JPH10193937A - タイヤ滑り止め具、滑り止め具の製造方法及びその装置 - Google Patents
タイヤ滑り止め具、滑り止め具の製造方法及びその装置Info
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- JPH10193937A JPH10193937A JP383497A JP383497A JPH10193937A JP H10193937 A JPH10193937 A JP H10193937A JP 383497 A JP383497 A JP 383497A JP 383497 A JP383497 A JP 383497A JP H10193937 A JPH10193937 A JP H10193937A
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- short fibers
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 弾性材料内に補強芯材を埋設せずに、短繊維
の配向で十分な強度が得られ、工数及び部品点数が少な
く、成形が短い時間ででき、製造コストを低減できるよ
うにする。 【解決手段】 短繊維を混入した弾性材料でネット形状
又はラダー形状に形成されていて、左右各側端のロープ
掛止具用係止部2、前後各端の連結部3及び中央の接地
部4を有し、1本で又は複数本を連結してタイヤに装着
されるタイヤ滑り止め具を、射出成形により形成して短
繊維を弾性材料流れ方向に配向する。
の配向で十分な強度が得られ、工数及び部品点数が少な
く、成形が短い時間ででき、製造コストを低減できるよ
うにする。 【解決手段】 短繊維を混入した弾性材料でネット形状
又はラダー形状に形成されていて、左右各側端のロープ
掛止具用係止部2、前後各端の連結部3及び中央の接地
部4を有し、1本で又は複数本を連結してタイヤに装着
されるタイヤ滑り止め具を、射出成形により形成して短
繊維を弾性材料流れ方向に配向する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行車両のタイヤ
に装着して氷雪路面に対する滑り止めをするタイヤ滑り
止め具、滑り止め具の製造方法及びその装置に関する。
に装着して氷雪路面に対する滑り止めをするタイヤ滑り
止め具、滑り止め具の製造方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来技術としては、特開昭62
−273108号公報及び特公平4−24242号公報
に開示されているように、短繊維を混入した弾性材料で
ネット形状又はラダー形状に形成されていて、左右各側
端のロープ掛止具用係止部、前後各端の連結部及び中央
の接地部を有し、接地部の所要箇所にスパイクピンを埋
設し、全域の弾性材料内に補強芯材を張り巡らされ、1
本で又は複数本を連結してタイヤに装着されるように構
成されている。
−273108号公報及び特公平4−24242号公報
に開示されているように、短繊維を混入した弾性材料で
ネット形状又はラダー形状に形成されていて、左右各側
端のロープ掛止具用係止部、前後各端の連結部及び中央
の接地部を有し、接地部の所要箇所にスパイクピンを埋
設し、全域の弾性材料内に補強芯材を張り巡らされ、1
本で又は複数本を連結してタイヤに装着されるように構
成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術は、弾性
材料に短繊維を混入しているので、その強度が相当向上
されているが、短繊維の配向が特定されていなく、その
ため、短繊維を混入したことによる強度向上が不十分と
なっている。特に、ロープ掛止具用係止部、連結部及び
スパイクピン埋設部では強度不足が生じることがあり、
その強度不足を補うために補強芯材を張り巡らす必要が
あり、補強芯材を張り巡らすのに工数及び部品点数が多
くなり、プレス加工であるため加工時間がかかり、製造
コストを高める原因になっている。
材料に短繊維を混入しているので、その強度が相当向上
されているが、短繊維の配向が特定されていなく、その
ため、短繊維を混入したことによる強度向上が不十分と
なっている。特に、ロープ掛止具用係止部、連結部及び
スパイクピン埋設部では強度不足が生じることがあり、
その強度不足を補うために補強芯材を張り巡らす必要が
あり、補強芯材を張り巡らすのに工数及び部品点数が多
くなり、プレス加工であるため加工時間がかかり、製造
コストを高める原因になっている。
【0004】また逆に、弾性材料内に補強芯材を張り巡
すために、タイヤ滑り止め具を射出成形で形成するのを
困難にしており、プレス加工でしか成形できなく、短繊
維の配向をネット又はラダーの線分に沿わせるのが困難
になっている。本発明の目的は、弾性材料内に補強芯材
を埋設せずに、射出成形により弾性材料流れ方向に短繊
維を配向することにより十分な強度を得、工数及び部品
点数が少なく、成形が短い時間ででき、製造コストを低
減できるタイヤ滑り止め具、滑り止め具の製造方法及び
その装置を提供することである。
すために、タイヤ滑り止め具を射出成形で形成するのを
困難にしており、プレス加工でしか成形できなく、短繊
維の配向をネット又はラダーの線分に沿わせるのが困難
になっている。本発明の目的は、弾性材料内に補強芯材
を埋設せずに、射出成形により弾性材料流れ方向に短繊
維を配向することにより十分な強度を得、工数及び部品
点数が少なく、成形が短い時間ででき、製造コストを低
減できるタイヤ滑り止め具、滑り止め具の製造方法及び
その装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明物における課題解
決のための第1の具体的手段は、短繊維を混入した弾性
材料でネット形状又はラダー形状に形成されていて、左
右各側端のロープ掛止具用係止部2、前後各端の連結部
3及び中央の接地部4を有し、1本で又は複数本を連結
してタイヤに装着されるタイヤ滑り止め具において、射
出成形により弾性材料流れ方向に短繊維を配向している
ことである。
決のための第1の具体的手段は、短繊維を混入した弾性
材料でネット形状又はラダー形状に形成されていて、左
