JP5649284B2 - 乳化剤及び化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、良好な乳化作用を持ち、しかも低毒性で皮膚刺激が少ないなど人体に対する安全性にすぐれ、さらに工業的に簡易に冷水に溶解でき乳化操作が簡便、効率的であって、かつ乳化によってキメが細かく延展性、感触にすぐれた乳化物を与え、特に化粧料の乳化に用いて好適な乳化剤、並びに該乳化剤を配合してなる化粧料に関する。
従来、化粧料に於ける乳化には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸部分エステルなどの非イオン界面活性剤が主として用いられている。しかしながら、それら界面活性剤は程度の差こそあれ皮膚に対する刺激作用が避けられず、このため界面活性剤の使用量を極力減らし、又場合によってはこれを用いないで乳化を行うことが試みられているが、乳化の均一性、安定性等の点で問題を生ずる傾向にあり、必ずしも満足し得るものは得られていない。
これに対して、サポニン、レシチン、ステビオシド等の天然物由来成分を乳化剤として用いることにより、皮膚に対する安全性の高い乳化物を調製することが提案され、現に一部実用化されているが、乳化安定性、皮膚適用時の使用感、製造の容易さ等の点で必ずしも十分とは言い難い面があり、それらの解決された新たな天然物由来の乳化剤が求められている。
さらに、特開2001−212445号公報には上記問題を鑑みて天然物由来の乳化剤として人体に対する安全性にすぐれ、皮膚適用時の使用感にすぐれた乳酸菌発酵米からなる乳化剤が提案されている。しかし、乳酸菌発酵米は上記の点においてはすぐれているにしても、乳酸菌発酵後にもなお発酵米の主体をなす澱粉質のために、化粧料などの皮膚外用剤に配合する際に溶解しにくく乳化操作が甚だ煩雑であるという問題がある。これに対して、特開2003−125721号公報に、乳酸菌発酵米に糖類及びグリコール類を混合し、かかる組成物を化粧料に配合することにより乳酸菌発酵米の水に対する馴染みや分散性を向上せしめることが提案されているが、この方法の場合にも、乳酸菌発酵米の水に対する溶解性、従って乳化作業性が本質的に改善されるとは言い難く、さらなる改善が求められている。
特開2001−212445号公報 特開2003−125721号公報
本発明者等は、乳酸菌発酵米からなる乳化剤に見られる上述の如き問題点に鑑み、水に対する溶解性が良好で化粧料などに配合する際の乳化作業性にすぐれ、工業的に効率よく均質性な乳化物を生産することのできる改良された乳酸菌発酵米からなる乳化剤並びにかかる乳化剤を含む化粧料を提供すべく鋭意研究を進めた結果、乳酸菌発酵米からなる乳化剤に於いてその主体をなす澱粉質を、水分存在下に加熱処理し所謂糊化状態とした(α化した)場合、乳酸菌発酵米の水に対する溶解性が著しく向上するばかりでなく、乳酸菌発酵米が本来有する優れた乳化能(乳化力と得られる乳化物の乳化安定性)は糊化前と何ら変わることなく保持されており、さらに意外なことには、かかる乳酸菌発酵米加工物からなる乳化剤を用いて得られる化粧料等の乳化物は、キメの細かさや延展性、さらには皮膚塗布時の使用感等に於いてより改善されたものとなることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は第一に、食塩が実質的に存在しない条件下に米を乳酸菌で発酵させて得られる乳酸菌発酵米に、水分存在下加熱処理を施し該発酵米中の澱粉質を糊化してなる乳酸菌発酵米加工物を主体とすることを特徴とする乳化剤に関する。かかる本発明の乳化剤は、それ単独で実用上十分な乳化力を有し、得られる乳化物は良好な乳化安定性を示すが、これにさらに増粘剤を組合せることによって、乳化物の乳化安定性を一層向上せしめることができる。従って、本発明は第二に、上記の乳酸菌発酵米加工物と増粘剤とを含むことを特徴とする乳化剤に関する。さらに本発明は、それらの乳化剤を配合してなる化粧料に関する。
ここで、化粧料なる文言は、所謂化粧料のほかに医薬部外品までも含む広義で用いる。又、本明細書に於いては、乳酸菌発酵米の糊化処理物を乳酸菌発酵米加工物と指称する。
乳酸菌発酵米中の澱粉質が糊化されてなる乳酸菌発酵米加工物を主体とする本発明の乳化剤は、元の乳酸菌発酵米からなる乳化剤と同等のすぐれた乳化能(乳化力及び乳化物の安定性)を有するばかりでなく、冷水に可溶性であるなど水に対する溶解性にすぐれるため、これを化粧料等の乳化に用いた場合、工業的に簡便かつ効率的な操作によって容易に均質な乳化物を得ることができる。しかも、ここに得られる乳化物は、キメの細かさや伸び、さらには皮膚適用時の感触等に於いて、元の乳酸菌発酵米からなる乳化剤を用いたものより一層改善されたものとなる。又、本発明の乳酸菌発酵米加工物からなる乳化剤に増粘剤を組合せることによって、乳化安定性がさらに向上した乳化物を得ることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で原料として用いる米は、玄米、精米、加工米等のいずれであってもよく、特に制限はないが、一般には精米又は加工米が使用される。米の種類としては、粳米、もち米の両方が使用できる。又、加工米としては、抗アレルギー米、低蛋白米(例えば低グリテリン米)、強化米(例えばγ−アミノ酪酸米)等があり、乳化剤の使用目的、適用対象等に応じて、それらのいずれかを選択し、使用することができる。
