JP2001213971A - 沈殿珪酸含有ゴムの製造方法 - Google Patents

沈殿珪酸含有ゴムの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】沈殿珪酸が良好に分散した沈殿珪酸マスターバ
ッチの製造方法を提供すること。 【解決手段】ゴムラテックスと沈殿珪酸とを溶液状態で
混合し、混合後共凝固、水洗、脱水および乾燥する沈殿
珪酸マスターバッチの製造方法において、該沈殿珪酸と
して、平均粒子径が1μm以下である沈殿珪酸を用いる
ことを特徴とする沈殿珪酸マスターバッチの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沈殿珪酸マスター
バッチの製造方法に関する。詳しくは、沈殿珪酸が含有
されたSBR等のゴムを、簡便に製造するための沈殿珪
酸マスターバッチの製造方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】沈殿珪酸は、ゴムの充填剤として従来よ
り広く使われてきた。沈殿珪酸をゴムに配合する場合に
は、一般的にはバンバリー、オープンロール、ニーダー
等の混練機を用いてゴム中に配合する方法が広く行われ
ている。しかし、沈殿珪酸は、その表面にシラノール基
を有し、強い自己凝集性を持っているため、容易にゴム
中に分散させることが困難である。
【0003】そのため、種々の混錬方法の改良等が行わ
れているが、未だに好適な解決方法が見出されていない
のが現状である。
【0004】上記したように、沈殿珪酸は、ゴム用充填
剤として沈殿珪酸と共に広く用いられているカーボンブ
ラックに比べて、練りずらさ、生産性の低さは際立って
いる。したがって、沈殿珪酸は、ゴムの補強充填剤とし
て、カーボンブラックを用いる際に比べてどうしてもそ
の補強性、加工性が劣ってくるので、カーボンブラック
の補完剤として用いられる場合が多かった。
【0005】一方で、沈殿珪酸は、近年、燃費性とグリ
ップ性の両立の目的のため、カーボンブラックに代わ
り、乗用車用タイヤ用充填剤として注目されている。し
かしながら、前記したような分散性、生産性の悪さのた
め、最大の効果を発揮する配合量を添加することができ
ず、配合量を前記の半分程度に押さえた配合しかできな
いという弊害が指摘されている。
【0006】また、耐摩耗性の向上、操縦安定性の向上
を目的として、比表面積が300m 2/g程度の小粒子
径の沈殿珪酸を用いることも検討されているが、小粒子
径になるにつれて、更に沈殿珪酸の自己凝集性が増し、
かえって加工性、耐摩耗性の悪化を招くという問題を抱
えている。
【0007】すなわち、上記した小粒子径の沈殿珪酸を
用いた場合には、ゴムに混練するときのムーニー粘度が
増して、加工性が悪化したり分散が悪くなり、却って耐
摩耗性が悪化するなどの弊害が生じる。そのため、沈殿
珪酸自体の物性の設計にも、制限が加えられているのが
現状である。
【0008】上記した問題を解決するため、たとえば、
例えば特公昭36−19390号公報に記載されている
ように、沈殿珪酸又はカーボンブラックをゴム製造時に
配合し充填剤が予め配合されているマスターバッチを作
るという考えは古くから提案されており、既にカーボン
ブラックに関しては、上記したマスターバッチが市販さ
れている。
【0009】上記マスターバッチの製造方法としては、
ゴムラテックスと、オイルエマルジョンおよびカーボン
ブラックとを適当な比率で混合分散させ、両方の分散液
を混合した後、共凝固させる。その後、共凝固物を水洗
して不純物を除去した後、脱水し、脱水した固形分を取
り出して乾燥することにより、カーボンブラック含有マ
スターバッチを得るという方法が採用されている。
【0010】しかしながら、上記方法を適用した、沈殿
珪酸含有マスターバッチは未だに市販されるに至ってい
ない。この理由は、前記した沈殿珪酸の有する自己凝集
性及び親水性に起因している。すなわち、沈殿珪酸の場
合、上記方法のように、分散液を混合してから共凝固さ
せても、自己凝集性及び親水性に起因して、ゴムラテッ
