JP2002030405A - 高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材およびその製造方法 - Google Patents
高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材およびその製造方法Info
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Abstract
に暴露して使用する鋼材の耐食性を高めためっき鋼材と
その製造方法を提供する。 【解決手段】 めっき鋼材において、平均組成が、質量
%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:
2%以下、残部Znからなる凝固組織が柱状晶であるめ
っき層を有し、かつ前記めっき層−地鉄界面に質量%
で、Fe:25%以下、Al:30%以下、Mg:5%
以下、残部Znからなる厚さ20μm以下の合金層を有
する高耐食性めっき鋼材とその製造方法。
Description
事、魚網、フェンス等の屋外に暴露して使用する鋼材の
耐食性を高めためっき鋼材とその製造方法に関するもの
である。めっき鋼材としては、金網用鉄線、コンクリー
ト補強用ファイバー、橋梁用ワイヤ、PWSワイヤ、P
C鋼線、ロープ等のめっき鋼線、H型鋼、鋼矢板等の構
造用鋼材、ねじ、ボルト、スプリングなどの機械用部
品、鋼板等の鋼製品である。
は、亜鉛めっき鋼線や、これよりも耐食性に優れた亜鉛
−アルミニウム合金めっき鋼線が使用されている。この
亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼線は、一般に鋼線を洗
浄、脱脂等により清浄化処理し、次いで、フラックス処
理を行った後、第一段として亜鉛を主体とする溶融めっ
きを施し、次いで、第二段としてAl添加量10%のZ
n−Al合金浴にて溶融めっきするか、または、直接A
l添加量10%のZn−Al合金浴でめっきし、次い
で、めっき浴から垂直に引き上げて、冷却後、巻取る方
法で製造されている。
は、耐食性が良好なものであるが、その耐食性をより高
くするために、めっき厚を厚くするという方法がある。
所要のめっき厚を確保するための方法の一つに鋼線の移
動速度(線速)を上げて鋼線をめっき浴から高速で引き
上げ、溶融めっき合金の粘性により該鋼線に付着するめ
っき合金量を増やすという方法がある。しかし、この方
法では、高速化により、めっき鋼線の長手方向に直角の
断面においてめっき厚みの不均一が生じ易くなるので、
めっき設備上限界がある。そのため、現行のめっき設備
による亜鉛めっきや、Zn−Al合金による溶融めっき
においては、耐食性が十分とは言えず、めっき鋼線の長
寿命化の要望が強い今日、この要望を完全に満足させ得
ないという問題がある。
を添加して耐食性を高めたZn−Al−Mg合金系めっ
き組成が、特開平10−226865号公報に提案され
ている。このめっき組成に基づくめっき方法は、鋼板用
の薄目付けを前提としており、この方法を建造物、護岸
工事、魚網、フェンス等の屋外に暴露して使用する鋼線
に代表される厚めっき鋼線に適用した場合、めっき鋼線
の加工時にめっき層に割れが発生するという問題があ
る。また、特開平7−207421号公報には、Zn−
Al−Mg合金めっきを厚目付けする方法が記載されて
いるが、この方法をそのまま鋼線のめっきに適用した場
合には、Fe−Zn合金層が厚くなり、めっき鋼線の加
工時にFe−Zn合金層が割れたり、剥離を起こす等の
問題がある。
々な問題を踏まえ、溶融亜鉛合金めっきを施しためっき
鋼材、特に、めっき鋼線において、耐食性に優れ、該め
っき鋼線の加工時、めっき層および/またはめっき合金
層に、割れや剥離が起きないめっき鋼線とその製造方法
を提供することを目的とする。
を解決する手段について種々検討した結果、本発明に至
ったもので、その要旨は以下の通りである。 (1)めっき鋼材において、平均組成が、質量%で、A
l:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以
下、残部Znからなり、凝固組織が柱状晶であるめっき
層を有することを特徴とする高耐食性を有し加工性に優
れためっき鋼材。
質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、F
e:2%以下を含み、下記a,b,c,dの群のそれぞ
れの群から選ばれた一つまたは複数の元素を含み、残部
Znからなり、凝固組織が柱状晶であるめっき層を有す
ることを特徴とする高耐食性めっき鋼材。a:Ti,L
i,Be,Na,K,Ca,Cu,La,Hfのうち1
つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜1.0質量%
含む。 b:Mo,W,Nb,Taのうち1つまたは複数の元素
をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。 c:Pb,Biのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ
0.01〜0.2質量%含む。 d:Sr,V,Cr,Mn,Snのうち1つまたは複数
の元素をそれぞれ0.01〜0.5質量%含む。