それら原料米の発酵に用いる乳酸菌としては、例えば、ラクトバチルス プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス ブレビス(L.brevis)、ラクトバチルス カゼイ(L.casei)、ラクトバチルス セロビオザス(L.cellobiosus)、ラクトバチルス バシノステルカス(L.vaccinostercus)、ストレプトコッカス フェーカリス(Streptococcus faecalis)、バチルス コアギュランス(Bacillus coagulans)等があるが、得られる乳酸菌発酵米の乳化能の点から、ラクトバチルス プランタラム(Lactobacillus plantarum)の使用が特に好ましい。
それら乳酸菌による米の発酵は、例えば以下のようにして行われる。まず米に、洗米等適宜の手段を施して乳酸菌発酵の障害となる雑菌を除去する。この米を、その1〜5倍量の精製水に浸漬し、これに糖質1〜4重量%と乳酸菌107〜10個/mlを添加して、嫌気性条件下、用いた乳酸菌の至適発酵温度付近で1〜7日間発酵を行わしめる。糖質としては、グルコース、フルクトース、ガラクトース、シュークロス等が使用されるが、なかでもフルクトースの使用が最も好ましい。
本発明に於いては、上記の乳酸菌発酵を、実質的に食塩の存在しない条件下に行うことが重要である。食塩の存在下に発酵を行うと、得られる乳酸菌発酵米の乳化力が著しく低下する。ここで実質的に食塩の存在しない条件とは、用いる乳酸菌の種類、糖質の種類・添加量等によっても異なるが、好ましくは発酵液中の食塩濃度が2重量%以下、特に0.5重量%以下となるようにすることをいう。
上記の発酵工程を終わったならば、乳酸菌発酵米を含む発酵液から濾過、遠心分離など適宜の固液分離手段を用いて乳酸菌発酵米(固相部)を分取し、水洗した後、要すれば水分調整を行った上次の糊化処理に付する。
糊化処理は、乳酸菌発酵米の懸濁液を、常法に従ってドラムドライヤー或いはエクストルーダーに通し、糊化及び乾燥させることによって行うことができる。ここに得られる乳酸菌発酵米加工物は、一般かつ好適にはこれを粉砕し、粉末化した上乳化剤として供する。
糊化の程度としては、乳酸菌発酵米中の澱粉粒の示す偏光十字が少なくとも50%、好ましくはほぼ完全に消失してしまうまで糊化を行うのがよい。
又、上記の粉砕・粉末化処理は、糊化処理後に行うことが重要であり、予め乳酸菌発酵米を乾燥、粉砕した後に糊化を行うと、全体が餅状になるため実質上乾燥、粉末化することが不可能となってしまうだけでなく、乾燥不十分のため保存中に澱粉質の老化(再結晶化)が生じ、溶解性が不良となることがある。
以上の如くして得られる本発明の乳酸菌発酵米加工物からなる乳化剤を化粧料等に配合する場合、特開2003−125721号公報の記載に従って、乳酸菌発酵米加工物をアルギニン、マルチトール等との組成物とした上化粧料等に配合してもよく、これによって乳酸菌発酵米加工物の水に対する馴染み、濡れをさらに高めることができる。
本発明の乳酸菌発酵米加工物は、それ単独で十分なる乳化力を具え、又乳化物は良好な乳化安定性を示すが、これにさらに増粘剤を組み合わせ用いることにより、乳化物の安定性を一層向上せしめることができる。
増粘剤としては、化粧料用或いは食品用等に用いられているものが使用可能であり、例えばアルギン酸、寒天、カラギーナン、フコイダン等の褐藻、緑藻、又は紅藻由来の成分;ペクチン、ローカストビーンガム等の多糖類;キサンタンガム、トラガントガム、グアーガム等のガム類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸共重合体等の合成高分子類;ヒアルロン酸又はその誘導体などが挙げられる。
それらのうちでも、乳化安定性、さらには本発明の乳酸菌発酵米加工物の特長である安全性を損なわないという観点から、特にヒアルロン酸又はその誘導体、キサンタンガム或いはトラガントガムの使用が好ましく、又アルギン酸、寒天、カラギーナン、フコイダン等の褐藻、緑藻又は紅藻由来の成分も好適に使用できる。
本発明の乳酸菌発酵米加工物に対する上記の増粘剤の使用量は、用いる増粘剤の種類によっても異なるが、一般には乳酸菌発酵米加工物の固形分100重量部に対して、固形分で1〜100重量部の範囲、好ましくは5〜50重量部の範囲であり、かかる範囲から目的とする乳化物の用途、要求性能等を勘案して、最適のものを選択する。
増粘剤は、所定の比率で予め乳酸菌発酵米加工物と混合しておいてもよく、又乳酸菌発酵米加工物によって乳化を行う際、該乳化剤の添加前又は後に、もしくは該乳化剤と同時に乳化系に添加するようにしてもよい。場合によっては乳化後に添加することもできる。
さらに、本発明の乳化剤の特性を損なわない範囲で、既存の乳化剤、例えばショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、サポニン等を少量併用することは差し支えない。
本発明の乳酸菌発酵米加工物或いは乳酸菌発酵米加工物と増粘剤からなる乳化剤は、水に対するすぐれた溶解性と高い乳化力とを具えており、均質で乳化安定性に富んだ乳化物を低温条件下でも簡便な操作で与えることができると共に、低毒性で皮膚に対する刺激性が極めて低いなど人体に対する安全性にすぐれ、化粧料或いは食品分野に於ける各種乳化物の調製に用いて有用である。又、化粧料、食品以外に、医薬品、農薬等の分野に於ける乳化にも使用できる。なかでも、化粧料にこれを適用した場合には、キメが細かく、皮膚に於ける伸びや感触が良好な化粧料(乳化物)を得ることができるとの大きな利点もある。従って本発明によれば、上述の乳酸菌発酵米加工物或いは乳酸菌発酵米加工物と増粘剤からなる乳化剤を含み、安全性と安定性さらには使用感にすぐれた化粧料が提供される。
本発明の乳化剤が適用できる化粧料としては、例えば、乳液、クリーム、ローション、シャンプー、リンス、ヘアートリートメント、メイクアッププレスパウダーなどが、又食品としては、マヨネーズ、マーガリン、パン、ケーキなどが挙げられるが、勿論これらに限定されるものではない。
