JP2001302505A - 活性酸素消去剤及び炎症存在下使用用の皮膚外用剤 - Google Patents
活性酸素消去剤及び炎症存在下使用用の皮膚外用剤Info
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Abstract
剤及びそれを含有してなる炎症存在下使用用の皮膚外用
剤を提供する。 【解決手段】 アルキルレゾルシノール及びその塩の少
なくとも何れかからなる活性酸素消去剤を含有する、炎
症存在下使用用の皮膚外用剤。
Description
びそれを含有してなる炎症存在下使用用の皮膚外用剤に
関する。
排除作用や病原微生物の除去などの重要な生理活性作用
を担う反面、組織の傷害の原因となったり、炎症や老化
の原因となったりして、生体に対して種々の悪影響を与
えるものであり、このもののコントロールは正常な生命
活動を維持してゆく上で重要なテーマである。
項酸素、ヒドロキシラジカル等の活性酸素に対し、発生
した活性酸素の消去には通常アスコルビン酸やその誘導
体が、金属イオンを触媒として発生する活性酸素の発生
抑制には金属キレート剤が使用されているが、これらの
ものの効果はそれほど高くはなく、活性酸素消去能に優
れる活性酸素消去剤の開発が望まれていた。
い、アトピー性皮膚炎や化学物質過敏症において、この
様な活性酸素類がこれら疾病の発症原因となっているこ
とが指摘されており、この様な疾病の発症抑制に対して
は、前記活性酸素類を効率的に消去・コントロールし、
活性酸素類が生体において過剰に発生しないようにコン
トロールすることが重要である、という認識が共有化さ
れている。
況下為されたものであり、活性酸素消去能に優れる新規
な活性酸素消去剤及びそれを含有してなる炎症存在下使
用用の皮膚外用剤を提供することを課題とする。
状況に鑑みて、活性酸素消去能に優れる活性酸素消去剤
及びそれを含有してなる炎症存在下使用用の皮膚外用剤
を求めて鋭意研究努力を重ねた結果、アルキルレゾルシ
ノール及びその塩が活性酸素消去能に優れることを見い
だした。更に、この様なアルキルレゾルシノール及びそ
の塩の少なくとも何れかを含有する皮膚外用剤が、アト
ピー性皮膚炎や化学物質過敏症に対して優れた効果を有
することを見いだし、発明を完成させるに至った。即
ち、本発明は次に示す技術に関するものである。 (1)アルキルレゾルシノール及びその塩の少なくとも
何れかからなる活性酸素消去剤。 (2)アルキルレゾルシノールのアルキル基が炭素数1
〜20のアルキル基であることを特徴とする、前記
(1)に記載の活性酸素消去剤。 (3)アルキルレゾルシノールが4−n−ブチルレゾル
シノールであることを特徴とする、前記(2)に記載の
活性酸素消去剤。 (4)前記(1)〜(3)の何れかに記載の活性酸素消
去剤を含有する、炎症存在下使用用の皮膚外用剤。 (5)炎症が、化学物質に対する過敏症によるもの及び
アトピー性皮膚炎の少なくとも何れかによるものである
ことを特徴とする、前記(4)に記載の炎症存在下使用
用の皮膚外用剤。 (6)炎症が起因して起こすしわ形成及び皮膚の弾力喪
失の少なくとも何れかを予防する作用を有することを特
徴とする、前記(5)に記載の炎症存在下使用用の皮膚
外用剤。 (7)活性酸素消去剤の含有量が、総量で皮膚外用剤全
量に対して0.001〜10重量%であることを特徴と
する、前記(4)に記載の炎症存在下使用用の皮膚外用
剤。 (8)化粧料であることを特徴とする、前記(6)又は
(7)に記載の炎症存在下使用用の皮膚外用剤。 以下、本発明について実施の形態を中心に更に詳細に説
明を加える。
びその塩の少なくとも何れかからなる。かかるアルキル
レゾルシノールのアルキル基の存在位置としては、レゾ
ルシノールにおける芳香環上の水素のある位置であれば
何れであっても良く、2位、4位及び5位の何れもが可
能であるが、4位に導入するのが特に好ましい。なお、
前記アルキルレゾルシノールに導入されるアルキル基の
数としては、単数であっても良いし複数であっても良い
が、単数であることが特に好ましい。又、アルキル基と
しては炭素数が1〜20のものが好ましく、1〜4のも
