JP2003138025A - シリカ充填ゴムの製造方法 - Google Patents
シリカ充填ゴムの製造方法Info
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Abstract
リカ充填ゴムを、特別な機械的混練等の作業を必要とせ
ずに、生産性良く製造するためのシリカ充填ゴムの製造
方法を提供する。 【解決手段】ゴムラテックスとシリカの混合溶液と、カ
チオン性化合物とを混合して共凝固せしめる。この際、
シリカは湿式シリカを水性懸濁液として使用することが
好ましく、この場合、生成した湿式シリカを、乾燥工程
を経ていないスラリー状あるいは湿ケーク状で得、これ
を使用して水性分散液を調整することが好ましい。
Description
新規な製造方法に関する。詳しくは、SBR(スチレン
−ブタジエンラバー)等のゴム中にシリカを高度に分散
したシリカ充填ゴムを生産性良く製造するためのシリカ
充填ゴムの製造方法を提供するものである。
剤として広く使用されている。かかるシリカのゴムへの
充填は、一般的に、バンバリーミキサー、オープンロー
ル、ニーダー等の機械的混練装置を用いて配合する方法
が広く行われている。
を両立させるために、カーボンブラックに替わる乗用車
向けタイヤ用充填剤として注目されている。しかしなが
ら、シリカは、親水性で強い自己凝集性をもっているた
め、疎水性であるカーボンブラックと比較して、疎水性
であるゴム中へ良好に分散させることは容易でなく、混
練時間が長くなるばかりか、分散不良が起こりやすい。
この分散不良により、得られるシリカ充填ゴムは加工性
に劣り、引張強度や耐摩耗性等の特性が十分に改善され
ないという問題を有している。このような理由により、
ゴムに混練するためのシリカの物性設計も制限されてい
るのが現状である。
ラテックスとカーボンブラックを適当な割合で混合・分
散させた溶液に硫酸等の酸を混合して、ゴムラテックス
中のゴムとカーボンブラックとを共沈澱させてゴムとカ
ーボンブラックとの共凝固物を得る、いわゆる「共凝
固」させる操作により、カーボンブラック充填ゴムを得
る方法が提案されている(特開昭59−49247号公
報)。
てゴムとの共凝固物を得る方法をシリカに適用して、シ
リカ充填ゴムを製造することは困難であった。即ち、カ
ーボンブラックと同様な方法でゴムとシリカとを共凝固
させた場合、前述のように、シリカ表面が親水性である
こと及び自己凝集性が強いことから、殆どのシリカとゴ
ムが各々別々に凝集、沈殿してしまうため、ゴム中にシ
リカが十分に取り込まれず、目的とする充填量をほぼ均
一に有するシリカ充填ゴムを得ることは困難であった。
482657号には、平均子粒径が10nm〜100n
mと微細なシリカの水性懸濁液に、セチルトリメチルア
ンモニウムブロマイド等一つの長鎖のアルキル基と3つ
のメチル基を有する第4級アンモニウム塩を加えて予め
シリカの表面を処理した後、ゴムラテックスと該シリカ
とを適当な割合で混合・分散させた溶液に硫酸等の酸を
混合してゴムとシリカとを共凝固させる方法が開示され
ている。また、特開2001−213971号公報に
は、平均粒子径が1μm以下であるシリカの水性懸濁液
にカチオン性高分子を加えて予めシリカの表面を処理し
た後、ゴムラテックスと該シリカとを適当な割合で混合
・分散させた溶液に硫酸等の酸を混合して、ゴムとシリ
カとを共凝固させる方法が開示されている。
理したシリカを用いてゴムとシリカとを共凝固させた場
合、ゴム中にシリカが均一に取り込まれ、目的とする充
填量のシリカ充填ゴムは得られるものの、共凝固で得ら
れる生成物の粒子が小さく、ろ過性が極めて悪く、シリ
カ充填ゴムの生産性が極めて低下し、工業的な実施が困
難であるという問題がある。また、濾過性を改良するた
めに平均粒子径が1μmを超えたシリカを用いた場合に
