JPH07310160A - 耐蝕性、耐孔あき腐蝕性、めっき密着性に優れた溶融 Zn−Al系合金厚目付めっき鋼材 - Google Patents

耐蝕性、耐孔あき腐蝕性、めっき密着性に優れた溶融 Zn−Al系合金厚目付めっき鋼材

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JPH07310160A
JPH07310160A JP12302594A JP12302594A JPH07310160A JP H07310160 A JPH07310160 A JP H07310160A JP 12302594 A JP12302594 A JP 12302594A JP 12302594 A JP12302594 A JP 12302594A JP H07310160 A JPH07310160 A JP H07310160A
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corrosion resistance
plating
layer
plating layer
alloy
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JP12302594A
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Inventor
Hirohiko Sakai
裕 彦 堺
Jiyunji Kawafuku
福 純 司 川
Kazuo Okumura
村 和 生 奥
Masaki Tanigawa
川 正 樹 谷
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】300g/m以上の厚目付を、1回のめっき
処理でやる。 【構成】鋼材表面に、下層としてTiを含有するAl−
Fe−Zn系合金めっき層、上層としてTiを含有する
Zn−Al系合金めっき層が設けられている、耐蝕性、
耐孔あき腐蝕姓、めっき密着性に優れた溶融Zn−Al
系合金厚目付めっき鋼材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐蝕性、耐孔あき腐蝕
性、めっき密着性に優れた溶融Zn−Al系合金厚目付
めっき鋼材(板材、棒材、線材、帯材、管材等、以下、
断らない限り鋼材として説明する。)に関し、さらに詳
しくは、高目付量(300g/m2以上)の厚目付とす
るためにめっき処理を何回も行う事なく、めっき処理が
1回であつて、高目付量を確保できる本四架橋等の長大
橋のメーンケーブル等、土木、建築分野において鋼構造
材、ワイヤー、ケーブル等として使用される耐蝕性、耐
孔あき腐蝕性、めっき密着性に優れたZn−Al系合金
厚目付めっき鋼材に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来から、溶融Znめっき鋼材は構造材料
および鋼線として、耐蝕性が優れていることから建築分
野または土木分野等において広く使用されてきている。
【0003】また、最近になって、海塩粒子の影響を受
ける海岸地方および窒素、硫黄の酸化物の影響を受ける
重工業地帯においても、腐蝕し難い製品が要求されてお
り、そのため溶融Znめっき鋼材よりもさらに耐蝕性が
優れている溶融Zn−Al系合金めっき鋼材が開発さ
れ、実用に供されている。
【0004】しかしながら、本四架橋等の長大橋のメー
ンケーブル等の海峡横断吊り橋等に代表されるように、
鋼構造物は年々長大化しており、これら長大構造物を造
り替えること、または、補修等が極めて困難であること
から、さらに一層の鋼構造物の、ひいては鋼構造材料の
長寿命化が強く求められれている。
【0005】このような要求に対して、Zn−Al系合
金めっき鋼材の耐蝕性を向上させる技術として、めっき
浴にMgを含有させることが特公昭46−003644
号公報に、また、めっき浴にTiを含有させることが特
公昭54−033223号公報、特開昭58−2212
47号公報および特公昭63−011420号公報に記
載されている。
【0006】さらに、特公昭54−033223号公報
には、Tiをめっき浴に含有させることにより、耐蝕性
のみならず、めっき層の上に樹脂を塗装した場合におけ
る腐蝕環境中での塗膜密着性の向上を図ることが、ま
た、特開昭58−221247号公報には、めっき密着
性の改善を目的とすることが記載されている。
【0007】しかして、上記に説明した文献に記載され
ているZn−Al系合金めっき層は、全てめっき層が単
一層であって、Mg、Ti等の第3元素を含有させるこ
とにより、Zn−Al系合金めっき層自体の耐蝕性およ
び密着性を向上させている。そして、このようにめっき
層が単一層である場合には、腐蝕が部分的に発生すると
そのままめっき層の厚さ方向に進行して素地鋼材にまで
達するようになり、さらには、腐蝕がその部分の素地鋼
材の板厚方向に進行してしまい、遂には孔あき腐蝕にな
る。
【0008】従って、他の部分のめっき層は健全であっ
ても、めっき鋼材自体は使用することができず廃棄され
るということになり、めっき層自体の耐蝕性が向上して
も鋼材自体の長寿命化には必ずしも繋がらないという問
題がある。
【0009】また、鋼構造材には高耐蝕性が要求される
ことから高めっき付着量(例えば、300g/m2
上)とすることが求められ、Zn−Al系合金めっき層
だけで高耐蝕性を達成するためには、鋼材をめっき浴か
ら高速で引き上げることにより、めっき浴を多量に持ち
上げてめっき浴が流れ落ちて付着量が減少する前に、鋼
材に付着しているめっき浴を急冷、凝固させることが必
要である。
【0010】しかしながら、鋼材をめっき浴から急速に
引き上げ急冷する程めっき層は不均一となるため、現在
において実際に使用に耐えるめっき付着量は200g/
2程度であり、高めっき付着量および高耐蝕性の要求
には未だ満足できないという問題がある。
【0011】上記に説明した問題点を解消することを目
的としためっき鋼材として、鋼材表面に、Al−Fe−
Zn系合金めっき層を下層、Zn−Al系合金めっき層
を上層とする溶融Zn−Al系合金複層めっき鋼材が開
発されている。
【0012】そして、このようなめっき鋼材は、局所的
な孔あき腐蝕を防止するために、めっき層が二層構造か
らなっており、かつ、Al−Fe−Zn系合金めっき層
(下層)の自然電位を、Zn−Al系合金めっき層(上
