JP2001212445A - 乳化剤 - Google Patents

乳化剤

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JP2001212445A
JP2001212445A JP2000062697A JP2000062697A JP2001212445A JP 2001212445 A JP2001212445 A JP 2001212445A JP 2000062697 A JP2000062697 A JP 2000062697A JP 2000062697 A JP2000062697 A JP 2000062697A JP 2001212445 A JP2001212445 A JP 2001212445A
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rice
acid bacteria
emulsifier
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JP2000062697A
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English (en)
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Shigeru Sawaki
茂 澤木
Shigetoyo Sawaki
茂豊 澤木
Seiji Matsukawa
清治 松川
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TEKUNOOBURU KK
Technoble Co Ltd
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TEKUNOOBURU KK
Technoble Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な乳化力を具えると共に、低毒性でかつ
皮膚への刺激性が少なく、特に化粧料の乳化に使用して
好適であり、しかも皮膚への使用感にすぐれた化粧料を
与える乳化剤並びに該乳化剤を含む化粧料を提供する。 【解決手段】 食塩が実質的に存在しない条件下に、米
を乳酸菌で醗酵させて得られる乳酸菌醗酵米を主体と
し、要すれば増粘剤を併用してなる乳化剤、並びに該乳
化剤を用いて得られる化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、良好な乳化作用を
持ち、しかも低毒性で皮膚刺激が少ないなど人体に対す
る安全性にすぐれ、化粧料或いは食品、特に化粧料の乳
化に用いて好適な乳化剤、並びに該乳化剤を配合してな
る化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧料に於ける乳化には、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸部分
エステルなどの非イオン界面活性剤が主として用いられ
ている。しかしながら、それら界面活性剤は程度の差こ
そあれ皮膚に対する刺激作用が避けられず、このため界
面活性剤の使用量を極力減らし、又場合によってはこれ
を用いないで乳化を行うことが試みられているが、乳化
の均一性、安定性等の点で問題を生ずる傾向にあり、必
ずしも満足し得るものは得られていない。
【0003】これに対して、サポニン、レシチン、ステ
ビオシド等の天然物由来成分を乳化剤として用いること
により、皮膚に対する安全性の高い乳化物を調製するこ
とが提案され、現に一部実用化されているが、乳化安定
性、皮膚適用時の使用感、製造の容易さ等の点で必ずし
も十分とは言い難い面があり、それらの解決された新た
な天然物由来の乳化剤が求められている。
【0004】本発明は、上述の如き従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
良好な乳化力を具え、長期間安定な乳化物を与える天然
物由来の乳化剤を提供することにある。本発明の他の目
的は、天然物を原料として製造され、低毒性でかつ皮膚
への刺激が少なく、人体に対する安全性に極めてすぐれ
た乳化剤を提供することにある。本発明のさらに他の目
的は、皮膚適用時の使用感にすぐれた乳化型化粧料を与
える天然物由来の乳化剤を提供することにある。本発明
の今一つの目的は、上述の乳化剤を配合してなり、安全
性と使用感にすぐれた化粧料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は第一に、
食塩が実質的に存在しない条件下に米を乳酸菌で醗酵さ
せて得られる乳酸菌醗酵米を主体としてなる乳化剤に関
する。かかる本発明の乳化剤は、それ単独で実用上十分
な乳化力及び乳化安定性を示すが、これにさらに増粘剤
を組合せることによって、乳化安定性を一層向上せしめ
ることができる。従って、本発明は第二に、食塩が実質
的に存在しない条件下に米を乳酸菌で醗酵させて得られ
る乳酸菌醗酵米と増粘剤を含んでなる乳化剤に関する。
さらに本発明は、それら乳化剤を配合してなる化粧料に
関する。
【0006】米の乳酸菌醗酵物については、食塩の存在
下に米を乳酸醗酵した後、脱水乾燥して得られる米粉
を、パン、ケーキ等の固体食品の品質改善に用いること
