JP4771453B2 - エッセンス剤形の皮膚外用剤 - Google Patents

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本発明は皮膚外用剤に関し、更に詳細には、エッセンス剤形の化粧料(医薬部外品を含む)に好適な皮膚外用剤に関する。
化粧料などの皮膚外用剤において、粘度が10000mPascal・秒以上と高粘度のエッセンス剤形は、投与すべき部位に的確に広がらずに皮膚外用剤を投与できるため、極めて有用な剤形であると言える。これは、医薬部外品のような、化粧料の中でも、効能・効果がより明瞭である種別においては、より顕著であると言える。かかるエッセンス剤形の皮膚外用剤において、特に大きな課題となることは、経時的な粘度低下であると言える。特に、硫酸化トレハロースやコンドロイチン硫酸などの硫酸基を有する成分、取り分け、硫酸化多糖類やその塩においては、この様な経時的減粘の問題は起こりやすく、その対策が求められていると言える。
通常、エッセンス剤形の皮膚外用剤において、前記粘度を維持する成分としては、アルキル変性されていても良い、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩が使用される。このものは、皮膚外用剤の分野では粘度の経時的安定性が極めて良い成分とされているが、この様な成分を用いても、硫酸化トレハロースやコンドロイチン硫酸などの硫酸基を有する成分、取り分け、硫酸化多糖類やその塩を含有するエッセンス剤形においては、その効果は奏されないと言われている。
アルキル変性されていても良い、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩以外の増粘剤としては、皮膚外用剤の分野に於いては、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩、ローカストビーンガム、アラビアガム、ポリアクリル酸及び/又はその塩、ポリビニルアルコールなどが知られているが、これらの何れもが、経時的に減粘してしまうと言われている。
一方、カラギーナンは、前記のカルボキシビニルポリマー及び/又はその塩、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩、ローカストビーンガム、アラビアガム、ポリアクリル酸及び/又はその塩、ポリビニルアルコールなどと同様に、古くから、化粧料などの皮膚外用剤で増粘剤として使用されている成分であるが、かかる成分が、硫酸基を有する化合物の存在下でも、減粘することなく、安定に粘度を維持できる作用が存することは全く知られていなかった。カラギーナンとトレハロースとを組み合わせて皮膚外用剤に含有させる技術は既に知られているが、(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)又、硫酸化トレハロースなどの前記硫酸基を有する化合物と、カラギーナンとを組み合わせて、皮膚外用剤に含有させる技術も全く知られていなかった。
前記硫酸基を有する化合物である、硫酸化トレハロース或いはその塩を皮膚外用剤に含有させる技術は既に知られている。(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7を参照)これらの技術において、硫酸化トレハロース及び/又はその塩の作用は保湿作用である。これらの技術において、エッセンス剤形のものは開示されていない。
特開平10-279466号公報 特開平10-182408号公報 特開2004-107233号公報 特開2002-047168号公報 特開2000-226320号公報 特開2000-109419号公報 特開平10-306011号公報
本発明は、この様な状況下為されたものであり、生理活性に優れる、硫酸化トレハロースなどの、前記硫酸基を有する化合物を含有する皮膚外用剤において、その粘度の経時安定性を向上せしめる技術を提供することを課題とする。
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、硫酸化トレハロースなどの前記硫酸基を有する多糖類(但し、カラギーナンを除く)を含有する皮膚外用剤において、その粘度の経時安定性を向上せしめる技術を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、カラギーナンを併用することにより、かかる課題が解決できることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下に示すとおりである。
(1)1)0.1〜5質量%のカラギーナンと、2)1〜5質量%のカラギーナンを除く、硫酸化多糖及び/又はその塩とを含有し、粘度が10000mPascal・秒以上であることを特徴とする、エッセンス剤形の皮膚外用剤。
(2)前記カラギーナンを除く、硫酸化多糖類が、硫酸化トレハロースであることを特徴とする、(1)に記載の皮膚外用剤。
)pHが6.5以下であることを特徴とする、(1)又は)に記載の皮膚外用剤。
本発明によれば、生理活性に優れる、硫酸化トレハロースなどの前記硫酸基を有する化合物を含有する皮膚外用剤において、その粘度の経時安定性を向上せしめる技術を提供することができる。
(1)本発明の皮膚外用剤の必須成分であるカラギーナン
本発明の皮膚外用剤はカラギーナンを必須成分として含有することを特徴とする。カラギーナンはツノマタ属などの紅藻類を基源とした多糖類であって、ガラクトースを主たる構成単糖とし、硫酸基を有するものである。カラギーナンは古くより、増粘剤として化粧料で使用されいる。化粧料原料としてのカラギーナンは種々のメーカーから販売されている。例えば、日本バイオコン株式会社の「デルタゲルC80」、「デルタゲルC200」、「デルタゲルS80」、「デルタゲルS200」、日本カラギーナン工業株式会社の「カラギーナン」、大日本製薬株式会社から販売されている「シーピーガム(登録商標)FA」等が好ましく例示でき、これらの何れもが使用可能であるが、特に好ましいものは大日本製薬株式会社から販売されている「シーピーガム(登録商標)FA」である。これは、このものが安定性向上効果に特に優れるためである。本発明の皮膚外用剤においては、かかる成分は系の粘度を長期間維持する作用を有する。この様な作用を発揮するためには、前記カラギーナンは皮膚外用剤全量に対して0.1〜5質量%、より好ましくは0.5〜3質量%含有させることが好ましい。これは、適正な粘度を発現させるためと、前記の安定化作用を具現化させるためである。
