JP2001030720A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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- B60C11/03—Tread patterns
- B60C11/12—Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
- B60C11/1204—Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe
- B60C2011/1213—Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe sinusoidal or zigzag at the tread surface
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Abstract
供すること。 【解決手段】 一方の陸部端から陸部中央区域に向かっ
て延びるサイプと他方の陸部端から陸部中央区域に向か
って延びるサイプ(サイプ24,28,32,36)と
を互いに相反する方向に傾斜させ、さらに、陸部中央区
域においてタイヤ軸方向に互いにオーバラップさせる。
これにより、陸部中央域におけるサイプエッジ成分(サ
イプ密度)を陸部周辺域(陸部端付近)よりも向上でき
る。氷上走行時において水膜の発生しやすい陸部中央域
のサイプ密度が増加するので、氷上でのブレーキ、トラ
クション性を向上することができる。
Description
空気入りタイヤに係り、特に、氷上性能に優れた空気入
りタイヤに関する。
所謂スタッドレスタイヤの従来知られているサイピング
としては、図3に示すように、陸部のタイヤ回転方向側
の陸部端に対してほぼ平行に、ジグザグ(あるいはスト
レート)のサイプ100を配置するものが代表的であ
る。
サイピングの方法では、ある一定方向のサイプエッジは
多いが、その反面、全くサイプエッジが零になる角度も
存在する。
及びトラクション性には有効だが、コーナリング性能に
対しては従来のサイピング法は有効ではなかった。
ーキ性能向上のためにブロック中央域のサイプ密度を上
げようとすると、サイプ間隔が狭く成り過ぎ、ブロック
剛性の低下を招き、一般道でのドライ及びウエット操縦
安定性、摩耗等に悪影響を与える問題がある。
クの倒れ込みにより接地面積が低下し、氷上性能も悪化
する。また、サイプ間隔が狭いと、製造不良(ベア、欠
け等)も発生し易くなる。
ング法による上記のような問題を解消し、氷雪上性能、
特に、高い氷上性能の得られる空気入りタイヤを提供す
ることが目的である。
は、複数の交差する溝により区画される複数のブロック
状の陸部をトレッド踏面部に備え、前記陸部にはタイヤ
軸方向両側の陸部端から各々タイヤ軸方向に対して傾斜
して延びると共に、前記陸部のタイヤ軸方向両側区域に
おいてはタイヤ周方向隣接間では互いに略平行に配置さ
れた複数のサイプを備えた空気入りタイヤであって、一
方の陸部端から延びる前記サイプと他方の陸部端から延
びる前記サイプとが対を成すと共に、互いに相反する方
向に傾斜して陸部中央に向かって延び、かつ陸部中央区
域においてタイヤ軸方向に互いにオーバラップして終端
していることを特徴としている。
作用を説明する。
数の交差する溝により区画される複数のブロック状の陸
部をトレッド踏面部に設け(所謂、ブロックパター
ン)、陸部に複数本のサイプを形成することにより、高
い氷雪上性能を得ることができる。
びるサイプと他方の陸部端から延びるサイプとが互いに
相反する方向に傾斜して陸部中央に向かって延びている
ため、一方の陸部端から延びるサイプに平行の方向(サ
イプエッジが効かない方向。)からの入力でも、他方の
陸部端から延びるサイプには有効(サイプエッジが効
く。)となり、何れの方向からの入力に対してもサイプ
エッジを効かすことができる。そのため、サイプエッジ
の特に効く、氷上でのコーナリング性能を向上させるこ
とができる。
端から延びるサイプと他方の陸部端から延びるサイプと
をタイヤ軸方向に互いにオーバラップして終端させるこ
とで、陸部中央域におけるサイプエッジ成分(サイプ密
度)を陸部周辺域(陸部端付近)よりも向上できる。
