JP2003267898A - 脂環式アルコールの製造方法 - Google Patents

脂環式アルコールの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒドロホルミル化反応物を原料とし、着色の
ないアルコール類を経済的かつ工業的に簡便に製造する
方法を提供すること。 【解決手段】 脂環式アルデヒドを水素化還元して脂環
式アルコールを製造する方法において、アルデヒドの水
素化還元を活性炭の共存下、金属触媒を用いて行うこと
を特徴とする脂環式アルコールの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂環式アルコール
の製造方法に関し、更に詳しくは、脂環式不飽和炭化水
素化合物のヒドロホルミル化反応等で得られる脂環式ア
ルデヒドを活性炭の共存下に金属触媒を用いて還元処理
する、無色透明な脂環式アルコールの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】脂環式不飽和炭化水素化合物から誘導さ
れる脂環式アルコールは、その構造から疎水性が強く、
ポリマーにした際の剛性や収縮応力が小さいなどの特徴
を有しており、光ファイバーや光学用素子、光学レンズ
といった光学材料や、透明の表面コート剤などの機能材
料への利用が期待されている。特に一級のアルコールは
各種ポリマーの原料としても有用である。
【0003】この脂環式の一級アルコールの原料となる
脂環式不飽和炭化水素化合物としては、ブタジエンやイ
ソプレンといった脂肪族ジエンの環化二量体・三量体
や、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエンと
いったシクロペンタジエンのオリゴマー類等が挙げられ
る。そして、脂環式不飽和炭化水素化合物から脂環式の
一級アルコールを製造する方法としては、この化合物の
末端オレフィン又は内部オレフィンを一酸化炭素と水素
からなる混合ガスを用いてヒドロホルミル化し、生成し
たアルデヒドを還元する方法が一般的である。
【0004】このヒドロホルミル化反応は、一般的に、
コバルト系触媒やロジウム系触媒を用いて行われるが、
脂環式不飽和炭化水素化合物については、重合や分解を
抑制するために比較的反応条件の穏やかなロジウム−有
機リン化合物系触媒が用いられている。また、触媒に含
まれるロジウムは高価なため、触媒を回収してリサイク
ルする方法が種々提案されている(特表公6−5019
58号公報、特開平10−59890号公報、特開20
01−163824号公報等)。
【0005】ところで、触媒の回収方法は、その多くが
水や水溶性溶媒及びその混合液と芳香族溶媒または脂肪
族溶媒、ナフテン系溶媒を組み合わせて、触媒と反応生
成物を油水分離する形態をとっており、工業的にも利用
可能なものである。また、配位子の構造に特徴を持たせ
ることで、ロジウムの回収率を上げる方法等も提案され
ている。
【0006】しかしながら、これらの方法は分配という
化学平衡に頼るため、数回の抽出操作を経ても反応生成
物中に微量な触媒や副反応物が混入するのを避けること
は難しい。そして、これらの微量成分の混入は、反応生
成物の着色や、引き続く工程、例えば、水素化還元によ
るアルコールの製造工程等に付した場合に熱履歴を受け
て着色する原因となることがある。このように着色した
脂環式の一級アルコールは、前記した光学材料には利用
できないため、着色物質を除去することが必要となる。
【0007】現在、アルコールから着色物質や不純物を
除去するために一般的に行われている方法としては、蒸
留や、金属触媒を用いて還元する方法が挙げられる。こ
のうち、蒸留精製法としては、例えば、特開昭55−1
18429号に、トリシクロデカンジメタノールを炭化
水素溶媒で抽出し、微量に残存する触媒を除去した後蒸
留する方法が提示されている。また、特開昭59−15
7038号には、ポリエチレングリコールまたはポリプ
ロピレングリコール等の存在下に減圧蒸留する方法が示
されている。更に、特開平9−124524号には、紫
外線領域の吸収が低減されたトリシクトデカンジメタノ
ールを得る方法として、水/メタノールと炭化水素溶剤
による抽出方法が示されている。
【0008】しかしながら、蒸留精製法は低沸点の化合
物に対しては有効な方法ではあるが、炭素数が多い脂環
式化合物では生成物の沸点が高くなるため熱的な影響を
受けやすく、また、使用できる熱源の問題もあり現実的
ではなかった。
【0009】一方、金属触媒を用いる還元法では、完全
に脱色することができないという問題があり、また抽出
法では、溶剤の使用量が多くなりその処理が必要となる
という問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に基