質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、F
e:2%以下、残部Znからなり、凝固組織が柱状晶で
あるめっき層を有し、、かつ前記めっき層−地鉄界面に
質量%で、Fe:25%以下、Al:30%以下、M
g:5%以下、残部Znからなる厚さ20μm以下の合
金層を有することを特徴とする高耐食性を有し加工性に
優れためっき鋼材。
質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、F
e:2%以下、を含み、下記a,b,c,dの群のそれ
ぞれの群から選ばれた一つまたは複数の元素を含み残部
Znからなる凝固組織が柱状晶であるめっき層を有し、
かつ前記めっき層−地鉄界面に質量%で、Fe:25%
以下、Al:30%以下、Mg:5%以下、を含み、下
記a,b,c,dの群のそれぞれの群から選ばれた一つ
または複数元素を含み、残部Znからなる厚さ20μm
以下の合金層を有することを特徴とする高耐食性を有し
加工性に優れためっき鋼材。 a:Ti,Li,Be,Na,K,Ca,Cu,La,
Hfのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜
1.0質量%含む。 b:Mo,W,Nb,Taのうち1つまたは複数の元素
をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。 c:Pb,Biのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ
0.01〜0.2質量%含む。 d:Sr,V,Cr,Mn,Snのうち1つまたは複数
の元素をそれぞれ0.01〜0.5質量%含む。
主成分とするα相、Zn単相またはMg−Zn合金相か
らなるβ相、および、Zn−Al−Mg三元共晶相のそ
れぞれが存在することを特徴とする上記(1)〜(4)
の何れかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れため
っき鋼材。 (6)前記めっき層組織に、Al−Znを主成分とする
α相、Zn単相またはMg−Zn合金相からなるβ相、
および、Zn−Al−Mg三元共晶相のそれぞれが存在
し、かつβ相の体積率が20%以下であることを特徴と
する上記(1)〜(5)の何れかの項に記載の高耐食性
を有し加工性に優れためっき鋼材。
防食被覆のいずれか1種を有すことを特徴とする上記
(1)〜(6)の何れかに記載の高耐食性を有し加工性
に優れためっき鋼材。 (8)前記重防食被覆が、塩化ビニル、ポリエチレン、
ポリウレタン、フッ素樹脂から選ばれた少なくとも1種
の高分子化合物被覆であることを特徴とする上記(7)
記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。
ことを特徴とする上記(1)〜(8)の何れかの項に記
載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。 (10)めっき鋼材の製造方法において、鋼材に第一段
として、亜鉛を主体とする溶融亜鉛めっきを施し、次い
で、第二段として、めっき層の平均組成が、質量%で、
Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以
下、残部Znからなり、かつ前記めっき層−地鉄界面に
質量%で、Fe:25%以下、Al:30%以下、M
g:5%以下、残部Znからなる厚さ20μm以下の合
金層を形成するための溶融亜鉛合金めっきを施し、その
後冷却することにより前記めっき層の凝固組織を粒状晶
とすることを特徴とする高耐食性を有し加工性に優れた
めっき鋼材の製造方法。
冷却が、300℃/sec以上の冷却速度であることを
特徴とする上記(10)記載の高耐食性を有し加工性に
優れためっき鋼材の製造方法。 (12)前記第一段として施す溶融亜鉛めっきが、質量
%で、Al:3%以下、Mg:0.5%以下を含む溶融
亜鉛めっきであることを特徴とする上記(10)記載の
高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
きを施し、次いで、前記第二段としての溶融亜鉛合金め
っきを施す工程で、めっき鋼材をめっき浴から引き上げ
る部分を窒素ガスによりパージし、前記めっき浴表面お
よびめっき鋼材の酸化を防止することを特徴とする上記
(10)に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき
鋼材の製造方法。
きを、めっき浴浸漬時間20秒以下で施し、次いで、前
記第二段としての溶融亜鉛合金めっきを、めっき浴浸漬
時間20秒以下で施すことを特徴とする上記(10)に
記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造
方法。 (15)前記第二段の溶融亜鉛合金めっき後、めっき鋼
線を前記溶融亜鉛合金めっき浴から引き上げた直後に水
スプレー、気水噴霧、または水流の何れか1種の手段に
よる直接冷却により、めっき合金を凝固させることを特
徴とする上記(10)または(11)に記載の高耐食性
を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
開始温度をめっき合金の融点+20℃以下とすることを
