JP2002179939A - 多環式染料 - Google Patents

多環式染料

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JP2002179939A
JP2002179939A JP2001308836A JP2001308836A JP2002179939A JP 2002179939 A JP2002179939 A JP 2002179939A JP 2001308836 A JP2001308836 A JP 2001308836A JP 2001308836 A JP2001308836 A JP 2001308836A JP 2002179939 A JP2002179939 A JP 2002179939A
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alkyl
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hydrogen
polycyclic dye
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JP2001308836A
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English (en)
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Nigel Hall
ホール ニジェール
Ronald W Kenyon
ダブリュー ケニヨン ロナルド
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Dystar Textilfarben GmbH and Co Deutschland KG
Original Assignee
Dystar Textilfarben GmbH and Co Deutschland KG
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B57/00Other synthetic dyes of known constitution
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/54Improvements relating to the production of bulk chemicals using solvents, e.g. supercritical solvents or ionic liquids

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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた均染性とビルドアップ性を有する新規な
染料を提供する。 【解決手段】 式(I)で表わされる多環式染料。 【化1】 式中、R1、R2、R4、およびR5は、それぞれ独立し
て、水素、アルキル、またはアルコキシであり、R
3は、水素、アルキル、場合により置換されているアル
コキシ、またはアミノであり、そしてYは、直鎖または
分枝鎖のC1〜8アルキレン基である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多環式染料、特
に、3,7−ジフェニルベンゾジフラノン染料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】欧州特許公開第0363034号には、
3,7−ジフェニルベンゾジフラノン染料の調製につい
て開示されており、また欧州特許公開第0469723
号には、熱転写捺染におけるそのような染料の使用につ
いて開示されている。欧州特許公開第0363034号
に開示されている染料は、下記の一般式を有する。
【化11】 〔式中、Wは、−NR12または−OR3であり;R
3は、H、または場合により置換されているアルキル
基、アルケニル基、シクロアルキル基、もしくはアラル
キル基であり;R1およびR2は、それぞれ独立して、
H、または場合により置換されているアルキル基、アル
ケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、もしくは