のが特に好ましい。アルキル基の炭素数が20よりも大
きくなると、活性酸素の消去能が低下したり、皮膚外用
剤への配合が困難になる場合がある。アルキル基として
は、直鎖、分岐構造を有するもの及び環状構造を有する
ものの何れもが可能であるが、直鎖であることが特に好
ましい。
ば、4−メチルレゾルシノール、4−エチルレゾルシノ
ール、4−プロピルレゾルシノール、4−n−ブチルレ
ゾルシノール、4−sec−ブチルレゾルシノール、4
−tert−ブチルレゾルシノール、4−アミルレゾル
シノール、4−イソアミルレゾルシノール、4−オクチ
ルレゾルシノール、4−ドデシルレゾルシノール、2−
n−ブチルレゾルシノール、5−n−ブチルレゾルシノ
ール、及びこれらの塩などが例示できる。これらの内、
特に好ましいものは、4−n−ブチルレゾルシノール及
びその塩である。これは、その活性酸素消去活性が特に
優れるためである。なお、これらの活性酸素消去剤は、
一種類のみを使用しても良いし、複数種類を併用しても
良い。
の物質であって、その製法も知られている(特開平2−
49715号などを参照)。即ち、前記アルキルレゾル
シノールは、例えば飽和のカルボン酸とレゾルシノール
を塩化亜鉛の存在下で縮合させた後、この縮合物を亜鉛
アマルガム/塩酸で還元する方法(Lille.J.Bitter,LA.
Peiner. V, Tr. Nauch - Iasled. Inst.slantsev 196
9,No 18, 127参照)、または、レゾルシノールと対応す
るアルキルアルコールとをアルミナ触媒を使用して20
0〜400℃の高温下で反応させる方法(英国特許第
1,581,428号明細書参照)等によって容易に得る
ことができる。
は種々のアルカリと反応させることにより塩とすること
が出来る。本発明の必須成分として用いることの出来る
塩としては、生理的に許容されるものであれば特段の限
定はされず、例えば、ナトリウム、カリウムなどのアル
カリ金属塩、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ
土類金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩
やトリエチルアミン塩等の有機アミン塩、リジン塩やア
ルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩などが好ましく例示で
きる。これらの塩の内、特に好ましいものはアルカリ金
属塩であり、中でもナトリウム塩が特に好ましい。な
お、前記塩は、アルキルレゾルシノールの一方の水酸基
が反応した一価の塩であっても良いし、両方の水酸基が
反応した二価の塩であっても良いし、またはこれらの混
合物であっても良い。
に発生する活性酸素を消去する作用を有する。この作用
は、従来知られていたアスコルビン酸類などと比較して
より優れている。本発明の活性酸素消去剤が有効に作用
する活性酸素としては、通常知られているものであれば
良く、かかる活性酸素を例示するならば、スーパーオキ
サイド、一重項酸素、ヒドロキシラジカル、次亜塩素酸
ラジカルなどが例示できる。加えて、この様な活性種が
二次的に発生させる過酸化水素も例示できる。本発明の
活性酸素消去剤は、この様な活性酸素及び活性酸素によ
って発生する過酸化水素などを消去することが出来、こ
れらの活性酸素種のうち、本発明の活性酸素消去剤が最
も有効に作用するのは一重項酸素である。また、本発明
の活性酸素消去剤の作用には、前記活性酸素類の消去の
みならず活性酸素類の発生の抑制作用が可能性として考
えられる。
用剤 本発明の炎症存在下使用用の皮膚外用剤は、上記アルキ
ルレゾルシノール及びその塩の少なくとも何れかを含有
することを特徴とする。ここで、本発明で言う皮膚外用
剤とは、皮膚の外用に適用されるものの総称を意味し、
例えば、化粧料、皮膚外用医薬等が例示でき、この中で
は、化粧料が特に好ましい。これは、本発明の皮膚外用
剤の必須成分である、アルキルレゾルシノールやその塩
の作用が緩和で安全性に優れる為である。
に於ける前記活性酸素消去剤の好ましい含有量は、総量
で皮膚外用剤全量に対して、0.001〜10重量%で