右各側端のロープ掛止具用係止部2、前後各端の連結部
3及び中央の接地部4を有し、1本で又は複数本を連結
してタイヤに装着されるタイヤ滑り止め具において、射
出成形により弾性材料流れ方向に短繊維を配向している
ことである。
【0006】これによって、短繊維の配向はネット又は
ラダーの線分に沿う方向に設定され、強度が十分に向上
されて補強芯材が不要になり、またそれによって射出成
形が可能となる。本発明物における課題解決のための第
2の具体的手段は、第1の具体的手段に加えて、前記短
繊維の配向は、ロープ掛止具用係止部2から接地部4側
へ向かう方向、接地部4からロープ掛止具用係止部2側
へ向かう方向、又は前後一方の連結部3から他方連結部
3に向かう方向の内の少なくともひとつの方向に設定し
ていることである。
ラダーの線分に沿う方向に設定され、強度が十分に向上
されて補強芯材が不要になり、またそれによって射出成
形が可能となる。本発明物における課題解決のための第
2の具体的手段は、第1の具体的手段に加えて、前記短
繊維の配向は、ロープ掛止具用係止部2から接地部4側
へ向かう方向、接地部4からロープ掛止具用係止部2側
へ向かう方向、又は前後一方の連結部3から他方連結部
3に向かう方向の内の少なくともひとつの方向に設定し
ていることである。
【0007】これによって、短繊維の配向を、ロープ掛
止具用係止部2から接地部4側へ向かう方向に設定する
と、ロープ掛止具用係止部2における弾性材料の流れを
スムーズにして配向状態を良好にし、その部分の強度向
上を確保し、接地部4からロープ掛止具用係止部2側へ
向かう方向に設定すると、接地部4における弾性材料の
流れをスムーズにして配向状態を良好にし、その部分の
強度向上を確保し、また、前後一方の連結部3から他方
連結部3に向かう方向に設定すると、タイヤ滑り止め具
の略全域にわたって略均一な強度を得る。
止具用係止部2から接地部4側へ向かう方向に設定する
と、ロープ掛止具用係止部2における弾性材料の流れを
スムーズにして配向状態を良好にし、その部分の強度向
上を確保し、接地部4からロープ掛止具用係止部2側へ
向かう方向に設定すると、接地部4における弾性材料の
流れをスムーズにして配向状態を良好にし、その部分の
強度向上を確保し、また、前後一方の連結部3から他方
連結部3に向かう方向に設定すると、タイヤ滑り止め具
の略全域にわたって略均一な強度を得る。
【0008】本発明物における課題解決のための第3の
具体的手段は、第1又は2の具体的手段に加えて、ロー
プ掛止具用係止部2、連結部3の連結具用係合部5、又
は接地部4のスパイクピン埋設部6の内の少なくともひ
とつを厚肉にしていることである。これによって、係止
部2、係合部5又はスパイクピン埋設部6等の部位をよ
り確実に補強する。
具体的手段は、第1又は2の具体的手段に加えて、ロー
プ掛止具用係止部2、連結部3の連結具用係合部5、又
は接地部4のスパイクピン埋設部6の内の少なくともひ
とつを厚肉にしていることである。これによって、係止
部2、係合部5又はスパイクピン埋設部6等の部位をよ
り確実に補強する。
【0009】本発明方法における課題解決のための第1
の具体的手段は、短繊維を混入した弾性材料でネット形
状又はラダー形状に形成されていて、左右各側端のロー
プ掛止具用係止部2、前後各端の連結部3及び中央の接
地部4を有し、1本で又は複数本を連結してタイヤに装
着されるタイヤ滑り止め具の製造方法において、射出成
形用金型7のキャビティA内にスパイクピン8を配置し
ておいて、キャビティA内に複数のゲート9から弾性材
料を射出して、短繊維を弾性材料流れ方向に配向するこ
とである。
の具体的手段は、短繊維を混入した弾性材料でネット形
状又はラダー形状に形成されていて、左右各側端のロー
プ掛止具用係止部2、前後各端の連結部3及び中央の接
地部4を有し、1本で又は複数本を連結してタイヤに装
着されるタイヤ滑り止め具の製造方法において、射出成
形用金型7のキャビティA内にスパイクピン8を配置し
ておいて、キャビティA内に複数のゲート9から弾性材
料を射出して、短繊維を弾性材料流れ方向に配向するこ
とである。
【0010】これによって、射出成形によりスパイクピ
ン8を埋設したタイヤ滑り止め具が形成され、短繊維の
配向はネット又はラダーの線分に沿う方向に設定され、
補強必要部の強度が十分に向上され、補強芯材が不要に
なる。本発明方法における課題解決のための第2の具体
的手段は、第1の具体的手段に加えて、弾性材料射出前
に、金型7のキャビティAのロープ掛止具用係止部対応
位置2Aにロープ掛止具10を、及び/又は連結具用係
合部対応位置5Aに連結具11を配置しておくことであ
る。
ン8を埋設したタイヤ滑り止め具が形成され、短繊維の
配向はネット又はラダーの線分に沿う方向に設定され、
補強必要部の強度が十分に向上され、補強芯材が不要に
なる。本発明方法における課題解決のための第2の具体
的手段は、第1の具体的手段に加えて、弾性材料射出前
に、金型7のキャビティAのロープ掛止具用係止部対応
位置2Aにロープ掛止具10を、及び/又は連結具用係
合部対応位置5Aに連結具11を配置しておくことであ
る。
【0011】これによって、タイヤ滑り止め具を射出成
形すると同時に、係止部2にロープ掛止具10が及び/
又は係合部5に連結具11が取り付けられ、それらの取
り付け工程を省略される。本発明装置における課題解決
のための具体的手段は、短繊維を混入した弾性材料でネ
ット形状又はラダー形状に形成されていて、左右各側端
のロープ掛止具用係止部2、前後各端の連結部3及び中
央の接地部4を有し、1本で又は複数本を連結してタイ
ヤに装着されるタイヤ滑り止め具の製造装置において、
射出成形用金型7の一方の割り型7DにキャビティAを
形成し、他方の割り型7UにキャビティAを閉鎖する面
12、ホットランナ13及びホットランナ13をキャビ
ティAに接続する複数のゲート9を形成し、前記一方の
割り型7DのキャビティAにスパイクピン挿入部6Aを
形成しかつその裏側にスパイクピン8を磁着する磁石1
4を有し、他方の割り型7Uの面12にスパイクピン埋
設部対応位置6Aのスパイクピン8と当接する突起部1
5を有することである。
形すると同時に、係止部2にロープ掛止具10が及び/