層)の自然電位より貴にすることにより、上層のめっき
層が局所的に消失したとしても下層のめっき層表面でめ
っき厚さ方向の腐蝕の進行が止まり、上層めっき層中で
腐蝕が水平方向に広がるように腐蝕進行機構を制御しよ
うとするものである。
【0013】さらに、下層のAl−Fe−Zn系合金め
っき層は素地鋼材との合金化により形成されるものであ
り、上層のめっき層、下層のめっき層の合計でトータル
として300g/m2以上の高めっき付着量を達成して
いる。
【0014】しかしながら、上記の複層めっき鋼材にお
いては下層めっき層の腐蝕速度を充分には抑制されては
おらず、満足な耐孔あき腐蝕性を得られていない。ま
た、下層めっき層はAl−Fe−Zn系金属間化合物層
からなっており、この層は硬くて脆いために、めっき層
の加工後密着性が劣っており、強度の曲げ加工等を行う
場合にはめっき層が剥離し易い。
【0015】さらに、上層のZn−Al系合金めっき層
は延性が良好であるため、たとえ、下層のAl−Fe−
Zn系金属間化合物が割れて鋼材との界面から浮き上が
っても直ちにめっき層が剥離することはないが、実際に
は腐蝕が発生して上層のZn−Al系合金めっき層が消
失すると下層のAl−Fe−Zn系金属間化合物層が同
時に消失してしまい、早い時期に鋼材が腐蝕するという
危険性が存在する。
【0016】この下層のAl−Fe−Zn系合金めっき
層(金属間化合物)の密着性を向上させるために、特開
平02−274851号公報には、Ti、Bを含有させ
た溶融Zn−Al系合金めっき浴を使用してめっきを行
い、上層めっき層および下層めっき層の延性、耐衝撃性
を向上させた鋼材が記載されている。
【0017】しかし、Bはめっき層中においてTi
2、FeB2等の金属間化合物を形成する可能性があ
り、この金属間化合物は鋼材より自然電位が貴であり、
かつ、電気伝導性を有しているため腐蝕を促進する方向
に作用するので耐蝕性の向上は望むことはできない。
【0018】また、特開昭63−065061号公報に
おいては、Al−Fe−Zn系合金めっき層の密着性を
改善するために、めっき層中にTiを含有させためっき
鋼材が記載されており、さらには、特開昭58−221
247号公報に、Zn−Al系合金めっき層の密着性を
改善するためにめっき浴中にTiを含有させることが記
載されているが、これらの公報には、局部的な孔あき腐
蝕を改善するには至っていない。
【0019】また一方においては、溶融Zn−Al系合
金めっき鋼材に燐酸塩処理、クロメート処理等の化成処
理を行い、有機樹脂を塗布した製品が多数実用化されて
いる。しかしながら、化成処理および有機樹脂塗布はめ
っき層の腐蝕を遅らせはするけれども、一旦、防蝕皮膜
が破壊されてめっき層が暴露されて腐蝕が進行し始める
と健全なめっき部分は防蝕皮膜で被覆されているため
に、腐蝕され始めた部分のみが選択的に腐蝕され易く、
遂には局部的な孔あき腐蝕となるという重大な問題があ
る。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に説明し
た従来のZn−Al系合金めっき鋼材の種々の問題点を
解決するために、本発明者が鋭意研究を行い、検討を重
ねた結果、異なる組成のめっき層を二層鋼材表面に設け
ることにより、耐蝕性、耐孔あき腐蝕姓、めっき密着性
に優れた溶融Zn−Al系合金厚目付めっき鋼材を開発
したのである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明に係る耐蝕性、耐
孔あき腐蝕姓、めっき密着性に優れた溶融Zn−Al系
合金厚目付めっき鋼材は、鋼材表面に、下層としてTi
を含有するAl−Fe−Zn系合金めっき層、上層とし
てTiを含有するZn−Al系合金めっき層が設けられ
ていることを特徴とする耐蝕性、耐孔あき腐蝕姓、めっ
き密着性に優れた溶融Zn−Al系合金厚目付めっき鋼
材を第1の発明とし、鋼材表面に、下層として、Ti
2ppm〜2wt%、Al 35〜70wt%、Fe 2
0〜60wt%、を含有し、かつ、Al+Fe 60〜
95wt%であり、残部Znおよび不可避不純物からな
るAl−Fe−Zn系合金めっき層、 また、上層とし
て、Ti 2ppm〜2wt%、Al 2〜20wt%を
含有し、残部Znおよび不可避不純物からなるZn−A
l系合金めっき層が設けられていることを特徴とする耐
蝕性、耐孔あき腐蝕姓、めっき密着性に優れた溶融Zn
−Al系合金厚目付めっき鋼材を第2の発明とし、鋼材
表面に、下層のめっき付着量が10g/m2以上、上層
のめっき付着量が50g/m2以上であり、下層と上層
の合計めっき付着量が300g/m2以上であることを
特徴とする請求項1および請求項2記載の耐蝕性、耐孔
あき腐蝕姓、めっき密着性に優れた溶融Zn−Al系合
金厚目付めっき鋼材を第3の発明とし、 Zn−Al系
合金厚目付めっき鋼材の上層Zn−Al系合金めっき層
の上に、クロメート皮膜層が設けられており、さらに、
その上に、有機系樹脂皮膜が設けられていることを特徴
とする請求項第1項、請求項第2項および請求項第3項
記載の耐蝕性、耐孔あき腐蝕性、めっき密着性に優れた
溶融Zn−Al系合金厚目付めっき鋼材を第4の発明と
し、鋼材が鋼線であることを特徴とする請求項第1項、
請求項第2項、請求項第3項および第4項記載の耐蝕
性、耐孔あき腐蝕性、めっき密着性に優れた建築構造材
料用溶融Zn−Al系合金厚目付めっき鋼線を第5の発
明とし、C 0.5〜1.5wt%、Si 0.5〜2.0w
t%、Mn、Crの内から選んだ1種または2種 0.3
〜1.2wt%を含有し、残部Feおよび不可避不純物
からなり、かつ、引張強度が160kg/mm2以上の
鋼線であることを特徴とする請求項第5項記載の耐蝕
性、耐孔あき腐蝕性、めっき密着性に優れた吊り橋メイ
ンケーブル用溶融Zn−Al系合金厚目付めっき鋼線を
第6の発明とする6つの発明よりなるものである。
【0022】本発明に係る耐蝕性、耐孔あき腐蝕姓、め
っき密着性に優れた溶融Zn−Al系合金厚目付めっき
鋼材について、以下詳細に説明する。
【0023】本発明においては長寿命化を目的とする、
耐蝕性、耐孔あき腐蝕性に優れており、かつ、めっき密
着性に優れているZn−Al系合金厚目付めっき鋼材
は、めっき層を二層構造として、上層のZn−Al系合
金めっき層中にTiを含有させると共に、下層のAl−
Fe−Zn系合金めっき層にもTiを含有させ、かつ、