しやすい陸部の陸部中央域のサイプ密度が増加し(エッ
ジ成分の増加及び水膜吸収性の増加となる。)、氷上で
のブレーキ、トラクション性を向上することができる。
プ間隔は従来のサイピング方法よりも疎にすることが可
能となるため、陸部の剛性も十分に確保することが出
来、詳しくは陸部周辺域の剛性を確保しつつ、陸部中央
域の剛性を低下させることができ、陸部の倒れ込みを抑
えて接地面積を確保することができるため、一般道での
ドライ、ウエット操縦安定性も従来より向上させること
ができる。
の空気入りタイヤにおいて、前記サイプは、複数回屈曲
して延びており、終端付近では略直線状に形成されてい
ることを特徴としている。
作用を説明する。
部に設けたサイプが複数回屈曲している、例えば、ジグ
ザグ形状、波形形状であるので、サイプエッジ総延長を
増加でき、氷上における水膜をより効率的に吸収するこ
とができる。また、タイヤ周方向及び幅方向ともにエッ
ジ成分を増加できるので、特にコーナリング性能に有効
となる。
近)で終端部付近を略直線状にすることにより、陸部に
対するサイプの終端部角度(陸部端に対する)を陸部端
付近においてほぼ均一にでき、偏摩耗を抑制することが
できる。また、サイプは、中央域で終端部付近を略直線
状にすることにより、サイプが全て複数回屈曲したとき
よりも接地時に開き易くなり、開いたサイプに雪が入り
込み(サイプが雪に食いつく)、これにより雪上性能を
向上することができる。
請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記トレッ
ド踏面部の幅方向両側区域に配置される前記陸部に形成
された前記サイプのタイヤ周方向に対する傾斜角度は、
前記トレッド踏面部の幅方向中央区域に配置される前記
陸部に形成された前記サイプのタイヤ軸方向に対する傾
斜角度よりも大きいことを特徴としている。
作用を説明する。
ョルダー付近においては、タイヤ周方向に対するサイプ
の角度を幅方向中央区域に比較して大きくすることで
(即ち、タイヤ軸方向に近づけること。)、ショルダー
付近で生じやすい偏摩耗を抑制することができる。
3分割した中央の領域が幅方向中央区域、その両側の領
域が幅方向両側区域である。
求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
幅広の溝で区分した前記陸部を前記幅広の溝よりも溝幅
が狭い周方向に延びる幅狭の溝で分割し、前記幅狭の溝
の溝幅を0.5〜6mmに設定したことを特徴としてい
る。
作用を説明する。
部中央域の排水性が低下する虞れがあるので、このよう
な場合には、溝幅が0.5〜6mmに設定した周方向に延
びる幅狭の溝で陸部を2分割することが好ましい。
向に延びるエッジ成分が増加し、氷雪上でのコーナリン
グ性能が向上する。
性が低下する虞れがある。
排水性は向上するものの、分割した陸部が小さくなり、
該陸部の剛性が低下する。
求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記サイプのオーバーラップ寸法は、2〜15mmの範囲
内であることを特徴としている。
作用を説明する。
なると陸部の中央域においてサイプ密度を密にできなく
なる。
の大きいタイヤ)でもサイプのオーバーラップ寸法は1
5mm以下が好ましい。この理由は、タイヤ軸方向の一方
の陸部端から延びるサイプと他方の陸部端から延びるサ
イプとが互いに相反する方向に傾斜している場合、互い
のサイプが交差または連結しないようにするには、タイ
ヤ周方向のサイプ間隔を大きくする必要がある。しか
し、サイプ間隔を大きくすると、陸部内に配置するサイ
プ数が減る問題がある。このため、サイプ数を減らさな
いようにするには、サイプのタイヤ周方向に対する角度
を90°に近づける、即ち、サイプをタイヤ軸方向に近
づける必要があるが、サイプをタイヤ軸方向に近づける
と氷上でのコーナリング性が低下する。したがって、サ
イプのオーバーラップ寸法は15mm以下が好ましい。
の空気入りタイヤにおいて、前記サイプのオーバーラッ
プ寸法は、3〜10mmの範囲内である、ことを特徴とし
ている。
作用を説明する。
の範囲内とすることにより、請求項5の作用効果が最も
発揮できる。
求項6の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記トレッド踏面部の幅方向中央区域に配置された前記
