JP2000292914A - 感光性ペーストおよびそれを用いたディスプレイ用部材の製造方法 - Google Patents

感光性ペーストおよびそれを用いたディスプレイ用部材の製造方法

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憲一 田畑
Noboru Kawabata
昇 川端
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Abstract

(57)【要約】 【課題】厚膜や低光線透過性膜において、高精度のパタ
ーン加工を低コストで可能にする感光性ペーストを提供
する。 【解決手段】無機微粒子と感光性有機成分からなる感光
性ペーストであって、感光性有機成分が、(a)カルボ
キシル基を有する共重合体、(b)エチレン性不飽和基
を有する特定の化学構造のアミン化合物、を含有するこ
とを特徴とする感光性ペースト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感光性ペーストおよ
びそれを用いたディスプレイの製造方法に関するもので
あり、プラズマディスプレイ、プラズマアドレス液晶デ
ィスプレイ、フィールドエミションディスプレイをはじ
めとする各種のディスプレイ、回路材料などのパターン
加工およびその製造に用いられる。
【0002】
【従来の技術】近年、回路材料やディスプレイにおいて
小型化・高精細化が進んでおり、これに対応することが
できるパターン加工技術が求められている。特に、プラ
ズマディスプレイの隔壁形成においてはガラスなどの無
機材料を高精度かつ高アスペクト比でパターン加工がで
きる材料が望まれている。
【0003】従来、無機材料のパターン加工を行う場
合、無機粉末と有機バインダからなるペーストを用いた
スクリーン印刷法が多く用いられてきた。しかしなが
ら、スクリーン印刷法は精度の高いパターンが形成でき
ないという欠点があった。
【0004】これに対して、特開平1−296534号
公報、特開平2−165538号公報、特開平5−34
2992号公報では、感光性ペーストを用いてフォトリ
ソグラフィ技術にてパターンを形成する方法が提案され
ている。しかしながら、感光性ペーストの感度や解像度
が低いために高アスペクト比、高精細の隔壁が得られ
ず、例えば80μmを越えるような厚みのパターン加工
を行う場合、複数回の加工工程(塗布、露光、現像)を
必要とし、工程が長くなるという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者らは
高アスペクト比かつ高精細度のパターン加工を1回の加
工工程により可能ならしめる感光性ペーストを提供すべ
く鋭意検討を行い、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は以下
の構成を有する。
【0007】無機微粒子と感光性有機成分からなる感光
性ペーストであって、感光性有機成分が、(a)カルボ
キシル基を有する共重合体、および(b)下記一般式
(1)で示されるエチレン性不飽和基を有するアミン化
合物、を含有することを特徴とする感光性ペースト。 R123N (1) ここにおいて、R1はエチレン性不飽和基を含む置換基
であり、R2、R3はエチレン性不飽和基を含む置換基、
水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、
アラルキル基、ヒドロキシアルキル基から選ばれたもの
であり、R2、R3は同じであっても異なっていてもよ
い。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の感光性ペーストは、無機
微粒子と感光性有機成分からなり、フォトリソグラフィ
を用いたパターン形成後に焼成を行い、実質的に無機物
からなるパターンを形成する目的で使用する。
【0009】本発明の感光性ペーストを用いて製造され
た実質的に無機物からなるパターンは、ディスプレイ用
途、とりわけプラズマディスプレイ用途において、プラ
ズマディスプレイパネル背面板の隔壁やプラズマディス
プレイ前面板または背面板の電極として好適に用いられ
る。
【0010】本発明の感光性有機成分は感光性ペースト
中の有機成分の総体を指し、感光性ペーストの内無機成
分を除いた成分全体を意味する。感光性有機成分は感光
性ペースト中の5〜50重量%を占めることが好まし
い。
【0011】本発明の感光性有機成分は、反応性モノ
マ、反応性オリゴマ、反応性ポリマから選ばれた少なく
とも1種、および必要に応じてバインダポリマ、光重合
開始剤、光酸発生剤、光塩基発生剤、増感剤、増感助
剤、紫外線吸収剤、有機染料、分散剤、可塑剤、増粘
剤、有機溶媒、酸、塩基、沈降防止剤、酸化防止剤など
の添加剤成分を加えて構成される。ここで、反応性モノ
マ、反応性オリゴマ、反応性ポリマにおける反応性と
は、感光性ペーストが活性光線の照射を受けた場合に、
反応性モノマ、反応性オリゴマ、反応性ポリマが感光性
ペースト中の他の構成成分の助けを借りることなく、ま
たは助けを借りて、光架橋、光重合、光解重合、光変性
などの反応を通して化学構造が変化することを意味す
る。
【0012】本発明の感光性有機成分は、(a)カルボ
キシル基を有する共重合体、および(b)下記一般式
(1)で示されるエチレン性不飽和基を有するアミン化
合物、を含有する。 R123N (1) ここにおいて、R1はエチレン性不飽和基を含む置換基
であり、R2、R3はエチレン性不飽和基を含む置換基、
水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、
アラルキル基、ヒドロキシアルキル基から選ばれたもの
であり、R2、R3は同じであっても異なっていてもよ
い。
【0013】(a)カルボキシル基を有する共重合体
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸または
これらの酸無水物などのカルボキシル基含有モノマおよ
びメタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、スチレ
ン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、2−ヒドロキシア
クリレートなどのモノマを選択し、アゾビスイソブチロ
ニトリルのような開始剤を用いて共重合することにより
得られる。
【0014】(a)カルボキシル基を有する共重合体と
しては、焼成時の熱分解温度が低いことから、(メタ)
アクリル酸エステルおよび(メタ)アクリル酸を共重合
成分とする共重合体が好ましく用いられる。とりわけ、
スチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体
が好ましく用いられる。さらに、(a)カルボキシル基
を有する共重合体が側鎖にエチレン性不飽和基を有する
ことも好ましい。エチレン性不飽和基としては、ビニル
基、アリル基、アクリル基、メタクリル基などが挙げら
れる。
【0015】(a)カルボキシル基を有する共重合体の
樹脂酸価は50〜150mgKOH/gであることが好
ましい。酸価を150mgKOH/g以下とすること
で、現像許容幅を広くとることができる。また、酸価を
50mgKOH/g以上とすることで、未露光部の現像
液に対する溶解性が低下することがなく、従って現像液
濃度を濃くする必要がなく露光部の剥がれを防ぎ、高精
細なパターンを得ることができる。
【0016】このような側鎖をポリマーに付加させる方
法は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基や
カルボキシル基に対して、グリシジル基やイソシアネー
ト基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロ
ライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライ
ドを付加反応させて作る方法がある。
【0017】グリシジル基を有するエチレン性不飽和化
合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル
酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロト
ン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエ
ーテルなどが挙げられる。
【0018】イソシアネート基を有するエチレン性不飽
和化合物としては、(メタ)アクリロイルイソシアナー
ト、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネートなどが
ある。また、グリシジル基やイソシアネート基を有する
エチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタ
クリル酸クロライドまたはアリルクロライドは、ポリマ
ー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル
基に対して0.05〜1モル等量付加させることが好ま
しい。
【0019】適切な露光量を得るためには、(b)上記
式(1)で示されるエチレン性不飽和基を有するアミン
化合物(以下アミン化合物(1)と称する)の添加量
は、カルボキシル基を有する共重合体(a)成分中のカ
ルボキシル基量に対してモル換算で0.3〜3であるこ
とが好ましい。
【0020】バインダ成分が必要な場合にはポリマーと
して、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、
メタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル重合
体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合
体、ブチルメタクリレート樹脂などを用いることができ
る。このバインダ成分の高屈折率化を行うことも、感光
性有機成分の高屈折率化に効果的である。
【0021】アミン化合物(1)の、エチレン性不飽和
基を有する置換基としては、下記一般式(3)、
(4)、または(5)で示される置換基が挙げられる。 CH2=CR4−A−(L)a−CHOH−CH2− (3) CH2=CR4−(A)b−(L)a−SO2− (4) CH2=CR4−(A)b−(L)a−CO− (5) ここにおいて、R4は、水素原子またはメチル基であ
る。Aは、COO、CONH、または置換又は無置換の
フェニレン基である。Lは、炭素数1〜20の環式又は
非環式のアルキレン、アリーレン、アラルキレンから選
ばれたもので、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原
子、水酸基、アリール基などで置換されていても良い。
a、bは0または1を示す。とりわけ、CH2=CCH3
COOCH2CHOHCH2−が好まく用いられる。
【0022】また、アミン化合物(1)として、3級ア
ミン化合物を用いることも好ましい。特に、3級アミン
化合物としては、下記一般式(2)で示される構造を有
する化合物が好ましく用いられる。
【0023】
【化2】
【0024】ここにおいて、Rは水素原子またはメチル
基、R’はアルキル基、アリール基、アラルキル基、ま
たはヒドロキシアルキル基、Zは−O−R”または−N
HR”−、R”はアルキル基、アリール基、アラルキル
基、またはヒドロキシアルキル基、nは0、1、または
2である。
【0025】また、アミン化合物(1)として、分子中
に1個のエチレン性不飽和基を含むものとしては、N,
N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,
N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,
N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)ア
クロイルモルホリン、N−イソプロピル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、
N−[3−(N’,N’−ジメチルアミノ)プロピル]
(メタ)アクリルアミド、p−ジメチルアミノ安息香酸
ビニル、ビニルピリジン、アリルアミン、アリルアニリ
ンから選ばれた1種以上を好ましく用いることもでき
る。
【0026】また、アミン化合物(1)として、分子中
に2個のエチレン性不飽和基を含むものとしては、ビス
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピ
ル)イソプロピルアミン、ビス(2−ヒドロキシ−3−
メタクリロイルオキシプロピル)ノルマルプロピルアミ
ン、ジアリルアミンから選ばれた1種以上を好ましく用
いることもできる。
【0027】また、アミン化合物(1)として、分子中
に3個以上のエチレン性不飽和基を含むものとしては、
トリス(2−メタアクリロイルオキシエチル)アミン、
トリス(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプ
ロピル)アミン、トリアリルアミンから選ばれた一種以
上を好ましく用いることもできる。
【0028】エチレン性不飽和基を有するアミン化合物
の調製は、エチレン性不飽和基を有するグリシジル(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリル酸クロリド、(メ
タ)アクリル酸無水物等をアミノ化合物と反応させれば
よい。複数のエチレン性不飽和基含有化合物を混合して
用いてもよい。
【0029】エチレン性不飽和基を有するアミン化合物
としては、以上の化合物を挙げることができるが、これ
らに限定されない。また、これらの化合物は混合して用
いてもよい。
【0030】適切な露光量を得るためには、アミン化合
物(1)の添加量は、感光性有機成分中の10〜80重
量%であることが好ましい。
【0031】本発明においては、必要に応じて、アミン
化合物(1)以外のエチレン性不飽和を有するの重合性
モノマーを用いてもよい。このような重合性モノマーと
しては、1個以上の光重合可能な(メタ)アクリレート
基またはアリル基を有するモノマーなどが挙げられる。
これらの具体例としては、アルコール類(例えばエタノ
ール、プロパノール、ヘキサノール、オクタノール、シ
クロヘキサノール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトールなど)のアクリル酸またはメ
タクリル酸エステル、カルボン酸(例えば酢酸、プロピ
オン酸、安息香酸、アクリル酸、メタクリル酸、コハク
酸、マレイン酸、フタル酸、酒石酸、クエン酸など)と
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリ
ルグリシジル、またはテトラグリシジルメタキシリレン
ジアミンとの反応生成物、アミド誘導体(例えば、アク
リルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリ
ルアミド、メチレンビスアクリルアミドなど)、エポキ
シ化合物とアクリル酸またはメタクリル酸との反応物な
どを挙げることができる。また、多官能モノマーにおい
て、不飽和基は、アクリル、メタクリル、ビニル、アリ
ル基が混合して存在してもよい。これらは単独で用いて
もよく、また組み合わせて用いてもよい。
【0032】本発明に用いる光重合開始剤は、ラジカル
種を発生するものから選んで用いられる。光重合開始剤
としては、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベン
ジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−
ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシ
クロヘキシル−フェニルケトン、1−フェニル−1,2
−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オ
キシム、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]
−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル
−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニ
ル)−ブタノン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエ
ーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプ
ロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベン
ゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェ
ニルベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノ
ン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’
−メチル−ジフェニルサルファイド、アルキル化ベンゾ
フェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパ
ーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル
−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プ
ロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロ
ミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニ
ウムクロリド、2−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイル
フェノキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロペン
アミニウムクロリド一水塩、2−イソプロピルチオキサ
ントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジ
エチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサント
ン、2ーヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オ
キソ−9H−チオキサンテン−2−イロキシ)−N,
N,N−トリメチル−1−プロパナミニウムクロリド、
2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィン
オサイド、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−
4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2−ビイミ
ダゾール、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−
エチルアンスラキノン、ベンジル、9,10−フェナン
スレンキノン、カンファーキノン、メチルフェニルグリ
オキシエステル、η5−シクロペンタジエニル−η6−ク
メニル−アイアン(1+)−ヘキサフルオロフォスフェ
イト(1−)、ジフェニルスルフィド誘導体、ビス(η
5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス
(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イ
ル)−フェニル)チタニウム、4,4−ビス(ジメチル
アミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミ
ノ)ベンゾフェノン、チオキサントン、2−メチルチオ
キサントン、2−クロロチオキサントン、4−ベンゾイ
ル−4−メチルフェニルケトン、ジベンジルケトン、フ
ルオレノン、2,3−ジエトキシアセトフェノン、2,
2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフ
ェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノ
ン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、ベンジル
メトキシエチルアセタール、アントラキノン、2−t−
ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、β
−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロ
ン、ジベンズスベロン、メチレンアントロン、4−アジ
ドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジド
ベンジリデン)シクロヘキサン、2,6−ビス(p−ア
ジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2
−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシ
カルボニル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパント
リオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、ナ
フタレンスルフォニルクロライド、キノリンスルホニル
クロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−ア
ゾビスイソブチロニトリル、ベンズチアゾールジスルフ
ィド、トリフェニルホスフィン、四臭素化炭素、トリブ
ロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイルおよびエオシ
ン、メチレンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビ
ン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤の組み合わせ
などが挙げられる。
【0033】本発明では、これらを1種または2種以上
使用することができる。光重合開始剤は、感光性有機成
分に対し、好ましくは0.05〜10重量%の範囲で添
加され、より好ましくは、0.1〜10重量%である。
光重合開始剤の添加量をこの範囲内とすることにより、
露光部の残存率を保ちつつ良好な光感度を得ることがで
きる。
【0034】光重合開始剤と共に増感剤を使用し、感度
を向上させたり、反応に有効な波長範囲を拡大すること
ができる。増感剤の具体例としては、2,4−ジメチル
チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2
−イソプロピルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジ
エチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビ
ス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、
2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メ
チルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4,4−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジ
メチルアミノ)カルコン、4,4−ビス(ジエチルアミ
ノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンイン
ダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、
2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)イソナフ
トチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノフェ
ニルビニレン)イソナフトチアゾール、1,3−ビス
(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カ
ルボニルビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセト
ン、3,3−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマ
リン)、トリエタノールアミン、メチルジエタノールア
ミン、トリイソプロパノールアミン、N−フェニル−N
−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールア
ミン、N−トリルジエタノールアミン、4−ジメチルア
ミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチ
ル、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミ
ノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミ
ノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキ
シ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘ
キシル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾー
ル、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテトラ
ゾールなどが挙げられる。
【0035】本発明ではこれらを1種または2種以上使
用することができる。なお、増感剤の中には光重合開始
剤としても使用できるものがある。増感剤を本発明の感
光性ペーストに添加する場合、その添加量は感光性有機
成分に対して好ましくは0.05〜10重量%、より好
ましくは0.1〜10重量%である。増感剤の添加量を
この範囲内とすることにより、露光部の残存率を保ちつ
つ光感度を向上させる効果が発揮される。
【0036】本発明では酸化防止剤が好ましく添加され
る。酸化防止剤とは、ラジカル連鎖禁止作用、三重項の
消去作用、ハイドロパーオキサイドの分解作用をもつも
のである。感光性ペーストは例えばプラズマディスプレ
イ用部材の隔壁製造に用いられる場合、多くのガラス微
粒子成分を分散状態で含有するが、通常、露光光による
ペースト内部の光散乱は避け難く、それに起因すると考
えられるパターン形状の太りやパターン間の埋り(残膜
形成)が発生しやすい。パターンの壁は垂直に切り立
ち、矩形になることが望ましい。理想的には、ある露光
量以下では現像液に溶解し、それ以上では現像液に不溶
となることである。つまり、光散乱によって低い露光量
で硬化しても現像液に溶解し、パターン形状の太りやパ
ターン間の埋まりが解消され、露光量を多くしても解像
できる範囲が広いことが好ましい。感光性ペーストに酸
化防止剤を添加すると、酸化防止剤がラジカルを捕獲し
たり、励起された光重合開始剤や増感剤のエネルギー状
態を基底状態に戻したりすることにより散乱光による余
分な光反応が抑制され、酸化防止剤で抑制できなくなる
露光量で急激に光反応が起こることにより、現像液への
溶解、不溶のコントラストを高くすることができる。
【0037】具体的には、p−ベンゾキノン、ナフトキ
ノン、p−キシロキノン、p−トルキノン、2,6−ジ
クロロキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノ
ン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、ヒドロ
キノン、p−t−ブチルカテコール、2,5−ジブチル
ヒドロキノン、モノ−t−ブチルヒドロキノン、2,5
−ジ−t−アミルヒドロキノン、ジ−t−ブチル−p−
クレゾール、ヒドロキノンモノメチルエーテル、α−ナ
フトール、ヒドラジン塩酸塩、トリメチルベンジルアン
モニウムクロリド、トリメチルベンジルアンモニウムオ
キザレート、フェニル−β−ナフチルアミン、パラベン
ジルアミノフェノール、ジ−β−ナフチルパラフェニレ
ンジアミン、ジニトロベンゼン、トリニトロベンゼン、
ピクリン酸、キノンジオキシム、シクロヘキサノンオキ
シム、ピロガロール、タンニン酸、トリエチルアミン塩
酸塩、ジメチルアニリン塩酸塩、クペロン、(2,2’
−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)−2−エ
チルヘキシルアミノニッケル−(II)、4,4’−チオ
ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、2,2’−チオビス−(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール
−ビス[3−(t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオ
ール−ビス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]、1,2,3−トリヒド
ロキシベンゼン、などが挙げられるがこれらに限定され
ない。本発明では、これらを1種以上使用することがで
きる。
【0038】酸化防止剤の添加量は、感光性ペースト中
に好ましくは0.1〜30重量%、より好ましくは、
0.5〜20%の範囲である。酸化防止剤の添加量をこ
の範囲内とすることにより、感光性ペーストの光感度を
維持し、また重合度を保ちパターン形状を維持しつつ、
現像液への溶解、不溶のコントラストを大きくとること
ができる。
【0039】また、紫外線吸収剤を添加することで、露
光光によるペースト内部の散乱光を吸収し、散乱光を弱
めることができる。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェ
ノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、サリチル
酸系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、インドール
系化合物、無機系の微粒子酸化金属などが挙げられる。
これらの中でもベンゾフェノン系化合物、シアノアクリ
レート系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、インド
ール系化合物が特に有効である。これらの具体例として
は、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒ
ドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,
2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−スル
ホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−
2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシ−5−スルホベンゾフェノントリヒドレー
ト、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェ
ノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフ
ェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メ
タクリロキシ)プロポキシベンゾフェノン、2−(2’
−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−
ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)
−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
4’−n−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニル
アクリレート、2−エチル−2−シアノ−3,3−ジフ
ェニルアクリレート、インドール系の吸収剤である”B
ONASORB”UA−3901(オリエント化学社
製)、”BONASORB”UA−3902(オリエン
ト化学社製)”SOM”−2−0008(オリエント化
学社製)などが挙げられるがこれらに限定されない。さ
らに、これら紫外線吸収剤の骨格にメタクリル基などを
導入し反応型として用いてもよい。本発明では、これら
を1種以上使用することができる。
【0040】紫外線吸収剤の添加量は、ペースト中に好
ましくは0.001〜10重量%、より好ましくは、
0.005〜5%の範囲である。この範囲内とすること
により、透過限界波長および波長傾斜幅を所望範囲内に
とどめ、露光光の透過率、感光性ペーストの感度を保持
しつつ散乱光の吸収効果を得ることができる。
【0041】また、本発明では、露光、現像の目印とし
て有機系染料を添加することができる。染料を添加して