クス内に沈殿珪酸が十分取り込まれず、沈殿珪酸とゴム
ラテックスとが別個に分離沈殿してしまう。結果とし
て、その状態で水洗すると、ほとんどの沈殿珪酸は洗い
落とされて、ゴム中には沈殿珪酸はほとんど配合され
ず、目的とするマスターバッチを得ることができない。
【0011】また、ゴム材料科学序論(日本バルカー工
業株式会社刊:平成7年発行)には、ゴムラテックス中
で沈殿珪酸を合成させることによる沈殿珪酸マスターバ
ッチの製造方法が提案されている。
【0012】しかしながら、上記方法でもゴム中に配合
できる沈殿珪酸の量が、最大の効果を発揮する量の半分
程度しかないといった問題があり、さらにゴムラテック
ス中での反応では、沈殿珪酸の比表面積、吸油量といっ
た諸物性を制御することが困難であるため、沈殿珪酸の
諸物性が限定されるという欠点を有している。
【0013】
【問題が解決しようとする課題】したがって、ゴム中に
最大の効果を発揮する量を配合しても十分に分散した沈
殿珪酸含有ゴムを容易に製造する方法が望まれていた。
【0014】
【問題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
ゴムラテックス中で大量に配合した沈殿珪酸が良好に分
散した沈殿珪酸マスターバッチを製造する方法について
鋭意研究を重ねた。
【0015】その結果、平均粒子径が1μm以下の沈殿
珪酸を用い、該沈殿珪酸とゴムラテックスとを溶液中で
混合分散することにより、混合後、共凝固する際に、分
離沈殿せずに共沈殿することが見出し、また、この沈殿
物を、水洗・脱水・乾燥操作を施すことにより、ゴム中
に沈殿珪酸が良好に分散されている沈殿珪酸マスターバ
ッチが得られることを見出して本発明を完成するに至っ
た。
【0016】すなわち、本発明は、ゴムラテックスと沈
殿珪酸とを溶液状態で混合し、混合後共凝固、水洗、脱
水および乾燥する沈殿珪酸マスターバッチの製造方法で
あって、該沈殿珪酸として平均粒子径が1μm以下であ
る沈殿珪酸を用いることを特徴とする沈殿珪酸マスター
バッチの製造方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる沈殿珪
酸は、平均粒子径が1μm以下であれば、いかなる沈殿
珪酸を用いてもよく、中でも平均粒子径が50〜500
nmである沈殿珪酸が本発明において好適である。な
お、本発明において平均粒子径とは、光散乱回折式の粒
度分布計で測定した時の体積基準中位径である。
【0018】また、本発明において用いられる沈殿珪酸
は、その物性及び製造方法について、何ら制限されるこ
とはなく、必要とする目的等を勘案して適宜決定すれば
よい。
【0019】たとえば、沈殿珪酸の物性としては、ゴム
用の充填剤として用いることを勘案すると、比表面積が
50〜350m2/gであるものが好適であり、吸油量
が100〜300cc/100gであるものが好適であ
る。
【0020】また、上記沈殿珪酸のpH、不純物量につ
いても、目的に応じて適宜決定すればよい。たとえば、
沈殿珪酸の製造中もしくは製造後にアルミニウム、マグ
ネシウム等の金属塩を添加した沈殿珪酸も用いることが
でき、熟成工程中に金属塩を添加し、その金属塩で表面
処理を施した沈殿珪酸も何ら問題なく使用することがで
きる。
【0021】上記不純物量としては、本発明の効果を勘
案すると、沈殿珪酸の3%以下であることが好適であ
る。その範囲内であれば、得られるゴムの特性を勘案し
て適宜設定してよい。
【0022】さらに、本発明の効果を阻害しない範囲
で、公知の表面処理剤で表面処理を行ってもよい。その
中でもゴム中の分散を勘案するとカチオン性樹脂で表面
処理することが好適である。
【0023】上記カチオン性樹脂としては、水に溶解し
た時に解離してカチオン性を呈するオリゴマーもしくは
ポリマーであれば、特に制限されることなく用いること
ができ、中でも、第1〜3級アミンまたは4級アンモニ
ウム塩を有するオリゴマーもしくはポリマーが好適に用
いることができる。たとえば、水溶性の天然もしくは合
成高分子にアミン基や4級アンモニウム塩基を導入した