陸部に形成される前記サイプは、タイヤ軸方向に対して
45°〜85°の範囲内で傾斜していることを特徴とし
ている。
作用を説明する。
れた陸部に形成されるサイプのタイヤ軸方向に対する角
度が45°未満になると、タイヤ前後方向(タイヤ周方
向)に効くエッジ成分が不足し、トラクション性及びブ
レーキ性が悪化する。
配置された陸部に形成されるサイプのタイヤ軸方向に対
する角度が85°を越えると、一方の陸部端から延びる
サイプと他方の陸部端から延びるサイプの成す角度が1
80°に近づくため、氷上でのコーナリング性向上のメ
リットが少なくなる。
の空気入りタイヤにおいて、前記トレッド踏面部の幅方
向中央区域に配置された前記陸部に形成される前記サイ
プは、タイヤ軸方向に対して55°〜80°の範囲内で
傾斜していることを特徴としている。
作用を説明する。
せることにより、請求項7の作用効果が最も発揮でき
る。
求項8の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
一方の陸部端から延びる前記サイプと他方の陸部端から
延びる前記サイプとは互いに連結せず、かつ、周方向に
隣接するサイプ同士も連結していないことを特徴として
いる。
作用を説明する。
部端から延びるサイプとは互いに連結し、かつ、周方向
に隣接するサイプ同士を連結すると、連結していないも
のに比較して連結部分の剛性が極度に低下し、陸部内の
剛性の不均一が生じて偏摩耗等を発生する虞れがある。
請求項9の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおい
て、タイヤ周方向に列をなす陸部同士間では、前記複数
のサイプは同方向に配置されていることを特徴としてい
る。
の作用を説明する。
向に隣り合うサイプの間隔が一定となり、陸部の剛性の
不均一による偏摩耗の発生を抑制することができる。ま
た、タイヤ周方向に列をなす陸部においてこのようにす
ることで、周方向に均一に摩耗するようになる。
請求項9に記載の空気入りタイヤにおいて、同一陸部列
内では前記複数のサイプは同方向に配置されているとを
特徴としている。
の作用を説明する。
プを配置することで、タイヤ周方向のどの位置において
も、所定の方向(サイプエッジと交差する方向)に有効
なエッジ効果を得ることができる。
形態を図1及び図2にしたがって説明する。
方向はタイヤ軸方向、矢印A方向はタイヤ回転方向、矢
印B方向はタイヤの進行方向を示している。
タイヤ10のトレッド踏面部12(トレッド踏面部幅
W)には、タイヤ赤道面CLを挟んでタイヤ軸方向両側
にタイヤ周方向に沿って延びる周方向幅広溝14が形成
されており、周方向幅広溝14のタイヤ軸方向外側には
実質的にタイヤ周方向に沿って延びる周方向幅狭溝15
が形成されており、さらに周方向幅狭溝15のタイヤ軸
方向外側には実質的にタイヤ周方向に沿って延びる周方
向幅広溝16が形成されている。
印L方向側のトレッド踏面部端12L及び図1の矢印R
方向側のトレッド踏面部端12Rから各々周方向幅広溝
16と連結する複数の横断溝18が形成され、さらに周
方向幅広溝16と周方向幅狭溝15とを連結する複数の
横断溝19が形成され、周方向幅狭溝15と周方向幅広
溝14とを連結する複数の横断溝20が形成され、タイ
ヤ赤道面CLを挟んで両側の周方向幅狭溝15同士を連
結する複数の横断溝21が形成されている。
ら延びる横断溝18と、矢印R方向側のトレッド踏面部
端12Rから延びる横断溝18とは、各々直線状に形成
され、タイヤ赤道面CLに対して互いに反対方向に傾斜
している。横断溝18がタイヤ周方向となす角度は、4
0°〜90°の範囲内が好ましい。
踏面部端12Lから延びる横断溝18はトレッド踏面部
端12L側よりもタイヤ赤道面CL側が矢印A方向に位
置するように傾斜し、矢印R方向側のトレッド踏面部端
12Rから延びる横断溝18はトレッド踏面部端12R
側よりもタイヤ赤道面CL側が矢印B方向に位置するよ
うに傾斜しており、横断溝18のタイヤ周方向となす角
度が80°に設定されている。
溝16側でジグザグ状に形成され、ショルダー側で直線
状に形成されている。
同じ側の横断溝18と同方向に傾斜しており、タイヤ周
方向となす角度は、横断溝18の角度よりも小さく設定