アリール基であるか;あるいはR1またはR2は、それら
が結合している窒素原子と一緒になって、複素環を形成
するか;あるいはR1またはR2は、該窒素原子および環
B中の隣接炭素原子と一緒になって、複素環を形成し、
環Aは、無置換であるかまたは1〜3個の基で置換され
ており、環Bは、基Wを除いて無置換であるかまたは1
もしくは2個の更なる基で置換されており;Z1および
2は、それぞれ独立して、−O−、−S−、または−
NY−{式中、Yは、H、場合により置換されている炭
化水素基、もしくはアシル基である。}であり;そして
1およびX2は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、
シアノ、アルキル、アリール、カルバモイル、スルファ
モイル、COOH、およびカルボン酸エステルであ
る。〕上記の基Wに加えて環Bに置換されうる多くの基
のうちの一つは、ヒドロキシアルキルオキシ基である。
【0003】欧州特許公開第0492893号には、そ
れぞれ下記の式で表わされる染料の混合物が開示されて
いる。
【化12】 〔式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素、ニ
トロ、ハロゲン、C1〜6−アルキル、C1〜6−アルコキ
シ、フェニル、フェノキシ、C1〜6−アルコキシフェニ
ル、シアノ、−COOR、−SR、ヒドロキシ、−OC
OC1〜6−アルキル、−SO2OH、−SO2Cl、−S
21〜6−アルキル、−NR2、−CONR2、−OC
1〜6−アルキル−COOR5、−OC1〜6−アルキルO
5、−OC1〜6−アルキルOR5OR5、−OC1〜6
アルキルOCOR5、−OC2〜6−アルケニル、−OC
1〜6−アルキル−Z、−OC1〜6−アルキルOC1〜6
アルキル−Z、および−OC1〜6−アルキルSC1〜6
アルキル−Z{式中、Zは、5、6、または7員の飽和
または不飽和複素環残基である。}であり;R3、R4
5、およびR6は、それぞれ独立して、水素、C1〜6
アルキル、ハロゲン、およびC1〜6−アルコキシであ
り;ここで、各Rは、独立して、−H、C1〜6−アルキ
ル、またはフェニルであり、ここで、この混合物が、式
(XI){式中、R2は、−OC25であり、かつR1、R
3、R4、R5、およびR6は、いずれも、不在である。}
で表わされる1種の化合物と、式(XI){式中、R
2は、n−プロポキシであり、かつR1、R3、R4
5、およびR6は、いずれも、不在である。}で表わさ
れる1種の化合物と、4−[1−シアノメチル−4,5
−ジシアノイミダズ−2−イルアゾ]N−エチル−N−
(エトキシカルボニル−プロピル)アミノベンゼンとを
含有する場合を除いて、各R5は、独立して、H、C
1〜6−アルキル、−C1〜6−アルキル−C1 〜6−アルコ
キシ、またはフェニルである。〕
【0004】欧州特許公開第0371223号には、下
記の式で表わされる一群の3,7−ジフェニルベンゾジ
フランが開示されている。
【化13】 〔式中、AおよびBは、それぞれ独立して、水素、C1
〜C4アルキル基、またはC1〜C4アルコキシ基であ
り;Yは、水素、C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコ
キシ基、または式−O−R 2−X−R1で表わされる基で
あるか;あるいはYおよびBは、互いに一緒になって、
メチレンジオキシ基を形成し;R1は、C1〜C4アルキ
ル基、フェニル基、またはC3もしくはC4アルケニル基
であり;R2は、無置換であるかまたはメチル基、メト
キシメチル基、もしくはエトキシメチル基で置換されて
いるエチレン基、無置換であるかまたはヒドロキシ基、
1〜C4アルキルカルボニルオキシ基、もしくはメチル
基で置換されているプロピレン基、あるいは無置換であ
るかまたはヒドロキシ基、C1〜C4アルキルカルボニル
オキシ基、もしくはC1〜C4アルコキシ基で置換されて
いるC4〜C8アルキレン基であり;Xは、−O−、−S
−、−SO−、−SO2−、または−N(R3){式中、
3は、水素原子またはC1〜C4アルキル基である。}
で表わされる二価基であり;但し、Xが−O−または−
S−で表わされる二価基でありかつYおよびBが互いに
一緒になってメチレンジオキシ基を形成しない場合、な
らびにR2が無置換エチレン基または無置換プロピレン