Fe、AlおよびAl+Feの含有量を一定の範囲内に
制御することにより、耐蝕性はもとより、耐孔あき腐蝕
性も良好であり、さらに、めっき密着性にも優れている
ものである。
【0024】本発明に係る耐蝕性、耐孔あき腐蝕性、め
っき密着性に優れた溶融Zn−Al系合金厚目付めっき
鋼材は、特許請求の範囲に記載されている通りのめっき
層の含有成分、成分割合、めっき層の構造とすることに
より、耐蝕性、耐孔あき腐蝕性およびめっき密着性に優
れている理論的根拠について、その詳細は不明ではある
が概略以下に説明するように推定される。
【0025】先ず、本発明に係る耐蝕性、耐孔あき腐蝕
姓、めっき密着性に優れた溶融Zn−Al系合金厚目付
めっき鋼材の耐孔あき腐蝕性を改善するためには、めっ
き層を二層構造として、下層のAl−Fe−Zn系合金
めっき層の自然電極電位を上層のZn−Al系合金めっ
き層の自然電極電位よりも貴とすることによって、上層
のZn−Al系合金めっき層がめっき厚さ方向に局所的
に消失しても、下層のAl−Fe−Zn系合金めっき層
表面でそれ以降の厚さ方向への腐蝕を停止し、上層のZ
n−Al系合金めっき層中で腐蝕を水平方向に広がるよ
うに腐蝕進行機構を制御する必要がある。
【0026】ただし、下層のAl−Fe−Zn系合金め
っき層の自然電極電極は上層のZn−Al系合金めっき
層よりも貴とすると共に、素地鋼材の自然電極電位から
は適度に卑としなければならない。なぜなら、素地鋼材
の自然電極電位に非常に近似していれば、素地鋼材がめ
っき層と略同時に腐蝕される恐れがあるためである。さ
らには、長寿命化を達成するためにはめっき層自体の腐
蝕速度を遅くしなければならないが、特に、下層のAl
−Fe−Zn系合金めっき層の腐蝕速度を遅くすること
が重要である。
【0027】本発明に係る耐蝕性、耐孔あき腐蝕性、め
っき密着性に優れた溶融Zn−Al系合金厚目付めっき
鋼材では、上層のZn−Al系合金めっき層、下層のA
l−Fe−Zn系合金めっき層の両方にTiを含有させ
ることにより緻密でバリアー効果を有する腐蝕生成物が
形成され、上層のZn−Al系合金めっき層だけではな
く、下層のAl−Fe−Zn系合金めっき層の腐蝕速度
を低下させることが可能となる。
【0028】さらに、めっき層中の各含有元素の含有割
合を制御することにより、上層のZn−Al系合金めっ
き層、下層のAl−Fe−Zn系合金めっき層、素地鋼
材の自然電極電位を適度にバランスさせることができ、
これによって、上層のZn−Al系合金めっき層のめっ
き厚さ方向の腐蝕を、下層のAl−Fe−Zn系合金め
っき層表面において阻止し、かつ、上層のZn−Al系
合金めっき層が消失した後でも下層のAl−Fe−Zn
系合金めっき層が残っている間は、下層のめっき層の防
蝕作用により素地鋼材の腐蝕を抑制することが可能であ
り、さらに優れた耐蝕性、耐孔あき腐蝕性を達成するこ
とができるものと考える。
【0029】次に、加工後のめっき密着性が優れている
理由は、下層のAl−Fe−Zn系合金めっき層にTi
を固溶させることにより、下層のめっき層の延性が向上
するためと考えられる。
【0030】また一方、めっき層が二層の複合めっき層
である溶融Zn−Al系合金厚目付めっき鋼材は、従来
の溶融Znめっきと同様のめっき方法、めっき浴温度で
は製作することができないので、特公平05−0400
24号公報に記載されているように、先ず、Alを含有
しないZnめっき浴により溶融めっきをおこなうことに
より、下層にはZn−Fe合金めっき層、上層に純Zn
めっき層を形成させる。
【0031】その後、Zn−Al系合金めっき浴に浸漬
することにより下層のZn−Fe系合金めっき層をZn
−Al−Fe合金めっき層に置換し、また、純Znめっ
き層をZn−Al合金めっき層に置換する方法により製
作されている。
【0032】しかし、このようなめっきを2回おこなう
方法においては、重複するめっき工程を必要とし、めっ
き作業が繁雑となり、さらには、コストが高くなるとい
う問題がある。
【0033】或いは、特開平03−281766号公報
に記載されているように、浴温度を480℃以上におい
てめっきを行い、下層にAl−Fe−Zn合金めっき層
を、上層にZn−Al合金めっき層を形成する方法によ
り製作されている。
【0034】この方法では、めっき浴温度が高いので被
めっき材としての鋼材の機械的特性が劣化するという問
題がある。
【0035】このような複層のめっきを行う方法に対し
て、めっき浴にTiを含有させることにより、低温にお
いて、かつ、1回のめっき処理を行うことで、めっき層
の二層構造を有する本発明に係る耐蝕性、耐孔あき腐蝕
性、めっき密着性に優れた溶融Zn−Al系合金厚目付
めっき鋼材を製作することができるので、Zn−Al系
合金めっき浴へのTiの含有は生産性、めっき作業性お
よび製作コスト等の面からも極めて有益である。
【0036】以下、本発明に係る耐蝕性、耐孔あき腐蝕
性、めっき密着性に優れた溶融Zn−Al系合金厚目付
めっき鋼材のめっき層中の含有成分と成分割合について
説明する。
【0037】上層のZn−Al系合金めっき層に含有さ
れているTiは、含有量が2ppm未満ではTi−fr
eeのZn−Al系合金めっき層と耐蝕性、耐孔あき腐
蝕性が変わらず、Ti含有による耐蝕性向上効果を発揮
することができず、また、2wt%を越えるとめっき層
表面のTi酸化物により腐蝕環境によっては、逆に耐蝕
性が劣化する場合があり、さらに、経済的に不利とな
る。よって、Ti含有量は2ppm〜2wt%とする。
なお、耐蝕性、耐孔あき腐蝕性には影響はないが、Ti
含有量を増加すると、表面の酸化物層により外観が劣化
し易くなる。そのため、Ti含有量は2ppm〜0.0
1wt%とすることが望ましい。そのうえ、Tiはめっ
き処理が1回であってもめっきの高目付量を確保するた
めに必須の含有成分であり、Tiを含有させることによ
り高目付量となることについては、詳細は不明である
が、素地鋼材中のFeのめっき浴中への拡散が促進さ
れ、下層のAl−Fe−Zn系合金めっき層が成長し易
くなるためと推定される。そして、Zn−Al系合金め
っき浴中へのTiの含有量が2ppm未満では上記効果
を期待することができないので、Ti含有量は2ppm
以上が必要である。
【0038】上層のZn−Al系合金めっき層に含有さ
れているAlは、含有量が2wt%未満ではTiが規定
量含有されていてもめっき層の耐蝕性が劣化し、また、
