JP2001329366A - コンビナトリアル薄膜形成方法及びコンビナトリアルプラズマcvd装置 - Google Patents

コンビナトリアル薄膜形成方法及びコンビナトリアルプラズマcvd装置

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JP2001329366A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて効率よく、素子構造の最適化を実現し
得るコンビナトリアル薄膜形成方法およびこの方法を使
用するコンビナトリアルプラズマCVD装置を提供す
る。 【解決手段】 基板表面に物質を堆積させて薄膜を形成
する際に、成膜すべき基板2に固定マスク5を密着させ
て複数の成膜領域を設定し、固定マスク5に対して可動
マスク6を移動させ、可動マスク6によって選択される
成膜領域ごとに成膜の成分や反応条件を変えて薄膜を形
成する。可動マスク6は、直線移動し、固定マスク5が
回転することによって可動マスク6の固定マスク5に対
する移動方向が変更可能である。固定マスク5は方形
状、直方形状、円形状等にマトリックス配列した複数の
開口部を有し、可動マスク6はその行または列に沿って
順次移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、短時間で効率よく
デバイス構成の成分および作製条件を見つける方法に関
し、さらには、短時間で効率よくデバイス構成の成分お
よび作製条件を見つけることができるプラズマCVD装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】性質の異なる薄膜を多数接合したデバイ
スは、近年、益々その用途を広げ、また要求される性能
も高度になりつつある。例えば、アモルファス太陽電池
は、低コスト・大面積化可能な太陽電池として注目され
ている。このアモルファス太陽電池は、300℃以下の
低温で作製することができる薄膜太陽電池であり、本質
的に低コスト・省エネルギーという利点を持っている。
しかしながら、従来のpin型アモルファスシリコン太
陽電池においては、特に、p型窓層で青色光はほとんど
吸収され、発生したキャリアは容易に再結合してしまう
ので、アモルファス太陽電池においては、青色感度の向
上が量産化における課題となっていた。
【0003】この問題を解決するために、本発明者ら
は、電界効果で発生させたpまたはn型誘起層に、pま
たはn型ドーピング層が行なってきた役目を負わせるよ
うにした電界効果型太陽電池構造を提案した。この電界
効果型太陽電池構造においては、絶縁体およびアモルフ
ァスシリコン界面にまで電界が存在するため、誘起層に
生成したキャリアは界面によって速やかに空間的に分離
され、このため従来型に比べて大幅に高い量子効率が期
待できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電界効
果型太陽電池の構造は、従来型の太陽電池とはまったく
異なる構造を有するため、材料面、プロセス面、設計面
等に多くの時間と開発努力が必要になる。特に絶縁膜を
通してアモルファスシリコン層に電界をかけて誘起層を
作る必要があるため良質の絶縁体およびアモルファスシ
リコン界面が不可欠となる。さらに、絶縁膜には高い透
明度と高い抵抗率が要求される。このような材料面、プ
ロセス面に加えて素子設計においても、シリーズ抵抗軽
減のためのマスクパターン最適化、各層膜厚の最適化等
をはじめ、アモルファスシリコン膜の高品質化や光照射
劣化対策等の重要な課題が存在する。
【0005】この種の薄膜接合デバイスにおいて、上記
の課題を解決したデバイス構造を得るためには、極めて
膨大な実験、そしてその検証が必要となる。本発明はか
かる実情に鑑み、極めて効率よく、デバイス構造の最適
化を実現し得るコンビナトリアル薄膜形成方法およびこ
の方法を使用するコンビナトリアルプラズマCVD装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のコンビナトリアル薄膜形成方法は、基板表
