JP2001206030A - 非金属製タイヤ用滑り止め装置 - Google Patents
非金属製タイヤ用滑り止め装置Info
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Abstract
ヤ滑り止め装置において、タイヤへの装着性及び引張強
度を確保した非金属製タイヤ用滑り止め装置の提供。 【解決手段】 補強コードの代わりに短繊維Fを配合し
た弾性材料からなる帯状体2をトレッドの外周に被覆
し、該帯状体2の両側に形成した掛止部C、C’を介し
て緊締するようにしたタイヤ用滑り止め装置1におい
て、帯状体2を短繊維Fの配合比率が大きい高配合層
と、それよりも小さい低配合層との二層構造にした、及
び帯状体2の掛止部C、C’近傍の領域の短繊維Fの配
合比率を他の領域の配合比率よりも多くした。
Description
てゴム等の弾性材料から構成した非金属製タイヤ用滑り
止め装置(以下、滑り止め装置という)に関し、さらに
詳しくは補強コードに代えて短繊維を補強材に使用した
タイヤ滑り止め装置の改良に関する。
料をネット状に成形した帯状体を使用した滑り止め装置
においては、補強用の芯材として補強コードを埋設する
ようにしている。しかし、上記のように補強コードを埋
設して成形する作業は手間がかかりコスト高となってい
た。
合して強度を持たせる滑り止め装置が開発されたが、こ
の滑り止め装置は短繊維の配合量が少ないと所期の強度
が得られない欠点がある。しかし、所定の強度になるま
で短繊維の配合量を増大させると、帯状体の剛性が大き
くなりすぎて、タイヤへの装着性やフィット性が低下し
てしまうという問題があった。
コードを用いずに短繊維で補強するようにした滑り止め
装置において、必要な強度を確保しながらタイヤへの装
着性(フィット性)を良好にしたタイヤ滑り止め装置を
提供することにある。
発明の滑り止め装置は、補強コードの代わりに短繊維を
配合した弾性材料からなる帯状体をタイヤトレッドの外
周に被覆し、該帯状体の両側に形成した掛止部を介して
緊締するようにしたタイヤ用滑り止め装置において、前
記帯状体を短繊維の配合比率が大きい高配合層と、それ
よりも小さい低配合層との二層構造にしたことを特徴と
するものである。
ードの代わりに短繊維を配合した弾性材料からなる帯状
体をタイヤトレッドの外周に被覆し、該帯状体の両側に
形成した掛止部を介して緊締するようにしたタイヤ用滑
り止め装置において、前記帯状体の前記掛止部近傍の領
域の短繊維の配合比率を他の領域の配合比率よりも多く
したことを特徴とするものである。
体を二層構造にして、そのいずれか一方の層だけ短繊維
配合比率を大きくすることによって強度の確保を行い、
他方その繊維配合比率を大きくした層は薄肉化すること
により曲げ剛性を低減させるためタイヤへの装着性を良
好にすることができる。
比率を、掛止部のように強度の必要な領域で多く、他の
領域で少なくしているので、強度の必要な掛止部で強度
を確保しながら他の領域では屈曲を容易にしてタイヤへ
の装着性を良好にすることができる。
装置1の第1実施例を示す。滑り止め装置1は、図1に
示すように本体の弾性材料からなる帯状体2がタイヤT
の外周を1周にわたる長さを有するようにネット状に成
形され、かつタイヤTの幅方向には図2に示すように、
幅方向中央の接地部Aと、両側のショルダー領域B、B
及び掛止部C、C’を連続させるように形成されてい
る。一方の掛止部C(図の左側)は車両の内側に対応
し、複数の止着金具3、3を介して締め付けロープ4が
取り付けられ、接続具5、6によりタイヤ内側へ緊締さ
れる。他方の掛止部C’(図の右側)は車両の外側に対
応し、先端を鉤状に形成した複数の止着金具7、7によ
り、ゴムバンド(図示しない)に引っ掛けてタイヤ外側
に緊締される。8は硬質金属製のスパイクピン、9、
9’は帯状体2の長手方向端部である。
ードに代えて短繊維で補強されており、その全域が図3
に示すように厚み方向に短繊維Fの配合比率の小さい低
配合層20と短繊維配合比率の大きい高配合層30との
二層構造になっている。
合率を増大することにより、帯状体2の引張強度を確保
することができる。しかし、高配合層30は厚み方向の
上下二層のうちの約半分の厚さしかないので、曲げ剛性
は全体として低くなり、タイヤ外周に容易に装着可能に
することが出来る。このような装着性は、図示の例のよ
うに高配合層30を内側(タイヤ側)とし、低配合層2
0を外側の配置関係にすることにより一層向上すること
が出来る。高配合層30の短繊維配合比率は帯状体2の
幅方向もしくは長手方向において異ならせてもよく、特
に掛止部C、C’近傍の領域において配合比率を高くす
ることにより引張強度を一層増大することができる。
る強度と柔軟性により25/75〜75/25の間で調
整するのが好ましい。
ム、ポリブタジエンゴム、スチレン・ブタジエン共重合
体ゴム、ポリイソプレンゴム等のゴム、ポリウレタンエ
ラストマー等の熱可塑性樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱
硬化性樹脂の中から選ぶことができる。
定されないが、例えばポリビニルアルコール、芳香族ポ
リアミド、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、天