20wt%を越えて含有させると耐蝕性の改善には効果
が少なく、経済的に不利である。よって、Al含有量は
2〜20wt%とする。さらに、耐蝕性には影響はない
が、めっき浴の融点が上昇して製造が困難となるため、
より好ましいAl含有量は2〜10wt%である。
【0039】下層のAl−Fe−Zn系合金めっき層の
Tiは、含有量が2ppm未満ではTiを含有させる効
果を期待できず、耐蝕性、耐孔あき腐蝕性がTi−fr
eeのAl−Fe−Zn系合金めっきと変わらず、ま
た、2wt%を越えると下層のAl−Fe−Zn系合金
めっき層中にTiAl3等の金属間化合物が形成され易
くなり、密着性が逆に劣化する場合がある。よって、T
i含有量は2ppm〜2wt%とする。なお、耐蝕性、
耐孔あき腐蝕性には影響がないが、Ti含有量が増加す
ると下層のAl−Fe−Zn系合金めっき層厚さの凹凸
の若干の増加傾向があり、これがめっき表面に影響して
外観の平滑性が劣化し、さらに、経済的に不利である。
従って、より好ましい含有量は2ppm〜0.01wt
%である。さらには、上層のZn−Al系合金めっき層
に含有されるTiにおいて説明した通り、Tiはめっき
処理が1回であってもめっきの高目付量を確保するため
の必須の含有成分であり、Ti含有量が2ppm未満で
はこのような効果を期待することができず、従って、T
i含有量は2ppm以上とすることが必要である。
【0040】下層めっき層のAlは、その含有量が35
wt%未満では耐蝕性が劣化し、また、70wt%を越
えるとこれも耐蝕性が劣化する。よって、Al含有量は
35〜70wt%とする。
【0041】下層めっき層のFeは、その含有量が20
wt%未満では下層めっき層の自然電極電位が上層めっ
き層の自然電極電位に近くなり過ぎて、上層めっき層、
下層めっき層のそれぞれに保持させている作用および/
または効果を果たすことができなくなり、耐蝕性、耐孔
あき腐蝕性が不充分となり、また、60wt%を越える
と下層めっき層の自然電極電位が素地鋼材の自然電極電
位に近くなり過ぎ、素地鋼材に対する犠牲防蝕能が低下
する。よって、Fe含有量は20〜60wt%とする。
【0042】下層めっき層におけるAlとFeとの合計
含有量は、60wt%未満または95wt%を越える
と、上層めっき層および素地鋼材との自然電極電位のバ
ランスが崩れ、かつ、下層めっき層自体の腐蝕速度も速
くなり、耐蝕性、耐孔あき腐蝕性が劣化する。よって、
AlとFeとの合計含有量は60〜95wt%とする。
【0043】さらに、上層のZn−Al系合金めっき層
および下層のAl−Fe−Zn系合金めっき層には、め
っき浴中に外観を向上させるために含有させるCe、L
a、Naの内から選ばれた1種または2種以上を合計で
5ppm〜1.0wt%含有させることができる。
【0044】また、不可避不純物としては、Pb、Sn
等が挙げられるが、これらの元素はめっき密着性、耐蝕
性、耐孔あき腐蝕性を若干低下させる可能性があるた
め、不可避不純物の含有量は合計で0.5wt%以下と
することが望ましい。
【0045】さらに、上層のZn−Al系合金めっき付
着量は50g/m2以上とすることがよく、50g/m2
未満では上層めっき層の消失が早期に起こり、下層めっ
き層単層になり、耐孔あき腐蝕性が若干低下する。
【0046】また、下層のAl−Fe−Zn系合金めっ
きの付着量は、10g/m2以上とすることがよく、1
0g/m2未満では下層めっき層の腐蝕のめっき厚さ方
向への進行を止める効果が若干低下し、耐孔あき腐蝕性
が若干低下する。なお、一般的に、鋼構造材には、高耐
蝕性、高めっき付着量が要求されるため、上層のめっき
層および下層のめっき層の合計めっき付着量は300g
/m2以上とすることが望ましい。
【0047】本発明に係る溶融Zn−Al系合金厚目付
めっき鋼材において、めっき処理後に設けるクロメート
皮膜および樹脂皮膜について説明する。
【0048】一般的に、Zn−Al系合金めっき鋼材に
クロメート処理を行い、さらに、樹脂を塗布すると、耐
蝕性が向上することは広く知られているところである。
そして、特公昭54−033223号公報に記載されい
るように、Zn−Al系合金めっき層最表面にTiが存
在していると、樹脂/クロメート層界面の腐蝕反応が抑
制されて、塗装後の耐蝕性が向上することが知られてい
る。
【0049】しかしながら、一度樹脂/クロメート層に
疵が生じるとその部分のみが選択的に腐蝕されて、遂に
は素地鋼材にまで腐蝕が進行してしまい、孔あき腐蝕が
発生し、鋼材の長寿命化には必ずしも繋がらないことは
上記に説明した通りである。
【0050】従って、本発明に係る耐蝕性、耐孔あき腐
蝕性、めっき密着性に優れた溶融Zn−Al系合金厚目
付めっき鋼材のように、めっき層を二層構造とし、上層
のZn−Al系合金めっき層、下層のAl−Fe−Zn
系合金めっき層のそれぞれにTiを含有させ、かつ、そ
れぞれのめっき層の含有成分と成分割合を制御して、上
層、下層および素地鋼材の自然電極電位を上層から順に
卑になるようにしてバランスを保つことにより、若し万
一樹脂/クロメート層に疵が生じても、めっき表面から
のめっき層厚さ方向への局部腐蝕が下層めっき層表面に
おいて停止し、上層めっき層中において水平方向に広が
るように腐蝕進行機構を制御することが可能となり、耐
蝕性、耐孔あき腐蝕性に優れた有機樹脂被覆複合Zn−
Al系合金厚目付めっき鋼材が得られる。
【0051】先ず、クロメート皮膜は特に限定的ではな
いが、例えば、Cr付着量は10〜300mg/m2
することが望ましく、付着量が10mg/m2未満では
クロメート皮膜形成による耐蝕性の向上効果は認められ
ず、また、300mg/m2を越えると樹脂層との密着
性が劣化するようになる。
【0052】さらに、クロメート皮膜中には、Si
2、Al23等の酸化物および燐酸、弗酸、珪弗酸等
の金属塩、アクリル酸等の有機物を含有させることがで
きる。
【0053】このクロメート皮膜形成方法としては、ク
ロメート溶液中に浸漬した後、絞り、乾燥する方法、或
いは、ロールで塗布して乾燥する塗布型クロメート法、
クロメート溶液中に浸漬して反応させた後、水洗して乾
燥する反応型クロメート法、クロメート溶液中ににおい
て陰極電解を行った後、水洗後乾燥する電解型クロメー
ト法が挙げられるが何れの方法によるもクロメート皮膜
を形成できればよく、特に限定的ではない。
【0054】次に、クロメート皮膜の上に塗布される樹
脂層は特に限定的ではなく、そして、樹脂の種類として
