JPH1081117A - タイヤ滑り止め具 - Google Patents

タイヤ滑り止め具

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JPH1081117A
JPH1081117A JP23821796A JP23821796A JPH1081117A JP H1081117 A JPH1081117 A JP H1081117A JP 23821796 A JP23821796 A JP 23821796A JP 23821796 A JP23821796 A JP 23821796A JP H1081117 A JPH1081117 A JP H1081117A
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JP
Japan
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net
tire
longitudinal direction
reinforcing rib
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JP23821796A
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English (en)
Inventor
Toshitaka Nishi
敏孝 西
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Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
Original Assignee
Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネット本体のネット長手方向への伸びをある
程度許容しながら、同ネット本体の構成部材の捩じれ変
形を防止できるようにして、タイヤに対する装着性をさ
ほど低下させずにネット本体の早期摩耗を防止する。 【解決手段】 ネット長手方向及び幅方向に対して傾斜
しかつ互いに交差する多数の傾斜部8を内部に有する非
金属製材料よりなるネット本体4を備え、互いに交差し
て隣り合う前記傾斜部8同士を連結する補強リブ25が
ネット長手方向に延びて一体に設けられているタイヤ滑
り止め具において、補強リブ25を、傾斜部8同士の交
差部18から離れて配置されかつネット長手方向途中で
ネット幅方向にずれたルートをたどる帯状に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行車両のタイヤ
に装着して氷雪路面に対する滑り止めを行うためのタイ
ヤ滑り止め具に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の非金属製のタイヤ滑り止め具3
6として、例えば、図9や図10に示すように、ネット
本体37が、タイヤのトレッド部に対応してネット長手
方向に多数列設されたネット幅方向に延びるラダー部3
8と、このラダー部38のネット幅方向両端から傾斜し
て外側に延びる傾斜部39と、この傾斜部39の交差部
40からネット幅方向の更に外側に傾斜して延設された
内外係止部41,42と、を備えたものが知られてい
る。
【0003】しかるに、この種の非金属製のタイヤ滑り
止め具では、一般にタイヤのショルダー部ないしその近
傍に接触するラダー部38や傾斜部39に捩れが発生し
やすく、このため、ネット本体37の摩耗を助長すると
いう弱点がある。すなわち、図11に示すように、タイ
ヤ43に装着されたネット本体37は、車両の加減速を
繰り返すうちにタイヤ43に対して僅かであるが相対的
に周方向にずらされ、かかる相対的なずれに伴うタイヤ
43との摩擦力によって、タイヤ43のショルダー部な
いしその近傍に接触するラダー部38や傾斜部39を図
11の矢印方向に捩じれさせようとするモーメントMが
作用する.特に、バスやトラック等の大型車両用のタイ
ヤ滑り止め具や軽量タイプのタイヤ滑り止め具では、乗
用車用の通常のタイヤ滑り止め具に比べてラダー部38
が比較的広幅で網目が全体に粗になっているため、上記