が知られているが、ここに得られる米粉は、後に試験例
に示す通り、乳化力に極めて乏しく、乳化剤としては使
用できないものである。又、米を糖類の存在下で乳酸菌
醗酵することにより、低タンパク質、低カリウム、低リ
ン米を調製することが公知であるが、ここに得られる乳
酸菌醗酵米の乳化能については何も知られていない。従
って、本発明の乳酸菌醗酵米が、すぐれた乳化剤となり
得ることは、それら公知事実からは全く予期し得ないと
ころである。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明で原料として用いる米は、玄米、精米、加工米等の
いずれであってもよく、特に制限はないが、一般には精
米又は加工米が使用される。米の種類としては、粳米、
もち米の両方が使用できる。又、加工米としては、抗ア
レルギー米、低蛋白米(例えば低グリテリン米)、強化
米(例えばγ−アミノ酪酸米)等があり、乳化剤の使用
目的、適用対象等に応じて、それらのいずれかを選択
し、使用することができる。
【0008】それら原料米の醗酵に用いる乳酸菌として
は、例えば、ラクトバチルス プランタラム(Lact
obacillus plantarum)、ラクトバ
チルス ブレビス(L.brevis)、ラクトバチル
ス カゼイ(L.casei)、ラクトバチルス セロ
ビオザス(L.cellobiosus)、ラクトバチ
ルス バシノステルカス(L.vaccinoster
cus)、ストレプトコッカス フェーカリス(Str
eptococcus faecalis)、バチルス
コアギュランス(Bacillus coagula
ns)等があるが、得られる乳酸菌醗酵米の乳化能の点
から、ラクトバチルス プランタラム(Lactoba
cillus plantarum)の使用が特に好ま
しい。
【0009】それら乳酸菌による米の醗酵は、例えば以
下のようにして行われる。まず米に、洗米等適宜の手段
を施して乳酸菌醗酵の障害となる雑菌を除去する。この
米を、その1〜5倍量の精製水に浸漬し、これに糖質1
〜4重量%と乳酸菌10〜10個/mlを添加し
て、嫌気性条件下、用いた乳酸菌の至適醗酵温度付近で
1〜7日間醗酵を行わしめる。糖質としては、グルコー
ス、フルクトース、ガラクトース、シュークロス等が使
用されるが、なかでもフルクトースの使用が最も好まし
い。
【0010】本発明に於いては、上記の乳酸醗酵を、実
質的に食塩の存在しない条件下に行うことが重要であ
る。食塩の存在下に醗酵を行うと、得られる乳酸菌醗酵
米の乳化力が著しく低下する。ここで実質的に食塩の存
在しない条件とは、用いる乳酸菌の種類、糖質の種類・
添加量等によっても異なるが、好ましくは醗酵液中の食
塩濃度が2重量%以下、特に0.5重量%以下となるよ
うにすることをいう。
【0011】上記の醗酵工程によって得られる乳酸菌醗
酵米を含む液は、これをそのまま磨砕し、必要により濃
縮を行って乳化剤として用いるか、もしくは一般には乳
酸菌醗酵米を分取し、水洗した後、要すれば水分調整を
行った上、気流粉砕機等適宜の手段を用いて粉末化し、
さらに必要ならば乾燥処理を行って乳化剤として供す
る。
【0012】この発明の乳酸菌醗酵米からなる乳化剤
は、それ単独で十分なる乳化力を具え、又乳化物は良好
な乳化安定性を示すが、これにさらに増粘剤を組合せ用
いることにより、乳化物の安定性を一層向上せしめるこ
とができる。
【0013】増粘剤としては、化粧料用或いは食品用等
に用いられるものが使用可能であり、例えば、アルギン
酸、寒天、カラギーナン、フコイダン等の褐藻、緑藻、
又は紅藻由来の成分、ペクチン、ローカストビーンガム
等の多糖類、キサンタンガム、トラガカントガム、グア
ーガム等のガム類、カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビ
ニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸共重合体等の
合成高分子類、ヒアルロン酸又はその誘導体などが挙げ
られる。それらのうちでも、乳化安定性、さらには本発
明の乳酸菌醗酵米の特長である安全性を損なわないとい
う観点から、特にヒアルロン酸又はその誘導体、キサン
タンガム或いはトラガカントガムの使用が好ましく、又
アルギン酸、寒天、カラギーナン、フコイダン等の褐
藻、緑藻又は紅藻由来の成分も好適に使用できる。
【0014】乳酸菌醗酵米に対する上記の増粘剤の使用
量は、用いる増粘剤の種類によっても異なるが、一般に
は乳酸菌醗酵米の固形分100重量部に対して、固形分
で1〜100重量部の範囲、好ましくは5〜50重量部
の範囲であり、かかる範囲から目的とする乳化物の用
途、要求性能等を勘案して、最適のものを選択する。
【0015】増粘剤は、所定の比率で予め乳酸菌醗酵米
と混合しておいてもよく、又乳酸菌醗酵米によって乳化
を行う際、該乳化剤の添加前又は後に、もしくは該乳化
剤と同時に乳化系に添加するようにしてもよい。場合に
よっては乳化後に添加することもできる。
【0016】さらに、本発明の乳化剤の特性を損なわな
い範囲で、既存の乳化剤、例えばショ糖脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル、レシチン、サポニン等を少量併用することは差し
支えない。
【0017】乳酸菌醗酵米或いは乳酸菌醗酵米と増粘剤