は、ゴム中にシリカが均一に取り込まれ難いという問題
があった。
は、ゴム中にシリカが均一に取り込まれた共凝固物より
なるシリカ充填ゴムを生産性良く、簡便に製造すること
が可能なシリカ充填ゴムの製造方法を提供することにあ
る。
課題を解決すべく鋭意研究を行なってきた。その結果、
ゴムラテックスとシリカを予め混合した混合溶液を調整
し、該混合溶液とカチオン性高分子やカチオン性界面活
性剤の如きカチオン性有機塩とを混合することによりゴ
ムとシリカとの共凝固が進行し、使用するシリカの粒子
径を問わず、ゴムとシリカとが均一に混合した共凝固物
が得られること、及びかかる共凝固によって得られた共
凝固物であるシリカ充填ゴムは濾過性が極めて良好であ
ることにより、共凝固によるシリカ充填ゴムの工業的な
製造を可能とし、上記課題を全て解決できることを見い
出し、本発明を完成するに至った。
との混合溶液と、カチオン性有機塩とを混合して該ゴム
とシリカとを共凝固せしめることを特徴とするシリカ充
填ゴムの製造方法である。
テックスは何等制限されない。例えば、天然ゴムラテッ
クスまたは乳化重合系のゴムラテックス等より適宜選択
して使用することができる。例えば、好ましい乳化重合
系のゴムラテックスとして、共役ジエン系のゴムラテッ
クスが挙げられる。中でも、SBR系ゴムラテックス等
の共役ジエン−芳香族ビニル共重合体のゴムラテックス
が好ましい。
エポキシ基等の官能基を導入した変性ゴムラテックス
や、ゴムラテックス中に界面活性剤で懸濁させたプロセ
スオイルを混合した油展系のゴムラテックスなどを用い
ることもできる。
タイヤ用途に用いる場合には、タイヤの性能を勘案する
と、SBR系ゴムラテックスを用いることが好適であ
る。
特に限定されず、後述するシリカ及びカチオン界面活性
剤との混合形態や共凝固条件などに応じて適宜決定すれ
ば良い。通常はゴム成分の濃度が10〜30重量%の範
囲のものが好適である。
のものが特に制限なく使用される。例えば、乾式シリ
カ、湿式シリカ、ゾル−ゲル法シリカ、コロイダルシリ
カ等が挙げられる。上記シリカの製造方法も特に制限さ
れず、公知の方法によって製造することができる。一般
に、上記乾式シリカは、一般に、四塩化珪素を酸水素炎
中で燃焼させて得ることができ、また、湿式シリカは、
珪酸ソーダを鉱酸で中和することによって沈殿状シリカ
(沈澱法シリカ)として得る方法、或いはゲル状シリカ
(ゲル法シリカ)として得る方法が挙げられる。さら
に、ゾル−ゲル法シリカは、テトラエメキシシランやテ
トラエトキシシラン等の珪素アルコキシドを酸性あるい
はアルカリ性の含水有機溶媒中で加水分解することによ
って得ることができる。更にまた、コロイダルシリカ
は、珪酸ソーダ水溶液を電気透析により脱アルカリする
ことによって得る方法が代表的である。
産性に優れる湿式法シリカ、中でも沈殿法シリカを用い
ることが好ましい。また、珪酸ソーダの中和に使用する
鉱酸の一部もしくは全部として硫酸アルミニウムを用い
て中和反応せしめて得られる金属塩を多く含有した沈殿
法シリカも用いることもできる。
いる場合を勘案すると、比表面積が50〜500m2/
g、吸油量が100〜400cm3/100gであるも
のが好適に使用される。
は、後記の実施例に示す方法によって測定した値であ
る。
クスとの混合溶液を調整する前に、湿式法、乾式法等、
公知の処理方法を用いて、公知のシランカップリング剤
で処理しても良い。また、後記の混合溶液の調整の際、
該シランカップリング剤を添加して処理することも可能
である。
水に溶解させた際に、有機部分がカチオン性を示す化合
物であれば何等制限なく使用することができる。例え
ば、アミン塩型、第4級アンモニウム塩型等の有機カチ
オンとアニオンとよりなる塩が代表的である。また、該
塩を構成するアニオンとしては、塩素イオン、臭素イオ
ンが一般的である。