本発明の乳化剤を化粧料に適用する場合、その化粧料への配合量は、化粧料の種類等によっても異なるが、乳酸菌発酵米加工物からなる乳化剤の場合で、一般に固形分として0.5〜20重量%、好ましくは2〜10重量%の範囲であり、又乳酸菌発酵米加工物と増粘剤を組合せ用いる場合には、乳酸菌発酵米加工物として、一般に0.3〜15重量%、好ましくは1〜8重量%の配合量となるようにするのがよい。配合量が上記の範囲を下回ると、乳化力及び乳化安定性が不十分となる傾向があり、一方上記の範囲を越えて配合すると、乳化時の粘度が高くなって均一な乳化物が得難くなる場合がある。
本発明の乳化剤を配合した化粧料を調製する場合、その構成成分としては通常化粧料に用いられる成分、例えば油性成分、界面活性剤、保湿剤、増粘剤、防腐・殺菌剤、粉体成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、色素、香料、生理活性成分等を使用することができる。
ここで、油性成分としては、例えばオリーブ油、ホホバ油、ヒマシ油、大豆油、米油、米胚芽油、ヤシ油、パーム油、カカオ油、メドウフォーム油、シアーバター、ティーツリー油などの植物由来の油脂類;ミンク油、タートル油などの動物由来の油脂類;ミツロウ、カルナウバロウ、ライスワックス、ラノリンなどのロウ類;流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワランなどの炭化水素類;ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、cis−11−エイコセン酸などの脂肪酸類;ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコールなどの高級アルコール類;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、2−エチルヘキシルグリセライド、高級脂肪酸オクチルドデシル(ステアリン酸オクチルドデシル等)などの合成エステル類及び合成トリグリセライド類等が挙げられる。
界面活性剤としては,例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤;脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、α−スルホン化脂肪酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩などのアニオン界面活性剤;第四級アンモニウム塩、第一級〜第三級脂肪アミン塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩、N,N−ジアルキルモルフォルニウム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド塩などのカチオン界面活性剤;N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニオベタイン、N,N,N−トリアルキル−N−アルキレンアンモニオカルボキシベタイン、N−アシルアミドプロピル−N′,N′−ジメチル−N′−β−ヒドロキシプロピルアンモニオスルホベタインなどの両性界面活性剤等を使用することができる。
又、乳化剤乃至乳化助剤として、酵素処理ステビアなどのステビア誘導体、レシチン及びその誘導体、乳酸菌発酵発芽米、乳酸菌発酵穀類(麦類、豆類、雑穀など)、ジュアゼイロ(Zizyphus joazeiro)抽出物等を配合することもできる。
保湿剤としては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等があり、さらにトレハロース等の糖類、乳酸菌発酵米、ヒアルロン酸(例えば、ヒアルロン酸及びその誘導体、コンドロイチン及びその誘導体、ヘパリン及びその誘導体など)、エラスチン及びその誘導体、コラーゲン及びその誘導体、加水分解シルク蛋白質、NMF関連物質、乳酸、尿素、高級脂肪酸オクチルドデシル、フィトステロール、大豆リン脂質、イソステアリン酸コレステリル、海藻抽出物、スフィンゴ脂質、ビャッキュウ抽出物、魚介類由来コラーゲン及びその誘導体、各種アミノ酸及びそれらの誘導体、豆乳発酵液、納豆エキス、米由来抽出物及びその発酵物等が挙げられる。
増粘剤としては、例えばアルギン酸、寒天、カラギーナン、フコイダン等の褐藻、緑藻或いは紅藻由来成分;ビャッキュウ抽出物、ペクチン、ローカストビーンガム、アロエ多糖体等の多糖類;キサンタンガム、トラガントガム、グアーガム等のガム類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸共重合体等の合成高分子類;ヒアルロン酸及びその誘導体、ポリグルタミン酸及びその誘導体等が挙げられる。
防腐殺菌剤としては、例えば尿素;パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルなどのパラオキシ安息香酸エステル類;フェノキシエタノール、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、サリチル酸、エタノール、ウンデシレン酸、フェノール類、ジャマール(イミダゾデイニールウレア)、1,2−ペンタンジオール、各種精油類、樹皮乾留物、プロポリスエキス、メチルイソチアゾリノン等がある。
粉体成分としては、例えばセリサイト、酸化チタン、タルク、カオリン、ベントナイト、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、無水ケイ酸、雲母、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、シルクパウダー、セルロース系パウダー、穀類(米、麦、トウモロコシ、キビなど)のパウダー、豆類(大豆、小豆など)のパウダー等がある。
