JP2000255217A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- B60C11/03—Tread patterns
- B60C11/12—Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
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- B60C2011/1213—Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe sinusoidal or zigzag at the tread surface
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Abstract
提供すること。 【解決手段】 周方向幅広溝14と周方向幅狭溝16と
の組み合わせにより、雪上での高い直進安定性及びコー
ナリング性能が得られる。横断溝18を複数設け、横断
溝18のタイヤ周方向に対する傾斜角度を40°〜90
°に設定することで、氷雪上での高いトラクション性が
得られる。周方向広幅溝14と周方向狭幅溝16と横断
溝18とによって区画される菱形陸部を略二分する副溝
22により、タイヤが接地する際に連続してエッジが接
地面60に突入するため、氷雪上での高いコーナリング
性能が得られる。
Description
り、特に、氷雪上性能に優れた空気入りタイヤに関す
る。
レスタイヤは、図3に示すようなトレッドパターンが代
表的なものであり、トレッド108に周方向に連続した
ジグザグ状に延びる周方向溝100、直線状に延びる周
方向溝102とタイヤ軸方向に延びる横溝104のそれ
ぞれによって複数の陸部106を形成したパターンが一
般的である。
中央区域からトレッド端区域まで、ほぼ均等にブロック
を配し、ブロックにほぼ均等にサイプを配していたが、
氷上性能、雪上性能ともトラクション方向は良いが、横
方向には弱かった。
下げ、雪上性能を高めるにはネガティブ率を上げること
が有効であり、氷上性能と雪上性能とは二律背反の関係
にあった。
までほぼ均等に雪上性能を向上させる溝配分となってい
る。
形状を最適化し、雪上性能も氷上性能もバランス良く向
上させ、かつトラクション方向、横方向性能共に向上さ
せることのできる空気入りタイヤを提供することが目的
である。
は、複数の交差する溝により区画される複数のブロック
状の陸部をトレッド踏面部に備えた空気入りタイヤであ
って、タイヤ赤道面を挟んでタイヤ軸方向両側に配置さ
れタイヤ軸方向中央部分にタイヤ周方向に沿って延びる
周方向リブを形成する一対の周方向広幅溝と、タイヤ赤
道面を挟んでタイヤ軸方向両側に配置され前記周方向広
幅溝のタイヤ軸方向外側に配置される一対の周方向幅狭
溝と、タイヤ赤道面を挟んで両側に設けられ、トレッド
端から少なくとも前記周方向幅広溝に開口するように延
び、少なくともタイヤ中央区域ではタイヤ周方向に対す
る傾斜角度が40°〜90°の範囲内でタイヤ周方向に
対して傾斜し、かつ傾斜方向がタイヤ赤道面を挟んでタ
イヤ軸方向の一方側と他方側とでは逆方向である複数の
横断溝と、前記周方向広幅溝と前記周方向狭幅溝と前記
横断溝とによって区画される略菱形の菱形陸部と、前記
菱形陸部を略二分するように設けられ、タイヤ赤道面を
挟んでタイヤ軸方向の同じ側では前記横断溝とは反対方
向に傾斜する副溝と、を有することを特徴としている。
作用を説明する。
イヤ周方向に対して傾斜する横断溝及び副溝の各々は、
タイヤ赤道面を挟んでタイヤ軸方向の一方側と他方側と
では逆方向に傾斜しており、トレッドパターンがいわゆ
る方向性パターンとなっているので、高いウエット性能
(ハイドロプレーニング性)が得られる。
み合わせにより、雪上での高い直進安定性及びコーナリ
ング性能が得られる。
うに延びる横断溝を複数設けることによりトラクション
性能を確保することができる。