基である場合、それぞれ、R1は、C3もしくはC4アル
キルもしくはアルケニル基、またはC1〜C4アルキル基
である。そのような染料において、−O−R2−X−R1
基は、アルコキシアルコキシ基であってもよい。〕
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、驚くべきこ
とに、3−フェニル基および7−フェニル基のうちの少
なくとも一方の4位にヒドロキシアルコキシ基を有する
3,7−ジフェニルベンゾジフラノン染料が、4−アル
コキシ基を含有する対応する染料と比較して改良された
均染性を呈し、かつ4−ヒドロキシ基を含有する対応す
る染料と比較して改良されたビルドアップ性を呈するこ
とを見いだした。
【0006】かくして、本発明は、式(I)
【化14】 〔式中、R1、R2、R4、およびR5は、それぞれ独立し
て、水素、アルキル、またはアルコキシであり;R
3は、水素、アルキル、場合により置換されているアル
コキシ、またはアミノであり;そしてYは、直鎖状また
は分枝状C1〜8アルキレン基である。〕で表わされる多
環式染料を提供する。
【0007】R1〜R5のそれぞれのアルキル基またはア
ルコキシ基のアルキル部分は、好ましくはC1〜6アルキ
ル基または部分、より好ましくはC1〜4アルキル基また
は部分である。C1〜4アルキル基または部分は、直鎖状
または分枝状であってよく、具体的には、メチル、エチ
ル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブ
チル、sec.ブチル、またはtert.−ブチルが挙
げられる。
【0008】好ましくは、式(I)中で、R2、R4、お
よびR5は、いずれも水素であり;R1は、水素、メチ
ル、またはエチルであり;R3は、水素、アルキル、ま
たはアルコキシであり;そしてYは、直鎖状または分枝
状C2〜5アルキレン基である。
【0009】特に好ましい3,7−ジフェニルベンゾジ
フラノン染料は、それぞれ下記の式(Ia)、(Ib)、お
よび(Ic)を有する。
【化15】
【0010】式(I)に属するもう一つの好ましい一群
の染料では、R3は、(a)式−OR6CO27OR
8〔式中、R6およびR7は、それぞれ独立して、直鎖状
または分枝状C1〜6アルキレン基であり、R8は、C
1〜6アルキル基である。〕で表わされる置換アルコキシ
基;あるいは、(b)式−OR9OH〔式中、R9は、直
鎖状または分枝状C1〜8アルキレン基である。〕で表わ
される置換アルコキシ基;あるいは(c)テトラヒドロ
フルフリル基またはテトラヒドロピラン−2−イルメチ
ル基を置換基とする置換アルコキシ基;であり、特に好
ましい置換アルコキシ基は、テトラヒドロフルフリルオ
キシ基である。
【0011】先に定義した式(I)で表わされる3,7
−ジフェニルベンゾジフラノン染料は、本発明の方法の
態様に従って調製することが可能である。この方法に
は、式(II)、
【化16】 〔式中、R3、R4、およびR5は、それぞれ、先に定義
した通りである。〕で表わされる化合物を式(III)、
【化17】 〔式中、Aは、ヒドロキシル、(C1〜4アルキル)カル
ボニルオキシ、またはハロゲンであり;Bは、水素、C
1〜4アルキル、またはアリールであり;R10は、C1〜4
アルキルまたはフェニル基であり;そしてR1、R2、お
よびYは、それぞれ、先に定義した通りである。〕で表
わされるマンデル酸誘導体と反応させて2,6−ジオキ
ソ−2,3,6,7−テトラヒドロベンゾジフラノン誘
導体(IV)を形成し、この誘導体(IV)を酸化して対応
する2,6−ジオキソ−2,3−ジヒドロベンゾジフラ
ノン誘導体(V)を取得し、そしてこの誘導体(V)を脱
アシルして先の式(I)で表わされる多環式染料を生成
することが含まれる。ハロゲンは、好ましくは、フッ
素、塩素、または臭素である。アリールは、好ましく
は、フェニルまたは置換フェニルである。特に好ましく
は、式(III)において、Aはヒドロキシルであり、B
は水素であり、そしてR10はメチルである。
【0012】式(II)で表わされる化合物と式(III)
で表わされるマンデル酸誘導体との反応は、好ましく
は、硫酸、p−トルエンスルホン酸、またはドデシルベ
ンゼンスルホン酸などの酸触媒の存在下で、好ましくは
50〜70℃の温度で、好ましくは3〜5時間かけて行
われる。
【0013】酸化反応は、好ましくは40〜60℃の温