されている。この横断溝19の側壁面は、中間部分がジ
グザグ状に形成され、両端付近が直線状に形成されてい
る。
同じ側の横断溝19と同方向に傾斜しており、タイヤ周
方向となす角度は、横断溝19よりも小さく設定されて
いる。この横断溝19の側壁面は直線状に形成されてい
る。
9、21とは逆方向に傾斜している。この横断溝21の
側壁面は直線状に形成されている。
方向幅広溝14と横断溝21とで区分される複数の第1
の陸部22の各々には、矢印L方向側の端部からタイヤ
赤道面CLに向けて右上がりに一定角度で傾斜して延び
るサイプ24A、矢印L方向側の端部からタイヤ赤道面
CLに向けて右下がりに一定角度で傾斜して延びるサイ
プ24B、矢印R方向側の端部からタイヤ赤道面CLに
向けて左上がりに一定角度で傾斜して延びるサイプ24
C、矢印R方向側の端部からタイヤ赤道面CLに向けて
左下がりに一定角度で傾斜して延びるサイプ24D、中
央部分で右上がりに一定角度で傾斜するサイプ24E、
サイプ24Eの周方向両側で左上がりに一定角度で傾斜
する短サイプ24Fが形成されている。
は、互いに陸部中央側で連結しないようにタイヤ軸方向
にオーバーラップしている。本実施形態では、サイプ2
4A,24BとサイプE,Dとのオーバーラップ量が
4.5mmである。
C,Dは一部を除き、陸部端に接続する端部付近及び陸
部内で終端する端部付近が各々直線形状であり、中間部
分がジグザグ形状である。
は、互いに陸部中央側で連結しないようにタイヤ軸方向
にオーバーラップしている。
する角度(鋭角側)は70°、サイプ24Bのタイヤ周
方向に対する角度(鋭角側)は70°、サイプ24Cの
タイヤ周方向に対する角度(鋭角側)は70°、サイプ
24Dのタイヤ周方向に対する角度(鋭角側)は70
°、サイプ24Eのタイヤ周方向に対する角度(鋭角
側)は70°、サイプ24Cのタイヤ周方向に対する角
度(鋭角側)は70°である。
5及び横断溝20で区分される第2の陸部26には、周
方向幅広溝14側の端部から陸部中央に向けて横断溝2
0とは反対方向(タイヤ軸方向に対して)に一定角度で
傾斜して延びるサイプ28A、周方向幅狭溝15側の端
部から陸部中央に向けて横断溝20と同方向に一定角度
で傾斜して延びるサイプ28Bが形成されている。
陸部中央側で連結しないようにタイヤ軸方向にオーバー
ラップしている。本実施形態では、サイプ28Aとサイ
プ28Bとのオーバーラップ量が4.5mmである。
は一部を除き、陸部端に接続する端部付近及び陸部内で
終端する端部付近が各々直線形状であり、中間部分がジ
グザグ形状である。
する角度(鋭角側)は78°、サイプ28Bのタイヤ周
方向に対する角度(鋭角側)は57°である。
6及び横断溝19で区分される第3の陸部30には、周
方向幅狭溝15側の端部から陸部中央に向けて横断溝1
9とは反対方向(タイヤ軸方向に対して)に一定角度で
傾斜して延びるサイプ32A、周方向幅広溝16側の端
部から陸部中央に向けて横断溝19と同方向に一定角度
で傾斜して延びるサイプ32Bが形成されている。
陸部中央側で連結しないようにタイヤ軸方向にオーバー
ラップしている。本実施形態では、サイプ32Aとサイ
プ32Bとのオーバーラップ量が5mmである。
は一部を除き、陸部端に接続する端部付近及び陸部内で
終端する端部付近が各々直線形状であり、中間部分がジ
グザグ形状である。
する角度(鋭角側)は74°、サイプ32Bのタイヤ周
方向に対する角度(鋭角側)は77°である。
区分される第4の陸部34には、周方向幅広溝16側の
端部から陸部中央に向けて横断溝18とは反対方向(タ
イヤ軸方向に対して)に一定角度で傾斜して延びるサイ
プ36A、トレッド踏面部端から陸部中央に向けて横断
溝18と同方向に一定角度で傾斜して延びるサイプ36
Bが形成されている。
陸部中央側で連結しないようにタイヤ軸方向にオーバー
ラップしている。本実施形態では、サイプ36Aとサイ
プ36Bとのオーバーラップ量が5mmである。
は一部を除き、陸部端に接続する端部付近及び陸部内で
終端する端部付近が各々直線形状であり、中間部分がジ
グザグ形状である。
する角度(鋭角側)は70°、サイプ36Bのタイヤ周
方向に対する角度(鋭角側)は80°である。
ネガティブ率は35%に設定されている。また、本実施
形態では、周方向幅広溝14の溝幅が8mm(平均)、周