又は係合部5に連結具11が取り付けられ、それらの取
り付け工程を省略される。本発明装置における課題解決
のための具体的手段は、短繊維を混入した弾性材料でネ
ット形状又はラダー形状に形成されていて、左右各側端
のロープ掛止具用係止部2、前後各端の連結部3及び中
央の接地部4を有し、1本で又は複数本を連結してタイ
ヤに装着されるタイヤ滑り止め具の製造装置において、
射出成形用金型7の一方の割り型7DにキャビティAを
形成し、他方の割り型7UにキャビティAを閉鎖する面
12、ホットランナ13及びホットランナ13をキャビ
ティAに接続する複数のゲート9を形成し、前記一方の
割り型7DのキャビティAにスパイクピン挿入部6Aを
形成しかつその裏側にスパイクピン8を磁着する磁石1
4を有し、他方の割り型7Uの面12にスパイクピン埋
設部対応位置6Aのスパイクピン8と当接する突起部1
5を有することである。
【0012】これによって、タイヤ滑り止め具を射出成
形金型7により成形することが可能になり、短繊維の配
向はネット又はラダーの線分に沿う方向になり、割り型
7Dへのスパイクピン8の配置が容易かつ確実となり、
射出成形時の弾性材料の流動にも耐え得る。
形金型7により成形することが可能になり、短繊維の配
向はネット又はラダーの線分に沿う方向になり、割り型
7Dへのスパイクピン8の配置が容易かつ確実となり、
射出成形時の弾性材料の流動にも耐え得る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1、2において、第1実施形態
のタイヤ滑り止め具1Aは、合成ゴム、天然ゴム、合成
樹脂(例えば、ウレタン)等の非金属の弾性材料に短繊
維を混入し、3列のラダー形状部を組み込んだネット形
状に形成されており、スチール等の補強芯材は存在しな
い。
に基づいて説明する。図1、2において、第1実施形態
のタイヤ滑り止め具1Aは、合成ゴム、天然ゴム、合成
樹脂(例えば、ウレタン)等の非金属の弾性材料に短繊
維を混入し、3列のラダー形状部を組み込んだネット形
状に形成されており、スチール等の補強芯材は存在しな
い。
【0014】前記タイヤ滑り止め具1Aは、中央の接地
部4、左右両側部、前後両端の連結部3を有しており、
接地部4にはスパイクピン埋設部6が形成されていて、
スパイクピン8が埋設されており、左右両側端には係止
部2が形成されていて、ロープ掛止具10が係止されて
おり、前後両端の連結部3の係合部5には連結具11が
係合されている。
部4、左右両側部、前後両端の連結部3を有しており、
接地部4にはスパイクピン埋設部6が形成されていて、
スパイクピン8が埋設されており、左右両側端には係止
部2が形成されていて、ロープ掛止具10が係止されて
おり、前後両端の連結部3の係合部5には連結具11が
係合されている。
【0015】前記ロープ掛止具10は2種類あり、左右
一側の係止部2には締結ロープを掛止するものが、左右
他側の係止部2にはゴムバンドを掛止するものがそれぞ
れ適用される。連結部3の左右両端も係止部2となって
いてロープ掛止具10が設けられているが、このロープ
掛止具10の代わりにロープ掛止具を兼ねた連結具11
が設けられることもある。
一側の係止部2には締結ロープを掛止するものが、左右
他側の係止部2にはゴムバンドを掛止するものがそれぞ
れ適用される。連結部3の左右両端も係止部2となって
いてロープ掛止具10が設けられているが、このロープ
掛止具10の代わりにロープ掛止具を兼ねた連結具11
が設けられることもある。
【0016】前記ロープ掛止具用係止部2、連結部3、
接地部4のスパイクピン埋設部6等は、補強必要部とな
っていて、その他の部位よりも厚肉になっている。ま
た、スパイクピン埋設部6はタイヤ滑り止め具1Aの裏
面に膨出している。タイヤ滑り止め具1Aは、1本でタ
イヤに装着される長さに形成される場合と、複数本を連
結してタイヤに装着される長さになる場合とがあり、図
1では複数本連結タイプを示している。
接地部4のスパイクピン埋設部6等は、補強必要部とな
っていて、その他の部位よりも厚肉になっている。ま
た、スパイクピン埋設部6はタイヤ滑り止め具1Aの裏
面に膨出している。タイヤ滑り止め具1Aは、1本でタ
イヤに装着される長さに形成される場合と、複数本を連
結してタイヤに装着される長さになる場合とがあり、図
1では複数本連結タイプを示している。
【0017】このタイヤ滑り止め具1Aは、前記短繊維
がネット形状の線分に沿って配向されており、この配向
は、タイヤ滑り止め具1Aを射出成形する際に、弾性材
料をネット形状の線分に沿って流すことにより達成され
ている。即ち、前記短繊維の配向は、成形金型に弾性材
料を射出するとき、ロープ掛止具用係止部2側から流入
させると、ロープ掛止具用係止部2から接地部4側へ向
かう方向となり、接地部4側から流入させると、接地部
4からロープ掛止具用係止部2側へ向かう方向となり、
前後一方の連結部3側から流入させると、その連結部3
から他方連結部3に向かう方向となり、それらの内のひ
とつ又は複数の部位から流入させることにより、短繊維
の配向を所要の方向に設定することができる。
がネット形状の線分に沿って配向されており、この配向
は、タイヤ滑り止め具1Aを射出成形する際に、弾性材
料をネット形状の線分に沿って流すことにより達成され
ている。即ち、前記短繊維の配向は、成形金型に弾性材
料を射出するとき、ロープ掛止具用係止部2側から流入
させると、ロープ掛止具用係止部2から接地部4側へ向
かう方向となり、接地部4側から流入させると、接地部
4からロープ掛止具用係止部2側へ向かう方向となり、
前後一方の連結部3側から流入させると、その連結部3
から他方連結部3に向かう方向となり、それらの内のひ
とつ又は複数の部位から流入させることにより、短繊維
の配向を所要の方向に設定することができる。
【0018】短繊維には、レーヨン、ポリアミド系繊
維、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリ
ウレタン系弾性繊維、綿、羊毛、ガラス繊維、カーボン
繊維、ロックウール、アスベスト等の有機、無機の各種
繊維が用いられ、弾性材料との間に接着処理を施すこと
が好ましい。短繊維は0.5〜50mmの長さのもの
