JP2008020732A - フォトスペーサ形成用感光性樹脂組成物及びこれを用いたフォトスペーサを有するカラーフィルタ - Google Patents

フォトスペーサ形成用感光性樹脂組成物及びこれを用いたフォトスペーサを有するカラーフィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】ODF方式での液晶収容法においても気泡を残留させず、十分なプロセスマージンを持ち、外部から力または衝撃が液晶パネルに加わった場合にも表示不良を生じ難い液晶表示装置の製造を可能とするフォトスペーサ用感光性樹脂組成物、及びこれを用いたフォトスペーサを有するカラーフィルタを提供すること。
【解決手段】樹脂、重合性モノマー及び光重合開始剤を含み、樹脂固形分と重合性モノマー固形分の総重量に対する重合性モノマー重量の割合が70〜100重量%であることを特徴とするフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置に用いるフォトスペーサ形成用に好適な弾性特性を有する感光性樹脂組成物およびこれを用いたフォトスペーサを有するカラーフィルタに関する。
従来、液晶表示装置の技術においては、カラーフィルタ側基板と薄膜トランジスタ(TFT)側基板の間に挟持される液晶層の厚みを保持するために、スペーサと呼ばれるガラス又は樹脂製の球状体粒子(ビーズ)あるいは棒状体をセル内部に散布している。このスペーサは液晶に対して異物として存在することから、スペーサ粒子近傍の液晶分子の配向が乱され、この部分で光漏れを生じ、液晶表示装置のコントラストが低下し、表示品質に悪影響を及ぼすといった問題を有している。
このような問題を解決する技術として、例えば、感光性樹脂を用い、フォトリソグラフィー法により所望の位置に、例えば、画素間に形成された格子パターン状のブラックマトリクス上に、柱状の樹脂製スペーサを形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
このようなスペーサを、以下フォトスペーサという。このフォトスペーサは、画素を避ける位置に形成できるので、表示品質の向上が望めるという利点がある。フォトスペーサは一般に、感光性樹脂組成物を基板に塗布し、乾燥した後に所定の微細パターンを有するフォトマスクを通した光で露光し、現像することにより形成する。しかし、従来の感光性樹脂を用いて形成されたフォトスペーサは、塑性変形量が大きく、セル組み立て工程での圧着時に、フォトスペーサの高さにバラツキを生じるという問題があった。
また、この問題を解決するために、フォトスペーサの硬さを増加させると、低温下での液晶の収縮にフォトスペーサが追従できず、気泡が生じて、色抜け、色むら等の表示不良が起こるという問題が生じる。
また、近年、液晶表示装置のマザーガラスが大きくなるに従い、基板間に液晶を収容する方法として、従来の液晶流入方法(真空吸引方式)に代わって滴下方式(ODF:One Drop Fill)が提案されている。ODF方式では、所定量の液晶を滴下した後、基板で挟持することによって基板間に液晶を収容するため、従来の真空吸引方式に比べ、工程数および工程時間の短縮が可能である。
しかしながら、ODF方式の中には液晶を滴下し、基板間に液晶を挟持した後に、真空引きまたは機械的圧力をかけて基板間から気泡を追い出す工程を行う場合がある。この時、フォトスペーサに圧力をかけて気泡を追い出すことになるが、その際にフォトスペーサの変形量が小さいと液晶パネル中に気泡が残るといった不良が発生する。すなわち、フォトスペーサには小さな圧力に対しても大きく変形することが求められる。
一方、液晶パネルを形成した後の問題として、液晶パネル表面を指で押すなどして外部から力または衝撃が液晶パネルに加わった際にフォトスペーサが潰れてしまうと、部分的にセルギャップが小さくなり、表示不良となることがある。これを防ぐためには、復元率が大きく、塑性変形量が小さなことがフォトスペーサに求められる。
すなわち、パネル形成時およびパネル化後、共に良好な特性としては、小さな圧力で大きく変形し、かつ圧力を取り除いた時の復元率が大きい塑性変形の小さなフォトスペーサが要求される。このような特性を持たないフォトスペーサでは、パネル作製時に液晶中に気泡が生じたり、セルギャップが均一にならずに液晶表示装置としては表示品質が劣化し、また、外部からの力や衝撃に対して脆くなるといった不具合が生じる。
しかし、これまで、小さな圧力で大きく変形する柔軟なフォトスペーサは弾性復元率が小さくなり、塑性変形量が小さく復元率が高いフォトスペーサは柔軟性に欠けるため、柔軟性と高弾性復元率の両立は困難であった。
特開2001−91954号公報 特開2001−92128号公報