方向幅狭溝15の溝幅が2mm、周方向幅広溝16の溝幅
が6mm(平均)、横断溝21の溝幅が4mm、横断溝20
の溝幅が6.5mm、横断溝19の溝幅が8mm、横断溝1
8の溝幅が9mmであり、サイプ24A,B、C,D,
E,F、サイプ28A,B、サイプ32A,B、サイプ
36A,Bの各々のサイプ幅は全て0.5mmである。 (作用)次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の作用
を説明する。 (1) 本実施形態の空気入りタイヤ10は、トレッド
踏面部12に一対の周方向幅広溝14、周方向幅狭溝1
5及び一対の周方向幅広溝16とが設けられているの
で、雪上での高い直進安定性及びコーナリング性が得ら
れる。 (2) トレッド踏面部12に、横断溝18、横断溝1
9、横断溝20及び横断溝21がタイヤ周方向に複数配
置されているので、雪上での高いトラクション性能及び
ブレーキ性能が得られる。 (3) サイプ24A,B、C,D,E、サイプ28
A,B、サイプ32A,B、サイプ36A,Bの各々が
雪面に接地したときに開き、開いたサイプに雪が入り込
み(サイプが雪に食いつく)、これにより雪上性能を向
上することができる。 (4) 横断溝18、横断溝19、横断溝20及び横断
溝21がタイヤ軸方向に対して傾斜しているので、氷雪
上での高いコーナリング性能が得られる。 (5) 第1の陸部22ではサイプ24Aとサイプ24
Cとが互いに相反する方向に傾斜すると共にサイプ24
Bとサイプ24Dとが互いに相反する方向に傾斜し、第
2の陸部26でサイプ28Aとサイプ28Bとが互いに
相反する方向に傾斜し、第3の陸部30ではサイプ32
Aとサイプ32Bとが互いに相反する方向に傾斜し、第
4の陸部34ではサイプ36Aとサイプ36Bとが互い
に相反する方向に傾斜しているので、一方の陸部端から
延びるサイプに平行の方向(サイプエッジが効かない方
向。)からの入力でも、他方の陸部端から延びるサイプ
には有効(サイプエッジが効く。)となり、何れの方向
からの入力に対してもサイプエッジを効かすことができ
る。そのため、サイプエッジの特に効く、氷上でのコー
ナリング性能を向上させることができる。
域に配置された陸部、本実施形態では第1の陸部22及
びこれに隣接する第2の陸部26では、サイプのタイヤ
軸方向に対する角度が45°未満になるとタイヤ前後方
向(タイヤ周方向)に効くエッジ成分が不足し、トラク
ション性及びブレーキ性が悪化し、同角度が85°を越
えると、一方の陸部端から延びるサイプと他方の陸部端
から延びるサイプの成す角度が180°に近づくため、
氷上でのコーナリング性向上のメリットが少なくなる。 (6) 第1の陸部22、第2の陸部26、第3の陸部
30及び第4の陸部34の各々の陸部中央域において、
一方の陸部端から延びるサイプと他方の陸部端から延び
るサイプとをタイヤ軸方向に互いにオーバラップさせ終
端させているので、陸部中央域におけるサイプエッジ成
分(サイプ密度)を陸部周辺域(陸部端付近)よりも向
上できる。このため、氷上走行時において水膜の発生し
やすい陸部の陸部中央域のサイプ密度が増加し(エッジ
成分の増加及び水膜吸収性の増加となる。)、氷上での
ブレーキ、トラクション性を向上することができる。 (7) 陸部中央域におけるサイプ密度が密であるが、
陸部周辺域(陸部端付近)のサイプ密度が疎であるの
で、陸部周辺域の剛性を確保しつつ、陸部中央域の剛性
を低下させることができ、陸部の倒れ込みを抑えて接地
面積を確保することができるため、一般道でのドライ、
ウエット操縦安定性も従来より向上させることができ
る。 (8) サイプ24A,B、C,D,E、サイプ28
A,B、サイプ32A,B、サイプ36A,Bは、各々
ジグザグ形状であるので、サイプエッジ総延長を増加で
き、氷上における水膜をより効率的に吸収することがで
きる。また、タイヤ周方向及び幅方向ともにエッジ成分
を増加できるので、特に氷上でのコーナリング性能を向
上することができる。
28A,B、サイプ32A,B、サイプ36A,Bは、
陸部周辺域(陸部端付近)で終端部付近を直線状にする
ことにより、陸部に対するサイプの終端部角度(陸部端
に対する)を陸部端付近においてほぼ均一にでき、陸部
の偏摩耗を抑制することができる。
プ28A,B、サイプ32A,B、サイプ36A,B