面に物質を堆積して形成する薄膜形成方法であって、固
定マスクを成膜する基板に密着させて複数の成膜領域を
形成し、固定マスクを覆って可動マスクを配置し、可動
マスクを固定マスクに対して移動させることによって選
択される成膜領域ごとに、成膜条件または膜組成を変え
て薄膜を形成することを特徴とする。
【0007】前記可動マスクの移動は、直線移動とする
ことができる。また、固定マスクを密着させた基板を、
この基板面内で回転させて、固定マスクに対する可動マ
スクの移動方向を変更するようにしてもよい。
【0008】前記固定マスクは、複数の開口部を有し、
複数の開口部は方形状、直方形状、円形状等にマトリッ
クス配列され、かつ、可動マスクは、固定マスクのマト
リックス配列した複数の開口部の行または列を見込む大
きさの開口部を有するようにしてもよい。
【0009】さらに、固定マスクの方形状、直方形状、
円形状等にマトリックス配列した複数の開口部の行また
は列毎に、可動マスクの開口部が行または列に一致する
ように可動マスクを移動して固定マスクおよび可動マス
クの開口部によって限定される成膜領域に第1の薄膜を
形成し、順次、これらの工程を繰り返してマトリックス
配列した開口部によって選択される成膜領域全てに第1
の薄膜を形成し、可動マスクの移動方向を90°回転
し、固定マスクのマトリックス配列した複数の開口部の
列または行毎に、可動マスクの開口部が行または列に一
致するように可動マスクを移動して固定マスクおよび可
動マスクの開口部によって選択される成膜領域に第2の
薄膜を形成し、順次、これらの工程を繰り返してマトリ
ックス配列した開口領域によって限定される成膜領域全
てに第2の薄膜を形成すれば好ましい。
【0010】さらに、第1の薄膜の形成及び/又は前記
第2の薄膜の形成は、可動マスクの移動毎に薄膜形成の
原料ガス組成や反応条件を変更するようにしてもよい。
【0011】また、本発明のコンビナトリアルプラズマ
CVD装置は、プラズマによって活性化したガスの反応
生成物を基板に堆積して薄膜を形成するプラズマCVD
装置であって、基板に密着して配置される固定マスク
と、固定マスクを覆って配置される可動マスクとを備
え、可動マスクの移動と固定マスクを密着させた基板の
回転によって成膜領域を選択することを特徴とする。
【0012】前記コンビナトリアルプラズマCVD装置
は、好ましくは、前記可動マスクを直線往復動させる直
線移動機構と、固定マスクを回転させる回転駆動機構と
を備えている。
【0013】好ましくは、前記固定マスクは複数の開口
部を方形状、直方形状、円形状等にマトリックス配列し
た形状を有し、可動マスクは上記マトリックス配列した
複数の開口部の行または列を見込む開口部を有してい
る。
【0014】本発明のコンビナトリアル薄膜形成方法お
よびコンビナトリアルプラズマCVD装置によれば、固
定マスクと可動マスクの2つのマスクを用いて、それぞ
れを、回転と直線移動によって、成膜ガスの切り替えま
たはプラズマ条件等の成膜条件と同期させながら移動す
ることで組成や作製条件の異なる多種類の薄膜を極めて
効率的に形成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】複数の膜を接合して成るデバイス
のデバイス構造を最適化するためには、成膜条件または
膜組成を変えた膨大な数の試料を作製し、これらの試料
の特性を全て測定し、最適条件を求めることが必要であ
る。真空装置を用いる成膜方法および装置では、試料を
形成する基板を真空装置にセットしてから成膜に必要な
真空度に到るために、真空引きのための長い時間と多大
なエネルギー(真空ポンプ等の電力)を必要とする。従
来の真空装置を用いる成膜方法および装置では、一回の
真空引きで、一つの成膜条件または膜組成のものしか形
成することができなかった。したがって、成膜条件また
は膜組成を変えた膨大な数の試料を作製するためには、
その都度、膨大な時間とエネルギーを必要としていた。