づきなされたものであり、その目的は、ヒドロホルミル
化反応物を原料とし、着色のないアルコール類を経済的
かつ工業的に簡便に製造する方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、脂環式不飽和炭化水素
化合物のヒドロホルミル化等によって得られた脂環式ア
ルデヒドを金属触媒によって水素化還元するにあたり、
従来の水素化還元方法や、原料アルデヒドを活性炭処理
する方法、あるいは、水素化還元後に得られたメタノー
ルを活性炭処理する方法を採用した場合では、無色透明
なアルコールを得ることができないが、水素化還元工程
に活性炭を共存させることにより、無色透明で、かつ高
純度のアルコールを製造することができることを見出
し、本発明を完成させた。
【0012】即ち本発明は、脂環式アルデヒドを水素化
還元して脂環式アルコールを製造する方法において、ア
ルデヒドの水素化還元を活性炭の共存下、金属触媒を用
いて行うことを特徴とする脂環式アルコールの製造方法
を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明方法において、水素化還元
の原料となる脂環式アルデヒドは、種々の方法によって
得られ、例えば、脂環式不飽和炭化水素化合物をヒドロ
ホルミル化反応に付すことにより得ることができる。
【0014】このヒドロホルミル化反応の原料として用
いる脂環式不飽和炭化水素化合物としては、シクロペン
テン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、シクロオ
クテン、シクロオクタジエン、ビニルシクロヘキセンと
いった単環式不飽和化合物や、ジシクロペンタジエン、
トリシクロペンタジエン、テトラシクロペンタジエンと
いったシクロペンタジエンのオリゴマー類やシクロペン
タジエンと共役ジエンのディールス・アルダー反応で得
られるノルボルネン環を有する化合物、その他アズレン
等の多環式化合物が挙げられる。中でもノルボルネン環
を有する化合物から誘導される一級アルコール類は各種
光学材料の原料として注目されているものである。
【0015】これら脂環式不飽和炭化水素化合物をヒド
ロホルミル化する方法としては、公知の方法を用いれば
よく、リサイクルされた触媒を用いて反応させたもので
あっても良い。ヒドロホルミル化反応により得られた反
応生成物を、水溶性溶剤と炭化水素溶剤による公知の溶
媒抽出法で触媒と分離することにより、水素化還元に供
し得るアルデヒドを得ることができる。ここで、抽出に
際する溶媒の組み合わせは、本発明の効果に影響するも
のではない。
【0016】本発明方法において脂環式アルデヒドは、
活性炭の共存下、金属触媒を用いて水素化還元される。
この水素化還元に用いる金属触媒としては、特に限定さ
れないが、ラネーニッケル、パラジウム/炭素、パラジ
ウム/アルミナ、白金/炭素、ルテニウム/炭素等、一
般的で比較的容易に入手可能な水素化触媒を用いること
ができる。なかでもラネーニッケルやルテニウム/炭素
は、比較的低温低圧下で還元が実施できるため好まし
い。この金属触媒の形状は特に限定されないが、一般に
使用されているペレット状、球状、リング状、顆粒状、
粉末状等のものを用いることができる。また、金属触媒
の使用量には原料であるアルデヒドに対して0.5〜5
質量%の範囲で、反応速度、除熱、触媒コストなどを考
慮して任意に決定できる。
【0017】一方、水素化還元工程において共存させる
活性炭としては、石炭、木材、泥炭、ヤシ殻、石油コー
クス等その由来や製法は特に限定されず、一般的に吸着
剤として用いられる物であれば使用することができる。
この活性炭の形状としても粉末状、粒状、ペレット状の
等何れでも良く、作業性を考慮して任意決定することが
できる。活性炭の添加量は、原料アルデヒドに対して
0.5〜5質量%の範囲で、好ましくは1〜3質量%の
範囲で任意に決定できる。添加量が0.5質量%未満の
場合は効果が小さく、また、5質量%を超えて添加して
も、それ以下の場合と効果は変わらない。
【0018】水素化還元工程は、上記金属触媒および活
性炭の存在下、反応温度100〜150℃、水素圧3〜
10MPa、反応時間は0.5〜24時間で実施され
る。この範囲であれば何れの条件を選択してもアルデヒ
ド及び未反応のオレフィンは完全に還元される。
【0019】また、水素化還元工程において溶媒は特に
必要とはしないが、溶媒を用いる場合はアルコール類が
好適である。アルコール類としては非水溶性溶媒と相分
離するものが良く、例えば脂肪族・ナフテン系溶媒と相
分離するものとしては、メタノール及びエチレングリコ
ール、プロピレングリコール等の多価アルコールが挙げ
られる。またヒドロホルミル化に続く触媒分離工程で、
アルデヒドの抽出溶媒としてこれらのアルコール類を使
