JPH09202119A - タイヤ滑り止め装置 - Google Patents

タイヤ滑り止め装置

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JPH09202119A
JPH09202119A JP28568696A JP28568696A JPH09202119A JP H09202119 A JPH09202119 A JP H09202119A JP 28568696 A JP28568696 A JP 28568696A JP 28568696 A JP28568696 A JP 28568696A JP H09202119 A JPH09202119 A JP H09202119A
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Japan
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tire
main body
outer frame
small
spike
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JP28568696A
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Matsumura Shibata
松邨 柴田
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 枠体の捩れを低減し、登坂力及び制動力を確
実に得ることのできるタイヤ滑り止め装置を提供するこ
と。 【解決手段】 ゴム製の本体20がタイヤ周方向に沿っ
て連続して形成される亀甲形状とされた外枠部20Aを
有すると共に、外枠部20A内にはタイヤ周方向に沿っ
て形成される亀甲形状とされた一対の第1小枠部20B
及びタイヤ幅方向に沿って形成される菱形形状とされた
一対の第2小枠部20Cを有しており、外枠部20A及
び第1小枠部20Bの亀甲形状を形成する6つの片のう
ち、走行方向と直角方向に延びる片が、特に登坂力、制
動力を向上させる。また、走行中に本体20の枠体に捩
じれが生じると枠体による登坂力及び制動力の向上効果
が低減されてしまうが、本発明品では、埋設された短繊
維が本体20の捩じれ剛性を高め、枠部の捩じれを低減
するため、登坂力及び制動力は確実に確保される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタイヤの外周へ装着
されて車両進行時にタイヤの滑りを防止するタイヤ滑り
止め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】積雪時等に使用される車両用タイヤ滑り
止め装置としては、タイヤ外周へ装着される金属チエー
ンが一般的である。しかし金属チエーンは装着が煩雑で
あり、走行時の騒音が大きく、また走行時にチエーンが
車体に当り車体を傷付けるという欠点がある。
【0003】この欠点を除去するものとして、菱形や亀
甲形等を形成する枠体の集合からなるゴム、合成樹脂等
の滑り止め装置本体内へ補強コードを封入した滑り止め
装置が提案されている。補強コードとしてはナイロン、
ポリエステル繊維の様な高張力、低伸張性を有する材料
が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
このようなタイヤ滑り止め装置では、タイヤと滑り止め
装置との間に発生するスリツプで枠体に比較的大きな捩
れが発生して、偏摩耗・早期破壊を招くと云う欠点があ
った。
【0005】本発明は上記事実を考慮して、枠体の捩れ
を低減することができるタイヤ滑り止め装置を得ること
が目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、枠体の集合からなる弾性材料製の本体を備えたタイ
ヤ滑り止め装置であって、前記本体はタイヤ周方向に沿
って連設する亀甲形状とされた複数の外枠部を有すると
共に、前記外枠部内にはタイヤ周方向に沿って形成され
る亀甲形状とされた一対の第1小枠部及びタイヤ幅方向
に沿って形成される菱形形状とされた一対の第2小枠部
を有し、前記本体には少くとも一部に短繊維が埋設され
たことを特徴としている。
【0007】請求項1に記載のタイヤ滑り止め装置で
は、弾性材料製の本体がタイヤ周方向に沿って連続して
形成される亀甲形状とされた外枠部を有すると共に、外