度で、好ましくは15〜45分間にわたって行われる。
特に好ましい酸化剤は、クロラニル、過酸化水素、およ
び過硫酸アンモニウムである。
【0014】脱アシル処理は、好ましくは80〜100
℃の温度で、好ましくは1/2時間〜2時間かけて、よ
り好ましくは2−エトキシエタノールまたはジメチルホ
ルムアミドのような極性溶剤中で行われる。特に好まし
い脱アシル剤は、塩酸または硫酸である。
【0015】先に提示および定義した式(I)で表わさ
れる多環式染料を調製する他の方法には、以下の方法が
ある。すなわち、式(VI)、
【化18】 〔式中、R1、R2、R3、R4、およびR5は、それぞ
れ、先に定義した通りである。〕で表わされる化合物を
式(VII)、
【化19】 〔式中、Yは、先に定義した通りであり;R10は、C
1〜4アルキル基またはフェニル基であり;そしてXは、
ハロゲン原子である。〕で表わされるアルキル化剤と反
応させて式(VIII)、
【化20】 〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、R10、およびY
は、それぞれ、先に定義した通りである。〕で表わされ
るアシル−2,6−ジアゾ−2,3,6,7−テトラヒ
ドロベンゾジフラン誘導体を取得し、そしてこの誘導体
(VIII)を脱アシルして先の式(I)で表わされる多環
式染料を生成する。
【0016】式(VII)において、好ましくは、Xは臭
素であり、そしてR10はメチルである。
【0017】典型的には、アルキル化剤は、2−ブロモ
エチルアセテート、4−ブロモブチルアセテート、また
は5−ブロモペンチルアセテートであってよい。
【0018】アルキル化反応は、好ましくは、トルエ
ン、スルホラン、またはジメチルホルムアミドなどの溶
剤の存在下で、より好ましくは還流下で、例えば2〜5
時間かけて行われる。
【0019】また、アルキル化反応は、好ましくは、炭
酸カルシウム、炭酸カリウム、またはジシロヘキシルア
ミンなどの塩基の存在下で行われる。
【0020】化合物(VIII)の脱アシルは、化合物
(V)の脱アシルに関して先に述べた方法と同じように
して行うことが可能であり、この場合にも、好ましくは
80〜100℃の温度で、好ましくは1/2時間〜2時
間かけて、より好ましくは2−エトキシエタノールまた
はジメチルホルムアミドのような極性溶剤中で行われ
る。特に好ましい脱アシル剤は、塩酸または硫酸であ
る。
【0021】それほど好ましいものではないが、更に他
の代替方法では、式(VI)で表わされるヒドロキシフェ
ニル化合物を式 X−Y−OH 〔式中、XおよびYは、先に定義した通りである。具体
例としては、2−ブロモ−エタノール、4-ブロモブタ
ノール、5-ブロモペンタノール、3-クロロプロパノー
ル、または6−クロロヘキサノールが挙げられる。〕で
表わされるハロアルカノールと直接反応させることによ
り、式(I)で表わされる化合物を得ることが可能であ
る。
【0022】式(VI)で表わされるヒドロキシフェニル
化合物は、欧州特許公開第0033583号(実施例2
6を参照されたい)に記載されているような公知の方法
により調製することが可能である。
【0023】本発明の更なる特徴によれば、繊維材料ま
たはそのブレンド、特に、合成繊維材料またはその繊維
ブレンドを着色する方法が提供される。この方法には、
先に定義した多環式染料をこれらの材料に適用すること
が含まれる。
【0024】合成繊維材料は、二次セルロースアセテー
ト、セルローストリアセテート、ポリアミド、ポリアク
リロニトリル、および芳香族ポリエステルから選択する
ことが可能である。合成繊維材料は、好ましくは、ポリ
アミド、例えば、ポリヘキサメチレンアジパミド、また
は芳香族ポリエステル、特に、ポリエチレンテレフタレ
ートである。繊維ブレンドには、種々の合成繊維材料の
混合物、または合成繊維材料と天然繊維材料との混合物
が含まれていてもよい。好ましい繊維ブレンドとして
は、ポリエステルセルロース、例えば、ポリエステル−
綿、およびポリエステル−エラスタン(elastan
e)(「エラスタン」とは、ポリウレタン/ポリエーテ
ルブロックコポリマーであり、「Lycra」として市
販されている)のブレンドが挙げられる。繊維材料また
はそのブレンドは、フィラメント、ばら毛状繊維、糸、
または編布の形態であってよい。
【0025】本発明に係る染料は、場合により他の分散