特徴とする上記(10),(11)または(15)の何
れかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき
鋼材の製造方法。 (17)めっき鋼材の製造方法において、鋼材に第一段
として、亜鉛を主体とする溶融亜鉛めっきを施し、次い
で、第二段として、めっき鋼材において、平均組成が、
質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、F
e:2%以下を含み、下記a,b,c,dの群のそれぞ
れの群から選ばれた一つまたは複数の元素を含み、残部
Znからなり、凝固組織が柱状晶とすることを特徴とす
る高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方
法。 a:Ti,Li,Be,Na,K,Ca,Cu,La,
Hfのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜
1.0質量%含む。 b:Mo,W,Nb,Taのうち1つまたは複数の元素
をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。 c:Pb,Biのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ
0.01〜0.2質量%含む。 d:Sr,V,Cr,Mn,Snのうち1つまたは複数
の元素をそれぞれ0.01〜0.5質量%含む。
冷却が、300℃/sec以上の冷却速度であることを
特徴とする上記(17)記載の高耐食性を有し加工性に
優れためっき鋼材の製造方法。 (19)前記第一段としての溶融亜鉛めっきが、質量%
で、Al:3%以下、Mg:0.5%以下を含む溶融亜
鉛めっきであることを特徴とする上記(17)記載の高
耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
きを施し、次いで、前記第二段としての溶融亜鉛合金め
っきを施す工程で、めっき鋼材をめっき浴から引き上げ
る部分を窒素ガスによりパージし、前記めっき浴表面お
よびめっき鋼材の酸化を防止することを特徴とする上記
(17)記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼
材の製造方法。
きを、めっき浴浸漬時間20秒以下で施し、次いで、前
記第二段としての溶融亜鉛合金めっきを、めっき浴浸漬
時間20秒以下で施すことを特徴とする上記(17)記
載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方
法。 (22)前記第二段の溶融亜鉛合金めっき後、めっき鋼
材を前記溶融亜鉛合金めっき浴から引き上げた直後に水
スプレー、気水噴霧、または水流の何れか1種の手段に
よる直接冷却により、めっき合金を凝固させることを特
徴とする上記(17)または(18)記載の高耐食性を
有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。
開始温度をめっき合金の融点+20℃以下とすることを
特徴とする上記(17),(18)または(22)のい
ずれかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっ
き鋼材の製造方法。
にめっき鋼線を中心にして詳細に説明する。本発明のめ
っき鋼線において、めっき層の平均組成は、質量%で、
Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以
下、残部Znとしており、更に、前記めっき層−地鉄界
面に質量%で、Fe:25%以下、Al:30%以下、
Mg:5%以下、残部Znからなる厚さ20μm以下の
合金層を有している。また、本発明のめっき鋼線におい
ては、めっき層の平均組成は、質量%で、Al:4〜2
0%、Mg:0.8〜5%、Fe:2%以下に加えて、
耐食性向上元素、めっき硬さ向上元素、めっき組織微細
化元素、めっき加工性向上元素のいずれか一つまたは複
数の元素を含み、残部Znとしており、更に、前記めっ
き層−地鉄界面に質量%で、Fe:25%以下、Al:
30%以下、Mg:5%以下、残部Znからなる厚さ2
0μm以下の合金層を有している。先ず、めっき層を形
成する合金元素の役割りとその含有量について説明す
る。
他の元素の酸化防止効果があるが、4%未満の添加では
めっき浴中におけるMgの酸化防止効果が得られない。
また、Alを20%を超えて添加すると形成されるめっ
き層が硬く脆くなり、このため加工が行えなくなる。そ
のため、めっき層中のAl添加量の範囲は4〜20%と
する。鋼線のめっきの場合、厚目付けを行うため望まし
くは9〜14%とし、この範囲で安定しためっき層を得
ることができる。
し、このMgを含有する腐食生成物には腐食の進行を妨
げる作用があるので、Mgにはめっき合金の耐食性を向
上する効果がある。しかし、0.8%未満の添加では耐
食性向上の効果を得ることができず、一方、5%を超え
て添加するとめっき浴表面に酸化物が生成し易くなり、
ドロスを大量に発生してめっき操業が困難になる。Mg
が5%を超えるとドロス発生量が多くなり、ドロス除去
の頻度が高くなり、めっき操業が困難になった。耐食性
とドロス発生量の両立にため、Mg添加量の範囲は0.