紫外線吸収剤としては、例えばパラアミノ安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシル、サリチル酸アミル及びその誘導体、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル、桂皮酸オクチル、オキシベンゾン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−ターシャリーブチル−4−メトキシベンゾイルメタン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、アロエ抽出物等がある。
抗酸化剤としては、例えばブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ビタミンE及びその誘導体、ビャッキュウ抽出物、イネ抽出物等がある。
生理活性成分としては、例えば美白成分として、t−シクロアミノ酸誘導体、コウジ酸及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体、ハイドロキノン誘導体、エラグ酸及びその誘導体、レゾルシノール誘導体、胎盤抽出物、ソウハクヒ抽出物、ユキノシタ抽出物、米糠抽出物、米糠抽出物加水分解物、乳酸菌発酵米、乳酸菌発酵発芽米、乳酸菌発酵穀類(麦類、豆類、雑穀類)、白芥子加水分解抽出物、ムラサキシキブ抽出物、ハスの実発酵物、党参抽出物、ヒカゲノツルニンジン(Codonopsis pilosula)抽出物、パンダヌス・アマリリフォリウス(Pandanus amaryllifolius Roxb.)抽出物、アルカンジェリシア・フラバ(Arcangelicia flava Merrilli)抽出物、カミツレ抽出物(商品名:カモミラET)、ジンコウ抽出物、ハマメリス抽出物、イタドリ抽出物、サワヒヨドリ抽出物、甘草抽出物、フキタンポポ抽出物、アルテア抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ユキノシタ抽出物、ナツメ抽出物、シャクヤク抽出物、トウキ抽出物、モモ抽出物、柑橘類(ミカン、ユズ、ダイダイなど)の抽出物、緑藻類、紅藻類又は褐藻類の海藻の抽出物、アマモ等の海草の抽出物、リノール酸及びその誘導体もしくは加工物(例えばリポソーム化リノール酸など)、2,5−ジヒドロキシ安息香酸誘導体等が、又皮膚老化防止・美肌化成分として、動物又は魚由来のコラーゲン及びその誘導体、エラスチン及びその誘導体、ニコチン酸及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体(ジカリウム塩等)、t−シクロアミノ酸誘導体、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、アラントイン、α−ヒドロキシ酸類、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、コエンザイムQ−10、α−リポ酸、ゲンチアナエキス、甘草エキス、ハトムギエキス、カミツレエキス、ニンジンエキス、アロエエキスなどの生薬抽出エキス、米抽出物加水分解物、低アレルゲン米抽出物加水分解物、米糠抽出物加水分解物、米発酵エキス、ミツイシコンブ、アナアオサ等の緑藻類、紅藻類又は褐藻類の海藻の抽出物、アマモ等の海草の抽出物、ソウハクヒエキス、シラン(Bletilla striata(THUNB.) REICHB.fil.)抽出物、水ナス(Solanum Melongena;Egg plant c.v.`Mizu-nasu')抽出物、アッケシソウ(Salicornia herbacea)抽出物、ジュアゼイロ(Zizyphus joazeiro)抽出物、ブナ抽出物、キダチアロエ抽出物、マンネンロウ抽出物、イチョウ抽出物、スギナ抽出物、ベニバナ抽出物、オタネニンジン抽出物、セイヨウニワトコ抽出物、ハゴロモグサ抽出物、レンゲ抽出物、マンゴー抽出物、チェリモヤ抽出物、マンゴスチン抽出物、タベブイア・インペチギノサ抽出物、柑橘類(ミカン、ユズ、ダイダイなど)の抽出物、酵母抽出物、卵殻膜抽出タンパク質、デオキシリボ核酸カリウム塩、スフィンゴ脂質、ハス発酵液、紫蘭根抽出物、ムラサキシキブ抽出物、イネ抽出物、サンゴ草抽出物、花粉荷エキス、ユリ全草抽出物等がある。
上記のコウジ酸誘導体としては、例えばコウジ酸モノブチレート、コウジ酸モノカプレート、コウジ酸モノパルミテート、コウジ酸ジブチレートなどのコウジ酸エステル類、コウジ酸エーテル類、コウジ酸グルコシドなどのコウジ酸糖誘導体等が、アスコルビン酸誘導体としては、例えばL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルマグネシウムなどのアスコルビン酸エステル塩類、3−O−エチルアスコルビン酸などのO−アルキルアスコルビン酸、L−アスコルビン酸−2−グルコシド(2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸)、L−アスコルビン酸−5−グルコシド(5−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸)などのアスコルビン酸糖誘導体、それらアスコルビン酸糖誘導体の6位アシル化物(アシル基は、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基など)、L−アスコルビン酸テトライソパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸テトララウリン酸エステルなどのL−アスコルビン酸テトラ脂肪酸エステル類等が、レゾルシノール誘導体としては、例えば4−n−ブチルレゾルシノール、4−イソアミルレゾルシノール等が、2,5−ジヒドロキシ安息香酸誘導体としては、例えば2,5−ジアセトキシ安息香酸、2−アセトキシ−5−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−5−プロピオニルオキシ安息香酸等が、ニコチン酸誘導体としては、例えばニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等が、ビタミンE誘導体としては、例えばビタミンEニコチネート、ビタミンEリノレート等が、α−ヒドロキシ酸としては、例えば乳酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、α−ヒドロキシオクタン酸等がある。