然セルローズ等の繊維から選ぶことができる。繊維の形
態は限定されないが、特に少なくとも2種類のポリマー
が横断面で海島構造に複合し、かつ島成分がフィブリル
化した構造にしたものは、弾性材料との接触面積が大き
く、高い接着性が得られるので帯状体2の補強効果に優
れている。
よく、特に2.0〜5.0mmがよい。
部に対し3〜30重量部の間が好ましく、5〜20重量
部がより好ましい。強度を確保するための高配合の領域
はゴム100重量部に対し10〜30重量部、装着性
(フィット性)を確保するための低配合の領域は0〜1
0重量部、高配合領域と低配合領域の配合量の差は3〜
20重量部の範囲とするのが好ましい。
2は図1の場合と同一パターンを有し、弾性材料が補強
コードに代えて短繊維で補強されている点は同じである
が、帯状体2の全体にわたり単層で、幅方向に配合比率
を異ならせてある点で異なっている。
した掛止部C、C’及び帯状体2の長手方向の両端部9
a、9’aの領域が中央接地部Aやショルダー部Bの領
域よりも短繊維の配合比率が高くなっている(図5及び
図6参照)。
てあるので、最も大きな引張強度が必要とされる掛止部
C、C’は十分に補強され、また装着時に柔軟性が要求
される接地部A、ショルダー部Bはタイヤの形状に沿っ
て容易にフィットしタイヤへの装着性を良好にする。ま
た、掛止部C、C’は柔軟性がないが、装着時に曲げは
必要ではないので装着性の障害になることはない。
部Aよりも更に大きな屈曲が必要であるので、ショルダ
ー部Bを他の部分、特に接地部Aよりも更に短繊維配合
比率を小さくすれば更に装着性を良好にすることが出来
る。
85/70R14に適合するサイズの4種類のタイヤ用
滑り止め装置を作製し、下記の試験条件にて引張強度及
び装着性の試験を行った。 滑り止め装置: 弾性材料:ゴム(天然ゴム60 重量部、スチレン・ブ
タジエン共重合体ゴム(SBR)40重量部。 ゴム
分計100重量部) 短繊維:ポリビニルアルコール繊維(長さ4mm) 試験方法: 引張強度:インストロン型引張試験機により、タイヤ滑
り止め装置の両側掛止部を把持して引張速度50mm/
分の速度で引張り、切断時の強度を測定し、比較例1の
値を100とする指数値で表した。数値が大なる程引張
強度が大である。
を100とする指数で表した。数値が大なる程装着性が
良好である。結果を表1に示す。
発明である実施例1及び第2の発明である実施例2の滑
り止め装置は帯状体の全体に短繊維を均一に配合した比
較例1、2に比べ必要な強度を確保しながら、タイヤへ
の装着性(フィット性)を良好にしている。
め装置は、補強コードを用いずに短繊維で補強するよう
にした滑り止め装置において、第1の発明の滑り止め装
置は、帯状体を短繊維の配合比率が大きい高配合層と、
それよりも小さい低配合層との二層構造にし、第2の発
明の滑り止め装置は、帯状体の掛止部近傍の領域の短繊
維の配合比率を他の領域の配合比率よりも多くしたの
で、必要な強度を確保しながら、タイヤへの装着性(フ
ィット性)を良好にすることができる。
展開図である。
す説明図である。
展開図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 補強コードの代わりに短繊維を配合した
弾性材料からなる帯状体をタイヤトレッドの外周に被覆
し、該帯状体の両側に形成した掛止部を介して緊締する
ようにしたタイヤ用滑り止め装置において、前記帯状体
を短繊維の配合比率が大きい高配合層と、それよりも小
さい低配合層との二層構造にした、非金属製タイヤ用滑
り止め装置。 - 【請求項2】 前記高配合層の短繊維配合比率を、前記
掛止部近傍の領域で更に大きくした、請求項1に記載の
非金属製タイヤ用滑り止め装置。 - 【請求項3】 前記高配合層と低配合層との厚さ比を2
5/75〜75/25にした、請求項1又は2に記載の
非金属製タイヤ用滑り止め装置。 - 【請求項4】 補強コードの代わりに短繊維を配合した
弾性材料からなる帯状体をタイヤトレッドの外周に被覆
し、該帯状体の両側に形成した掛止部を介して緊締する
ようにしたタイヤ用滑り止め装置において、前記帯状体
の前記掛止部近傍の領域の短繊維の配合比率を他の領域
の配合比率よりも多くした、非金属製タイヤ用滑り止め
装置。 - 【請求項5】 前記帯状体のショルダー領域の短繊維の
配合比率を他の領域の配合比率よりも小さくした、請求
項4に記載の非金属製タイヤ用滑り止め装置。 - 【請求項6】 前記短繊維の配合比率を、前記弾性材料
100重量部に対し3〜30重量部にした、請求項1、
2、3、4又は5に記載の非金属製タイヤ用滑り止め装
置。 - 【請求項7】 前記弾性材料がゴムである、請求項1、
2、3、4、5又は6に記載の非金属製タイヤ用滑り止
め装置。 - 【請求項8】 前記短繊維が、少なくとも2種類のポリ
マーが横断面で海島構造を有すると共に、島成分がフィ
ブリル化した構成からなる、請求項1、2、3、4、
5、6又は7に記載の非金属製タイヤ用滑り止め装置。
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-
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