本発明の薄膜形成方法及び装置は、一度の真空引きで、
成膜条件または膜組成が異なる複数の試料を作成するこ
とを可能にした薄膜形成方法および装置、すなわち、コ
ンビナトリアル薄膜形成方法およびコンビナトリアルプ
ラズマCVD装置である。
【0016】以下、図1〜図8に基づき、本発明による
コンビナトリアル薄膜形成方法及びコンビナトリアルプ
ラズマCVD装置の好適な実施の形態を説明する。図1
は、この実施形態におけるプラズマCVD装置の要部構
成を示している。図において、1は反応ガスが導入され
るチャンバ、2aはアノード電極、2bはカソード電極
である。基板3は、後述するように回転可能な軸4に支
持され、その上に固定マスク5が固定されている。6は
固定マスク5上に挿脱可能にセットされる可動マスクで
ある。
【0017】7はチャンバ1外部に突出する軸4の端部
に固着するプーリ、8はステッピングモータ、9はステ
ッピングモータ8の出力軸に固着するプーリ、10はプ
ーリ7およびプーリ9間に巻回装架されたタイミングベ
ルトである。ステッピングモータ8は、その駆動回路1
1を介して制御部12により駆動制御されるようになっ
ている。なお、制御部12は操作部13によって適宜操
作可能である。
【0018】14は可動マスク6を支持するロッド、1
5はロッド14を直線状に往復動させる駆動部、16は
ステッピングモータである。ステッピングモータ16
は、その駆動回路17を介して制御部12により駆動制
御されるようになっている。これら駆動制御に関するパ
ラメータ等は、操作部13にて設定・入力することがで
きる。
【0019】アノード電極2aとカソード電極2bの間
には高周波電圧が印加され、そこに生じる放電によって
チャンバ1内の反応ガスを活性化させる。チャンバ1に
は図示しない排気装置が接続されており、反応ガスの圧
力を制御することができる。制御部12は印加電圧、反
応ガス組成、反応ガス圧力あるいは薄膜成長温度等の成
膜条件に合せて、基板3すなわち固定マスク5あるいは
可動マスク6の駆動タイミングまたは速度等を制御する
ことができる。
【0020】ここで、固定マスク5は図2に示すよう
に、成膜すべき基板3に密着してセットされる。この例
では、複数の正方形の開口部を方形状に配列した格子状
マスクとしている。0.1 Torr 程度の圧力下で行なう
プラズマCVDでは、プラズマの回り込みによる隣接す
る薄膜間のいわゆる混ざり込みが無視できない。固定マ
スク5を基板3表面に密着させることで格子状の成膜領
域を区画し、かかる混ざり込みを防ぐようにする。
【0021】また、可動マスク6は図3に示すように、
ロッド14の先端部に支持される。固定マスク5と可動
マスク6の間隔(隙間)は、この例では0.1mm程度
に設定される。プラズマCVDの真空度(0.1〜0.
05Torr)においては、プラズマの回り込み距離はこの
間隔にほぼ比例するので、上記の固定マスクの開口部間
の距離に応じて固定マスク5と可動マスク6の間隔を設
定する。また、この例の可動マスク6は、図示例のよう
な長方形の開口部6aを有し、この開口部6aで固定マ
スク5によって設定される格子状の成膜領域を限定す
る。たとえば、格子の1列分の領域範囲に開口部6aを
対応させ、残りの領域範囲をプラズマ放電から隠蔽する
ようにする。
【0022】固定マスク5と可動マスク6には、それぞ
れ所定の物質をコーティングしておく。これらのマスク
はプラズマ中でスパッタされ、それ自体の形成材料が成
膜基板に付着する可能性がある。したがって、基板に付
着、混ざり込んでも差し支えない材料を事前にコーティ
ングする。たとえば、アモルファスシリコンを成膜する
場合には、アモルファスシリコンをコーティングする。
【0023】次に、本発明の上記構成のコンビナトリア
ルプラズマCVD装置を使用しておこなう本発明のコン
ビナトリアル薄膜形成方法の実施の形態を、図4および
図5により原理的、模式的に説明する。
【0024】図4(A)において、可動マスク6を、基
板3上にセットされた固定マスク5に対して、固定マス
クの方形状に配列した複数の開口部(開口部配列とよ