角度を40°〜90°に設定することで、タイヤの踏み
込みエッジを踏み込み形状(接地形状の輪郭線)に対し
てほぼ平行に設定することができ、これにより横断溝に
よる食い込みが大となり、氷雪上での高いトラクション
性能を得ることができる。
溝とによって区画される菱形陸部を略二分する副溝によ
り、ウエット時の排水性が確保されると共に、タイヤが
接地する際に連続してエッジが接地面に突入するため、
コーナリング時の高いトラクション性能が得られ、ま
た、氷雪上での高いコーナリング性能が得られる。
の空気入りタイヤにおいて、前記横断溝のトレッド端区
域におけるタイヤ周方向に対する傾斜角度は、前記中央
区域での傾斜角度に対して同等以上に設定されているこ
とを特徴としている。
作用を説明する。
方向に対する傾斜角度を、中央区域での傾斜角度に対し
て同等以上に設定したので、トレッド端区域の偏摩耗を
抑制することができる。
請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記横断溝
は、全長に渡って実質上直線状に形成され、かつ同一角
度で傾斜していることを特徴としている。
作用を説明する。
じであれば、直線溝の方が絶対的な溝太さを太くでき
る。それにより、雪上でのブレーキ、トラクション性が
有利となる。
求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記横断溝のタイヤ軸方向内側端部は、前記周方向リブ
内で終端していることを特徴としている。
作用を説明する。
ブ内で終端させたので、中央区域での剛性を確保した上
で周方向リブが略ブロック化し、主に氷上での高いブレ
ーキ性能及びトラクション性能が得られる。
ると、中央区域の剛性が低下し過ぎる場合がある。
求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記横断溝の側壁表面形状は、複数屈曲して溝長手方向
に延びる屈曲部分と、直線状に溝長手方向に延びる直線
部分と、が交互に設けられていることを特徴としてい
る。
作用を説明する。
交互に設けた理由は、屈曲部分ばかりであるとコナーリ
ング時のハイドロプレーニング性能を悪化させるためで
あり、直線部分と屈曲部分とを交互に設けて横方向のエ
ッジ成分とバランスをとることによってコーナリング時
のハイドロプレーニング性能の確保と雪上での耐横滑り
性能の向上の両立を図ることができる。
求項5の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記横断溝の溝幅は、少なくともタイヤ赤道面側がトレ
ッド端側よりも狭いことを特徴としている。
作用を説明する。
ことにより、接地圧の高いトレッド中央区域のネガティ
ブ率が低くなり、これにより高い氷上ブレーキ性能を得
ることができる。
求項6の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記副溝のタイヤ周方向に対する傾斜角度は、30°〜
70°の範囲内であることを特徴としている。
作用を説明する。
〜70°の範囲内、好ましくは45°に設定すると、副
溝(1本当たり)が最も連続して接地面に突入し易い角
度となり、トラクション時にも副溝が有効に働き、コー
ナリング時にも有効に働くことになり、前後、横性能と
も両立することができる。
求項7の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記周方向幅狭溝は、前記横断溝間では直線状に延び、
かつ、タイヤ周方向に対する角度が0°〜20°の範囲
内であり、タイヤ周方向に対して傾斜させる場合には、
タイヤ赤道面側の端部から接地するようにタイヤ赤道面
を挟んで一方の側と他方の側とでは、互いに反対方向に
傾斜していることを特徴としている。
作用を説明する。
周方向幅狭溝の前後方向のエッジ成分は零だがショルダ
ー部付近の陸部の耐偏摩耗性(いわゆるヒール・アンド
・トウ摩耗性)が向上し、角度が20°を越えると、タ