本発明は、以上のような事情の下になされ、ODF方式での液晶収容法においても気泡を残留させず、十分なプロセスマージンを持ち、液晶パネル化後に外部から力または衝撃が液晶パネルに加わった場合にも表示不良を生じ難い液晶表示装置の製造を可能とするフォトスペーサ用感光性樹脂組成物、及びこれを用いたフォトスペーサを有するカラーフィルタを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、樹脂固形分と重合性モノマー固形分の総重量に対する重合性モノマー重量の割合が70〜100%である感光性樹脂組成物を用いてフォトスペーサを形成することにより、小さな力で大きく変形するため基板間に気泡を残留させず、また弾性復元力が大きいため液晶パネル面に外部から力または衝撃が加わった場合にも表示不良を生じ難い液晶表示装置の製造が可能であることを見出した。本発明は、このような知見に基づくものである。
即ち、本発明の第1の態様は、樹脂、重合性モノマー及び光重合開始剤を含み、樹脂固形分と重合性モノマー固形分の総重量に対する重合性モノマー重量の割合が70〜100重量%であることを特徴とするフォトスペーサ用感光性樹脂組成物を提供する。
このようなフォトスペーサ用感光性樹脂組成物において、前記重合性モノマーの少なくとも一部が、下記式(I)で表されるカルボキシル基含有多官能性単量体を含む重合性モノマーであることが望ましい。
H2C=C(R1)COO)m-X-(OCOCH(R1)CH2S(R2)(COOH)l)n (I)
(式中、R1 は水素原子またはメチル基、R2 は炭素数1〜12の炭化水素基、Xは(m+n)価の炭素数3〜60の有機基、lは1〜2の整数、mは2〜18の整数、nは1〜3の整数を示す)
上記式(I)であらわされるXは、ペンタエリスリトールおよびその誘導体からなる群より選ばれた化合物の(m+n)価の基とすることができる。
また、前記重合性モノマーの少なくとも一部が120以下の二重結合当量を有するものとすることができる。更に、樹脂固形分と重合性モノマー固形分を合わせた成分が、150以下の二重結合当量を有するものとすることができる。
本発明はまた、上述したフォトスペーサ用感光性樹脂組成物を用いて得たフォトスペーサを具備することを特徴とするカラーフィルタを提供する。
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物によると、樹脂固形分と重合性モノマー固形分の総重量に対する重合性モノマー重量の割合が70〜100重量%であるため、現像性、密着性に優れ、かつODF方式での液晶注入においても気泡を残さず十分なプロセスマージンを持ち、液晶パネル化後に外部から力または衝撃が液晶パネルに加わった場合にも表示不良を生じ難いフォトスペーサを有するカラーフィルタを提供することができる。
以下、発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明の一態様に係るフォトスペーサ用感光性樹脂組成物は、樹脂、重合性モノマー及び光重合開始剤を含み、樹脂固形分と重合性モノマー固形分の総重量に対する重合性モノマー重量の割合が70〜100重量%であることを特徴とする。
このような樹脂組成物により形成されたフォトスペーサは、小さな力で大きく変形するため、基板間に気泡が残留することがなく、また弾性復元力が大きいため、液晶パネル面に外部から力または衝撃が加わった場合にも表示不良を生じることがない。樹脂固形分と重合性モノマー固形分の総重量に対する重合性モノマー重量の割合が70重量%未満の場合には、フォトスペーサの弾性復元力が小さくなるため、外部からの力または衝撃に弱い液晶パネルとなり、好ましくない。好ましい重合性モノマーの割合は、75〜100重量%である。
フォトスペーサの弾性復元率は、架橋密度の向上と共に上昇し、重合性モノマーの含有比率が高いほど高くなっていくが、重合性モノマー比率を上げていくと、カルボン酸基を有しない成分が増えるため、現像性の低下や密着性の低下を引き起こすといった問題が生じる場合がある。
このような問題を解決するため、本発明の一態様に係るフォトスペーサ用感光性樹脂組成物では、重合性モノマーとして、下記式(I)で表されるカルボキシル基含有官能性単量体を含む重合性モノマーを用いることができる。
(H2C=C(R1)COO)m-X-(OCOCH(R1)CH2S(R2)(COOH)l)n (I)
(式中、R1 は水素原子またはメチル基、R2 は炭素数1〜12の炭化水素基、Xはm+n価の炭素数3〜60の有機基、lは1〜2の整数、mは2〜18の整数、nは1〜3の整数を示す)
また、本発明者らは、架橋密度の目安として重合性モノマーの少なくとも一部が120以下の二重結合当量を有し、また、樹脂固形分と重合性モノマー固形分を合わせた樹脂組成物の二重結合当量が150以下である場合に、良好な弾性回復率が得られることを見出した。
