JP2001010999A - トリシクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールの製造法 - Google Patents

トリシクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールの製造法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実用的なトリシクロデカンジメタノール及び
/又はペンタシクロペンタデカンメタノールの製造法を
提供する。 【解決手段】 ジシクロペンタジエン及び/又はトリシ
クロペンタジエンをヒドロホルミル化してトリシクロデ
カンジカルバルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデ
カンジカルバルデヒド(ジアルデヒド)を含む反応液を
得、該反応液に多価アルコールからなる抽出溶媒を添
加、混合して炭化水素化合物層と抽出溶媒層に分離し、
該抽出溶媒層に接触水添を施し目的物を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジシクロペンタジエ
ン及び/又はトリシクロペンタジエンのヒドロホルミル
化反応によりトリシクロデカンジカルバルデヒド及び/
又はペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを合成
し、該ジアルデヒドを水素還元してトリシクロデカンジ
メタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタ
ノールを得る方法に関する。トリシクロデカンジメタノ
ール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノール
はポリエステル、ポリエステルカーボネート、アクリル
酸、メタクリル酸樹脂原料として有用である。特にトリ
シクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペン
タデカンジメタノールを構成成分として合成されるポリ
カーボネート樹脂は光ディスク、光ファイバー、眼鏡レ
ンズ、工業用レンズ等の光学材料として優れた特性を有
しており、その簡便なる工業的製造法の確立が望まれ
る。
【0002】
【従来の技術】ジシクロペンタジエンのヒドロホルミル
化反応と水素還元反応をワンポットで行い、直接トリシ
クロデカンジメタノールを得る方法は知られている。例
えば、前出の英国特許第1170226号公報には、ヒ
ドロホルミル化反応の終了後に反応温度及び圧力を上げ
ることにより水素還元されたトリシクロデカンジメタノ
ールが得られることが記されている。また、特公昭63
−31450号公報には、炭化水素系溶媒中、コバルト
−ホスフィン触媒を用いてヒドロホルミル化及び水素還
元を行った後、水と極性溶媒で抽出分離を行うトリシク
ロデカンジメタノールの製造方法が開示されており、さ
らに、特公平03−4526号公報には炭化水素系溶媒
中でヒドロホルミル化及び水素還元を行った後、トリシ
クロデカンジメタノール層を分離し、分離した触媒を含
む溶液を循環再使用する方法が記載されている。また、
米国特許第2880241号公報にはジシクロペンタジ
エンのヒドロホルミル化反応で生成するジアルデヒドを
高温下で安定なアセタール誘導体に転化しジアルデヒド
からの副反応を抑制する事を目的として、ヒドロホルミ
ル化反応の溶媒としてアルコール系溶媒を使用してトリ
シクロデカンジカルバルデヒドを得、さらに水素還元を
行ってトリシクロデカンジメタノールを製造する方法が
記載されている。
【0003】特開平11−80067号公報,特開平1
1−80068号公報ではロジウム触媒濃度を極端に低
減させ、ホスファイトを配位子として用い、共役ジエン
濃度を制御してジシクロペンタジエンのヒドロホルミル
化反応を実施する方法が記載されており、特開平11−
10033号公報には低級アルコール系溶媒中で第三級
アミン存在下、ロジウム触媒濃度を極端に低減させ、ホ
スファイトを配位子として用いヒドロホルミル化反応を
実施し、引き続き水素還元反応を行い、直接トリシクロ
デカンジメタノールを得る方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のトリシクロデカ
ンジカルバルデヒドを合成し、引き続き水添によりトリ
シクロデカンジメタノールを得る製造法にはそれぞれ以
下のような問題点があり、工業的に必ずしも満足のでき
るものではない。英国特許第1170226号公報の実
施例によれば、本反応には反応温度が最高240℃、反
応圧力が最高250気圧という高温高圧が必要であり、
ロジウム触媒濃度も高いことから、装置費用、運転費用
及び触媒費用の点で問題がある。特公昭63−3145
0号公報、特公平03−4526号公報の炭化水素系溶
媒を用いトリシクロデカンジメタノールを製造する技術
では、生成物としてトリシクロデカンジメタノールのみ
の層あるいは若干の炭化水素系溶媒を含むトリシクロデ
カンジメタノールの層は得られるが、目的とするトリシ
クロデカンジメタノールは極めて高粘度の化合物であ
り、回収、抽出分離、精製などのハンドリング操作が困
難となるため、トリシクロデカンジメタノールの単離収
率が低下するという問題点が存在する。
【0005】米国特許第2880241号公報のアルコ
ール系溶媒を用いるトリシクロデカンジメタノール製造
法には次のような問題点がある。アルコール系溶媒の存
在下でアセタール化したジアルデヒドは高温で安定であ
るが、水素還元反応が著しく遅くなってしまうためトリ
シクロデカンジカルバルデヒドからトリシクロデカンジ
メタノールを製造する工程の生産性が著しく低下してし
まう。また、水素還元されずにアセタール体が残存する
とトリシクロデカンジメタノールの沸点との間に差がな
いため蒸留分離が困難であるという問題も発生する。
【0006】特開平11−80067号公報、特開平1
1−80068号公報ではロジウム触媒濃度を極端に減
少させ、ホスファイトを配位子として用い、共役ジエン
濃度を制御してジシクロペンタジエンのヒドロホルミル
化反応を実施する方法であるが、本研究者が検討したと
ころ、特許記載のロジウム触媒濃度では反応が充分に進
行しないことが判明した。特許記載のように共役ジエン
濃度を150ppm以下にしても、ジエノフィルを共存
させたとしても充分な反応速度を得るにはロジウム触媒
濃度を高めてやらなければことが判った。また、ホスフ
ァイトを配位子として用いると、蒸留等の熱的履歴のか
かる分離法でトリシクロデカンジカルバルデヒドを得よ
うとすると特表昭61−501368号公報に記載され
ているようにホスファイトとアルデヒドが反応し高沸点