ぶ)の列方向(第1の方向とよぶ)から移動させる。可
動マスク6の開口部6aを図5(A)のように、固定マ
スクの開口部配列の第1行目(A行)に対応して位置さ
せる。このように可動マスク6によってプラズマに対す
る開口がA行に限定された状態で、所定の成膜条件でプ
ラズマCVDを行ない薄膜を形成する。A行の成膜完了
後、上記工程と同様に、可動マスク6の開口部6aをB
行に移動し、成膜条件を変えて成膜する。図示のように
A行、B行、C行、D行と順次成膜条件をかえながら薄
膜を形成する。この例では4種類の成膜条件の異なる薄
膜が形成される。
【0025】図5(B)において、第1の方向とは直交
する固定マスクの開口部配列の列方向(第2の方向とよ
ぶ)から可動マスク6を移動させる。この場合、固定マ
スク5に対する可動マスク6の進入方向を変えるには、
ステッピングモータ8により基板3を90°回転駆動さ
せる(図4(B))ことで、精度よく行なうことができ
る。
【0026】可動マスク6の開口部6aを図5(B)の
ように、第2の方向から固定マスクの開口部配列の第1
列目(a列)に対応して位置させる。このように可動マ
スク6によって限定されたa列に対して、所定の成膜条
件でプラズマCVDを行ない薄膜を形成する。a列の成
膜完了後、図示のようにb列、c列、d列と順次成膜条
件をかえながら薄膜を形成する。この例では第1の方向
から行なった場合と組み合わせて、合計16種類の組み
合わせ薄膜が形成される。
【0027】このように本発明によれば、固定マスク5
と可動マスク6の2つのマスクを用いて、それぞれを回
転機構と移動機構によって成膜条件と同期させながら移
動することで組成や作製条件の異なる多種類の薄膜の組
み合わせを極めて効率的に形成することができる。
【0028】
【実施例】つぎに、本発明の具体的な実施例について説
明する。図6は、本発明のコンビナトリアルプラズマC
VD法によって作製した半導体・誘電体2層構造のコン
ビナトリアルライブラリーの例を示している。この例
は、透明導電膜付きガラス基板の上に、まず、固定マス
クの開口部配列の行毎(X方向)に、a−SiN:H
(アモルファス窒化シリコン)を成膜時間を変えて堆積
し、つぎに開口部配列の列毎(Y方向)にa−Si:H
(アモルファスシリコン)を成膜時間を変えて堆積した
ものである。これにより薄膜トランジスタ構造の基礎と
なるa−SiN:H/a−Si:Hの2層構造のコンビ
ナトリアルライブラリーを作製することができた。な
お、図6(A)のグラフは成膜時間で、また図6(B)
のグラフは膜厚で表している。
【0029】上記のコンビナトリアルライブラリー作製
の手順は、以下の通りである。 基板セット まず、ITO(Indium Tin Oxide)付きガラス基板3を
アセトン・エタノール・純水にて洗浄する。アノード電
極2a上に基板3を置き、固定マスク5をその上に重ね
る。固定マスク5をアノード電極2aにネジで固定す
る。これにより基板3がアノード電極5にしっかりと密
着し、熱伝導を確保するとともに、プロセス中の基板の
位置ずれを防ぐことができる。チャンバ1の蓋を閉めて
ロータリポンプおよびターボ分子ポンプにて真空排気す
る。真空度が10-5Torr程度になったら、チャンバ
1内の残留水分(大気開放中にチャンバ内壁に付着した
空気中の水蒸気)を除去するためにアノードヒータに通
電して基板3を300℃まで昇温する。同時にチャンバ
外壁周囲のシリコンヒータも120℃程度に加熱する。
この状態を6時間程度保持する。
【0030】 a−SiN:H絶縁層の成膜(図7
(A)、A2〜A7行)。 まず、可動マスク6を基板3の全領域が覆い隠れる状態
にしておいて、基板3の温度を380℃に設定する。続
いて、半導体ガス排気用ロータリポンプおよびメカニカ
ルブースタポンプを始動する。なお、このチャンバ1で
は、大気を排気するポンプ系統と半導体ガスなどを排気
するポンプ系統が別になっており、半導体ガスを導入す
る直前に排気系統の切替作業を行うようになっている。
【0031】ターボ分子ポンプ側の排気バルブを全閉