染料と組み合わせて、合成繊維材料または繊維ブレンド
に分散染料を適用する際に慣用的に用いられる方法によ
り、合成繊維材料または繊維ブレンドに適用することが
可能である。
【0026】好適なプロセス条件としては、以下のもの
が挙げられる。 (i)pH4〜6.5、温度125℃〜140℃、10
〜120分間、および圧力1〜2バール、場合により金
属イオン封鎖剤添加の条件下での吸尽染色; (ii)pH4〜6.5、温度190℃〜225℃、1
5秒間〜5分間、場合により移染防止剤添加の条件下で
の連続染色; (iii)pH4〜6.5、高温蒸熱の場合は温度16
0℃〜185℃、4〜15分間、または乾熱によるベー
ク固着の場合は温度190℃〜225℃、15秒間〜5
分間、または加圧蒸熱の場合は温度120℃〜140
℃、圧力1〜2バール、10〜45分間、そして、場合
により染料を基準にして湿潤剤および増粘剤(例えば、
アルギン酸塩)の5〜100重量%添加の条件下での直
接捺染; (iv)pH4〜6.5、場合により移染防止剤添加お
よび増粘剤添加の条件下での抜染(繊維材料上への染料
のパジング、乾燥、およびオーバー捺染); (v)pH4〜6.5、温度95℃〜100℃、メチル
ナフタレン、ジフェニルアミン、または2−フェニルフ
ェノールのようなキャリヤーの使用、場合により金属イ
オン封鎖剤添加の条件下でのキャリヤー染色。
【0027】上記のプロセスのいずれにおいても、本発
明に係る染料は、水性媒質中に染料混合物を0.01〜
4重量%含有する分散物として適用される。
【0028】本発明の分散染料を水性媒質中に含む分散
物である組成物は、本発明の更なる特徴を形成する。こ
の組成物には、水性媒質中に染料の混合物を重量基準で
1%〜35%、典型的には5%〜30%含有させること
が可能である。この組成物は、好ましくはpH2〜7、
より好ましくはpH4〜6に緩衝される。
【0029】染料分散物には更に、着色用途で慣用的に
用いられる成分が含まれていてもよく、こうした成分と
しては、分散剤(例えば、リグノスルホネート、ナフタ
レンスルホン酸/ホルムアルデヒド縮合物、またはフェ
ノール/クレゾール/スルファニル酸/ホルムアルデヒ
ド縮合物)、界面活性剤、湿潤剤(例えば、スルホン化
またはリン酸処理されていてもよいアルキルアリールエ
トキシレート)、無機塩、脱泡剤(例えば、鉱油または
ノナノール)、有機液体、および緩衝剤が挙げられる。
分散剤は、染料の重量を基準にして10%〜200%の
量で存在させることが可能である。湿潤剤は、染料の重
量を基準にして0%〜20%の量で使用することが可能
である。分散物は、水性媒質中でガラスビーズまたは砂
と一緒に染料をビーズ混練するか、あるいは混練された
染料の分散物を混合することによって、調製することが
可能である。
【0030】任意の追加の分散剤を添加した後、分散物
を乾燥させることにより、全着色剤を5〜60重量%含
有する固体の物理的形態にすることが可能である。
【0031】上記の適用方法のほかに、本発明の染料
は、インクジェット捺染により、合成繊維材料および繊
維ブレンドに適用することも可能であり、この場合、捺
染を助長するために、場合により基材は前処理される。
インクジェット適用の場合、適用媒質には、水および水
溶性有機溶剤が、好ましくは1:99〜99:1、より
好ましくは1:95〜50:50、特に10:90〜4
0:60の範囲の重量比で含まれていてもよい。水溶性
有機溶剤には、好ましくは、C1〜4−アルカノール(特
に、メタノールまたはエタノール)、ケトン(特に、ア
セトン、メチルエチルケトン、2−ピロリドン、または
N−メチルピロリドン)、グリコール(特に、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリ
コール、ブタン−2,3−ジオール、チオジグリコー
ル、またはジエチレングリコール)、グリコールエーテ
ルまたはジエチレングリコールモノメチルエーテル、尿
素、スルホン(特に、ビス−(2−ヒドロキシエチル)
スルホン)、あるいはそれらの混合物が含まれる。
【0032】染料はまた、超臨界二酸化炭素などの超臨
界流動溶剤を用いて繊維材料に適用することも可能であ
る。このとき、場合により染料配合剤を省略してもよ
い。
【0033】
【実施例】次に、以下の実施例を参照して、本発明の好
ましい実施形態についてより詳細に説明する。ここで、
