JP2001324356A - 計 器 - Google Patents

計 器

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JP2001324356A JP2000142218A JP2000142218A JP2001324356A JP 2001324356 A JP2001324356 A JP 2001324356A JP 2000142218 A JP2000142218 A JP 2000142218A JP 2000142218 A JP2000142218 A JP 2000142218A JP 2001324356 A JP2001324356 A JP 2001324356A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気配線板に取り付けられた回動内機が、雰
囲気温度の変化によって電気配線板に対してガタつかな
いようにする。 【解決手段】 回動内機30の第2ハウジング32に、
プリント基板40と係合する係合部34cを有する取付
係合部材34を形成し、回動内機30の第1ハウジング
32に、係合部34cとプリント基板40との間の係合
力を増加させるように弾性変形する弾性部材35を形成
する。これにより、取付係合部材34の係合部34cと
プリント基板40との間の係合力は、弾性部材35の弾
性力により増加されているので、雰囲気温度の変化に関
わらず、係合部34cがプリント基板40に対してガタ
つくことを抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指針を回動させる
回動内機を電気配線板に取り付けるようにした計器に関
するもので、車両用計器に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】従来、回動内機に取付用ピンを備え、取
付用ピンを電気配線板に形成された取付穴に挿入嵌合さ
せることにより、回動内機を電気配線板に取り付けるよ
うにした計器があった。これにより、回動内機を電気配
線板にネジ結合して取り付ける場合に比べて、回動内機
の電気配線板への取付作業を容易にしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の計
器では、取付用ピンを挿入穴に挿入嵌合させる構造であ
るので、雰囲気温度が低温になり取付用ピンが熱収縮す
ると、取付用ピンと取付穴との嵌合が緩んでガタついて
しまうという問題が生じていた。
【0004】なお、回動内機から突出するターミナルピ
ンを電気配線板の取付穴に挿入して半田付けする構造の
計器において、ターミナルピンの半田付け部のみで回動
内機を電気配線板に支持するようにしたものがある。
【0005】しかし、このような計器では、外力が回動
内機に加わった場合に、ターミナルピンの半田付け部の
みに外力が集中するので、半田付け部が損傷してガタつ
きが生じ、ひいては半田付け部の電気的導通が不良にな
ってしまう。
【0006】本発明は、上記点に鑑み、電気配線板に取
り付けられた回動内機を、電気配線板に対してガタつか
ないようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、電気配線板(40)
と、指針(20)を回動させる回動内機(30)とを備
える計器において、回動内機(30)に備えられ、電気
配線板(40)に係合する係合部(34c)を有し、回
動内機(30)を電気配線板(40)に取り付ける取付
係合部材(34)と、取付係合部材(34)の係合部
(34c)と電気配線板(40)との間の係合力を増加
させるように弾性力を作用させる弾性部材(35)とを
備えることを特徴とする。
【0008】これにより、取付係合部材(34)の係合
部(34c)と電気配線板(40)との間の係合力は、
弾性部材(35)の弾性力により増加されているので、
雰囲気温度の変化に関わらず、係合部(34c)が電気
配線板(40)に対してガタつくことを抑制できる。す
なわち、回動内機(30)が電気配線板(40)に対し
てガタつくことを抑制できる。
【0009】また、回動内機(30)は、取付係合部材
(34)の係合により電気配線板(40)に取り付けら
れているので、回動内機(30)のターミナルピンを電
気配線板(40)に半田付けする場合であっても、回動
内機(30)に加わる外力が半田付け部のみに集中する
ことなく、取付係合部材(34)に分散される。よっ
て、ターミナルピンの半田付け部が損傷して電気的導通
が不良になってしまうことを抑制できる。
【0010】また、請求項2に記載の発明では、電気配
線板(40)に貫通穴(40a)を形成し、取付係合部