ち、一つの分子中に疎水基とカチオン性の親水基を有す
るカチオン性界面活性剤、高分子の主鎖にカチオン性の
親水基が分岐した構造を有するカチオン性高分子が好適
である。
ウリル基、セチル基、ステアリル基、オレイル基等のア
ルキル基を有する1〜3級のアミン基、トリメチルアン
モニウム基、ジメチルベンジルアンモニウム基、ピリジ
ウム基等を親水基として有する疎水基よりなる有機カチ
オンとアニオンとよりなる塩が挙げられる。これらのう
ち、アルキルジメチルアミン基等の第3級アミン基、ア
ルキルトリメチルアンモニウム基等の第4級アンモニウ
ム基を有するものが特に好ましい。
すれば、セチルアミン塩酸塩、セチルジメチルアミン塩
酸塩、セチルジメチルアンモニウムクロライド、セチル
ジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアリル
アミン塩酸塩、ステアリルジメチルアミン塩酸塩、ステ
アリルジメチルアンモニウムクロライド、ステアリルジ
メチルベンジルアンモニウムクロライド等が挙げられ
る。
は、上記親水基の他、アリルアミン基、ジアリルアミン
基、ジアリルジメチルアンモニウム基等を親水基として
有する高分子よりなる有機カチオンとアニオンとよりな
る塩が挙げられる。 これらのうち、ジアリルアミン基
等の第3級アミン基、ジアリルジメチルアンモニウム基
等の第4級アンモニウム基を有する高分子が特に好まし
い。
ば、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジン、ポリア
ミンスルホン、ポリジアルキルアミノエチルメタクリレ
ート、ポリジアルキルアミノエチルアクリレート、ポリ
ジアルキルアミノエチルメタクリルアミド、ポリジアル
キルアミノエチルアクリルアミド、ポリエポキシアミ
ン、ポリアミドアミン、ジシアンジアミド−ホルマリン
縮合物、ジシアンジアミドポリアルキル−ポリアルキレ
ンポリアミン縮合物、ポリビニルアミン、ポリアリルア
ミン等の化合物の塩酸塩、更にポリジアリルジメチルア
ンモニウムクロライド及びそのアクリルアミド等の共重
合物、ポリメタクリル酸エステルメチルクロライド4級
塩等を挙げることができる。
との混合溶液を調整する方法は特に制限されない。一般
的には、ゴムラテックスとシリカを、ディスパーやホモ
ジナイザー等の一般的な分散装置を用いて混合する方法
が採用される。
添加しても良いし、シリカを水性懸濁液とした後、ゴム
ラテックスと混合しても良いが、水性懸濁液として使用
するのが好ましい。即ち、水性懸濁液とすることによ
り、シリカとゴムラテックスとの分散が容易になるだけ
でなく、ゴムラテックスとの混合溶液とした際のシリカ
の平均粒子径の調整も容易となる。該水性懸濁液中のシ
リカの濃度は、通常は、1〜20重量%のものが好適に
使用される。
湿式シリカを使用する場合、生成した湿式シリカを、乾
燥工程を経ていないスラリー状あるいは湿ケーク状で
得、これを使用して上記水性分散液を調整することが好
ましい。即ち、乾燥工程を経ないことにより、乾燥時の
乾燥収縮による自己凝集による分散不良のデメリットを
避けることができる。
液の調製は、別途混合槽を設けて行うのが一般的である
が、前記シリカの水性懸濁液を使用する場合は、ゴムラ
テックスと該シリカの水性懸濁液とをカチオン性有機塩
と混合する直前に、静的混合機を用いて混合しても良
い。
とを混合する際の温度、pHは特に制限されない。一般
には、上記温度は30℃〜80℃であり、上記pHはゴ
ムラテックス中のゴムが凝固しない範囲で選択すれば良
い。
カの配合量は、特に限定されず、得られるシリカ充填ゴ
ムの目的とする用途に応じて適宜決定されれば良い。一
般には、ゴムラテックス中のゴム成分100重量部に対
してシリカ20〜500重量部、好ましくは30〜30
0重量部となるように決定することが好ましい。そのう
