JP4573003B2 - トリシクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールの製造法 - Google Patents

トリシクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールの製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はジシクロペンタジエン及び/又はトリシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応によりトリシクロデカンジカルバルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを合成し、該ジアルデヒドを水素還元してトリシクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールを得る方法に関する。トリシクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールはポリエステル、ポリエステルカーボネート、アクリル酸、メタクリル酸樹脂原料として有用である。特にトリシクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールを構成成分として合成されるポリカーボネート樹脂は光ディスク、光ファイバー、眼鏡レンズ、工業用レンズ等の光学材料として優れた特性を有しており、その簡便なる工業的製造法の確立が望まれる。
【0002】
【従来の技術】
ジシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応と水素還元反応をワンポットで行い、直接トリシクロデカンジメタノールを得る方法は知られている。例えば、前出の英国特許第1170226号公報には、ヒドロホルミル化反応の終了後に反応温度及び圧力を上げることにより水素還元されたトリシクロデカンジメタノールが得られることが記されている。また、特公昭63−31450号公報には、炭化水素系溶媒中、コバルト−ホスフィン触媒を用いてヒドロホルミル化及び水素還元を行った後、水と極性溶媒で抽出分離を行うトリシクロデカンジメタノールの製造方法が開示されており、さらに、特公平03−4526号公報には炭化水素系溶媒中でヒドロホルミル化及び水素還元を行った後、トリシクロデカンジメタノール層を分離し、分離した触媒を含む溶液を循環再使用する方法が記載されている。また、米国特許第2880241号公報にはジシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応で生成するジアルデヒドを高温下で安定なアセタール誘導体に転化しジアルデヒドからの副反応を抑制する事を目的として、ヒドロホルミル化反応の溶媒としてアルコール系溶媒を使用してトリシクロデカンジカルバルデヒドを得、さらに水素還元を行ってトリシクロデカンジメタノールを製造する方法が記載されている。
【0003】
特開平11−80067号公報,特開平11−80068号公報ではロジウム触媒濃度を極端に低減させ、ホスファイトを配位子として用い、共役ジエン濃度を制御してジシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応を実施する方法が記載されており、特開平11−10033号公報には低級アルコール系溶媒中で第三級アミン存在下、ロジウム触媒濃度を極端に低減させ、ホスファイトを配位子として用いヒドロホルミル化反応を実施し、引き続き水素還元反応を行い、直接トリシクロデカンジメタノールを得る方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のトリシクロデカンジカルバルデヒドを合成し、引き続き水添によりトリシクロデカンジメタノールを得る製造法にはそれぞれ以下のような問題点があり、工業的に必ずしも満足のできるものではない。
英国特許第1170226号公報の実施例によれば、本反応には反応温度が最高240℃、反応圧力が最高250気圧という高温高圧が必要であり、ロジウム触媒濃度も高いことから、装置費用、運転費用及び触媒費用の点で問題がある。
特公昭63−31450号公報、特公平03−4526号公報の炭化水素系溶媒を用いトリシクロデカンジメタノールを製造する技術では、生成物としてトリシクロデカンジメタノールのみの層あるいは若干の炭化水素系溶媒を含むトリシクロデカンジメタノールの層は得られるが、目的とするトリシクロデカンジメタノールは極めて高粘度の化合物であり、回収、抽出分離、精製などのハンドリング操作が困難となるため、トリシクロデカンジメタノールの単離収率が低下するという問題点が存在する。
【0005】
米国特許第2880241号公報のアルコール系溶媒を用いるトリシクロデカンジメタノール製造法には次のような問題点がある。アルコール系溶媒の存在下でアセタール化したジアルデヒドは高温で安定であるが、水素還元反応が著しく遅くなってしまうためトリシクロデカンジカルバルデヒドからトリシクロデカンジメタノールを製造する工程の生産性が著しく低下してしまう。また、水素還元されずにアセタール体が残存するとトリシクロデカンジメタノールの沸点との間に差がないため蒸留分離が困難であるという問題も発生する。
【0006】
特開平11−80067号公報、特開平11−80068号公報ではロジウム触媒濃度を極端に減少させ、ホスファイトを配位子として用い、共役ジエン濃度を制御してジシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応を実施する方法であるが、本研究者が検討したところ、特許記載のロジウム触媒濃度では反応が充分に進行しないことが判明した。特許記載のように共役ジエン濃度を150ppm以下にしても、ジエノフィルを共存させたとしても充分な反応速度を得るにはロジウム触媒濃度を高めてやらなければことが判った。また、ホスファイトを配位子として用いると、蒸留等の熱的履歴のかかる分離法でトリシクロデカンジカルバルデヒドを得ようとすると特表昭61−501368号公報に記載されているようにホスファイトとアルデヒドが反応し高沸点副生成物が生成し収率が低下する。また、蒸留中にこの高沸点生成物の分解によりトリシクロデカンジカルバルデヒドと沸点の近い化合物が生成し高純度のトリシクロデカンジカルバルデヒドを得ることが出来なかった。
【0007】