抗炎症剤としては、グリチルリチン酸、アラントイン、ゲンチアナ根抽出物、タベブイア・インペチギノサ抽出物等がある。
抗酸化剤としては、例えばブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ビタミンE及びその誘導体、ユビデカキノン(ユビキノン)、ルチン、ルチングルコシド、白芥子抽出物、イネ抽出物、ムラサキシキブ抽出物、シラカバ抽出物、ハマメリス抽出物、ウーロン茶抽出物、黒豆加水分解抽出液、ハゴロモグサ抽出液等がある。
又コラーゲン合成促進剤としては、例えばアスコルビン酸及びその誘導体(L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸−2−グルコシドなど)、米抽出物加水分解物、ニンジンエキス、ニンジン発酵物、アマモ抽出物などが挙げられる。
次に、実施例、処方例及び試験例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、以下に於いて、部はすべて重量部を、また%はすべて重量%を意味する。
実施例1.乳酸菌発酵米加工物からなる乳化剤の調製(1)
精白米10kgを水洗し、フルクトース2%と乳酸菌(L.plantarum10個/ml)を水に分散させた液40kgとともに発酵タンクに入れ、窒素雰囲気下に37℃で3日間乳酸発酵を行った。発酵終了後、発酵米を濾取し、水洗して乳酸を除き、さらに水15kgを加えて再分散させた。この発酵米懸濁液をシングルドラム方式のドライヤー(ロール温度150℃)に通して糊化・乾燥し、さらに粉砕して乳酸菌発酵米加工物の粉末を得た。
この加工物を偏光顕微鏡で観察したところ、澱粉粒よる偏光十字は認められなかった。
実施例2.乳酸菌発酵米加工物からなる乳化剤の調製(2)
米として、精白米に代えて低アレルギー米(商品名:ファインライス)を用いるほかは実施例1と同様にして、同じく乳酸菌発酵米加工物の粉末を得た。
この加工物を偏光顕微鏡で観察したところ、澱粉粒よる偏光十字は認められなかった。
実施例3.乳酸菌発酵米加工物からなる乳化剤の調製(3)
乳酸菌として、L.plantarumに代えてL.caseiを用いるほかは実施例1と同様にして、同じく乳酸菌発酵米加工物の粉末を得た。
この加工物を偏光顕微鏡で観察したところ、澱粉粒よる偏光十字は認められなかった。
実施例4.乳酸菌発酵米加工物からなる乳化剤の調製(4)
糖として、フルクトースに代えてグルコースを用いるほかは実施例1と同様にして、同じく乳酸菌発酵米加工物の粉末を得た。
この加工物を偏光顕微鏡で観察したところ、澱粉粒よる偏光十字は認められなかった。
実施例5.乳酸菌発酵米加工物と増粘剤からなる乳化剤の調製(1)
実施例1で得た乳酸菌発酵米加工物粉末2kg及びヒアルロン酸0.5kgを1,3−ブチレングリコール2.5kgと練合し、白色のペーストを得た。
実施例6.乳酸菌発酵米加工物と増粘剤からなる乳化剤の調製(2)
実施例1で得た乳酸菌発酵米加工物粉末2kg及びキサンタンガム0.5kgを1,3−ブチレングリコール2.5kgと練合し、白色のペーストを得た。
比較例1.乳酸菌発酵米からなる乳化剤の調製(1)
精白米10kgを水洗し、フルクトース2%と乳酸菌(L.plantarum10個/ml)を水に分散させた液40kgとともに発酵タンクに入れ、窒素雰囲気下に37℃で3日間乳酸発酵を行った。発酵終了後、発酵米を濾取し、水洗して乳酸を除き、これを気流粉砕機で粉砕した後、流動層乾燥機で水分13%以下に調整し、乳酸菌発酵米粉末を得た。
この発酵米粉末を偏光顕微鏡で観察したところ偏光十字が認められた。
処方例1. クリーム
[A成分] 部
流動パラフィン 5.0
オリーブ油 4.0
パラフィン 5.0
セタノール 2.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
実施例1で得られた乳酸菌発酵米加工物粉末 5.0
1,3−ブチレングリコール 10.0
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 0.3
A成分及びB成分をそれぞれ65℃に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却して均質なクリームを得た。
処方例2. 乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 5.0
オリーブ油 4.0
スクワラン 5.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
実施例1で得られた乳酸菌発酵米加工物粉末 5.0
1,3−ブチレングリコール 10.0
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 0.3