枠部内にはタイヤ周方向に沿って形成される亀甲形状と
された一対の第1小枠部及びタイヤ幅方向に沿って形成
される菱形形状とされた一対の第2小枠部を有してお
り、外枠部及び第1小枠部の亀甲形状を形成する6つの
片のうち、走行方向と直角方向に延びる片が、特に登坂
力、制動力を向上させる。なお、走行方向に対して4つ
の片が傾斜している菱形形状の枠部の集合からなるタイ
ヤ滑り止め装置では、走行方向と直角方向に延びる片が
無いため、登坂力及び制動力の向上効果が少ない。
【0008】また、走行中に本体の枠体に捩じれが生じ
ると、枠体による登坂力及び制動力の向上効果が低減さ
れてしまうが、本発明品では、埋設された短繊維が弾性
材料製の本体の捩じれ剛性を高めて枠部の捩じれを低減
するため、登坂力及び制動力は確実に確保される。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のタイヤ滑り止め装置において、短繊維が天然セルロー
ス繊維であることを特徴としている。
【0010】請求項2に記載のタイヤ滑り止め装置で
は、天然セルロース繊維の短繊維が本体の捩れ剛性を高
める。
【0011】
【実施例】
[第1の実施例]図1、2には本発明の第1の実施例に
係るタイヤ滑り止め装置10が示されている。このタイ
ヤ滑り止め装置10は図3に示される如く外枠形成用補
強コード12,14及び小枠形成用補強コード16,1
8がゴム製の本体20に埋設されて形成されている。こ
の補強コードはナイロン、ポリエステル繊維等の合成樹
脂や金属コードが適用できる。
【0012】本体20はその断面が図4に示されるよう
に、タイヤ側のゴム層19Aと路面側のゴム層19Bと
から構成されている。タイヤ側のゴム層19Aには、天
然セルロース繊維からなる短繊維21が埋設されてい
る。ゴム層19Aとゴム層19Bとは完全に一体化され
ている。
【0013】本体20は矢印A方向に亀甲形状が連続し
て形成され、図示しないタイヤ外周へと巻付けられるよ
うになっている。またこの本体20の矢印A方向と直角
方向の亀甲先端部にはゴム突出部22が延長され、この
突出部22へ取付孔24が穿設されている。この取付孔
24はタイヤへの取付時に図示しない取付ワイヤ、フツ
ク等を挿入するためのものである。
【0014】この実施例における補強コードの配設形状
について説明すると、外枠形成用補強コード12,14
は本体20の外枠部20A内のみを通過しており、外枠
形成用補強コード12,14が同一周期でサインカーブ
状に配置されている。このサインカーブ状の最大振幅部
では取付孔24を迂回して進行している。またサインカ
ーブ状の最小振幅部では外枠形成用補強コード12,1
4は互いに交差する配置となっている。
【0015】外枠部20A内で外枠部20Aと相似形で
かつ小さな亀甲形状を形成し、一部が外枠部20Aと重
なり合う一対の第1小枠部20B内には小枠形成用補強
コード16,18が配設されている。これらの小枠形成
用補強コード16、18も外枠形成用補強コード12、
14と同様にサインカーブ状に本体20内へ配設されて
いるが、その振幅は外枠形成用補強コード12,14よ
りも小さく、かつ周期も外枠形成用補強コード12,1
4の約1/2となっている。
【0016】このためこれらの小枠形成用補強コード1
6,18は外枠形成用補強コード12,14の交点及び
これらの中間点において互いに交差しながら移動してい
る。
【0017】従って第1小枠部20Bは外枠部20Aの
内部に一対の亀甲部を形成すると共に、本体20内にお
いてこれらの第1小枠部20Bの残りの部分を菱形の第
2小枠部20Cとしている。この第2小枠部20Cは一
部が第1小枠部20Bと、他の一部が外枠部20Aと重
なり合って形成されている。
【0018】本体20の一部には大径部26が形成され
ており、この大径部26内へスパイク28が埋設されて
いる。
【0019】スパイク28は図5、6に示される如く円
柱形状であり、大径部26の路面側端部へ若干量突出し
て接地部となっている。
【0020】またスパイク28の反路面側、すなわち大
径部26へ埋設された先端部が大径のフランジ部30と
されて本体20からの抜止めとなっている。
【0021】またこのフランジ部30に対応して本体2
0内には帆布32が埋設されており、スパイク28の反
路面側への抜止めとなっている。
【0022】このようにスパイク28が本体20へ取付
けられるので、乾燥路面走行時にはスパイク28が図5