副生成物が生成し収率が低下する。また、蒸留中にこの
高沸点生成物の分解によりトリシクロデカンジカルバル
デヒドと沸点の近い化合物が生成し高純度のトリシクロ
デカンジカルバルデヒドを得ることが出来なかった。
【0007】特開平11−100339では低級アルコ
ールを溶媒として第三級アミン化合物共存下、ロジウム
−ホスファイトからなる触媒でヒドロホルミル化反応を
実施し、その生成液をそのまま水素化触媒の存在下に水
素還元しトリシクロデカンジメタノールを製造する方法
であるが、特許記載のロジウム触媒濃度では反応が充分
に進行しないし、反応が進行するロジウム触媒濃度でヒ
ドロホルミル化を行った後、水素化触媒の存在下に水素
還元を実施するとヒドロホルミル化触媒の錯体を構成す
るロジウムが金属に還元され水素化触媒上や装置内に析
出し回収不可能になる。また、ホスファイトを含む生成
液を水素化触媒に導入すると、リンが触媒毒となり水素
化活性を著しく阻害する。そのため、反応時間を長くし
てやったり、温度や圧力などの反応条件を厳しくしてや
る必要がある。特にホスファイトを用いて水素化活性が
低下した場合、反応温度を上げると先に述べたようにホ
スファイトとアルデヒドが反応し高沸点副生成物の生成
が促進しトリシクロデカンジメタノールの収率が極端に
低下する。
【0008】従って、本発明の目的は、ジシクロペンタ
ジエン及び/又はトリシクロペンタジエンのヒドロホル
ミル化反応によりトリシクロデカンジカルバルデヒド及
び/又はペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを
合成し、該ジアルデヒドを水素還元(水添)してトリシ
クロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタ
デカンジメタノールを得る方法において、触媒費が安
く、比較的低い反応圧力で反応を実施することができる
ため反応装置費用が安く、しかも良好な収率で得ること
のできる、工業的に有利なトリシクロデカンジメタノー
ル及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールの
製造法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本研究者らは上記の課題
を解決すべく鋭意検討した結果、(1)炭化水素化合物
からなるヒドロホルミル化溶媒中、ロジウム化合物及び
有機リン化合物からなる触媒の共存下に、水素と一酸化
炭素を用いて、ジシクロペンタジエン及び/又はトリシ
クロペンタジエンをヒドロホルミル化してトリシクロデ
カンジカルバルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデ
カンジカルバルデヒドを製造する工程1、(2)工程1
で得られたジアルデヒドを含有する反応生成液に、炭素
数2〜6の多価アルコールからなる抽出溶媒を添加、混
合して炭化水素化合物層と抽出溶媒層に分離し、触媒成
分を炭化水素化合物層に残し、トリシクロデカンジカル
バルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデカンジカル
バルデヒドを抽出溶媒層に抽出する工程2、及び(3)
工程2で得られたジアルデヒドを含有する抽出溶媒層に
接触水添を施し、該ジアルデヒドを対応するジアルコー
ルに転化する工程3、からなるトリシクロデカンジメタ
ノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノー
ルの製造法、あるいは(1)炭化水素化合物からなるヒ
ドロホルミル化溶媒中、ロジウム化合物及び有機リン化
合物からなる触媒の共存下に、水素と一酸化炭素を用い
て、ジシクロペンタジエン及び/又はトリシクロペンタ
ジエンをヒドロホルミル化してトリシクロデカンジカル
バルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデカンジカル
バルデヒドを製造する工程1、(2)工程1で得られた
ジアルデヒドを含有する反応生成液に、炭化水素化合物
と炭素数2〜6の多価アルコールからなる抽出溶媒とを
添加、混合して炭化水素化合物層と抽出溶媒層に分離
し、触媒成分を炭化水素化合物層に残し、トリシクロデ
カンジカルバルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデ
カンジカルバルデヒドを抽出溶媒層に抽出する工程2、
及び(3)工程2で得られたジアルデヒドを含有する抽
出溶媒層に接触水添を施し、該アルデヒドを対応するア
ルコールに転化する工程3、からなるトリシクロデカン
ジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメ
タノールの製造法により、トリシクロデカンジメタノー
ル及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールを
収率良く、簡単なプロセスで製造できることを見出し、
本発明を完成させた。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の対象となるジシクロペン
タジエンのヒドロホルミル化及び水素還元によるトリシ
クロデカンジメタノールの生成反応を式(I)に、トリ
シクロペンタジエンのヒドロホルミル化及び水素還元に
よるペンタシクロペンタデカンジメタノールの生成反応
を式(II)示す。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】 本発明の工程1で使用されるロジウム化合物は有機リン
化合物と錯体を形成し水素と一酸化炭素存在下でヒドロ
ホルミル化活性を示す物であればその前駆体の形態によ
らない。すなわち、Rh(acac)(CO)2, Rh2O3, Rh4(CO)12,
Rh6(CO)16, Rh(NO3)3などの触媒前駆体物質を有機リン
化合物と一緒に反応混合物中に導入し反応容器内で触媒
活性を持つロジウム金属ヒドリドカルボニルリン錯体を
形成させてもよいし、あらかじめロジウム金属ヒドリド
カルボニルリン錯体触媒を調製してそれを反応容器内に
導入してもよい。本発明の好ましい具体例では、Rh(aca
c)(CO)2 をロジウム前駆体物質として使用して溶媒の存
在下に有機リン化合物と反応させた後、過剰の遊離有機
リン化合物と一緒に反応器に導入し、触媒活性を持つロ
ジウム−有機リン錯体触媒とする。いずれにしても、本
発明の目的に対しては、ヒドロホルミル化反応で使用さ
れる一酸化炭素及び水素の存在する条件下で活性ロジウ
ム−有機リン触媒が反応混合物中に存在すれば充分であ
る。
【0013】本発明において、ロジウム化合物とヒドロ