用した場合は、抽出液をそのまま水素化還元に使用する
ことができる。
【0020】なお、溶媒としてアルコール類を用いた場
合には、反応液から触媒と活性炭を濾別した後、相分離
可能な脂肪族やナフテン系溶媒といった有機溶媒を加え
ることにより、未反応の不純物を有機溶媒相側へ容易に
抽出することができる。このため、ヒドロホルミル化反
応後の脂環式アルデヒドを精製し、純度の高いものとす
ることは必要でなく、より経済的である。
【0021】
【実施例】以下に実施例および参考例を示し、本発明を
更に詳しく説明するが、上で説明した条件を満足してい
れば、同等の結果が得られるので、本発明が実施例によ
り限定されるものでないことはいうまでもない。なお、
以下の実施例における組成分析は、キャピラリーガスク
ロマトグラフィーで行った。また、色(ハーゼン色数)
は、試料の25質量%メタノール溶液と、JIS K 0
071−1に基づき調製した標準比色液を純水で25質
量%に希釈した希釈比色液とを比色して求めた。
【0022】参 考 例 1 トリシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応:50
0mlのステンレス製オートクレーブに、トリシクロペ
ンタジエン 100g(0.505mol)、Rh4(C
O)12 28.4mg(0.038mmol)、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト 48
9.9mg(0.757mmol)、溶媒としてシクロヘ
キサン 230mlを仕込み、120℃、水素−一酸化
炭素混合ガス(CO/水素混合比1/1(モル比))雰
囲気下で、内圧を5MPaに保って12時間反応させ
た。
【0023】得られた反応液にシクロヘキサン 500
ml、アセトニトリル 500mlを加えて室温で攪拌
し、アセトニトリル中に生成物を抽出した。抽出液を静
置して二相に分離したところでアセトニトリル相を取り
出し、アセトニトリルを減圧下で留去してペンタシクロ
ペンタデカンジカルバルデヒド(以下、「PCPD−D
A」と記載する。)を得た。ガスクロ分析の結果、全ア
ルデヒドの収率は99.9%であり、ジアルデヒドとモ
ノアルデヒドが96.2:3.8の割合で得られた。ま
た、得られたPCPD−DAは赤茶色に着色しており、
ハーゼン色数は20であった。
【0024】参 考 例 2 ジシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応:50m
lのステンレス製耐圧容器にジシクロペンタジエン 1
0g(76mmol)、Rh4(CO)12 4.3mg
(0.006mmol)、トリス(2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル)ホスファイト 74.4mg(0.115m
mol)、溶媒としてシクロヘキサン 20mlを仕込
み、120℃、水素−一酸化炭素混合ガス(CO/水素
混合比1/1(モル比))雰囲気下で、内圧を4MPa
に加圧し、12時間反応させた。
【0025】得られた反応液にシクロヘキサン 20m
l、アセトニトリル 20mlを加えて室温で攪拌し、
アセトニトリル中に生成物を抽出した。抽出液を静置し
て二相に分離したところでアセトニトリル相を取り出
し、アセトニトリルを減圧下で留去してトリシクロデカ
ンジカルバルデヒド(以下、TCD−DAと記載す
る。)を得た。全アルデヒドの収率は99.9%であ
り、ジアルデヒドとモノアルデヒドが99.0:1.0の
割合で得られた。また、得られたPCPD−DAは赤茶
色に着色しており、ハーゼン色数は10であった。
【0026】実 施 例 1 500mlのステンレス製オートクレーブに、PCPD
−DA 200g、ラネーニッケル 2.0g、活性炭
(粉末状)4.0g、メタノール 125mlを仕込み、
内圧が常に7.0MPaに保たれるよう水素を供給しな
がら、130℃で5時間反応を行った。得られた反応混
合物を冷却後、触媒と活性炭を濾別して無色透明な濾液
を得た。この濾液を分液ロートに移し、シクロヘキサン
200ml加えて激しく振り混ぜ、静置して二相に分
離したところでメタノール相を取り出し組成分析を行っ
たところ、後記表1に示す組成が得られた。さらに、メ
タノールを減圧下で留去し、固体状の無色透明なペンタ
シクロペンタデカンジメタノール195gを得た。色は
ハーゼン色数5未満であった。
【0027】実 施 例 2 50mlのステンレス製耐圧容器に、PCPD−DA
4.0g、5%ルテニウム/炭素 0.04g、活性炭
(粉末状)0.08g、メタノール 3mlを仕込み、水
素を供給して内圧4.0MPaに加圧した。水素の供給
を止めて130℃で12時間反応を行った。得られた反
応混合物を室温まで冷却したところ、反応器内圧は3.