を、1〜30%重量部混合分散されている。
維、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリ
ウレタン系弾性繊維、綿、羊毛、ガラス繊維、カーボン
繊維、ロックウール、アスベスト等の有機、無機の各種
繊維が用いられ、弾性材料との間に接着処理を施すこと
が好ましい。短繊維は0.5〜50mmの長さのもの
を、1〜30%重量部混合分散されている。
【0019】図3、4において、第2実施形態のタイヤ
滑り止め具1Bは、合成ゴム、天然ゴム、合成樹脂等の
非金属の弾性材料に短繊維を混入し、2列のラダー形状
部を組み込んだネット形状に形成されており、スチール
等の補強芯材は存在しない。前記タイヤ滑り止め具1B
は、複数本連結タイプを示しており、タイヤ滑り止め具
1Aと比較して、ネット形状及び係止部2の形状が異な
り、補強必要部の厚肉部分は局部的となり、その他は略
同様である。
滑り止め具1Bは、合成ゴム、天然ゴム、合成樹脂等の
非金属の弾性材料に短繊維を混入し、2列のラダー形状
部を組み込んだネット形状に形成されており、スチール
等の補強芯材は存在しない。前記タイヤ滑り止め具1B
は、複数本連結タイプを示しており、タイヤ滑り止め具
1Aと比較して、ネット形状及び係止部2の形状が異な
り、補強必要部の厚肉部分は局部的となり、その他は略
同様である。
【0020】図5〜7は、スパイクピン8の3実施形態
を示しており、図5のスパイクピン8Aはシャンク部8
aと一体のフランジ部8bの外周の下縁を丸く面取りし
たものであり、図6のスパイクピン8Bはフランジ部8
bの外周の上下縁を共に丸く面取りし、外周面が断面円
弧状としたものであり、図7のスパイクピン8Cはフラ
ンジ部8bの外周の下縁を丸く面取りし、かつフランジ
部8bの下面を球面に仕上げたものである。
を示しており、図5のスパイクピン8Aはシャンク部8
aと一体のフランジ部8bの外周の下縁を丸く面取りし
たものであり、図6のスパイクピン8Bはフランジ部8
bの外周の上下縁を共に丸く面取りし、外周面が断面円
弧状としたものであり、図7のスパイクピン8Cはフラ
ンジ部8bの外周の下縁を丸く面取りし、かつフランジ
部8bの下面を球面に仕上げたものである。
【0021】なお、シャンク部8aとフランジ部8bと
の直径比率は、1.5〜3.0倍程度が好ましい。この
ように、スパイクピン8のフランジ部8bの外周に面取
りを施すことにより、走行中にフランジ部8bの外周か
らタイヤ滑り止め具1の底へ至る亀裂の発生を防止する
ことができる。
の直径比率は、1.5〜3.0倍程度が好ましい。この
ように、スパイクピン8のフランジ部8bの外周に面取
りを施すことにより、走行中にフランジ部8bの外周か
らタイヤ滑り止め具1の底へ至る亀裂の発生を防止する
ことができる。
【0022】前記スパイクピン8は、タイヤ滑り止め具
1が短繊維入りのために伸びが小さく走行中のピン抜け
が少ないので、接着処理をしてもしなくてもよいが、車
重が重い、高速走行する等の走行条件がきつい場合は、
亜鉛、クロムによる防錆と表面粗面化処理をした後に、
加硫接着材を塗布したものを使用することが好ましい。
1が短繊維入りのために伸びが小さく走行中のピン抜け
が少ないので、接着処理をしてもしなくてもよいが、車
重が重い、高速走行する等の走行条件がきつい場合は、
亜鉛、クロムによる防錆と表面粗面化処理をした後に、
加硫接着材を塗布したものを使用することが好ましい。
【0023】図8、9は前記タイヤ滑り止め具1Aの製
造装置として、インシュレーテッドランナ方式の射出成
形金型7Aを示しており、金型7は上下に配置された割
り型7Dと割り型7Uとを有し、下割り型7Dにはタイ
ヤ滑り止め具1Aを形造るキャビティAが形成され、上
割り型7UにはキャビティAを閉鎖する面12、複数本
のホットランナ13、各ホットランナ13の先端をキャ
ビティAに接続するゲート9、及び全ホットランナ13
に溶融弾性材料を供給するノズル口16等が形成されて
いる。
造装置として、インシュレーテッドランナ方式の射出成
形金型7Aを示しており、金型7は上下に配置された割
り型7Dと割り型7Uとを有し、下割り型7Dにはタイ
ヤ滑り止め具1Aを形造るキャビティAが形成され、上
割り型7UにはキャビティAを閉鎖する面12、複数本
のホットランナ13、各ホットランナ13の先端をキャ
ビティAに接続するゲート9、及び全ホットランナ13
に溶融弾性材料を供給するノズル口16等が形成されて
いる。
【0024】なお、成形金型7Aには、割り型7Uの上
側にランナストリッパプレートを配置したランナ・ゲー
ト方式、その他を採用してもよい。前記下割り型7Dの
キャビティAには、スパイクピン8のシャンク部8aを
挿入配置する凹状のスパイクピン挿入部6Aが形成され
ており、このスパイクピン挿入部6Aの裏側には薄肉を
挟んで磁石14が設けられ、この磁石14によって挿入
したスパイクピン8を磁着するようになっている。
側にランナストリッパプレートを配置したランナ・ゲー
ト方式、その他を採用してもよい。前記下割り型7Dの
キャビティAには、スパイクピン8のシャンク部8aを
挿入配置する凹状のスパイクピン挿入部6Aが形成され
ており、このスパイクピン挿入部6Aの裏側には薄肉を
挟んで磁石14が設けられ、この磁石14によって挿入
したスパイクピン8を磁着するようになっている。
【0025】前記上割り型7Uの閉鎖面12には、スパ
イクピン8に対向して膨出部を形成するための凹部12
aが形成され、この凹部12aの略中央に磁石14によ
って磁着されたスパイクピン8のフランジ部8bと当接
する突起部15が設けられている。この突起部15は、
スパイクピン8を上から押さえ付けて、射出成形時の弾
性材料の流動によって移動しないようにしている。前記
突起部15は、上割り型7Uと一体成形してもよいが、
別体のピンを差し込む、又は螺合することにより形成さ
れている。
イクピン8に対向して膨出部を形成するための凹部12
aが形成され、この凹部12aの略中央に磁石14によ
って磁着されたスパイクピン8のフランジ部8bと当接
する突起部15が設けられている。この突起部15は、
スパイクピン8を上から押さえ付けて、射出成形時の弾
性材料の流動によって移動しないようにしている。前記