ホルミル化反応の触媒を形成する有機リン化合物として
はホスファイト及びホスフィンである。ホスファイトの
使用がジシクロペンタジエンやトリシクロペンタジエン
のような内部オレフィンのヒドロホルミル化反応に有効
であることは米国特許第3,499,933号公報や米
国特許第4,443,638号公報に記載のごとく公知
であるが、本発明においては一般式 P(-OR1)(-OR2)(-O
R3) (式中、R1, R2及びR3はそれぞれ置換されていても
よいアリール基又はアルキル基を表わす。)で示され、
そのエレクロトニックパラメーターνが2080〜20
90cm-1であり、かつステリックパラメーターθが13
5〜190度であるような公知のホスファイトを使用す
ることが好ましい。ここで、エレクロトニックパラメー
ターν及びステリックパラメーターθは、トールマン
(C.A.Tolman)ケミカルレビューズ、77巻、313頁、
1977年により定義された値であって、エレクロトニ
ックパラメーターνはリン化合物が金属錯体を形成する
ときの電子的効果を評価するパラメーターとしてNiカ
ルボニル錯体のカルボニル収縮波に基づいて算出される
ものであり、また、ステリックパラメーターθは、リン
化合物の立体効果を評価するパラメーターとして分子モ
デルの円錐角度より算出されるものである。R1, R2及び
R3の具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピ
ル基、n-ブチル基、t-ブチル基、メトキシ基などで置換
されていてもよいフェニル基及びナフチル基などのアリ
ール基;メチル基、エチル基、イソプロピル基、n-ブチ
ル基、t-ブチル基などの脂肪族アルキル基;メチル基、
エチル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基な
どの低級アルキル基で置換されていてもよいシクロペン
チル基、シクロヘキシル基などの脂環式アルキル基等が
挙げられる。好適なホスファイトの具体例としては、ト
リス(2−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス
(3−メチル−6−t−ブチルフェニル)ホスファイ
ト、トリス(3−メトキシ−6−t−ブチルフェニル)
ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト、ジ(2−t−ブチルフェニル)t−
ブチルホスファイトなどが挙げられるが、これらのホス
ファイトのみに限定されるものではない。また、これら
のホスファイトは単独で使用してもよいし、2種以上を
組合わせて使用しても良い。
【0014】ホスフィンの使用、特に立体障害アルキル
ホスフィンがジシクロペンタジエンやトリシクロペンタ
ジエンのような内部オレフィンのヒドロホルミル化反応
に有効であることは米国特許第3,168,553号公
報や米国特許第3,239,566号公報、米国特許第
3,511,880号公報に記載のごとく公知である
が、その中でもステリックパラメーターθが135〜1
90゜であるトリシクロアルキルホスフィンが特に好ま
しい。その代表例としてはトリシクロプロピルホスフィ
ン、トリシクロブチルホスフィン、トリシクロペンチル
ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリシク
ロヘプチルホスフィン、トリシクロオクチルホスフィン
などであるが、これらホスフィンに限定されるものでは
ない。また、これらのホスフィンは単独で使用してもよ
いし、2種以上を組合わせて使用しても良い。
【0015】本発明で用いられる有機リン化合物の使用
量は、ヒドロホルミル化反応溶液中において有機リン化
合物がロジウム金属に対し1〜400モル倍の範囲、好
ましくは3〜200モル倍の範囲で存在すれば、満足で
きるヒドロホルミル化反応速度でジアルデヒドを得るこ
とが出来る。本発明に従うヒドロホルミル化反応は、溶
媒を用いずに実施することも可能であるが、反応に不活
性な有機溶媒を用いるとより好適に実施できる。ヒドロ
ホルミル化反応終了後、ジアルデヒドを含有する反応生
成液を炭素数2〜6の多価アルコールと接触させ、触媒
成分をジヒドロホルミル化溶媒層に残したまま、アルデ
ヒド成分を炭素数2〜6の多価アルコールからなる抽出
溶媒層に抽出し、層分離を行う。そのためヒドロホルミ
ル化溶媒は炭素数2〜6の多価アルコールと層分離する
ものが好ましい。この様な溶媒としては芳香族炭化水素
化合物、脂肪族炭化水素化合物、脂環式炭化水素化合物
が挙げられる。
【0016】芳香属炭化水素化合物としては、ベンゼン
及びトルエン、キシレン、メシチレン、プソイドクメン
などのメチルベンゼン類、エチルベンゼン、ジエチルベ
ンゼン、トリエチルベンゼンなどのエチルベンゼン類、
イソプロピルベンゼン、1,3−ジイソプロピルベンゼ
ン、1,4−ジイソプロピルベンゼンなどのプロピルベ
ンゼン類、またこれら以外の各種アルキルベンゼン類も
好適に使用できる。脂肪族炭化水素化合物としては、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタ
ン、ドデカン、デカンが例示され、標準温度及び圧力で
液体であればこれらに限定されない。脂環式炭化水素化
合物としてはシクロヘキサン、シクロオクタン、シクロ
ドデカン、デカリン、メチルシクロヘキサンなどが好適
に使用される。一般に極性官能基を有する溶媒、例えば
ケトン類やエステル類、又は炭素と水素以外の原子を有
する溶媒は好ましくないが、これは、このような溶媒
が、満足できる分配特性を示さず、且つ触媒系に悪影響
を及ぼすためである。
【0017】本発明において好適なロジウム触媒の量と
しては、原料のジシクロペンタジエン及び/又はトリシ
クロペンタジエンに対して、ロジウム金属として50〜
5000ppmであり、より好ましくは50〜2000
ppmである。ロジウムを50ppm以上で使う場合に
おいては、触媒の再使用が必要になってくる。
【0018】本発明のヒドロホルミル化反応を実施する
ための温度及び圧力に関する条件は、40〜160℃、
好ましくは80〜140℃の反応温度及び、10〜15
0気圧の反応圧力である。温度が40℃より低い場合は
ヒドロホルミル化の反応が遅く、160℃より高い場合
は反応溶液中におけるジシクロペンタジエン及び/又は
トリシクロペンタジエンやヒドロホルミル化反応生成物
からの副反応が進行し反応成績が悪化する。また、圧力
が10気圧より低い場合はヒドロホルミル化の反応が遅
く、150気圧より高い場合は高圧の反応装置を使用す
るため装置費用が高くなってしまう。反応に用いられる
水素/一酸化炭素混合ガスにおける水素と一酸化炭素の
モル比は導入ガス組成(水素/一酸化炭素)として0.
