JPH1192328A - 皮膚外用製剤 - Google Patents
皮膚外用製剤Info
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- JPH1192328A JPH1192328A JP27981497A JP27981497A JPH1192328A JP H1192328 A JPH1192328 A JP H1192328A JP 27981497 A JP27981497 A JP 27981497A JP 27981497 A JP27981497 A JP 27981497A JP H1192328 A JPH1192328 A JP H1192328A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 免疫賦活作用もしくは免疫機能低下改善・防
止作用に優れた皮膚外用製剤を提供する。 【構成】 L−アスコルビン酸及び/又はその水溶性誘
導体と、L−アスコルビン酸の油溶性誘導体とを含有す
ることを特徴とする皮膚外用製剤である。
止作用に優れた皮膚外用製剤を提供する。 【構成】 L−アスコルビン酸及び/又はその水溶性誘
導体と、L−アスコルビン酸の油溶性誘導体とを含有す
ることを特徴とする皮膚外用製剤である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は皮膚外用製剤に関す
る。更に詳しくは、皮膚の免疫機能の低下を外用により
防止し、皮膚の免疫機能を高める皮膚外用製剤に関す
る。
る。更に詳しくは、皮膚の免疫機能の低下を外用により
防止し、皮膚の免疫機能を高める皮膚外用製剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】皮膚は生体の最外層に位置する臓器であ
り、物理的、科学的及び生物学的侵襲を最も強く、直接
的に被る器官であるが、近年、皮膚は最もよく発達した
免疫臓器であることが明らかとなってきた。
り、物理的、科学的及び生物学的侵襲を最も強く、直接
的に被る器官であるが、近年、皮膚は最もよく発達した
免疫臓器であることが明らかとなってきた。
【0003】皮膚は、表皮の角化細胞、ランゲルハンス
細胞、真皮の樹状細胞、血管内皮細胞、マクロファージ
等から構成されているが、ランゲルハンス細胞は抗原処
理、抗原提示能力によって皮膚免疫機能の中心的な役割
を演じているとされ、外部からの異物としての抗原の進
入に対し、すみやかに接触して処理し、リンパ節へ移動
してT細胞にそれを提示し、以後の一連の免疫応答反応
が始まると考えられている。
細胞、真皮の樹状細胞、血管内皮細胞、マクロファージ
等から構成されているが、ランゲルハンス細胞は抗原処
理、抗原提示能力によって皮膚免疫機能の中心的な役割
を演じているとされ、外部からの異物としての抗原の進
入に対し、すみやかに接触して処理し、リンパ節へ移動
してT細胞にそれを提示し、以後の一連の免疫応答反応
が始まると考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、紫外線自体の発
癌性に加えて紫外線により皮膚免疫反応が低下する為に
発癌を助長する可能性が指摘されるようになってきた。
サンスクリーン等の日焼け止め化粧料によって紫外線を
防御することが紫外線発癌の防止に極めて重要である
が、サンスクリーンを日常的に用いない季節でも日々紫
外線を浴び続けることによって免疫抑制作用が現れる可
能性もあり、発癌以外の生体への様々な悪影響も心配さ
れる。
癌性に加えて紫外線により皮膚免疫反応が低下する為に
発癌を助長する可能性が指摘されるようになってきた。
サンスクリーン等の日焼け止め化粧料によって紫外線を
防御することが紫外線発癌の防止に極めて重要である
が、サンスクリーンを日常的に用いない季節でも日々紫
外線を浴び続けることによって免疫抑制作用が現れる可
能性もあり、発癌以外の生体への様々な悪影響も心配さ
れる。
【0005】また、加齢によっても皮膚免疫機能が低下
するように、紫外線以外の様々な原因で皮膚免疫機能が
低下すると考えられている。
するように、紫外線以外の様々な原因で皮膚免疫機能が
低下すると考えられている。
【0006】以上の理由から、日常的に用いることので
きる免疫賦活作用もしくは免疫機能低下の改善・防止作
用を有する皮膚外用製剤の開発が急務となっていた。
きる免疫賦活作用もしくは免疫機能低下の改善・防止作