特開平11−100339では低級アルコールを溶媒として第三級アミン化合物共存下、ロジウム−ホスファイトからなる触媒でヒドロホルミル化反応を実施し、その生成液をそのまま水素化触媒の存在下に水素還元しトリシクロデカンジメタノールを製造する方法であるが、特許記載のロジウム触媒濃度では反応が充分に進行しないし、反応が進行するロジウム触媒濃度でヒドロホルミル化を行った後、水素化触媒の存在下に水素還元を実施するとヒドロホルミル化触媒の錯体を構成するロジウムが金属に還元され水素化触媒上や装置内に析出し回収不可能になる。また、ホスファイトを含む生成液を水素化触媒に導入すると、リンが触媒毒となり水素化活性を著しく阻害する。そのため、反応時間を長くしてやったり、温度や圧力などの反応条件を厳しくしてやる必要がある。特にホスファイトを用いて水素化活性が低下した場合、反応温度を上げると先に述べたようにホスファイトとアルデヒドが反応し高沸点副生成物の生成が促進しトリシクロデカンジメタノールの収率が極端に低下する。
【0008】
従って、本発明の目的は、ジシクロペンタジエン及び/又はトリシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応によりトリシクロデカンジカルバルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを合成し、該ジアルデヒドを水素還元(水添)してトリシクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールを得る方法において、触媒費が安く、比較的低い反応圧力で反応を実施することができるため反応装置費用が安く、しかも良好な収率で得ることのできる、工業的に有利なトリシクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールの製造法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本研究者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、
(1)炭化水素化合物からなるヒドロホルミル化溶媒中、ロジウム化合物及び有機リン化合物からなる触媒の共存下に、水素と一酸化炭素を用いて、ジシクロペンタジエン及び/又はトリシクロペンタジエンをヒドロホルミル化してトリシクロデカンジカルバルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを製造する工程1、
(2)工程1で得られたジアルデヒドを含有する反応生成液に、炭素数2〜6の多価アルコールからなる抽出溶媒を添加、混合して炭化水素化合物層と抽出溶媒層に分離し、触媒成分を炭化水素化合物層に残し、トリシクロデカンジカルバルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを抽出溶媒層に抽出する工程2、及び
(3)工程2で得られたジアルデヒドを含有する抽出溶媒層に接触水添を施し、該ジアルデヒドを対応するジアルコールに転化する工程3、からなるトリシクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールの製造法、あるいは
(1)炭化水素化合物からなるヒドロホルミル化溶媒中、ロジウム化合物及び有機リン化合物からなる触媒の共存下に、水素と一酸化炭素を用いて、ジシクロペンタジエン及び/又はトリシクロペンタジエンをヒドロホルミル化してトリシクロデカンジカルバルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを製造する工程1、
(2)工程1で得られたジアルデヒドを含有する反応生成液に、炭化水素化合物と炭素数2〜6の多価アルコールからなる抽出溶媒とを添加、混合して炭化水素化合物層と抽出溶媒層に分離し、触媒成分を炭化水素化合物層に残し、トリシクロデカンジカルバルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを抽出溶媒層に抽出する工程2、及び
(3)工程2で得られたジアルデヒドを含有する抽出溶媒層に接触水添を施し、該アルデヒドを対応するアルコールに転化する工程3、からなるトリシクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールの製造法により、トリシクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールを収率良く、簡単なプロセスで製造できることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の対象となるジシクロペンタジエンのヒドロホルミル化及び水素還元によるトリシクロデカンジメタノールの生成反応を式(I)に、トリシクロペンタジエンのヒドロホルミル化及び水素還元によるペンタシクロペンタデカンジメタノールの生成反応を式(II)示す。
【0011】
【化1】
Figure 0004573003
【0012】
【化2】
Figure 0004573003
本発明の工程1で使用されるロジウム化合物は有機リン化合物と錯体を形成し水素と一酸化炭素存在下でヒドロホルミル化活性を示す物であればその前駆体の形態によらない。すなわち、Rh(acac)(CO)2, Rh2O3, Rh4(CO)12, Rh6(CO)16, Rh(NO3)3などの触媒前駆体物質を有機リン化合物と一緒に反応混合物中に導入し反応容器内で触媒活性を持つロジウム金属ヒドリドカルボニルリン錯体を形成させてもよいし、あらかじめロジウム金属ヒドリドカルボニルリン錯体触媒を調製してそれを反応容器内に導入してもよい。本発明の好ましい具体例では、Rh(acac)(CO)2 をロジウム前駆体物質として使用して溶媒の存在下に有機リン化合物と反応させた後、過剰の遊離有機リン化合物と一緒に反応器に導入し、触媒活性を持つロジウム−有機リン錯体触媒とする。いずれにしても、本発明の目的に対しては、ヒドロホルミル化反応で使用される一酸化炭素及び水素の存在する条件下で活性ロジウム−有機リン触媒が反応混合物中に存在すれば充分である。
【0013】
本発明において、ロジウム化合物とヒドロホルミル化反応の触媒を形成する有機リン化合物としてはホスファイト及びホスフィンである。ホスファイトの使用がジシクロペンタジエンやトリシクロペンタジエンのような内部オレフィンのヒドロホルミル化反応に有効であることは米国特許第3,499,933号公報や米国特許第4,443,638号公報に記載のごとく公知であるが、本発明においては