2〜5.0の範囲から選ぶことができる。水素/一酸化
炭素混合ガスがこの範囲を外れるとヒドロホルミル化反
応の反応活性あるいはアルデヒド選択率が低下する。
【0019】本発明における原料ジシクロペンタジエン
は高純度の物が好ましい。ブタジエン、イソプレン、シ
クロペンタジエン、1,3−ペンタジエンなど不純物は
なるべく含有しないことが好ましい。しかし、たとえ高
純度のジシクロペンタジエンを使用しても、ヒドロホル
ミル化反応条件でジシクロペンタジエンは解重合を引き
起こしシクロペンタジエンを生成するので、この濃度を
ゼロにするのは実質的に不可能であり、少量のシクロペ
ンタジエンが共存しても進行する条件で反応を実施する
必要がある。
【0020】本発明における原料トリシクロペンタジエ
ンはジシクロペンタジエンから容易に合成される。ジシ
クロペンタジエンは熱により解重合と重合を引き起こし
トリシクロペンタジエンや4量体、5量体を生成する。
単量体及びこれら多量体を含む混合物から蒸留によりト
リシクロペンタジエンは取得することが出来る。上記の
式(II)からわかるように、本発明の原料に用いるトリ
シクロペンタジエンは2種の化合物からなる。
【0021】本発明におけるヒドロホルミル化の反応方
式としては、ロジウム−有機リン錯体触媒、溶媒、及び
水素と一酸化炭素との混合ガスの存在する反応器へ、原
料のジシクロペンタジエン及び/又はトリシクロペンタ
ジエン単独で、又はこれらと溶媒との混合溶液として供
給しながら行う連続フィード方式が採用される。この方
法を用いると、反応器中でジシクロペンタジエン及び/
又はトリシクロペンタジエンが熱分解してヒドロホルミ
ル化反応を阻害するシクロペンタジエンの生成を低減で
き、良好な反応速度と収率を維持できる。ジシクロペン
タジエン及び/又はトリシクロペンタジエンの流動性を
保持するため前述の溶媒で希釈し、これらが解重合しシ
クロペンタジエンを生成しない温度で反応器に供給する
ことが好ましい。
【0022】一般にヒドロホルミル化反応生成液から
は、例えば、蒸留、薄膜蒸発、水蒸気蒸留などの方法に
より生成物を触媒成分と分離するが、本発明のジアルデ
ヒド生成物は沸点が高く、また使用する触媒量、触媒成
分から蒸留による熱的手法の分離法適用は不可能であ
り、また経済的に触媒をそのまま破棄することもできな
い。そこで、熱をかけずに生成物と触媒成分を効率よく
分離する方法が必要である。
【0023】本発明の工程2では、ヒドロホルミル化反
応終了後、反応生成液をそのまま、又は、ヒドロホルミ
ル化溶媒として反応で使用した炭化水素化合物もしくは
他の炭化水素化合物で希釈した後、炭素数2〜6の多価
アルコールと接触させ、触媒成分をヒドロホルミル化溶
媒層に残したまま、生成物であるジアルデヒドを炭素数
2〜6の多価アルコールに抽出し、層分離を行う。炭素
数2〜6の多価アルコールとしてはエチレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール,1,2−プロパンジオ
ール,1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、ペンタンジオールの各異性体、ネオペンチルグリコ
ール、ヘキサンジオール、グリセリン、ペンタエリスリ
トール、トリメチロールプロパンなどが使用される。こ
の中で、エチレングリコールやプロパンジオール類、ブ
タンジオール類が比較的沸点が低く、価格も安く、液体
として取扱もしやすいので好適に使用される。また、こ
れら単独でも混合物で使用しても問題ない。炭素数2〜
6の多価アルコールに水を共存させて使用しても何等問
題はなく、水の添加によりアルデヒドや触媒成分の各層
への分配が向上する。ヒドロホルミル化反応に使用され
る反応溶媒と抽出溶媒は満足な層分離を実現するため密
度に差があるほうが好ましいが、ジアルデヒドを含むヒ
ドロホルミル化溶媒と抽出溶媒の組合わせでひとつの好
適な例はメチルシクロヘキサンとエチレングリコールと
の組合わせである。
【0024】ヒドロホルミル化溶媒と抽出溶媒との間の
ジアルデヒドの分配は平衡である。それに対して、触媒
成分であるロジウムと有機リンは実質的にヒドロホルミ
ル化溶媒にのみ存在し抽出溶媒中には分析限界以下しか
認められない。抽出溶媒と反応生成液との層対体積は、
ジアルデヒドの抽出溶媒に対する溶解度、抽出すべきジ
アルデヒド生成物の量によって決まる。例えば、分離す
べきジアルデヒドが抽出溶媒に対し高い溶解度を示し、
反応生成液に低濃度で存在する場合には、低い体積比率
(抽出溶媒/反応生成液)の抽出溶媒の使用でジアルデ
ヒドの実用的抽出が可能である。生成物の濃度が高いほ
ど、反応生成液からジアルデヒドを抽出するための体積
比率(抽出溶媒/反応生成液)を高くなる。ジアルデヒ
ド生成物が抽出溶液中で比較的低い溶解度を示す場合
は、単位体積のヒドロホルミル化反応生成液の体積比率
は10:1〜1:10の範囲で変動し得る。また、少な
い抽出溶媒使用量でジアルデヒドの取得量を多くするた
め、抽出溶媒を分け、数回の抽出操作を行うことが有効
である。
【0025】抽出操作を行う温度は特に制限はないが、
ヒドロホルミル化反応温度より高い温度で実施してもな
んら有効性はなく、ヒドロホルミル化反応温度以下で実
施するのが実際的である。反応器に反応後、抽出溶媒を
添加し抽出操作を実施してもよいし、反応器からヒドロ
ホルミル化反応生成液を抜出し、抽出槽で操作を実施し
てもよい。反応器に直接抽出溶媒を添加し抽出操作を実
施し、触媒成分を反応器にそのまま保持して次のヒドロ
ホルミル化を実施することもできる。ヒドロホルミル化
反応生成液を抜出し、抽出槽で操作を実施する場合は、
触媒を含有する炭化水素溶媒層は反応器に戻され、再度
反応に使用される。また、本プロセスは、バッチプロセ
スでも連続プロセスでも実施可能である。
【0026】抽出溶媒として多価アルコールを用いる
と、ヒドロホルミル化生成物のジアルデヒドがアセター
ル化し高沸点生成物に成る場合がある。アセタールの生
成はアルデヒドの収率を低下させるだけでなく、水素化
生成物であるトリシクロデカンジメタノールやペンタシ
クロペンタデカンジメタノールを得ようとする場合、水
素化還元速度が著しく低下し、生産性が低くなる。さら
に、アセタール体の沸点とトリシクロデカンジメタノー
ルやペンタシクロペンタデカンジメタノールの沸点差が
少ないため蒸留分離が困難であるという問題がある。多
価アルコールに第3級アミンを添加するとこのアセター
ルの生成を防ぐことができる。
【0027】第3級アミン化合物の例としては、トリメ
チルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミ
ン、トリ−n−オクチルアミン、トリエタノールアミ
ン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチル
エタノールアミンなどの脂肪族第3級アミン;N,N−
ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、トリフ
ェニルアミンなどの芳香族第3級アミン又はピリジン、
キノリンなどのヘテロ環式第3級アミン化合物が挙げら
れる。これらの内、炭化水素系溶媒に溶解度が低く、多
価アルコールへの溶解度の高いトリエタノールアミン、
N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタ
ノールアミンが本発明の溶媒抽出による触媒成分とジア
ルデヒドを分離する方法の使用に最適である。多価アル
コールとしてエチレングリコール、プロパンジオール
類、ブタンジオール類を用いて抽出操作を行い、引続き
蒸留を行いトリシクロデカンジカルバルデヒドやペンタ
シクロペンタデカンジカルバルデヒドを取得する場合に
は、これらジオール類より沸点の高いトリエタノールア
ミン、N−メチルジエタノールアミンの使用が特に好ま
しい。これら第3級アミンは単独でも2種以上の混合物
での使用も可能であり、また、使用量もアセタールの生
成を防げる量であれば特に制限はない。
【0028】第3アミンの添加は、工程2のヒドロホル
ミル化反応生成液からの触媒成分とジアルデヒド類の分
離を行う抽出工程から実施してもよいし、工程3の水素
還元直前に実施してもよい。工程2の抽出操作から添加
する場合は、グリコールと相溶解性の良好なトリエタノ
ールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−
ジメチルエタノールアミンが好適であり、工程3の水素
還元直前に添加する場合はトリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−オクチ
ルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノ
ールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミンなどの
脂肪族第3級アミン;N,N−ジメチルアニリン、N,
N−ジエチルアニリン、トリフェニルアミンなどの芳香
族第3級アミン又はピリジン、キノリンなどのヘテロ環
式第3級アミン化合物の中から適時決められる。
【0029】本発明の工程3で用いられる、トリシクロ
デカンジカルバルデヒドやペンタシクロペンタデカンジ
カルバルデヒドを水素還元する触媒としては、公知の水
素還元能を有したニッケル、コバルト、ルテニウム、パ
ラジウム、ロジウム、白金などの周期率表VIII族及び亜
クロム酸銅、銅−亜鉛などの金属触媒を使用することが
できる。これらの金属触媒は、金属単体、金属酸化物、
シリカやアルミナ、ケイソウ土やカーボンなどの無機担
体に担持された形態、あるいは金属錯体などの形態で使
用できる。これらの水素化触媒のうち水素還元反応速度
と反応後の触媒分離の観点から、ラネーニッケル、ニッ
ケル/ケイソウ土、亜クロム酸銅、ルテニウム/カーボ
ン、ルテニウム/アルミナ触媒が特に好適に使用され
る。反応形態としては、撹拌式反応器に触媒をスラリー
として仕込み、回分式で反応を実施し、反応後触媒を沈
降ロ過し生成液と分離する方法や、成型された触媒を管
型反応器に仕込み、生成液と水素ガスを触媒上を流す潅
液型反応が適時採用される。使用される触媒量は工業的
に有利な生産性でトリシクロデカンジメタノールやペン
タシクロペンタデカンジメタノールを製造できれば特に
制限はない。
【0030】水素還元の反応温度及び圧力は40〜20
0℃、好ましくは70〜150℃の温度、及び10MP
a以下の反応圧力である。温度が40℃より低い場合は
水素還元反応が遅く、200℃より高い場合は目的のト
リシクロデカンジメタノールやペンタシクロペンタデカ
ンジメタノールからの副反応が進行し反応成績が悪化す
る。また、圧力が10MPaより高い場合は高圧の反応
装置を使用するため装置費用が高くなってしまう。
【0031】このようにして得られたトリシクロデカン
ジメタノールやペンタシクロペンタデカンジメタノール
とグリコール系溶媒を含む粗反応液は、容易なハンドリ
ング操作により回収、精製を行うことができる。一般的
手法、例えば溶媒を留去して得られた粗生成物から薄膜
蒸発、蒸留などの操作によりトリシクロデカンジメタノ
ールやペンタシクロペンタデカンジメタノールを分離精
製することができる。以下実施例により本発明を説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0032】
【実施例】実施例1 [ジシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応]ガス
導入管及びサンプル抜出し管を備えた内容量500ml
のステンレス製電磁撹拌式オートクレーブに、Rh(acac)
(CO)2 0.15g(0.581mmol)、トリス−
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト1.
88g(2.91mmol)及びメチルシクロヘキサン
40gを水素/一酸化炭素=1/1(モル比)の混合ガ
ス雰囲気下、仕込み、次いでオートクレーブ内を水素/
一酸化炭素=1/1(モル比)の混合ガスを供給して内
圧を7.0MPaに維持しながら、ジシクロペンタジエ
ン250g、及びメチルシクロヘキサン10gからなる
混合液を2時間かけて連続的にオートクレーブにフィー
ドした。この間、オートクレーブ内の温度は130℃に
保った。ジシクロペンタジエンを含有する上記の混合液
のフィード終了後、130℃で更に3時間撹拌し反応を
継続した。反応終了後、オートクレーブ下部抜出し管よ
り生成液414.3gを取得した。この生成液は2層に
分離しており、下層はトリシクロデカンジカルバルデヒ
ドを多く含む層であり、上層は溶媒メチルシクロヘキサ
ンを多く含む層であった。また、それぞれの層にロジウ
ム成分とリン成分が存在していた。この生成液を激しく
撹拌し均一懸濁液とし、一部をサンプリングし、ガスク
ロマトグラフィーで分析したところ、ジシクロペンタジ
エンの転化率は100%であり、トリシクロデカンジカ
ルバルデヒドの収率は97.6%であることが判った。
なお、ジシクロペンタジエンの二重結合の1つだけがヒ
ドロホルミル化されたモノアルデヒド体(以下、単にモ
ノアルデヒドと略称する)の収率は2.4%であった
【0033】[抽出操作]ガラス製磁気撹拌棒と、液温
測定用温度計と、装置内雰囲気を窒素又は水素/一酸化
炭素に置換できる真空コックを備え、抽出操作後に抽出
層を抜出せるように装置下部にコックを備え、抽出操作
温度を変えられるようにジャケットタイプとした縦長の
1000mlの3口フラスコを用いて抽出実験を実施し
た。実施例1の生成液を激しく撹拌し均一懸濁液とし、
生成液100gをフラスコに仕込んだ。この生成液には
トリシクロデカンジカルバルデヒド85.66g、モノ
アルデヒド1.78g、ロジウムが原子として0.14
0mmol、リンが原子として0.701mmol含ま
れていた。ヒドロホルミル化反応溶媒であるメチルシク
ロヘキサンを300g加え、さらにエチレングリコール
300gを加えた。その混合物を25℃で30分間撹拌
し平衡状態に到達させ、撹拌を停止し、その混合物を3
0分間にわたり2層に分離させた。ヒドロホルミル化溶
媒を含んでなる上部層と底部の抽出溶媒層を得た。ヒド
ロホルミル化溶媒層(炭化水素化合物層)の重量は32
1.7gであり、トリシクロデカンジカルバルデヒド
8.57g、モノアルデヒド0.53g、ロジウムが原
子として0.140mmol、リンが原子として0.7
01mmol含まれていた。エチレングリコール層(抽
出溶媒層)の重量は378.3gであり、トリシクロデ
カンジカルバルデヒド77.09g、モノアルデヒド
1.25gが含まれていた。ロジウムは原子として0.