(2)本発明の皮膚外用剤の必須成分である硫酸化多糖類(但し、カラギーナンを除く)
本発明の皮膚外用剤は、カラギーナンを除く、硫酸化多糖類及び/又はその塩を必須成分として含有することを特徴とする。かかる硫酸化多糖類としては、例えば、硫酸化トレハロース、コンドロイチン硫酸塩、ヘパリン類似物質(ケタラン硫酸、デルマタン硫酸など)等が例示でき、これらの内では、硫酸化トレハロースが特に好ましい。これは後記に示す硫酸化多糖類の効果が硫酸化トレハロースにおいては特に優れているためである。かかる硫酸化トレハロースは、トレハロースををピリジンに溶解し、室温にてPyridine Sulfer Trioxide Complex(Pyr・SO3:東京化成)を添加した後、室温数分、60℃1時間反応させた後、反応液を水で希釈し、飽和水酸化バリウム水溶液でpHを中性付近に調整してから減圧乾固し、得られた濃縮物に少量の水を添加し遠心で硫酸バリウムの沈澱を除去し、得られた上清を陽イオン交換カラム〔アンバーライトIRA−120(Na+)(オルガノ)〕で精製することにより製造することが出来るが、既に、林原株式会社より、「トレハロースS」の商品名で化粧料原料として販売されているものが存し、これを購入して利用することも出来る。コンドロイチン硫酸塩は、コンドロイチン硫酸ナトリウムが化粧料原料として販売されているので、このものを購入して利用することが出来る。
本発明の皮膚外用剤においては、かかる硫酸化多糖類(但し、カラギーナンを除く)は、皮膚保水性を高めたり、皮膚バリア機能を向上させたり、炎症因子を抑制し、炎症を抑える作用を発現する。本発明の皮膚外用剤において、かかる硫酸化多糖類は唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有することも出来る。この様な作用を明瞭に発現させるためには、前記硫酸化多糖類は、総量で、皮膚外用剤全量に対して、1〜5質量%、より好ましくは2〜4質量%含有することが好ましい。
(3)本発明の皮膚外用剤
本発明の皮膚外用剤は、前記必須成分を含有することを特徴とする。本発明の皮膚外用剤としては、皮膚に外用で投与されるものであれば特段の限定無く適用でき、例えば、化粧料(医薬部外品を含む)、皮膚外用医薬組成物、雑貨などが例示でき、これらの内では化粧料が特に好ましく、中でも、医薬部外品が特に好ましい。これは必須成分である、硫酸化トレハロースなどの、前記硫酸基を有する化合物の作用が、明確であり、且つ、緩和なものであるためである。この様に、本発明の皮膚外用剤を医薬部外品として実施する場合に於いては、医薬部外品であること、本発明の皮膚外用剤の必須成分である硫酸化トレハロースなどの、前記硫酸基を有する化合物の主たる効果である、抗炎症作用を有すること、使用過程に於いて皮膚に異常を感じた場合は直ちに使用を取りやめて医者にかかること等の、種別分類、効能効果、使用上の注意を印刷形態で、製品の何処かに表示しておくことが、正しい使用態様を促せるので好ましい。かかる正しい使用態様を遵守することにより、安全性と、効果とを高めることが出来る。この様な製剤の剤形としては、粘度が10000mPascal・秒以上である高粘剤形、通常エッセンス剤形と言われている剤形であることが好ましい。この様な剤形を取ることにより、有効成分の効果が必要な局所部位に的確に投与でき、且つ、投与範囲を限局することが出来るためである。又、この時pHは皮膚のそれに近い6.5以下であることが好ましい。
本発明の皮膚外用剤においては、前記の必須成分以外に、通常皮膚外用剤で使用される任意の製剤成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ローカストビーンガム,サクシノグルカン,カロニン酸,キチン,キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩,ビタミンB6トリパルミテート,ビタミンB6ジオクタノエート,ビタミンB2又はその誘導体,ビタミンB12,ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール,β−トコフェロール,γ−トコフェロール,ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが好ましく例示できる。これらの内、特に好ましいものは、1,2−ペンタンジオール、イソプレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−オクタンジオールから選択される1種乃至は2種以上である。これらの多価アルコールは抗菌性を有するため、これらを含有することにより、パラベンなど時として一過性の刺激発現の原因となる成分の含有量を低下させることが出来る。かかる成分の好ましい含有量は、1〜10質量%であり、より好ましくは2〜5質量%である。かかる質量比で含有し、パラベン類を配合しない形態が特に好ましい形態である。本発明の皮膚外用剤は、かかる任意成分、必須成分を常法に従って処理することにより、製造することが出来る。
以下に、実施例を挙げて、本発明について、更に詳細に説明を加えるが本発明がかかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、化粧料(医薬部外品)を作成した。即ち、イ、ロの成分をそれぞれ80℃に加熱し、良く混合した後、攪拌下、ロに徐々にイを加え、しかる後、攪拌冷却し、エッセンス形態(粘度:31000mPascal・秒;B型粘度計4号ローター、20℃、pH6.01)の化粧料1を得た。このものの、カラギーナンを、アラビアガムに置換した比較例1(粘度:28000mPascal・秒、pH6.10)、20%カルボキシビニルポリマー(添加後10%水酸化カリウム水溶液1mlを加え中和)に置換した比較例2(粘度35000mPascal・秒、pH8.2)、キサンタンガムに置換した比較例3(粘度29000mPascal・秒。pH5.85)も同様に作成した。

カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
1,2−ヘキサンジオール 3 質量%
エタノール 5 質量%

硫酸化トレハロース 3 質量%
(「トレハロースS」)
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
水 79.8質量%
上記の如くに製造した、化粧料1、比較例1〜3を5℃、20℃、40℃で1ヶ月間の保存試験を行った。保存試験終了後サンプルを20℃に恒量にし、粘度を測定した結果を表1に示す。これより、本発明の皮膚外用剤は安定性に優れることが判る。
Figure 0004771453
化粧料1と同様に下記処方に従って、本発明の皮膚外用剤である化粧料2〜5を製造し、保存試験を行った。結果を表2に示す。これより、いずれのサンプルも優れた安定性を有していることが判る。尚、pHは化粧料2が6.05、化粧料3が6.15、化粧料4が5.95、化粧料5が6.25であった。

カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
表2の成分 3 質量%
エタノール 5 質量%

硫酸化トレハロース 3 質量%
(「トレハロースS」)
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
水 79.8質量%
Figure 0004771453
化粧料1と同様に下記処方に従って、本発明の皮膚外用剤である化粧料6を製造し、保存試験を行った。結果は、保存前の粘度が31000mPascal・秒であり、1ヶ月保存後が、5℃(32000mPascal・秒)、20℃(30000mPascal・秒)、40℃(30000mPascal・秒)であり、pHは6.10であった。同様に本発明の皮膚外用剤の安定性が確認された。

カラギーナン 1 質量%
(「シーピーガム(登録商標)FA」)
1,3−ブタンジオール 5 質量%
グリセリン 3 質量%
1,2−ヘキサンジオール 3 質量%
エタノール 5 質量%

コンドロイチン硫酸ナトリウム 3 質量%
10%クエン酸水溶液 0.1質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
水 79.8質量%
化粧料1を用いて使用試験を行った。即ち、5名のアトピー性皮膚炎患者を用いて、アトピー性皮膚炎の出現時期に、アトピー性皮膚炎が発症しているのを確認した上で、3週間の連続使用テストを行い、アトピー性皮膚炎の状況を観察した。全員が不都合な事象を見ずに最終投与まで試験を続行でき、5名中3名に顕著なアトピー性皮膚炎の改善が見られた。
本発明は、医薬部外品のような化粧料に応用できる。

Claims (3)

  1. 1)0.1〜5質量%のカラギーナンと、2)カラギーナンを除く、硫酸化多糖及び/又はその塩1〜5質量%とを含有し、粘度が10000mPascal・秒以上であることを特徴とする、エッセンス剤形の皮膚外用剤。
  2. 前記カラギーナンを除く、硫酸化多糖類が、硫酸化トレハロースであることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. pHが6.5以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
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