材(34)に貫通穴(40a)を貫通するように延びる
貫通部(34b)が備え、貫通部(34b)の先端に係
合部(34c)を設け、係合部(34c)を貫通穴(4
0a)に挿入すると同時に、弾性部材(35)は、係合
部(34c)と電気配線板(40)との間の係合力を増
加させるように弾性変形するようになっていることを特
徴とする。
【0011】これにより、係合部(34c)を貫通穴
(40a)に挿入して、前記回動内機(30)を前記電
気配線板(40)に取り付けると同時に、係合部(34
c)と電気配線板(40)との間の係合力を増加させる
ように弾性部材(35)を弾性変形させることができ
る。よって、回動内機(30)の電気配線板(40)へ
の組付作業を容易にできる。
【0012】また、請求項3に記載の発明では、取付係
合部材(34)及び弾性部材(35)のうち少なくとも
一方を、回動内機(30)のハウジング(31、32)
と一体に成形することを特徴とするので、取付係合部材
(34)や前記弾性部材(35)をハウジング(31、
32)と別体に成形する場合に比べて部品点数を減少で
きる。
【0013】また、請求項4に記載の発明では、電気配
線板(40)と、指針(20)を回動させる回動内機
(30)とを備える計器において、回動内機(30)に
設けられ、電気配線板(40)に係合する係合部(34
c)を有し、回動内機(30)を電気配線板(40)に
取り付ける取付係合部材(34)は、弾性変形して、係
合部(34c)と電気配線板(40)との間の係合力を
増加させるようになっていることを特徴とする。
【0014】これにより、請求項1と同様に、回動内機
(30)が電気配線板(40)に対してガタつくことを
抑制でき、また、ターミナルピンの半田付け部が損傷し
て電気的導通が不良になってしまうことを抑制できる。
【0015】また、請求項5に記載の発明では、取付係
合部材(34)を、くの字形状に形成し、回動内機(3
0)を電気配線板(40)に押し当てた状態で弾性変形
させて、係合部(34c)と電気配線板(40)との間
の係合力を増加させるようになっていることを特徴とす
る。
【0016】これにより、回動内機(30)は、電気配
線板(40)に押し当てられた状態で電気配線板(4
0)に取り付けられているので、回動内機(30)のタ
ーミナルピンを電気配線板(40)に半田付けする場合
であっても、回動内機(30)に加わる外力に対して電
気配線板(40)により直接支持でき、取付係合部材
(34)を介して電気配線板(40)により支持させる
場合に比べて、ターミナルピンの半田付け部が損傷して
電気的導通が不良になってしまうことをより一層抑制で
きる。
【0017】また、請求項6に記載の発明のように、取
付係合部材(34)を回動内機(30)のハウジング
(31、32)と一体に成形して好適である。
【0018】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本実施形態は、
本発明の計器を車両用計器に適用したものであり、この
車両用計器は車両の車室内に設けたインストルメントパ
ネルのうち運転席の前方に位置する部分に装着されてい
る。図1は車両用計器1を車室内側から見た正面図であ
り、車両用計器1は、車速計S及びタコメータR等から
なるコンビネーションメータとして構成されている。
【0020】計器1はケーシング2に固定された目盛板
10を備えており、この目盛板10には、車両の車速を
表す略円形状の車速目盛りパターン表示部11と、車両
のエンジン回転数を表す略円形状の回転数目盛りパター
ン表示部12とが形成されている。なお、図1にて符号
13は当該自動車のオートマチックトランスミッション
の変速位置を表すパターン表示部である。
【0021】また、計器1は、目盛板10の車速目盛り
パターン表示部11及び回転数目盛りパターン表示部1
2を指し示す指針20を備え、この指針20は後述の回
動内機30により回動されるようになっている。なお、
指針20が目盛板10に干渉しないように、指針20と
目盛板10との間には所定のクリアランスが設けられて
いる。
【0022】図2は計器1のうち車速計Sの部分を示す
側面図であり、目盛板10の裏側(車室内と反対側)に
は、目盛板10に平行となるように積層されたプリント
基板(電気配線板)40が配置されている。なお、プリ
ント基板40はケーシング2に固定されて、ケーシング
2内に保持されている。
【0023】プリント基板40のうち目盛板10側の面
には、車速計S及びタコメータRの作動等、計器1の作
動を制御する計器用CPU41や、図示しない光源等が
備えられている。一方、プリント基板40のうち目盛板
10と反対側の面には、指針20を回動させる回動内機
30が取り付けられている。
