JP2005154318A - カルボキシビニルポリマーを含有する皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 増粘高分子を含有する化粧料に於いて、前記増粘高分子として、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩と、アルギン酸及び/又はその塩とを含有し、系に於けるアルカリ金属イオンの含有量が、カルボキシビニルポリマーに対して2当量以下である様に調整する。前記アルギン酸及び/又はその塩としては、アルギン酸のアルカリ土類金属の塩を含有することが好ましい。アルギン酸及びその塩は、皮膚外用剤全量に対して、0.01〜0.2質量%含有することが好ましく、0.02〜0.15質量%含有することが好ましい。
【選択図】 なし
Description
(1)増粘高分子を含有する化粧料に於いて、前記増粘高分子として、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩と、アルギン酸及び/又はその塩とを含有し、系に於けるアルカリ金属イオンの含有量が、カルボキシビニルポリマーに対して2当量以下であることを特徴とする、皮膚外用剤。
(2)前記カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩と、アルギン酸及び/又はその塩の質量比が、3:1〜10:1であることを特徴とする、(1)に記載の皮膚外用剤。
(3)系において、水酸化物に換算して、0.0005〜0.1質量%のアルカリ土類金属を含有することを特徴とする、(1)又は(2)に記載の皮膚外用剤。
(4)ジェル状化粧料であることを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(5)クレンジング化粧料であることを特徴とする、(4)に記載の皮膚外用剤。
(6)更に、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルを含有することを特徴とする、(1)〜(5)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(7)系においてカリウムイオンを含有することを特徴とする、(1)〜(6)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(8)アルカリ土類金属の基源として、水酸化カルシウムを含有することを特徴とする、(1)〜(7)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(9)ゲル構造が塩によって崩れにくいものであることを特徴とする、(1)〜(8)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(10)(1)〜(9)何れか1項に記載の皮膚外用剤の製造法において、カルボキシビニルポリマーとアルギン酸とを含む水性溶液に、アルカリを含有する水性溶液を加えて中和する工程を含むことを特徴とする、皮膚外用剤の製造法。
(11)カルボキシビニルポリマーの塩の作るゲル構造の補強方法であって、カルボキシビニルポリマーを中和する以前にアルギン酸を加え、しかる後に中和することを特徴とする、前記ゲル構造の補強方法。
本発明の皮膚外用剤は、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩を必須の成分として含有する。カルボキシビニルポリマー或いはその塩は化粧料の汎用原料であり、塩の形で増粘・ゲル化剤として使用されている。化粧料原料では、このもの自体以外にも、カルボキシビニルポリマーのアクリロイル基をメタアクリロイル基に置換したもの、或いはそれらのカルボキシル基の一部を炭素数10〜30のアルキル基でエステル化したコポリマー等が存し、かかるコポリマーも広義のカルボキシビニルポリマーに分類する場合が存する。本発明では、カルボキシビニルポリマーと言う言葉は、かかるコポリマーも包含する広義の言葉としての意味を有している。これらは単独で使用しても、組み合わせて使用しても構わない。又、中和して、塩を形成させて、構造を形成して用いるが、かかる中和はカルボキシル基の一部にとどめることも出来る。本発明の皮膚外用剤に於いて、かかるカルボキシビニルポリマーは系に構造を付与する作用を有する。この様な構造を形成するためには、カルボキシビニルポリマーから選択される1種乃至は2種以上を、総量で、皮膚外用剤全量に対して、0.05〜1質量%含有することが好ましく、更に好ましくは、0.1〜0.8質量部である。更に、これらのカルボキシビニルポリマーを中和して、塩と為し、構造を作らせるための塩基残基(カルボキシビニルポリマーの塩)としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩等が好ましく例示できる。かかる塩基残基、言い換えれば陽イオン根の内、アルカリ金属イオンは、その含有量をカルボキシビニルポリマーに対して、2当量以下、より好ましくは1.5当量以下に調整することが好ましい。この様な形態を取ることにより、耐塩性の高いゲルが形成するためである。