イヤ軸方向エッジ成分は増加するがショルダー部付近の
陸部の耐偏摩耗性が若干低下する。したがって、周方向
幅狭溝の角度を0〜20°の範囲内に設定することによ
り、タイヤ軸方向エッジ成分の確保とショルダー部付近
の耐偏摩耗性とを両立することができる。
求項8の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記周方向幅広溝のタイヤ軸方向外側溝壁はタイヤ赤道
面側の端部から接地するようにタイヤ赤道面を挟んで一
方の側と他方の側とでは、互いに反対方向に傾斜してい
ることを特徴としている。
作用を説明する。
幅広溝内の水はタイヤ周方向に流れるが、タイヤ軸方向
外側溝壁をタイヤ赤道面側の端部から接地するようにタ
イヤ赤道側の端部から接地するようにタイヤ赤道面を挟
んで一方の側と他方の側とで反対方向に傾斜させると、
水の流れの下流方向に向かって周方向幅広溝の溝幅が広
がることになり、水がスムーズに流れ、ウエット走行時
の排水性が向上する。
載の空気入りタイヤにおいて、前記副溝はタイヤ赤道面
側で前記周方向幅広溝に連結しており、前記周方向幅広
溝は、前記副溝との連結部分で最も幅広に形成されてい
ることを特徴としている。
の作用を説明する。
接地面内において周方向幅広溝内の水はタイヤ周方向に
流れるが、その一部は副溝を介してタイヤ軸方向外側へ
と排出される。ここで、周方向幅広溝は、水の流れの下
流方向に向かって溝幅が広がっているが、請求項10の
空気入りタイヤでは、副溝との連結部分で最も幅広に形
成されているので、周方向幅広溝の水を副溝へスムーズ
に流すことができる。
請求項10の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおい
て、前記副溝の溝幅は、前記横断溝の前記中央区域での
溝幅に対して同等以上であることを特徴としている。
の作用を説明する。
溝幅に対して同等以上とすることにより、副溝の排水性
が向上して高いウエット性能が得られ、また、特に雪に
対する食いつきが向上し、雪上での高いトラクション性
能が得られる。
形態を図1及び図2にしたがって説明する。
方向はタイヤ軸方向、矢印A方向はタイヤ回転方向、矢
印B方向はタイヤの進行方向を示している。
タイヤ10のトレッド12(トレッド幅W)には、タイ
ヤ赤道面CLを挟んでタイヤ軸方向両側にタイヤ周方向
に沿って延びる周方向幅広溝14が形成されており、周
方向幅広溝14のタイヤ軸方向外側には実質的にタイヤ
周方向に沿って延びる周方向幅狭溝16が形成されてい
る。
向側のトレッド端12L及び図1の矢印R方向側のトレ
ッド端12Rから、各々タイヤ赤道面CLに向けて複数
の横断溝18が形成されている。
る横断溝18と、矢印R方向側のトレッド端12Rから
延びる横断溝18とは、各々直線状に形成され、タイヤ
赤道面CLに対して互いに反対方向に傾斜している。
方向となす角度θ1 は、40°〜90°の範囲内が好ま
しい。
方向側のトレッド端12Lから延びる横断溝18はトレ
ッド端12L側よりもタイヤ赤道面CL側が矢印B方向
に位置するように傾斜し、矢印R方向側のトレッド端1
2Rから延びる横断溝18はトレッド端12R側よりも
タイヤ赤道面CL側が矢印B方向に位置するように傾斜
しており、図2に示すように横断溝18のタイヤ周方向
となす角度θ1 が70°に設定されている。
幅狭溝16及び周方向幅広溝14を横断し、軸方向内端
部18Aは周方向幅広溝14の間に形成されたタイヤ周
方向に沿って連続して延びるリブ状陸部20内に配置さ
れているが、本発明はこれに限らず、横断溝18は少な
くとも周方向幅広溝14に連結していれば良く、軸方向
内端部18A必ずしもリブ状陸部20内に配置されてい
なくても良い。
トレッド端側12L,Rよりも軸方向内端部18A側の
方が溝幅が狭く形成されていることが好ましく、また、
側壁面が直線状の部分18Bとジグザグ状の部分18C
とが交互に設けられていることが好ましい。
2つの横断溝18とに囲まれる略菱形の領域には、この