一般式 P(-OR1)(-OR2)(-OR3) (式中、R1, R2及びR3はそれぞれ置換されていてもよいアリール基又はアルキル基を表わす。)で示され、そのエレクロトニックパラメーターνが2080〜2090cm-1であり、かつステリックパラメーターθが135〜190度であるような公知のホスファイトを使用することが好ましい。ここで、エレクロトニックパラメーターν及びステリックパラメーターθは、トールマン(C.A.Tolman)ケミカルレビューズ、77巻、313頁、1977年により定義された値であって、エレクロトニックパラメーターνはリン化合物が金属錯体を形成するときの電子的効果を評価するパラメーターとしてNiカルボニル錯体のカルボニル収縮波に基づいて算出されるものであり、また、ステリックパラメーターθは、リン化合物の立体効果を評価するパラメーターとして分子モデルの円錐角度より算出されるものである。R1, R2及びR3の具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、メトキシ基などで置換されていてもよいフェニル基及びナフチル基などのアリール基;メチル基、エチル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基などの脂肪族アルキル基;メチル基、エチル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基などの低級アルキル基で置換されていてもよいシクロペンチル基、シクロヘキシル基などの脂環式アルキル基等が挙げられる。好適なホスファイトの具体例としては、トリス(2−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(3−メトキシ−6−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジ(2−t−ブチルフェニル)t−ブチルホスファイトなどが挙げられるが、これらのホスファイトのみに限定されるものではない。また、これらのホスファイトは単独で使用してもよいし、2種以上を組合わせて使用しても良い。
【0014】
ホスフィンの使用、特に立体障害アルキルホスフィンがジシクロペンタジエンやトリシクロペンタジエンのような内部オレフィンのヒドロホルミル化反応に有効であることは米国特許第3,168,553号公報や米国特許第3,239,566号公報、米国特許第3,511,880号公報に記載のごとく公知であるが、その中でもステリックパラメーターθが135〜190゜であるトリシクロアルキルホスフィンが特に好ましい。その代表例としてはトリシクロプロピルホスフィン、トリシクロブチルホスフィン、トリシクロペンチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリシクロヘプチルホスフィン、トリシクロオクチルホスフィンなどであるが、これらホスフィンに限定されるものではない。また、これらのホスフィンは単独で使用してもよいし、2種以上を組合わせて使用しても良い。
【0015】
本発明で用いられる有機リン化合物の使用量は、ヒドロホルミル化反応溶液中において有機リン化合物がロジウム金属に対し1〜400モル倍の範囲、好ましくは3〜200モル倍の範囲で存在すれば、満足できるヒドロホルミル化反応速度でジアルデヒドを得ることが出来る。本発明に従うヒドロホルミル化反応は、溶媒を用いずに実施することも可能であるが、反応に不活性な有機溶媒を用いるとより好適に実施できる。ヒドロホルミル化反応終了後、ジアルデヒドを含有する反応生成液を炭素数2〜6の多価アルコールと接触させ、触媒成分をジヒドロホルミル化溶媒層に残したまま、アルデヒド成分を炭素数2〜6の多価アルコールからなる抽出溶媒層に抽出し、層分離を行う。そのためヒドロホルミル化溶媒は炭素数2〜6の多価アルコールと層分離するものが好ましい。この様な溶媒としては芳香族炭化水素化合物、脂肪族炭化水素化合物、脂環式炭化水素化合物が挙げられる。
【0016】
芳香属炭化水素化合物としては、ベンゼン及びトルエン、キシレン、メシチレン、プソイドクメンなどのメチルベンゼン類、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、トリエチルベンゼンなどのエチルベンゼン類、イソプロピルベンゼン、1,3−ジイソプロピルベンゼン、1,4−ジイソプロピルベンゼンなどのプロピルベンゼン類、またこれら以外の各種アルキルベンゼン類も好適に使用できる。脂肪族炭化水素化合物としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ドデカン、デカンが例示され、標準温度及び圧力で液体であればこれらに限定されない。脂環式炭化水素化合物としてはシクロヘキサン、シクロオクタン、シクロドデカン、デカリン、メチルシクロヘキサンなどが好適に使用される。一般に極性官能基を有する溶媒、例えばケトン類やエステル類、又は炭素と水素以外の原子を有する溶媒は好ましくないが、これは、このような溶媒が、満足できる分配特性を示さず、且つ触媒系に悪影響を及ぼすためである。
【0017】
本発明において好適なロジウム触媒の量としては、原料のジシクロペンタジエン及び/又はトリシクロペンタジエンに対して、ロジウム金属として50〜5000ppmであり、より好ましくは50〜2000ppmである。ロジウムを50ppm以上で使う場合においては、触媒の再使用が必要になってくる。
【0018】
本発明のヒドロホルミル化反応を実施するための温度及び圧力に関する条件は、40〜160℃、好ましくは80〜140℃の反応温度及び、10〜150気圧の反応圧力である。温度が40℃より低い場合はヒドロホルミル化の反応が遅く、160℃より高い場合は反応溶液中におけるジシクロペンタジエン及び/又はトリシクロペンタジエンやヒドロホルミル化反応生成物からの副反応が進行し反応成績が悪化する。また、圧力が10気圧より低い場合はヒドロホルミル化の反応が遅く、150気圧より高い場合は高圧の反応装置を使用するため装置費用が高くなってしまう。反応に用いられる水素/一酸化炭素混合ガスにおける水素と一酸化炭素のモル比は導入ガス組成(水素/一酸化炭素)として0.2〜5.0の範囲から選ぶことができる。水素/一酸化炭素混合ガスがこの範囲を外れるとヒドロホルミル化反応の反応活性あるいはアルデヒド選択率が低下する。
【0019】
本発明における原料ジシクロペンタジエンは高純度の物が好ましい。ブタジエン、イソプレン、シクロペンタジエン、1,3−ペンタジエンなど不純物はなるべく含有しないことが好ましい。しかし、たとえ高純度のジシクロペンタジエンを使用しても、ヒドロホルミル化反応条件でジシクロペンタジエンは解重合を引き起こしシクロペンタジエンを生成するので、この濃度をゼロにするのは実質的に不可能であり、少量のシクロペンタジエンが共存しても進行する条件で反応を実施する必要がある。