ものを用いてもよいし、アミン基や4級アンモニウム塩
基を有するモノマーを単独重合もしくは共重合した水溶
性オリゴマーもしくはポリマーを用いてもよい。その中
でも4級アンモニウム塩を有するモノマーを単独重合も
しくは共重合した水溶性オリゴマーもしくはポリマーを
用いることが好適である。
【0024】カチオン性樹脂で表面処理する場合の量と
しては、沈殿珪酸100重量部に対して3〜30重量部
が好適であり、5〜15重量部がより好適である。すな
わち、上記範囲にすることにより、分離沈殿することな
く、また、ゴムへの分散性が良好となって多量の配合が
可能となる。
【0025】本発明に用いられる沈殿珪酸の製造方法
も、特に限定されるものではなく、一般的には、珪酸ソ
ーダと、硫酸等の酸とを中和反応することにより水溶液
中で析出する方法が採用される。また、金属塩を多く含
有した沈殿珪酸を製造するため、上記した酸の少なくと
も一部もしくは全部の代わりに硫酸アルミニウムを用い
て中和反応を行わせてもよい。
【0026】また、上記中和反応後、濾過、洗浄、乾燥
工程を経たものを用いてもよいが、本発明においては、
上記乾燥工程を経ないシリカスラリー状態のものを用い
ることが好適である。すなわち、乾燥工程を経ないこと
により、沈殿珪酸の物性設計が、より自由度を増し、乾
燥時の乾燥収縮が生じないのでコスト面でも有利にな
る。
【0027】本発明において用いられる平均粒子径1μ
m以下の沈殿珪酸を製造する方法も、特に制限なく、た
とえば、上記沈殿珪酸を製造する際に反応条件等を制御
して平均粒子径1μm以下の沈殿珪酸を製造する方法、
予め目的の平均粒子径より大きい沈殿珪酸を製造し、次
いで粉砕することにより平均粒子径1μm以下の沈殿珪
酸を製造する方法等が挙げられるが、その中でも、ゴム
への分散性、平均粒子径の制御のしやすさの点から、予
め目的の平均粒子径より大きい沈殿珪酸を製造し、次い
で粉砕することにより平均粒子径1μm以下の沈殿珪酸
を製造する方法が好適である。
【0028】上記した粉砕する方法としては、特に制限
されず公知の方法により粉砕すればよく、たとえば、粉
体状、ケーク状またはスラリー状の沈殿珪酸を公知の粉
砕装置により粉砕する方法が挙げられるが、その中で
も、ゴムへの分散性、操作のしやすさ等を勘案すると、
前記した乾燥工程を経ないスラリー状態の沈殿珪酸(以
下、シリカスラリーともいう)を用い、ディスパー、ホ
モジナイザー、コロイドミル等の粉砕装置により粉砕す
る方法が好適である。
【0029】上記した粉砕する場合における、沈殿珪酸
の当初の平均粒径は、特に限定されないが、10〜30
μmであることが好適である。また、粉砕条件も特に制
限されず、1μm以下となるように、適宜条件を設定す
ればよい。たとえば、ホモジナイザーを用いた場合、回
転数20000rpmで15分間程度処理を施すことに
より、1μm以下の沈殿珪酸を得ることができる。
【0030】本発明において、更に好適な粉砕方法とし
て、特開平9−142827号および特願平11−36
6220号公報に記載の方法である、高圧ホモジナイザ
ーを用いる方法、すなわち前記シリカスラリーを、処理
圧力300kg/cm2以上の圧力で対向衝突させる方
法あるいはオリフィスの入口側と出口側の差圧が300
kg/cm2以上である条件下でオリフィスを通過させ
る方法が挙げられる。
【0031】上記した高圧ホモジナイザーは、通常、原
料スラリーを加圧する高圧発生部と対向衝突部或いはオ
リフィス部とよりなる。高圧発生部としては、一般にプ
ランジャーポンプと呼ばれている高圧ポンプが好適に採
用される。また高圧ポンプには、一連式,二連式,三連
式などの各種の形式があり、いずれの形式も特に制限な
く採用できる。
【0032】上記方法において用いられる装置として
は、一般に高圧ホモジナイザーとして市販されている装
置が限定なく使用できる。具体的に例示すると、例え
ば、商品名ナノマイザー(ナノマイザー社製)、商品名
マイクロフルイダイザー(マイクロディスク社製)、商
品名アルティマイザー(スギノマシン社製)等が挙げら
れる。
【0033】また、上記した高圧ホモジナイザーを用い