パーセントはいずれも、特に記載のない限り、重量基準
である。
【0034】(実施例1)
【化21】
【0035】5−ヒドロキシ−2−オキソ−3−フェニ
ル−2,3−ジヒドロベンゾフラン(4.5部)と、4
−(4−アセトキシブトキシ)マンデル酸(6.0部)
と、酢酸と硫酸との混合物(40部;95:5vol/
vol)と、からなる混合物を、60℃で4時間加熱し
た。クロラニル(4.6部)を添加し、そしてその混合
物を40℃で30分間攪拌した。反応混合物をメタノー
ル(50部)で希釈し、周囲条件で30分間攪拌し、そ
して生成物を濾過して単離することにより、3−フェニ
ル−7−(4−(4−アセトキシブトキシ)フェニル)
−2,6−ジオキソ−2,6−ジヒドロベンゾ[1:2
−b,4:5−b’]ジフラン(5.5部)を得た。上
記生成物(5.5部)を2−エトキシエタノール(50
部)とHCl(10部;34%溶液)との混合物と一緒
に90℃で1時間攪拌した。次いで、メタノール(10
0部)を40℃で添加し、そして生成物を濾過して単離
することにより3−フェニル−7−(4−(4−ヒドロ
キシブトキシ)フェニル)−2,6−ジオキソ−2,6
−ジヒドロベンゾ[1:2−b,4:5−b’]ジフラ
ン(2.8部)を得た。max=501nm(ジクロロ
メタン)。水性分散物としてポリエステルに適用したと
ころ、この生成物は、優れたビルドアップ性および均染
性と共に鮮やかな中間赤色色調を与えた。
【0036】(実施例2)
【化22】
【0037】3−フェニル−7−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−2,6−ジヒドロベンゾ[1:2−b,4:5
−b’]ジフラン(10.7部)と、5−ブロモペンチ
ルアセテート(7.4部)と、炭酸カリウム(4.5
部)と、ジメチルホルムアミド(200部)との混合物
を還流下で3時間攪拌した。5−ブロモペンチルアセテ
ートの追加分(1.7部)を添加し、そして混合物を還
流下で更に2時間攪拌した。混合物を冷却し、生成物を
濾過して単離し、そして冷水(60部)で洗浄すること
により、湿気のあるペースト(9.8部)を得た。上記
ペーストを2−エトキシエタノール(100部)と34
%塩酸(25部)との混合物と一緒に攪拌した状態に
し、そして混合物を130℃で3時間加熱した。生成物
を熱時濾過し、冷水(90部)で洗浄し、そして乾燥さ
せることにより、3−フェニル−7−(4−(5−ヒド
ロキシペントキシ)フェニル)−2,6−ジオキソ−
2,6−ジヒドロベンゾ[1:2−b,4:5−b’]
ジフラン(3.5部)を得た。max=503nm(ジ
クロロメタン)。水性分散物としてポリエステルに適用
したところ、この生成物は、優れたビルドアップ性およ
び均染性と共に鮮やかな中間赤色色調を与えた。
【0038】(実施例3−10)実施例2に記載した手
順により、以下の式で表わされる染料を調製した。
【化23】
【0039】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06P 3/54 D06P 3/54 Z 3/82 3/82 E 5/00 111 5/00 111A (72)発明者 ロナルド ダブリュー ケニヨン イギリス国、 ドーセット DT6 4L U、 ブリットポート、 シプトン ゴー ジ、1 グリーンヘイズ、 ザ ヘブン Fターム(参考) 4C071 AA01 AA08 BB01 BB05 CC12 EE05 FF15 GG03 JJ01 KK02 LL04 4H056 DD15 DD29 EA13 EA16 FA01 4H057 AA02 BA01 DA01 DA31 GA04 GA06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)で表わされることを特徴とする
    多環式染料。 【化1】 〔式中、 R1、R2、R4、およびR5は、それぞれ独立して、水
    素、アルキル、またはアルコキシであり;R3は、水
    素、アルキル、場合により置換されているアルコキシ、
    またはアミノであり;そしてYは、直鎖または分枝鎖の
    1〜8アルキレン基である。〕
  2. 【請求項2】 前記式(I)中、 R2、R4、およびR5が、いずれも、水素であり;R
    1が、水素、メチル、またはエチルであり;R3が、水