003mmol以下、リンは原子として0.01mmo
l以下で分析検出限界以下であり、実質的にエチレング
リコール層への抽出は認められなかった。エチレングリ
コール層に抽出されたトリシクロデカンジカルバルデヒ
ド、モノアルデヒドの一部微量はエチレングリコールと
アセタールを生成していたがこれらはトリシクロデカン
ジカルバルデヒド、モノアルデヒドとして取扱った。本
抽出プロセスの効率を、化合物[X]の分配係数(K
p)により測定でき以下の様に定義される。 Kp=[抽出溶媒中のXの濃度]/[ヒドロホルミル化溶媒中のXの濃度] トリシクロデカンジカルバルデヒドの分配係数 Kp=7.65 モノアルデヒドの 分配係数 Kp=2.01 であった。
【0034】[水添操作]トリシクロデカンジカルバル
デヒドとモノアルデヒドが含まれる上記エチレングリコ
ール層100gとN−メチルジエタノールアミン0.5
g、ラネーニッケル5gを200ml撹拌式ステンレス
製オートクレーブに仕込み、水素ガスで置換後、撹拌を
開始し、温度を120℃に、水素ガスの圧力を0.9M
Paに調整した。この条件で3時間反応を行った。水素
の吸収が認められなくなったので、冷却及び放圧後、反
応生成液を取り出した。トリシクロデカンジカルバルデ
ヒドの転化率は100%であり、上記抽出操作で生成し
たジアルデヒドのアセタール以上に水添操作で新たなア
セタールの生成は認めらなかった。ジアルデヒド基準の
トリシクロデカンジメタノールの収率は99.6%であ
り、アセタール体はトリシクロデカンジメタノールに対
し0.4%であった。
【0035】実施例2 [ジシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応]ガス
導入管及びサンプル抜出し管を備えた内容量500ml
のステンレス製電磁撹拌式オートクレーブに、Rh(acac)
(CO)2 0.15g(0.581mmol)、トリシクロ
ヘキシルホスフィン0.816g(2.91mmol)
及びメチルシクロヘキサン40gを水素/一酸化炭素=
1/1(モル比)の混合ガス雰囲気下、仕込み、次いで
オートクレーブ内を水素/一酸化炭素=1/1(モル
比)の混合ガスを供給して内圧を7.0MPaに維持し
ながら、ジシクロペンタジエン250g、及びメチルシ
クロヘキサン10gからなる混合液を2時間かけて連続
的にオートクレーブにフィードした。この間、オートク
レーブ内の温度は130℃に保った。ジシクロペンタジ
エンを含有する上記の混合液のフィード終了後、130
℃で更に3時間撹拌し反応を継続した。反応終了後、オ
ートクレーブ下部抜出し管より生成液409.2gを取
得した。この生成液は2層に分離しており、下層はトリ
シクロデカンジカルバルデヒドを多く含む層であり、上
層は溶媒メチルシクロヘキサンを多く含む層であった。
また、それぞれの層にロジウム成分とリン成分が存在し
ていた。この生成液を激しく撹拌し均一懸濁液とし、一
部をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーで分析し
たところ、ジシクロペンタジエンの転化率は100%で
あり、トリシクロデカンジカルバルデヒドの収率は9
0.4%であることが判った。なお、ジシクロペンタジ
エンの二重結合の1つだけがヒドロホルミル化されたモ
ノアルデヒド体(以下、単にモノアルデヒドと略称す
る)の収率は9.6%であった。
【0036】[抽出操作]ヒドロホルミル化生成液を激
しく撹拌し均一懸濁液とし、生成液100gをフラスコ
に仕込んだ。この生成液にはトリシクロデカンジカルバ
ルデヒド80.34g、モノアルデヒド7.20g、ロ
ジウムが原子として0.140mmol、リンが原子と
して0.701mmol含まれていた。ヒドロホルミル
化反応溶媒であるメチルシクロヘキサンを300g加
え、さらにエチレングリコール300gとN−メチルジ
エタノールアミン1.5gを加えた。その混合物を25
℃で30分間撹拌し平衡状態に到達させ、撹拌を停止
し、その混合物を30分間にわたり2層に分離させた。
ヒドロホルミル化溶媒を含んでなる上部層と底部の抽出
溶液層を得た。ヒドロホルミル化溶媒層(炭化水素化合
物層)の重量は322.7gであり、トリシクロデカン
ジカルバルデヒド8.03g、モノアルデヒド2.16
g、ロジウムが原子として0.140mmol、リンが
原子として0.701mmol含まれていた。エチレン
グリコール層(抽出溶媒層)の重量は378.9gであ
り、トリシクロデカンジカルバルデヒド72.31g、
モノアルデヒド5.04gが含まれていた。ロジウムは
原子として0.003mmol以下、リンは原子として
0.01mmol以下で分析検出限界以下であり、実質
的にエチレングリコール層への抽出は認められなかっ
た。N−メチルジエタノールアミンを添加するとエチレ
ングリコール層に抽出されたトリシクロデカンジカルバ
ルデヒド、モノアルデヒドのエチレングリコールとのア
セタールは生成していなかった。また、N−メチルジエ
タノールアミンは全量エチレングリコール層に存在して
いた。 トリシクロデカンジカルバルデヒドの分配係数 Kp=7.50 モノアルデヒドの 分配係数 Kp=1.96 であった。
【0037】[水添操作]トリシクロデカンジカルバル
デヒド、モノアルデヒドとN−メチルジエタノールアミ
ンが含まれる上記エチレングリコール層100gと5w
t%−Ru/C0.5gを200ml撹拌式ステンレス
製オートクレーブに仕込み、水素ガスで置換後、撹拌を
開始し、温度を120℃に、水素ガスの圧力を0.9M
Paに調整した。この条件で3時間反応を行った。水素
の吸収が認められなくなったので、冷却及び放圧後、反
応生成液を取り出した。トリシクロデカンジカルバルデ
ヒドの転化率は100%であり、上記抽出操作及び水添
操作を通じアセタールの生成は認められなかった。ジア
ルデヒド基準のトリシクロデカンジメタノールの収率は
99.7%以上であった。
【0038】実施例3 [トリシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応]ガ
ス導入管及びサンプル抜出し管を備えた内容量500m
lのステンレス製電磁撹拌式オートクレーブに、Rh(aca
c)(CO)2 0.15g(0.581mmol)、トリス−
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト1.