フォトスペーサの弾性特性を表す指標である、総変形量、弾性復元率は、以下のように定義される。
総変形量:スペーサの初期高さをA、所定荷重を付加時における高さをBとした時にA−Bで表される変形量である。
弾性復元率:スペーサの初期高さをA、所定荷重を付加時における高さをB、その後荷重を除去した後の高さをCとした時に[(C−B)/(A−B)]×100で表される変形率である。
上記式(I)で表されるカルボキシル基含有多官能性単量体は、例えば、Xで表される有機基を与える化合物をアクリル酸とエステル化してアクリル化させた後、得られた化合物にメルカプト化合物を付加させる方法、Xで表される有機基を与える化合物をポリイソシアネート化合物で変性させ、得られた化合物に水酸基を有するアクリレート化合物でアクリル化させた後、得られた化合物にメルカプト化合物を付加させる方法、Xで表される有機基を与える化合物をアクリル酸とエステル化してアクリル化させ、ポリイソシアネート化合物で変性させた後、得られた化合物にメルカプト化合物を付加させる方法などによって、容易に製造することができる。
このようにして得られた多官能性単量体をフォトスペーサ用感光性樹脂に用いると、重合性モノマー自体の酸価が60mg−KOH/g以下と小さく、感光性樹脂組成物固形分中の重合性モノマーの比率を70〜100重量%と増やした場合においても、現像性とパターンの密着性が優れ、また架橋密度が高いことにより優れた弾性特性が得られることが見出された。
Xで表される有機基を与える化合物としては、例えば、ペンタエリスリトール、ペンタエリスリトールのエチレンオキシド付加物、ペンタエリスリトールのプロピレンオキシド付加物、ペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物、ジペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールのエチレンオキシド付加物、ジペンタエリスリトールのプロピレンオキシド付加物、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物、および前記化合物のポリイソシアネート変性物などが挙げられる。
メルカプト化合物としては、例えば、メルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、o−メルカプト安息香酸、2−メルカプトニコチン酸、メルカプトコハク酸などが挙げられる。
式(I)で表されるカルボキシル基含有多官能性単量体の反応溶剤としては、無溶媒でも構わないが、必要に応じ、水酸基、アミノ基等の活性水素を有しない溶剤、例えばテトラヒドロフラン等のエーテル類や、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル等のグリコールエーテル類、メチルセロソルブアセテート等のセロソルブエステル類や、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸−3−メトキシブチル、酢酸エステル類等が挙げられ、芳香族炭化水素類、ケトン類、エステル類等も使用することができる。
式(I)で表されるカルボキシル基含有多官能性単量体の反応温度で不飽和基の重合を予防する措置として、必要に応じて、例えば4−メトキシフェノール、1,4−ヒドロキノン、1,4−ベンゾキノン、ジ第三ブチルパラクレゾールなどの重合防止剤の使用が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。これら重合防止剤の配合量は、例えばアクリル酸に対して10モル%以下、好ましくは2モル%以下配合しても良く、反応液に空気を吹き込んで不飽和基の熱による重合を予防する公知の事実を利用しても良い。
本発明の一態様に係るフォトスペーサ用感光性樹脂組成物において、多官能性単量体とともに用いる樹脂としては、特に限定はしないが、アルカリ可溶樹脂が好ましく、例えば、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル樹脂や、側鎖に(メタ)アクリル基とカルボキシル基を有する(メタ)アクリル共重合樹脂やフェノール性水酸基を有するパラヒドロキシスチレン等の樹脂やフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂とアクリル酸を反応させ、更に酸無水物を反応させて得られるアルカリ可溶性ノボラック樹脂等を挙げることができる。なお、この樹脂成分は必ずしも必須成分ではなく、重合性モノマーの固形分が100重量%を占める場合もある。
以下に、本発明の一実施形態に係る感光性樹脂組成物およびそれを用いて形成したフォトスペーサを有するカラーフィルタについて、詳細に説明する。ここでは、カラーフィルタ上にフォトスペーサを形成する場合について、図1を参照して説明する。