8〜5%とする。
合、或いはめっき地金に不純物として存在する場合があ
るが、2%を超えると耐食性の低下を引き起こすため上
限を2%とした。なお、Feの添加量の下限は特に設け
ないが、場合によってはFeは含まれなくとも良い。ま
た、本発明においては、上記Al,Mg,Feに加え、
下記a,b,c,dの群のそれぞれの群から選ばれた一
つまたは複数の元素を含むことができる。 a:Ti,Li,Be,Na,K,Ca,Cu,La,
Hfのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜
1.0質量%含む。 b:Mo,W,Nb,Taのうち1つまたは複数の元素
をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。 c:Pb,Biのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ
0.01〜0.2質量%含む。 d:Sr,V,Cr,Mn,Snのうち1つまたは複数
の元素をそれぞれ0.01〜0.5質量%含む。
様の効果を持つ元素としてはLi,Be,Na,K,C
a,Cu,La,Hfなどがある。そのうち1つまたは
複数の元素を0.01〜0.5質量%添加することによ
り耐食性を向上させる。0.01%未満では効果が認め
られず、1.0%を越えるとめっきが凝固する際に相分
離をおこす可能性があるために0.01〜0.5%とす
る。
にくくする効果があり、同様の効果を持つものとしては
W,Nb,Taなどがあり、そのうち1つまたは複数の
元素を0.01〜0.2質量%添加することによりメッ
キ層の硬さを向上させ、傷つきにくくする。PbとBi
にはめっき表面の結晶を細かくする効果がある。めっき
面の大きい板や形鋼などのめっき鋼材においてめっき表
面にめっき合金の結晶が大きく成長して、模様のように
見えることがある。この現象を回避するためにZnおよ
びFeに固溶しないPb,Biを添加すると、めっき中
にて凝固の核となり微細な結晶成長を促進し、模様が発
生しない。この効果が得られる範囲が0.01〜0.2
質量%である。
向上させる効果がある。0.01%未満では効果が認め
られず、0.5%を越えると偏析が顕著となりめっき鋼
材を加工する際に割れやすくなるために0.01〜0.
5%とする。めっき層−地鉄界面には、Fe−Znを主
とする合金層が形成される。このFe−Zn合金層の構
造は厳密には、質量%で、Fe:25%以下、Al:3
0%以下、Mg:5%以下、残部Znからなる合金層で
あり、その厚さ20μm以下である。Fe−Zn合金層
は脆い性質があり、Feが25%を超えると加工時に合
金層が割れ、めっき剥離を引き起こすため上限を25%
とした。Feの好ましい添加量は2〜25%とする。こ
の合金層中にAlが存在することにより合金層に延性が
得られるが、30%を超えると硬化相を発生し、加工性
の低下をもたらすため上限を30%とした。Alの好ま
しい添加量は2〜30%とする。Mgには合金層の耐食
性向上効果があるが、同時にこの合金層の脆化をももた
らすので、脆化を起こさない上限が5%であるため5%
を上限とした。Mgの好ましい添加量は0.5〜5%と
する。
たり、合金層と地鉄界面または合金層とめっき界面が割
れ易くなる。めっき合金層の厚みが20μmを超えると
割れが多くなりめっきとして実用に耐えなくなる。この
合金層は本来めっき層より耐食性が劣るために厚みが薄
い方が望ましく、10μm以下、更に好ましくは3μm
以下が望ましいが、理想的にはこの合金層が存在しない
方が望ましい。上述した理由から合金層の厚みは加工性
を損なわない上限が20μmであるため、Fe−Zn合
金層の厚みは20μm以下とする。
めっき層の凝固組織は柱状晶を有するように製造され
る。めっき層の凝固組織を柱状晶化する目的は、めっき
鋼材に耐食性を付与するためである。この柱状晶組織
は、溶融亜鉛めっき後、更に溶融亜鉛合金めっき処理を
行い、その後冷却処理を冷却速度300℃/sec以上
で行うことによりめっき層の凝固組織を柱状晶化するこ
とができる。
した。めっき冷却速度は(a)350℃/sec、
(b)150℃/secである。図1(a)の本発明で
得られためっき層の凝固組織は柱状晶のめっき層の凝固
組織である。凝固時に発達した樹枝状組織の間に、微細
な粒状晶組織ができている。組織が細かくなり、耐食性
が低い組織が連続していないため表層から腐食が進行し
にくく耐食性が高い。図1(b)は粒状晶組織を呈して
いる。凝固組織単位の粒が大きいため、耐食性が低い組