【0024】回動内機30は図示しない回動内機本体
(例えばステップモータ等)と、回動内機本体により回
動される指針軸33とから構成されている。そして、回
動内機本体は樹脂により成形されたハウジング31、3
2内に保持されている。
【0025】なお、ハウジング31、32は発熱する回
動内機本体と近接するため、熱によりクリープしにくい
く材質の樹脂が好ましい。また、ハウジング31、32
は回動内機本体の振動を直接受けるため、強度の高い材
質の樹脂が好ましい。以上の理由により、本実施形態の
ハウジング31、32は、PPO樹脂(ポリフェニレン
オキサイド)やノリル樹脂を用いて好適である。
【0026】また、指針軸33は、回動内機本体からプ
リント基板40、目盛板10を通り、目盛板10の表側
まで回動可能に延出している。そして、指針軸33の先
端には指針20が備えられている。
【0027】また、ハウジング31、32は図2の上下
方向に2分割されており、プリント基板40側の第1ハ
ウジング31と他方の第2ハウジング32とを係合させ
るようになっている。
【0028】図3は回動内機30のみを示しており、
(a)は図2のB矢視図、(b)はC矢視図、(c)は
D矢視図である。
【0029】図3(b)、(c)に示すように、第2ハ
ウジング32の外周面には係合穴32aが3箇所に形成
されており、第2ハウジング32のうち係合穴32aを
形成する部分(係合穴形成部)32b(図3(a)、
(b)参照)は外方に弾性変形可能になっている。ま
た、図3(b)、(c)に示すように、第1ハウジング
31の外周面には外方に突出するハウジング係合用突出
部31aが3箇所に形成されている。
【0030】そして、両ハウジング31、32を係合さ
せる際には、ハウジング係合用突出部31aは、第2ハ
ウジング32の係合穴形成部32bを弾性変形させなが
ら係合穴32aに挿入される。このように、ハウジング
係合用突出部31aが係合穴形成部32bと係合するこ
とにより、両ハウジング31、32は係合している。
【0031】図4は回動内機30を目盛板10側から見
た斜視図であり、図2、図4に示すように、第2ハウジ
ング32には、プリント基板40に形成された貫通穴4
0aを貫通するように延びる取付係合部材34が一体に
形成されている。
【0032】この取付係合部材34は回動内機30をプ
リント基板40に取り付けるためのものであり、取付係
合部材34は、第2ハウジング32の外方に延びる外方
延出部34aと、外方延出部34aの先端からプリント
基板40側に延びて貫通穴40aを貫通する2本の貫通
部34bと、それぞれの貫通部34bの先端から貫通穴
40aの外方に突出する突出係合部34cとから形成さ
れている。
【0033】そして、2本の貫通部34bは互いに平行
して対向するように配置され、それぞれの突出係合部3
4cが突出する方向に弾性変形可能に形成されている。
また、突出係合部34cには、プリント基板40のうち
目盛板10側の面と係合する係合面34dが形成されて
いる。
【0034】以上のような構成の取付係合部材34は第
2ハウジング32の2箇所に形成されており、2つの取
付係合部材34は指針軸33を中心とした対称位置(本
実施形態では図3(a)の上下方向に対称となる位置)
に配置されている。
【0035】また、図3(a)、図4に示すように、第
1ハウジング31には、プリント基板40と平行して外
方に延びる弾性部材35が一体に形成されている。この
弾性部材35は、プリント基板40と垂直方向に延びる
方向に弾性変形可能に形成されている。そして、弾性部
材35の先端には、プリント基板40のうち目盛板10
と反対側の面に接触する表面球状の接触面35が形成さ
れている。なお、接触面35は、対向配置された2本の
貫通部34bの間に位置するようになっている。
【0036】因みに、本実施形態では、弾性部材35に
所定の弾性力を生じさせるために、図3(a)、(b)
に示す如く、弾性部材35の幅L1を1.5mm、厚み
L2を4mm、延出長さL3を1.5mmに形成してい
る。
【0037】また、図示しない回動内機本体には、プリ
ント基板40のプリント配線部と接続される4本のター
ミナルピン36が備えられており、これらのターミナル
ピン36は、第1ハウジング31及びプリント基板40
を貫通するように延びている。
【0038】次に、以上の構成による回動内機30をプ
リント基板40に取り付ける手順を説明すると、はじめ
に、指針軸33をプリント基板40の所定の貫通穴(図
示せず)に挿入し、取付係合部材34の突出係合部34
cをプリント基板40の回動内機30側の面のうち貫通
穴40aの周縁部に当接させる。
【0039】そして、取付係合部材34の貫通部34b
を貫通穴40aの内側に向かって弾性変形させながら、
