JP2006282554A - エッセンス剤形の皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 4−n−ブチルレゾルシノールやその塩を含有する皮膚外用剤において、長期間にわたる保存に於ける粘度安定性を高める手段を提供する。
【解決手段】 1)カラギーナンと、2)4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は皮膚外用剤に関し、更に詳細には、エッセンス剤形の化粧料(医薬部外品を含む)に好適な皮膚外用剤に関する。
化粧料などの皮膚外用剤において、粘度が10000mPa・s以上と高粘度のエッセンス剤形は、広がらずに、投与すべき部位に的確に皮膚外用剤を投与できるため、極めて有用な剤形である。これは、医薬部外品のような、化粧料の中でも、効能・効果がより明瞭である種別においては、より顕著である。かかるエッセンス剤形の皮膚外用剤において、特に大きな課題となることは、経時的な粘度低下である。特に、美白剤として有用な4−n−ブチルレゾルシノール(例えば、特許文献1及び非特許文献1を参照)やその塩の存在下においては、長期間粘度を安定に維持することは非常に困難であった。
一方、カラギーナンについては、美白剤の内では、アスコルビン酸と組み合わせて製剤化する技術が知られていた(例えば、特許文献2、特許文献3を参照)。しかしながら、4−n−ブチルレゾルシノールやその塩とカラギーナンとを組み合わせた製剤形や、これらの成分を組み合わせることによる製剤形での長期にわたる粘度の安定化効果の発現は全く知られていなかった。
通常、エッセンス剤形の皮膚外用剤において、前記粘度を維持する成分としては、アルキル変性されていてもよい、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩が使用される。このものは、皮膚外用剤の分野では粘度の経時的安定性が極めて良い成分とされているが、この様な成分を用いても、前記の4−n−ブチルレゾルシノールやその塩を含有するエッセンス剤形においては、その効果は充分に発揮されていない。
アルキル変性されていてもよい、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩以外の増粘剤としては、皮膚外用剤の分野に於いては、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩、ローカストビーンガム、アラビアガム、ポリアクリル酸及び/又はその塩、ポリビニルアルコールなどが知られているが、これらの何れもが、経時的に減粘してしまう。
特開平2−49715号公報 特開2004−315421号公報 特開2003−012498号公報 武田ら監修「化粧品の有用性 評価技術の進歩と将来展望」、株式会社薬事日報社、2001年3月31日
本発明は、この様な状況下為されたものであり、4−n−ブチルレゾルシノールやその塩を含有する皮膚外用剤において、長期間にわたる保存に於ける粘度安定性を高める手段を提供することを課題とする。
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、4−n−ブチルレゾルシノールやその塩を含有する皮膚外用剤において、長期間にわたる保存に於ける粘度安定性を高める手段を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、カラギーナンと組み合わせて、エッセンス剤形とすることにより、かかる課題が解決できることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発
明は、以下に示すとおりである。
(1)1)カラギーナンと、2)4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
(2)前記カラギーナンの含有量が、0.2〜5質量%であることを特徴とする、(1)に記載の皮膚外用剤。
(3)前記4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の含有量が0.1〜0.5質量%であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の皮膚外用剤。
(4)化粧料であることを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の皮膚外用剤。(5)前記化粧料が、美白作用を有する旨の表示を有する医薬部外品であることを特徴とする、(4)に記載の皮膚外用剤。
(6)粘度が10000mPa・s以上であることを特徴とする、(1)〜(5)の何れかに記載の皮膚外用剤。
(7)pHが6.5以下であることを特徴とする、(1)〜(6)の何れかに記載の皮膚外用剤。
(8)エッセンス剤形であることを特徴とする、(1)〜(7)の何れかに記載の皮膚外用剤。
本発明によれば、4−n−ブチルレゾルシノールやその塩を含有し、かつ、長期間にわたる保存に於ける粘度安定性の高い皮膚外用剤を提供することができる。
(1)本発明の皮膚外用剤の必須成分である4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩について
本発明の皮膚外用剤は、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩(以下、「4−n−ブチルレゾルシノール等」ということがある)を含有する。4−n−ブチルレゾルシノール等は、メラニン産生を抑制する美白成分であることが知られている(例えば、前記特許文献1及び非特許文献1参照)。
4−n−ブチルレゾルシノールは、常法に従って製造することができ、例えば、Lille,
J.; Bitter, L. A.; Peiner, V. Trudy-Nauchono-Issledovatel' skii Institut Slantsev (1969), No. 18, p. 127-34に記載された方法に従って、製造することができる。即ち、レゾルシンとブタン酸を塩化亜鉛の存在下で縮合し、亜鉛アマルガム/塩酸で還元する方法や、レゾルシンとn−ブチルアルコールとを200〜400℃の高温下で縮合させる方法が例示できる。