図1において、本実施形態に係るカラーフィルタ1は、透明基板2上に、ブラックマトリックス3、赤色画素4R、緑色画素4G、および青色画素4Bからなる着色層4を形成し、その上に透明共通電極となるITO(図示せず)を蒸着し、更に、ブラックマトリックス3の所定の位置に上述した感光性樹脂組成物によりフォトスペーサ5を形成することにより構成される。
このように構成されるカラーフィルタ1に用いる透明基板2としては、ガラス板、プラスチック板、プラスティックフィルムなどを挙げることができる。近年、透過性、耐薬品性に優れたプラスチック基板の提案もなされているが、一般的には熱膨張率が小さく、高温での寸法精度に優れている無アルカリガラスが広く用いられている。
また、透明基板2上に設けられるブラックマトリックス3は、光漏れによるコントラストの低下を防ぐ目的で、各色の画素間や着色層4の形成領域の外側に設けられている。このようなブラックマトリックス3を形成する方法としては、クロム膜及び酸化クロム膜の多層蒸着薄膜をパターニングして形成する方法や、カーボンブラックなどの遮光性顔料を分散させた樹脂BMレジストを用い、通常のフォトリソグラフィー法によって形成する方法などが知られている。
また、各色とも顔料分散レジストを用い、フォトリソグラフィー法によって所定のパターン形状に着色層を形成することができる。即ち、1つのフィルタ色の顔料を含む上記感光性着色組成物をガラス等の基板上に塗布し、パターン露光、現像を行うことで1色目のパターン形成を行う。これを3色繰り返すことによって着色層4を得ることが可能である。
フォトスペーサ5は、カラーフィルタ基板とTFT基板とを貼り合わせた時に液晶セルのギャップを決めるものであり、表示品質にとって重要な役割を果たす。本実施形態におけるフォトスペーサは一定の高さを持つものであり、その均一性が要求される。また、高さの他、フォトスペーサに要求される形状、大きさ、密度等は、液晶表示装置の設計によって適宜決定される。
フォトリソグラフィー法によってフォトスペーサを形成する際の現像は、有機溶剤を用いても構わないが、環境的な配慮から水あるいはアルカリ水溶液を用いることが好ましい。しかし、水による現像では、用いる樹脂の親水性が高いために作製したフォトスペーサの耐水性が弱いなどの欠点を有する。従って、一般的には現像はアルカリ水溶液によって行われ、それに適した樹脂および感光性材料組成を用いるのが一般的である。
アルカリ水溶液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩の水溶液、ヒドロキシテトラメチルアンモニウム、ヒドロキシテトラエチルアンモニウムなどの有機塩の水溶液を用いることができる。これらを単独または2種以上組み合わせて用いてもよい。
また、このようなアルカリ水溶液により現像可能な感光性材料は、一般にアルカリ可溶性樹脂、重合性モノマー、及び光重合開始剤を主成分とする組成に、必要に応じてレベリング剤、溶剤、連鎖移動剤、重合禁止剤、粘度調整剤などの添加剤を加えて調製することができる。
重合性モノマーとしては、式(I)で示されるモノマーの他に以下に示すようなモノマーを混合ないし単独で使用しても良い。例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を含むモノマーや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類等を挙げることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
樹脂の一例となるアクリル系重合体としては、単量体(モノマー)として(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートや、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート等の重合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのモノマーは、その1種単独で、または、2種以上を併用することもできる。さらに、これらアクリレートと共重合可能なスチレン、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、n−ブチルマレイミド、ラウリルマイレミド等の化合物を共重合させることも出来る。
これらのアクリル系重合体に酸価を付与させる方法として、アクリル酸等のカルボン酸含有アクリレートを共重合させる方法や、アクリル酸等のカルボン酸含有アクリレートを共重合させた重合体にグリシジルメタクリレート等のエポキシ含有化合物を付加させる事により生成した水酸基に酸無水物を付加させる方法、また、グリシジルメタクリレート等のエポキシ含有アクリレートにメタアクリル酸等のカルボン酸含有化合物を付加させる事により生成した水酸基に酸無水物を付加させる方法等があげられるが、これらに限定されるものではない。