突出係合部34cを貫通穴40aに押し込む。そして、
突出係合部34cが貫通穴40aを通過すると、貫通部
34bは弾性変形しない自然状態に戻り、突出係合部3
4cの係合面34dは、プリント基板40のうち目盛板
10側の面に接して係合する。
【0040】そして、上述のように突出係合部34cを
貫通穴40aに挿入すると同時に、弾性部材35の接触
面35は、プリント基板40のうち回動内機40側の面
に当接し、弾性部材35は、プリント基板40の表面か
ら回動内機40側に弾性変形するようになっている。
【0041】従って、プリント基板40を、弾性部材3
5の接触面35と取付係合部材34の係合面34dとで
挟み込むようになっており、弾性部材35は、回動内機
30とプリント基板40との間を押し広げるように弾性
力を作用させている。すなわち、取付係合部材34の係
合面34dとプリント基板40との間の係合力は、弾性
部材35の弾性力により増加されている。
【0042】また、ターミナルピン36は、突出係合部
34cを貫通穴40aに挿入させると同時に、プリント
基板40の所定の貫通穴(図示せず)に挿入されるよう
になっている。そして、上述のように回動内機30をプ
リント基板40に取り付けた後に、ターミナルピン36
の先端部をプリント基板40に半田付けして、半田付け
部36aを形成する。
【0043】以上のように、本実施形態では、回動内機
30の第2ハウジング32に、プリント基板40と係合
する係合部34cを有する取付係合部材34を形成し、
回動内機30の第1ハウジング32に、係合部34cと
プリント基板40との間の係合力を増加させるように弾
性変形する弾性部材35を形成する。これにより、取付
係合部材34の係合部34cとプリント基板40との間
の係合力は、弾性部材35の弾性力により増加されてい
るので、雰囲気温度の変化に関わらず、係合部34cが
プリント基板40に対してガタつくことを抑制できる。
【0044】また、回動内機30は、取付係合部材34
の係合によりプリント基板40に取り付けられているの
で、回動内機30に加わる外力は、プリント基板40に
半田付けされたターミナルピン36の半田付け部36a
のみに集中することなく、取付係合部材34に分散され
る。よって、ターミナルピンの半田付け部36aが損傷
して電気的導通が不良になってしまうことを防止でき
る。
【0045】また、突出係合部34cを貫通穴40aに
挿入すると同時に、弾性部材35は、係合部34cとプ
リント基板40との間の係合力を増加させるように弾性
変形するようになっている。これにより、突出係合部3
4cを貫通穴40aに挿入して回動内機30をプリント
基板40に取り付けると同時に、弾性部材35を弾性変
形させることができる。
【0046】また、取付係合部材34及び弾性部材35
をハウジング31、32と一体に樹脂成形するので、ハ
ウジング31、32と別体に成形する場合に比べて部品
点数を減少できる。
【0047】(第2実施形態)第1実施形態では、取付
係合部材34は、貫通部34bにて突出係合部34cが
突出する方向に弾性変形するように形成されているが、
本実施形態では、弾性部材35を廃止しており、取付係
合部材34が弾性変形して、第1ハウジング31をプリ
ント基板40に押し当てた状態で、取付係合部材34の
係合面34dとプリント基板40との間の係合力を増加
させるようになっている。
【0048】以下、取付係合部材34の具体的形状を説
明する。
【0049】図5に示すように、取付係合部材34は、
第2ハウジング32から貫通穴40aを貫通するように
延びて、その先端に突出係合部34cを有する、くの字
形状に形成されている。
【0050】そして、図6に示すように、取付係合部材
34は、くの字の折れ曲がり部34fよりも第2ハウジ
ング32側に位置する屈曲部Pを備え、取付係合部材3
4は、屈曲点Pを通る図6の紙面垂直方向の軸周り(矢
印Aに示す方向)に弾性変形するようになっている。よ
って、突出係合部34cは矢印Bに示すように、プリン
ト基板40と交差する方向に変位するようになってい
る。
【0051】なお、図6の点線で表される取付係合部材
34は、取付係合部材34が弾性変形していない状態の
形状を示し、実線で表される取付係合部材34は、プリ
ント基板40に取り付けられて弾性変形している状態の
形状を示している。
【0052】図5(a)、(b)、(c)は、回動内機
30をプリント基板40に取り付ける手順を示す側面図
であり、図5(a)に示すように、くの字の折れ曲がり
部34fを貫通穴40aに向けて(図5(a)中の矢印
参照)押し上げることにより、取付係合部材34を弾性
変形させながら突出係合部34cを貫通穴40aへ挿入
させる。
【0053】図5(b)は挿入時の状態を示し、その