織が存在した場合、表層から腐食が進行し易く樹枝状晶
に比べて耐食性が低い。
は、Al,Mgを主成分とするのでメッキ後の冷却によ
り、メッキ−地鉄界面に存在する合金層の外側のめっき
合金層(めっき層)中に、Al−Znを主成分とするα
相と、Zn単相またはMg−Zn合金相からなるβ相、
およびZn−Al−Mg三元共晶相を共存させることが
できる。このうち、Zn−Al−Mg三元共晶相が存在
することにより、腐食生成物の均一生成と腐食生成物に
よる腐食の進展防止効果が得られる。また、β相は、他
の相と比較して耐食性が劣るために、局部的な腐食を招
き易い。そして、β相の体積率が20%を超えると耐食
性の低下を招くのでその体積率は20%以下とする。
と、めっき−地鉄界面に存在するFe−Zn主体の合金
層の外側のめっき合金層(めっき層)の組織を柱状晶組
織とすることができることは図3に示した通りである。
めっき層を上記柱状晶組織にした場合、めっき中の生成
する各組織が細かくなり、加工性を多少犠牲にしても耐
食性の向上が顕著である。
二段めっき法を採用する。第一段として、亜鉛を主体と
する溶融亜鉛めっきを施しFe−Zn合金層を形成し、
次いで、第二段として、本発明で規定する平均組成を有
する溶融亜鉛合金めっきを施すことにより、本発明のめ
っき鋼材を効率的に得ることができる。第一段と溶融亜
鉛めっきで用いる溶融亜鉛としては、質量%で、Al:
3%以下、Mg:0.5%以下を含む溶融亜鉛合金も使
用できる。第一段の溶融亜鉛めっきでFe−Zn合金層
を得る場合、該Fe−Zn合金層中にAl,Mgが含ま
れると、めっき合金中にAl,Mgが入り易くなるとい
う効果がある。
は、めっき鋼材をめっき浴から引き上げる部分を窒素ガ
スによりパージし、めっき浴表面およびめっき鋼材の酸
化を防止することで、加工性の向上を図ることができ
る。めっき直後にめっき表面に酸化物が生成したり、或
いは、めっき浴表面に生成した酸化物が付着した場合、
めっき鋼材の加工時に酸化物を核としてめっきが割れる
ことがある。このため取り出し部の酸化防止は重要な要
素となる。酸化防止には、窒素の他にアルゴン、ヘリウ
ム等の不活性ガスを用いることも可能であるが、コスト
面からは窒素が最も優れている。
場合において、めっき合金の成長を適切なものにするに
は、第一段として亜鉛を主体とする溶融亜鉛めっきを、
めっき浴浸漬時間20秒以下で施し、次いで、第二段と
して溶融亜鉛合金めっきを、めっき浴浸漬時間20秒以
下で施すことが必要である。これより、長時間でめっき
を施すと、合金層の厚みが厚くなり20μmをを超えて
しまうので第一段として亜鉛を主体とする溶融めっき
を、めっき浴浸漬時間20秒以下で、次いで、第二段と
して溶融亜鉛合金めっきを、めっき浴浸漬時間20秒以
下で施す。
ては、めっき組織が微細化して柱状晶化するように30
0℃/sec以上の冷却速度で冷却可能な冷却手段を採
用すればよく、例えば、水スプレー、気水噴霧、または
水流の何れかの手段による直接冷却により、めっき合金
を凝固させる手段が採用されるが、好ましくは水スプレ
ー或いは気水噴霧により、前記冷却時の冷却開始温度を
めっき合金の融点+20℃とすることによりより安定し
ためっき層を得ることができる。
分組成としては、低炭素鋼の鋼材であれば適用可能であ
り、代表的には、質量%で、C:0.02〜0.25
%、Si:1%以下、Mn:0.6%以下、P:0.0
4%以下、S:0.04%以下、残部Feおよび不可避
的不純物からなる鋼材が好ましい。また、本発明におい
ては最終的にめっき鋼線表面に塗装被覆を施すか、或い
は塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、フッ素樹
脂から選ばれた少なくとも1種の高分子化合物被覆とし
ての重防食被覆を施すことにより更に耐食性を向上させ
ることができる。
説明したが、鋼板を始め鋼管や鋼構造物などにも十分適
用が可能であることは勿論である。
面に純Znメッキ施した4mm径の鋼線に、表1に示す条
件にてZn−Al−Mg系亜鉛合金メッキを施し評価し
た。比較としてメッキ組成、Fe−Zn合金層を変えた
ものを同様に評価した。メッキ組織の観察はメッキ線の
C断面を研磨後EPMAにて観察した。合金層の組成分
析はビーム径を2μmとして定量分析を行った。耐食性
は、250時間の連続塩水噴霧にて試験前後の重量差か
ら単位面積あたりメッキが腐食された量を腐食減量とし
た。本試験では20g/m2 以下を合格として合否を判
定した。
径の鋼線に6回巻き付け、その表面を目視観察により割
れの有無を判定した。また、割れ判定後のサンプルにセ