突起部15は、上割り型7Uと一体成形してもよいが、
別体のピンを差し込む、又は螺合することにより形成さ
れている。
【0026】また、前記下割り型7Dには、ロープ掛止
具用係止部対応位置2A及び連結部対応位置3Aの外側
方に湯溜まり部17が形成されており、上割り型7Uの
各ホットランナ13の先端のゲート9はこの湯溜まり部
17に対応していて、型締め時に互いに連通する。この
金型7Aによって成形されるタイヤ滑り止め具1Aは、
ロープ掛止具10及び連結具11を備えていないものと
なり、ロープ掛止具10及び連結具11は成形後に係止
部2及び係合部5に係合してカシメて取り付けることに
なる。
具用係止部対応位置2A及び連結部対応位置3Aの外側
方に湯溜まり部17が形成されており、上割り型7Uの
各ホットランナ13の先端のゲート9はこの湯溜まり部
17に対応していて、型締め時に互いに連通する。この
金型7Aによって成形されるタイヤ滑り止め具1Aは、
ロープ掛止具10及び連結具11を備えていないものと
なり、ロープ掛止具10及び連結具11は成形後に係止
部2及び係合部5に係合してカシメて取り付けることに
なる。
【0027】図10、11は第2実施形態の射出成形金
型7Bを示しており、金型7Bの下割り型7Dには、ロ
ープ掛止具用係止部対応位置2Aに溝10Aが、連結部
3の連結具用係合部対応位置5Aに溝11Aがそれぞれ
形成されている。前記溝10A、11AはキャビティA
の線分と略直交する方向になっており、射出成形前の型
開き時に、溝10Aにはロープ掛止具10が配置され、
溝11Aには連結具11が配置される。
型7Bを示しており、金型7Bの下割り型7Dには、ロ
ープ掛止具用係止部対応位置2Aに溝10Aが、連結部
3の連結具用係合部対応位置5Aに溝11Aがそれぞれ
形成されている。前記溝10A、11AはキャビティA
の線分と略直交する方向になっており、射出成形前の型
開き時に、溝10Aにはロープ掛止具10が配置され、
溝11Aには連結具11が配置される。
【0028】前記下割り型7Dの裏面の溝10A、11
Aに対応した位置に、前記スパイクピン8を磁着してお
く磁石を設けておくことが好ましい。また、上割り型7
Uにロープ掛止具10及び連結具11の一部を配置する
溝を形成してもよい。さらに、ロープ掛止具10及び連
結具11は、弾性材料が流動する丸めた部分をリング状
に形成しておいて、丸めた部分から弾性材料が流れ出な
いようにしておくことが好ましい。
Aに対応した位置に、前記スパイクピン8を磁着してお
く磁石を設けておくことが好ましい。また、上割り型7
Uにロープ掛止具10及び連結具11の一部を配置する
溝を形成してもよい。さらに、ロープ掛止具10及び連
結具11は、弾性材料が流動する丸めた部分をリング状
に形成しておいて、丸めた部分から弾性材料が流れ出な
いようにしておくことが好ましい。
【0029】前記下割り型7Dには、ゲート9が対向し
ていない連結部対応位置3Aの外方に湯溜まり部を形成
しておくことが好ましく、そのようにすれば、射出成形
時の弾性材料が一方の連結部対応位置3Aから他方の連
結部対応位置3AまでキャビティAの全線分内を確実に
流動しかつ充填するのに役立つ。上割り型7Uの各ホッ
トランナ13及びその先端のゲート9は、割り型の半分
にだけ形成されており、ゲート9は一方の連結部3にの
み対応していて、キャビティAの前後方向一端から他端
に向けて弾性材料を流すようになっている。
ていない連結部対応位置3Aの外方に湯溜まり部を形成
しておくことが好ましく、そのようにすれば、射出成形
時の弾性材料が一方の連結部対応位置3Aから他方の連
結部対応位置3AまでキャビティAの全線分内を確実に
流動しかつ充填するのに役立つ。上割り型7Uの各ホッ
トランナ13及びその先端のゲート9は、割り型の半分
にだけ形成されており、ゲート9は一方の連結部3にの
み対応していて、キャビティAの前後方向一端から他端
に向けて弾性材料を流すようになっている。
【0030】但し、ホットランナ13及びその先端のゲ
ート9を図10の上下に対称に形成して両方の連結部3
から前後中央に向けて弾性材料を流すようにしてもよ
い。図12は第3実施形態の射出成形金型7Cを示して
おり、金型7Cの上割り型7Uの各ホットランナ13の
先端のゲート9は、下割り型7Dの連結部対応位置3A
と接地部対応位置4Aの各線分に対応していて、キャビ
ティAの前後方向一端と中途部とから複合的に弾性材料
を流すようになっている。
ート9を図10の上下に対称に形成して両方の連結部3
から前後中央に向けて弾性材料を流すようにしてもよ
い。図12は第3実施形態の射出成形金型7Cを示して
おり、金型7Cの上割り型7Uの各ホットランナ13の
先端のゲート9は、下割り型7Dの連結部対応位置3A
と接地部対応位置4Aの各線分に対応していて、キャビ
ティAの前後方向一端と中途部とから複合的に弾性材料
を流すようになっている。
【0031】第3実施形態の金型7Cの下割り型7Dに
おいても、ロープ掛止具用係止部対応位置2A及び連結
部3の連結具用係合部対応位置5Aの外側方に、金型7
Aと同様な湯溜まり部17を形成しておくことが好まし
く、この場合の湯溜まり部17は、各対応位置2A、5
Aで流動してきた弾性材料が合流することになるが、そ
の合流地点での材料のぶつかりあいを減少させて、流れ
をよくして確実な充填をするのに役立つ。
おいても、ロープ掛止具用係止部対応位置2A及び連結
部3の連結具用係合部対応位置5Aの外側方に、金型7
Aと同様な湯溜まり部17を形成しておくことが好まし
く、この場合の湯溜まり部17は、各対応位置2A、5
Aで流動してきた弾性材料が合流することになるが、そ
の合流地点での材料のぶつかりあいを減少させて、流れ
をよくして確実な充填をするのに役立つ。
【0032】なお、接地部対応位置4Aの代わりに、ゲ
ート9を係止部対応位置2A又は湯溜まり部17に対応
させてもよい。次に、前記成形金型7を用いたタイヤ滑
り止め具の製造方法について説明する。上下割り型7
D、7Uを開いて、下割り型7Dのスパイクピン挿入部
6Aにスパイクピン8を配置し、金型7Bでは更に、溝
10A、11Aにロープ掛止具10と連結具11とをそ
れぞれ配置し、上下割り型7D、7Uを閉じる。