用を有する皮膚外用製剤の開発が急務となっていた。
【0007】そこで、本発明者らは、上述の観点に鑑
み、種々の物質について免疫抑制作用に対する防止効果
を調べた結果、L−アスコルビン酸又はその水溶性誘導
体と、L−アスコルビン酸の油溶性誘導体とを併用して
用いると、顕著な免疫賦活作用及び免疫機能の低下を改
善・防止する作用を発揮することを見いだし、本発明を
完成するに至った。
み、種々の物質について免疫抑制作用に対する防止効果
を調べた結果、L−アスコルビン酸又はその水溶性誘導
体と、L−アスコルビン酸の油溶性誘導体とを併用して
用いると、顕著な免疫賦活作用及び免疫機能の低下を改
善・防止する作用を発揮することを見いだし、本発明を
完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、L
−アスコルビン酸及び/又はその水溶性誘導体と、L−
アスコルビン酸の油溶性誘導体とを含有することを特徴
とする皮膚外用製剤を提供するものである。
−アスコルビン酸及び/又はその水溶性誘導体と、L−
アスコルビン酸の油溶性誘導体とを含有することを特徴
とする皮膚外用製剤を提供するものである。
【0009】また、本発明は、前記L−アスコルビン酸
の油溶性誘導体が常温で液体であることを特徴とする前
記の皮膚外用製剤を提供するものである。
の油溶性誘導体が常温で液体であることを特徴とする前
記の皮膚外用製剤を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳述
する。
する。
【0011】本発明で用いるL−アスコルビン酸の水溶
性誘導体および油溶性誘導体としては、例えば、以下の
ものがあげられる。L−アスコルビン酸アルキルエステ
ル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコル
ビン酸硫酸エステル等が挙げられ、具体例としては、パ
ルミチン酸L−アスコルビル、イソパルミチン酸L−ア
スコルビル、テトライソパルミチン酸L−アスコルビ
ル、ジパルミチン酸L−アスコルビル、ジイソパルミチ
ン酸L−アスコルビル、ステアリン酸L−アスコルビ
ル、イソステアリン酸L−アスコルビル、ジステアリン
酸L−アスコルビル、ジイソステアリン酸L−アスコル
ビル、ミリスチン酸L−アスコルビル、イソミリスチン
酸L−アスコルビル、ジミリスチン酸L−アスコルビ
ル、ジイソミリスチン酸L−アスコルビル、2−エチル
ヘキサン酸L−アスコルビル、ジ2−エチルヘキサン酸
L−アスコルビル、オレイン酸L−アスコルビル、ジオ
レイン酸L−アスコルビル等のL−アスコルビン酸アル
キルエーテル、L−アスコルビン酸−2−リン酸エステ
ル、L−アスコルビン酸−3−リン酸エステル、DL−
α−トコフェノール−2−L−アスコルビン酸リン酸ジ
エステル等のL−アスコルビン酸リン酸エステル、L−
アスコルビン酸−2−硫酸エステル、L−アスコルビン
酸−3−硫酸エステル等のL−アスコルビン酸硫酸エス
テル、L−アスコルビン酸2−グルコシド等が挙げられ
る。また、本発明においてはこれらの塩も使用可能であ
り、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カ
ルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩等
が好適に用いられる。水溶性誘導体で特に好ましいもの
は、DL−α−トコフェノール−2−L−アスコルビン
酸リン酸ジエステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸エ
ステル、L−アスコルビン酸2−グルコシドであり、油
溶性誘導体で特に好ましいものは、テトライソパルミチ
ン酸L−アスコルビル、ジパルミチン酸L−アスコルビ
ル、イソステアリン酸L−アスコルビルである。
性誘導体および油溶性誘導体としては、例えば、以下の
ものがあげられる。L−アスコルビン酸アルキルエステ
ル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコル
ビン酸硫酸エステル等が挙げられ、具体例としては、パ
ルミチン酸L−アスコルビル、イソパルミチン酸L−ア
スコルビル、テトライソパルミチン酸L−アスコルビ
ル、ジパルミチン酸L−アスコルビル、ジイソパルミチ
ン酸L−アスコルビル、ステアリン酸L−アスコルビ