【0020】
本発明における原料トリシクロペンタジエンはジシクロペンタジエンから容易に合成される。ジシクロペンタジエンは熱により解重合と重合を引き起こしトリシクロペンタジエンや4量体、5量体を生成する。単量体及びこれら多量体を含む混合物から蒸留によりトリシクロペンタジエンは取得することが出来る。上記の式(II)からわかるように、本発明の原料に用いるトリシクロペンタジエンは2種の化合物からなる。
【0021】
本発明におけるヒドロホルミル化の反応方式としては、ロジウム−有機リン錯体触媒、溶媒、及び水素と一酸化炭素との混合ガスの存在する反応器へ、原料のジシクロペンタジエン及び/又はトリシクロペンタジエン単独で、又はこれらと溶媒との混合溶液として供給しながら行う連続フィード方式が採用される。この方法を用いると、反応器中でジシクロペンタジエン及び/又はトリシクロペンタジエンが熱分解してヒドロホルミル化反応を阻害するシクロペンタジエンの生成を低減でき、良好な反応速度と収率を維持できる。ジシクロペンタジエン及び/又はトリシクロペンタジエンの流動性を保持するため前述の溶媒で希釈し、これらが解重合しシクロペンタジエンを生成しない温度で反応器に供給することが好ましい。
【0022】
一般にヒドロホルミル化反応生成液からは、例えば、蒸留、薄膜蒸発、水蒸気蒸留などの方法により生成物を触媒成分と分離するが、本発明のジアルデヒド生成物は沸点が高く、また使用する触媒量、触媒成分から蒸留による熱的手法の分離法適用は不可能であり、また経済的に触媒をそのまま破棄することもできない。そこで、熱をかけずに生成物と触媒成分を効率よく分離する方法が必要である。
【0023】
本発明の工程2では、ヒドロホルミル化反応終了後、反応生成液をそのまま、又は、ヒドロホルミル化溶媒として反応で使用した炭化水素化合物もしくは他の炭化水素化合物で希釈した後、炭素数2〜6の多価アルコールと接触させ、触媒成分をヒドロホルミル化溶媒層に残したまま、生成物であるジアルデヒドを炭素数2〜6の多価アルコールに抽出し、層分離を行う。炭素数2〜6の多価アルコールとしてはエチレングリコール、1,3−プロパンジオール,1,2−プロパンジオール,1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ペンタンジオールの各異性体、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパンなどが使用される。この中で、エチレングリコールやプロパンジオール類、ブタンジオール類が比較的沸点が低く、価格も安く、液体として取扱もしやすいので好適に使用される。また、これら単独でも混合物で使用しても問題ない。炭素数2〜6の多価アルコールに水を共存させて使用しても何等問題はなく、水の添加によりアルデヒドや触媒成分の各層への分配が向上する。ヒドロホルミル化反応に使用される反応溶媒と抽出溶媒は満足な層分離を実現するため密度に差があるほうが好ましいが、ジアルデヒドを含むヒドロホルミル化溶媒と抽出溶媒の組合わせでひとつの好適な例はメチルシクロヘキサンとエチレングリコールとの組合わせである。
【0024】
ヒドロホルミル化溶媒と抽出溶媒との間のジアルデヒドの分配は平衡である。
それに対して、触媒成分であるロジウムと有機リンは実質的にヒドロホルミル化溶媒にのみ存在し抽出溶媒中には分析限界以下しか認められない。抽出溶媒と反応生成液との層対体積は、ジアルデヒドの抽出溶媒に対する溶解度、抽出すべきジアルデヒド生成物の量によって決まる。例えば、分離すべきジアルデヒドが抽出溶媒に対し高い溶解度を示し、反応生成液に低濃度で存在する場合には、低い体積比率(抽出溶媒/反応生成液)の抽出溶媒の使用でジアルデヒドの実用的抽出が可能である。生成物の濃度が高いほど、反応生成液からジアルデヒドを抽出するための体積比率(抽出溶媒/反応生成液)を高くなる。ジアルデヒド生成物が抽出溶液中で比較的低い溶解度を示す場合は、単位体積のヒドロホルミル化反応生成液の体積比率は10:1〜1:10の範囲で変動し得る。また、少ない抽出溶媒使用量でジアルデヒドの取得量を多くするため、抽出溶媒を分け、数回の抽出操作を行うことが有効である。
【0025】
抽出操作を行う温度は特に制限はないが、ヒドロホルミル化反応温度より高い温度で実施してもなんら有効性はなく、ヒドロホルミル化反応温度以下で実施するのが実際的である。反応器に反応後、抽出溶媒を添加し抽出操作を実施してもよいし、反応器からヒドロホルミル化反応生成液を抜出し、抽出槽で操作を実施してもよい。反応器に直接抽出溶媒を添加し抽出操作を実施し、触媒成分を反応器にそのまま保持して次のヒドロホルミル化を実施することもできる。ヒドロホルミル化反応生成液を抜出し、抽出槽で操作を実施する場合は、触媒を含有する炭化水素溶媒層は反応器に戻され、再度反応に使用される。また、本プロセスは、バッチプロセスでも連続プロセスでも実施可能である。
【0026】
抽出溶媒として多価アルコールを用いると、ヒドロホルミル化生成物のジアルデヒドがアセタール化し高沸点生成物に成る場合がある。アセタールの生成はアルデヒドの収率を低下させるだけでなく、水素化生成物であるトリシクロデカンジメタノールやペンタシクロペンタデカンジメタノールを得ようとする場合、水素化還元速度が著しく低下し、生産性が低くなる。さらに、アセタール体の沸点とトリシクロデカンジメタノールやペンタシクロペンタデカンジメタノールの沸点差が少ないため蒸留分離が困難であるという問題がある。多価アルコールに第3級アミンを添加するとこのアセタールの生成を防ぐことができる。
【0027】
第3級アミン化合物の例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミンなどの脂肪族第3級アミン;N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、トリフェニルアミンなどの芳香族第3級アミン又はピリジン、キノリンなどのヘテロ環式第3級アミン化合物が挙げられる。これらの内、炭化水素系溶媒に溶解度が低く、多価アルコールへの溶解度の高いトリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミンが本発明の溶媒抽出による触媒成分とジアルデヒドを分離する方法の使用に最適である。多価アルコールとしてエチレングリコール、プロパンジオール類、ブタンジオール類を用いて抽出操作を行い、引続き蒸留を行いトリシクロデカンジカルバルデヒドやペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを取得する場合には、これらジオール類より沸点の高いトリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミンの使用が特に好ましい。これら第3級アミンは単独でも2種以上の混合物での使用も可能であり、また、使用量もアセタールの生成を防げる量であれば特に制限はない。