ロハンテープを張り付けた後に、はがした際にメッキの
剥離の有無を観察し、割れが1本以下、剥離がないこと
を合格の条件とした。表1にメッキ組成、合金層組成お
よび厚みメッキの組織およびβ相体積率と耐食性、加工
性、メッキ浴のドロス生成との関係を示す。本発明例は
いずれも良好な耐食性、加工性を示し、ドロス生成も少
なかった。
範囲外のものである。比較例1,2はAlまたはMg量
が下限より低く耐食性が劣る。比較例3〜5はAl,M
gまたはFe量が上限より高く耐食性の低下をおこして
いる。比較例の6,7はメッキ合金層の厚みが本発明の
範囲外の場合であり、加工性が劣る結果となった。比較
例の8〜10は、メッキ組織中のβ相が本発明の範囲外
であり、耐食性が劣る。
たものである。同じ組成のメッキの冷却速度を変えて、
組織を粒状晶としたものと柱状晶としたメッキ鋼線を作
成し、250時間の連続塩水噴霧試験を行った。その結
果、いずれも基準は満たしているが、柱状晶より粒状晶
の方が伸線加工性に優れることが示された。
面に純Znメッキ施した4mm 径の鋼線に、表3に示す条件
にてZn−Al−Mg系亜鉛合金メッキを施し評価した。比較
としてメッキ組成、Fe-Zn 合金層を変えたものを同様に
評価した。メッキ組織の観察はメッキ線のC断面を研磨
後EPMAにて観察した。合金層の組成分析はビーム径
を2μmとして定量分析を行った。耐食性は、250時
間の連続塩水噴霧にて試験前後の重量差から単位面積あ
たりメッキが腐食された量を腐食減量とした。本試験で
は20g/m2以下を合格として合否を判定した。
m径の鋼線に6回巻き付け、その表面を目視観察により
割れの有無を判定した。また、割れ判定後のサンプルに
セロハンテープを張り付けた後に、はがした際にメッキ
の剥離の有無を観察し、割れが1本以下、剥離がないこ
とを合格の条件とした。表4にメッキ組成、合金層組成
および厚みメッキの組織およびβ相体積率と耐食性、加
工性、メッキ浴のドロス生成との関係を示す。本発明例
はいずれも良好な耐食性、加工性を示し、ドロス生成も
少なかった。
発明範囲外のものである。比較例11、12はAlまた
はMg量が下限より低く耐食性が劣る。比較例13〜1
5はAl、MgまたはFe量が上限より高く耐食性の低
下をおこしている。比較例の16、17はメッキ合金層
の厚みが本発明の範囲外の場合であり、加工性が劣る結
果となった。比較例の18〜20は、メッキ組織中のβ
相が本発明の範囲外であり、耐食性が劣る。
たものである。同じ組成のメッキの冷却速度を変えて、
組織を粒状晶としたものと柱状晶としたメッキ鋼線を作
成し、250時間の連続塩水噴霧試験を行った。その結
果、いずれも基準は満たしているが、柱状晶より粒状晶
の方が伸線加工性に優れることが示された。
耐食性を有する加工性に優れた亜鉛めっき鋼材、特に、
亜鉛めっき鋼線を得ることができる。
織の断面を示す模式図であり、(b)は、粒状晶組織を
有するめっき鋼線の組織の断面を示す模式図である。
Claims (23)
- 【請求項1】 めっき鋼材において、平均組成が、質量
%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:
2%以下、残部Znからなり、凝固組織が柱状晶である
めっき層を有することを特徴とする高耐食性を有し加工
性に優れためっき鋼材。 - 【請求項2】 めっき鋼材において、平均組成が、質量
%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:
2%以下を含み、下記a,b,c,dの群のそれぞれの
群から選ばれた一つまたは複数の元素を含み、残部Zn
からなり、凝固組織が柱状晶であるめっき層を有するこ
とを特徴とする高耐食性めっき鋼材。 a:Ti,Li,Be,Na,K,Ca,Cu,La,
Hfのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜
1.0質量%含む。 b:Mo,W,Nb,Taのうち1つまたは複数の元素
をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。 c:Pb,Biのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ
0.01〜0.2質量%含む。 d:Sr,V,Cr,Mn,Snのうち1つまたは複数
の元素をそれぞれ0.01〜0.5質量%含む。 - 【請求項3】 めっき鋼材において、平均組成が、質量
%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:
2%以下、残部Znからなり、凝固組織が柱状晶である
めっき層を有し、、かつ前記めっき層−地鉄界面に質量
%で、Fe:25%以下、Al:30%以下、Mg:5
%以下、残部Znからなる厚さ20μm以下の合金層を
有することを特徴とする高耐食性を有し加工性に優れた
めっき鋼材。 - 【請求項4】 めっき鋼材において、平均組成が、質量
%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、Fe:
2%以下、を含み、下記a,b,c,dの群のそれぞれ
の群から選ばれた一つまたは複数の元素を含み残部Zn
からなる凝固組織が柱状晶であるめっき層を有し、かつ
前記めっき層−地鉄界面に質量%で、Fe:25%以
下、Al:30%以下、Mg:5%以下、を含み、下記
a,b,c,dの群のそれぞれの群から選ばれた一つま
たは複数元素を含み、残部Znからなる厚さ20μm以
下の合金層を有することを特徴とする高耐食性を有し加
工性に優れためっき鋼材。 a:Ti,Li,Be,Na,K,Ca,Cu,La,
Hfのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜
1.0質量%含む。 b:Mo,W,Nb,Taのうち1つまたは複数の元素
をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。 c:Pb,Biのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ
0.01〜0.2質量%含む。 d:Sr,V,Cr,Mn,Snのうち1つまたは複数
の元素をそれぞれ0.01〜0.5質量%含む。 - 【請求項5】 前記めっき層組織に、Al−Znを主成
分とするα相、Zn単相またはMg−Zn合金相からな
るβ相、および、Zn−Al−Mg三元共晶相のそれぞ
れが存在することを特徴とする請求項1〜4の何れかの
項に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材。 - 【請求項6】 前記めっき層組織に、Al−Znを主成
分とするα相、Zn単相またはMg−Zn合金相からな
るβ相、および、Zn−Al−Mg三元共晶相のそれぞ
れが存在し、かつβ相の体積率が20%以下であること
を特徴とする請求項1〜5の何れかの項に記載の高耐食
性を有し加工性に優れためっき鋼材。 - 【請求項7】 前記めっき鋼材に更に塗装被覆、重防食
被覆のいずれか1種を有すことを特徴とする請求項1〜
6の何れかに記載の高耐食性を有し加工性に優れためっ
き鋼材。 - 【請求項8】 前記重防食被覆が、塩化ビニル、ポリエ
チレン、ポリウレタン、フッ素樹脂から選ばれた少なく
とも1種の高分子化合物被覆であることを特徴とする請
求項7記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼
材。 - 【請求項9】 前記めっき鋼材がめっき鋼線であること
を特徴とする請求項1〜8の何れかの項に記載の高耐食
性を有し加工性に優れためっき鋼材。 - 【請求項10】 めっき鋼材の製造方法において、鋼材
に第一段として、亜鉛を主体とする溶融亜鉛めっきを施
し、次いで、第二段として、めっき層の平均組成が、質
量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜5%、F
e:2%以下、残部Znからなり、かつ前記めっき層−
地鉄界面に質量%で、Fe:25%以下、Al:30%
以下、Mg:5%以下、残部Znからなる厚さ20μm
以下の合金層を形成するための溶融亜鉛合金めっきを施
し、その後冷却することにより前記めっき層の凝固組織
を粒状晶とすることを特徴とする高耐食性を有し加工性
に優れためっき鋼材の製造方法。 - 【請求項11】 前記溶融亜鉛合金めっき後に行う冷却
が、300℃/sec以上の冷却速度であることを特徴
とする請求項10記載の高耐食性を有し加工性に優れた
めっき鋼材の製造方法。 - 【請求項12】 前記第一段として施す溶融亜鉛めっき
が、質量%で、Al:3%以下、Mg:0.5%以下を
含む溶融亜鉛めっきであることを特徴とする請求項10
記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造
方法。 - 【請求項13】 前記第一段としての溶融亜鉛めっきを
施し、次いで、前記第二段としての溶融亜鉛合金めっき
を施す工程で、めっき鋼材をめっき浴から引き上げる部