ル、イソステアリン酸L−アスコルビル、ジステアリン
酸L−アスコルビル、ジイソステアリン酸L−アスコル
ビル、ミリスチン酸L−アスコルビル、イソミリスチン
酸L−アスコルビル、ジミリスチン酸L−アスコルビ
ル、ジイソミリスチン酸L−アスコルビル、2−エチル
ヘキサン酸L−アスコルビル、ジ2−エチルヘキサン酸
L−アスコルビル、オレイン酸L−アスコルビル、ジオ
レイン酸L−アスコルビル等のL−アスコルビン酸アル
キルエーテル、L−アスコルビン酸−2−リン酸エステ
ル、L−アスコルビン酸−3−リン酸エステル、DL−
α−トコフェノール−2−L−アスコルビン酸リン酸ジ
エステル等のL−アスコルビン酸リン酸エステル、L−
アスコルビン酸−2−硫酸エステル、L−アスコルビン
酸−3−硫酸エステル等のL−アスコルビン酸硫酸エス
テル、L−アスコルビン酸2−グルコシド等が挙げられ
る。また、本発明においてはこれらの塩も使用可能であ
り、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カ
ルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩等
が好適に用いられる。水溶性誘導体で特に好ましいもの
は、DL−α−トコフェノール−2−L−アスコルビン
酸リン酸ジエステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸エ
ステル、L−アスコルビン酸2−グルコシドであり、油
溶性誘導体で特に好ましいものは、テトライソパルミチ
ン酸L−アスコルビル、ジパルミチン酸L−アスコルビ
ル、イソステアリン酸L−アスコルビルである。
【0012】L−アスコルビン酸またはその誘導体は、
公知の合成的手法により得られ、また、市販されている
ビタミンCの誘導体が使用可能である。
公知の合成的手法により得られ、また、市販されている
ビタミンCの誘導体が使用可能である。
【0013】本発明においては、上記のL−アスコルビ
ン酸又はその水溶性誘導体と、L−アスコルビン酸の油
溶性誘導体は、適当な皮膚外用製剤中に配合して用いら
れる。なお、L−アスコルビン酸の油溶性誘導体は、常
温で液体であることが製品安定製の点から好ましい。
ン酸又はその水溶性誘導体と、L−アスコルビン酸の油
溶性誘導体は、適当な皮膚外用製剤中に配合して用いら
れる。なお、L−アスコルビン酸の油溶性誘導体は、常
温で液体であることが製品安定製の点から好ましい。
【0014】上記必須成分の皮膚外用製剤への配合量
は、L−アスコルビン酸又はその誘導体と、L−アスコ
ルビン酸の油溶性誘導体の種類、剤型の種類、投与の方
法、投与の目的などによって異なるものであり一概には
決められないが、概ね以下の範囲が好ましい配合量であ
る。すなわち、L−アスコルビン酸又はその誘導体と、
L−アスコルビン酸の油溶性誘導体の配合量は、外用製
剤中それぞれ 0.001〜10重量%、より好ましくは 0.01
〜5重量%である。0.001重量%未満であると、免疫賦活
効果若しくは免疫機能低下改善・防止効果が十分に発揮
されず、10重量%を超えると製剤化が難しいので好まし
くない。また、5重量%以上配合してもさほどおおきな
効果の向上はみられない。
は、L−アスコルビン酸又はその誘導体と、L−アスコ
ルビン酸の油溶性誘導体の種類、剤型の種類、投与の方
法、投与の目的などによって異なるものであり一概には
決められないが、概ね以下の範囲が好ましい配合量であ
る。すなわち、L−アスコルビン酸又はその誘導体と、
L−アスコルビン酸の油溶性誘導体の配合量は、外用製
剤中それぞれ 0.001〜10重量%、より好ましくは 0.01
〜5重量%である。0.001重量%未満であると、免疫賦活
効果若しくは免疫機能低下改善・防止効果が十分に発揮
されず、10重量%を超えると製剤化が難しいので好まし
くない。また、5重量%以上配合してもさほどおおきな
効果の向上はみられない。
【0015】本発明の皮膚外用製剤の剤型は、特に制限
はないが、例えば、クリーム製剤、軟膏製剤、ゲル製
剤、ローション製剤、乳液製剤、テープ製剤、パック製
剤、エアゾール製剤などが用いられる。
はないが、例えば、クリーム製剤、軟膏製剤、ゲル製
剤、ローション製剤、乳液製剤、テープ製剤、パック製
剤、エアゾール製剤などが用いられる。
【0016】本発明の皮膚外用製剤は、L−アスコルビ
ン酸及び/又はその水溶性誘導体とL−アスコルビン酸