下方に押され、先端部のピンが引込んだ状態となる。こ
の場合、下面のゴム面はタイヤ側へ膨らむことになる。
また雪上走行においては成型状態どおりに、ピンが飛び
出た状態となる。
【0023】従って、スパイクによる乾燥路面の損傷、
粉塵発生の問題は生ずることがない。
【0024】本実施例におけるスパイク28の全高さは
8mm、直径D2 は5mm、フランジ部直径D1 は8mmであ
る。またこのスパイク28と本体大径部26の外径D3
との関係は、外径D3 が直径D1 の(2〜2.5)倍で
あることが好ましい。
【0025】一方、図6、7に示される如くスパイク2
8にはフランジ部30部分に鉤部38を付与することが
好ましい。この鉤部38はフランジ部30の外周端部か
ら路面側に向けて突出する突起であり、フランジ部30
の周囲に複数個設けられている。
【0026】このためこれらの鉤部38は本体20から
抜出す方向に力が作用した場合に本体20に喰い込んで
スパイク28の抜止めを確実にする。
【0027】ここに図5に示される断面ではスパイク2
8が取付けられた状態で外枠形成用補強コード12,小
枠形成用補強コード16がフランジ部30に対し路面側
に配置されるようになっている。
【0028】このためスパイク28が路面側に抜出す力
を受けた場合にこれらの外枠形成用補強コード12,小
枠形成用補強コード16がフランジ部30に対応して抜
止めを防止する。このためフランジ部30の鉤部38に
加えてスパイク28の抜止めをより確実にする。
【0029】これらの外枠形成用補強コード12、小枠
形成用補強コード16は図5の如くスパイク28の両側
に限らず、スパイク28の片側へ共に配置してもよい。
【0030】このスパイク28は本体20の必要な部分
に適宜設けられるが、スパイク28の取付場所によって
はスパイク28の両側へ補強コードが配置されない場合
もあるが、片側へのみ補強コードを配置させてもフラン
ジ部30の路面側に埋設するものであればよい。また補
強コードはスパイクへ巻付けてループ状にしてもよい。
【0031】次に本実施例におけるタイヤ滑り止め装置
10の製作手順を説明する。ゴム層19Aは、始めに下
記表1に示される配合成分のコンパウンドを小型バンバ
リーミキサーで混練りして、短繊維21が体積分率で
0.1の未加硫ゴムが作られる。
【0032】次いで、この未加硫ゴムをロールで1.5
mmに圧延し、圧延方向に短繊維21が配向されたシート
50が作られる(図8参照)。
【0033】さらに、図8に示されるように、このシー
ト50を2枚粘り合せて、長手方向(タイヤの外周方向
に対応する。)に対し短繊維21の配向方向が±50゜
の角度に配向された厚さ3mmのシート52が作られる。
【0034】最後に、シート52がカツターで打ち抜か
れて、前記亀甲形状の成形物が作られる。短繊維21の
配向方向±50゜は亀甲形状の長手方向に対する斜辺部
の傾き角に一致している。
【0035】この成形物の上に、前記配列で補強コード
12、14及び小枠形成用補強コード16、18が張り
めぐらされる。
【0036】さらに、この上に厚さ5mmのタイヤ用トレ
ツドゴムコンパウドの未加硫ゴムシートを前記と同一の
カツターで打ち抜いて作った亀甲形状の成形物(ゴム層
19B)が粘り合せられて予備成形される。
【0037】予備成形されたこれら両成形物が、凹型溝
が設けられたモールドに入れられ、加硫されてタイヤ滑
り止め装置本体20が得られる。
【0038】なお、スパイク28は適宜手段で本体20
へ配設される。
【0039】
【表1】
【0040】*1)ヘキサメチレンテトラミン *2) 米国モンサント・カンパニー(MONSANTOCO.)の商
品名「サントウエブD(SANTOWEBD)」 天然セルロース繊維から作られ、ゴムの加硫中にゴムマ
トリツクスとの接合を強化するためのレゾルシン誘導体
(メチレン受容体)が含浸処理されている。
【0041】タイヤ滑り止め装置10は使用時にはゴム
層19Aがタイヤ外周面に当接され、取付孔24へ図示
しないワイヤ、フツク等が取付けられてタイヤ外周へと
装着される。図1に示される符号Tは本体20がタイヤ
へ取付けられる場合のタイヤシヨルダ部の対応位置を示
している。
【0042】取付孔24へ作用する取付力は外枠部20
A,第1小枠部20Bが亀甲状であるため適切な張力を
付与することになり、タイヤ滑り止め装置10はタイヤ
外周へ確実に密着する。
【0043】走行時には本体20の路面側表面及びスパ