【0028】
第3アミンの添加は、工程2のヒドロホルミル化反応生成液からの触媒成分とジアルデヒド類の分離を行う抽出工程から実施してもよいし、工程3の水素還元直前に実施してもよい。工程2の抽出操作から添加する場合は、グリコールと相溶解性の良好なトリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミンが好適であり、工程3の水素還元直前に添加する場合はトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミンなどの脂肪族第3級アミン;N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、トリフェニルアミンなどの芳香族第3級アミン又はピリジン、キノリンなどのヘテロ環式第3級アミン化合物の中から適時決められる。
【0029】
本発明の工程3で用いられる、トリシクロデカンジカルバルデヒドやペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを水素還元する触媒としては、公知の水素還元能を有したニッケル、コバルト、ルテニウム、パラジウム、ロジウム、白金などの周期率表VIII族及び亜クロム酸銅、銅−亜鉛などの金属触媒を使用することができる。これらの金属触媒は、金属単体、金属酸化物、シリカやアルミナ、ケイソウ土やカーボンなどの無機担体に担持された形態、あるいは金属錯体などの形態で使用できる。これらの水素化触媒のうち水素還元反応速度と反応後の触媒分離の観点から、ラネーニッケル、ニッケル/ケイソウ土、亜クロム酸銅、ルテニウム/カーボン、ルテニウム/アルミナ触媒が特に好適に使用される。
反応形態としては、撹拌式反応器に触媒をスラリーとして仕込み、回分式で反応を実施し、反応後触媒を沈降ロ過し生成液と分離する方法や、成型された触媒を管型反応器に仕込み、生成液と水素ガスを触媒上を流す潅液型反応が適時採用される。使用される触媒量は工業的に有利な生産性でトリシクロデカンジメタノールやペンタシクロペンタデカンジメタノールを製造できれば特に制限はない。
【0030】
水素還元の反応温度及び圧力は40〜200℃、好ましくは70〜150℃の温度、及び10MPa以下の反応圧力である。温度が40℃より低い場合は水素還元反応が遅く、200℃より高い場合は目的のトリシクロデカンジメタノールやペンタシクロペンタデカンジメタノールからの副反応が進行し反応成績が悪化する。また、圧力が10MPaより高い場合は高圧の反応装置を使用するため装置費用が高くなってしまう。
【0031】
このようにして得られたトリシクロデカンジメタノールやペンタシクロペンタデカンジメタノールとグリコール系溶媒を含む粗反応液は、容易なハンドリング操作により回収、精製を行うことができる。一般的手法、例えば溶媒を留去して得られた粗生成物から薄膜蒸発、蒸留などの操作によりトリシクロデカンジメタノールやペンタシクロペンタデカンジメタノールを分離精製することができる。
以下実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0032】
【実施例】
実施例1
[ジシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応]
ガス導入管及びサンプル抜出し管を備えた内容量500mlのステンレス製電磁撹拌式オートクレーブに、Rh(acac)(CO)2 0.15g(0.581mmol)、トリス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト1.88g(2.91mmol)及びメチルシクロヘキサン40gを水素/一酸化炭素=1/1(モル比)の混合ガス雰囲気下、仕込み、次いでオートクレーブ内を水素/一酸化炭素=1/1(モル比)の混合ガスを供給して内圧を7.0MPaに維持しながら、ジシクロペンタジエン250g、及びメチルシクロヘキサン10gからなる混合液を2時間かけて連続的にオートクレーブにフィードした。この間、オートクレーブ内の温度は130℃に保った。ジシクロペンタジエンを含有する上記の混合液のフィード終了後、130℃で更に3時間撹拌し反応を継続した。
反応終了後、オートクレーブ下部抜出し管より生成液414.3gを取得した。この生成液は2層に分離しており、下層はトリシクロデカンジカルバルデヒドを多く含む層であり、上層は溶媒メチルシクロヘキサンを多く含む層であった。
また、それぞれの層にロジウム成分とリン成分が存在していた。
この生成液を激しく撹拌し均一懸濁液とし、一部をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、ジシクロペンタジエンの転化率は100%であり、トリシクロデカンジカルバルデヒドの収率は97.6%であることが判った。なお、ジシクロペンタジエンの二重結合の1つだけがヒドロホルミル化されたモノアルデヒド体(以下、単にモノアルデヒドと略称する)の収率は2.4%であった
【0033】
[抽出操作]
ガラス製磁気撹拌棒と、液温測定用温度計と、装置内雰囲気を窒素又は水素/一酸化炭素に置換できる真空コックを備え、抽出操作後に抽出層を抜出せるように装置下部にコックを備え、抽出操作温度を変えられるようにジャケットタイプとした縦長の1000mlの3口フラスコを用いて抽出実験を実施した。
実施例1の生成液を激しく撹拌し均一懸濁液とし、生成液100gをフラスコに仕込んだ。この生成液にはトリシクロデカンジカルバルデヒド85.66g、モノアルデヒド1.78g、ロジウムが原子として0.140mmol、リンが原子として0.701mmol含まれていた。
ヒドロホルミル化反応溶媒であるメチルシクロヘキサンを300g加え、さらにエチレングリコール300gを加えた。その混合物を25℃で30分間撹拌し平衡状態に到達させ、撹拌を停止し、その混合物を30分間にわたり2層に分離させた。ヒドロホルミル化溶媒を含んでなる上部層と底部の抽出溶媒層を得た。