本発明の皮膚外用剤は、アルギン酸及び/又はその塩を必須成分として含有する。前記アルギン酸及び/又はその塩は化粧料の汎用原料であるため、化粧料用のアルギン酸乃至はその塩を購入して使用することが出来る。本発明において、アルギン酸及び/又はその塩は、前記カルボキシビニルポリマーの作るゲル構造を強化し、耐塩性を高める作用を有する。この様な目的を果たすためには、前記アルギン酸及び/又はその塩は、フリーのアルギン酸の形態で、カルボキシビニルポリマーとともに含有させ、しかる後に中和作業によって、その一部乃至は全部を塩と為す形態で含有させることが好ましい。これは、カルボキシビニルポリマーとそれらの塩が構造を作っている中に、アルギン酸塩の形態で含有させると、塩の対イオンによって、カルボキシビニルポリマーの構造を破壊する場合が存するためである。又、この様なゲル構造強化の目的のためには、アルギン酸の塩としては、アルカリ土類金属の塩を含有する形態が好ましく、カルシウム塩が特に好ましく例示できる。かかるアルカリ土類金属の含有量は、水酸化物の形に換算して、0.0005〜0.1質量%が好ましく、0.001〜0.05質量%含有することが好ましい。かかるアルカリ土類金属を含有させる基源としては、水酸化カルシウムとすることが好ましい。本発明の皮膚外用剤において、アルギン酸及び/又はその塩がこの様な効果を奏するためには、フリーのアルギン酸として、皮膚外用剤全量に対して、0.01〜0.2質量%含有することが好ましく、0.02〜0.15質量%含有することが好ましい。更に、かかる含有量は、フリーに換算したカルボキシビニルポリマーの含有量に対して、10〜40質量%が好ましい。
本発明の皮膚外用剤は、前記必須成分である、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩と、アルギン酸及び/又はその塩とを含有することを特徴とする。本発明の皮膚外用剤としては、化粧料や皮膚外用医薬の何れもが適用可能である。化粧料としてはゲル状化粧料でも、乳化化粧料でも使用可能であり、通常知られている種類の化粧料であればその適用を妨げられないが、そのみずみずしい使用感を生かしたゲル状化粧料が好ましい。ゲル状化粧料としては、耐塩性に強く、皮膚上で構造が崩れず、必要な場所に安定してとどまれる性質を利用して、脂汚れの上で安定に留まり、溶剤効果を発揮できる、クレンジング化粧料に用いることが好ましく、その為には、前記必須成分以外に、皮膚上の脂汚れをゲル内に分散させる作用に優れる、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルを含有させることが好ましい。かかるポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルを構成する脂肪酸残基としては、カプリル酸残基、カプリン酸残基などの中鎖脂肪酸残基や、イソステアリン酸残基などの分岐脂肪酸残基が、この様な作用に優れ好ましい。かかるポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルの好ましい含有量は、総量で、皮膚外用剤(化粧料)全量に対して、1〜20質量%が好ましい。更に、本発明の皮膚外用剤において、化粧料適用の場合、これらの成分以外に、化粧料で通常使用される任意成分を含有することも出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)以外の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸,ローカストビーンガム,サクシノグルカン,カロニン酸,キチン,キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩,ビタミンB6トリパルミテート,ビタミンB6ジオクタノエート,ビタミンB2又はその誘導体,ビタミンB12,ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール,β−トコフェロール,γ−トコフェロール,ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが好ましく例示できる。
以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、ゲル状クレンジング料1を作成した。即ち、イ、ロ、ハの成分を80℃に加熱し、イを一様に分散させた後、ロを加えて、相溶させ、これに攪拌下徐々にハを加えて中和して、ゲル構造を作り、攪拌冷却してゲル状クレンジング料1を得た。このもののアルギン酸をカルボキシビニルポリマーに代えて、同様に操作して、比較例1も作成した。スライドグラスに塩化ナトリウムを0.1質量%とラウリル硫酸ナトリウム0.01質量%を水に溶かした溶液をドクターブレードで0.5ミルの厚さで塗工し、乾燥させたものを用意した。このスライドグラス上にゲル状クレンジング料1及び比較例1を0.1g吐出させ、5分後に高さを計測したところ、ゲル状クレンジング料1は0.7mmであり、比較例1は0.1mmであった。これより、本発明の化粧料ではカルボキシビニルポリマーの作るゲル構造が耐塩性を有していることが判る。尚、カリウムイオンの含有量は0.9当量である。
イ
ポリエチレングリコール4000 0.5質量部
ジプロピレングリコール 25 質量部
カルボキシビニルポリマー 0.6質量部
アルギン酸 0.1質量部
ポリオキシエチレン(20)モノイソステアリン酸グリセリル 4 質量部
ポリオキシエチレン(20)トリイソステアリン酸グリセリル 5 質量部
ロ
水 45 質量部
ハ
10%水酸化カリウム水溶液 2.4質量部
水 17.39質量部
水酸化カルシウム 0.01質量部