し、チャンバ1を真空封止状態にする。NH3 (アンモ
ニア)流量を25sccm(cm3/min )に設定し、チ
ャンバ1内に導入する。チャンバ内圧が50mTorr
(6.66Pa)まで上昇したら、メカニカルブースタ
ポンプ側の排気バルブを全開にする。SiH4 (シラ
ン)流量を1sccmに設定し、チャンバ1内に導入す
るとともに、排気バルブの開閉量を調節して(差動排
気)チャンバ内圧を75mTorrに調節する。カソー
ド電極2bに対して13.56MHz(国際電波法で定
められた工業用周波数)、140mW/cm2 の高周波
を印加してプラズマを発生させる。このようにして約3
0分間可動マスク6上にa−SiN:Hを成膜し、コー
ティング層を形成する。
【0032】次に、高周波をOFFにして、コーティン
グ成膜を停止し、可動マスク6の窓部6aが図7(A)
のA2行に重なるように移動して、コンビナトリアル成
膜を開始する。A2列領域に対して20分間成膜する。
なお、A1行領域に対しては成膜しない。高周波をOF
Fにして、可動マスク6の窓部6aが図7(A)のA3
行に重なるように移動する。A3行領域に対して40分
間成膜する。同様の手順を繰り返して、A4〜A7行領
域に対して60分,80分、100分、120分間、そ
れぞれ成膜する。反応ガスの流入を停止して、メカニカ
ルブースタポンプ側の排気バルブを全開にする。
【0033】 a−Si:H(アモルファスシリコ
ン)の成膜(図7(A)、B2〜B7列)。 可動マスク6を後退させてアノード電極2aから離脱さ
せる。アノード電極2aを90°回転させる。可動マス
ク6をアノード電極2a上に移動し、基板3の全領域が
覆い隠れる状態にしておく。SiH4 (シラン)流量を
10sccmに設定し、チャンバ1内に導入する。排気
バルブの開閉量を調節して(差動排気)チャンバ内圧を
30mTorrに調節する。カソード電極2bに対して
13.56MHz、50mW/cm2 の高周波を印加し
てプラズマを発生させる。約30分間可動マスク6上に
a−Si:Hを成膜し、コーティング層を形成する。
【0034】高周波をOFFにして、コーティング成膜
を停止し、可動マスクの開口部6aが図7(A)のB2
列に重なるように移動する。コンビナトリアル成膜を開
始する。B2列領域に対して10分間成膜する。なお、
B1列領域に対しては成膜しない。高周波をOFFにし
て、可動マスクのスリットが図7(A)のB3列に重な
るように移動し、B3列領域に対して20分間成膜す
る。同様の手順を繰り返して、B4〜B7列領域に対し
て、30分,40分、50分、60分間、それぞれ成膜
する。反応ガスの流入を停止して、メカニカルブースタ
ポンプ側の排気バルブを全開にする。アノードヒータを
OFFにして、100℃以下に温度が下がるまで待つ。
その間、配管内の残留NH3 、SiH4 を排気する。
【0035】 反応ガス配管内の純アルゴン(Ar)
による洗浄 NH3 配管にArを1kgf/cm2 封入し、メカニカ
ルブースタポンプにて高真空まで排気し、再びArを封
入する。これを3 回繰り返す。SiH4 配管に対しても
上記と同様な作業を行なう。NH3 配管に30scc
m、SiH4 配管に20sccmのArを15分間流
し、マスフローコントローラ内を洗浄する。各配管内に
Arを1kgf/cm2 封入して、洗浄を終了する。タ
ーボ分子ポンプ始動約10分後、メカニカルブースタポ
ンプ側のバルブを全開にする。ターボ分子ポンプ側のバ
ルブを全開にし、超高真空排気状態にする。
【0036】 電極蒸着 ターボ分子ポンプ側のバルブを全閉後、ターボ分子ポン
プを停止する。乾燥N2 ガスでチャンバ内をパージす
る。コンビナトリアルライブラリーを取り出し、金属製
支持板にそのライブラリーと電極形成用マスクを固定す
る。真空蒸着チャンバ内に設置し、Alソース・ドレイ
ン電極を蒸着する。なお、電極は図8のように、6×6
の領域にのみ形成する。残りの領域は、a−Si:Hお
よびa−SiN:Hの膜質評価に供する。
【0037】この例では、本発明のコンビナトリアル薄