0MPaであった。脱圧後、メタノール 17mlを加
えて希釈し、孔径0.45μmのクロマトディスク(G
Lサイエンス製、25N)で触媒と活性炭を濾過し、濾
液をシクロヘキサン 25mlで洗浄した。得られたメ
タノール相の組成を分析したところ、後記表1に示す組
成が得られた。さらに、メタノールを減圧下で留去し、
固体状の無色透明なペンタシクロペンタデカンジメタノ
ール 3.8gを得た。色はハーゼン色数5未満であっ
た。
【0028】実 施 例 3 反応原料としてPCPD−DAの代わりにTCD−DA
を用い、実施例2と同様の方法で水素化還元を行った。
得られた生成物の組成を後記表1に示した。生成物は、
トリシクロデカンジメタノールであり、無色透明な固体
として3.8gが得られた。色はハーゼン色数5未満で
あった。
【0029】
【表1】
【0030】比 較 例 1〜3 活性炭を添加しないこと以外は、実施例1〜3と全く同
じにして水素化還元を行った。得られた反応液は赤茶色
に着色していた。性状を後記表2に示した。
【0031】比 較 例 4 PCPD−DAのトルエン溶液に、活性炭(粉末)をP
CPD−DAに対して5質量%添加し、アルゴン雰囲気
下、室温で24時間処理した後、活性炭を濾別した。濾
液は薄い赤茶色を呈していた。130℃のオイルバスで
トルエンを減圧留去した。処理後の性状を後記表2に示
した。
【0032】比 較 例 5 比較例2で得られた着色したペンタシクロペンタデカン
ジメタノールをメタノールに溶かし、活性炭(粉末)を
ジオールに対して2質量%加え、7MPaの水素加圧
下、130℃で12時間処理した。冷却後、活性炭を濾
別したが、濾液は赤茶色に着色していた。濾液をシクロ
ヘキサンで洗浄後、メタノールを減圧下で留去した。処
理後の性状を表2に示した。
【0033】
【表2】
【0034】比較例1〜3に示されたように、活性炭が
共存しない系における水素化還元処理では、着色はほと
んど改善されない。また、比較例4および5に示された
ように、原料アルデヒドを活性炭処理する方法や、水素
化還元後に得られたメタノールを活性炭処理する方法
等、活性炭処理を単独で実施した場合も、本発明の効果
と同様の結果を得ることはできない。このことから、水
素化還元触媒(金属触媒)と活性炭の共存下における水
素化還元処理が、特異的な効果をもたらしていることが
わかる。
【0035】
【発明の効果】本発明方法によれば、ヒドロホルミル化
反応物を原料とするアルコールの製造において、水素化
還元工程のみで無色透明なアルコールが得られる。従っ
て、特段の着色物質の除去工程を必要とせず、脂環式ア
ルコール類を経済的かつ工業的に簡便に製造することが
できる。
【0036】特に本発明は、ジシクロペンタジエンまた
はトリシクロペンタジエンをヒドロホルミル化して得ら
れる環状ジカルバルデヒドを原料とし、これを活性炭の
共存下に金属触媒を用いて水素化還元することによりト
リシクロデカンジメタノールまたはペンタシクロペンタ
デカンジメタノールを製造する方法として、有用であ
る。 以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土田 雅昭 千葉県千葉市花見川区端穂2−6−7 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC41 AC45 BA21 BA23 BA24 BA40 BA53 BA55 BA70 BB11 BB14 BE20 BE40 BQ20 FC26 FE11 FG29 4H039 CA60 CB20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂環式アルデヒドを水素化還元して脂環
    式アルコールを製造する方法において、アルデヒドの水
    素化還元を活性炭の共存下、金属触媒を用いて行うこと
    を特徴とする脂環式アルコールの製造方法。
  2. 【請求項2】 活性炭の添加量が、アルデヒドに対して
    0.5〜5質量%の範囲である請求項1に記載の脂環式
    アルコールの製造方法。
  3. 【請求項3】 水素化還元反応の溶媒として、メタノー
    ルまたはエチレングリコール、プロピレングリコールな
    どの多価アルコールを用いる請求項1に記載の脂環式ア
    ルコールの製造方法。
  4. 【請求項4】 脂環式アルデヒドが、脂環式不飽和炭化
    水素化合物のヒドロホルミル化反応によって得られたも
    のである請求項1に記載の脂環式アルコールの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 ジシクロペンタジエンまたはトリシクロ
    ペンタジエンをヒドロホルミル化して得られる環状ジカ
    ルバルデヒドを、活性炭の共存下に金属触媒を用いて水
    素化還元することを特徴とする、トリシクロデカンジメ
    タノールまたはペンタシクロペンタデカンジメタノール
    の製造方法。
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