は、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、アルキ
ド系、ウレタン系、ポリエチレン系、弗素系、シリコン
系、フタル酸系、塩化ゴム系、メラミン系、フェノール
樹脂系等、および、これらの共重合誘導体等を挙げるこ
とができる。
【0055】さらに、TiO2、ZnO、BaSO4、C
粉末、Fe23、Cr23、ハンザエロー、フタロシア
ニンブルー等の無機、有機着色顔料、CaCO3等の体
質顔料、Zn粉末、2CaO・2PbO2、Pb34
PbCrO4、ZnCrO4、SrCrO4、SiO2、A
23等の防錆顔料ないし防錆添加剤、表面張力粘性調
整剤、潤滑性付与剤等の各種添加剤を含有させることも
可能である。
【0056】そして、樹脂層の膜厚についても特に限定
的ではなく、耐蝕性の向上を考慮すると0.2μm以上
とすることが好ましく、さらに、塗布に使用される樹脂
としては水系、溶剤系、粉体等が挙げられるが、塗装方
法としては、刷毛塗り、ロールコート、カーテンフロー
コート、静電塗装、粉体塗装、スプレー塗装等により行
うことができるが、特に限定的ではなく、適宜選択して
行うことができる。
【0057】本発明に係る溶融Zn−Al系合金めっき
鋼材において、鋼材を鋼線とし、かつ、その含有成分、
成分割合および強度を規定した理由について説明する。
【0058】鋼構造材料の中でも、特に、鋼線は熱処理
後伸線加工わ行うことによって強度を大幅に向上させる
ことができ、単位重量当たりに支持する重量を大きくす
ることが可能であるため、さらには、少々の曲げや捻り
加工が容易にできるため、吊橋、送電線、ロープウエー
等種々の用途において、その構造物がメインの重量を支
えるために用いられている。
【0059】しかし、断面が円形であり、材料の単位重
量当たりの表面積が大きいため腐蝕され易く、さらに、
高強度であり、材料の単位重量当たりの支持荷重も大き
いため、腐蝕によって強度が低下する危険性が非常に大
きい。従って、鋼構造材料の中でも、特に、鋼線の耐蝕
性を向上させることが、工業的、産業的に重要である。
【0060】さらに、吊橋メインケーブル用の鋼線等に
は、橋梁の全重量を支え、掛け替え、補修が困難である
ことから、絶対的、半永久的な耐蝕性が要求される。し
かし、この鋼線は逆に、河川、海水からの湿気、海塩粒
子、車両の排気ガスによる窒素、硫黄の酸化物の影響を
うける厳しい腐蝕環境にえいて使用される。従って、こ
の鋼線の耐蝕性を向上させることは極めて重要であり、
工業的、産業的に非常に有益である。
【0061】また、本四架橋に見られるように、吊橋は
長大化しており、メインケーブルが支える荷重も大きく
なっている。ひれに対応するためには、鋼線の本数を増
やし、メインケーブルの直径を太くする必要があるが、
ケーブル自体の重量も増加するため、ケーブルを支える
塔を大きくする必要があり、施工困難、コストアップに
つながる。これを防止し、メインケーブルの直径をある
程度の太さ(例えば、φ1m)以下とするためには、現
在、メインケーブル用鋼線の強度を160kg/mm2
以上にすることが必要不可欠である。
【0062】このように、鋼線の強度を160kg/m
2以上とするためには、鋼線の含有成分として、C、
Si、Mn、Cr等の元素を含有させることが必要で
あ。以下、これらの含有成分の限定理由を説明する。C
含有量が0.5wt%未満では熱処理、加工硬化により
高強度化を図っても、所定の強度を達成することができ
ず、また、1.5wt%を越えると鋼線の延性が低下す
る。よって、C含有量は0.5〜1.5wt%とする。
【0063】Si含有量が0.5wt%未満では溶融Z
n系めっきを行った際の熱により鋼線が焼きなまされ
て、強度が低下することを防止できず、また、2.0w
t%を越えると熱処理による鋼線組織の形成を阻害す
る。よって、Si含有量は0.5〜2.0wt%とする。
【0064】Mn、Crの含有量が0.3wt%未満で
は熱処理により高強度化を図っても、所定の強度が得ら
れず、また、1.2wt%を越えると熱処理による鋼線
組織の形成を阻害する。よって、Mn含有量およびCr
含有量は0.3〜1.2wt%とする。
【0065】
【実 施 例】本発明に係る耐蝕性、耐孔あき腐蝕性、
めっき密着性に優れた溶融Zn−Al系合金厚目付めっ
き鋼材の実施例を比較例と共に説明する。
【0066】
【実 施 例 1】 めっき浴の調整 JIS H 2107の規定による蒸留亜鉛一種地金、純
度99.9wt%のアルミニウム地金および純度99.9
wt%のチタン地金を使用して、Al0.5〜25wt
%、Ti0.0001〜2wt%、残部Znおよび不可
避不純物からなる溶融Zn系めっき浴を、内径φ300
mm、深さ500mmの黒鉛坩堝中において電気炉を用
いて550℃の温度で溶製を行った。
【0067】被めっき材 母材として、板厚2mm、100×250mmの一般構
造用圧延鋼材SS330を用いた。前処理として、鋼材
を70℃の温度のアルカリ水溶液に5min浸漬し脱脂
を行った後、50℃の温度の15wt%HCl溶液に4
min浸漬して酸洗をした後、さらに、80℃の温度の
ZnCl2−NaF系フラックス水溶液に20sec浸
漬して引き上げるフラックス処理を行い、最後に180
℃の温度に保持されている恒温槽中において乾燥して被
めっき材とした。
【0068】めっき処理 において調整しためっき浴を470℃の温度に保持
し、において得られた被めっき材を浴中に60sec
浸漬した後、引き上げた。この引き上げ時に冷却速度3
〜100℃/secのN2ガス、ミスト、冷水冷却を行
った。
【0069】めっき層組成、めっき付着量および分析
方法 製作されためっき鋼材の上層Zn−Al系合金めっき層
と下層Al−Fe−Zn系合金めっき層のめっき付着
量、めっき層の組成を表1に示す。
【0070】上層のめっき層組成は、予め表面積を測定
しためっき鋼材を室温において5%KCl水溶液中に浸
漬し、電流密度10mA/cm2のアノード定電流電解を
行ってめっき層を溶解し、電解電位が電解開始時の電位
から上昇し始めた時点を上層めっき層が溶解した終点と
判断してめっき鋼材を取り出し、それまでに溶出したZ
n、Al、Tiを原子吸光光度法により分析を行って算
出した。さらに、上層めっき付着量は、溶出したZn、
Al、Tiの全量を算出し、単位面積当たりに換算して
求めた。
【0071】また、下層めっき層組成は、上記のめっき