このようにして得られた4−n−ブチルレゾルシノールは、種々の塩基性化合物と反応させることにより、塩とすることができる。このような塩としては、生理的に許容されるものであれば特段の限定はされず、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩やトリエチルアミン塩等の有機アミン塩;リジン塩やアルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩等が好ましく例示できる。これらの塩の内、特に好ましいものはアルカリ金属塩であり、中でもナトリウム塩が特に好ましい。
本発明の皮膚外用剤において、4−n−ブチルレゾルシノール等は一種を単独で含有させることもできるし、二種以上を組み合わせて含有させることもできる。
本発明の皮膚外用剤中における4−n−ブチルレゾルシノール等の好ましい含有量は、皮膚外用剤全量に対して、総量で、0.05〜5質量%であることが好ましく、0.1〜0.5質量%がより好ましい。これは、皮膚外用剤全量に対して0.05質量%未満であ
ると効果を発揮しない場合があり、5質量%を超えると効果が頭打ちになる場合があるからである。
(2)本発明の皮膚外用剤の必須成分であるカラギーナン
本発明の皮膚外用剤は、上記4−n−ブチルレゾルシノール等に加えて、カラギーナンを必須成分として含有することを特徴とする。カラギーナンはツノマタ属などの紅藻類を基源とした多糖類であって、ガラクトースを主たる構成単糖とし、硫酸基を有するものである。カラギーナンは古くより、増粘剤として化粧料で使用されている。
カラギーナンには、カッパ型、イオタ型及びラムダ型が知られているが、本発明においては何れもが利用できる。化粧料原料としてのカラギーナンは種々のメーカーから販売されている。例えば、日本バイオコン株式会社の「デルタゲルC80」、「デルタゲルC200」、「デルタゲルS80」、「デルタゲルS200」、日本カラギーナン工業株式会社の「カラギーナン」、大日本製薬株式会社から販売されている「シーピーガム(登録商標)FA」等が好ましく例示でき、これらの何れもが使用可能であるが、特に好ましいものは大日本製薬株式会社から販売されている「シーピーガム(登録商標)FA」である。これは、このものが4−n−ブチルレゾルシノールを含む皮膚外用剤の粘度の安定性向上効果に特に優れるためである。
本発明の皮膚外用剤においては、カラギーナンは皮膚外用剤の粘度を長期間維持する作用を有する。この様な作用を発揮するためには、前記カラギーナンは皮膚外用剤全量に対して0.5〜2質量%、より好ましくは0.8〜1.5質量%含有させることが好ましい。これは、適正な粘度を発現させるためと、粘度の安定化作用を具現化させるためである。又、前記必須成分である4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の安定性を維持するためでもある。
(3)本発明の皮膚外用剤
本発明の皮膚外用剤は、前記必須成分を含有することを特徴とする。本発明の皮膚外用剤としては、皮膚に外用で投与されるものであれば特段の限定無く適用でき、例えば、化粧料(医薬部外品を含む)、皮膚外用医薬組成物、雑貨などが例示でき、これらの内では化粧料が特に好ましく、中でも、医薬部外品が特に好ましい。これは必須成分である、4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の作用が、明確であり、且つ、緩和なものであるためである。
上記の様に、本発明の皮膚外用剤を医薬部外品として実施する場合に於いては、医薬部外品であること、本発明の皮膚外用剤の必須成分である4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の主たる効果である、美白作用を有すること、使用過程に於いて皮膚に異常を感じた場合は直ちに使用を取りやめて医者にかかること等の、種別分類、効能効果、使用上の注意を印刷形態で、製品の何処かに表示しておくことが、正しい使用態様を促せるので好ましい。かかる正しい使用態様を遵守することにより、安全性と、効果とを高めることが出来る。この様な製剤の剤形としては、粘度が10000mPa・s以上である高粘剤形、通常エッセンス剤形と言われている剤形であることが好ましい。この様な剤形を取ることにより、有効成分の効果が必要な局所部位に的確に投与でき、且つ、投与範囲を限局することが出来るためである。又、この時pHは皮膚のそれに近い6.5以下、より好ましくは5以下であることが好ましい。
本発明の皮膚外用剤においては、前記の必須成分以外に、通常皮膚外用剤で使用される任意の製剤成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン
、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類;表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤;桂皮酸系紫外線吸収剤;ベ
ンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等;フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。
これらの内、特に好ましいものは、1,2−ペンタンジオール、イソプレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオールから選択される1種乃至は2種以上である。これらの多価アルコールは抗菌性を有するため、これらを含有することにより、パラベンなど時として一過性の刺激発現の原因となる成分の含有量を低下させることが出来る。かかる多価アルコールの好ましい含有量は、1〜10質量%であり、より好ましくは2〜5質量%である。かかる質量比で含有し、パラベン類を配合しないか、又はパラベン類の含有量が0.1%以下である形態が特に好ましい形態である。