イク28の突出部が接地面となり、タイヤの滑りを防止
する。特に走行方向と直角に配置されるラダー部20D
は登坂力、制動力向上に効果がある。本体20は大小の
亀甲形の組合せであるためタイヤ外周の段差が小さく、
走行時の振動が小さい。
【0044】既に説明したようにスパイク28は鉤部3
8が確実に本体20へと係合し、補強用コードがフラン
ジ部30の路面側に配置されてスパイク28の抜止めが
成されているためスパイク28が本体20から脱落する
ことはない。またフランジ部30の反路面側には帆布3
2が配置されているためスパイク28がタイヤ方向へ没
入することもない。
【0045】なおこの帆布32に換えてタイヤすだれコ
ードを2枚重ねて帆布32と同様の作用を成す等の他の
抜け止め防止材も適用できる。
【0046】この本実施例ではタイヤ滑り止め装置10
に対するタイヤ走行方向が矢印A方向であり、外枠部2
0Aの長手方向がこれに対して傾いているので、スパイ
ク28に作用するこじり力が外枠部20Aの長手方向に
対して斜め方向に作用し、スパイク28の抜止め効果が
大きい。
【0047】また本体20には外枠部20A内に亀甲型
小枠部20B及び小枠部20Cが設けられているので、
本体20がタイヤ外周からずれ難く、ずれを生じた場合
にも自然に適正な装着状態へ戻るように作用する。 [第2の実施例]図9には本発明の第2の実施例が示さ
れている。この実施例が前記第1の実施例と相異するの
は、小枠形成用補強コード16,18が省略されている
点である。このため、前記第1の実施例が外枠部20A
と外枠部20Aとの連結枠部20Eで4本の補強コード
12,14,16,18が交錯する構造であることか
ら、精度や加工工数等の製造上有していた弱点が解消さ
れている。
【0048】次に上記第1の実施例及び第2実施例の実
験結果を第1比較例及び第2比較例の実験結果とともに
説明する。
【0049】第1比較例のタイヤ滑り止め装置では、第
1実施例のゴム層19Aに相当するゴム層をゴム層19
Bに相当するゴム層に代えた点のみが第1実施例と相違
している。また、第2比較例も第1比較例と同様に、第
2実施例のゴム層19Aに相当するゴム層をゴム層19
Bに相当するゴム層に代えた点のみが第2実施例と相異
している。
【0050】実験はタイヤ滑り止め装置をタイヤに装着
して、乾燥路を400km走行して行なった。その結果
を下記表2に示す。
【0051】
【表2】
【0052】上記表2から明らかなように、両比較例で
は路面との接地部に捩れが発生したのに対し、両実施例
では捩れが発生していない。
【0053】また、両比較例では路面との接地部が切断
したのに対し、捩れの発生しない両実施例では切断発生
がなく、強度が増大されて耐久性が向上されていること
がわかる。
【0054】なお、上記表2において、「タイヤ滑り止
め装置のべたつき発生」とは、タイヤとタイヤ滑り止め
装置との間に発生するスリツプによる摩擦熱でゴム層が
軟化劣化して毛羽立つような現象が発生することを云
う。この現象が発生すると、ゴム層がタイヤにべたつい
て、タイヤ滑り止め装置の取外し作業性が劣化する原因
となる。
【0055】第1実施例及び第2実施例では、タイヤと
当接する側のゴム層19Aに短繊維21が埋設されてお
り、本実施例のこの短繊維21は軟化温度が著しく高い
ことから、ゴム層19Aの軟化劣化は表面の極く一部に
限られ内方に進むことがなく、実質的にタイヤ滑り止め
装置のべたつきが発生していない。
【0056】また第1比較例で短繊維が埋設されていな
いのにも係らずべたつきが発生していないのは、第2比
較例と比べれば小枠形成用補強コード16,18が埋設
されていることで捩れ度合が小さく摩擦熱が低いため、
及びこの補強コード16,18の存在でゴム層の軟化劣
化の内方奥方への進行が防止されているためと考えられ
る。
【0057】このように本実施例では、短繊維21が埋
設されていることで、捩れ発生が防止されて、耐久性が
向上されている。
【0058】また、べたつきの発生が防止されて、タイ
ヤ滑り止め装置の取外し作業が容易となっている。
【0059】特に第2実施例では第1比較例よりも耐久
性が向上されているのにも係らず、小枠形成用補強コー
ド16,18が省略されていることで加工工数が低減さ
れて生産性が向上されている。さらに補強コードの本数
が減少したことで、加硫中に補強コードが流され、配列
が乱れて表面に露出して路面やタイヤにより摩耗を受け
て損傷切断したり、一部に過大な張力を受け破断する確