ゲル状クレンジング化粧料1と、比較例1を用いて、クレンジング作用を比較した。即ち、下記に示す評価用のリップカラーを上腕内側部の2cm×4cmの部位に0.05g塗布し、これに0.05gのクレンジング料を投与し、良く擦過した後、カット綿で拭き取り、流水で処理した後、投与部位と、無処置部位の色差を色差計で測定した。(例数1)本発明のゲル状クレンジング化粧料1で処理した部位では、色差(ΔE)は0.37であり、比較例1で処理した部位では0.82であった。これより、本発明の皮膚外用剤であるゲル状クレンジング化粧料1は、優れたクレンジング作用を有していることが判る。これはゲル構造に耐塩性が存するため、脂汚れのある場所に的確に留まる性質があるためであると考えられる。
(リップカラー)
ポリエチレン 5 質量部
マイクロクリスタリンワックス 5 質量部
シリコーンエラストマー 5 質量部
カルナウバワックス 20 質量部
水添ヤシ油 15 質量部
リンゴ酸ジイソステアリル 10 質量部
スクワラン 10 質量部
ひまし油 10 質量部
ベンガラ 15 質量部
赤色202号 1 質量部
チタンマイカ 4 質量部
以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、ゲル状クレンジング料2を作成した。即ち、イ、ロ、ハの成分を80℃に加熱し、イを一様に分散させた後、ロを加えて、相溶させ、これに攪拌下徐々にハを加えて中和して、ゲル構造を作り、攪拌冷却してゲル状クレンジング料2を得た。このもののアルギン酸をカルボキシビニルポリマーに代えて、同様に操作して、比較例2も作成した。スライドグラスに塩化ナトリウムを0.1質量%とラウリル硫酸ナトリウム0.01質量%を水に溶かした溶液をドクターブレードで0.5ミルの厚さで塗工し、乾燥させたものを用意した。このスライドグラス上にゲル状クレンジング料2及び比較例2を0.1g吐出させ、5分後に高さを計測したところ、ゲル状クレンジング料2は0.8mmであり、比較例2は0.15mmであった。これより、本発明の化粧料ではカルボキシビニルポリマーの作るゲル構造が耐塩性を有していることが判る。尚、カリウムイオンの含有量は0.9当量である。
イ
ポリエチレングリコール4000 0.5質量部
ジプロピレングリコール 25 質量部
カルボキシビニルポリマー 0.5質量部
アルキルカルボキシビニルポリマー 0.1質量部
(「カーボポール1382」;グッドリッチ社製)
アルギン酸 0.1質量部
ポリオキシエチレン(20)モノイソステアリン酸グリセリル 4 質量部
ポリオキシエチレン(20)トリイソステアリン酸グリセリル 5 質量部
ロ
水 45 質量部
ハ
10%水酸化カリウム水溶液 2.4質量部
水酸化カルシウム 0.01質量部
水 17.39質量部
以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、ゲル状クレンジング料3を作成した。即ち、イ、ロ、ハの成分を80℃に加熱し、イを一様に分散させた後、ロを加えて、相溶させ、これに攪拌下徐々にハを加えて中和して、ゲル構造を作り、攪拌冷却してゲル状クレンジング料3を得た。このもののアルギン酸をカルボキシビニルポリマーに代えて、同様に操作して、比較例3も作成した。スライドグラスに塩化ナトリウムを0.1質量%とラウリル硫酸ナトリウム0.01質量%を水に溶かした溶液をドクターブレードで0.5ミルの厚さで塗工し、乾燥させたものを用意した。このスライドグラス上にゲル状クレンジング料3及び比較例3を0.1g吐出させ、5分後に高さを計測したところ、ゲル状クレンジング料3は0.8mmであり、比較例3は0.2mmであった。これより、本発明の化粧料ではカルボキシビニルポリマーの作るゲル構造が耐塩性を有していることが判る。尚、カリウムイオンの含有量は0.9当量である。
イ
ポリエチレングリコール4000 0.5質量部
ジプロピレングリコール 25 質量部
カルボキシビニルポリマー 0.5質量部
アルキルカルボキシビニルポリマー 0.1質量部
(「ペムレンTR−2」;グッドリッチ社製)
アルギン酸 0.1質量部
ポリオキシエチレン(20)モノイソステアリン酸グリセリル 4 質量部
ポリオキシエチレン(20)トリイソステアリン酸グリセリル 5 質量部
ロ
水 45 質量部
ハ
10%水酸化カリウム水溶液 2.4質量部
水酸化カルシウム 0.01質量部
水 17.39質量部
以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、皮膚外用医薬1を作成した。即ち、イ、ロ、ハの成分を80℃に加熱し、イを一様に分散させた後、ロを加えて、相溶させ、これに攪拌下徐々にハを加えて中和して、ゲル構造を作り、攪拌冷却して皮膚外用医薬1を得た。このもののアルギン酸をカルボキシビニルポリマーに代えて、同様に操作して、比較例4も作成した。スライドグラスに塩化ナトリウムを0.1質量%とラウリル硫酸ナトリウム0.01質量%を水に溶かした溶液をドクターブレードで0.5ミルの厚さで塗工し、乾燥させたものを用意した。このスライドグラス上に皮膚外用医薬1及び比較例4を0.1g吐出させ、5分後に高さを計測したところ、皮膚外用医薬1は0.6mmであり、比較例4は0.1mmであった。これより、本発明の皮膚外用医薬ではカルボキシビニルポリマーの作るゲル構造が耐塩性を有していることが判る。尚、カリウムイオンの含有量は0.9当量である。
イ
ポリエチレングリコール4000 0.5質量部
ジプロピレングリコール 25 質量部