また、アクリル系重合体にエチレン性不飽和基を付加させることも出来る。アクリル系重合体にエチレン性不飽和基を付加させる方法としては、グリシジルメタクリレート等のエポキシ含有樹脂にアクリル酸等のエチレン性不飽和基とカルボン酸含有化合物を付加する方法や、メタアクリル酸等のカルボン酸含有樹脂にグリシジルメタアクリレート等のエポキシ含有アクリレートを付加する方法、また、ヒドロキシメタアクリレート等の水酸基含有樹脂にメタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有アクリレートを付加する方法等があげられるが、これらの例に限定されるものではない。
本発明における樹脂の一例となるノボラック樹脂としては、フェノールノボラック系エポキシ樹脂、クレゾールノボラック系エポキシ樹脂等にアクリル酸等のカルボン酸含化合物を付加させた後、酸価を持たせるために酸無水物を付加させた樹脂などがあげられるが、これらの例に限定されるものではない。
光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2’−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ビスジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタール、チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2−イソプロピルチオキサンソン等の硫黄化合物、2−エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類、2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシフェニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシナフチル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン類、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。これらの光重合開始剤は、その1種を単独で用いてもよいが、2種以上を併用することもできる。
また、感光性樹脂組成物に100nm以下の微粒子を添加することによって弾性復元率を向上させることができる。使用することができる微粒子としては、Al2 3 、TiO2 、Fe2 3 、ZnO、CeO2 、Y2 3 、Mn3 4 、SiO2 などの真球状、球状、多面体形状のものを挙げることができる。しかし、微粒子を多量に添加して弾性復元率を向上させたフォトスペーサは、柔軟性に欠け、ODF方式における液晶注入時に気泡が残りやすい場合がある。
以下に、本発明の種々の実施例を示し、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
1.重合性モノマーAの合成
1リットル容の四つ口フラスコ内に、ペンタエリスリトールテトラアクリレート701g、メルカプトコハク酸40g、N,N−ジメチルベンジルアミン0.5gおよびジ第三ブチルパラクレゾール0.6gを収容し、50〜60℃の温度で6時間反応を行い、カルボキシル基含有多官能性単量体を含む多官能性単量体を得た。その酸価は40mg−KOH/gであり、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより、カルボキシル基含有多官能性単量体の含有量は面積換算で25%であり、二重結合当量は96であった。
2.樹脂aの合成
2リットル容の四つ口フラスコ内に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAc)800g、ブチルメタクリレート(BMA)140g、メタクリル酸(MAA)30g、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)30g、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)4gを加え、窒素を吹き込みながら80℃で6時間加熱し、樹脂aの溶液を得た。
実施例1
[感光性樹脂組成物1の作製]
75重量部のペンタエリスリトールトリアクリレート、25重量部の樹脂aおよび14重量部の光重合開始剤Irgacure369を、固形分が30重量%になるようにシクロヘキサノンで希釈し、樹脂固形分と重合性モノマー固形分の総重量に対する重合性モノマー重量の割合が75重量%である感光性樹脂組成物1を調製した。