88g(2.91mmol)及びメチルシクロヘキサン
40gを水素/一酸化炭素=1/1(モル比)の混合ガ
ス雰囲気下、仕込み、次いでオートクレーブ内を水素/
一酸化炭素=1/1(モル比)の混合ガスを供給して内
圧を7.0MPaに維持しながら、トリシクロペンタジ
エン250g、及びメチルシクロヘキサン10gからな
る混合液を2時間かけて連続的にオートクレーブにフィ
ードした。この間、オートクレーブ内の温度は130℃
に保った。トリシクロペンタジエンを含有する上記の混
合液のフィード終了後、130℃で更に3時間撹拌し反
応を継続した。反応終了後、オートクレーブ下部抜出し
管より生成液377.5gを取得した。この生成液は2
層に分離しており、下層はペンタシクロペンタデカンジ
カルバルデヒドを多く含む層であり、上層は溶媒メチル
シクロヘキサンを多く含む層であった。また、それぞれ
の層にロジウム成分とリン成分が存在していた。この生
成液を激しく撹拌し均一懸濁液とし、一部をサンプリン
グし、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、トリ
シクロペンタジエンの転化率は100%であり、ペンタ
シクロペンタデカンジカルバルデヒドの収率は99.3
%であることが判った。なお、トリシクロペンタジエン
の二重結合の1つだけがヒドロホルミル化されたモノア
ルデヒド体(以下、単にモノアルデヒドと略称する)の
収率は0.7%であった。
【0039】[抽出操作]実施例1の抽出操作で抽出溶
媒としてエチレングリコール300gとトリエタノール
アミン1.0gを用いた以外は同様に実施した。エチレ
ングリコール層に、ロジウムは原子として0.003m
mol以下、リンは原子として0.01mmol以下で
分析検出限界以下しか抽出されず、実質的に認められな
かった。トリエタノールアミンを添加するとエチレング
リコール層に抽出されたペンタシクロペンタデカンジカ
ルバルデヒド、モノアルデヒドのエチレングリコールと
のアセタールは生成していなかった。また、トリエタノ
ールアミンは全量エチレングリコール層に存在してい
た。 ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドの分配係数 Kp=9.57 モノアルデヒドの 分配係数 Kp=1.72 であった。
【0040】[水添操作]ペンタシクロペンタデカンジ
カルバルデヒド、モノアルデヒドとトリエタノールアミ
ンが含まれる上記エチレングリコール層100gとCu-C
r 触媒5gを200ml撹拌式ステンレス製オートクレ
ーブに仕込み、水素ガスで置換後、撹拌を開始し、温度
を120℃に、水素ガスの圧力を0.9MPaに調整し
た。この条件で3時間反応を行った。水素の吸収が認め
られなくなったので、冷却及び放圧後、反応生成液を取
り出した。ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒド
の転化率は100%であり、上記抽出操作及び水添操作
を通じアセタールの生成は認められなかった。ジアルデ
ヒド基準のトリシクロデカンジメタノールの収率は99.7
%以上であった。
【0041】実施例4 [トリシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応]ガ
ス導入管及びサンプル抜出し管を備えた内容量500m
lのステンレス製電磁撹拌式オートクレーブに、Rh(aca
c)(CO)2 0.15g(0.581mmol)、トリシク
ロヘキシルホスフィン0.816g(2.906mmo
l)及びメチルシクロヘキサン40gを水素/一酸化炭
素=1/1(モル比)の混合ガス雰囲気下、仕込み、次
いでオートクレーブ内を水素/一酸化炭素=1/1(モ
ル比)の混合ガスを供給して内圧を7.0MPaに維持
しながら、トリシクロペンタジエン250g、及びメチルシ
クロヘキサン10gからなる混合液を2時間かけて連続
的にオートクレーブにフィードした。この間、オートク
レーブ内の温度は130℃に保った。トリシクロペンタ
ジエンを含有する上記の混合液のフィード終了後、13
0℃で更に3時間撹拌し反応を継続した。反応終了後、
オートクレーブ下部抜出し管より生成液375.1gを
取得した。この生成液は2層に分離しており、下層はペ
ンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを多く含む層
であり、上層は溶媒メチルシクロヘキサンを多く含む層
であった。また、それぞれの層にロジウム成分とリン成
分が存在していた。この生成液を激しく撹拌し均一懸濁
液とし、一部をサンプリングし、ガスクロマトグラフィ
ーで分析したところ、トリシクロペンタジエンの転化率
は100%であり、ペンタシクロペンタデカンジカルバ
ルデヒドの収率は95.7%であることが判った。な
お、トリシクロペンタジエンの二重結合の1つだけがヒ
ドロホルミル化されたモノアルデヒド体(以下、単にモ
ノアルデヒドと略称する)の収率は4.3%であった。
【0042】[抽出操作]実施例3の抽出操作と同様に
上記ヒドロホルミル化生成液の抽出を行った。 ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドの分配係数 Kp=10.2 モノアルデヒドの 分配係数 Kp=1.73 であった。
【0043】[水添操作]ペンタシクロペンタデカンジ
カルバルデヒド、モノアルデヒドとトリエタノールアミ
ンが含まれるエチレングリコール層100gとラネーニ
ッケル5gを仕込み、実施例1の水添操作と同様に行っ
た。ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドの転化
率は100%であり、上記抽出操作及び水添操作を通じ
アセタールの生成は認められなかった。ジアルデヒド基
準のトリシクロデカンジメタノールの収率は99.7%
以上であった。
【0044】実施例5 実施例1の抽出後のエチレングリコール層100gに、
トリエチルアミン0.5gを添加し、触媒としてラネー
ニッケル5gを用い、実施例1の水添操作と同様に行っ
た。トリシクロデカンジカルバルデヒドの転化率は10
0%であり、抽出操作で生成したジアルデヒドのアセタ
ール以上に水添操作で新たなアセタールの生成は認めら
れず、ジアルデヒド基準のトリシクロデカンジメタノー
ルの収率は99.6%であり、アセタール体はトリシク
ロデカンジメタノールに対し0.4%であった。
【0045】実施例6 実施例1の抽出後のエチレングリコール層100gに、
N,N−ジメチルエタノールアミン0.5gを添加し、