からなる本発明の乳化剤は、良好な乳化力を具え、乳化
安定性に富んだ乳化物を与えると共に、低毒性で皮膚に
対する刺激性が極めて低いなど人体に対する安全性にす
ぐれ、化粧料或いは食品分野に於ける各種乳化物の調製
に用いて有用である。又、化粧料、食品以外に、医薬
品、農薬等の分野に於ける乳化にも使用できる。なかで
も、化料料にこれを適用した場合には、得られる化粧料
の皮膚に対する感触が良好であるとの利点もある。従っ
て本発明によれば、上述の乳酸菌醗酵米或いは乳酸菌醗
酵米と増粘剤を乳化剤として含む、安全性と使用感にす
ぐれた化粧料が提供される。
【0018】本発明の乳化剤が適用できる化粧料として
は、例えば、乳液、クリーム、ローション、シャンプ
ー、リンス、ヘアートリートメント、メイクアッププレ
スパウダーなどが、又食品としては、マヨネーズ、マー
ガリン、パン、ケーキなどが挙げられるが、勿論これら
に限定されるものではない。
【0019】本発明の乳化剤を化粧料に適用する場合、
その化粧料への配合量は、化粧料の種類等によっても異
なるが、乳酸菌醗酵米からなる乳化剤の場合で、一般に
固形分として0.5〜20重量%、好ましくは2〜10
重量%の範囲であり、又乳酸菌醗酵米と増粘剤を組合せ
用いる場合には、乳酸菌醗酵米として、一般に0.3〜
15重量%、好ましくは1〜8重量%の配合量となるよ
うにするのがよい。配合量が上記の範囲を下回ると、乳
化力及び乳化安定性が不十分となる傾向があり、一方上
記の範囲を越えて配合すると、乳化時の粘度が高くなっ
て均一な乳化物が得難くなる場合がある。
【0020】本発明の乳化剤を配合した化粧料を調製す
る場合、該化粧料を構成する成分としては、通常用いら
れる油性成分、保湿剤、防腐殺菌剤、粉体成分、紫外線
吸収剤、抗酸化剤、色素、香料、皮膚活性成分等を使用
することができる。
【0021】ここで、油性成分としては、オリーブ油、
ホホバ油、ヒマシ油、大豆油、ヤシ油、パーム油、カカ
オ油等の植物由来の油類;ミンク油、タートル油等の動
物由来の油脂類;ミツロウ、カルナウバロウ、ラノリン
等のロウ類;流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワ
ックス、スクワラン等の炭化水素類;ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリ
ン酸等の脂肪酸類;ラウリルアルコール、セタノール、
ステアリルアルコール等の高級アルコール類;ミリスチ
ン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイ
ン酸ブチル、2−エチルヘキシルグリセライド等の合成
エステル類及び合成トリグリセライド類が挙げられる。
【0022】保湿剤としては、例えばグリセリン、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、1.3−
ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビ
トール、ピロリドンカルボン酸塩等があり、さらに糖
類、乳酸、尿素、各種アミノ酸及びそれらの誘導体が挙
げられる。
【0023】防腐殺菌剤としては、例えば尿素、パラオ
キシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラ
オキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル等
のパラオキシ安息香酸エステル類;フェノキシエタノー
ル、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、塩酸クロル
ヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、サリチル酸、エタ
ノール、ウンデシレン酸、フェノール類、ジャマール
(イミダゾディニールウレア)等がある。
【0024】粉体成分としては、例えばセリサイト、酸
化チタン、タルク、カオリン、ベントナイト、酸化亜
鉛、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコ
ニウム、硫酸バリウム、無水ケイ酸、雲母、ナイロンパ
ウダー、シルクパウダー等が挙げられる。
【0025】紫外線吸収剤としては、例えばパラアミノ
安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘ
キシル、サリチル酸アミル及びその誘導体、パラメトキ
シ桂皮酸エチルヘキシル、桂皮酸オクチル、2.4−ジ
ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、2−(2−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル等がある。
【0026】抗酸化剤としては、例えばブチルヒドロキ
シアニソール、ヂブチルヒドロキシトルエン、没食子酸
プロピル、ビタミンE及びその誘導体等がある。
【0027】皮膚活性成分としては、例えば美白成分と
して、コウジ酸及びその誘導体、アスコルビン酸及びそ
の誘導体、アルブチン、エラグ酸、レゾルシノール誘導
体、ソウハクヒ抽出物、ユキノシタ抽出物、米糠抽出
物、2.5−ジヒドロキシ安息香酸誘導体等が、皮膚老
化防止・肌荒れ改善成分として、胎盤抽出物、ニコチン