のような捩じれが発生しやすい。
【0004】また、ネット本体37がタイヤ周方向に相
対的にずれると、ラダー部38の端部や傾斜部39がタ
イヤ43の溝に嵌まり込んで、これら各部が捩じれたり
反転したりするのを助長することがある。特に、大型車
両のタイヤ43の場合には、図12に示すように、タイ
ヤ43のショルダー部44にバットレス溝45が設けら
れていて、このバットレス溝45にラダー部38の端部
や傾斜部39が嵌まりやすくなっている。
【0005】そこで、従来では、ネット本体37のタイ
ヤショルダー部に対応する構成部材(ラダー部38の端
部や傾斜部39)の捩じれ変形や溝への嵌まり込みを防
止すべく、図9に示すように、互いに交差して隣り合う
傾斜部39同士を足ヒレ状の薄肉部46で連結したり、
図10に示すように、互いに交差して隣り合う傾斜部3
9同士をネット長手方向に延びる真っ直ぐな補強リブ4
7で連結したりしている(実開平4−52914号公報
参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9に
示す足ヒレ状の薄肉部46や図10に示す真っ直ぐな補
強リブ47で傾斜部39同士を連結すると、これらの薄
肉部46や補強リブ47がネット長手方向に殆ど延びな
いため、タイヤショルダー部との対応部分で傾斜部39
同士の交差角度が固定されてしまい、その対応部分にお
いてネット本体37が殆ど延びなくなり、ネット本体3
7をタイヤ43に装着し難くなるという不都合が生じ
る。
【0007】また、図10に示す真っ直ぐな補強リブ4
7の場合、ネット本体37がネット長手方向に引っ張ら
れると、補強リブ47と傾斜部39との接合部分48に
応力集中が発生して、補強リブ47が切断されやすいと
いう欠点もある。本発明は、このような実情に鑑み、ネ
ット本体のネット長手方向への伸びをある程度許容しな
がら、同ネット本体の構成部材の捩じれ変形を防止でき
るようにして、タイヤに対する装着性をさほど低下させ
ずにネット本体の早期摩耗を防止することを目的とす
る。
【0008】また、本発明は、補強リブの接合端部に応
力集中が発生し難い構造にして、ネット本体の耐久性を
向上することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は次の技術的手段を講じた。すなわち、本発明
は、ネット長手方向及び幅方向に対して傾斜しかつ互い
に交差する多数の傾斜部を内部に有する非金属製材料よ
りなるネット本体を備え、互いに交差して隣り合う前記
傾斜部同士を連結する補強リブがネット長手方向に延び
て一体に設けられているタイヤ滑り止め具において、前
記補強リブは、前記傾斜部同士の交差部から離れて配置
されかつネット長手方向途中でネット幅方向にずれたル
ートをたどる帯状に形成されていることを特徴とする。
【0010】この場合、ネット本体にネット長手方向の
張力が作用すると、補強リブの中央部分がネット幅方向
に逃げて変形するので、ネット本体の長手方向における
伸びがある程度許容されることになるとともに、補強リ
ブと傾斜部との接合部分に応力集中が発生するのが防止
される(例えば、後述の図2の説明参照)。一方、ネッ
ト本体のタイヤへの巻き付けを容易にするには、ネット
本体をショルダー対応部分で変形しやすくするのが肝要
であるため、補強リブは、タイヤのショルダー部に接触
する位置に設けることが好ましい。
【0011】また、ネット幅方向にずれたルートをたど
る補強リブの具体的構造は、後述の発明の実施の形態に
例示するように種々の構造を採用しうるが、このうち、
補強リブを、傾斜部同士の交差部側に凸となる弓形に湾
曲して形成することが好ましい。この場合、補強リブの
中央部が反ラダー部側(ネット本体のショルダー対応領
域側)に偏るので、補強リブでバットレス溝を覆いやす
くなる。
【0012】更に、補強リブにおける傾斜部との接続端
部に、加硫成形時にその金型に装填しておいた堰止め部
材を後で抜き出すことにより形成された貫通孔を設ける
ことができる。この場合、貫通孔によって接続端部にお
ける応力集中をより有効に緩和できるとともに、貫通孔
を形成するためのピンにより加硫成形中において傾斜部
内の芯材が補強リブ側にはみ出るのを防止できる。