又、本発明の皮膚外用剤では、カラギーナン以外の増粘剤、例えば、グアガム、クインスシード、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸、キチン、キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アルキル変性されていてもよいカルボキシビニルポリマー又はその塩、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等も含有することが出来るが、これらを含有することにより、カラギーナンの好ましい特性が損なわれる場合が存するため、増粘剤としては、カラギーナンのみを含有する形態が特に好ましい。
本発明の皮膚外用剤は、前記の任意成分及び必須成分を常法に従って処理することにより、製造することが出来る。
以下に、実施例を挙げて、本発明について、更に詳細に説明を加えるが本発明がかかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
〔実施例1〕
以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、化粧料(医薬部外品)を作製した。
即ち、イ)及びロ)の成分をそれぞれ80℃に加熱し、よく混合した後、攪拌下、ロ)へ徐々にイ)を加え、しかる後、攪拌冷却し、エッセンス形態(粘度:27000mPa・s;B型粘度計4号ローター、20℃、pH4.82)の化粧料1を得た。このものの、カラギーナンをアラビアガムに置換した比較例1(粘度:28000mPa・s、pH4.80)、カラギーナンを20%カルボキシビニルポリマー(添加後10%水酸化カリウム水溶液1mlを加え中和)に置換した比較例2(粘度35000mPa・s、pH8.5)、また、カラギーナンをキサンタンガムに置換した比較例3(粘度30000mPa・s。pH4.95)の各化粧料も同様に作製した。
イ)
カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
1,2−ヘキサンジオール 3 質量%
エタノール 5 質量%
ロ)
4−n−ブチルレゾルシノール 0.3質量%
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
水 82 質量%
上記の如くに製造した、化粧料1及び比較例1〜3の各化粧料を、5℃、20℃、40℃で1ヶ月間の遮光状態での保存試験を行った。保存試験終了後、各サンプルを20℃で恒量になるまで静置し、粘度を測定した結果を表1に示す。これより、本発明の皮膚外用剤は安定性に優れることが判る。又、比較例2は何れの保存条件でも、著しい着色を観察した。
Figure 2006282554
〔実施例2〕
化粧料1と同様に下記処方に従って、本発明の皮膚外用剤である化粧料2〜5を製造し、初期粘度(B型粘度計4号ローター、20℃)を測定し、同様に5℃、20℃、40℃で1ヶ月間の保存試験を行った。結果を表2に示す。これより、いずれのサンプルも優れた安定性を有していることが判る。尚、初期のpHは化粧料2が4.83、化粧料3が4.85、化粧料4が4.95、化粧料5が4.76であった。
イ)
カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
表2の成分 3 質量%
エタノール 5 質量%
ロ)
4−n−ブチルレゾルシノール 0.3質量%
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
水 82 質量%
Figure 2006282554
〔実施例3〕
化粧料1と同様に下記処方に従って、本発明の皮膚外用剤である化粧料6を製造し、初期粘度(B型粘度計4号ローター、20℃)を測定し、同様に5℃、20℃、40℃で1ヶ月間の保存試験を行った。結果は、保存前の粘度が25000mPa・sであり、1ヶ月保存後が、5℃(20000mPa・s)、20℃(17000mPa・s)、40℃(15500mPa・s)であり、同様に本発明の皮膚外用剤の安定性が確認された。しかしながら、増粘剤としては、カラギーナンのみを使用する形態の方が好ましいことも判った。

カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
1,2−ヘキサンジオール 3 質量%
エタノール 5 質量%
キサンタンガム 0.1質量%

4−n−ブチルレゾルシノール 0.3質量%
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
フェノキシエタノール 0.5質量%
水 81.9質量%
本発明は、安定性の高い美白化粧料に応用できる。

Claims (8)

  1. 1)カラギーナンと、2)4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
  2. 前記カラギーナンの含有量が、0.2〜5質量%であることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. 前記4−n−ブチルレゾルシノール及び/又はその塩の含有量が0.1〜0.5質量%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
  4. 化粧料であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
  5. 前記化粧料が、美白作用を有する旨の表示を有する医薬部外品であることを特徴とする、請求項4に記載の皮膚外用剤。
  6. 粘度が10000mPa・s以上であることを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
  7. pHが6.5以下であることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
  8. エッセンス剤形であることを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
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