た粉砕方法における処理条件、処理回数に関しても、特
に制限されるのもではなく、本発明で規定した沈殿珪酸
を得ることができるよう適宜調整すればよい。
【0034】たとえば、シリカスラリーを対向衝突させ
る場合における処理圧、及び、オリフィスに通過させる
場合におけるオリフィス側の入口側と出口側の差圧は、
共に300kg/cm2以上、好ましくは800kg/
cm2以上、更に好ましくは1200kg/cm2以上が
望ましい。
【0035】また、対向衝突する際のシリカスラリーの
衝突速度は、相対速度として50m/秒以上、好ましく
は100m/秒以上、更に好ましくは150m/秒以上
であることが望ましい。
【0036】オリフィスを通過する際のシリカスラリー
の線速度は、用いるオリフィスの孔径にも依存するため
に一概には決められないが、上記と同じく50m/秒以
上、好ましくは100m/秒以上、更に好ましくは15
0m/秒以上であることが望ましい。
【0037】また、前述したカチオン性樹脂等の表面処
理剤で沈殿珪酸を処理する順序は、特に制限されず、た
とえば、粉末状の1μm以下の沈殿珪酸に、液状もしく
は溶媒に溶解させた表面処理剤を噴霧して表面処理する
方法;表面処理剤を溶解させた溶媒中に、粉末状の1μ
m以下の沈殿珪酸を分散させた後、乾燥させて表面処理
する方法;固体状の沈殿珪酸と表面処理剤との混合物を
粉砕機で粉砕すると同時に表面処理する方法;もしくは
溶媒に沈殿珪酸と表面処理剤とを混合し、粉砕すると同
時に表面処理する方法、等が挙げられる。
【0038】その中でも、ゴム中での分散性を勘案する
と、溶媒に沈殿珪酸と表面処理剤とを混合し、粉砕する
と同時に表面処理する方法が好適である。具体的には、
前記シリカスラリーと、表面処理剤、好ましくはカチオ
ン性樹脂とを混合し、表面処理剤混合シリカスラリー
を、前記高圧ホモジナイザーにより、粉砕すると同時に
表面処理する方法が好適である。
【0039】本発明において用いられるゴムラテックス
としては、通常用いられる天然ゴムラテックスまたは乳
化重合系のゴムラテックスを、何ら制限なく用いること
ができ、目的とする用途に応じて適宜選択すればよい。
たとえば、タイヤ用途に用いる場合においては、タイヤ
性能を勘案するとSBR系のゴムラテックスを用いるこ
とが好適である。
【0040】本発明において、ゴムラテックスと沈殿珪
酸とを混合する方法としては、溶液状態で混合すれば、
特に制限なく公知の方法を用いることができる。一般的
には、オイルエマルジョンで分散したゴムラテックス
と、沈殿珪酸水分散液、好ましくは前記高圧ホモジナイ
ザーで粉砕した沈殿珪酸水分散液とを混合すればよい。
【0041】本発明において、ゴムラテックスと沈殿珪
酸との配合比は、特に制限されず、従来の方法では達成
できなかった高比率でも沈殿珪酸を配合することができ
る。通常は、後述する沈殿珪酸マスターバッチ中の沈殿
珪酸配合量を勘案して、適宜決定すればよい。
【0042】本発明において、上記したゴムラテックス
と沈殿珪酸との混合液を、共凝固、水洗、脱水、乾燥す
ることにより沈殿珪酸マスターバッチを得ることができ
るが、これらの工程についても特に制限されるものでは
なく、一般的に用いられている方法を用いればよい。
【0043】たとえば、共凝固させる方法としては、一
般的には、食塩/硫酸凝固法等の塩を添加して塩析効果
により凝固させる方法が採用されるが、特にこの方法に
限定されるものではなく、元々混合した際に凝固するの
であればあえて、塩を添加する必要はない。
【0044】また、水洗、脱水、乾燥する方法として
は、通常、共凝固させることにより、凝固したラテック
スのゴム固形分(以下、クラムともいう)と、水分成分
(以下、セラムともいう)とに分離するので、上記共凝
固した混合液からセラムを分離してクラムを得てから、
得られたクラムを水槽等で水洗し、スクイザー等で水分
を絞って脱水し、粉砕機等で細かく粉砕してから熱風式
乾燥機で乾燥したものブロック状に成形することにより
マスターバッチを得る方法が好適に採用される。
【0045】得られる沈殿珪酸マスターバッチ中の沈殿