の油溶性誘導体とを、皮膚免疫賦活剤若しくは皮膚免疫
機能低下改善・防止剤として用いた医薬品、医薬部外
品、化粧品などとして利用可能であるが、特に、紫外線
による免疫低下機能を防止するための免疫賦活化粧料若
しくは皮膚免疫機能改善・防止化粧料としての利用価値
が高い。
ン酸及び/又はその水溶性誘導体とL−アスコルビン酸
の油溶性誘導体とを、皮膚免疫賦活剤若しくは皮膚免疫
機能低下改善・防止剤として用いた医薬品、医薬部外
品、化粧品などとして利用可能であるが、特に、紫外線
による免疫低下機能を防止するための免疫賦活化粧料若
しくは皮膚免疫機能改善・防止化粧料としての利用価値
が高い。
【0017】本発明に係る皮膚外用製剤中には、上記の
必須構成成分の他に一般的に医薬品、医薬部外品、化粧
料等に配合される成分を配合することができる。それら
の成分としては、グリセリン、プロピレングリコール、
1,3-ブタンジオールなどの多価アルコール、流動パラフ
ィン、スクワラン、高級アルコール、高級脂肪酸などの
油分、クエン酸、乳酸などの有機酸類、苛性カリ、トリ
エタノールアミンなどのアルカリ類、高級アルキル硫酸
エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩など
のアニオン性界面活性剤、高級アルキル四級アンモニウ
ム塩、アルキルピリジニウム塩などのカチオン性界面活
性剤、高級アルキルジメチルアミンオキサイドなどの両
性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エス
テルなどの非イオン性界面活性剤、アスコルビン酸誘導
体、トコフェロール誘導体などの薬剤、紫外線吸収剤、
キレート剤、酸化防止剤、防腐剤、増粘剤、保湿剤、香
料、アルコールなどがあげられる。
必須構成成分の他に一般的に医薬品、医薬部外品、化粧
料等に配合される成分を配合することができる。それら
の成分としては、グリセリン、プロピレングリコール、
1,3-ブタンジオールなどの多価アルコール、流動パラフ
ィン、スクワラン、高級アルコール、高級脂肪酸などの
油分、クエン酸、乳酸などの有機酸類、苛性カリ、トリ
エタノールアミンなどのアルカリ類、高級アルキル硫酸
エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩など
のアニオン性界面活性剤、高級アルキル四級アンモニウ
ム塩、アルキルピリジニウム塩などのカチオン性界面活
性剤、高級アルキルジメチルアミンオキサイドなどの両
性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エス
テルなどの非イオン性界面活性剤、アスコルビン酸誘導
体、トコフェロール誘導体などの薬剤、紫外線吸収剤、
キレート剤、酸化防止剤、防腐剤、増粘剤、保湿剤、香
料、アルコールなどがあげられる。
【0018】
【実施例】以下に実施例と試験例をあげて本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定され
るものではない。実施例に先立ち、L−アスコルビン酸
又はその水溶性誘導体と、L−アスコルビン酸の油溶性
誘導体の免疫賦活作用及び紫外線による免疫機能低下改
善・防止作用に関する試験方法とその結果について説明
する。
的に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定され
るものではない。実施例に先立ち、L−アスコルビン酸
又はその水溶性誘導体と、L−アスコルビン酸の油溶性
誘導体の免疫賦活作用及び紫外線による免疫機能低下改
善・防止作用に関する試験方法とその結果について説明
する。
【0019】「試験方法及び結果」ランゲルハンス細胞
に抗原(trinitrobenzenesulfonic acid, 1mg/ml)を添
加、洗浄し、リンパ節細胞浮遊液をnylon fiber column
(Wako)で精製して得られるT細胞と混合培養した。その
結果、ランゲルハンス細胞はT細胞に抗原を提示してT
細胞は増殖するが、ランゲルハンス細胞にUVを照射した
後に抗原を添加し、T細胞の増殖の減少が観察される。
我々は紫外線照射時にL−アスコルビン酸リン酸マグネ
シウム1mMと、テトライソパルミチン酸L−アスコルビ
ル1mMを添加することによって、UVによるランゲルハン
ス細胞の抗原提示機能抑制に対するL−アスコルビン酸