横断溝18とはタイヤ周方向に対して逆方向に傾斜した
実質的に直線状に延びる一定幅の副溝22が形成されて
前記略菱形の領域を二分しており、副溝22のタイヤ軸
方向内側には副溝22、周方向幅広溝14及び横断溝1
8とによって略三角形の第1の陸部24が区画され、副
溝22のタイヤ軸方向外側には副溝22、周方向幅狭溝
16及び横断溝18とによって略台形の第2の陸部26
が区画されている。
赤道面CL側が周方向幅広溝14に連結されている。
向となす傾斜角度θ2 は、30°〜70°の範囲内が好
ましく、略45°が特に好ましい。本実施形態の副溝2
2の傾斜角度θ2 は45°に設定されている。
域28内の横断溝18の溝幅に対して同等以上であるこ
とが好ましい。
域28とは、周方向幅狭溝16と周方向幅狭溝16との
間の区域のことである。
横断溝18との間では直線状に延びていることが好まし
く、タイヤ周方向に対する角度θ3 は0°〜20°の範
囲内が好ましい。
向幅狭溝16のタイヤ周方向に対する角度θ3 が6°に
設定されている。
角度θ3 が0°以外、即ち、周方向幅狭溝16をタイヤ
周方向に対して傾斜させる場合には、図1に示すよう
に、周方向幅狭溝16のタイヤ赤道面CL側の端部から
接地するように、タイヤ赤道面CLを挟んで一方の側の
周方向幅狭溝16と他方の側の周方向幅狭溝16とを互
いに反対方向に傾斜させることが好ましい。
向は矢印A方向であるので、副溝22はタイヤ赤道面C
L側の端部から路面に接地することになる。
幅広溝14の軸方向外側溝壁14Aとタイヤ周方向との
なす角度θ4 は0〜20°が好ましい。本実施形態の空
気入りタイヤ10においては、ウエット路面走行時の周
方向幅広溝14内の水の流れが矢印B方向となり、水は
周方向幅広溝14内を矢印B方向に流れると共に、一部
が副溝22へと流れるため、周方向幅広溝14は、周方
向幅広溝14と副溝22との連結部分へ向けて除々に溝
幅が広がることが好ましい。
横断溝18との間の周方向幅広溝14の軸方向外側溝壁
14Aを傾斜させ、周方向幅広溝14と副溝22との連
結部分へ向けて除々に溝幅を広げている。本実施形態で
は、軸方向外側溝壁14Aの角度θ4 が6°に設定され
ている。
は、周方向幅狭溝16と横断溝18とによって略菱形の
第3の陸部30が区画されている。
矢印L方向側の端部及び矢印R方向側の端部から、各々
タイヤ赤道面CLに向けてサイプ32が延びている。
である。
溝18と平行に設けられている。
18と平行に複数設けられている。
横断溝18と平行に複数設けられている。
が横断溝18と平行に複数設けられている。 (作用)次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の作用
を説明する。 (1) 本実施形態の空気入りタイヤ10は、タイヤ赤
道面CLの両側で横断溝18の傾斜方向が異なると共
に、副溝16の傾斜方向が異なり、トレッドパターンが
方向性パターンとなっているので、高いウエット性能
(ハイドロプレーニング性)が得られる。 (2) トレッド12に一対の周方向幅広溝14と一対
の周方向幅狭溝16とが設けられているので、雪上での
高い直進安定性及びコーナリング性が得られる。 (3) トレッド12にトレッド端L,Rから各々リブ
状陸部20にかけて延びる横断溝18がタイヤ周方向に
複数配置されているので、高いトラクション性能及びブ
レーキ性能が得られる。 (4) 周方向幅広溝14、周方向幅狭溝16及び2つ
の横断溝18とに囲まれる略菱形の領域を二分する直線
状の副溝22によりウエット時の高い排水性が得られ
る。さらに、タイヤが接地面60に踏み込む際、タイヤ
周方向に対して傾斜した副溝22の溝エッジが連続して
接地面に突入するので、コーナリング時の高いトラクシ
ョン性能が得られる。
る副溝22により、氷雪上での高いコーナリング性能が
得られる。 (5) タイヤ赤道面CL上に、タイヤ周方向に連続す
るリブ状陸部20が設けられているので、トレッド12
のタイヤ赤道面CL付近の剛性を確保することができ、