ち、得られるシリカ充填ゴムをタイヤ用途に用いる場
合、シリカの配合量はゴムラテックス中のゴム成分10
0重量部に対して20〜100重量部が好適であり、よ
り好ましくは、30〜80重量部である。
とシリカとの混合溶液中に存在するシリカの平均粒子径
は、特に限定されないが、該混合液中での再凝集性、得
られるシリカ充填ゴムの強度、硬度等の物性を勘案すれ
ば、0.1〜50μmの範囲に調整されることが好まし
い。即ち、平均粒子径を0.1μm以上にすることによ
り、シリカの自己凝集性による分散不良を防ぐことがで
き、得られるゴムの硬度が良好になる。一方、平均粒子
径を50μm以下とすることにより、得られるシリカ充
填ゴム中でのシリカの分散が良好となり、高い強度を有
するシリカ充填ゴムを得ることができる。
途に使用する場合、上記シリカの平均粒子径は1μm〜
30μmとすることが好ましい。
ルミル、ナラミル、ミクロミル、ジェットミル等を用い
て粉砕する乾式粉砕法、ホモジナイザー、コロイドミ
ル、高圧ホモジナイザー等を用いて粉砕する湿式粉砕法
により、調整することができる。
上記粉砕方法を適宜採用して、ゴムラッテクスと混合す
る前に調整しても良いし、ゴムラッテクスと混合した後
に調整しても良い。
カとを予め混合して混合溶液とした後、次いで、カチオ
ン性有機塩と混合することが重要である。即ち、上記混
合方法により、共凝固の際にシリカとゴムが互いに分離
せず、ゴム中にシリカが均一に分散し、目的とした量の
シリカを含有したシリカ充填ゴムが得られる。特に、平
均粒子径が1μm以下のシリカを用いた場合、共凝固で
得られるシリカ充填ゴムの粒子径が大きく、従来の方法
と比較してろ過性が大幅に向上し、該シリカ充填ゴムの
生産性が著しく向上する。さらに驚くべきことに、従来
共凝固が達成できなかった平均粒子径が1μmを超えた
シリカを用いた場合にも、1μm以下のシリカを用いた
場合と同様にゴム中にシリカが均一に分散したシリカ充
填ゴムを得ることが可能である。また、この場合もシリ
カ充填ゴムの濾過性も極めて良好である。
リカとの混合溶液と、カチオン性有機塩との混合方法の
具体的態様は、特に制限されないが、代表的な態様を例
示すれば、該混合溶液に、カチオン性有機塩をそのま
ま、好ましくは水溶液として添加する方法、カチオン性
有機塩の水溶液にゴムラテックスとシリカの混合液を添
加する方法、ゴムラッテクスとシリカの混合溶液と、カ
チオン性有機塩をそのまま、好ましくは水溶液として、
予め準備しておいた適当な量の水の中に同時に添加する
方法など挙げられる。
する場合、その水溶液の濃度は、0.1〜10重量%で
あるのが好ましい。
等の一般的な分散装置を用いて混合する方法が好適に採
用される。
オン性有機塩とを混合する際の温度は特に制限されない
が、30℃〜80℃が好適である。
リカとの共凝固が進行する。この場合、カチオン性有機
塩は共凝固により得られる共凝固物であるシリカ充填ゴ
ム中に一部或いは殆ど全部が取り込まれる。
することもできる。また、共凝固が完了した際のpHに
ついても、硫酸等の酸を添加してpHを7以下に調整す
ることができる。
チオン性有機塩の使用量は、シリカ100重量部に対し
て0.5〜20重量部が好適であり、1〜10重量部が
より好適である。
損なわない範囲で、例えば、カーボンブラック等の充填
剤、老化防止剤、活性剤、可塑剤等の添加剤を適宜配合
しても良い。
脱水、乾燥等、各々の工程についても特に制限されるこ
とはなく、一般的に用いられる方法を適宜使用すれば良
い。代表的な態様を例示すれば、共凝固により生じるゴ
ムとシリカとの共凝固物(以下、クラムともいう)と液
体成分(以下、セラムと記す)をろ過により分離し、得
られたクラムを水洗し、ろ過後、スクイザ等で水分を絞
って脱水し、粒状に粉砕した後に熱風式乾燥機にて乾燥
し、ペレット状、あるいはブロック状に成形する方法が