あり、0.01〜5重量%が更に好ましい。これは、少
なすぎると活性酸素消去効果を発揮しない場合があり、
多すぎても活性酸素消去効果が頭打ちになる場合がある
からである。なお、前記皮膚外用剤に含まれる活性酸素
消去剤は、一種類のみを使用しても良いし、複数種類を
併用しても良い。
は、必須成分である上記アルキルレゾルシノールやその
塩以外に、通常皮膚外用剤で使用される任意成分を含有
することが出来、この様な任意成分としては、例えば、
スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス
等の炭化水素類、ホホバ油、カルナウバワックス、オレ
イン酸オクチルドデシル等のエステル類、オリーブ油、
牛脂、椰子油等のトリグリセライド類、ステアリン酸、
オレイン酸、リチノレイン酸等の脂肪酸、オレイルアル
コール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール
等の高級アルコール、スルホコハク酸エステルやポリオ
キシエチレンアルキル硫酸ナトリウム等のアニオン界面
活性剤類、アルキルベタイン塩等の両性界面活性剤類、
ジアルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、
ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、
これらのポリオキシエチレン付加物、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、1,3−ブタンジオール等の多価アル
コール類、増粘・ゲル化剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、色材、防腐剤、粉体等を例示することができる。
ルコール類である。これは、炎症によってバリア機能が
損なわれた皮膚の性状を好ましく保つことが出来るため
である。これら多価アルコールの好ましい含有量は、例
えば化粧料としたときに求められる感触や作用等によっ
て異なるが、総量で皮膚外用剤全量に対して0.5〜1
0重量%であり、更に好ましくは1〜5重量%である。
で、従来より知られている抗炎症成分を含有させること
も非常に有利である。この様な抗炎症成分としては、シ
ラカバ抽出物やゴボウコン抽出物と言った生薬成分やイ
ンドメタシン、スプロフェン、ケトプロフェン、ケトチ
フェンなどの抗炎症剤が好適に例示でき、これらの抗炎
症成分の好ましい含有量は、総量で皮膚外用剤全体に対
して0.001〜1重量%であり、更に好ましい含有量
は0.01〜0.1重量%である。
は、かかる必須成分と任意成分とを常法に従って処理す
ることにより製造することが出来る。本発明の皮膚外用
剤は、塗布等の外方からの適用によって炎症部分に投与
されるものであり、本発明の皮膚外用剤の剤形として
は、乳液、クリーム、ローション、ゲル何れもが適用可
能であり、また、不織布等のシート上に塗布されるパッ
プ剤として適用することも可能である。これらの中では
比較的粘度の高い(例えば粘度1000〜20000セ
ンチ・ストークス)乳化タイプのエッセンスの形態が、
局所投与しやすいことから特に好ましい。
用の皮膚外用剤は、アトピー性皮膚炎や化学物質過敏症
などの体内に発生した活性酸素に起因する炎症を和らげ
る作用を有するため、この様な炎症下の肌の手入れ等に
使用することができ、この様な炎症を鎮静、予防、抑
制、改善することができる。更に、この様な活性酸素が
原因となって起こる炎症などが更に引き起こす、しわの
形成や皮膚の弾力喪失等を防ぐことができる。
詳細に説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみ限
定されないことは言うまでもない。
る4−n−ブチルレゾルシノールを用いて、一重項酸素
消去活性を調べた。即ち、ヘマトポルフィリン(0.2
5mM;50μL)−紫外線(照射時間;30秒)系で
発生させた一重項酸素について、ドーズを変えて4−n
−ブチルレゾルシノールを加え、これにより消去された
一重項酸素の量をESRスピントラップ法(トラップ