リン酸マグネシウムとテトライソパルミチン酸L−アス
コルビルの防御効果を調べた。この結果を図1に示す。
図1の縦軸は、T細胞の増殖を示しており、T細胞が増
えれば免疫機能が働いていることを表す。横軸は、抗原
添加、UV照射、L−アスコルビン酸リン酸マグネシウ
ム添加、テトライソパルミチン酸L−アスコルビル添
加、L−アスコルビン酸リン酸マグネシウムとテトライ
ソパルミチン酸L−アスコルビル添加の有無をそれぞれ
+と−で表している(+は、添加または照射したことを
表し、−は、非添加、非照射を表す。)。図1から、抗
原だけを添加するとT細胞は増殖するが、紫外線を照射
するとT細胞は減少する。この時、L−アスコルビン酸
リン酸マグネシウムとテトライソパルミチン酸L−アス
コルビルを添加するとT細胞の増殖は回復する。L−ア
スコルビン酸リン酸マグネシウム単独添加でのT細胞の
増殖やテトライソパルミチン酸L−アスコルビル単独添
加でのT細胞の増殖は両方添加に比べて劣る。したがっ
て、L−アスコルビン酸リン酸マグネシウムとテトライ
ソパルミチン酸L−アスコルビルが優れた免疫賦活作用
及び免疫機能低下改善作用を発揮することが確認され
た。
に抗原(trinitrobenzenesulfonic acid, 1mg/ml)を添
加、洗浄し、リンパ節細胞浮遊液をnylon fiber column
(Wako)で精製して得られるT細胞と混合培養した。その
結果、ランゲルハンス細胞はT細胞に抗原を提示してT
細胞は増殖するが、ランゲルハンス細胞にUVを照射した
後に抗原を添加し、T細胞の増殖の減少が観察される。
我々は紫外線照射時にL−アスコルビン酸リン酸マグネ
シウム1mMと、テトライソパルミチン酸L−アスコルビ
ル1mMを添加することによって、UVによるランゲルハン
ス細胞の抗原提示機能抑制に対するL−アスコルビン酸
リン酸マグネシウムとテトライソパルミチン酸L−アス
コルビルの防御効果を調べた。この結果を図1に示す。
図1の縦軸は、T細胞の増殖を示しており、T細胞が増
えれば免疫機能が働いていることを表す。横軸は、抗原
添加、UV照射、L−アスコルビン酸リン酸マグネシウ
ム添加、テトライソパルミチン酸L−アスコルビル添
加、L−アスコルビン酸リン酸マグネシウムとテトライ
ソパルミチン酸L−アスコルビル添加の有無をそれぞれ
+と−で表している(+は、添加または照射したことを
表し、−は、非添加、非照射を表す。)。図1から、抗
原だけを添加するとT細胞は増殖するが、紫外線を照射
するとT細胞は減少する。この時、L−アスコルビン酸
リン酸マグネシウムとテトライソパルミチン酸L−アス
コルビルを添加するとT細胞の増殖は回復する。L−ア
スコルビン酸リン酸マグネシウム単独添加でのT細胞の
増殖やテトライソパルミチン酸L−アスコルビル単独添
加でのT細胞の増殖は両方添加に比べて劣る。したがっ
て、L−アスコルビン酸リン酸マグネシウムとテトライ
ソパルミチン酸L−アスコルビルが優れた免疫賦活作用
及び免疫機能低下改善作用を発揮することが確認され
た。
【0020】以下に、L−アスコルビン酸の水溶性誘導
体及び油溶性誘導体を、免疫賦活作用剤若しくは免疫機
能低下防止・改善剤として利用した皮膚外用製剤の実施
例を示す。
体及び油溶性誘導体を、免疫賦活作用剤若しくは免疫機
能低下防止・改善剤として利用した皮膚外用製剤の実施
例を示す。
【0021】 「実施例1 クリーム」 A セタノール 2.0重量% ワセリン 2.0 スクワラン 20.0 グリセリンモノ脂肪酸エステル 2.0 Tween60 3.0 イソプロピルミリステート 6.0 グリチルレチン酸ステアリル 0.5 グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル 0.05 −ジパラメトキシシンナメート 4−メトキシ−4’− 0.05 t−ブチルジベンゾイルメタン テトライソパルミチン酸 0.5 L−アスコルビル 防腐剤 0.3 香料 0.2 B グリセリン 10.0 プロピレングリコール 5.0 アルブチン 2.0 グリチルリチン酸ジカリウム 0.1 L−アスコルビン酸リン酸 0.05 マグネシウム 蒸留水 残余 (製造法)Aに属する油相部の原料およびBに属する水
相部の原料をそれぞれ70℃に加熱し、完全溶解したの
ち、油相部を水相部に混合し、乳化機にて乳化処理す
る。乳化物を熱交換機にて終温30℃まで冷却する。
相部の原料をそれぞれ70℃に加熱し、完全溶解したの