率が大幅に減少される。即ち、加硫中に補強コードが流
され易いのは、補強コードが多数交錯している箇所であ
り、第2実施例では3本以上の補強コードが交差するこ
とがないので前記確率は実質的に零に近いものとなって
いる。
【0060】なお、上記第1及び第2実施例では、短繊
維21はゴム層19Aにのみ埋設したが、図10に示さ
れるようにゴム層19Bにも埋設して、即ちゴム層の全
断面にわたって埋設すれば、より耐久性が向上される。
【0061】また、図11に示されるように、ゴム層の
中間部にのみ短繊維21を埋設しても耐久性の向上を計
ることができる。但し、この場合には、べたつき防止効
果は低くなるか乃至は無くなる。
【0062】短繊維21の配向方向は、捩れ防止効果の
点からは、ゴム層の横断面に直交する方向として、図1
2に示されるように配向することが好ましいが、べたつ
き防止効果を得るためにはその配向方向は問われない。
【0063】短繊維21が埋設されたゴム層の製造方法
としては、前記実施例のように圧延による方法の他に、
押し出しによって短繊維21を配向させたシートを得る
こともできる。
【0064】また、前記実施例のようにカツターで打ち
抜いて所望の本体形状を得る方法の他に、押し出し又は
圧延によりひも状にした未加硫ゴムを事前に所望の本体
形状に予備成形する方法も適用可能である。
【0065】また、種々の異なる方向に短繊維21を配
向させるためには、短繊維21が配向されたシートを多
層に粘り合せる等して容易に得ることができる。
【0066】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係るタイヤ滑
り止め装置では、本体の外枠部及び第1小枠部の亀甲形
状を形成する6つの片のうち、走行方向と直角方向に延
びる片が、特に登坂力、制動力を向上でき、埋設された
短繊維が枠部の捩じれを低減するため登坂力及び制動力
を確実に確保できる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタイヤ滑り止め装置の実施例を示
す平面図である。
【図2】図1の斜視図である。
【図3】第1実施例におけるワイヤ配設状態を示す平面
図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【図6】スパイクの正面図である。
【図7】スパイクの平面図である。
【図8】本実施例の製造過程の一部を示す斜視図であ
る。
【図9】図3に対応して示す本発明第2実施例の平面図
である。
【図10】短繊維の埋設位置の他の態様を示す横断面図
である。
【図11】短繊維の埋設位置のさらに他の態様を示す横
断面図である。
【図12】短繊維の配向方向を示す平面図である。
【符号の説明】
10 タイヤ滑り止め装置 12 外枠形成用補強コード 14 外枠形成用補強コード 16 小枠形成用補強コード 18 小枠形成用補強コード 20 本体 20A 外枠部 20B 第1小枠部 20C 第2小枠部 21 短繊維 28 スパイク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枠体の集合からなる弾性材料製の本体を
    備えたタイヤ滑り止め装置であって、 前記本体はタイヤ周方向に沿って連続して形成され亀甲
    形状とされた複数の外枠部を有すると共に、前記外枠部
    内にはタイヤ周方向に沿って形成される亀甲形状とされ
    た一対の第1小枠部及びタイヤ幅方向に沿って形成され
    る菱形形状とされた一対の第2小枠部を有し、 前記本体には少くとも一部に短繊維が埋設されたことを
    特徴とするタイヤ滑り止め装置。
  2. 【請求項2】 短繊維が天然セルロース繊維である請求
    項1に記載のタイヤ滑り止め装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001206030A (ja) * 2000-01-26 2001-07-31 Yokohama Rubber Co Ltd:The 非金属製タイヤ用滑り止め装置
GB2470743A (en) * 2009-06-03 2010-12-08 Powakaddy Internat Ltd A tyre for a winter wheel on a golf trolley

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