剤;2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリドンハイ
ドロクロライド(TMPD))により測定し、消去値と
ドーズのプロットより、4−n−ブチルレゾルシノール
が50%の一重項酸素を消去する濃度(IC50)値を算
出した。比較のため、アルブチン、コウジ酸、アスコル
ビン酸グルコシド及びL−アスコルビン酸についてもこ
の作用を調べた。結果を表1に示す。これより、本発明
の活性酸素消去剤である4−n−ブチルレゾルシノール
は、活性酸素の中でも生体への影響のより強いとされる
一重項酸素を消去する作用に優れることがわかる。
明の炎症存在下使用用の皮膚外用剤である乳化タイプの
高粘度エッセンス(化粧料)を作成した。即ち、処方成
分イ)、ロ)及びハ)をそれぞれ70℃に加熱し、成分
イ)に成分ロ)を加え中和し、これに徐々に成分ハ)を
加えて乳化し、ホモジナイザーで乳化粒子を整え、攪拌
冷却し、エッセンスを得た。 イ) ポリアクリル酸ナトリウム 1 重量部 アクリル酸・メタクリル酸(C10〜30) 共重合体(ペムレンTR−2) 0.2重量部 1,3−ブタンジオール 7 重量部 キサンタンガム 0.1重量部 エタノール 3 重量部 水 40 重量部 4−n−ブチルレゾルシノール 0.3重量部 ロ) 10%水酸化カリウム水溶液 0.6重量部 水 31.1重量部 ハ) スクワラン 6 重量部 ホホバ油 6 重量部 ワセリン 1.5重量部 セタノール 1.5重量部 セラキルアルコール 1.5重量部 蔗糖脂肪酸エステル 0.1重量部 ステアリン酸モノグリセライド 0.1重量部
明の炎症存在下使用用の皮膚外用剤である乳化タイプの
高粘度エッセンス(化粧料)を作成した。即ち、処方成
分イ)、ロ)及びハ)をそれぞれ70℃に加熱し、成分
イ)に成分ロ)を加え中和し、これに徐々に成分ハ)を
加えて乳化し、ホモジナイザーで乳化粒子を整え、攪拌
冷却し、エッセンスを得た。 イ) ポリアクリル酸ナトリウム 1 重量部 アクリル酸・メタクリル酸(C10〜30) 共重合体(ペムレンTR−2) 0.2重量部 1,3−ブタンジオール 7 重量部 キサンタンガム 0.1重量部 エタノール 3 重量部 水 40 重量部 2−n−ブチルレゾルシノール 0.3重量部 ロ) 10%水酸化カリウム水溶液 0.6重量部 水 31.1重量部 ハ) スクワラン 6 重量部 ホホバ油 6 重量部 ワセリン 1.5重量部 セタノール 1.5重量部 セラキルアルコール 1.5重量部 蔗糖脂肪酸エステル 0.1重量部 ステアリン酸モノグリセライド 0.1重量部
明の炎症存在下使用用の皮膚外用剤である乳化タイプの
高粘度エッセンス(化粧料)を作成した。即ち、処方成
分イ)、ロ)及びハ)をそれぞれ70℃に加熱し、成分
イ)に成分ロ)を加え中和し、これに徐々に成分ハ)を
加えて乳化し、ホモジナイザーで乳化粒子を整え、攪拌
冷却し、エッセンスを得た。 イ) ポリアクリル酸ナトリウム 1 重量部 アクリル酸・メタクリル酸(C10〜30) 共重合体(ペムレンTR−2) 0.2重量部 1,3−ブタンジオール 7 重量部 キサンタンガム 0.1重量部 エタノール 3 重量部 水 40 重量部 5−n−ブチルレゾルシノール 0.3重量部 ロ) 10%水酸化カリウム水溶液 0.6重量部 水 31.1重量部 ハ) スクワラン 6 重量部 ホホバ油 6 重量部 ワセリン 1.5重量部 セタノール 1.5重量部 セラキルアルコール 1.5重量部 蔗糖脂肪酸エステル 0.1重量部 ステアリン酸モノグリセライド 0.1重量部
明の炎症の存在下使用用の皮膚外用剤である乳化タイプ
の高粘度エッセンス(化粧料)を作成した。即ち、処方
成分イ)、ロ)及びハ)をそれぞれ70℃に加熱し、成
分イ)に成分ロ)を加え中和し、これに徐々に成分ハ)
を加えて乳化し、ホモジナイザーで乳化粒子を整え、攪