ヒドロホルミル化溶媒層(炭化水素化合物層)の重量は321.7gであり、トリシクロデカンジカルバルデヒド8.57g、モノアルデヒド0.53g、ロジウムが原子として0.140mmol、リンが原子として0.701mmol含まれていた。
エチレングリコール層(抽出溶媒層)の重量は378.3gであり、トリシクロデカンジカルバルデヒド77.09g、モノアルデヒド1.25gが含まれていた。ロジウムは原子として0.003mmol以下、リンは原子として0.01mmol以下で分析検出限界以下であり、実質的にエチレングリコール層への抽出は認められなかった。
エチレングリコール層に抽出されたトリシクロデカンジカルバルデヒド、モノアルデヒドの一部微量はエチレングリコールとアセタールを生成していたがこれらはトリシクロデカンジカルバルデヒド、モノアルデヒドとして取扱った。
本抽出プロセスの効率を、化合物[X]の分配係数(Kp)により測定でき以下の様に定義される。
Kp=[抽出溶媒中のXの濃度]/[ヒドロホルミル化溶媒中のXの濃度]
トリシクロデカンジカルバルデヒドの分配係数 Kp=7.65
モノアルデヒドの 分配係数 Kp=2.01
であった。
【0034】
[水添操作]
トリシクロデカンジカルバルデヒドとモノアルデヒドが含まれる上記エチレングリコール層100gとN−メチルジエタノールアミン0.5g、ラネーニッケル5gを200ml撹拌式ステンレス製オートクレーブに仕込み、水素ガスで置換後、撹拌を開始し、温度を120℃に、水素ガスの圧力を0.9MPaに調整した。この条件で3時間反応を行った。水素の吸収が認められなくなったので、冷却及び放圧後、反応生成液を取り出した。
トリシクロデカンジカルバルデヒドの転化率は100%であり、上記抽出操作で生成したジアルデヒドのアセタール以上に水添操作で新たなアセタールの生成は認めらなかった。ジアルデヒド基準のトリシクロデカンジメタノールの収率は99.6%であり、アセタール体はトリシクロデカンジメタノールに対し0.4%であった。
【0035】
実施例2
[ジシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応]
ガス導入管及びサンプル抜出し管を備えた内容量500mlのステンレス製電磁撹拌式オートクレーブに、Rh(acac)(CO)2 0.15g(0.581mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン0.816g(2.91mmol)及びメチルシクロヘキサン40gを水素/一酸化炭素=1/1(モル比)の混合ガス雰囲気下、仕込み、次いでオートクレーブ内を水素/一酸化炭素=1/1(モル比)の混合ガスを供給して内圧を7.0MPaに維持しながら、ジシクロペンタジエン250g、及びメチルシクロヘキサン10gからなる混合液を2時間かけて連続的にオートクレーブにフィードした。この間、オートクレーブ内の温度は130℃に保った。ジシクロペンタジエンを含有する上記の混合液のフィード終了後、130℃で更に3時間撹拌し反応を継続した。
反応終了後、オートクレーブ下部抜出し管より生成液409.2gを取得した。この生成液は2層に分離しており、下層はトリシクロデカンジカルバルデヒドを多く含む層であり、上層は溶媒メチルシクロヘキサンを多く含む層であった。
また、それぞれの層にロジウム成分とリン成分が存在していた。
この生成液を激しく撹拌し均一懸濁液とし、一部をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、ジシクロペンタジエンの転化率は100%であり、トリシクロデカンジカルバルデヒドの収率は90.4%であることが判った。なお、ジシクロペンタジエンの二重結合の1つだけがヒドロホルミル化されたモノアルデヒド体(以下、単にモノアルデヒドと略称する)の収率は9.6%であった。
【0036】
[抽出操作]
ヒドロホルミル化生成液を激しく撹拌し均一懸濁液とし、生成液100gをフラスコに仕込んだ。この生成液にはトリシクロデカンジカルバルデヒド80.34g、モノアルデヒド7.20g、ロジウムが原子として0.140mmol、リンが原子として0.701mmol含まれていた。
ヒドロホルミル化反応溶媒であるメチルシクロヘキサンを300g加え、さらにエチレングリコール300gとN−メチルジエタノールアミン1.5gを加えた。その混合物を25℃で30分間撹拌し平衡状態に到達させ、撹拌を停止し、その混合物を30分間にわたり2層に分離させた。ヒドロホルミル化溶媒を含んでなる上部層と底部の抽出溶液層を得た。
ヒドロホルミル化溶媒層(炭化水素化合物層)の重量は322.7gであり、トリシクロデカンジカルバルデヒド8.03g、モノアルデヒド2.16g、ロジウムが原子として0.140mmol、リンが原子として0.701mmol含まれていた。エチレングリコール層(抽出溶媒層)の重量は378.9gであり、トリシクロデカンジカルバルデヒド72.31g、モノアルデヒド5.04gが含まれていた。ロジウムは原子として0.003mmol以下、リンは原子として0.01mmol以下で分析検出限界以下であり、実質的にエチレングリコール層への抽出は認められなかった。N−メチルジエタノールアミンを添加するとエチレングリコール層に抽出されたトリシクロデカンジカルバルデヒド、モノアルデヒドのエチレングリコールとのアセタールは生成していなかった。また、N−メチルジエタノールアミンは全量エチレングリコール層に存在していた。
トリシクロデカンジカルバルデヒドの分配係数 Kp=7.50
モノアルデヒドの 分配係数 Kp=1.96
であった。
【0037】
[水添操作]
トリシクロデカンジカルバルデヒド、モノアルデヒドとN−メチルジエタノールアミンが含まれる上記エチレングリコール層100gと5wt%−Ru/C0.5gを200ml撹拌式ステンレス製オートクレーブに仕込み、水素ガスで置換後、撹拌を開始し、温度を120℃に、水素ガスの圧力を0.9MPaに調整した。この条件で3時間反応を行った。水素の吸収が認められなくなったので、冷却及び放圧後、反応生成液を取り出した。
トリシクロデカンジカルバルデヒドの転化率は100%であり、上記抽出操作及び水添操作を通じアセタールの生成は認められなかった。ジアルデヒド基準のトリシクロデカンジメタノールの収率は99.7%以上であった。
【0038】
実施例3
[トリシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応]