膜形成法及びコンビナトリアルプラズマCVD装置によ
り、膜厚の組み合わせが異なる36種類のサンプルを1
枚の基板上に、1回の工程(真空装置に基板をセットし
てから成膜した基板を取り出すまで)で作製することが
できた。すなわち、従来法でこの36種類のサンプルを
得ようとすれば、36枚の基板を用いて、それぞれのデ
バイスを作製する工程を必要とする。したがって、本発
明のコンビナトリアル薄膜形成方法及びコンビナトリア
ルプラズマCVD装置を用いれば、半導体素子の開発効
率を大幅に向上させることができる。ここで、図9は、
本発明のコンビナトリアル薄膜形成方法及びコンビナト
リアルプラズマCVD装置を用いて作製した薄膜トラン
ジスタの閾値電圧の膜厚依存性を示している。図から明
らかなように、アモルファスシリコン膜厚およびアモル
ファス窒化シリコン膜厚の変化に応じて閾値が如何に変
化するかを明確に把握することができる。
【0038】さらに、図10は、本発明によるコンビナ
トリアル薄膜形成方法及びコンビナトリアルプラズマC
VD装置を用いて作製した電界効果型太陽電池の例を示
している。この例では、ガラス板を基板とし、透明導電
膜(ITO)をゲート電極とした構造を有する。透明導
電膜上にアモルファス窒化シリコン膜およびアモルファ
スシリコン膜を種々の成膜条件で複数作製し、素子構造
と作製プロセスを最適化できた。最適化条件で作製した
電界効果型太陽電池において、従来型の太陽電池より特
性が向上し、また、電界効果型太陽電池の最適化条件を
把握することができた。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、この
種の接合デバイスのデバイス構造の最適化条件を求める
場合に、本発明のコンビナトリアル薄膜形成方法及びコ
ンビナトリアルプラズマCVD装置を用いれば、極めて
効率的に達成される。これにより実験回数を大幅に節約
することができ、実質的にコスト低減を期待することが
できる。さらに、品質向上を図ることができる等の利点
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のコンビナトリアルプラズマCVD装
置の実施形態における要部構成を示す図である。
【図2】本発明のコンビナトリアル薄膜形成方法の実施
形態における固定マスクを示す斜視図である。
【図3】本発明のコンビナトリアル薄膜形成方法の実施
形態における可動マスクを示す斜視図である。
【図4】本発明のコンビナトリアル薄膜形成方法の原理
を模式的に示す斜視図である。
【図5】本発明のコンビナトリアル薄膜形成方法の原理
を模式的に示す平面図である。
【図6】この発明の実施例における半導体・誘電体2層
構造のコンビナトリアルライブラリーの例を示す図であ
る。
【図7】この発明の実施例における固定マスクと可動マ
スクを示す平面図である。
【図8】この発明の実施例におけるソース・ドレイン電
極の蒸着範囲を示す平面図である。
【図9】この発明の実施例における薄膜トランジスタの
閾値電圧の膜厚依存性を示す図である。
【図10】この発明の実施例における電界効果型太陽電
池の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 チャンバ 2a アノード電極 2b カソード電極 3 基板 4 軸 5 固定マスク 6 可動マスク 7,9 プーリ 8,16 ステッピングモータ 10 タイミングベルト 11、17 駆動回路 12 制御部 13 操作部 14 ロッド 15 駆動部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K030 BA30 BB14 CA06 CA12 DA05 FA01 LA16 5F045 AA08 AB04 AB33 AC01 AC12 AD07 AE17 AF07 CA15 DA52 DB01 DB06 DP28 EB02 EB03 EB13 EH04 EH08 EH14 5F051 AA05 BA05 CA15 CA40 DA02 FA04 GA03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面に物質を堆積して形成する薄膜