鋼材を引き続いて新しい5%KCl水溶液中で室温にお
いて浸漬し、電流密度10mA/cm2のアノード定電流
電解を行ってめっき層を溶解し、電解電位が下地鋼材の
電位と等しくなった時点を下層めっき層が溶解した終点
と判断してめっき鋼材を取り出し、それまでに溶出した
Zn、Al、Fe、Tiを原子吸光光度法により分析を
行って算出した。さらに、下層めっき付着量は、溶出し
たZn、Al、Fe、Tiの全量を算出し、単位面積当
たりに換算して求めた。
【0072】性能評価 製作されためっき鋼材に対して、JIS Z 2371に
準拠した塩水噴霧試験を行い、8000時間経過後に除
錆して腐蝕減量を測定し、単位面積当たりの腐蝕減量を
算出して評価した。評価基準は以下の通りである。 ○ : ≦ 400g/m2 △ : 400〜600g/m2 × : > 600g/m2
【0073】さらに、触針式孔あき深さ測定試験機によ
り、塩水噴霧試験8000時間経過後の除錆しためっき
鋼材の孔あき深さを100点測定して、孔あきの深い方
から10点平均で、最大孔あき深さの調査を行った。評
価基準は以下の通りである。 ○ : ≦ 0.1mm △ : 0.1〜0.2mm × : > 0.2mm
【0074】また、めっき鋼材の2T曲げ試験を行い、
曲げ部の凸面にテープを貼付し引き続き剥離を行い、テ
ープに付着しためっき粉の程度の目視観察を行った。評
価基準は以下の通りである。 ○ : 付着が全く認められない。 △ : 微かな付着が認められる。 × : 明確に付着が認められる。
【0075】次に、曲げ部分のSEMによる断面観察を
行い、めっき層の剥離状況を観察した。評価基準か以下
の通りである。 ○ : 剥離が全く認められない。 △ : 僅かに剥離が認められる。 × : 明確に剥離が認められる。
【0076】表1および表2に本発明に係る耐蝕性、耐
孔あき腐蝕性、めっき密着性に優れた厚目付めっき鋼材
の実施例と比較例の性能評価結果を示してある。この表
1および表2から以下説明することが明らかである。
【0077】即ち、表1および表2から本発明に係る耐
蝕性、耐孔あき腐蝕性、めっき密着性に優れた厚目付め
っき鋼材に規定する要件(単に本発明要件という。)を
満足する実施例1のNo.1〜No.13は、その何れも
耐蝕性、耐孔あき腐蝕性、めっき密着性において優れて
いることがわかる。
【0078】これに対して、上層Zn−Al系合金めっ
き層および下層Al−Fe−Zn系合金めっき層のTi
含有量が本発明要件を満足していないNo.14は、耐
蝕性、耐孔あき腐蝕性、めっき密着性において劣ってい
る。そして、このNo.14は上層、下層のめっき層に
Tiが1ppmしか含有されておらず、鋼構造材に要求
される場合が多い高めっき付着量(一般に300g/m
2以上)が達成されていない。
【0079】また、上層Zn−Al系合金めっき層のT
i含有量は本発明要件を満足しているが、下層Al−F
e−Zn系合金めっき層のTi含有量は本発明要件を満
たしていないNo.15は耐孔あき腐蝕性、めっき密着
性において劣っている。
【0080】さらに、上層めっき層のAl含有量が本発
明要件を満足していないNo.16、No.17は、耐蝕
性が劣っており、他方下層めっき層のAl含有量、Fe
含有量、さらには、Al+Fe含有量が本発明要件から
外れているNo.18〜No.21は、耐蝕性、耐孔あき
腐蝕性が劣っている。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【実 施 例 2】 めっき浴の調整 実施例1と同様な方法によりめっき浴を調整した。 被めっき材 実施例1と同じ母材を、同様な方法により処理し、被め
っき材とした。
【0084】めっき処理 において調整しためっき浴を470℃の温度に保持
し、において得られた被めっき材を浴中に30sec
浸漬した後、引き上げた。この引き上げ時に冷却速度3
〜100℃/secのN2ガス、ミスト、冷水冷却を行
った。
【0085】めっき層組成、めっき付着量および分析
方法 製作された鋼材の上層Zn−Al系合金めっき層、下層
Al−Fe−Zn系合金めっき層のめっき付着量、めっ
き層の組成を表3に示す。上層めっき層および下層めっ
き層のめっき付着量、めっき層の組成は実施例1と同様
な方法により分析を行った。
【0086】クロメート処理 CrO3:30g/l、Cr3+/Total Cr=0.
3、SiO2 colloid:70g/l、H3PO4
15g/lのクロメート処理液に、めっき鋼材を室温に
おいて浸漬し、引き上げリンガーロールにより絞ること
によりCr付着量を調整し、水洗することなく90℃の
温度において皮膜を焼き付け、鋼材表面に塗布型クロメ
ート皮膜を形成した。ここで、Cr付着量は、めっき層
と共に15%HCl水溶液で溶解し、原子吸光光度法に
より測定した。Cr付着量を表4に示す。
【0087】有機樹脂塗布 分子量10000〜30000のエポキシ系樹脂をクロ
メート皮膜が形成されている鋼材表面にバーコーターに
より所定量塗布し、140℃の温度において焼き付け
た。ここで、樹脂膜厚は電磁膜厚計により測定した。樹
脂膜厚を表4に示す。
【0088】性能評価 製作された有機樹脂被覆複合めっき鋼材に対して、実施
例1と同様な性能試験を行い、実施例1と同様な評価を
行った。
【0089】表3および表4に本発明に係る耐蝕性、耐
孔あき腐蝕性、めっき密着性に優れた有機樹脂被覆複合
厚目付めっき鋼材の実施例と比較例の性能評価結果を示
してある。この表3および表4から以下説明することが
明らかである。
【0090】本発明に係る耐蝕性、耐孔あき腐蝕性、め
っき密着性に優れた厚目付めっき鋼材に規定する要件
(単に本発明要件という。)を満足する実施例2のN
o.22〜No.34は、その何れも耐蝕性、耐孔あき腐
蝕性、めっき密着性に優れていることが分かる。
【0091】これに対して、上層Zn−Al系合金めっ
き層、下層Al−Fe−Zn系合金めっき層のTi含有
量が本発明要件を満足していないNo.35は耐蝕性、
耐孔あき腐蝕性、めっき密着性において劣っており、特
に、このNo.35は、上層めっき層、下層めっき層に
Tiが1ppmしか含有されていないので、鋼構造材と
して要求される場合の多い高めっき付着量(一般に30
0g/m2以上)を達成していない。
【0092】上層めっき層のTi含有量は満足している
が、下層めっき層のTi含有量を満足していないNo.
