JP2000274525A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JP2000274525A JP11080479A JP8047999A JP2000274525A JP 2000274525 A JP2000274525 A JP 2000274525A JP 11080479 A JP11080479 A JP 11080479A JP 8047999 A JP8047999 A JP 8047999A JP 2000274525 A JP2000274525 A JP 2000274525A
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brake
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正道 宇野木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転者の減速要求に応じて、応答性良く適切
な制御を行うことが出来る、自動変速機の制御装置を提
供すること。 【解決手段】 減速要求の有無を判定する減速要求判定
手段(5、6)を設け、減速要求判定手段が減速要求が
あるものと判定した場合に、トランスミッションのアッ
プシフト動作を禁止するアップシフト動作禁止手段
(3)を設け、減速要求判定手段がアクセルの開放速度
などから運転者の減速要求があるものと判定した場合に
は、アップシフト動作禁止手段(3)に対してトランス
ミッションのアップシフト動作を禁止させ、トランスミ
ッション(15)がアップシフトされるのを防止する。
これにより、アップシフトにより車両が不用意に加速さ
れることを防止し、その後に行われるダウンシフトを円
滑に行うことが出来、ダウンシフトによるエンジンブレ
ーキを効果的に作用させることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の運転者の減
速要求に的確に応答して所定の減速制御を行うことが可
能な自動変速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アクセルの急開放やブレーキオンなどの
車両の運転者の減速要求により減速を行うものとして、
ブレーキ作動中の車両減速度をモニターし、減速度が大
きいものと判断された場合にはダウンシフトを行い、エ
ンジンブレーキの作用で減速させる制御が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、こうした方法
では、運転者がブレーキを踏んでから減速度が大きくな
るまでに時間を必要とし、その間はダウンシフトが行わ
れないこととなる。従って、運転者の減速要求から実際
にダウンシフトによるエンジンブレーキが作用するまで
に多くの時間を必要とし、応答性が悪い。
【0004】また、通常は、変速マップに基づいて変速
動作が行われるので、アクセルOFFによりアップシフ
トが行われ、その後、減速度が所定値以上になることに
より、ダウンシフトが行われる場合があり、この場合に
は、短時間にアップシフトとダウンシフトが行われるこ
ととなり、運転者に違和感を与えることとなる。
【0005】本発明は、上記事情に鑑み、運転者の減速
要求に応じて、応答性良く適切な制御を行うことが出来
る、自動変速機の制御装置を提供することを目的とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、車両
に搭載されたエンジン(17)に接続されたトランスミ
ッション(15)に対して変速動作を行わせる自動変速
機の制御装置(1)において、運転者によるアクセルの
開放操作に基づく減速要求の有無を判定する減速要求判
定手段(5、6)を設け、前記減速要求判定手段(5、
6)が減速要求判断があるものと判定した場合に、前記
トランスミッションのアップシフト動作を禁止するアッ
プシフト動作禁止手段(3)を設けて構成される。
【0007】請求項2の発明は、前記減速要求判定手段
(5、6)は、前記アクセルの開放速度を計算し、該開
放速度が所定値以上の場合に、前記減速要求があるもの
と判定することを特徴として構成される。
【0008】請求項3の発明は、前記アクセルが開放さ
れてからブレーキが作動されるまでの時間が所定時間
(T1)以内であるか否かを判定するブレーキ作動検出
手段(9、10)、前記ブレーキ作動検出手段(9、1
0)が、前記ブレーキが前記所定時間(T1)以内に作
動したものと判定した場合に、前記トランスミッション
のダウンシフトを実行するダウンシフト実行手段を設け
て構成される。