珪酸量は、特に制限されず、目的に応じて適宜設定すれ
ばよい。たとえば、タイヤ用途に用いる場合、好ましく
は15〜50%、より好ましくは20〜40%の範囲が
好適である。
【0046】本発明の方法で得られる沈殿珪酸マスター
バッチは、通常の混錬方法により、沈殿珪酸が十分に分
散したゴムを得ることができる。
【0047】また、沈殿珪酸マスターバッチを用いて得
られたゴムの物性は、用いた沈殿珪酸の性質にも依存す
るが、従来より行われているゴムと沈殿珪酸とを単に溶
融混漣練する方法により得られる沈殿珪酸含有ゴムと比
較して、タイヤ摩耗性の指標となるランボーン摩耗が向
上し、ウエットグリップ性の指標となる0℃と60℃の
tanδの傾きもかなり急なものとなり、ウエットグリ
ップ性も向上する。
【0048】
【実施例】以下に、本発明を更に詳細に説明するため
に、実施例及び比較例を掲げるが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。尚、以下の実施例及び
比較例における物性は次の方法により測定した。 (1)平均粒子径 光散乱回折式の粒度分布測定装置(コールター製、コー
ルターLS−230)を用いて、体積基準中位径を測定
し、この値を平均粒子径として採用した。
【0049】なお、測定に際しては、水(分散媒)の屈折
率1.332及び沈殿珪酸の屈折率1.458をパラメ
ーターとして入力した。 (2)ムーニー粘度 ムーニー粘度計(上島製作所製:VR−103ST)を
使用して、100℃で測定。値が小さいほど加工性が良
好であることを示す。 (3)硬度 JIS K6301に準じてJIS−A硬度計で測定し
た。 (4)300%モジュラス JIS K6301の引っ張り応力試験法により測定。 (5)引張強度 JIS K6301の引っ張り強度試験法により測定。 (6)伸び JIS K6301の伸び試験法により測定。 (7)発熱 グッドリッチ・フレクソメーターを使用して測定した。 (8)反発弾性 JIS K6301の反発弾性を30℃にて測定。 実施例1 10リットルのステンレス製反応容器を用いて市販の珪
酸ナトリウム水溶液(シリカ濃度:28.19%、モル
比:3.04)976ml、硫酸ナトリウム水溶液(酸
化ナトリウム濃度:10%)692ml及び水4426
mlを投入した。この溶液を35℃にした後に中和率を
50%にするために、22.34重量/体積%の硫酸を
331ml投入した。その後、液温を95℃まで昇温
し、そのままの状態で5分間撹拌した。次いで、先の濃
度の硫酸を331mlを50分かけて投入した。最終的
に反応液のPHを5.2となるまで攪拌し沈殿珪酸スラ
リーを得た。
【0050】この時、得られた沈殿珪酸の比表面積は2
76m2/gであり、吸油量は250cc/100gで
あった。
【0051】この沈殿珪酸スラリーを用いて沈殿珪酸濃
度が15%になるように、一旦分散機で分散した後、沈
殿珪酸の量に対して20phrになるように、カチオン
性樹脂としてはジアリルジメチルアンモニウムクロライ
ド−アクリルアミド共重合物(商品名PAS−M−1、
日東紡績(株)製)水溶液を加えて混合液を得た。この
混合液をミキサーで予備混合した後、高圧ホモジナイザ
ーを用いて処理圧力400kg/cm2で3回処理を行
うことにより、粉砕と表面処理を同時に行い、カチオン
性樹脂表面処理沈殿珪酸水溶液を得た。得られた沈殿珪
酸の平均粒子径は620nmであった。
【0052】次いで、沈殿珪酸濃度を12%に調整した
上記カチオン性樹脂表面処理沈殿珪酸水溶液600cc
とSBRゴムラテックス(固形分濃度:20%)1000
ccとを混合し、充分に攪拌した後、10%NaCl水
溶液200ccを加えて共凝固させた。この共凝固物
を、濾過、水洗した後、乾燥して、沈殿珪酸マスターバ
ッチを得た。沈殿珪酸の配合率は、約35%であった。
【0053】得られた沈殿珪酸マスターバッチを用い
て、6インチミキサーで混練して測定した時のゴム物性
を表1に示す。 実施例2 1m3のステンレス製反応容器を用いて市販の珪酸ナト
リウム溶液(シリカ濃度:27.11%、モル比:3.