好適に採用される。また、クラムとセラムを分離するこ
となく、噴霧乾燥することにより、クラムを粉状に成形
することもできる。
ムは、そのまま使用しても良いし、未充填ゴムと共に混
練して、シリカが所定の濃度となるようにに用いても良
い。
下に実施例及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこ
れらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例
及び比較例における各種物性は、下記の方法により測定
した。
ールターLS−230)を用いて体積基準中位径を測定
し、この値を平均粒子径として採用した。なお、測定に
際しては、分散媒(水)の屈折率として1.322、シ
リカの屈折率として1.458を測定時の定数として使
用した。
た。
TA320)を用いて、乾燥試料の空気中での熱分解後
の残分率及び150℃までの重量減少率を測定し、下記
式を用いて算出した。測定条件は、空気中で昇温速度2
0℃/min、到達温度600℃、600℃での保持時
間20分で行った。
0−150℃までの重量減少率) (5)300%モジュラス、引張強度、伸びJIS K
6301の引張応力試験法により測定した。
量と本擦り1000回後の重量の減量から求めた。
法により合成した。
Lステンレス製反応容器に珪酸ナトリウム水溶液(Si
O2濃度:10g/L、モル比:SiO2/Na2O=
3.41)2624mlを投入し、90℃に昇温した。
次いで、22w/v%硫酸746mlと珪酸ナトリウム
水溶液(SiO2濃度:90g/L、モル比:SiO2
/Na2O=3.41)4458mlを同時に105分
かけて投入した。10分間熟成後、22w/v%硫酸1
72mlを15分かけて投入した。上記反応は反応液温
度を90℃に保持し、反応液を常時攪拌しながら行い、
最終的に反応液のpHが3.2のシリカスラリーを得
た。これをろ過、水洗し、シリカ湿ケークとした。
/gであり、吸油量は200ml/100gであった。
が13重量%になるように純水を混合し、ホモジナイザ
ーを用いて10分間攪拌、粉砕し、シリカの水性懸濁液
を得た。得られた水性懸濁液中のシリカの平均粒子径は
15μmであった。次に、純水800gとシリカの水性
懸濁液400gとSBRゴムラテックス(固形分:22
重量%)480gを混合・攪拌した。この混合溶液に3
重量%の濃度に調整したジアリルメチルアミン塩酸塩重
合体の水溶液52gを攪拌しながら添加し、共凝固させ
た。この共凝固物を定量ろ紙(アドバンテック東洋
(株)製定量ろ紙No.5A)を用いて、吸引ろ過し
た。ろ過に要した時間は、62秒であった。
て、シリカ充填ゴム(I)151gを得た。シリカ含有
率は、SBRゴム100重量部に対して49.1重量部
であった。
す配合量になるように、シランカップリング剤(KBE
−846、信越化学工業社製)を添加し、40℃のオー
プンロールを用いて混練した。得られたゴム組成物
(A)に表1に示す配合量になるようにパラフィンワッ
クス及びステアリン酸を添加し、バンバリーミキサー
(東洋精機製 ラボプラストミル型式100C ミキサ
ータイプB−250)を用いて120℃で1分間混練
し、ゴム組成物(B)を得た。
ように、亜鉛華、老化防止剤(ノクラック6C、大内新
興化学工業社製)、加硫促進剤(ノクセラーCZ、大内
新興化学工業社製)及び硫黄を加えて、バンバリーミキ
サーを用いて70℃で1分間混練し、ゴム組成物(C)
を得た。このゴム組成物を160℃で15分間プレス加
硫して試験片を作製し、各物性を測定した。結果を表2
に示す。
の水溶液の添加量を104gとした以外は、実施例1と
同様の操作を行い、シリカ充填ゴム(II)153gを得
た。ろ過に要した時間は、66秒であった。また、シリ
カの含有率は、SBRゴム100重量部に対して49.