ート9を係止部対応位置2A又は湯溜まり部17に対応
させてもよい。次に、前記成形金型7を用いたタイヤ滑
り止め具の製造方法について説明する。上下割り型7
D、7Uを開いて、下割り型7Dのスパイクピン挿入部
6Aにスパイクピン8を配置し、金型7Bでは更に、溝
10A、11Aにロープ掛止具10と連結具11とをそ
れぞれ配置し、上下割り型7D、7Uを閉じる。
【0033】その後、短繊維を混入した弾性材料を上割
り型7Uのノズル口16から注入し、複数本のホットラ
ンナ13を通して各ゲート9からキャビティA内に弾性
材料を射出する。キャビティA内に射出された弾性材料
は、キャビティAのネット形状の各線分内を流動し、短
繊維を線分に沿って配向しながら、連結部対応位置3
A、接地部対応位置4A、係合部対応位置5A、スパイ
クピン挿入部6A等に流れ、各部位を充填し、更にキャ
ビティA全域を充填する。
り型7Uのノズル口16から注入し、複数本のホットラ
ンナ13を通して各ゲート9からキャビティA内に弾性
材料を射出する。キャビティA内に射出された弾性材料
は、キャビティAのネット形状の各線分内を流動し、短
繊維を線分に沿って配向しながら、連結部対応位置3
A、接地部対応位置4A、係合部対応位置5A、スパイ
クピン挿入部6A等に流れ、各部位を充填し、更にキャ
ビティA全域を充填する。
【0034】ゲート9から射出された弾性材料は、金型
7Aでは、まず湯溜まり部17に入ってからキャビティ
Aの係止部対応位置2A内に流入し、係止部対応位置2
Aから接地部対応位置4A側へ流動し、金型7Bでは、
キャビティAの一方又は両方の連結部対応位置3Aから
入って、接地部対応位置4A及び係止部対応位置2A等
を通り、かつロープ掛止具10及び連結具11の丸め部
分を通って、他方の連結部対応位置3A側へ流動し、金
型7Cでは、キャビティAの連結部対応位置3A及び接
地部対応位置4Aから入って、接地部対応位置4A及び
係止部対応位置2A側へ流動し、短繊維は各部での弾性
材料の流れ方向に配向される。
7Aでは、まず湯溜まり部17に入ってからキャビティ
Aの係止部対応位置2A内に流入し、係止部対応位置2
Aから接地部対応位置4A側へ流動し、金型7Bでは、
キャビティAの一方又は両方の連結部対応位置3Aから
入って、接地部対応位置4A及び係止部対応位置2A等
を通り、かつロープ掛止具10及び連結具11の丸め部
分を通って、他方の連結部対応位置3A側へ流動し、金
型7Cでは、キャビティAの連結部対応位置3A及び接
地部対応位置4Aから入って、接地部対応位置4A及び
係止部対応位置2A側へ流動し、短繊維は各部での弾性
材料の流れ方向に配向される。
【0035】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、種々変形することができる。例えば、
タイヤ滑り止め具1の形状はラダー形状部のないネット
形状、ラダー形状部が1列又はラダー形状部が主体の形
状等でもよく、各実施形態の各部の組み合わせを変更し
てもよい。また、射出成形金型7は、図13に示すよう
に、下割り型7Dの一部を取り替えることにより、長さ
の異なる複数種類のタイヤ滑り止め具1を形成できるよ
うにしたものでもよい。
るものではなく、種々変形することができる。例えば、
タイヤ滑り止め具1の形状はラダー形状部のないネット
形状、ラダー形状部が1列又はラダー形状部が主体の形
状等でもよく、各実施形態の各部の組み合わせを変更し
てもよい。また、射出成形金型7は、図13に示すよう
に、下割り型7Dの一部を取り替えることにより、長さ
の異なる複数種類のタイヤ滑り止め具1を形成できるよ
うにしたものでもよい。
【0036】即ち、図13の金型は、金型7Aの下割り
型7Dを前後両端部と中央との3部分に分割構成し、型
枠18に嵌め又は取り付けたものであり、前後各端部の
型7dはキャビティAを実線で示す短いものと2点鎖線
で示す長いものと2種類用意されている。上割り型7U
は2種類の型7dに共用できるように、連結部対応位置
3Aに連通するホットランナ13に2つのゲート9を形
成し、使用しないゲート9は閉鎖するようになってい
る。
型7Dを前後両端部と中央との3部分に分割構成し、型
枠18に嵌め又は取り付けたものであり、前後各端部の
型7dはキャビティAを実線で示す短いものと2点鎖線
で示す長いものと2種類用意されている。上割り型7U
は2種類の型7dに共用できるように、連結部対応位置
3Aに連通するホットランナ13に2つのゲート9を形
成し、使用しないゲート9は閉鎖するようになってい
る。
【0037】この金型7によれば、型7dを取り替える
だけで、図1、3に示すタイヤ滑り止め具1A、1B
と、図14に示す前後端部が長く(又は短くともよい)
なったタイヤ滑り止め具1Cとを製造することができ、
このタイヤ滑り止め具1Cの製造にも、前述の短繊維の
配向を伴う射出成形ができる。図15、16は、連結部
のない環状のタイヤ滑り止め具及びその製造装置の例を
示している。
だけで、図1、3に示すタイヤ滑り止め具1A、1B
と、図14に示す前後端部が長く(又は短くともよい)
なったタイヤ滑り止め具1Cとを製造することができ、
このタイヤ滑り止め具1Cの製造にも、前述の短繊維の
配向を伴う射出成形ができる。図15、16は、連結部
のない環状のタイヤ滑り止め具及びその製造装置の例を
示している。
【0038】環状タイヤ滑り止め具1Dは、前記タイヤ
滑り止め具1Aと同様に、弾性材料に短繊維を混入し、
ラダー形状部を主体にした形状に形成されており、スチ
ール等の補強芯材は存在しなく、中央の接地部4及び左
右両側部を有し、前後端がない。左右両側端には係止部
2が形成されていて、ロープ掛止具10が係止されてお
り、接地部4にはスパイクピンを埋設してもしていなく
てもよい。
滑り止め具1Aと同様に、弾性材料に短繊維を混入し、
ラダー形状部を主体にした形状に形成されており、スチ
ール等の補強芯材は存在しなく、中央の接地部4及び左
右両側部を有し、前後端がない。左右両側端には係止部
2が形成されていて、ロープ掛止具10が係止されてお
り、接地部4にはスパイクピンを埋設してもしていなく
てもよい。
【0039】製造装置の射出成形金型7Eは、複数個で
環状のキャビティAを形成する割り外型21と、キャビ