主に氷上での高いブレーキ性能及びトラクション性能が
得られる。
されたブロック状の陸部を形成すると、リブ形状の陸部
よりもブロック形状の陸部の方がタイヤ周方向の剛性は
低いため、接地したブロック状の陸部に倒れ込みが生
じ、この結果、陸部の一部に路面と接地しない部分が生
じ、氷上でのブレーキ性能及びトラクション性能は低下
する。 (6) 横断溝18に、側壁面が直線状の部分18Bと
ジグザグ状の部分18Cとを交互に設けた理由は、ジグ
ザグ状の部分18Cばかりであるとコナーリング時のハ
イドロプレーニング性能を悪化させるためであり、直線
状の部分18Bとジグザグ状の部分18Cとを交互に設
けて横方向のエッジ成分とバランスをとることによって
コーナリング時のハイドロプレーニング性能の確保と雪
上での耐横滑り性能の向上の両立を図ることができる。 (7) 横断溝18の溝幅を、トレッド端側12L,R
よりも軸方向内端部18Aの方で狭くしたので、接地圧
の比較的高いトレッド中央区域28のネガティブ率を低
く抑えることができ、高い氷上ブレーキ性能を得ること
ができる。 (8) 副溝22のタイヤ周方向となす傾斜角度θ2 を
30〜70°の範囲内に設定したのは、副溝22(1本
当たり)が最も連続して接地面60に突入し易い角度と
なるからである。
設定すると、トラクション時にも有効に働き、コーナリ
ング時にも有効に働くことになり、前後、横性能とも両
立できる設定となる。 (9) 周方向幅狭溝16のタイヤ周方向に対する角度
θ3 を0〜20°の範囲内に設定するのは、角度θ3 が
0°のときは、この周方向幅狭溝16の前後方向のエッ
ジ成分は零だがショルダー部付近、即ち、本実施形態で
は第3の陸部30の耐偏摩耗性(いわゆるヒール・アン
ド・トウ摩耗性)が向上し、角度θ3 が20°を越える
と、タイヤ軸方向エッジ成分は増加するが第3の陸部3
0の耐偏摩耗性が若干低下するからである。
を0〜20°の範囲内に設定することにより、タイヤ軸
方向エッジ成分の確保とショルダー部付近の耐偏摩耗性
とを両立することができる。 (10) 周方向幅広溝14の軸方向外側溝壁14Aと
タイヤ周方向とのなす角度θ4 を0〜20°の範囲内に
設定するのは、角度θ4 が0°のときには、この軸方向
外側溝壁14Aのエッジ成分は零であるが、第1の陸部
24の耐偏摩耗性(いわゆるヒール・アンド・トウ摩耗
性)が向上し、角度θ4 が20°を越えると、タイヤ軸
方向のエッジ成分は増加するが第1の陸部24の耐偏摩
耗性が若干落ちるからである。
を0〜20°の範囲内に設定することにより、前後エッ
ジ成分と第1の陸部24の耐偏摩耗性とを両立すること
ができる。 (11) ウエット走行時に接地面60内にある周方向
幅広溝14内の水は、一部が周方向幅広溝14の内部を
そのまま矢印B方向へ流れ、他の一部が副溝22へと流
れるが、本実施形態のように第1の陸部24に対応する
周方向幅広溝14の軸方向外側溝壁14Aに角度をつけ
ると、副溝22と周方向幅広溝14との接続部分に向け
て周方向幅広溝14の溝幅が拡がるので第1の陸部24
内の水がスムーズに流れ、ウエット走行時の排水性が向
上する。 (12) 副溝22の幅をトレッド中央区域28内の横
断溝18の溝幅に対して同等以上とすることにより、副
溝22の排水性が向上して高いウエット性能が得られ、
また、特に雪に対する食いつきが向上し、雪上での高い
トラクション性能が得られる。 (13) 本実施形態の空気入りタイヤ10では、トレ
ッド12のリブ状陸部20にサイプ32、第1の陸部2
4にサイプ36、第2の陸部26にサイプ44、第3の
陸部30にサイプ52を形成したので、スタッドレスタ
イヤとしての高い氷雪上性能が得られる。 (14) サイプ32,36,44,52は各々ジグザ
グ形状であるので、タイヤ周方向及びタイヤ軸方向とも
にエッジ成分を増加でき、これにより、氷上での特にコ
ーナリング性能を向上することができる。 (15) サイプ32,36,44,52,がジグザグ
形状であり、振幅中心の軌跡を連続した形状が直線状と