A成分及びB成分をそれぞれ60℃に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却して均質な乳液を得た。
処方例3. 化粧水
[A成分] 部
オリーブ油 1.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
実施例1で得られた乳酸菌発酵米加工物粉末 1.0
エタノール 5.0
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]香料 0.3
室温下、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これにC成分を加えて攪拌混合し、乳白色の化粧水を得た。
処方例4. エッセンス
[A成分] 部
オリーブ油 1.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
実施例1で得られた乳酸菌発酵米加工物粉末 2.0
エタノール 5.0
ヒアルロン酸 0.3
1,3−ブチレングリコール 5.0
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部になる量
[C成分]
香料 0.3
室温下、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これにC成分を加えて攪拌混合して乳白色のエッセンスを得た。
処方例5.乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 5.0
オリーブ油 4.0
スクワラン 5.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
実施例3で得られた乳酸菌発酵米加工物粉末 2.5
1,3−ブチレングリコール 10.0
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 0.3
A成分及びB成分をそれぞれ60℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを40℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却して均質な乳液を得た。
処方例6. 乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 5.0
オリーブ油 4.0
スクワラン 5.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
実施例1で得られた乳酸菌発酵米加工物粉末 2.0
1,3−ブチレングリコール 10.0
キサンタンガム 0.5
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 0.3
A成分及びB成分をそれぞれ50℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これにC成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却して均質な乳液を得た。
処方例7. 乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 5.0
オリーブ油 4.0
スクワラン 5.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
実施例1で得られた乳酸菌発酵米加工物粉末 5.0
1,3−ブチレングリコール 10.0
コウジ酸 2.0
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 0.3
室温下、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これにC成分を加えて攪拌混合して均質な乳液を得た。
処方例8. 乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 5.0
オリーブ油 4.0
スクワラン 5.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
実施例1で得られた乳酸菌発酵米加工物粉末 5.0
1,3−ブチレングリコール 10.0
アスコルビン酸グリコシド 2.0
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 0.3
室温下、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これにC成分を加えて攪拌混合して均質な乳液を得た。
処方例9. 乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 5.0
オリーブ油 4.0
スクワラン 5.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
実施例1で得られた乳酸菌発酵米粉末 5.0
1,3−ブチレングリコール 10.0
アスコルビン酸リン酸マグネシウム 3.0
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 0.3
A成分及びB成分をそれぞれ40℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これにC成分を加えて攪拌混合し、さらに室温まで冷却して均質な乳液を得た。
処方例10. 乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 5.0
オリーブ油 4.0
スクワラン 5.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