36は耐孔あき腐蝕性、めっき密着性において劣ってい
る。また、上層めっき層のAl含有量が本発明要件を満
足していないNo.37、No.38は耐蝕性に劣ってお
り、さらに、下層めっき層のAl含有量、Fe含有量、
Al+Fe含有量が本発明要件を外れているNo.39
〜No.42は耐蝕性、耐孔あき腐蝕性が劣っている。
【0093】
【表3】
【0094】
【表4】
【0095】
【実 施 例 3】 めっき浴の調整 実施例1と同様の方法によりめっき浴を調整した。 被めっき材 母材として、線径φ4mm、長さ300mm、組成 0.
9wt%C−1.1wt%Si−0.7wt%Mnを含有
し、残部Feおよび不可避不純物よりなる鋼線を使用し
た、前処理として、鋼材を70℃の温度のアルカリ水溶
液に5min浸漬し脱脂を行った後、50℃の温度の1
5wt%HCl溶液に4min浸漬して酸洗をした後、
さらに、80℃の温度のZnCl2−NaF系フラック
ス水溶液に20sec浸漬して引き上げるフラックス処
理を行い、最後に180℃の温度に保持されている恒温
槽中におて乾燥して被めっき材とした。
【0096】めっき処理 において調整しためっき浴を470℃の温度に保持
し、において得られた被めっき材を浴中に60sec
浸漬した後、引き上げた。この引き上げ時に冷却速度3
〜100℃/secのN2ガス、ミスト、冷水冷却を行
った。
【0097】めっき層組成、めっき付着量および分析
方法 製作されためっき鋼線の上層めっき層および下層めっ層
のめっき付着量、めっき層の組成を表5に示す。上層め
っき層、下層めっき層のめっき付着量、めっき層の組成
は、実施例1と同様な方法により分析した。
【0098】性能評価 製作されためっき鋼線に対し、実施例1と同様な塩水噴
霧試験による腐蝕減量、最大孔あき深さを測定し、耐蝕
性を評価した。また、めっき鋼線を直径が鋼線の2倍で
ある治具に巻き付け(2D曲げ試験)、曲げ部の凸面に
テープを貼付し続いて剥離し、テープに付着しためっき
粉の程度の目視観察を行った。評価基準は以下の通りで
ある。 ○ : 付着が全く認められない。 △ : 微かな付着が認められた。 × : 明確に付着が認められた。 さらに、曲げ部分のSEMによる断面観察を行い、実施
例1と同様な評価を行った。
【0099】表5および表6に本発明に係る耐蝕性、耐
孔あき腐蝕性、めっき密着性に優れた厚目付めっき鋼材
の実施例と比較例の性能評価結果を示してある。この表
5および表6から以下説明することが明らかである。
【0100】本発明に係る耐蝕性、耐孔あき腐蝕性、め
っき密着性に優れた溶融Zn−Al系合金厚目付めっき
鋼材に規定する要件(単に本発明用件という。)を満足
するNo.43〜No.55は、何れも耐蝕性、耐孔あき
腐蝕性、めっき密着性に優れている。
【0101】これに対し、上層Zn−Al系合金めっき
層、下層Al−Fe−Zn系合金めっき層のTi含有量
が本発明要件を満足していないNo.56は耐蝕性、耐
孔あき腐蝕性、めっき密着性が劣っており、特に、N
o.56は上層めっき層、下層めっき層にTiが1pp
mしか含有されていないので鋼構造材に要求されること
が多い高めっき付着量(一般に300g/m2以上)を
達成していない。
【0102】上層めっき層のTi含有量は満足している
が、下層めっき層のTi含有量が本発明要件を満たして
いないNo.57は耐孔あき腐蝕性、めっき密着性にお
いて劣っている。また、上層めっき層のAl含有量が本
発明要件を満足していないNo.58、No.59は耐蝕
性が劣っており、かつ、下層めっき層のAl含有量、F
e含有量、Al+Fe含有量が本発明要件から外れてい
るNo.60〜No.63は、耐蝕性、耐孔あき腐蝕性が
劣っている。
【0103】
【表5】
【0104】
【表6】
【0105】
【実 施 例 4】 めっき浴調整 実施例1と同様な方法によりめっき浴を調整した。 被めっき材 実施例3と同様な母材を同様な方法により処理を行い、
被めっき材とした。
【0106】めっき処理 で調整しためっき浴を470℃の温度に保持し、で
製作された被めっき材をめっき浴中に30sec浸漬し
た後、引き上げた。この引き上げ時に冷却速度3〜10
0℃/secのN2ガス、ミスト、冷水冷却を行った。
【0107】めっき層組成、めっき付着量および分析
方法 製作されためっき鋼線の上層めっき層および下層めっき
層のめっき付着量、めっき層の組成を表7に示す。上層
めっき層および下層めっき層のめっき付着量、めっき層
の組成は実施例1と同様な方法により分析した。
【0108】クロメート処理 実施例2と同様なクロメート処理液に、めっき鋼線を室
温において浸漬し、引き上げ、スポンジで絞ることによ
りCr付着量を調整し、水洗することなく90℃の温度
において皮膜を焼き付け、鋼線表面に塗布型クロメート
皮膜を形成した。 ここで、Cr付着量はめっき層と共
に15%HCl水溶液により溶解し、原子吸光光度法に
より定量した。Cr付着量を表8に示す。
【0109】有機樹脂塗布 実施例2と同様な樹脂液中にクロメート皮膜が形成され
ている鋼線を浸漬し、引き上げ、スポンジで絞ることに
より樹脂付着量を調整し、140℃の温度において焼き
付けた。ここで樹脂膜厚は電磁膜厚計により測定した。
樹脂膜厚を表8に示す。
【0110】性能評価 製作された有機樹脂複合めっき鋼線に対して、実施例3
と同様な性能試験を行い、実施例と同様な評価を行っ
た。
【0111】表7および表8に本発明に係る耐蝕性、耐
孔あき腐蝕性、めっき密着性に優れた有機樹脂被覆複合
厚目付めっき鋼材の実施例と比較例の性能評価結果を示
してある。この表7および表8から以下説明することが
わかる。本発明に係る耐蝕性、耐孔あき腐蝕性、めっき
密着性に優れた有機樹脂被覆複合溶融Zn−Al系合金
厚目付めっき鋼材に規定する要件(以下単に本発明要件
という。)を満足するNo.64〜No.76は何れも耐
蝕性、耐孔あき腐蝕性、めっき密着性に優れている。
【0112】これに対して、上層のZn−Al系合金め
っき層、下層Al−Fe−Zn系合金めっき層のTi含
有量が本発明要件を満足しないNo.77は耐蝕性、耐
孔あき腐蝕性、めっき密着性において劣っており、そし
て、上層めっき層、下層めっき層のTi含有量が1pp
mしか含有されていないので、鋼構造材に要求されるこ
とが多い高めっき付着量(一般に300g/m2以上)
が達成されていない。
【0113】上層めっき層のTi含有量は満足している
が、下層めっき層のTi含有量が本発明要件を満足して
いないNo.78は耐孔あき腐蝕性、めっき密着性に劣
っている。上層めっき層のAl含有量を満足していない
No.79、No.80は耐蝕性に劣っており、かつ、下
層めっき層のAl含有量、Fe含有量、Al+Fe含有
量が本発明要件から外れているNo.81〜No.84は
耐蝕性、耐孔あき腐蝕性が劣っている。
【0114】
【表7】
【0115】
【表8】
【0116】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る耐蝕
性、耐孔あき腐蝕性、めっき密着性に優れたZn−Al
系合金厚目付めっき鋼材は上記の構成であるから、優れ