【0013】また、補強リブは、傾斜部と同じ厚みに形
成しかつ表面に溝又は凹部を設けるようにすれば、ネッ
ト本体のショルダー対応領域における滑り止め機能を増
加することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を説明する。図1〜図3は本発明の主たる実
施形態を示している。同図において、タイヤ滑り止め具
1は、所定のネット模様に張りめぐらした芯材2に合成
ゴム又は天然ゴム等の非金属製の弾性材料3を被覆する
ことにより形成されたネット本体4と、このネット本体
4の幅方向一端側(タイヤの内側)に連結された非伸長
性の締結ロープ5と、ネット本体4の幅方向他端側(タ
イヤの外側)に掛止されて同他端をタイヤ中心側へ引っ
張るゴムリング6と、を備えている。
【0015】ネット本体4は、ネット長手方向(タイヤ
の周方向)に多数列設されたネット幅方向(タイヤの幅
方向)に延びるラダー部7と、このラダー部7のネット
幅方向両端から傾斜して外側に延びる傾斜部8と、この
傾斜部8からネット幅方向外方に傾斜して延設された内
外係止部9,10と、ネット本体4の長手方向両端部を
構成するネット幅方向に延設された連結バンド11と、
を備えている。
【0016】図1に示すように、ラダー部7は、ネット
本体4をタイヤに装着した時にそのトレッド部に対応す
ることになるトレッド対応領域12に配置され、当該ネ
ット本体4の主たる滑り止め機能を果たすものである。
このラダー部4の接地面には、トレッド溝13により区
画された多数の滑り止めブロック14が突設されている
とともに、滑り止め効果をより確実にすべく、一つのラ
ダー部7ごとにスパイクピン15が二つずつ埋設されて
いる。
【0017】なお、このスパイクピン15は、隣接する
ラダー部7ごとにネット幅方向における埋設位置が異な
る千鳥状に配置され、前記連結バンド11の中央部分に
も設けられている。図1に示すように、この実施の形態
のネット本体4における各傾斜部8は、ネット本体4を
タイヤに装着した時にそのショルダー部に対応すること
になるショルダー対応領域16に配置されている。この
各傾斜部8は、ネット長手方向及び幅方向のいずれの方
向に対しても傾斜しており、ラダー部7のネット幅方向
端に位置する第一交差部17から二股に別れてV字状に
配置されている。
【0018】また、各傾斜部8は、反ラダー部7側の端
部においても隣の傾斜部8と互いに交差しており、これ
により、前記第一交差部17よりもネット幅方向外側に
位置する第二交差部18が形成されている。しかして、
前後一対のラダー部7,7とそのネット幅方向両側を連
結するV字状の傾斜部8,8とから、展開状態において
ほぼ六角形状を呈する中央枠部19が形成されていると
ともに、そのV字状の傾斜部8,8と同じくV字状の内
外係止部9,10とから、展開状態においてほぼ菱形状
を呈する縁枠部20が形成されており、この実施の形態
のネット本体4は、それらの各枠部19,20がネット
長手方向に連続したネット模様に形成されている。
【0019】なお、この実施の形態では、図1に示すよ
うに、タイヤの内側に位置する縁枠部20同士は、第二
交差部18間に渡ってネット長手方向に真っ直ぐに形成
された外側リブ21によって一体に連結されている。前
記内外係止部9,10は、ネット本体4をタイヤに装着
した時にそのサイドウォール部に対応することになるサ
イドウォール対応領域22に配置されていて、当該ネッ
ト本体4の幅方向両縁部を構成する。この内外係止部
9,10は、前記第二交差部18から傾斜部8と同じ方
向に傾斜して延設されたV字状に形成されている。この
V字状の内外係止部9,10の屈曲端部に、前記締結ロ
ープ5やゴムリング6を掛止するためのフック23,2
4がかしめ止めされている。
【0020】すなわち、内外係止部9,10のうち、タ
イヤへの装着時にその内側に配置される内側係止部9に
は、内側フック23を介して締結ロープ5が当初から一
体に連結されている。一方、タイヤへの装着時にその外
側に配置される外側係止部10には、外側フック24の
みが予めかしめ止めされていて、図1に仮想線で示すゴ
ムリング6は、ネット本体4をタイヤの外周に巻き付け