着色することにより視認性が良くなり、現像時にペース
トが残存している部分と除去された部分との区別が容易
になる。有機染料としては、特に限定はされないが、焼
成後の絶縁膜中に残存しないものが好ましい。具体的に
はアゾ系染料、アントラキノン系染料、インジゴイド系
染料、フタロシアニン系染料、カルボニウム系染料、キ
ノンイミン系染料、メチン系染料、キノリン系染料、ニ
トロ系染料、ニトロソ系染料、ベンゾキノン系染料、ナ
フトキノン系染料、フタルイミド系染料、ペリノン系染
料などが使用できる。特に、h線とi線付近の波長の光
を吸収するもの、例えばベーシックブルー等のカルボニ
ウム系染料を選択すると、本発明の効果がより出やすく
なり好ましい。有機染料の添加量は0.001〜1重量
%であることが好ましい。
【0042】感光性ペーストを基板に塗布する時の粘度
を塗布方法に応じて調整するために有機溶媒が使用され
る。このとき使用される有機溶媒としては、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチル
エチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノ
ン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスル
フォキシド、γ−ブチロラクトン、ブロモベンゼン、ク
ロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、
ブロモ安息香酸、クロロ安息香酸などやこれらのうちの
1種以上を含有する有機溶媒混合物が用いられる。
【0043】本発明における無機微粒子とは、例えば、
ガラス、セラミックス、およびAu、Ag、Pd、Pt
などの導電性粉末の微粒子であり、特に有用であるの
は、ガラス粉末、Ag粉末を用いた場合である。
【0044】ガラス粉末としては、ガラス転移点430
〜500℃、軟化点が470〜580℃のガラス粉末を
用いることが好ましい。また、ガラス粉末をペースト中
に50重量%以上含有することによって、通常のディス
プレイに用いられる基板上にパターン加工ができる。ガ
ラス転移点や軟化点をこれらの範囲内に有するガラス粉
末は、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウムの
うち少なくとも1種類以上を3〜10重量%含むガラス
粉末を好適に用いることで得られる。またこれらのう
ち、酸化リチウムを用いることがプラズマの良好な放電
特性を得る上で特に好ましい。
【0045】このようなガラス転移点および軟化点を有
し、かつガラス微粒子の屈折率が1.5〜1.65にな
るように金属酸化物を配合してなるガラス微粒子を用い
ることにより、ガラス粉末と感光性有機成分の屈折率と
整合させ、光散乱を抑制することにより高精度のパター
ン加工が可能になる。例えば、酸化ケイ素:22、酸化
アルミニウム:23、酸化硼素:33、酸化リチウム:
9、酸化マグネシウム:7、酸化バリウム:4および酸
化亜鉛2(重量%)からなるガラス粉末は、ガラス転移
点:490℃、軟化点:528℃そしてg線波長(43
6nm)においての屈折率:1.59であり、本発明の
無機微粒子として好ましく使用することができる。
【0046】本発明の感光性ペーストに用いる無機微粒
子として好ましく使用できるガラス粉末は下記の組成を
有するものである。 酸化リチウム : 3〜10重量% 酸化ケイ素 :10〜30重量% 酸化硼素 :20〜40重量% 酸化バリウム : 2〜15重量% 酸化アルミニウム :10〜25重量%。
【0047】酸化リチウムを3〜10重量%含有するガ
ラス粉末を用いることによって、熱軟化温度、熱膨脹係
数のコントロールが容易になるだけでなく、ガラスの平
均屈折率を低くできるため、有機成分との屈折率差を小
さくすることが容易になる。アルカリ金属の酸化物の添
加量はペーストの安定性を向上させるためには、10重
量%以下が好ましく、より好ましくは8重量%以下であ
る。
【0048】酸化ケイ素は10〜30重量%の範囲で配
合することが好ましい。10重量%以上とすることによ
りガラス層の緻密性、強度や安定性を向上させ、また熱
膨脹係数がガラス基板の値と近いものとなり、従ってガ
ラス基板とのミスマッチによる剥離等を防ぐことができ
る。また、30重量%以下にすることによって、軟化点
が低くなり、ガラス基板への焼き付けが可能になるなど
の利点がある。
【0049】酸化硼素は20〜40重量%の範囲で配合
することが好ましい。40重量%以下とすることでガラ
スの安定性を維持できる。酸化硼素はガラス粉末を80
0〜1200℃付近の温度で溶解するため、およびガラ
スペーストの焼き付け温度を酸化ケイ素が多い場合でも
電気絶縁性、強度、熱膨脹係数、絶縁層の緻密性などの
電気、機械および熱的特性を損なうことないように焼き
付け温度を540〜610℃の範囲に制御するために配
合される。20重量%以上とすることで絶縁層の強度や
ガラスの安定性を向上させることができる。
【0050】酸化バリウムは2〜15重量%の範囲で配
合することが好ましい。2重量%以上とすることでガラ
ス焼き付け温度および電気絶縁性を制御できる。また、
15重量%以下とすることでガラス層の安定性や緻密性
を保つことができる。
【0051】酸化アルミニウムは10〜25重量%の範
囲で配合するのが好ましい。酸化アルミニウムはガラス
の歪み点を高めるために添加される。10重量%以上と
することでガラス層の強度を向上させることができる。
25重量%以下とすることで、ガラスの耐熱温度が高く
なり過ぎてガラス基板上に焼き付けが難しくなることを
防ぎ、また、緻密な絶縁層を600℃以下の温度で得る
ことができる。
【0052】ガラス粉末には、プラズマの放電特性を劣
化させる酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化イットリ
ウムなどを含まないことが好ましい。また、含有する場
合であっても5重量%以下であることが好ましい。
【0053】また、ガラス粉末中に、酸化チタン、酸化
ジルコニウムなどを含有することができるが、その量は
2重量%未満であることが好ましい。酸化ジルコニウム
はガラスの軟化点、転移点および電気絶縁性を制御する
のに効果がある。
【0054】ガラス粉末の作製法としては、例えば原料
である酸化リチウム、酸化ケイ素、酸化硼素、酸化バリ
ウムおよび酸化アルミニウムなどを所定の配合組成とな
るように混合し、900〜1200℃で溶融後、急冷
し、ガラスフリットにしてから粉砕して1〜5μmの微
細な粉末にする。原料は高純度の炭酸塩、酸化物、水酸
化物などを使用できる。また、ガラス粉末の種類や組成
によっては99.99%以上の超高純度なアルコキシド
や有機金属の原料を使用し、ゾル・ゲル法で均質化に作
製した粉末を使用すると高電気抵抗で緻密な気孔の少な
い、高強度な絶縁層が得られるので好ましい。
【0055】上記において使用されるガラス粉末粒子径
は、作製しようとするパターンの形状を考慮して選ばれ
るが、粉末は、50重量%粒子径(平均粒子径)が2〜
3.5μm、トップサイズ15μm以下であることが好
ましい。さらに、10重量%粒子径が0.6〜1.5μ
m、90重量%粒子径が4〜8μm、比表面積1.5〜
2.5m2/gを有していることが好ましい。より好ま
しくは平均粒子径2.5〜3.5μm、比表面積1.7
〜2.4m2/gである。この範囲にあると紫外線露光
時に光が十分透過し、上下で線幅差の少ない隔壁パター
ンが得られる。平均粒子径2.0μm以上、比表面積
2.5m2/g以下とすることで粉末が細かくなり過ぎ
ず、露光時において光の散乱により未露光部分を硬化さ
せることを防ぐので好ましい。
【0056】本発明の無機微粒子として、Au、Ag、
Pd、Ptの貴金属やNiの導電性微粒子を用いること
も好ましい実施態様である。Au、Ag,Pd、Ptは
それぞれ単独にまたは混合粉末として用いることができ
る。例えば、Ag(30〜80)−Pd(70〜2
0)、Ag(40〜70)−Pd(60〜10)−Pt
(5〜20)、Ag(30〜80)−Pd(60〜1
0)−Cr(5〜15)、Pt(20〜40)−Au
(60〜40)−Pd(20)、Au(75〜80)−
Pt(25〜20)、Au(60〜80)−Pd(40
〜20)、Ag(40〜95)−Pt(60〜5)、P
t(60〜90)−Rh(40〜10)(以上()内は
重量%を表す)などの2元系、3元系の混合貴金属粉末
が用いられる。上記の中でCrやRhを添加したものは