23)51.1L及び水243Lを投入した。この溶液
を35℃にした後に中和率を50%にするために、2
2.11重量/体積%の硫酸を15.16L投入した。
その後、液温を95℃まで昇温し、そのままの状態で5
分間撹拌した。次いで、先の濃度の硫酸を14.89L
を45分かけて投入した。最終的に反応液のPHを4.
2とまで攪拌し沈殿珪酸スラリーを得た。
【0054】この時、得られた沈殿珪酸の比表面積は1
89m2/gであり、吸油量は210cc/100gで
あった。
【0055】この沈殿珪酸スラリーを用いて沈殿珪酸濃
度が11%になるように一旦分散機で分散した後、沈殿
珪酸の量に対して8phrになるように、カチオン樹脂
としてはジアリルジメチルアンモニウムクロライド−ア
クリルアミド共重合物(商品名PAS−M−1、日東紡
績(株)製)水溶液を加えて混合液を得た。この混合液
をミキサーで予備混合した後、高圧ホモジナイザーを用
いて処理圧力800kg/cm2で1回処理を行うこと
により、粉砕と表面処理を同時に行い、カチオン樹脂表
面処理沈殿珪酸溶液を得た。この時の、平均粒子径は3
20nmであった。
【0056】上記したカチオン樹脂表面処理沈殿珪酸溶
液を用いて、実施例1と同様の操作をおこない、沈殿珪
酸マスターバッチを得た。沈殿珪酸の配合率は、約35
%であった。
【0057】得られた沈殿珪酸マスターバッチを用い
て、6インチミキサーで混練して測定した時のゴム物性
を表1に示す。 比較例1 実施例1と同様の反応条件で調整した沈殿珪酸スラリー
を用いて、カチオン性樹脂を添加せずに分散機で分散し
た。この時の溶液中の平均粒径は16.3μmであっ
た。
【0058】上記分散状態の沈殿珪酸を用いて、実施例
1と同様の操作をおこなったが、水洗時に流れ出してし
まい、ゴム中に沈殿珪酸はほとんど取り込まれなかっ
た。
【0059】
【表1】
【発明の効果】本発明により得られる沈殿珪酸マスター
バッチは、 ・混錬時間の短縮による生産コストの削減及び生産性の
向上。 ・沈殿珪酸混錬時の飛散による汚染の防止。 ・沈殿珪酸の分散性の向上によるゴム物性の改良。 ・沈殿珪酸設計の自由度の向上 という利点を有している。
【0060】本発明で得られた沈殿珪酸マスターバッチ
は、上記したような種々の利点を有しており、このマス
ターバッチを用いて各種のゴム製品を製造した際には従
来にない優れた効果を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石津 賢一 山口県徳山市御影町1−1 株式会社トク ヤマ内 (72)発明者 山下 博也 山口県徳山市御影町1−1 株式会社トク ヤマ内 Fターム(参考) 4F070 AA04 AC23 AD04 AE01 FA05 4J002 AC001 DJ016 FB266 FD016 HA07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴムラテックスと沈殿珪酸とを溶液状態で
    混合し、混合後共凝固、水洗、脱水および乾燥する沈殿
    珪酸マスターバッチの製造方法であって、該沈殿珪酸と
    して平均粒子径が1μm以下である沈殿珪酸を用いるこ
    とを特徴とする沈殿珪酸マスターバッチの製造方法。
  2. 【請求項2】沈殿珪酸がカチオン性樹脂で表面処理され
    た沈殿珪酸である、請求項1記載の沈殿珪酸マスターバ
    ッチの製造方法。
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