[着色材料の作製]
カラーフィルタ作製に用いる着色材料を着色する着色剤としては、以下のものを使用した。
赤色用顔料:C.I. Pigment Red 254(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガーフォーレッド B−CF」)およびC.I. Pigment Red 177(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「クロモフタールレッド A2B」)
緑色用顔料:C.I. Pigment Green 36(東洋インキ製造製「リオノールグリーン 6YK」)、およびC.I. Pigment Yellow 150(バイエル社製「ファンチョンファーストイエロー Y−5688」)
青色用顔料:C.I. Pigment Blue 15(東洋インキ製造製「リオノールブルーES」)C.I. Pigment Violet 23(BASF社製「バイオゲンバイオレット 5890」)
それぞれの顔料を用いて赤色・緑色・青色の着色材料を作製した。
<赤色着色材料>
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、直径1mmのガラスビーズを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して赤色顔料の分散体を作製した。
赤色顔料:C.I. Pigment Red 254 18重量部
赤色顔料:C.I. Pigment Red 177 2重量部
アクリルワニス(固形分20%) 108重量部
その後、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5μmのフィルタで濾過して赤色着色材料を得た。
上記分散体 150重量部
トリメチロールプロパントリアクリレート 13重量部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光開始剤 3重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「Irgacure907」)
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 1重量部
シクロヘキサノン 253重量部
<緑色着色材料>
組成がそれぞれ下記組成となるように、赤色着色材料と同様の方法で作製した。
緑色顔料:C.I. Pigment Green 36 16重量部
黄色顔料:C.I. Pigment Yellow 150 8重量部
アクリルワニス(固形分20%) 102重量部
トリメチロールプロパントリアクリレート 14重量部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光開始剤 4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「Irgacure907」)
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 2重量部
シクロヘキサノン 257重量部
<青色着色材料>
組成がそれぞれ下記組成となるように、赤色着色材料と同様の方法で作製した。
青色顔料:C.I. Pigment Blue 15 50重量部
紫色顔料:C.I. Pigment Violet 23 2重量部
分散剤(ゼネカ社製「ソルスバーズ20000」) 6重量部
アクリルワニス(固形分20%) 200重量部
トリメチロールプロパントリアクリレート 19重量部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光開始剤 4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「Irgacure907」)
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 2重量部
シクロヘキサノン 214重量部
[着色層形成および透明導電膜形成]
得られた着色材料を用いて、下記のように着色層を形成した。
ガラス基板に、赤色着色材料をスピンコートにより仕上り膜厚が1.8μmとなるように塗布した。90℃で5分間乾燥した後、着色層形成用のストライプ状フォトマスクを通して高圧水銀灯の光を300mJ/cm2 照射し、アルカリ現像液にて60秒間現像して、ストライプ形状の赤色の着色層を得た。その後、230℃で30分間焼成した。
次に、緑色着色材料も同様にスピンコートにより仕上り膜厚が1.8μmとなるように塗布した。90℃で5分間乾燥した後、前述の赤色着色層と隣接した位置にパターンが形成されるようにフォトマスクを通して露光し、現像することで、緑色着色層を得た。その後、230℃で30分間、焼成した。