高温特性を向上できる点で好ましい。
【0057】これらの導電性無機微粒子の平均粒子径は
0.5〜5μmが好ましい。平均粒子径を0.5μm以
上とすることで、紫外線露光時に光線が塗設後の膜の中
をスムースに透過し、良導体の線幅60μm以下の微細
パターンの形成が可能になる。一方、5μm以下とする
ことで塗設後の回路パターンの表面の凹凸が粗くなら
ず、パターン精度が向上し、ノイズ発生を抑えることが
できる。
【0058】微細パターンの形成や低抵抗化を満足する
好ましい導電性粉末の範囲がある。すなわち、導体パタ
ーンを塗設後、露光時に紫外線が散乱せず十分に透過
し、有効に作用して現像後10〜40μmの微細回路パ
ターンを得るためには、導電性粉末の平均粒子径が1〜
4μmであり、かつ比表面積が0.1〜5m2/gであ
ることが好ましい。さらに好ましくは、平均粒子径が
0.8〜4μm、比表面積が0.5〜1.5m2/gで
ある。この範囲版にある場合、現像時に未露光部におけ
る導体膜の残膜の発生が全くなく、高精度な回路パター
ンが得られる。
【0059】貴金属導電性微粒子の比表面積は、0.1
〜3m2/gが好ましく用いられる。比表面積が0.1
2/g以上とすることで、回路パターンの精度を向上
できる。また、3m2/g以下とすることで紫外線の散
乱を防ぎ、パターン精度を向上できる。
【0060】貴金属導電性微粒子の形状としては、フレ
ーク(板、円錐、棒)状や球状の物が使用できるが、凝
集が抑制されることから球状であることが好ましい。球
状の場合、露光時の紫外線の散乱が少ないので、この精
度のパターンが得られ、照射エネルギーが少なくて済
む。
【0061】感光性ペーストは、通常、紫外線吸収剤、
酸化防止剤、無機微粒子、感光性有機成分、有機染料、
分散剤、吸光剤、および溶媒などの各種成分を所定の組
成となるように調合した後、3本ローラや混練機で均質
に混合分散し作製する。
【0062】ペーストの粘度は無機微粒子、増粘剤、有
機溶媒、可塑剤および沈降防止剤など添加割合によって
適宜調整されるが、その好ましい範囲は2000〜20
万cps(センチ・ポイズ)にある。例えば、基板への
塗布をスピンコート法で行う場合は、2000〜500
0cpsが好ましい。スクリーン印刷法で1回塗布して
膜厚10〜20μmを得るには、5万〜20万cpsが
好ましい。ブレードコーター法やダイコーター法などを
用いる場合は、1万〜5万cpsが好ましい。
【0063】感光性ペーストを用いてパターン加工を行
う一例について説明するが、本発明はこれに限定されな
い。
【0064】基板上に、感光性ペーストを全面塗布、も
しくは部分的に塗布する。塗布方法としては、スクリー
ン印刷法、バーコーター、ロールコーター、ダイコータ
ー、ブレードコーターなどの方法を用いることができ
る。塗布厚みは、塗布回数、スクリーンのメッシュ、ペ
ーストの粘度を選ぶことによって調整できる。
【0065】ここでペーストを基板上に塗布する場合、
基板と塗布膜との密着性を高めるために基板の表面処理
を行うことができる。表面処理液としては、シランカッ
プリング剤、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリ
ス(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロ
キシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(2−アミノ
エチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロ
ロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシランなど、あるいは有機金属例えば、有機チタン、
有機アルミニウム、有機ジルコニウムなどである。シラ
ンカップリング剤あるいは有機金属を有機溶媒、例え
ば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、メチルアルコール、エ
チルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコー
ルなどで0.1〜5%の濃度に希釈したものを用いる。
次にこの表面処理液をスピナーなどで基板上に均一に塗
布した後に80〜140℃で10〜60分間乾燥するこ
とによって表面処理ができる。
【0066】塗布した後、露光装置を用いて露光を行
う。露光装置としては、プロキシミティ露光機などを用
いることができる。また、大面積の露光を行う場合は、
基板上に感光性ペーストを塗布した後に、搬送しながら
露光を行うことによって、小さな露光面積の露光機で、
大きな面積を露光することができる。
【0067】露光後、露光部分と未露光部分の現像液に
対する溶解度差を利用して、現像を行うが、この場合、
浸漬法やスプレー法、ブラシ法等で行う。現像処理に用
いる現像液は水を主成分とすることが好ましい。現像液
には、感光性ペースト中の有機成分が溶解可能である有
機溶媒を用いることができる。また、該有機溶媒にその
溶解力が失われない範囲で水を添加してもよい。感光性
ペースト中にカルボキシル基などの酸性基をもつ化合物
が存在する場合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカ
リ水溶液としては水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム、
水酸化カルシウム水溶液などが使用できるが、有機アル
カリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去し
やすいので好ましい。
【0068】有機アルカリとしては、一般的なアミン化
合物を用いることができる。具体的には、テトラメチル
アンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアン
モニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミンなどが挙げられる。
【0069】アルカリ水溶液の濃度は通常0.05〜5
重量%、より好ましくは0.1〜1重量%である。アル
カリ濃度が低すぎると可溶部が除去されない傾向とな
り、アルカリ濃度が高すぎると、パターン部を剥離させ
る傾向となる。また、現像時の現像温度は、20〜50
℃で行うことが工程管理上好ましい。
【0070】次に焼成炉にて焼成を行う。焼成雰囲気や
温度は、ペーストや基板の種類によって異なるが、空気
中、窒素、水素などの雰囲気中で焼成する。焼成炉とし
ては、バッチ式の焼成炉やベルト式の連続型焼成炉を用
いることができる。
【0071】焼成温度は400〜1000℃で行う。ガ
ラス基板上にパターン加工する場合は、480〜610
℃の温度で10〜60分間保持して焼成を行うことが好
ましい。
【0072】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
する。ただし、本発明はこれに限定されるものではな
い。 ポリマ−1:メチルメタクリレート/メタクリル酸コポ
リマ、重量組成比82/18、樹脂酸価90mgKOH
/g ポリマ−2:スチレン/メチルメタクリレート/メタク
リル酸コポリマ(重量組成比30/30/40)にコポ
リマ100重量部に対してグリシジルアクリレートを4
0重量部付加させたポリマ(樹脂酸価120mgKOH
/g) ポリマ−3:スチレン/メチルメタクリレート/メタク
リル酸コポリマ、重量組成比30/30/40、樹脂酸
価105mgKOH/g ポリマ−4:メチルメタクリレート/メタクリル酸コポ
リマ(重量組成比60/40)にコポリマ100重量部
に対してグリシジルメタクリレートを40重量部付加さ
せたポリマー(樹脂酸価115mgKOH/g) モノマ−1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト モノマ−2:トリメチロールプロパントリアクリレート アミン−1:N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレ
ート(分子量157.27) アミン−2:ジアリルアミン(分子量97.22) アミン−3:トリス(2−メタクリロイルオキシエチ
ル)アミン(分子量353.47) アミン−4:N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリ
ルアミド(分子量170.37) アミン−5:ビス(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイ
ルオキシプロピル)n−プロピルアミン(分子量30
1.40) アミン−6:トリス(2−ヒドロキシ−3−メタクリロ
イルオキシプロピル)アミン(分子量443.55)。
【0073】(実施例1〜6、比較例1)感光性ペース
トは、ポリマ、モノマに光重合開始剤(2−ベンジル−
2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニ
ル)ブタノン−1)5重量部、増感剤(2,4−ジエチ
ルチオキサントン)2重量部、有機染料(ベーシックブ
ルー26、吸収極大波長:592nm)0.01重量
部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル30重
量部、を50℃に加熱しながら溶解し、その後下記のガ
ラス粉末を添加し、混練機を用いて混練した。無機微粒
子、ポリマ、モノマの種類および配合量を表1に示し
た。
【0074】無機微粒子としては、組成が、Li2O:
9%、SiO2:22%、Al23:23%、B23
33%、BaO:4%、ZnO:2%、MgO:7%で
あるガラス微粒子を用いた。このガラス微粒子の平均屈
折率は1.586、ガラス転移点、軟化点はそれぞれ4
76℃、519℃、平均粒子径は2.6μmである。
【0075】ソーダガラス基板上に、スクリーン印刷法
により、感光性ペーストを均一に塗布した。塗布膜にピ
ンホールなどの発生を回避するために塗布、乾燥を繰り
返し行い、乾燥厚みが180μmになるように塗布し
た。途中の乾燥は80℃で10分間行った。最後に80
℃で60分間乾燥した。
【0076】次に、プラズマディスプレイ用の隔壁パタ
ーン形成を目的としたフォトマスク(ストライプ状パタ
ーン、パターンピッチ130μm、線幅20μm)を介
して露光を行った。この時、マスクが汚染されるのを防
ぐため、マスクと塗膜面に100μmのギャップを設け
た。その後、35℃に保持したモノエタノールアミンの
0.3重量%水溶液をシャワーで180秒間かけること
により現像を行い、光硬化していないスペース部分を除
去してガラス基板上にストライプ状の隔壁パターンを形
成した。さらに、シャワースプレーを用いてパターンの
水洗浄を行った。
【0077】隔壁パターンを顕微鏡で観察し、露光部の
剥がれ、パターンの蛇行およびパターン間の埋まり(残
膜)が発生しない露光量を調べその中央値を最適露光量
とした。また、印刷時に均一な層が得られない場合を印
刷適性×、均一な層が得られた場合を印刷適性○とし
た。評価結果を表1に示した。
【0078】隔壁パターンの加工を終了したガラス基板
を80℃で15分乾燥した後、560℃で15分焼成し
隔壁を形成し、プラズマディスプレイ用背面板を作成し
た。
【0079】
【表1】
【0080】(実施例7〜18、比較例2)感光性ペー
ストは、ポリマ、モノマに光重合開始剤(2−メチル−
1−(4−メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ
プロパン−1−オン)6重量部、増感剤(2,4−ジエ
チルチオキサントン)3重量部、有機染料(ベーシック
ブルー26、吸収極大波長:592nm)0.01重量
部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル10重
量部、を50℃に加熱しながら溶解し、その後下記の貴
金属またはNiの導電性微粒子を添加し、混練機を用い
て混練した。貴金属またはNiの導電性微粒子、ポリ
マ、モノマの種類および配合量を表1に示した。また、
貴金属またはNiの導電性微粒子はいずれも、平均粒子
径1.5μm、比表面積1.10m2/gのものを用い
た。
【0081】ソーダガラス基板上に、スクリーン印刷法
により、感光性ペーストを均一に塗布して乾燥厚み10
μmを得た。
【0082】次に、プラズマディスプレイ用の電極パタ
ーン形成を目的としたフォトマスク(ストライプ状パタ
ーン、パターンピッチ130μm、線幅50μm)を介
して露光を行った。この時、マスクが汚染されるのを防
ぐため、マスクと塗膜面に100μmのギャップを設け
た。その後、30℃に保持したモノエタノールアミンの
0.3重量%水溶液をシャワーで60秒間かけることに
より現像を行い、光硬化していないスペース部分を除去
してガラス基板上にストライプ状の電極パターンを形成
した。さらに、シャワースプレーを用いてパターンの水
洗浄を行った。
【0083】隔壁パターンを顕微鏡で観察し、露光部の
剥がれ、パターンエッジのギザリおよびパターン間の埋
まり(残膜)が発生しない露光量を調べその中央値を最
適露光量とした。また、印刷時に均一な層が得られない
場合を印刷適性×、ペーストの粘度が低く印刷時にペー
ストのたれ落ちが見られる均一な層が得られた場合を
△、均一な層が得られた場合を印刷適性○とした。評価
結果を表1に示した。
【0084】隔壁パターンの加工を終了したガラス基板
を80℃で15分乾燥した後、600℃で15分焼成し
電極を形成した。
【0085】
【表2】
【0086】
【発明の効果】本発明の感光性ペーストは感度が高く、
厚膜のパターン加工や光線透過率の低い無機物含有ペー
ストのパターン加工を低露光量で短時間で行うことがで
き、ディスプレイ、回路材料などの高精度のパターン加
工が可能になり、精細性の向上、工程の簡略化が可能に
なる。特に、低コストでプラズマディスプレイパネルの
隔壁や電極を形成することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AA01 AA02 AB15 AB17 AB20 AC01 AD01 BC12 BC14 BC15 BC32 BC34 BC35 BC37 BC38 BC42 BC43 BC52 BC53 BC82 BC85 BC86 BC87 CB13 CB14 CB16 CB43 CB51 CC08 CC20 DA19 DA20 EA04 FA17 FA28 4G062 AA08 AA09 AA15 BB05 DA04 DB04 DC04 DC05 DD01 DE01 DF01 EA03 EB01 EC01 ED01 EE01 EF01 EG03 EG04 FA01 FA10 FB01 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM07 MM12 NN01 NN17 PP13 PP14 PP15 5C027 AA02 AA09 5C040 GC18 GC19 GF18 GF19 JA02 JA15 JA22 KA01 KA04 KA09 KA16 KB02 KB11 KB13 KB17 KB19 KB28 MA24 MA26

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機微粒子と感光性有機成分からなる感光
    性ペーストであって、感光性有機成分が、(a)カルボ
    キシル基を有する共重合体、および(b)下記一般式
    (1)で示されるエチレン性不飽和基を有するアミン化
    合物、を含有することを特徴とする感光性ペースト。 R123N (1) (ここにおいて、R1はエチレン性不飽和基を含む置換
    基であり、R2、R3はエチレン性不飽和基を含む置換
    基、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリール
    基、アラルキル基、ヒドロキシアルキル基から選ばれた
    ものであり、R2、R3は同じであっても異なっていても
    よい。)
  2. 【請求項2】(a)カルボキシル基を有する共重合体の
    樹脂酸価が50〜150mgKOH/gであることを特
    徴とする請求項1に記載の感光性ペースト。
  3. 【請求項3】(a)カルボキシル基を有する共重合体が
    (メタ)アクリル酸エステルおよび(メタ)アクリル酸
    を共重合成分とする共重合体であることを特徴とする請
    求項1または2に記載の感光性ペースト。
  4. 【請求項4】(a)カルボキシル基を有する共重合体が
    スチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体
    であることを特徴とする請求項3に記載の感光性ペース
    ト。
  5. 【請求項5】(a)カルボキシル基を有する共重合体が