酸及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、α−ヒ
ドロキシ酸類、ジイソプロピルアミンジクロロアセテー
ト、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸等が挙げられる。
【0028】上記のコウジ酸誘導体としては、例えばコ
ウジ酸モノブチレート、コウジ酸モノカプレート、コウ
ジ酸モノパルミテート、コウジ酸ジブチレート等が、ア
スコルビン酸誘導体としては、例えばL−アスコルビン
酸−2−リン酸エステルナトリウム、L−アスコルビン
酸−2−リン酸エステルマグネシウム、L−アスコルビ
ン酸−2−硫酸エステルナトリウム、L−アスコルビン
酸−2−硫酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン
酸−2−グリコシド(2−O−α−D−グルコピラノシ
ル−L−アスコルビン酸)、L−アスコルビン酸−5−
グリコシド(5−O−α−D−グルコピラノシル−L−
アスコルビン酸)等が、レゾルシノール誘導体として
は、例えば4−n−ブチルレゾルシノール、4−イソア
ミルレゾルシノール等が、2.5−ジヒドロキシ安息香
酸誘導体としては、例えば2.5−ジアセトキシ安息香
酸、2−アセトキシ−5−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒ
ドロキシ−5−プロピオニルオキシ安息香酸等が、ニコ
チン酸誘導体としては、例えばニコチン酸アミド、ニコ
チン酸ベンジル等が、ビタミンE誘導体としては、例え
ばビタミンEニコチネート、ビタミンEリノレート等
が、α−ヒドロキシ酸類としては、例えば乳酸、クエン
酸、α−ヒドロキシオクタン酸等がある。
【0029】以下、実施例、処方例及び試験例を挙げて
本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに
限定されるものではない。なお、以下に於いて、%及び
部はそれぞれ重量%及び重量部を意味する。
【0030】
【実施例1】乳酸菌醗酵米からなる乳化剤の調製(1) 精白米10kgを水洗し、フルクトース2%と乳酸菌
(L.plantarum10個/ml)を水に分散
させた液40kgとともに醗酵タンクに入れ、窒素雰囲
気下に37℃で3日間乳酸醗酵を行った。醗酵終了後、
醗酵米を水洗して乳酸を除き、これを気流粉砕機で粉砕
した後、流動層乾燥機で水分13%以下に調整し、乳酸
菌醗酵米粉末を得た。
【0031】
【実施例2】乳酸菌醗酵米からなる乳化剤の調製(2) 米として、精白米に代えて低アレルギー米(商品名:フ
ァインライス)を用いるほかは実施例1と同様にして、
同じく乳酸菌醗酵米粉末を得た。
【0032】
【実施例3】乳酸菌醗酵米からなる乳化剤の調製(3) 乳酸菌として、L.plantarumに代えてL.c
aseiを用いるほかは実施例1と同様にして、同じく
乳酸菌醗酵米粉末を得た。
【0033】
【実施例4】乳酸菌醗酵米からなる乳化剤の調製(4) 糖として、フルクトースに代えてグルコースを用いるほ
かは実施例1と同様にして、同じく乳酸菌醗酵米粉末を
得た。
【0034】
【実施例5】乳酸菌醗酵米からなる乳化剤の調製(5) 精白米10kgを水洗し、フルクトース2%と乳酸菌
(L.plantarum 10個/ml)を水に分
散させた液40kgとともに醗酵タンクに入れ、窒素雰
囲気下に37℃で3日間乳酸醗酵を行った。醗酵終了
後、醗酵米を水洗して乳酸を除き、この醗酵米8kgを
水30kgに再分散し、磨砕機でほぼ均一になる迄磨砕
して乳酸菌醗酵米分散液を得た。
【0035】
【実施例6】乳酸菌醗酵米と増粘剤からなる乳化剤の調
製(1) 実施例1で得た乳酸菌醗酵米粉体2kg及びヒアルロン
酸0.5kgを1.3−ブチレングリコール2.5kg
と練合し、白色のペーストを得た。
【0036】
【実施例7】乳酸菌醗酵米と増粘剤からなる乳化剤の調
製(2) 実施例1で得た乳酸菌醗酵米粉体2kg及びキサンタン
ガム0.5kgを1.3−ブチレングリコール2.5k
gと練合し、白色のペーストを得た。
【0037】
【比較例1】食塩存在下での米の乳酸菌醗酵による乳酸
菌醗酵米の調製精白米10kgを水洗し、これを8%食
塩水40kg及び乳酸菌(L.casei 10個/
ml)とともに醗酵タンクに入れ、窒素雰囲気下に40
℃で3日間乳酸醗酵を行った。醗酵終了後、醗酵米を濾
取し、50〜60℃で乾燥して水分15%以下に調整
し、気流粉砕機で粉砕して食塩含有の乳酸菌醗酵米粉末
を得た。
【0038】
【処方例1】 クリーム [A成分] 部 流動パラフィン 5.0 オリーブ油 4.0 パラフィン 5.0 セタノール 2.0 ブチルパラベン 0.1 [B成分] 実施例1で得られた乳酸菌醗酵米粉末 5.0 1.3−ブチレングリコール 10.0 メチルパラベン 0.1 精製水 全量が100部となる量 [C成分] 香料 0.3 A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成
分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(50
00rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを5
0℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さら
に30℃以下まで冷却して均質なクリームを得た。
【0039】
【処方例2】 乳液 [A成分] 部 流動パラフィン 5.0 オリーブ油 4.0 スクワラン 5.0 ブチルパラベン 0.1 [B成分] 実施例1で得られた乳酸菌醗酵米粉末 5.0 1.3−ブチレングリコール 10.0 メチルパラベン 0.1 精製水 全量が100部となる量 [C成分] 香料 0.3 A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成
分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(50
00rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを5
0℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さら
に30℃以下まで冷却して均質な乳液を得た。
【0040】
【処方例3】 化粧水 [A成分] 部 オリーブ油 1.0 ブチルパラベン 0.1 [B成分] 実施例1で得られた乳酸菌醗酵米粉末 1.0 エタノール 5.0 グリセリン 5.0 1.3−ブチレングリコール 5.0 メチルパラベン 0.1 精製水 全量が100部となる量 [C成分] 香料 0.3 A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成
分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(50
00rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを5
0℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さら
に30℃以下まで冷却して乳白色の化粧水を得た。
【0041】
【処方例4】 エッセンス [A成分] 部 オリーブ油 1.0 ブチルパラベン 0.1 [B成分] 実施例1で得られた乳酸菌醗酵米粉末 2.0 エタノール 5.0 ヒアルロン酸 0.3 1.3−ブチレングリコール 5.0 メチルパラベン 0.1 精製水 全量が100部になる量 [C成分] 香料 0.3 A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成
分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(50
00rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを5
0℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さら
に30℃以下まで冷却して乳白色のエッセンスを得た。
【0042】
【処方例5】 乳液 [A成分] 部 流動パラフィン 5.0 オリーブ油 4.0 スクワラン 5.0 ブチルパラベン 0.1 [B成分] 実施例7で得られたペースト 2.5 1.3−ブチレングリコール 10.0 メチルパラベン 0.1 精製水 全量が100部となる量 [C成分] 香料 0.3 A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成
分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(50
00rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを5
0℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さら
に30℃以下まで冷却して均質な乳液を得た。
【0043】
【処方例6】 乳液 [A成分] 部 流動パラフィン 5.0 オリーブ油 4.0 スクワラン 5.0 ブチルパラベン 0.1 [B成分] 実施例1で得られた乳酸菌醗酵米粉末 2.0 1.3−ブチレングリコール 10.0 キサンタンガム 0.5 メチルパラベン 0.1 精製水 全量が100部となる量 [C成分] 香料 0.3 A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成
分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(50
00rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを5
0℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さら
に30℃以下まで冷却して均質な乳液を得た。
【0044】
【処方例7】 乳液 [A成分] 部 流動パラフィン 5.0 オリーブ油 4.0 スクワラン 5.0 ブチルパラベン 0.1 [B成分] 実施例1で得られた乳酸菌醗酵米粉末 5.0 1.3−ブチレングリコール 10.0 コウジ酸 2.0 精製水 全量が100部となる量 [C成分] 香料 0.3 A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成
分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(50
00rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを5
0℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さら
に30℃以下まで冷却して均質な乳液を得た。
【0045】
【処方例8】 乳液 [A成分] 部 流動パラフィン 5.0 オリーブ油 4.0 スクワラン 5.0 ブチルパラベン 0.1 [B成分] 実施例1で得られた乳酸菌醗酵米粉末 5.0 1.3−ブチレングリコール 10.0 アスコルビン酸グリコシド 2.0 メチルパラベン 0.1 精製水 全量が100部となる量 [C成分] 香料 0.3 A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成
分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(50
00rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを5
0℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さら
に30℃以下まで冷却して均質な乳液を得た。
【0046】
【処方例9】 乳液 [A成分] 部 流動パラフィン 5.0 オリーブ油 4.0 スクワラン 5.0 ブチルパラベン 0.1 [B成分] 実施例1で得られた乳酸菌醗酵米粉末 5.0 1.3−ブチレングリコール 10.0 アスコルビン酸リン酸マグネシウム 3.0 メチルパラベン 0.1 精製水 全量が100部となる量 [C成分] 香料 0.3 A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成
分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(50
00rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを5
0℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さら
に30℃以下まで冷却して均質な乳液を得た。
【0047】
【処方例10】 乳液 [A成分] 部 流動パラフィン 5.0 オリーブ油 4.0 スクワラン 5.0 ブチルパラベン 0.1 [B成分] 実施例1で得られた乳酸菌醗酵米 5.0 1.3−ブチレングリコール 10.0 アルブチン 2.0 精製水 全量が100部となる量 [C成分] 香料 0.3 A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成
分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(50
00rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを5
0℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さら
に30℃以下まで冷却して均質な乳液を得た。
【0048】
【処方例11】 トリートメントリンス [A成分] 部 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 5.0 モノステアリン酸グリセリル 1.0 セタノール 3.0 オクチルドデカノール 2.0 [B成分] 実施例1で得られた乳酸菌醗酵米粉末 5.0 1.3−ブチレングリコール 5.0 加水分解コラーゲン末 0.5 メチルパラベン 0.1 精製水 全量が100部となる量 [C成分] 香料 0.3 A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成
分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(50
00rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを5
0℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さら
に30℃以下まで冷却した。
【0049】
【処方例12】 染毛剤・染料ベース [A成分] 部 酸化染料 3.5 オレイン酸 20.0 ステアリン酸ジエタノールアミド 3.0 ポリオキシエチレン(50)オレイルエーテル 1.0 [B成分] 実施例1で得られた乳酸菌醗酵米粉末 3.0 1.3−ブチレングリコール 10.0 イソプロパノール 10.0 アンモニア水(28%) 10.0 亜硫酸ナトリウム 0.5 精製水 全量が100部となる量 A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成
分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(50
00rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを攪
拌しながら30℃以下まで冷却した。
【0050】