ティAを閉鎖する環状の内型22とを有し、内型22は
中央にノズル口16を有し、リブ状部分に形成されたホ
ットランナ13を介して、ゲート9からキャビティAへ
弾性材料を注入するように構成されている。この射出成
形金型7Eによれば、環状のタイヤ滑り止め具1Dを1
回で成形でき、各線分に沿う方向の短繊維の配向も可能
であり、タイヤ滑り止め具1Dは周方向にも幅方向にも
伸縮できるので、金型7Eからの取り出しも、タイヤ2
3への着脱も容易にできる。
環状のキャビティAを形成する割り外型21と、キャビ
ティAを閉鎖する環状の内型22とを有し、内型22は
中央にノズル口16を有し、リブ状部分に形成されたホ
ットランナ13を介して、ゲート9からキャビティAへ
弾性材料を注入するように構成されている。この射出成
形金型7Eによれば、環状のタイヤ滑り止め具1Dを1
回で成形でき、各線分に沿う方向の短繊維の配向も可能
であり、タイヤ滑り止め具1Dは周方向にも幅方向にも
伸縮できるので、金型7Eからの取り出しも、タイヤ2
3への着脱も容易にできる。
【0040】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、タイヤ滑
り止め具1は、混入した短繊維が射出成形により弾性材
料流れ方向に配向されているので、全域において強度が
十分に向上され、補強芯材が不要になり、工数及び部品
点数が少なく、成形が短い時間ででき、製造コストを低
減できる(請求項1、4)。
り止め具1は、混入した短繊維が射出成形により弾性材
料流れ方向に配向されているので、全域において強度が
十分に向上され、補強芯材が不要になり、工数及び部品
点数が少なく、成形が短い時間ででき、製造コストを低
減できる(請求項1、4)。
【0041】また、タイヤ滑り止め具1の短繊維の配向
を、ロープ掛止具用係止部2から接地部4側へ向かう方
向にした場合、ロープ掛止具用係止部2における弾性材
料の流れをスムーズにして配向状態を良好にし、その部
分の強度向上をより確保でき、接地部4からロープ掛止
具用係止部2側へ向かう方向にした場合、接地部4にお
ける弾性材料の流れをスムーズにして配向状態を良好に
し、その部分の強度向上をより確保でき、前後一方の連
結部3から他方連結部3に向かう方向にした場合、タイ
ヤ滑り止め具の略全域にわたって略均一な強度を得るこ
とができる(請求項2)。
を、ロープ掛止具用係止部2から接地部4側へ向かう方
向にした場合、ロープ掛止具用係止部2における弾性材
料の流れをスムーズにして配向状態を良好にし、その部
分の強度向上をより確保でき、接地部4からロープ掛止
具用係止部2側へ向かう方向にした場合、接地部4にお
ける弾性材料の流れをスムーズにして配向状態を良好に
し、その部分の強度向上をより確保でき、前後一方の連
結部3から他方連結部3に向かう方向にした場合、タイ
ヤ滑り止め具の略全域にわたって略均一な強度を得るこ
とができる(請求項2)。
【0042】さらに、タイヤ滑り止め具1のロープ掛止
具用係止部2、連結部3の連結具用係合部5、又は接地
部4のスパイクピン埋設部6の内の少なくともひとつを
厚肉にしているので、厚肉にした部分の強度を十分に向
上でき、局部的虚弱部分を補強することができる(請求
項3)。また製造方法においては、ロープ掛止具10及
び/又は連結具11をタイヤ滑り止め具成形と同時に取
り付けることができ、手作業によるそれらの取り付け工
程を省略することができ、また、それらの取り付けも容
易にできる(請求項5)。
具用係止部2、連結部3の連結具用係合部5、又は接地
部4のスパイクピン埋設部6の内の少なくともひとつを
厚肉にしているので、厚肉にした部分の強度を十分に向
上でき、局部的虚弱部分を補強することができる(請求
項3)。また製造方法においては、ロープ掛止具10及
び/又は連結具11をタイヤ滑り止め具成形と同時に取
り付けることができ、手作業によるそれらの取り付け工
程を省略することができ、また、それらの取り付けも容
易にできる(請求項5)。
【0043】さらに製造装置においては、成形金型7に
対するスパイクピン8の配置が容易かつ確実にでき、射
出成形時の弾性材料の流動にも耐えることができる(請
求項6)。
対するスパイクピン8の配置が容易かつ確実にでき、射
出成形時の弾性材料の流動にも耐えることができる(請
求項6)。
【図1】本発明のタイヤ滑り止め具の第1実施形態の平
面図である。
面図である。
【図2】図1のX−X線断面図である。
【図3】本発明のタイヤ滑り止め具の第2実施形態の平
面図である。
面図である。
【図4】図3のY−Y線断面図である。
【図5】スパイクピンの第1実施形態を示す正面図であ
る。
る。
【図6】スパイクピンの第2実施形態を示す正面図であ
る。
る。
【図7】スパイクピンの第3実施形態を示す正面図であ
る。
る。
【図8】タイヤ滑り止め具製造装置の第1実施形態の一
部断面平面図である。
部断面平面図である。
【図9】図8の縦断面図である。
【図10】タイヤ滑り止め具製造装置の第2実施形態の
一部断面平面図である。
一部断面平面図である。
【図11】図10の縦断面図である。
【図12】タイヤ滑り止め具製造装置の第3実施形態の
平面図である。
平面図である。
【図13】タイヤ滑り止め具製造装置の変形例を示す一
部断面平面図である。
部断面平面図である。
【図14】長さの異なるタイヤ滑り止め具を示す平面図
である。
である。
【図15】環状のタイヤ滑り止め具の例を示す斜視図で
ある。
ある。
【図16】環状のタイヤ滑り止め具製造装置を示す平面
図である。
図である。
1 タイヤ滑り止め具 2 係止部 2A ロープ掛止具用係止部対応位置 3 連結部 3A 連結部対応位置 4 接地部 4A 接地部対応位置 5 係合部 5A 連結具用係合部対応位置 6 スパイクピン埋設部 6A スパイクピン挿入部 7 成形金型 7D 下割り型 7U 上割り型 8 スパイクピン 9 ゲート 10 ロープ掛止具 11 連結具 12 閉鎖面 13 ホットランナ 14 磁石 15 突起部 A キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29L 31:00
Claims (6)
- 【請求項1】 短繊維を混入した弾性材料でネット形状