したので、この空気入りタイヤ10を成形するモールド
のブレード(サイプを形成する板材)を製造し易くな
る。 (試験例)本発明の効果を確かめるために、本発明の適
用された実施例のタイヤと、従来例のタイヤを用意し、
雪上フィーリング、雪上ブレーキ性能、雪上トラクショ
ン性能、氷上フィーリング、氷上ブレーキ性能及びウエ
ットハイドロプレーニング性能について比較を行った。
ーンを有するタイヤ(タイヤサイズ:195/65R1
5)である(図1参照)。横断溝の溝幅はトレッド端部
で8mm、1/4点付近で3.5mm、トレッド中央部で
2.5mmであり、副溝の溝幅は6.2mmである。なお、
1/4点とは、接地幅を4等分した時、タイヤ幅方向最
外側の領域とその内側に隣接する領域との境界部分のこ
とを指す。
2 は45°、周方向幅狭溝の角度θ3 は6°、周方向幅
広溝の軸方向外側溝壁の角度θ4 は6°である。サイプ
の幅は全て0.5mmであり、ジグザグの振幅は1.6m
m、周期は3.2mmである。また、トレッドのネガティ
ブ率は37.0%である。
のタイヤ周方向にジグザグ状に延びる周方向溝100、
直線状に延びる周方向溝102及びタイヤ軸方向に延び
る横溝104によって区画されるブロック状の陸部10
6をトレッド108に多数設けたタイヤ(タイヤサイ
ズ:195/65R15)であり、各陸部106には、
タイヤ軸方向に沿って直線状に延びる複数のサイプ11
0がタイヤ周方向にほぼ等間隔に形成されている。
02の溝幅は7.5mm、横溝104の溝幅は7.5mm、
サイプ110の幅は0.5mmである。また、トレッドの
ネガティブ率は45%である。 雪上フィーリング:圧雪路面のテストコースにおけ
る制動性、発進性、直進性、コーナリング性の総合フィ
ーリンング評価。評価は、従来例を100とする指数で
表しており、指数が大きいほど雪上フィーリングに優れ
ていることを示す。 雪上ブレーキ性能:圧雪上を40km/hからフル制動
したときの制動距離を計測した。評価は、従来例の制動
距離の逆数を100とする指数で表した。指数が大きい
ほど雪上ブレーキ性能に優れていることを示す。 雪上トラクション性能:圧雪上で50mの距離での
発進からの加速タイムを計測した。評価は、従来例の加
速タイムの逆数を100とする指数で表した。指数が大
きいほど雪上トラクション性能に優れていることを示
す。 氷上フィーリング:氷盤路面のテストコースにおけ
る制動性、発進性、直進性、コーナリング性の総合フィ
ーリンング評価。評価は、従来例を100とする指数で
表しており、指数が大きいほど氷上フィーリングに優れ
ていることを示す。 氷上ブレーキ性能:氷盤上を20km/hからフル制動
したときの制動距離を計測した。評価は、従来例の制動
距離の逆数を100とする指数で表した。指数が大きい
ほど雪上ブレーキ性能に優れていることを示す。 ウエットハイドロプレーニング性能:水深5mmのウ
エット路通過時のハイドロプレーニング発生限界速度の
フィーリング評価。評価は従来例を100とする指数で
表しており、指数が大きいほど性能に優れていることを
示す。
タイヤは、従来のタイヤに比較して、雪上フィーリン
グ、雪上ブレーキ性能、雪上トラクション性能、氷上フ
ィーリング、氷上ブレーキ性能及びウエットハイドロプ
レーニング性能の何れにおいても性能が向上した。
タイヤは上記のようにトレッドの溝形状を最適化したの
で、雪上性能も氷上性能もバランス良く向上させ、かつ
トラクション方向、横方向性能共に向上させることがで
きる、という優れた効果を有する。
レッドの平面図である。
ある。
Claims (11)
- 【請求項1】 複数の交差する溝により区画される複数
のブロック状の陸部をトレッド踏面部に備えた空気入り
タイヤであって、 タイヤ赤道面を挟んでタイヤ軸方向両側に配置されタイ
ヤ軸方向中央部分にタイヤ周方向に沿って延びる周方向
リブを形成する一対の周方向広幅溝と、 タイヤ赤道面を挟んでタイヤ軸方向両側に配置され前記
周方向広幅溝のタイヤ軸方向外側に配置される一対の周