拌冷却し、エッセンスを得た。 イ) ポリアクリル酸ナトリウム 1 重量部 アクリル酸・メタクリル酸(C10〜30) 共重合体(ペムレンTR−2) 0.2重量部 1,3−ブタンジオール 7 重量部 キサンタンガム 0.1重量部 エタノール 3 重量部 水 40 重量部 4−n−ドデシルレゾルシノール 0.3重量部 ロ) 10%水酸化カリウム水溶液 0.6重量部 水 31.1重量部 ハ) スクワラン 6 重量部 ホホバ油 6 重量部 ワセリン 1.5重量部 セタノール 1.5重量部 セラキルアルコール 1.5重量部 蔗糖脂肪酸エステル 0.1重量部 ステアリン酸モノグリセライド 0.1重量部
用いて、炎症存在下での塗布の影響を調べた。即ち、ハ
ートレー系モルモット(雄性、300〜400g)1群
6匹を用い、背部を剃毛し、ガムテープで5回ストリッ
ピングし、実施例2〜5の化粧料を塗布してクローズド
パッチを行った。比較例としてこれらの化粧料中の本発
明の活性酸素消去剤を水に置換したものを、対照例とし
て水を用いた。パッチテストは24時間行い、パッチ除
去1時間後、ドレーズの基準に従って皮膚反応を判定し
た。皮膚反応は++が浮腫を伴う反応、+が明確な紅斑
を伴う反応、±が曖昧な紅斑を伴う反応、−が無反応で
ある。結果を出現例数として、表2に示す。これより、
本発明の皮膚外用剤である化粧料が、炎症存在下極めて
安全に使用できることが明かである。又、本発明の化粧
料の投与部位において、炎症反応が鎮静化されているこ
とも注目すべきである。
ヘアレスマウス光しわ形成モデルでの、しわ形成抑制作
用を調べた。ヘアレスマウス1群30匹に最少紅斑濃度
の80%程度(ごく僅かの紅斑を生ずる程度の照射量)
の紫外線を連日12週間照射した。対照群は毎照射後生
理食塩水を0.1mL塗布し、投与群は実施例2の化粧
料を0.1mL投与した。実験終了後、動物より皮膚真
皮を取り出し、電子顕微鏡にてそのコラーゲン線維束構
造を観察、判定した。判定基準は、スコア5が極めて健
常なコラーゲン線維束構造が観察される、スコア4が僅
かにコラーゲン線維束構造の乱れが観察される、スコア
3がコラーゲン線維束構造の乱れが散見できる、スコア
2が至る所にコラーゲン線維束の乱れが観察される、ス
コア1が完全に乱れているの基準である。投与群の平均
スコアは3.3であり、対照群のそれは2.1であった。
これより、本発明の炎症下使用用の皮膚外用剤である化
粧料は、活性酸素が起因となって起こる炎症が原因のし
わの形成を予防する作用を有することがわかる。
る新規な活性酸素消去剤及びそれを含有してなる炎症存
在下使用用の皮膚外用剤を提供することができる。
Claims (8)
- 【請求項1】 アルキルレゾルシノール及びその塩の少
なくとも何れかからなる活性酸素消去剤。 - 【請求項2】 前記アルキルレゾルシノールのアルキル
基が、炭素数1〜20のアルキル基であることを特徴と
する、請求項1に記載の活性酸素消去剤。 - 【請求項3】 前記アルキルレゾルシノールが4−n−
ブチルレゾルシノールであることを特徴とする、請求項
2に記載の活性酸素消去剤。 - 【請求項4】 前記請求項1〜3の何れか1項に記載の
活性酸素消去剤を含有する、炎症存在下使用用の皮膚外
用剤。 - 【請求項5】 前記炎症が、化学物質に対する過敏症に
よるもの及びアトピー性皮膚炎によるものの少なくとも
何れかであることを特徴とする、請求項4に記載の炎症
存在下使用用の皮膚外用剤。 - 【請求項6】 前記炎症が起因して起こすしわ形成及び
皮膚の弾力喪失の少なくとも何れかを予防する作用を有
することを特徴とする、請求項5に記載の炎症存在下使
用用の皮膚外用剤。 - 【請求項7】 前記活性酸素消去剤の含有量が、総量で
前記皮膚外用剤全量に対して0.001〜10重量%で
あることを特徴とする、請求項4に記載の炎症存在下使
用用の皮膚外用剤。 - 【請求項8】 化粧料であることを特徴とする、請求項
6又は7に記載の炎症存在下使用用の皮膚外用剤。
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JP2000119506A JP4615671B2 (ja) | 2000-04-20 | 2000-04-20 | 炎症存在下使用用のしわ形成又は皮膚の弾力喪失の防止剤 |
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