    形成方法であって、 固定マスクを成膜する基板に密着させて複数の成膜領域
    を形成し、 この固定マスクを覆って可動マスクを配置し、 この可動マスクを上記固定マスクに対して移動させるこ
    とによって選択される上記成膜領域ごとに、成膜条件ま
    たは膜組成を変えて薄膜を形成することを特徴とするコ
    ンビナトリアル薄膜形成方法。
  2. 【請求項2】 前記可動マスクの移動は直線移動である
    ことを特徴とする、請求項1に記載のコンビナトリアル
    薄膜形成方法。
  3. 【請求項3】 前記固定マスクを密着させた基板を、こ
    の基板面内で回転させて、前記固定マスクに対する可動
    マスクの移動方向を変更することを特徴とする、請求項
    1に記載のコンビナトリアル薄膜形成方法。
  4. 【請求項4】 前記固定マスクは、複数の開口部を有
    し、この複数の開口部は、方形状、直方形状、円形状等
    にマトリックス配列されており、かつ、前記可動マスク
    は、上記固定マスクのマトリックス配列した複数の開口
    部の行または列を見込む大きさの開口部を有しているこ
    とを特徴とする、請求項1に記載のコンビナトリアル薄
    膜形成方法。
  5. 【請求項5】 前記固定マスクのマトリックス配列した
    複数の開口部の行または列毎に、前記可動マスクの開口
    部が上記行または列に一致するように上記可動マスクを
    移動して上記固定マスクおよび上記可動マスクの開口部
    によって選択される成膜領域に第1の薄膜を形成し、順
    次、上記工程を繰り返して上記マトリックス配列した開
    口部によって選択される成膜領域全てに第1の薄膜を形
    成し、 上記可動マスクの移動方向を90°回転し、 上記固定マスクのマトリックス配列した複数の開口部の
    列または行毎に、上記可動マスクの開口部が上記列また
    は行に一致するように上記可動マスクを移動して上記固
    定マスクおよび上記可動マスクの開口部によって選択さ
    れる上記成膜領域に第2の薄膜を形成し、順次、上記工
    程を繰り返して上記マトリックス配列した開口領域によ
    って選択される成膜領域全てに第2の薄膜を形成するこ
    とを特徴とする、請求項1に記載のコンビナトリアル薄
    膜形成方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の薄膜の形成および/または前
    記第2の薄膜の形成は、前記可動マスクの移動毎に薄膜
    形成条件を変更することを特徴とする、請求項5に記載
    のコンビナトリアル薄膜形成方法。
  7. 【請求項7】 プラズマによって活性化したガスの反応
    生成物を基板に堆積して薄膜を形成するプラズマCVD
    装置であって、 基板に密着して配置される固定マスクと、この固定マス
    クを覆って配置される可動マスクとを備え、この可動マ
    スクの移動と上記固定マスクを密着させた基板の回転に
    よって成膜領域を選択することを特徴とするコンビナト
    リアルプラズマCVD装置。
  8. 【請求項8】 前記可動マスクを直線往復動させる直線
    移動機構と、前記基板を搭載するアノード電極を回転さ
    せる回転駆動機構とを備えることを特徴とする、請求項
    7に記載のコンビナトリアルプラズマCVD装置。
  9. 【請求項9】 前記固定マスクは複数の開口部を方形
    状、直方形状、円形状等にマトリックス配列した形状を
    有し、前記可動マスクは上記マトリックス配列した複数
    の開口部の行または列を見込む開口部を有することを特
    徴とする、請求項7に記載のコンビナトリアルプラズマ
    CVD装置。
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