後、回動内機30の第1ハウジング31のうちプリント
基板40と対向する対向面31bをプリント基板40に
押し当てる。その後さらにくの字の折れ曲がり部34f
を図5(b)中の矢印方向に押し上げると、突出係合部
34cが貫通穴40aを貫通するようになっている。そ
して、対向面31bをプリント基板40に押し当てたま
ま、矢印部分への押し上げ力を解放させると、取付係合
部材34の弾性変形力により、突出係合部34cの係合
面34dはプリント基板40に押しつけられる。すなわ
ち、取付係合部材34の係合面34dとプリント基板4
0との間の係合力は、取付係合部材34の弾性力により
増加されている。
【0054】ところで、プリント基板40の直交方向に
おいて、プリント基板40に対する突出係合部34cの
係合面34dの配置位置は、樹脂成形による寸法公差に
より大きくばらついてしまうため、第1実施形態では、
第1ハウジング31をプリント基板40に接触させた状
態では係合面34dとプリント基板40との間にクリア
ランスが設けられるようになっており、このクリアラン
スにより寸法公差を吸収するようにしている。従って、
係合面34dをプリント基板40に押しつけた所定の取
付状態では、第1ハウジング31とプリント基板40と
の間に隙間が生じる。
【0055】これに対し、本実施形態では、第1ハウジ
ング31の対向面31bをプリント基板40に押し当て
た状態で、取付係合部材34の弾性変形力により、突出
係合部34cの係合面34dは、プリント基板40と交
差する方向(矢印Bに示す方向)に変位するようになっ
ているので、プリント基板40の直交方向において、矢
印Bの変位の範囲内で前述の寸法公差を吸収することが
できる。
【0056】また、第1ハウジング31がプリント基板
40に押し当てられた状態で、回動内機30はプリント
基板40に取り付けられているので、回動内機30に加
わる外力に対してプリント基板40により直接支持でき
るので、取付係合部材34を介してプリント基板40に
より支持させる場合に比べて、ターミナルピンの半田付
け部が損傷して電気的導通が不良になってしまうことを
より一層抑制できる。
【0057】また、第1ハウジング31がプリント基板
40に押し当てられた状態で、回動内機30はプリント
基板40に取り付けられているので、プリント基板40
の直交方向における回動内機30の配置位置を、取付係
合部材34や弾性部材35の寸法精度に関わらず、常に
同じ位置にできる。よって、プリント基板40の直交方
向において、回動内機30に回動される指針20の配置
位置を常に同じ位置にできる。よって、指針20が目盛
板10に干渉しないように設けられた、指針20と目盛
板10との間のクリアランスを小さくできる。
【0058】(第3実施形態)第2実施形態における取
付係合部材34の屈曲点Pの部分に関し、図7(a)に
示すようにプリント基板40側から切り欠いた形状にし
てもよいし、図7(b)に示すようにプリント基板40
の反対側から切り欠いた形状にしてもよいし、図7
(c)の符号34gに示すように穴を形成してもよい。
これらの形状により、確実に所定の屈曲点Pの位置で屈
曲するようにできる。
【0059】(第4実施形態)ところで、第2実施形態
に説明した、回動内機30をプリント基板40に取り付
ける作業において、第1ハウジング31の対向面31b
をプリント基板40に押し当て、その後さらにくの字の
頂部を図6(b)の矢印方向に押し上げる時に、過剰に
押し上げてしまい、取付係合部材34が屈曲点Pの部分
で破損してしまうことが懸念される。
【0060】これに対し、本実施形態では、図8に示す
ように、取付係合部材34の貫通部34bに、貫通部3
4bの両側面から外方に突出するストッパー34hを形
成している。これにより、くの字の折れ曲がり部34f
を過剰に押し上げようとすると、ストッパー34hがプ
リント基板40に当接するので、取付係合部材34の破
損を防止できる。
【0061】(他の実施形態)第1実施形態では、取付
係合部材34及び弾性部材35をハウジング31、32
と一体に成形しているが、取付係合部材34及び弾性部
材35のうち少なくとも一方をハウジング31、32と
は別体に成形するようにしてもよい。また、ハウジング
31、32は樹脂製に限らず金属製でもよい。
【0062】また、第1実施形態では、弾性部材35を
第1ハウジング31に形成しているが、係合部34cの
うち目盛板10側の先端部に弾性部材35を備え、突出
係合部34cが目盛板10側からプリント基板40に押
しつけられるようにしてもよい。
【0063】また、第1、第2実施形態では、回動内機
30をプリント基板40のうち目盛板10と反対側の面
に取り付けているが、目盛板10側の面に取り付ける場