ガス導入管及びサンプル抜出し管を備えた内容量500mlのステンレス製電磁撹拌式オートクレーブに、Rh(acac)(CO)2 0.15g(0.581mmol)、トリス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト1.88g(2.91mmol)及びメチルシクロヘキサン40gを水素/一酸化炭素=1/1(モル比)の混合ガス雰囲気下、仕込み、次いでオートクレーブ内を水素/一酸化炭素=1/1(モル比)の混合ガスを供給して内圧を7.0MPaに維持しながら、トリシクロペンタジエン250g、及びメチルシクロヘキサン10gからなる混合液を2時間かけて連続的にオートクレーブにフィードした。この間、オートクレーブ内の温度は130℃に保った。トリシクロペンタジエンを含有する上記の混合液のフィード終了後、130℃で更に3時間撹拌し反応を継続した。
反応終了後、オートクレーブ下部抜出し管より生成液377.5gを取得した。この生成液は2層に分離しており、下層はペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを多く含む層であり、上層は溶媒メチルシクロヘキサンを多く含む層であった。また、それぞれの層にロジウム成分とリン成分が存在していた。
この生成液を激しく撹拌し均一懸濁液とし、一部をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、トリシクロペンタジエンの転化率は100%であり、ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドの収率は99.3%であることが判った。なお、トリシクロペンタジエンの二重結合の1つだけがヒドロホルミル化されたモノアルデヒド体(以下、単にモノアルデヒドと略称する)の収率は0.7%であった。
【0039】
[抽出操作]
実施例1の抽出操作で抽出溶媒としてエチレングリコール300gとトリエタノールアミン1.0gを用いた以外は同様に実施した。
エチレングリコール層に、ロジウムは原子として0.003mmol以下、リンは原子として0.01mmol以下で分析検出限界以下しか抽出されず、実質的に認められなかった。
トリエタノールアミンを添加するとエチレングリコール層に抽出されたペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒド、モノアルデヒドのエチレングリコールとのアセタールは生成していなかった。また、トリエタノールアミンは全量エチレングリコール層に存在していた。
ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドの分配係数 Kp=9.57
モノアルデヒドの 分配係数 Kp=1.72
であった。
【0040】
[水添操作]
ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒド、モノアルデヒドとトリエタノールアミンが含まれる上記エチレングリコール層100gとCu-Cr 触媒5gを200ml撹拌式ステンレス製オートクレーブに仕込み、水素ガスで置換後、撹拌を開始し、温度を120℃に、水素ガスの圧力を0.9MPaに調整した。この条件で3時間反応を行った。水素の吸収が認められなくなったので、冷却及び放圧後、反応生成液を取り出した。
ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドの転化率は100%であり、上記抽出操作及び水添操作を通じアセタールの生成は認められなかった。ジアルデヒド基準のトリシクロデカンジメタノールの収率は99.7%以上であった。
【0041】
実施例4
[トリシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応]
ガス導入管及びサンプル抜出し管を備えた内容量500mlのステンレス製電磁撹拌式オートクレーブに、Rh(acac)(CO)2 0.15g(0.581mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン0.816g(2.906mmol)及びメチルシクロヘキサン40gを水素/一酸化炭素=1/1(モル比)の混合ガス雰囲気下、仕込み、次いでオートクレーブ内を水素/一酸化炭素=1/1(モル比)の混合ガスを供給して内圧を7.0MPaに維持しながら、トリシクロペンタジエン250g、及びメチルシクロヘキサン10gからなる混合液を2時間かけて連続的にオートクレーブにフィードした。この間、オートクレーブ内の温度は130℃に保った。トリシクロペンタジエンを含有する上記の混合液のフィード終了後、130℃で更に3時間撹拌し反応を継続した。
反応終了後、オートクレーブ下部抜出し管より生成液375.1gを取得した。この生成液は2層に分離しており、下層はペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを多く含む層であり、上層は溶媒メチルシクロヘキサンを多く含む層であった。また、それぞれの層にロジウム成分とリン成分が存在していた。
この生成液を激しく撹拌し均一懸濁液とし、一部をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、トリシクロペンタジエンの転化率は100%であり、ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドの収率は95.7%であることが判った。なお、トリシクロペンタジエンの二重結合の1つだけがヒドロホルミル化されたモノアルデヒド体(以下、単にモノアルデヒドと略称する)の収率は4.3%であった。
【0042】
[抽出操作]
実施例3の抽出操作と同様に上記ヒドロホルミル化生成液の抽出を行った。
ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドの分配係数 Kp=10.2
モノアルデヒドの 分配係数 Kp=1.73
であった。
【0043】
[水添操作]
ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒド、モノアルデヒドとトリエタノールアミンが含まれるエチレングリコール層100gとラネーニッケル5gを仕込み、実施例1の水添操作と同様に行った。
ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドの転化率は100%であり、上記抽出操作及び水添操作を通じアセタールの生成は認められなかった。ジアルデヒド基準のトリシクロデカンジメタノールの収率は99.7%以上であった。
【0044】
実施例5