    素、アルキル、またはアルコキシであり;そしてYが、
    直鎖状または分枝状C2〜5アルキレン基である、請求項
    1に記載の多環式染料。
  3. 【請求項3】 式(Ia)で表わされる多環式染料。 【化2】
  4. 【請求項4】 式(Ib)で表わされる多環式染料。 【化3】
  5. 【請求項5】 前記R3が以下の置換アルコキシ基であ
    る、請求項1に記載の多環式染料。 (a)式−OR6CO27OR8〔式中、R6およびR
    7は、それぞれ独立して、直鎖状または分枝状C1〜6
    ルキレン基であり、R8は、C1〜6アルキル基であ
    る。〕で表わされる置換アルコキシ基;あるいは (b)式−OR9OH〔式中、R9は、直鎖状または分枝
    状C1〜8アルキレン基である。〕で表わされる置換アル
    コキシ基;あるいは (c)テトラヒドロフルフリル基またはテトラヒドロピ
    ラン−2−イルメチル基を置換基とする。
  6. 【請求項6】 式(I)、 【化4】 〔式中、 R1、R2、R4、およびR5は、それぞれ独立して、水
    素、アルキル、またはアルコキシであり;R3は、水
    素、アルキル、場合により置換されているアルコキシ、
    またはアミノであり;そしてYは、直鎖または分枝鎖の
    1〜8アルキレン基である。〕で表わされる多環式染料
    を調製する方法であって、 式(II)、 【化5】 〔式中、R3、R4、およびR5は、それぞれ、先に定義
    した通りである。〕で表わされる化合物を式(III)、 【化6】 〔式中、 Aは、ヒドロキシル、(C1〜4アルキル)カルボニルオ
    キシ、またはハロゲンであり;Bは、水素、C1〜4アル
    キル、またはアリールであり;R10は、C1〜4アルキル
    またはフェニル基であり;そしてR1、R2、およびY
    は、それぞれ、先に定義した通りである。〕で表わされ
    るマンデル酸誘導体と反応させて2,6−ジオキソ−
    2,3,6,7−テトラヒドロベンゾジフラン誘導体
    (IV)を形成し、この誘導体(IV)を酸化して対応する
    2,6−ジオキソ−2,3−ジヒドロベンゾジフラン誘
    導体(V)を取得し、そしてこの誘導体(V)を脱アシル
    して先の式(I)で表わされる多環式染料を生成するこ
    とを含むことを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 式(I)、 【化7】 〔式中、 R1、R2、R4、およびR5は、それぞれ独立して、水
    素、アルキル、またはアルコキシであり;R3は、水
    素、アルキル、場合により置換されているアルコキシ、
    またはアミノであり;そしてYは、直鎖または分枝鎖の
    1〜8アルキレン基である。〕で表わされる多環式染料
    を調製する方法であって、 式(VI)、 【化8】 〔式中、R1、R2、R3、R4、およびR5は、それぞ
    れ、先に定義した通りである。〕で表わされる化合物を
    式(VII)、 【化9】 〔式中、 Yは、請求項1に定義した通りであり;R10は、C1〜4
    アルキルまたはフェニル基であり;そしてXは、ハロゲ
    ン原子である。〕で表わされるアルキル化剤と反応させ
    て式(VIII)、 【化10】 〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、およびYは、それ
    ぞれ、請求項1に定義した通りであり、そしてR10は、
    先に定義した通りである。〕で表わされるアシル−2,
    6−ジアゾ−2,3,6,7−テトラヒドロベンゾジフ
    ラン誘導体を取得し、そしてこの誘導体(VIII)を脱ア
    シルして先の式(I)で表わされる多環式染料を生成す
    ることを含む方法。
  8. 【請求項8】 合成繊維材料またはその繊維ブレンドを
    着色する方法であって、請求項1〜5のいずれか1項に
    記載の多環式染料を該材料または該ブレンドに適用する
    ことを含む方法。
  9. 【請求項9】 水性媒質中に分散された請求項1〜5の
    いずれか1項に記載の多環式染料を含む組成物。
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