分を窒素ガスによりパージし、前記めっき浴表面および
めっき鋼材の酸化を防止することを特徴とする請求項1
0に記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の
製造方法。 - 【請求項14】 前記第一段としての溶融亜鉛めっき
を、めっき浴浸漬時間20秒以下で施し、次いで、前記
第二段としての溶融亜鉛合金めっきを、めっき浴浸漬時
間20秒以下で施すことを特徴とする請求項10に記載
の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方
法。 - 【請求項15】 前記第二段の溶融亜鉛合金めっき後、
めっき鋼線を前記溶融亜鉛合金めっき浴から引き上げた
直後に水スプレー、気水噴霧、または水流の何れか1種
の手段による直接冷却により、めっき合金を凝固させる
ことを特徴とする請求項10または11に記載の高耐食
性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。 - 【請求項16】 前記めっき鋼線の冷却の際の冷却開始
温度をめっき合金の融点+20℃以下とすることを特徴
とする請求項8、9または13の何れかの項に記載の高
耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。 - 【請求項17】 めっき鋼材の製造方法において、鋼材
に第一段として、亜鉛を主体とする溶融亜鉛めっきを施
し、次いで、第二段として、めっき鋼材において、平均
組成が、質量%で、Al:4〜20%、Mg:0.8〜
5%、Fe:2%以下を含み、下記a,b,c,dの群
のそれぞれの群から選ばれた一つまたは複数の元素を含
み、残部Znからなり、凝固組織が柱状晶とすることを
特徴とする高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の
製造方法。 a:Ti,Li,Be,Na,K,Ca,Cu,La,
Hfのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ0.01〜
1.0質量%含む。 b:Mo,W,Nb,Taのうち1つまたは複数の元素
をそれぞれ0.01〜0.2質量%含む。 c:Pb,Biのうち1つまたは複数の元素をそれぞれ
0.01〜0.2質量%含む。 d:Sr,V,Cr,Mn,Snのうち1つまたは複数
の元素をそれぞれ0.01〜0.5質量%含む。 - 【請求項18】 前記溶融亜鉛合金めっき後に行う冷却
が、300℃/sec以上の冷却速度であることを特徴
とする請求項17記載の高耐食性を有し加工性に優れた
めっき鋼材の製造方法。 - 【請求項19】 前記第一段としての溶融亜鉛めっき
が、質量%で、Al:3%以下、Mg:0.5%以下を
含む溶融亜鉛めっきであることを特徴とする請求項17
記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造
方法。 - 【請求項20】 前記第一段としての溶融亜鉛めっきを
施し、次いで、前記第二段としての溶融亜鉛合金めっき
を施す工程で、めっき鋼材をめっき浴から引き上げる部
分を窒素ガスによりパージし、前記めっき浴表面および
めっき鋼材の酸化を防止することを特徴とする請求項1
7記載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製
造方法。 - 【請求項21】 前記第一段としての溶融亜鉛めっき
を、めっき浴浸漬時間20秒以下で施し、次いで、前記
第二段としての溶融亜鉛合金めっきを、めっき浴浸漬時
間20秒以下で施すことを特徴とする請求項17記載の
高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。 - 【請求項22】 前記第二段の溶融亜鉛合金めっき後、
めっき鋼材を前記溶融亜鉛合金めっき浴から引き上げた
直後に水スプレー、気水噴霧、または水流の何れか1種
の手段による直接冷却により、めっき合金を凝固させる
ことを特徴とする請求項17または18記載の高耐食性
を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方法。 - 【請求項23】 前記めっき鋼材の冷却の際の冷却開始
温度をめっき合金の融点+20℃以下とすることを特徴
とする請求項17,18または22のいずれかの項に記
載の高耐食性を有し加工性に優れためっき鋼材の製造方
法。
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