又はラダー形状に形成されていて、左右各側端のロープ
掛止具用係止部(2)、前後各端の連結部(3)及び中
央の接地部(4)を有し、1本で又は複数本を連結して
タイヤに装着されるタイヤ滑り止め具において、 射出成形により弾性材料流れ方向に短繊維を配向してい
ることを特徴とするタイヤ滑り止め具。 - 【請求項2】 前記短繊維の配向は、ロープ掛止具用係
止部(2)から接地部(4)側へ向かう方向、接地部
(4)からロープ掛止具用係止部(2)側へ向かう方
向、又は前後一方の連結部(3)から他方連結部(3)
に向かう方向の内の少なくともひとつの方向に設定して
いることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ滑り止め
具。 - 【請求項3】 ロープ掛止具用係止部(2)、連結部
(3)の連結具用係合部(5)、又は接地部(4)のス
パイクピン埋設部(6)の内の少なくともひとつを厚肉
にしていることを特徴とする請求項1又は2に記載のタ
イヤ滑り止め具。 - 【請求項4】 短繊維を混入した弾性材料でネット形状
又はラダー形状に形成されていて、左右各側端のロープ
掛止具用係止部(2)、前後各端の連結部(3)及び中
央の接地部(4)を有し、1本で又は複数本を連結して
タイヤに装着されるタイヤ滑り止め具の製造方法におい
て、 射出成形用金型(7)のキャビティ(A)内にスパイク
ピン(8)を配置しておいて、キャビティ(A)内に複
数のゲート(9)から弾性材料を射出して、短繊維を弾
性材料流れ方向に配向することを特徴とするタイヤ滑り
止め具の製造方法。 - 【請求項5】 弾性材料射出前に、金型(7)のキャビ
ティ(A)のロープ掛止具用係止部対応位置(2A)に
ロープ掛止具(10)を、及び/又は連結具用係合部対
応位置(5A)に連結具(11)を配置しておくことを
特徴とする請求項4に記載のタイヤ滑り止め具の製造方
法。 - 【請求項6】 短繊維を混入した弾性材料でネット形状
又はラダー形状に形成されていて、左右各側端のロープ
掛止具用係止部(2)、前後各端の連結部(3)及び中
央の接地部(4)を有し、1本で又は複数本を連結して
タイヤに装着されるタイヤ滑り止め具の製造装置におい
て、 射出成形用金型(7)の一方の割り型(7D)にキャビ
ティ(A)を形成し、他方の割り型(7U)にキャビテ
ィ(A)を閉鎖する面(12)、ホットランナ(13)
及びホットランナ(13)をキャビティ(A)に接続す
る複数のゲート(9)を形成し、前記一方の割り型(7
D)のキャビティ(A)にスパイクピン挿入部(6A)
を形成しかつその裏側にスパイクピン(8)を磁着する
磁石(14)を設け、他方の割り型(7U)の面(1
2)にスパイクピン埋設部対応位置(6A)のスパイク
ピン(8)と当接する突起部(15)を有することを特
徴とするタイヤ滑り止め具の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP383497A JPH10193937A (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | タイヤ滑り止め具、滑り止め具の製造方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP383497A JPH10193937A (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | タイヤ滑り止め具、滑り止め具の製造方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10193937A true JPH10193937A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11568229
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP383497A Pending JPH10193937A (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | タイヤ滑り止め具、滑り止め具の製造方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10193937A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001206030A (ja) * | 2000-01-26 | 2001-07-31 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 非金属製タイヤ用滑り止め装置 |
GB2535801A (en) * | 2015-02-27 | 2016-08-31 | Printed Structures Ltd | Composite product and method |
-
1997
- 1997-01-13 JP JP383497A patent/JPH10193937A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001206030A (ja) * | 2000-01-26 | 2001-07-31 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 非金属製タイヤ用滑り止め装置 |
JP4513151B2 (ja) * | 2000-01-26 | 2010-07-28 | 横浜ゴム株式会社 | 非金属製タイヤ用滑り止め装置 |
GB2535801A (en) * | 2015-02-27 | 2016-08-31 | Printed Structures Ltd | Composite product and method |
US10562240B2 (en) | 2015-02-27 | 2020-02-18 | Printed Structures Limited | Method of making a composite product |
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