8重量部であった。得られたシリカ充填ゴム(II)は、
実施例1と同様に各種添加剤を配合し、混練、加硫して
試験片を作製し、各物性を測定した。結果を表2に示
す。
の代わりに、重量平均分子量が4万のジアリルジメチル
アンモニウムクロライド重合体を用いた以外は、実施例
1と同様の操作を行い、シリカ充填ゴム(III)149
gを得た。ろ過に要した時間は、58秒であった。ま
た、シリカの含有率は、SBRゴム100重量部に対し
て50.2重量部であった。得られたシリカ充填ゴム
(III)は、実施例1と同様に各種添加剤を配合し、混
練、加硫して試験片を作製し、各物性を測定した。結果
を表2に示す。
の代わりにセチルトリメチルアンモニウムブロマイドを
用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、シリカ充
填ゴム(IV)148gを得た。ろ過に要した時間は、7
2秒であった。また、シリカの含有率は、SBRゴム1
00重量部に対して48.3重量部であった。得られた
シリカ充填ゴム(IV)は、実施例1と同様に各種添加剤
を配合し、混練、加硫して試験片を作製し、各物性を測
定した。結果を表2に示す。
g、3重量%の濃度に調整したジアリルメチルアンン塩
酸塩重合体の水溶液の量を156gとした以外は、実施
例1と同様の操作を行い、シリカ充填ゴム(V)243
gを得た。ろ過に要した時間は、128秒であった。ま
た、シリカの含有率は、SBRゴム100重量部に対し
て147重量部であった。
す割合でSBRを含有させたこと以外は、実施例1と同
様に各種添加剤を配合し、混練、加硫して試験片を作製
し、各物性を測定した。結果を表2に示す。
400gとSBRゴムラテックス(固形分:22%)4
80gの混合溶液を、1重量%の濃度に調整したジアリ
ルメチルアミン塩酸塩重合体の水溶液156gにを攪拌
しながら添加し、共凝固させた以外は、実施例1と同様
の操作を行い、シリカ充填ゴム(VI)146gを得た。
ろ過に要した時間は、68秒であった。また、シリカの
含有率は、SBRゴム100重量部に対して48.2重
量部であった。
1と同様に各種添加剤を配合し、混練、加硫して試験片
を作製し、各物性を測定した。結果を表2に示す。
13重量%になるように純水を混合し、ホモジナイザー
で予備分散後、高圧ホモジナイザーを用いて、処理圧力
80MPaで1回処理を行うことにより、粉砕を行い、
シリカの水性懸濁液を得た。得られた水性懸濁液中のシ
リカの平均粒子径は0.45μmであった。次いで、実
施例1と同様に共凝固の操作を行い、シリカ充填ゴム
(VII)147gを得た。ろ過に要した時間は、128
秒であった。また、シリカの含有率は、SBRゴム10
0重量部に対して49.8重量部であった。
に示す配合量になるように、SBR、各種添加剤を配合
し、実施例1と同様に、混練、加硫して試験片を作製
し、各物性を測定した。結果を表2に示す。
13重量%になるように純水を混合し、ホモジナイザー
を用いて10分間攪拌、粉砕し、シリカの水性懸濁液を
得た。得られた水性懸濁液中のシリカの平均粒子径は1
5μmであった。次に、純水800gとシリカ水の性懸
濁液400gとSBRゴムラテックス(固形分:22
%)480gを混合・攪拌した。
溶液を攪拌しながら添加し、共凝固を試みたが、ゴムと
シリカが分離し、均一なシリカ充填ゴムが得られず、ゴ
ムが主体の部分とシリカが主体の部分の混合物が138
g得られた。ろ過に要した時間は、420秒であった。
また、シリカの含有率は、SBRゴム100重量部に対
して、ゴムが主体の部分では12.5重量部、シリカが
主体の部分では912重量部であった。
1と同様に各種添加剤を配合し、混練、加硫して試験片
を作製し、各物性を測定した。結果を表2に示す。
13重量%になるように純水を混合し、シリカ100重
量部に対して3重量部になるように、重量平均分子量が
2万のジアリルメチルアミン塩酸塩重合体の水溶液を加