【処方例13】 リクイドファンデーション [A成分] 部 ステアリン酸 2.5 セタノール 0.5 モノステアリン酸グリセリル 2.0 ラノリン 2.0 スクワラン 3.0 ミリスチン酸イソプロピル 8.0 プロピルパラベン 0.1 [B成分] 実施例1で得られた乳酸菌醗酵米粉末 3.0 キサンタンガム 0.3 1.3−ブチレングリコール 5.0 トリエタノールアミン 1.0 メチルパラベン 0.1 精製水 全量が100部となる量 [C成分] 酸化チタン 8.0 タルク 4.0 着色顔料 適 量 [D成分] 香料 0.3 C成分を混合し、粉砕機で粉砕した。B成分を混合し、
これに粉砕したC成分を加え、コロイドミルで均一分散
させた。A成分及び均一分散させたB、C成分をそれぞ
れ80℃に加温後、B、C成分にA成分を攪拌しながら
加え、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間
ホモジナイズを行った。これを50℃まで冷却した後、
D成分を加えて攪拌混合し、さらに攪拌しながら30℃
以下まで冷却した。
【0051】
【処方例14】クリームファンデーション [A成分] 部 ステアリン酸 5.0 セタノール 2.0 モノステアリン酸グリセリル 3.0 流動パラフィン 5.0 スクワラン 3.0 ミリスチン酸イソプロピル 8.0 プロピルパラベン 0.1 [B成分] 実施例1で得られた乳酸菌醗酵米粉末 3.0 ソルビトール 3.0 1.3−ブチレングリコール 5.0 トリエタノールアミン 1.5 メチルパラベン 0.1 精製水 全量が100部となる量 [C成分] 酸化チタン 8.0 タルク 2.0 カオリン 5.0 ベントナイト 1.0 着色顔料 適 量 「D成分] 香料 0.3 C成分を混合し、粉砕機で粉砕した。B成分を混合し、
これに粉砕したC成分を加え、コロイドミルで均一分散
させた。A成分及び均一分散させたB、C成分をそれぞ
れ80℃に加温後、B、C成分にA成分を攪拌しながら
加え、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間
ホモジナイズを行った。これを50℃まで冷却した後、
D成分を加えて攪拌混合し、さらに攪拌しながら30℃
以下まで冷却した。
【0052】
【試験例1】 乳化安定性 その1 実施例1の本発明の乳化剤と比較例1の乳化剤及び比較
例2として市販の上新粉(うるち米粉)について、それ
ら乳化剤を用いて得られた乳化物の乳化安定性を比較し
た。 [試験方法]表1に示す成分からなる8種の乳化物を調
製し、それらの経時変化を観察した。
【0053】
【表1】
【0054】即ち、成分を成分に溶解し、これに成
分の乳化剤のいずれか一種及び成分を加えて混合
し、80℃に加熱した。これに、成分の油性成分のい
ずれか一種を80℃に加熱して加え、5000rpm×
2分間の条件でホモジナイズした後、攪拌下に水冷して
室温まで冷却した。ここに得られた乳化物をそれぞれ5
0mlのスクリュウビンに入れ、調製直後の乳化状態
と、室温又は40℃に3ヵ月間保存した時の乳化状態の
経時変化を目視観察し、以下の基準により評価した。 ◎:良好 ○:1ヵ月以上経過後に極く僅かに分離が認められる △:2週間〜1ヵ月経過後に僅かに分離が認められる ×:完全分離する
【0055】[結果]結果を表2に示す。
【表2】
【0056】表2に示す通り、本発明の乳化剤を用いて
得られる乳化物(試料No.1、2、3、4及び5)
は、2又は5%の乳化剤の使用で、表1のいずれの油性
成分についても長期間安定な乳化物を与えるのに対し、
食塩の存在下に米を乳酸菌醗酵を行って調製した比較例
1の乳化剤の場合は、2%使用時(試料No.6)はも
とより、5%の使用(試料No.7)でも乳化物の安定
性が十分でなく、40℃の保存条件で17日目から相分
離が認められた。乳酸菌醗酵を行っていない通常の精白
米粉砕物(比較例2の上新粉)を用いて得られる乳化物
(試料No.8)は、さらに乳化安定性に乏しい。
【0057】
【試験例2】乳化安定性 その2 本発明の乳化剤に増粘剤を併用した場合の乳化安定性へ
の影響を調べた。 [試験方法]表3に示す成分からなる4種の乳化物を調
製し、それらの経時変化を観察した。
【表3】
【0058】即ち、成分を成分に溶解し、これに成
分のいずれかを混合した。別に、成分との混合物
及び成分をそれぞれ80℃に加温後、成分に成分
、の混合物を加え、ヒスコトロン(5000rp
m)で2分間ホモジナイズした。これに上記の成分、
、の混合物を加え、ヒスコトロン(5000rp
m)でさらに1分間ホモジナイズした後、攪拌しながら
室温まで水冷した。ここに得られた乳化物をそれぞれ5
0mlのスクリュウビンに入れ、調製直後の乳化状態
と、室温又は40℃に3ヵ月間保存した時の乳化状態の
経時変化を目視観察し、試験例1と同様の基準に従って
評価した。
【0059】[結果]結果を表4に示す。
【表4】
【0060】表4の結果から、乳酸菌醗酵米からなる乳
化剤に増粘剤を併用した場合、得られる乳化物の安定性
が一層向上することが判る。
【0061】
【試験例3】 急性毒性 実施例1の本発明の乳化剤を、マウス雌雄各5匹に20
00mg/kg宛経口投与し観察を行ったところ、死亡
例や異状例は認められなかった。
【0062】
【試験例4】 皮膚刺激性 実施例1の本発明の乳化剤について、パッチテストによ
り皮膚刺激性を調べた。 [試料]下記の成分を、各々日局親水ワセリンに5%の