合であっても、本発明を適用できる。
【0064】また、第1、第2実施形態では、回動内機
30のターミナルピン36をプリント基板40に半田付
けするようにしていたが、このような半田付けを必要と
しない(例えば、ターミナルをプリント基板40の導通
部に接触させるようにした)回動内機30においても本
発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る計器を車室内側から見た正
面図である。
【図2】図1の車速計部分を示す側面図である。
【図3】(a)は図2のB矢視図、(b)は図2のC矢
視図、(c)は図2のD矢視図である。
【図4】図2の回動内機を目盛板側から見た部分斜視図
である。
【図5】第2実施形態に係る回動内機の側面図であり、
(a)は突出係合部を貫通穴へ挿入させる作業における
挿入開始時の状態を示し、(b)は挿入中の状態を示
し、(c)は挿入完了時の状態を示す。
【図6】第2実施形態に係る取付係合部材及び弾性部材
を示す拡大図である。
【図7】第3実施形態に係る弾性部材の側面図である。
【図8】第4実施形態に係る取付係合部材を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1…計器、10…目盛板、20…指針、30…回動内
機、34…取付係合部材、34b…貫通部、34c…係
合穴形成部、35…弾性部材、40…プリント基板、4
0a…貫通穴。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目盛板(10)と、 前記目盛板(10)の表側に配置されて回動する指針
    (20)と、 前記目盛板(10)の裏側に配置される電気配線板(4
    0)と、 前記目盛板(10)の裏側に配置され、前記指針(2
    0)を回動させる回動内機(30)とを備える計器にお
    いて、 前記回動内機(30)に備えられ、前記電気配線板(4
    0)に係合する係合部(34c)を有し、前記回動内機
    (30)を前記電気配線板(40)に取り付ける取付係
    合部材(34)と、 前記取付係合部材(34)の係合部(34c)と前記電
    気配線板(40)との間の係合力を増加させるように弾
    性力を作用させる弾性部材(35)とを備えることを特
    徴とする計器。
  2. 【請求項2】 前記電気配線板(40)には貫通穴(4
    0a)が形成され、 前記取付係合部材(34)には前記貫通穴(40a)を
    貫通するように延びる貫通部(34b)が備えられ、 前記貫通部(34b)の先端には前記係合部(34c)
    が設けられ、 前記係合部(34c)を前記貫通穴(40a)に挿入す
    ると同時に、前記弾性部材(35)は、前記係合部(3
    4c)と前記電気配線板(40)との間の係合力を増加
    させるように弾性変形するようになっていることを特徴
    とする請求項1に記載の計器。
  3. 【請求項3】 前記取付係合部材(34)及び前記弾性
    部材(35)のうち少なくとも一方は、前記回動内機
    (30)のハウジング(31、32)と一体に成形され
    ていることを特徴とする請求項1または2に記載の計
    器。
  4. 【請求項4】 目盛板(10)と、 前記目盛板(10)の表側に配置されて回動する指針
    (20)と、 前記目盛板(10)の裏側に配置される電気配線板(4
    0)と、 前記目盛板(10)の裏側に配置され、前記指針(2
    0)を回動させる回動内機(30)とを備える計器にお
    いて、 前記回動内機(30)に設けられ、前記電気配線板(4
    0)に係合する係合部(34c)を有し、前記回動内機
    (30)を前記電気配線板(40)に取り付ける取付係
    合部材(34)を備え、 前記取付係合部材(34)は、弾性変形して、前記係合
    部(34c)と前記電気配線板(40)との間の係合力
    を増加させるようになっていることを特徴とする計器。
  5. 【請求項5】 前記取付係合部材(34)は、くの字形
    状に形成され、前記回動内機(30)を前記電気配線板
    (40)に押し当てた状態で弾性変形して、前記係合部
    (34c)と前記電気配線板(40)との間の係合力を
    増加させるようになっていることを特徴とする請求項4
    に記載の計器。
  6. 【請求項6】 前記取付係合部材(34)は、前記回動
    内機(30)のハウジング(31、32)と一体に成形
    されていることを特徴とする請求項4または5に記載の
    計器。
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