は、陸部中央域で終端部付近を直線状にすることによ
り、サイプが全てジグザグ形状としたときよりも接地時
に開き易くなり、雪がサイプ内に入り込み易くなる。こ
れによりサイプが全てジグザグ形状としたときよりも雪
上性能を向上することができる。 (9) 幅方向両側区域の陸部におけるタイヤ周方向に
対するサイプの角度を幅方向中央区域の陸部に比較して
大きくすること、即ち、ショルダー側の第4の陸部34
のサイプ36A,Bの向きをタイヤ軸方向に近づけるこ
とで、ショルダー付近で生じやすい偏摩耗を抑制するこ
とができる。 (10) 第2の陸部26、第3の陸部30及び第4の
陸部34のように、同じ陸部端から延びるサイプを同じ
方向に傾斜させることにより、周方向に隣り合うサイプ
の間隔が一定となり、剛性の不均一による偏摩耗の発生
を抑制することができる。また、タイヤ周方向に列をな
す陸部においてこのようにすることで、周方向に均一に
摩耗するようになる。
A,B,C,D,E,Fを巧く配置することによって剛
性の均一化を図っている。 (11) 第1の陸部22、第2の陸部26、第3の陸
部30及び第4の陸部34の各陸部列内では、同一陸部
列内で同方向性を持つようにサイプが配置されているの
で、タイヤ周方向のどの位置においても、所定の方向
(サイプエッジと交差する方向)に有効なエッジ効果を
得ることができる。
態の数値に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸
脱しない範囲で適宜変更可能である。 (試験例)本発明の効果を確かめるために、本発明の適
用された実施例のタイヤと、従来例のタイヤとを用意
し、雪上フィーリング、雪上ブレーキ性能、氷上トラク
ション性能、氷上フィーリング及び氷上ブレーキ性能に
ついて比較を行った。 実施例のタイヤ:実施形態で説明したパターンを有する
タイヤ(タイヤサイズ:205/65R15)である
(図1参照)。
のサイズで同一のブロックパターンであるが、図3に示
すように、サイプの構成が異なる。従来例のタイヤで
は、各陸部のサイプ100は、タイヤ周方向の陸部端と
平行に形成されている。
スにおける制動性、発進性、直進性、コーナリング性の
総合フィーリング評価。評価は、従来例を100とする
指数で表しており、指数が大きいほど氷上フィーリング
に優れていることを示す。
フル制動したときの制動距離を計測した。評価は、従来
例の制動距離の逆数を100とする指数で表した。指数
が大きいほど雪上ブレーキ性能に優れていることを示
す。
離での発進からの加速タイムを計測した。評価は、従来
例の加速タイムの逆数を100とする指数で表した。指
数が大きいほど氷上トラクション性能に優れていること
を示す。
スにおける制動性、発進性、直進性、コーナリング性の
総合フィーリンング評価。評価は、従来例を100とす
る指数で表しており、指数が大きいほど氷上フィーリン
グに優れていることを示す。
フル制動したときの制動距離を計測した。評価は、従来
例の制動距離の逆数を100とする指数で表した。指数
が大きいほど氷上ブレーキ性能に優れていることを示
す。
タイヤは、従来のタイヤに比較して、雪上フィーリン
グ、雪上ブレーキ性能、氷上トラクション性能、氷上フ
ィーリング、氷上ブレーキ性能の何れにおいても性能が
向上した。
空気入りタイヤは上記の構成としたので、氷雪上性能、
特に、高い氷上性能が得られる、という優れた効果を有
する。
構成としたので、コーナリング性能及び雪上性能を向上
することができる、という優れた効果を有する。
構成としたので、ショルダー付近で生じやすい偏摩耗を
抑制することができる、という優れた効果を有する。
構成としたので、陸部の剛性を維持しつつ、排水性の低
下を抑えることができる、という優れた効果を有する。
構成としたので、陸部の中央域においてサイプ密度を確
実に密にすることができ、陸部の中央域の水膜を確実に
除去できるようになる、という優れた効果を有する。
構成としたので、陸部の中央域の水膜をより確実に除去
できるようになる、という優れた効果を有する。
構成としたので、トラクション性及びブレーキ性とコー
ナリング性とを両立することができる、という優れた効
果を有する。
構成としたので、トラクション性及びブレーキ性とコー
ナリング性とを確実に両立することができる、という優