さらに、赤色、緑色と全く同様にして、青色着色材料についても仕上り膜厚が1.8μmで赤色、緑色の着色層と隣接した青色着色層を得た。これで、透明基板上に赤、緑、青3色のストライプ状の着色層を持つカラーフィルタが得られた。その後、230℃で30分間焼成した。なお、アルカリ現像液としては、以下の組成を有するものを用いた。
炭酸ナトリウム 1.5重量%
炭酸水素ナトリウム 0.5重量%
陰イオン系界面活性剤(花王・ペリレックスNBL) 8.0重量%
水 90重量%
このカラーフィルタ上に酸化インジウム−スズ(ITO)を一般的なスパッタリング法により1500オングストロームの厚さに形成した。
[フォトスペーサの形成]
感光性樹脂組成物1を上述のITOが形成されたカラーフィルタ上に仕上り膜厚が4μmになるようにスピンコートし、90℃で5分間乾燥した。フォトスペーサ形成用のフォトマスクを通して高圧水銀灯の光を100mJ/cm2 照射した。尚、フォトマスクと基板との間隔(露光ギャップ)を100μmとして露光した。その後、カラーフィルタの作製に用いたのと同様の現像液により現像した。水洗を施したのち、230℃で30ポストベークしてフォトスペーサをカラーフィルタ上に形成した。この時、フォトスペーサの上底線幅は15μmφ、下底線幅は18μmφであった。
実施例2
[感光性樹脂組成物2の作製]
固形分重量で75重量部の重合性モノマーA、25重量部の樹脂a、および14重量部の光重合開始剤Irgacure369をレジスト中の固形分が30重量%になるようにシクロヘキサノンで希釈し、樹脂固形分と重合性モノマー固形分の総重量に対する重合性モノマー重量の割合が75重量%である感光性樹脂組成物2を調製した。
感光性樹脂組成物2を用いる以外は、実施例1と同様にして、ITOが形成されたカラーフィルタ上にフォトスペーサを形成した。
実施例3
[感光性樹脂組成物3の作製]
固形分重量で50重量部の重合性モノマーA、50重量部のペンタエリスリトールトリアクリレート、および14重量部の光重合開始剤Irgacure369をレジスト中の固形分が30重量%になるようにシクロヘキサノンで希釈し、樹脂固形分と重合性モノマー固形分の総重量に対する重合性モノマー重量の割合が100重量%である感光性樹脂組成物3を調製した。
感光性樹脂組成物3を用いる以外は、実施例1と同様にして、ITOが形成されたカラーフィルタ上にフォトスペーサを形成した。
比較例1
[感光性樹脂組成物4の作製]
50重量部のペンタエリスリトールトリアクリレート、50重量部の樹脂aおよび14重量部の光重合開始剤Irgacure369をレジスト中の固形分が30重量%になるようにシクロヘキサノンで希釈し、樹脂固形分と重合性モノマー固形分の総重量に対する重合性モノマー重量の割合が50重量%である感光性樹脂組成物4を調製した。
感光性樹脂組成物4を用いる以外は、実施例1と同様にして、ITOが形成されたカラーフィルタ上にフォトスペーサを形成した。
比較例2
[感光性樹脂組成物5の作製]
50重量部のカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、50重量部の樹脂aおよび14重量部の光重合開始剤Irgacure369をレジスト中の固形分が30重量%になるようにシクロヘキサノンで希釈し、樹脂固形分と重合性モノマー固形分の総重量に対する重合性モノマー重量の割合が50重量%である感光性樹脂組成物5を調製した。
感光性樹脂組成物5を用いる以外は、実施例1と同様にして、ITOが形成されたカラーフィルタ上にフォトスペーサを形成した。
比較例3
[感光性樹脂組成物6の作製]
50重量部のペンタエリスリトールトリアクリレート、50重量部の樹脂a、14重量部の光重合開始剤Irgacure369、および15重量部のシリカフィラー(50nmφSiO2 )をレジスト中の固形分が30重量%になるようにシクロヘキサノンで希釈し、樹脂固形分と重合性モノマー固形分の総重量に対する重合性モノマー重量の割合が50重量%である感光性樹脂組成物6を調製した。
感光性樹脂組成物6を用いる以外は、実施例1と同様にして、ITOが形成されたカラーフィルタ上にフォトスペーサを形成した。
[現像性、密着性の評価]
実施例および比較例のカラーフィルタ基板を顕微鏡により観察し、残さの有無およびパターン欠けの有無を確認した。その結果を下記表1に示す。
[フォトスペーサの弾性測定]
実施例および比較例のフォトスペーサの弾性特性を島津製作所(株)製ダイナミック超微少硬度計DUH−200によって評価した。弾性特性は、φ50μmの平坦圧子を用い、60mNまで一定の速度で圧力を加え、1秒間保持した後、一定の速度で圧力を開放したときの荷重と変形量とのヒステリシス曲線を求めることにより算出した。ヒステリシス曲線の例を図2に示す。