実施例1で得られた乳酸菌発酵米加工物 5.0
1,3−ブチレングリコール 10.0
アルブチン 2.0
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 0.3
A成分及びB成分をそれぞれ60℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを40℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに室温まで冷却して均質な乳液を得た。
処方例11.トリートメントリンス
[A成分] 部
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 5.0
モノステアリン酸グリセリル 1.0
セタノール 3.0
オクチルドデカノール 2.0
[B成分]
実施例1で得られた乳酸菌発酵米加工物粉末 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
加水分解コラーゲン末 0.5
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 0.3
A成分及びB成分をそれぞれ70℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却した。
処方例12. 染毛剤・染料ベース
[A成分] 部
酸化染料 3.5
オレイン酸 20.0
ステアリン酸ジエタノールアミド 3.0
ポリオキシエチレン(50)オレイルエーテル 1.0
[B成分]
実施例1で得られた乳酸菌発酵米加工物粉末 3.0
1,3−ブチレングリコール 10.0
イソプロパノール 10.0
アンモニア水(28%) 10.0
亜硫酸ナトリウム 0.5
精製水 全量が100部となる量
A成分及びB成分をそれぞれ70℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを攪拌しながら30℃以下まで冷却した。
処方例13. リクイドファンデーション
[A成分] 部
ステアリン酸 2.5
セタノール 0.5
モノステアリン酸グリセリル 2.0
ラノリン 2.0
スクワラン 3.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.0
プロピルパラベン 0.1
[B成分]
実施例1で得られた乳酸菌発酵米加工物粉末 3.0
キサンタンガム 0.3
1,3−ブチレングリコール 5.0
トリエタノールアミン 1.0
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
酸化チタン 8.0
タルク 4.0
着色顔料 適 量
[D成分]
香料 0.3
C成分を混合し、粉砕機で粉砕した。B成分を混合し、これに粉砕したC成分を加え、コロイドミルで均一分散させた。A成分及び均一分散させたB、C成分をそれぞれ60℃に加温後、B、C成分にA成分を攪拌しながら加え、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを40℃まで冷却した後、D成分を加えて攪拌混合し、さらに攪拌しながら30℃以下まで冷却した。
処方例14.クリームファンデーション
[A成分] 部
ステアリン酸 5.0
セタノール 2.0
モノステアリン酸グリセリル 3.0
流動パラフィン 5.0
スクワラン 3.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.0
プロピルパラベン 0.1
[B成分]
実施例1で得られた乳酸菌発酵米加工物粉末 3.0
ソルビトール 3.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
トリエタノールアミン 1.5
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
酸化チタン 8.0
タルク 2.0
カオリン 5.0
ベントナイト 1.0
着色顔料 適 量
「D成分」
香料 0.3
C成分を混合し、粉砕機で粉砕した。B成分を混合し、これに粉砕したC成分を加え、コロイドミルで均一分散させた。A成分及び均一分散させたB、C成分をそれぞれ80℃に加温後、B、C成分にA成分を攪拌しながら加え、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを50℃まで冷却した後、D成分を加えて攪拌混合し、さらに攪拌しながら30℃以下まで冷却した。
比較処方例1. クリーム
[A成分] 部
流動パラフィン 5.0
オリーブ油 4.0
パラフィン 5.0
セタノール 2.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
比較例1で得られた乳酸菌発酵米粉末 5.0
1,3−ブチレングリコール 10.0
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 0.3
A成分及びB成分をそれぞれ65℃に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(8000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却したが、油分が浮いてくる状態となり、乳化ができなかった。
試験例1. 乳化安定性(その1)
実施例1の本発明の乳化剤と比較例1の乳化剤について、それら乳化剤を用いて得られた乳化物の乳化安定性を比較した。
[試験方法]
表1に示す成分からなる8種の乳化物を調製し、それらの経時変化を観察した。
[結果]結果を表1に示す。
表1.