れた効果を有する。
構成としたので、偏摩耗の発生を抑制することができ
る、という優れた効果を有する。
の構成としたので、陸部の偏摩耗の発生を抑制すること
ができ、さらに、陸部列を周方向に均一に摩耗させるこ
とができる、という優れた効果を有する。
の構成としたので、 タイヤ周方向のどの位置において
も、所定の方向に有効なエッジ効果を得ることができ
る、という優れた効果を有する。
レッド踏面部の平面図である。
る。
面図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 複数の交差する溝により区画される複数
のブロック状の陸部をトレッド踏面部に備え、前記陸部
にはタイヤ軸方向両側の陸部端から各々タイヤ軸方向に
対して傾斜して延びると共に、前記陸部のタイヤ軸方向
両側区域においてはタイヤ周方向隣接間では互いに略平
行に配置された複数のサイプを備えた空気入りタイヤで
あって、 一方の陸部端から延びる前記サイプと他方の陸部端から
延びる前記サイプとが対を成すと共に、互いに相反する
方向に傾斜して陸部中央に向かって延び、かつ陸部中央
区域においてタイヤ軸方向に互いにオーバラップして終
端していることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 前記サイプは、複数回屈曲して延びてお
り、終端付近では略直線状に形成されていることを特徴
とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】 前記トレッド踏面部の幅方向両側区域に
配置される前記陸部に形成された前記サイプのタイヤ周
方向に対する傾斜角度は、前記トレッド踏面部の幅方向
中央区域に配置される前記陸部に形成された前記サイプ
のタイヤ軸方向に対する傾斜角度よりも大きいことを特
徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイ
ヤ。 - 【請求項4】 幅広の溝で区分した前記陸部を前記幅広
の溝よりも溝幅が狭い周方向に延びる幅狭の溝で分割
し、前記幅狭の溝の溝幅を0.5〜6mmに設定したこと
を特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載
の空気入りタイヤ。 - 【請求項5】 前記サイプのオーバーラップ寸法は、2
〜15mmの範囲内であることを特徴とする請求項1乃至
請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項6】 前記サイプのオーバーラップ寸法は、3
〜10mmの範囲内であることを特徴とする請求項5に記
載の空気入りタイヤ。 - 【請求項7】 前記トレッド踏面部の幅方向中央区域に
配置された前記陸部に形成される前記サイプは、タイヤ
軸方向に対して45°〜85°の範囲内で傾斜している
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に
記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項8】 前記トレッド踏面部の幅方向中央区域に
配置された前記陸部に形成される前記サイプは、タイヤ
軸方向に対して55°〜80°の範囲内で傾斜している
ことを特徴とする請求項7に記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項9】 一方の陸部端から延びる前記サイプと他
方の陸部端から延びる前記サイプとは互いに連結せず、
かつ、周方向に隣接するサイプ同士も連結していないこ
とを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記
載の空気入りタイヤ。 - 【請求項10】 タイヤ周方向に列をなす陸部同士間で
は、前記複数のサイプは同方向に配置されていることを
特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載の
空気入りタイヤ。 - 【請求項11】 同一陸部列内では前記複数のサイプは
同方向に配置されていることを特徴とする請求項1乃至
請求項9に記載の空気入りタイヤ。
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