図2に示すヒステリシス曲線から総変形量、塑性変形量、弾性変形量を求め、弾性復元率の値を算出した値を下記表1に、液晶表示装置に使用した際の不良発生の有無を下記表2に示す。
Figure 2008020732
Figure 2008020732
上記表1及び表2から、次のことがわかる。
実施例1に係るフォトスペーサを有するカラーフィルタは、基板上にわずかに現像後残さとパターン欠けが見られたものの、このカラーフィルタを使用した液晶パネルでは液晶注入時の気泡の発生、外部圧力に対する耐性(指押し試験)は共に良好であった。
実施例2に係るフォトスペーサを有するカラーフィルタは、現像残さ、パターン欠け共に見られず、このカラーフィルタを使用した液晶パネルでは液晶注入時の気泡の発生は無く、外部圧力に対する耐性(指押し試験)も良好ではあったが、わずかに表示ムラが確認されたものもあった。
実施例3に係るフォトスペーサを有するカラーフィルタは、現像残さ、パターン欠け共に見られず、このカラーフィルタを使用した液晶パネルでは液晶注入時の気泡の発生、外部圧力に対する耐性(指押し試験)共に良好であった。
これに対し、比較例1に係るフォトスペーサを有するカラーフィルタは、現像残さ、パターン欠け共に見られず、また、このカラーフィルタを使用した液晶パネルでは液晶注入時の気泡の発生は無かったが、外部圧力に対する耐性(指押し試験)では、表示ムラが確認された。
比較例2に係るフォトスペーサを有するカラーフィルタは、現像残さ、パターン欠け共に見られず、また、このカラーフィルタを使用した液晶パネルでは液晶注入時の気泡の発生は無かったが、外部圧力に対する耐性(指押し試験)では、表示ムラが確認された。
比較例3に係るフォトスペーサを有するカラーフィルタは、現像残さ、パターン欠け共に見られなかったが、このカラーフィルタを使用した液晶パネルでは液晶注入時の気泡の発生が確認された。外部圧力に対する耐性(指押し試験)では、表示ムラは見られなかった。
以上のように、樹脂固形分と重合性モノマー固形分の総重量に対する重合性モノマー重量の割合が70〜100重量%である実施例1〜3に係る樹脂組成物を用いて得たフォトスペーサを有するカラーフィルタは、いずれもすべての特性において満足すべき結果を示したが、樹脂固形分と重合性モノマー固形分の総重量に対する重合性モノマー重量の割合が70重量%未満である比較例1〜3に係る樹脂組成物を用いて得たフォトスペーサを有するカラーフィルタは、不十分な特性が認められた。
本発明の一実施形態に係るフォトスペーサ付きカラーフィルタの一例を示す断面図。 実施例および比較例のフォトスペーサの弾性特性を示す、荷重と変形量のヒステリシス曲線。
符号の説明
1…フォトスペーサ付きカラーフィルタ、2…透明基板、3…ブラックマトリクス、4…着色層、4R…赤色画素、4G…緑色画素、4B…青色画素、5…フォトスペーサ。

Claims (6)

  1. 樹脂、重合性モノマー及び光重合開始剤を含み、樹脂固形分と重合性モノマー固形分の総重量に対する重合性モノマー重量の割合が70〜100重量%であることを特徴とするフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  2. 前記重合性モノマーの少なくとも一部が、下記式(I)で表されるカルボキシル基含有多官能性単量体を含む重合性モノマーであることを特徴とする請求項1に記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
    H2C=C(R1)COO)m-X-(OCOCH(R1)CH2S(R2)(COOH)l)n (I)
    (式中、R1 は水素原子またはメチル基、R2 は炭素数1〜12の炭化水素基、Xは(m+n)価の炭素数3〜60の有機基、lは1〜2の整数、mは2〜18の整数、nは1〜3の整数を示す)
  3. 式(I)であらわされるXが、ペンタエリスリトールおよびその誘導体からなる群より選ばれた化合物の(m+n)価の基であることを特徴とする請求項2に記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  4. 前記重合性モノマーの少なくとも一部が120以下の二重結合当量を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  5. 樹脂固形分と重合性モノマー固形分を合わせた成分が、150以下の二重結合当量を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物を用いて得たフォトスペーサを具備することを特徴とするカラーフィルタ。
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