カルボキシビニルポリマー 0.6質量部
アルギン酸 0.1質量部
ポリオキシエチレン(20)モノイソステアリン酸グリセリル 4 質量部
ポリオキシエチレン(20)トリイソステアリン酸グリセリル 5 質量部
エストラジオール 1 質量部
ノルエチステロン 0.2質量部
ロ
水 45 質量部
ハ
10%水酸化カリウム水溶液 2.4質量部
水酸化カルシウム 0.01質量部
水 16.19質量部
以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、皮膚外用医薬2を作成した。即ち、イ、ロ、ハの成分を80℃に加熱し、イを一様に分散させた後、ロを加えて、相溶させ、これに攪拌下徐々にハを加えて中和して、ゲル構造を作り、攪拌冷却して皮膚外用医薬2を得た。このもののアルギン酸をカルボキシビニルポリマーに代えて、同様に操作して、比較例5も作成した。スライドグラスに塩化ナトリウムを0.1質量%とラウリル硫酸ナトリウム0.01質量%を水に溶かした溶液をドクターブレードで0.5ミルの厚さで塗工し、乾燥させたものを用意した。このスライドグラス上に皮膚外用医薬2及び比較例5を0.1g吐出させ、5分後に高さを計測したところ、皮膚外用医薬2は0.7mmであり、比較例5は0.05mmであった。これより、本発明の皮膚外用医薬ではカルボキシビニルポリマーの作るゲル構造が耐塩性を有していることが判る。尚、カリウムイオンの含有量はカルボキシビニルポリマーに対して0.9当量である。
イ
ポリエチレングリコール4000 0.5質量部
ジプロピレングリコール 25 質量部
カルボキシビニルポリマー 0.6質量部
アルギン酸 0.1質量部
ポリオキシエチレン(20)モノイソステアリン酸グリセリル 4 質量部
ポリオキシエチレン(20)トリイソステアリン酸グリセリル 5 質量部
塩酸ビフォナゾール 1 質量部
ロ
水 45 質量部
ハ
10%水酸化カリウム水溶液 2.4質量部
水酸化カルシウム 0.01質量部
水 16.39質量部
Claims (11)
- 増粘高分子を含有する化粧料に於いて、前記増粘高分子として、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩と、アルギン酸及び/又はその塩とを含有し、系に於けるアルカリ金属イオンの含有量が、カルボキシビニルポリマーに対して2当量以下であることを特徴とする、皮膚外用剤。
- 前記カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩と、アルギン酸及び/又はその塩の質量比が、3:1〜10:1であることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
- 系において、水酸化物に換算して、0.0005〜0.1質量%のアルカリ土類金属を含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
- ジェル状化粧料であることを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の皮膚外用剤。
- クレンジング化粧料であることを特徴とする、請求項4に記載の皮膚外用剤。
- 更に、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルを含有することを特徴とする、請求項1〜5何れか1項に記載の皮膚外用剤。
- 系においてカリウムイオンを含有することを特徴とする、請求項1〜6何れか1項に記載の皮膚外用剤。
- アルカリ土類金属の基源として、水酸化カルシウムを含有することを特徴とする、請求項1〜7何れか1項に記載の皮膚外用剤。
- ゲル構造が塩によって崩れにくいものであることを特徴とする、請求項1〜8何れか1項に記載の皮膚外用剤。
- 請求項1〜9何れか1項に記載の皮膚外用剤の製造法において、カルボキシビニルポリマーとアルギン酸とを含む水性溶液に、アルカリを含有する水性溶液を加えて中和する工程を含むことを特徴とする、皮膚外用剤の製造法。
- カルボキシビニルポリマーの塩の作るゲル構造の補強方法であって、カルボキシビニルポリマーを中和する以前にアルギン酸を加え、しかる後に中和することを特徴とする、前記ゲル構造の補強方法。
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JP2017165697A (ja) * | 2016-03-17 | 2017-09-21 | 新機能科学株式会社 | 外用ジェル剤 |
JP2020172551A (ja) * | 2020-07-28 | 2020-10-22 | 新機能科学株式会社 | 外用ジェル剤 |
WO2021145385A1 (ja) * | 2020-01-15 | 2021-07-22 | 富士フイルム株式会社 | 生体適合性材料、生体適合性材料の製造方法 |
-
2003
- 2003-11-25 JP JP2003393197A patent/JP2005154318A/ja active Pending
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JP7041829B2 (ja) | 2020-07-28 | 2022-03-25 | 新機能科学株式会社 | 外用ジェル剤 |
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