えた。この混合液をホモジナイザーを用いて予備混合し
た後、高圧ホモジナイザーを用いて、処理圧力80MP
aで1回処理を行うことにより、粉砕と表面処理を同時
に行い、表面処理シリカ水性懸濁液を得た。得られた水
性懸濁液中のシリカの平均粒子系は、0.48μmであ
った。
00gと実施例1で用いたSBRゴムラテックス480
g、純水600gを混合し、十分攪拌した後、10%N
aCl水溶液200ccを加えて共凝固させた。この凝
固物を定量ろ紙(アドバンテック東洋(株)製定量ろ紙
No.5A)を用いて、吸引ろ過した。ろ過に要した時
間は、365秒であった。その後、水洗、乾燥して、シ
リカ充填ゴム(VIII)150gを得た。シリカ含有率
は、SBRゴム100重量部に対して49.2重量部で
あった。
様に混練、加硫して試験片を作製し、各物性を測定し
た。結果を表2に示す。
とシリカを共凝固し、シリカ充填ゴムを得る方法と比較
し、以下の点に優れている。 ・ろ過時間短縮による生産性向上 ・平均粒子径1μmを超えたシリカへの適用が可能 ・製造工程の簡略化 本発明で得られたシリカは、上記のような種々の利点を
有すると共に、各種ゴム製品を製造した際には、従来に
ない優れた効果を発揮する。
填ゴムは、耐摩耗性や強度が必要とされるタイヤ等に適
用できる。
16)
ち、一つの分子中に疎水基とカチオン性の親水基を有す
るカチオン性界面活性剤、高分子の主鎖にカチオン性の
親水基が分岐した構造を有するカチオン性高分子が好適
である。
すれば、セチルアミン塩酸塩、セチルジメチルアミン塩
酸塩、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、ステア
リルアミン塩酸塩、ステアリルジメチルアミン塩酸塩、
ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等
が挙げられる。
ば、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジン、ポリア
ミンスルホン、ポリジアルキルアミノエチルメタクリレ
ート、ポリジアルキルアミノエチルアクリレート、ポリ
ジアルキルアミノエチルメタクリルアミド、ポリジアル
キルアミノエチルアクリルアミド、ポリエポキシアミ
ン、ポリアミドアミン、ジシアンジアミド−ホルマリン
縮合物、ジシアンジアミドポリアルキル−ポリアルキレ
ンポリアミン縮合物、ポリビニルアミン、ポリアリルア
ミン等の化合物の塩酸塩、ジアリルメチルアミン塩酸塩
重合体、更にポリジアリルジメチルアンモニウムクロラ
イド及びそのアクリルアミド等の共重合物、ポリメタク
リル酸エステルメチルクロライド4級塩等を挙げること
ができる。
g、3重量%の濃度に調整したジアリルメチルアミン塩
酸塩重合体の水溶液の量を156gとした以外は、実施
例1と同様の操作を行い、シリカ充填ゴム(V)243
gを得た。ろ過に要した時間は、128秒であった。ま
た、シリカの含有率は、SBRゴム100重量部に対し
て147重量部であった。
400gとSBRゴムラテックス(固形分:22%)4
80gの混合溶液を、1重量%の濃度に調整したジアリ
ルメチルアミン塩酸塩重合体の水溶液156gに攪拌し
ながら添加し、共凝固させた以外は、実施例1と同様の
操作を行い、シリカ充填ゴム(VI)146gを得た。ろ
過に要した時間は、68秒であった。また、シリカの含
有率は、SBRゴム100重量部に対して48.2重量
部であった。
Claims (2)
- 【請求項1】 ゴムラテックスとシリカとの混合溶液
と、カチオン性有機塩とを混合して該ゴムとシリカとを
共凝固せしめることを特徴とするシリカ充填ゴムの製造
方法。 - 【請求項2】 カチオン性有機塩がカチオン性高分子及
び/又はカチオン性界面活性剤である請求項1記載のシ
リカ充填ゴムの製造方法。
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