触媒として5wt%−Ru/C 0.5gを用い、実施
例1の水添操作と同様に行った。トリシクロデカンジカ
ルバルデヒドの転化率は100%であり、抽出操作で生
成したジアルデヒドのアセタール以上に水添操作で新た
なアセタールの生成は認められず、ジアルデヒド基準の
トリシクロデカンジメタノールの収率は99.6%であ
り、アセタール体はトリシクロデカンジメタノールに対
し0.4%であった。
【0046】実施例7 実施例1の抽出後のエチレングリコール層100gに、
第3級アミンを添加せず、触媒としてラネーニッケル5
gを用い、実施例1の水添操作と同様に行った。トリシ
クロデカンジカルバルデヒドの転化率は100%であっ
たが、抽出操作で生成したジアルデヒドのアセタール以
上に水添操作で新たなアセタールの生成が認められ、ジ
アルデヒド基準のトリシクロデカンジメタノールの収率
は85.7%であり、アセタール体が14.3%生成し
ていた。
【0047】比較例1 実施例1のヒドロホルミル化生成液に、イソプロパノー
ル300gを加え均一にした。この液120gを採取
し、触媒としてラネーニッケル5gを用い、実施例1の
水添操作と同様に行った。水素吸収量は反応初期は高か
ったが、30分経過した時点から吸収が遅くなり、理論
量の水素吸収は得られなかった。生成液の分析を実施し
たところ、トリシクロデカンジカルバルデヒドの転化率
は56%であり、未反応トリシクロデカンジカルバルデ
ヒドとアセタール体が13.8%生成していた。また、
水添後の生成液のロジウムとリンを分析したところ、ロ
ジウムの回収率は5%未満、リンの回収率は70%程度
であった。
【0048】比較例2 実施例3のヒドロホルミル化生成液に、イソプロパノー
ル300gを加え均一にした。この液120gを採取し、触
媒としてラネーニッケル5gを用い、実施例1の水添操
作と同様に行った。水素吸収量は反応初期は高かった
が、30分経過した時点から吸収が遅くなり、理論量の
水素吸収は得られなかった。生成液の分析を実施したと
ころ、ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドの転
化率は51%であり、未反応ペンタシクロペンタデカン
ジカルバルデヒドとアセタール体が12.5%生成して
いた。水添条件を160℃、3.0MPaと厳しくし更
に3時間反応を継続した。ペンタシクロペンタデカンジ
カルバルデヒドの転化率は92%まで向上したが、アセ
タール体の水添は起らず、系中に含まれるホスファイト
とペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドが反応し
たと考えられる高沸点物が多量に生成していた。また、
水添後の生成液のロジウムとリンを分析したところ、ロ
ジウムの回収率は2%未満、リンの回収率は10%程度
であった。
【0049】
【発明の効果】トリシクロデカンジメタノール及び/又
はペンタシクロペンタデカンメタノールを高収率で製造
可能な実用的な方法を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 35/37 C07C 35/37 35/44 35/44 G02B 1/04 G02B 1/04 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)炭化水素化合物からなるヒドロホ
    ルミル化溶媒中、ロジウム化合物及び有機リン化合物か
    らなる触媒の共存下に、水素と一酸化炭素を用いて、ジ
    シクロペンタジエン及び/又はトリシクロペンタジエン
    をヒドロホルミル化してトリシクロデカンジカルバルデ
    ヒド及び/又はペンタシクロペンタデカンジカルバルデ
    ヒドを製造する工程1、(2)工程1で得られたジアル
    デヒドを含有する反応生成液に、炭素数2〜6の多価ア
    ルコールからなる抽出溶媒を添加、混合して炭化水素化
    合物層と抽出溶媒層に分離し、触媒成分を炭化水素化合
    物層に残し、トリシクロデカンジカルバルデヒド及び/
    又はペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを抽出
    溶媒層に抽出する工程2、及び(3)工程2で得られた
    ジアルデヒドを含有する抽出溶媒層に接触水添を施し、
    該ジアルデヒドを対応するジアルコールに転化する工程
    3、からなることを特徴とするトリシクロデカンジメタ
    ノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノー
    ルの製造法。
  2. 【請求項2】 (1)炭化水素化合物からなるヒドロホ
    ルミル化溶媒中、ロジウム化合物及び有機リン化合物か
    らなる触媒の共存下に、水素と一酸化炭素を用いて、ジ
    シクロペンタジエン及び/又はトリシクロペンタジエン
    をヒドロホルミル化してトリシクロデカンジカルバルデ
    ヒド及び/又はペンタシクロペンタデカンジカルバルデ
    ヒドを製造する工程1、(2)工程1で得られたジアル
    デヒドを含有する反応生成液に、炭化水素化合物と炭素
    数2〜6の多価アルコールからなる抽出溶媒とを添加、
    混合して炭化水素化合物層と抽出溶媒層に分離し、触媒
    成分を炭化水素化合物層に残し、トリシクロデカンジカ
    ルバルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデカンジカ
    ルバルデヒドを抽出溶媒層に抽出する工程2、及び
    (3)工程2で得られたジアルデヒドを含有する抽出溶
    媒層に接触水添を施し、該アルデヒドを対応するアルコ
    ールに転化する工程3、からなることを特徴とするトリ
    シクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペン
    タデカンジメタノールの製造法。
  3. 【請求項3】 ヒドロホルミル化溶媒として用いる炭化
    水素化合物と反応終了後に加える炭化水素化合物とが同
    じである請求項2記載の製造法。
  4. 【請求項4】 工程2において用いる抽出溶媒が、第三
    級アミン化合物を含む炭素数2〜6の多価アルコールか
    らなる抽出溶媒である請求項1又は2記載の製造法。
  5. 【請求項5】 炭素数2〜6の多価アルコールからなる
    抽出溶媒が水を含む請求項1又は2記載の方法。
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