た後で当該外側フック24に掛止される。
【0021】ネット本体4には、互いに交差して隣り合
う前記傾斜部8同士を連結する補強リブ25がネット長
手方向に延びて一体に設けられている。この第一の実施
の形態では、補強リブ25は、六角形状を呈する前記中
央枠部19の枠内に設けられ、同補強リブ25の厚さ
は、図2に示すように、中央枠部19を構成するラダー
部7や傾斜部8とほぼ同じ厚さに設定されている。
【0022】この補強リブ25は、中央枠部19を構成
する傾斜部8同士の第二交差部18から少し離れて配置
された帯状に形成され、かつ、その第二交差部18側に
凸となる弓形に湾曲するように形成されている。しかし
て、補強リブ25は、ネット長手方向途中においてネッ
ト幅方向にずれたルートをたどるように変形されてお
り、これによって、中央枠部19を構成する傾斜部8同
士の拡開変形をある程度許容するようにしている。
【0023】図3に示すように、この実施の形態におけ
るネット本体4は、内部に高張力繊維がよりなる芯材2
が埋設されたゴム組成物3よりなり、このネット本体4
のラダー部7は、タイヤ側(図3の下側)に位置する比
較的高硬度の第一ゴム層3Aと、接地面側(図3の上
側)に位置する比較的低硬度の第二ゴム層3Bとから二
層構造になっている。
【0024】すなわち、上記第一ゴム層3Aは、走行中
におけるスパイクピン15の転びを十分に抑えられる程
度に高硬度のゴム、例えば、JIS A硬度で80程度
のゴムよりなるのに対して、第二ゴム層3Bは、路面の
凹凸に追従して変形できる程度に低硬度のゴム、例え
ば、JIS A硬度で50程度のゴムよりなる。このよ
うに、タイヤ側の第一ゴム層3Aが比較的高硬度でかつ
接地面側の第二ゴム層3Bが比較的低硬度の二層構造に
すると、スパイクピン15のフランジ部15Aが硬い第
一ゴム層3Aに位置することからその脱落が有効に防止
できるとともに、スパイクピン15の先端部15Bが路
面の凹凸に追従する柔らかい第二ゴム層3Bで被覆され
るので、同ピン15の突出量を小さくしてその抜けを防
止しながら、同ピン15による滑り止め効果を有効に維
持することができる。
【0025】このため、スパイクピン15の先端部15
Bは、第二ゴム層3Bの接地面から若干突出していて
も、同接地面と同じ高さであってもよい。また、この場
合、第二ゴム層3Bがが路面に凹凸に追従する程度に低
硬度であることから、スパイクピン15の先端が少々摩
耗しても、同ピン15による滑り止め効果が期待でき
る。
【0026】一方、前記スパイクピン15は、超硬合金
よりなる金属製のものを採用できるが、道路の損傷に伴
う粉塵問題を考慮する場合には、金属製ではなく熱硬化
性樹脂を採用することができる。しかるに、凍結路面で
有効に滑り止め硬化を発揮するには、少なくとも氷より
も硬いものでなければならず、氷の温度が0°C〜−1
°Cの時が路面の摩擦係数が最も低く滑りやすくなる。
従って、道路の損傷防止のため樹脂製のスパイクピン1
5を採用するとしても、同ピン15はその0°C〜−1
°Cの温度における氷の硬度よりは固い材料を採用する
必要があり、耐摩耗性についても考慮する必要がある。
【0027】そこで、この実施の形態におけるスパイク
ピン15は、路面との摩擦熱によっては溶けない熱硬化
性樹脂内に、ガラス繊維、有機繊維、ウィスカーなどの
金属繊維又はアスベストやマイカなどの鉱物繊維を配合
して得られるFRPより構成するようにしている。ま
た、これらの混合物は繊維状でなくても、粒状又は粉状
にして配合してもよい。
【0028】なお、熱硬化性樹脂としては、メラミン樹
脂、ユリア樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ジリアルフタ
レート樹脂等を採用することができる。上記構成に係る
本実施の形態において、タイヤ滑り止め具1をタイヤに
装着するには、ネット本体4をタイヤの外周面に巻き付
けたあと、連結バンド11同士及び締結ロープ5の端部
同士を互いに連結し、その後、外側フック24にゴムリ
ング6を掛止すればよい。
【0029】このさい、本実施の形態では、中央枠部1
9を構成する傾斜部8同士が補強リブ25で互いに連結
されているので、図2に示すように、ショルダー対応領