    側鎖にエチレン性不飽和基を有する共重合体であること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感光性ペ
    ースト。
  6. 【請求項6】(b)エチレン性不飽和基を有するアミン
    化合物が3級アミン化合物であることを特徴とする請求
    項1〜5のいずれかに記載の感光性ペースト。
  7. 【請求項7】3級アミン化合物が下記一般式(2)で示
    される構造を有する化合物であることを特徴とする請求
    項6記載の感光性ペースト。 【化1】 (ここにおいて、Rは水素原子またはメチル基、R’は
    アルキル基、アリール基、アラルキル基、またはヒドロ
    キシアルキル基、Zは−O−R”または−NHR”−、
    R”はアルキル基、アリール基、アラルキル基、または
    ヒドロキシアルキル基、nは0、1、または2であ
    る。)
  8. 【請求項8】(b)エチレン性不飽和基を有するアミン
    化合物が分子中に1個のエチレン性不飽和基を含むこと
    を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の感光性ペ
    ースト。
  9. 【請求項9】(b)エチレン性不飽和基を有するアミン
    化合物がN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
    レート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリ
    レート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アク
    リルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミ
    ド、(メタ)アクロイルモルホリン、N−イソプロピル
    (メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)ア
    クリルアミド、N−[3−(N’,N’−ジメチルアミ
    ノ)プロピル](メタ)アクリルアミド、p−ジメチル
    アミノ安息香酸ビニル、ビニルピリジン、アリルアミ
    ン、アリルアニリンから選ばれた1種以上であることを
    特徴とする請求項8に記載の感光性ペースト。
  10. 【請求項10】(b)エチレン性不飽和基を有するアミ
    ン化合物が分子中に2個のエチレン性不飽和基を含むこ
    とを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の感光性
    ペースト。
  11. 【請求項11】(b)エチレン性不飽和基を有するアミ
    ン化合物が、ビス(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイ
    ルオキシプロピル)イソプロピルアミン、ビス(2−ヒ
    ドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル)ノルマ
    ルプロピルアミン、ジアリルアミンから選ばれた1種以
    上の、分子中に2個のエチレン性不飽和基を含むことを
    特徴とする請求項10に記載の感光性ペースト。
  12. 【請求項12】(b)エチレン性不飽和基を有するアミ
    ン化合物が分子中に3個以上のエチレン性不飽和基を含
    むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の感
    光性ペースト。
  13. 【請求項13】(b)エチレン性不飽和基を有するアミ
    ン化合物が、トリス(2−メタアクリロイルオキシエチ
    ル)アミン、トリス(2−ヒドロキシ−3−メタクリロ
    イルオキシプロピル)アミン、トリアリルアミンから選
    ばれた1種以上であることを特徴とする請求項12に記
    載の感光性ペースト。
  14. 【請求項14】(b)エチレン性不飽和基を有するアミ
    ン化合物のモル換算での添加量が、(a)共重合体中の
    カルボキシル基に対してモル換算で0.3〜3であるこ
    とを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の感光
    性ペースト。
  15. 【請求項15】感光性有機成分が感光性ペースト全体の
    5〜50重量%を占めることを特徴とする請求項1〜1
    4のいずれかに記載の感光性ペースト。
  16. 【請求項16】無機微粒子が平均屈折率1.5〜1.6
    5の範囲にあるガラス粉末であることを特徴とする請求
    項1〜15のいずれかに記載の感光性ペースト。
  17. 【請求項17】無機微粒子が酸化リチウム、酸化ナトリ
    ウム、酸化カリウムのうち少なくとも1種類以上を3〜
    10重量%含むガラス粉末であることを特徴とする請求
    項1〜16のいずれかに記載の感光性ペースト。
  18. 【請求項18】ガラス粉末が酸化物換算表記で 酸化リチウム : 3〜10重量% 酸化ケイ素 :10〜30重量% 酸化硼素 :20〜40重量% 酸化バリウム : 2〜15重量% 酸化アルミニウム:10〜25重量% を含有する請求項16または17に記載の感光性ペース
    ト。
  19. 【請求項19】ガラス粉末のガラス転移点が430〜5
    00℃、軟化点が470〜580℃である請求項16〜
    18のいずれかに記載の感光性ペースト。
  20. 【請求項20】無機微粒子がAu、Ni、Ag、Pd、
    Ptから選ばれた少なくとも1種類以上の無機微粒子で
    あることを特徴とする請求項1〜15記載の感光性ペー
    スト。
  21. 【請求項21】ガラス基板上に感光性ペースト層を塗設
    し、活性光線を照射した後に、現像処理により感光性ペ
    ースト層の不要部分を除去し、さらに焼成することによ
    り感光性有機成分を除去して実質的に無機物のみからな
    るディスプレイ用部材を製造する工程において、請求項
    1〜21のいずれかに記載の感光性ペーストを用いるこ
    とを特徴とするディスプレイ用部材の製造方法。
  22. 【請求項22】ガラス基板上に感光性ペースト層を塗設
    し、活性光線を照射した後に、現像処理により感光性ペ
    ースト層の不要部分を除去し、さらに焼成することによ
    り感光性有機成分を除去して実質的に無機物のみからな
    るプラズマディスプレイ用部材を製造する工程におい
    て、請求項1〜21のいずれかに記載の感光性ペースト
    を用いることを特徴とするプラズマディスプレイ用部材
    の製造方法。
  23. 【請求項23】ガラス基板上に感光性ペースト層を塗設
    し、活性光線を照射した後に、現像処理により感光性ペ
    ースト層の不要部分を除去し、さらに焼成することによ
    り感光性有機成分を除去して実質的に無機物のみからな
    るプラズマディスプレイ用背面板の隔壁を製造する工程
    において、請求項1〜21のいずれかに記載の感光性ペ
    ーストを用いることを特徴とするプラズマディスプレイ
    用背面板の隔壁の製造方法。
  24. 【請求項24】ガラス基板上に感光性ペースト層を塗設
    し、活性光線を照射した後に、現像処理により感光性ペ
    ースト層の不要部分を除去し、さらに焼成することによ
    り感光性有機成分を除去して実質的に無機物のみからな
    るプラズマディスプレイ用の電極を製造する工程におい
    て、請求項20に記載の感光性ペーストを用いることを
    特徴とするプラズマディスプレイ用電極の製造方法。
  25. 【請求項25】現像処理に用いる現像液が水を主成分と
    することを特徴とする請求項21または22に記載のデ
    ィスプレイ用部材の製造方法。
  26. 【請求項26】現像処理に用いる現像液が水を主成分と
    することを特徴とする請求項23に記載のプラズマディ
    スプレイ用背面板の隔壁の製造方法。
  27. 【請求項27】現像処理に用いる現像液が水を主成分と
    することを特徴とする請求項24に記載のプラズマディ
    スプレイ用電極の製造方法。
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