 - 【請求項44】 化合物を調製する方法であって、 (a) 少なくとも1つのステップがポリペプチドにより促進される合成方法を提供
するステップ; (b) 該ステップを促進するポリペプチドの変異体をコードする遺伝子エレメント
を調製するステップ; (c) マイクロカプセル内に該遺伝子エレメントを区画化するステップ; (d) マイクロカプセル内で該遺伝子エレメントを発現させ、それぞれの遺伝子産
物を産生させるステップ; (e)光学特性の変化を用いて、所望の活性を有するポリペプチド遺伝子産物を産
生する遺伝子エレメントを分取するステップ;および (f) ステップ(e)で関連する合成ステップを促進すると同定されたポリペプチド
遺伝子産物を用いて化合物を調製するステップ; を含む、上記方法。
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