方向幅狭溝と、 タイヤ赤道面を挟んで両側に設けられ、トレッド端から
少なくとも前記周方向幅広溝に開口するように延び、少
なくともタイヤ中央区域ではタイヤ周方向に対する傾斜
角度が40°〜90°の範囲内でタイヤ周方向に対して
傾斜し、かつ傾斜方向がタイヤ赤道面を挟んでタイヤ軸
方向の一方側と他方側とでは逆方向である複数の横断溝
と、 前記周方向広幅溝と前記周方向狭幅溝と前記横断溝とに
よって区画される略菱形の菱形陸部と、 前記菱形陸部を略二分するように設けられ、タイヤ赤道
面を挟んでタイヤ軸方向の同じ側では前記横断溝とは反
対方向に傾斜する副溝と、 を有することを特徴とする空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 トレッド端区域における前記横断溝のタ
イヤ周方向に対する傾斜角度は、前記中央区域での傾斜
角度に対して同等以上に設定されていることを特徴とす
る請求項1に記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】 前記横断溝は、全長に渡って実質上直線
状に形成され、かつ同一角度で傾斜していることを特徴
とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイ
ヤ。 - 【請求項4】 前記横断溝のタイヤ軸方向内側端部は、
前記周方向リブ内で終端していることを特徴とする請求
項1乃至請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイ
ヤ。 - 【請求項5】 前記横断溝の側壁表面形状は、複数屈曲
して溝長手方向に延びる屈曲部分と、直線状に溝長手方
向に延びる直線部分と、が交互に設けられていることを
特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の
空気入りタイヤ。 - 【請求項6】 前記横断溝の溝幅は、少なくともタイヤ
赤道面側がトレッド端側よりも狭いことを特徴とする請
求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の空気入りタイ
ヤ。 - 【請求項7】 前記副溝のタイヤ周方向に対する傾斜角
度は、30°〜70°の範囲内であることを特徴とする
請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の空気入りタ
イヤ。 - 【請求項8】 前記周方向幅狭溝は、前記横断溝間では
直線状に延び、かつ、タイヤ周方向に対する角度が0°
〜20°の範囲内であり、タイヤ周方向に対して傾斜さ
せる場合には、タイヤ赤道面側の端部から接地するよう
にタイヤ赤道面を挟んで一方の側と他方の側とでは、互
いに反対方向に傾斜していることを特徴とする請求項1
乃至請求項7の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項9】 前記周方向幅広溝のタイヤ軸方向外側溝
壁は、タイヤ赤道面側の端部から接地するようにタイヤ
赤道面を挟んで一方の側と他方の側とでは互いに反対方
向に傾斜していることを特徴とする請求項1乃至請求項
8の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項10】 前記副溝はタイヤ赤道面側で前記周方
向幅広溝に連結しており、 前記周方向幅広溝は、前記副溝との連結部分で最も幅広
に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の空
気入りタイヤ。 - 【請求項11】 前記副溝の溝幅は、前記横断溝の前記
中央区域での溝幅に対して同等以上であることを特徴と
する請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載の空気
入りタイヤ。
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