域16にある第一交差部17の近傍においてラダー部7
や傾斜部8を捩じれさせようとするモーメントMが作用
しても、補強リブ25がラダー部7や傾斜部8の捩じ変
形を有効に阻止する。
【0030】一方、本実施の形態の補強リブ25は、ネ
ット長手方向途中でネット幅方向にずれたルートをたど
るように第一交差部17側に凸の弓形に湾曲されている
ので、図2に示すようにラダー部7同士が離れされるよ
うにネット長手方向の張力Fが作用すると、補強リブ2
5の中央部分がネット幅方向中央側(図2の矢印Y方
向)に逃げて変形する。
【0031】このため、ネット本体4をネット長手方向
に引っ張ると、ショルダー対応領域16に位置する傾斜
部8同士の交差角度が若干開くように変形し、同ショル
ダー対応領域16におけるネット本体4の伸びがある程
度許容されるようになる。また、この場合、補強リブ2
5の中央部分がネット幅方向中央側に逃げて変形するの
で、補強リブ25と傾斜部8との接合部分に応力集中が
発生するのを防止できるという効果も得られる。
【0032】図4は、上記補強リブ25の平面形状の変
形例を示している。すなわち、図4の上部に示す補強リ
ブ26Aは、第二交差部18の反対側に凸となる弓形に
湾曲して形成され、図4の中央部に示す補強リブ26B
は、ほぼS字状に湾曲して形成され、図4の下部に示す
補強リブ26Cは、ほぼくの字状に屈曲して形成されて
いる。
【0033】これらの補強リブ26A〜26Cも、第二
交差部18から離れて配置されかつネット長手方向途中
でネット幅方向にずれたルートをたどるように変形され
た帯状に形成されているので、ラダー部7同士が離れる
ようなネット本体4の変形をある程度許容する点で、図
1に示す補強リブ25と同様の作用効果を奏する。しか
るに、図4の上部や下部の補強リブ26A,26Cのよ
うに、第一交差部17の反対側に凸となるように変形さ
れていると、補強リブ26A,26Cの中央部がラダー
部7側(ネット本体4のトレッド対応領域12側)に偏
って傾斜部8との間の空隙eが大きくなり、この結果、
図12に示すバットレス溝45を覆えなくなることがあ
る。
【0034】この点、上記した実施の形態(図1)で
は、補強リブ25が第二交差部18側に凸となる弓形に
湾曲しているので、補強リブ25の中央部が反ラダー部
7側(ネット本体4のショルダー対応領域16側)に偏
り、当該補強リブ25で図12に示すバットレス溝45
を覆うことにより、傾斜部8がバットレス溝45に嵌ま
り込んで捩じれるのを有効に防止できる。
【0035】図5は、上記補強リブ25の他の変形例を
示している。すなわち、図5の上部に示す補強リブ27
Aには、ネット幅方向に延びた細溝28が一定間隔おき
に設けられ、図5の中央部に示す補強リブ27Bには、
有底凹部29が一定間隔おきに設けられていて、この場
合、補強リブ27A,27Bに滑り止め防止機能を付加
することができる。
【0036】また、図5の下部に示す補強リブ27Cに
は、傾斜部8との両接続端部に、同端部を表裏方向に貫
通する貫通孔30がそれぞれ一対ずつ設けられている。
この貫通孔30は、ネット本体4の加硫成形時にその金
型に装填しておいたピン(堰止め部材)を後で抜き出す
ことによって形成されている。この場合、貫通孔30は
傾斜部8との両接続端部に形成されているので、同接続
端部における応力集中をより有効に緩和できるととも
に、この貫通孔30を形成するためのピンが加硫成形時
にネット本体4の金型に装填してあるので、傾斜部8内
の芯材2が加硫中に補強リブ27C側にはみ出るのを防
止することができる。
【0037】図6は、上記補強リブ5の配置位置の変形
例を示しており、この図6に示すように、補強リブ25
は中央枠部19の枠外側に配置することもできるし、同
中央枠部19の枠内外側の双方に配置することにしても
よい。また、図7に示すように、補強リブ27は、ネッ
ト本体4のラダー部7や傾斜部8よりも薄肉に形成する
こともできる。
【0038】図8は、本発明を採用しうるネット本体4
の変形例を示している。すなわち、図8に示すように、
この場合のネット本体4は、その中央部にラダー部7を
有しておらず、ネット本体8の中央枠部19の平面形状