即ち、成分Eを成分Dに溶解し、これに成分Bの乳化剤のいずれか一種及び成分Cを加えて混合し、65℃に加熱した。これに、成分Aの油性成分のいずれか一種を65℃に加熱して加え、5000rpm×2分間の条件でホモジナイズした後、攪拌下に水冷して室温まで冷却した。また、比較試料8については成分Eを成分Dに溶解し、これに成分Bの比較例1の乳化剤及び成分Cを加えて混合し、90℃に加熱した。これに、成分Aの油性成分のいずれか一種を90℃に加熱して加え、5000rpm×2分間の条件でホモジナイズした後、攪拌下に水冷して室温まで冷却した。
ここに得られた乳化物をそれぞれ50mLのスクリュウビンに入れ、調製直後の乳化状態と、室温又は40℃に3ヵ月間保存した時の乳化状態の経時変化を目視観察し、以下の基準により評価した。
◎:良好
○:1ヵ月以上経過後に極く僅かに分離が認められる
△:2週間〜1ヵ月経過後に僅かに分離が認められる
×:完全分離する
[結果]結果を表2に示す。
表2.
表2に示す通り、本発明の乳化剤を用いて得られる乳化物(試料No.1、2、3、4及び5)は、2又は5%の乳化剤の使用で、表1のいずれの油性成分についても長期間安定な乳化物を与えるのに対し、比較例1の糊化を行っていない乳化剤の場合は、90℃までに加温を行うことで長期間安定な乳化物を与えるのに対し、65℃の加温では2%使用時(試料No.6)はもとより、5%の使用(試料No.7)でも乳化物の調製ができなかった。
試験例2.乳化安定性(その2)
本発明の乳酸菌発酵米加工物に増粘剤を併用した場合の乳化安定性への影響を調べた。
[試験方法]
表3に示す成分からなる4種の乳化物を調製し、それらの経時変化を観察した。
表3.
即ち、成分Eを成分Dに溶解し、これに成分Fのいずれかを混合した。別に、成分BとCの混合物及び成分Aをそれぞれ70℃に加温後、成分Aに成分B、Cの混合物を加え、ヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズした。これに上記の成分D、E、Fの混合物を加え、ヒスコトロン(5000rpm)でさらに1分間ホモジナイズした後、攪拌しながら室温まで水冷した。ここに得られた乳化物をそれぞれ50mLのスクリュウビンに入れ、調製直後の乳化状態と、室温又は40℃に3ヵ月間保存した時の乳化状態の経時変化を目視観察し、試験例1と同様の基準に従って評価した。
[結果]結果を表4に示す。
表4.
表4の結果から、乳酸菌醗酵米加工物に増粘剤を併用したものを乳化剤として用いた場合、得られる乳化物の安定性が一層向上することが判る。

Claims (6)

  1. 食塩が実質的に存在しない条件下に米を乳酸菌で発酵させて得られる乳酸菌発酵米に、水分存在下加熱処理を施し該発酵米中の澱粉質を糊化してなる乳酸菌発酵米加工物を主体とすることを特徴とする乳化剤。
  2. さらに、増粘剤を含むことを特徴とする請求項1の乳化剤
  3. 増粘剤が、ヒアルロン酸又はその誘導体、キサンタンガム及びトラガカントガムからなる群より選ばれたものである請求項2の乳化剤。
  4. 増粘剤が、褐藻、緑藻又は紅藻から得られたものである請求項2の乳化剤。
  5. 増粘剤が、アルギン酸、寒天、カラギーナン及びフコイダンからなる群より選ばれたものである請求項4の乳化剤。
  6. 請求項1又は請求項2の乳化剤を配合してなる化粧料。
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