ち、油相部を水相部に混合し、乳化機にて乳化処理す
る。乳化物を熱交換機にて終温30℃まで冷却する。
【0022】 「実施例2 クリーム」 A.ステアリン酸 10.0重量% ステアリルアルコール 4.0 ステアリン酸ブチル 8.0 ステアリン酸モノグリセリンエステル 2.0 ビタミンEアセテート 0.5 ビタミンAパルミテート 0.1 マカデミアナッツ油 1.0 ジパルミチン酸L−アスコルビル 0.01 香料 0.4 防腐剤 適量 B.グリセリン 4.0 1,2ペンタンジオール 3.0 アセチル化ヒアルロン酸 1.0 水酸化カリウム 0.4 L−アスコルビン酸硫酸 1.0 エステル2ナトリウム 酒石酸 0.01 エデト酸三ナトリウム 0.05 精製水 残余 (製造法)Aの油相部とBの水相部をそれぞれ70Cに加
熱し完全溶解する。A相をB相に加えて、乳化機で乳化
する。乳化物を熱交換機を用いて冷却してクリームを得
た。
熱し完全溶解する。A相をB相に加えて、乳化機で乳化
する。乳化物を熱交換機を用いて冷却してクリームを得
た。
【0023】 「実施例3 乳液」 A ワセリン 1.0重量% 流動パラフィン 2.0 POE(20)オレイン酸 1.0 ホホバ油 1.0 グリセリンモノエレート 1.0 オクチル−p−メトキシシンナメート 0.05 4−メトキシ−4’− 0.05 t−ブチルジベンゾイルメタン ジイソステアリン酸L−アスコルビル 0.01 BHT 0.01 防腐剤 0.2 香料 0.1 B プロピレングリコール 1.0 グリセリン 5.0 コウジ酸 1.0 ヒアルロン酸ナトリウム 0.01 カルボキシビニルポリマー 0.15 苛性カリ 0.05 L−アスコルビン酸2−グルコシド 4.0 蒸留水 残余 (製造法)Aに属する油相部の原料およびBに属する水
相部の原料をそれぞれ70℃に加熱し、完全溶解したの
ち、油相部を水相部に混合し、乳化機にて乳化処理す
る。乳化物を熱交換機にて終温30℃まで冷却する。
相部の原料をそれぞれ70℃に加熱し、完全溶解したの
ち、油相部を水相部に混合し、乳化機にて乳化処理す
る。乳化物を熱交換機にて終温30℃まで冷却する。
【0024】 「実施例4 乳液」 A.DL−α−トコフェロール− 2−L−アスコルビン酸リン酸ジエステル 5.0 アセチル化ヒアルロン酸 0.01 エタノール 5.0 精製水 適量 B.ワセリン 1.5 スクワラン 1.0 流動パラフィン 5.0 セタノール 0.5 ポリオキシエチレン(25)セチルエーテル 2.0 グリセリルモノステアレート 2.0 V−Eアセテート 0.1 テトライソパルミチン酸L−アスコルビル 0.005 パラオキシ安息香酸メチル 0.15 香料 適量 C.カルボキシビニルポリマー 0.2 苛性カリ 0.07 ジプロピレングリコール 5.0 ソルビット液(70%) 5.0 ポリエチレングリコール 1500 5.0 精製水 残余 (製造法)Cの成分を70℃に加熱溶解し、Bの成分を70
℃に加熱溶解したもの加え、ホモミキサーで乳化する。
乳化後、かきまぜながら30℃まで冷却し、Aの成分を溶
解したものを加え、均一に混合する。
℃に加熱溶解したもの加え、ホモミキサーで乳化する。
乳化後、かきまぜながら30℃まで冷却し、Aの成分を溶
解したものを加え、均一に混合する。
【0025】 「実施例5 乳液」 A.スクワラン 5.0% オレイルオレート 3.0 ワセリン 2.0 ソルビタンセスキオレイン酸エステル 0.8 ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20EO) 1.2 ジパルミチン酸L−アスコルビル 0.01 月見草油 0.5 香料 0.3 防腐剤 適量 B.1,3 ブチレングリコール 4.5 メリッサ抽出液 1.5 アセチル化ヒアルロン酸 0.001 L−アスコルビン酸硫酸 1.0 エステル2ナトリウム エタノール 3.0 カルボキシビニルポルリマー 0.2 水酸化カリウム 0.1 乳酸 0.01 ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05 精製水 残余 (製造法)実施例3に準じて乳液を得た。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、L−アスコルビン酸及
び/又はその水溶性誘導体とL−アスコルビン酸の油溶
性誘導体の免疫賦活作用もしくは免疫機能低下改善・防