濃度となるように練合したものを試料として用いた。 (1)実施例1の乳化剤(本発明試料) (2)ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレ
エート(比較試料a) (3)親油型モノステアリン酸グリセリン(比較試料
b) (4)オレイン酸グリセリン(比較試料c) (5)ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル(比
較試料d)
【0063】[試験方法]年齢20〜50歳の成人男子
5名を被験者とし、各々の上腕部内側をエタノールで拭
って皮脂を除去し、該部位に、フィンチャンバーのアル
ミ板に各々の試料0.2gを塗布したものを貼付した。
24時間後にフィンチャンバーを除去し、皮膚の刺激の
程度を次に述べる方法並びに基準により判定した。
【0064】[判定]パッチ除去後1時間後、24時間
後及び48時間後に、貼付部位の紅斑及び浮腫の状況
を、以下の「ドレイズ法による皮膚刺激性判定基準」に
基づき目視判定し、被験者5名の平均値を求めた。 (紅斑)スコア 皮膚の状態 0 : 紅斑なし 1 : 極く軽度の紅斑 2 : 明らかな紅斑 3 : 中程度から強い紅斑 4 : 深紅色の強い紅斑に軽い痂皮形成 (浮腫)スコア 皮膚の状態 0 : 浮腫なし 1 : 極く軽度の浮腫 2 : 明らかな浮腫(周囲と明らかに区別可能) 3 : 中程度の浮腫(1mm以上の盛り上がり) 4 : 強い浮腫(さらに周囲にも広がり)
【0065】[結果]結果を5表に示す。
【表5】
【0066】本試験で比較試料として用いたa〜dの活
性剤は、比較的安全性が高いと言われており、化粧品の
乳化に汎用されているものであるが、表5の結果から明
らかな通り、本発明の乳化剤はそれらの活性剤よりもさ
らに皮膚刺激性が少なく、安全性に極めてすぐれてい
る。
【0067】
【試験例5】 パネル試験 本発明の乳化剤を配合した処方例2(乳酸菌醗酵米単独
系)及び処方例5(乳酸菌醗酵米/増粘剤併用系)の乳
液について、使用感と安全性(刺激性等)を、モニター
による実使用テストで評価した。
【0068】[試験方法]無作為に選んだ年齢20〜4
0歳の女性20名をパネリストとして用い、処方例2及
び処方例5の乳液について、使用時期をずらして別々
に、朝夕2回、5日間顔面頬部に塗布した時の使用感、
刺激性等を、下記の各項目毎に評価した。評価は、使用
感及び皮膚の状態については5段階評価(A:良い、
B:やや良い、C:普通、D:やや悪い、E:悪い)に
よって、又刺激性については3段階評価(A:刺激な
し、B:違和感あり、C:刺激あり)によって行った。 (使用感) 手に取った感触 塗布時の伸び 塗布時のなめらかさ 浸透性(浸透感) 塗布後の感触 (肌の状態) 塗布後の肌の状態 (刺激性) 塗布時の刺激 塗布後の刺激
【0069】[結果]結果を表6及び表7に示す。
【表6】
【0070】
【表7】
【0071】表6及び表7に示す通り、本発明の乳化剤
を使用して調製された処方例2及び処方例5の乳液は、
いずれも使用感に於いて高い評価を得ており、又皮膚刺
激も全く認められなかった。
【発明の効果】乳酸菌醗酵米からなる本発明の乳化剤
は、良好な乳化力を具えると共に、低毒性でかつ皮膚刺
激が極めて少ないなど人に対する安全性にすぐれ、化粧
品、食品分野に於ける各種乳化物の調製に用いて有用で
ある。又、乳酸菌醗酵米と増粘剤を併用することによ
り、乳化物の乳化安定性を一層増すことができる。さら
に、本発明の乳化剤を配合してなる化粧料は、乳化安定
性と安全性にすぐれると共に使用感も良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/00 A61K 7/00 M 7/021 7/021 7/08 7/08 7/13 7/13 B01F 17/52 B01F 17/52 Fターム(参考) 4B035 LG20 LG25 LG29 LG34 LG50 LK04 LK13 4C083 AA031 AA111 AD211 AD301 AD331 AD351 CC01 CC04 CC05 CC12 CC36 CC39 DD23 DD31 EE01 EE10 EE12 FF01 4D077 AA09 AB11 AC01 DA02Y DD63Y

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】食塩が実質的に存在しない条件下に米を乳
    酸菌で醗酵させて得られる乳酸菌醗酵米を主体としてな
    る乳化剤。
  2. 【請求項2】食塩が実質的に存在しない条件下に米を乳
    酸菌で醗酵させて得られる乳酸菌醗酵米と増粘剤とを含
    んでなる乳化剤。。
  3. 【請求項3】増粘剤が、ヒアルロン酸又はその誘導体、
    キサンタンガム及びトラガカントガムからなる群より選
    ばれたものである請求項2の乳化剤。
  4. 【請求項4】増粘剤が、褐藻、緑藻又は紅藻から得られ
    たものである請求項2の乳化剤。
  5. 【請求項5】増粘剤が、アルギン酸、寒天、カラギーナ
    ン及びフコイダンからなる群より選ばれたものである請
    求項4の乳化剤。
  6. 【請求項6】請求項1又は請求項2の乳化剤を配合して
    なる化粧料。
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