が菱形に形成されている。ただし、図8のネット本体4
の場合も、補強リブ25はショルダー対応領域16に設
けられていて、この点は図1の場合と同様である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
補強リブを設けたにも拘らず、ネット本体の長手方向の
伸びがある程度許容されるので、タイヤに対する装着性
をさほど低下させずに、ネット本体の構成部材の捩じれ
変形に伴う早期摩耗を防止することができる。また、補
強リブと傾斜部との接合部分に応力集中が発生するのが
防止されるので、この点でもネット本体の耐久性を向上
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタイヤ滑り止め具の展開状態を示
す平面図である。
【図2】補強リブとその近傍を拡大した斜視図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】補強リブの平面形状の変形例を示す平面図であ
る。
【図5】補強リブの変形例を示す平面図である。
【図6】補強リブの平面形状の変形例を示すためのネッ
ト本体の平面図である。
【図7】補強リブの変形例を示す斜視図である。
【図8】本発明を採用しうるタイヤ滑り止め具の変形例
を示す平面図である。
【図9】従来のタイヤ滑り止め具の平面図である。
【図10】従来のタイヤ滑り止め具の平面図である。
【図11】タイヤ滑り止め具が装着されたタイヤの斜視
図である。
【図12】タイヤのショルダー部の拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 タイヤ滑り止め具 4 ネット本体 7 ラダー部 8 傾斜部 17 第一交差部 18 第二交差部 25 補強リブ 26A 補強リブ 26B 補強リブ 26C 補強リブ 27A 補強リブ 27B 補強リブ 27C 補強リブ 28 溝(細溝) 39 凹部(有底凹部) 30 貫通孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネット長手方向及び幅方向に対して傾斜
    しかつ互いに交差する多数の傾斜部(8)を内部に有す
    る非金属製材料よりなるネット本体(4)を備え、互い
    に交差して隣り合う前記傾斜部(8)同士を連結する補
    強リブ(25)(26)(27)がネット長手方向に延
    びて一体に設けられているタイヤ滑り止め具において、 前記補強リブ(25)(26)(27)は、前記傾斜部
    (8)同士の交差部(17)(18)から離れて配置さ
    れかつネット長手方向途中でネット幅方向にずれたルー
    トをたどる帯状に形成されていることを特徴とするタイ
    ヤ滑り止め具。
  2. 【請求項2】 補強リブ(25)(26)(27)は、
    タイヤのショルダー部に対応する位置に設けられている
    請求項1に記載のタイヤ滑り止め具。
  3. 【請求項3】 補強リブ(25)は、傾斜部同士の交差
    部(18)側に凸となる弓形に湾曲して形成されている
    請求項1又は2に記載のタイヤ滑り止め具。
  4. 【請求項4】 補強リブ(27C)における傾斜部
    (8)との接続端部に、加硫成形時にその金型に装填し
    ておいた堰止め部材を後で抜き出すことにより形成され
    た貫通孔(30)が設けられている請求項1〜3のいず
    れかに記載のタイヤ滑り止め具。
  5. 【請求項5】 補強リブ(27A)(27B)は、傾斜
    部と同じ厚みに形成されかつ表面に溝(28)又は凹部
    (29)を備えている請求項1〜4のいずれかに記載の
    タイヤ滑り止め具。
JP23821796A 1996-09-09 1996-09-09 タイヤ滑り止め具 Pending JPH1081117A (ja)

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JP23821796A JPH1081117A (ja) 1996-09-09 1996-09-09 タイヤ滑り止め具

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