実施例1の抽出後のエチレングリコール層100gに、トリエチルアミン0.5gを添加し、触媒としてラネーニッケル5gを用い、実施例1の水添操作と同様に行った。
トリシクロデカンジカルバルデヒドの転化率は100%であり、抽出操作で生成したジアルデヒドのアセタール以上に水添操作で新たなアセタールの生成は認められず、ジアルデヒド基準のトリシクロデカンジメタノールの収率は99.6%であり、アセタール体はトリシクロデカンジメタノールに対し0.4%であった。
【0045】
実施例6
実施例1の抽出後のエチレングリコール層100gに、N,N−ジメチルエタノールアミン0.5gを添加し、触媒として5wt%−Ru/C 0.5gを用い、実施例1の水添操作と同様に行った。
トリシクロデカンジカルバルデヒドの転化率は100%であり、抽出操作で生成したジアルデヒドのアセタール以上に水添操作で新たなアセタールの生成は認められず、ジアルデヒド基準のトリシクロデカンジメタノールの収率は99.6%であり、アセタール体はトリシクロデカンジメタノールに対し0.4%であった。
【0046】
実施例7
実施例1の抽出後のエチレングリコール層100gに、第3級アミンを添加せず、触媒としてラネーニッケル5gを用い、実施例1の水添操作と同様に行った。
トリシクロデカンジカルバルデヒドの転化率は100%であったが、抽出操作で生成したジアルデヒドのアセタール以上に水添操作で新たなアセタールの生成が認められ、ジアルデヒド基準のトリシクロデカンジメタノールの収率は85.7%であり、アセタール体が14.3%生成していた。
【0047】
比較例1
実施例1のヒドロホルミル化生成液に、イソプロパノール300gを加え均一にした。この液120gを採取し、触媒としてラネーニッケル5gを用い、実施例1の水添操作と同様に行った。
水素吸収量は反応初期は高かったが、30分経過した時点から吸収が遅くなり、理論量の水素吸収は得られなかった。生成液の分析を実施したところ、トリシクロデカンジカルバルデヒドの転化率は56%であり、未反応トリシクロデカンジカルバルデヒドとアセタール体が13.8%生成していた。また、水添後の生成液のロジウムとリンを分析したところ、ロジウムの回収率は5%未満、リンの回収率は70%程度であった。
【0048】
比較例2
実施例3のヒドロホルミル化生成液に、イソプロパノール300gを加え均一にした。この液120gを採取し、触媒としてラネーニッケル5gを用い、実施例1の水添操作と同様に行った。
水素吸収量は反応初期は高かったが、30分経過した時点から吸収が遅くなり、理論量の水素吸収は得られなかった。
生成液の分析を実施したところ、ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドの転化率は51%であり、未反応ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドとアセタール体が12.5%生成していた。
水添条件を160℃、3.0MPaと厳しくし更に3時間反応を継続した。ペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドの転化率は92%まで向上したが、アセタール体の水添は起らず、系中に含まれるホスファイトとペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドが反応したと考えられる高沸点物が多量に生成していた。また、水添後の生成液のロジウムとリンを分析したところ、ロジウムの回収率は2%未満、リンの回収率は10%程度であった。
【0049】
【発明の効果】
トリシクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンメタノールを高収率で製造可能な実用的な方法を提供できる。

Claims (5)

  1. (1)炭化水素化合物からなるヒドロホルミル化溶媒中、ロジウム化合物及び有機リン化合物からなる触媒の共存下に、水素と一酸化炭素を用いて、ジシクロペンタジエン及び/又はトリシクロペンタジエンをヒドロホルミル化してトリシクロデカンジカルバルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを製造する工程1、
    (2)工程1で得られたジアルデヒドを含有する反応生成液に、炭素数2〜6の多価アルコールからなる抽出溶媒を添加、混合して炭化水素化合物層と抽出溶媒層に分離し、触媒成分を炭化水素化合物層に残し、トリシクロデカンジカルバルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを抽出溶媒層に抽出する工程2、及び
    (3)工程2で得られたジアルデヒドを含有する抽出溶媒層に接触水添を施し、該ジアルデヒドを対応するジアルコールに転化する工程3、からなることを特徴とするトリシクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールの製造法。
  2. (1)炭化水素化合物からなるヒドロホルミル化溶媒中、ロジウム化合物及び有機リン化合物からなる触媒の共存下に、水素と一酸化炭素を用いて、ジシクロペンタジエン及び/又はトリシクロペンタジエンをヒドロホルミル化してトリシクロデカンジカルバルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを製造する工程1、
    (2)工程1で得られたジアルデヒドを含有する反応生成液に、炭化水素化合物と炭素数2〜6の多価アルコールからなる抽出溶媒とを添加、混合して炭化水素化合物層と抽出溶媒層に分離し、触媒成分を炭化水素化合物層に残し、トリシクロデカンジカルバルデヒド及び/又はペンタシクロペンタデカンジカルバルデヒドを抽出溶媒層に抽出する工程2、及び
    (3)工程2で得られたジアルデヒドを含有する抽出溶媒層に接触水添を施し、該アルデヒドを対応するアルコールに転化する工程3、からなることを特徴とするトリシクロデカンジメタノール及び/又はペンタシクロペンタデカンジメタノールの製造法。
  3. ヒドロホルミル化溶媒として用いる炭化水素化合物と反応終了後に加える炭化水素化合物とが同じである請求項2記載の製造法。
  4. 工程2において用いる抽出溶媒が、第三級アミン化合物を含む炭素数2〜6の多価アルコールからなる抽出溶媒である請求項1又は2記載の製造法。
  5. 炭素数2〜6の多価アルコールからなる抽出溶媒が水を含む請求項1又は2記載の方法。
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