た耐蝕性を有しており、さらに、耐孔あき腐蝕性および
めっき密着性にも優れており、従って、溶融めっき鋼材
の長寿命化にも多大の貢献をするものであり、さらに、
鋼構造材に要求される高めっき付着量(一般に300g
/m2以上)をめっき浴にTiを含有させることで、低
温度、1回のめっき処理により実現することができると
いう副次的な効果を有するものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】鋼構造材料の中でも、特に、鋼線は熱処理
後伸線加工を行うことによって強度を大幅に向上させる
ことができ、単位重量当たりに支持する重量を大きくす
ることが可能であるため、さらには、少々の曲げや捻り
加工が容易にできるため、吊橋、送電線、ロープウエー
等種々の用途において、その構造物のメインの重量を支
えるために用いられている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】さらに、吊橋メインケーブル用の鋼線等に
は、橋梁の全重量を支え、掛け替え、補修が困難である
ことから、絶対的、半永久的な耐蝕性が要求される。し
かし、この鋼線は逆に、河川、海水からの湿気、海塩粒
子、車両の排気ガスによる窒素、硫黄の酸化物の影響を
うける厳しい腐蝕環境において使用される。従って、こ
の鋼線の耐蝕性を向上させることは極めて重要であり、
工業的、産業的に非常に有益である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】また、本四架橋に見られるように、吊橋は
長大化しており、メインケーブルが支える荷重も大きく
なっている。これに対応するためには、鋼線の本数を増
やし、メインケーブルの直径を太くする必要があるが、
ケーブル自体の重量も増加するため、ケーブルを支える
塔を大きくする必要があり、施工困難、コストアップに
つながる。これを防止し、メインケーブルの直径をある
程度の太さ(例えば、φ1m)以下とするためには、現
在、メインケーブル用鋼線の強度を160kg/mm
以上にすることが必要不可欠である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】このように、鋼線の強度を160kg/m
以上とするためには、鋼線の含有成分として、C、
Si、Mn、Cr等の元素を含有させることが必要であ
る。以下、これらの含有成分の限定理由を説明する。C
含有量が0.5wt%未満では熱処理、加工硬化により
高強度化を図っても、所定の強度を達成することができ
ず、また、1.5wt%を越えると鋼線の延性が低下す
る。よって、C含有量は0.5〜1.5wt%とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正内容】
【0094】
【表4】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0115
【補正方法】変更
【補正内容】
【0115】
【表8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 30/00 B // C23C 22/24 (72)発明者 奥 村 和 生 兵庫県加古川市尾上町池田字池田開拓2222 番地1 株式会社神戸製鋼所加古川研究地 区内 (72)発明者 谷 川 正 樹 兵庫県加古川市尾上町池田字池田開拓2222 番地1 株式会社神戸製鋼所加古川研究地 区内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼材表面に、下層としてTiを含有するA
    l−Fe−Zn系合金めっき層、上層としてTiを含有
    するZn−Al系合金めっき層が設けられていることを
    特徴とする耐蝕性、耐孔あき腐蝕姓、めっき密着性に優
    れた溶融Zn−Al系合金厚目付めっき鋼材。
  2. 【請求項2】鋼材表面に、下層として、 Ti 2ppm〜2wt%、Al 35〜70wt%、F
    e 20〜60wt%、を含有し、かつ、 Al+Fe 60〜95wt%であり、残部Znおよび
    不可避不純物からなるAl−Fe−Zn系合金めっき
    層、 また、上層として、 Ti 2ppm〜2wt%、Al 2〜20wt%を含有
    し、残部Znおよび不可避不純物からなるZn−Al系
    合金めっき層が設けられていることを特徴とする耐蝕
    性、耐孔あき腐蝕姓、めっき密着性に優れた溶融Zn−
    Al系合金厚目付めっき鋼材。
  3. 【請求項3】鋼材表面に、下層のめっき付着量が10g
    /m2以上、上層のめっき付着量が50g/m2以上であ
    り、下層と上層の合計めっき付着量が300g/m2
    上であることを特徴とする請求項1および請求項2記載
    の耐蝕性、耐孔あき腐蝕姓、めっき密着性に優れた溶融
    Zn−Al系合金厚目付めっき鋼材。
  4. 【請求項4】Zn−Al系合金厚目付めっき鋼材の上層
    Zn−Al系合金めっき層の上に、クロメート皮膜層が
    設けられており、さらに、その上に、有機系樹脂皮膜が
    設けられていることを特徴とする請求項第1項、請求項
    第2項および請求項第3項記載の耐蝕性、耐孔あき腐蝕
    性、めっき密着性に優れた溶融Zn−Al系合金厚目付
    めっき鋼材。
  5. 【請求項5】鋼材が鋼線であることを特徴とする請求項
    第1項、請求項第2項、請求項第3項および第4項記載
    の耐蝕性、耐孔あき腐蝕性、めっき密着性に優れた建築
    構造材料用溶融Zn−Al系合金厚目付めっき鋼線。
  6. 【請求項6】C 0.5〜1.5wt%、Si 0.5〜2.
    0wt%、 Mn、Crの内から選んだ1種または2種 0.3〜1.
    2wt%を含有し、残部Feおよび不可避不純物からな
    り、かつ、引張強度が160kg/mm2以上の鋼線で
    あることを特徴とする請求項第5項記載の耐蝕性、耐孔
    あき腐蝕性、めっき密着性に優れた吊り橋メインケーブ
    ル用溶融Zn−Al系合金厚目付めっき鋼線。
JP12302594A 1994-05-12 1994-05-12 耐蝕性、耐孔あき腐蝕性、めっき密着性に優れた溶融 Zn−Al系合金厚目付めっき鋼材 Pending JPH07310160A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101805880A (zh) * 2010-04-14 2010-08-18 昆明理工大学 一种热浸镀用锌-钛-铝中间合金及其制备方法和应用
CN102162048A (zh) * 2011-04-09 2011-08-24 张家港市新港星科技有限公司 一种用于热浸镀钢板的锌-铝-钛-稀土合金及其制备方法
JP2017066459A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 新日鐵住金株式会社 めっき鋼材

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