止作用を利用した優れた皮膚外用製剤を提供できる。
び/又はその水溶性誘導体とL−アスコルビン酸の油溶
性誘導体の免疫賦活作用もしくは免疫機能低下改善・防
止作用を利用した優れた皮膚外用製剤を提供できる。
【図1】UVによるランゲルハンス細胞抗原提示機能の
低下とL−アスコルビン酸の水溶性誘導体と油溶性誘導
体の防御作用を表す図である。
低下とL−アスコルビン酸の水溶性誘導体と油溶性誘導
体の防御作用を表す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 L−アスコルビン酸及び/又はその水溶
性誘導体と、L−アスコルビン酸の油溶性誘導体とを含
有することを特徴とする皮膚外用製剤。 - 【請求項2】 前記L−アスコルビン酸の油溶性誘導体
が常温で液体であることを特徴とする請求項1記載の皮
膚外用製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27981497A JPH1192328A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | 皮膚外用製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27981497A JPH1192328A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | 皮膚外用製剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1192328A true JPH1192328A (ja) | 1999-04-06 |
Family
ID=17616295
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27981497A Pending JPH1192328A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | 皮膚外用製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1192328A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001122735A (ja) * | 1999-10-28 | 2001-05-08 | Kose Corp | 皮膚外用剤 |
JP2002003330A (ja) * | 2000-06-21 | 2002-01-09 | Toyo Beauty Kk | 化粧料 |
JP2002087926A (ja) * | 2000-09-14 | 2002-03-27 | Pola Chem Ind Inc | 透過促進用の皮膚外用剤 |
KR20030091461A (ko) * | 2002-05-28 | 2003-12-03 | 주식회사 코리아나화장품 | 아스코르브산 2-글루코시드 및 상지 추출물을 포함하는피부 미백용 화장료 조성물 |
-
1997
- 1997-09-25 JP JP27981497A patent/JPH1192328A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001122735A (ja) * | 1999-10-28 | 2001-05-08 | Kose Corp | 皮膚外用剤 |
JP2002003330A (ja) * | 2000-06-21 | 2002-01-09 | Toyo Beauty Kk | 化粧料 |
JP2002087926A (ja) * | 2000-09-14 | 2002-03-27 | Pola Chem Ind Inc | 透過促進用の皮膚外用剤 |
KR20030091461A (ko) * | 2002-05-28 | 2003-12-03 | 주식회사 코리아나화장품 | 아스코르브산 2-글루코시드 및 상지 추출물을 포함하는피부 미백용 화장료 조성물 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040325 |
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
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