【0009】請求項4の発明は、前記アップシフト動作
禁止手段(3)は、ブレーキが踏み込まれない状態で、
前記アクセルがアイドル状態で所定時間経過するまでア
ップシフト動作を禁止することを特徴として構成され
る。
【0010】請求項5の発明は、前記アップシフト動作
禁止手段(3)は、ブレーキが踏み込まれない状態で、
前記アクセルが踏み込まれるまでアップシフト動作を禁
止することを特徴として構成される。
【0011】請求項6の発明は、前記アップシフト動作
禁止手段(3)は、前記アクセルがアイドル状態で所定
時間経過した後に、ブレーキが踏み込まれた場合には、
通常の変速マップに基づく変速判断が行われるまで、ア
ップシフト動作を禁止することを特徴として構成され
る。
【0012】[作用]減速要求判定手段(5、6)がア
クセルの開放速度などから運転者の減速要求があるもの
と判定した場合には、アップシフト動作禁止手段(3)
に対してトランスミッションのアップシフト動作を禁止
させ、不用意にトランスミッション(15)がアップシ
フトされるのを防止するように作用する。
【0013】
【発明の効果】請求項1の発明によると、減速要求判定
手段(5、6)がアクセルの開放速度などから運転者の
減速要求があるものと判定した場合には、アップシフト
動作禁止手段(3)に対してトランスミッションのアッ
プシフト動作を禁止させ、不用意にトランスミッション
(15)がアップシフトされるのを防止するので、アッ
プシフトによる車両の減速力の低下を防止し、また、そ
の後に行われるダウンシフトを円滑に行うことが出来、
ダウンシフトによるエンジンブレーキを効果的に作用さ
せることが出来る。また、短時間にアップシフトとダウ
ンシフトが行われて運転者に違和感を与えるような事態
の発生を防止することが出来、運転フィーリングを向上
させる事が出来る。
【0014】請求項2の場合、アクセル開放速度によ
り、減速要求を判定することから、従来の車両の減速度
に基づいて運転者の減速要求を判定するものに比して、
迅速かつ的確に運転者の減速要求を判定することが出来
る。
【0015】請求項3の場合、アクセルの開放動作とブ
レーキの踏み込み動作という、一連の運転者の減速要求
動作を的確に判定し、直ちにダウンシフトによりエンジ
ンブレーキを作用させることが出来る。
【0016】請求項4の場合、次に予想される、運転者
のブレーキ踏み込み動作に迅速に対応することが出来、
短時間にアップシフトとダウンシフトが行われて運転者
に違和感を与えるような事態の発生を防止することが出
来、運転フィーリングを向上させる事が出来る。
【0017】請求項5の場合、運転者が減速要求を放棄
し、アクセルを再度踏み込んだ場合においても、アクセ
ルを踏み込むまではアップシフトが禁止されているの
で、迅速に加速動作に移行することが出来る。
【0018】請求項6の場合、アイドル状態で所定時間
経過後において、ブレーキが踏み込まれた場合でも、ダ
ウンシフト判断が行われるまでは、アップシフトを禁止
し、アップシフトとダウンシフトが短時間に連続して運
転者に違和感を覚えさせるような事態の発生を防止する
ことが出来る。
【0019】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【0020】
【発明の実施の形態】車両に搭載される自動変速機の制
御装置1は、図1に示すように、電子制御装置2を有し
ており、電子制御装置2は、減速要求判断手段3を有し
ている。減速要求判断手段3は、アクセル開放速度検出
手段5、アクセル急開放判定手段6、アイドル状態検出
手段7、ブレーキ作動検出手段9及びタイマ手段10を
有している。電子制御装置2は、更に、減速要求判断手
段3に接続された変速判定手段11を有しており、変速
判定手段11は、変速出力手段12を有している。変速
出力手段12は、自動変速機13のトランスミッション
15に接続されており、トランスミッション15には車
速センサ16が接続している。トランスミッション15
には車両の駆動源であるエンジン17が接続しており、
エンジン17にはスロットル開度センサ19が接続して
いる。なお、減速要求判断手段3には、車速センサ1
6、スロットル開度センサ19及びブレーキスイッチ2
0が接続している。
【0021】自動変速機の制御装置1は以上のような構
成を有するので、エンジン17の回転は自動変速機13
のトランスミッション15に入力され、そこで所望の速
度に変速されて車軸に出力され、車両は運転者が希望す
る速度で走行することが出来る。
【0022】いま、車両が、図8(a)に示すように、
トランスミッション15のギア段が3速又は4速状態で
走行中に、運転者が何らかの原因で、減速しようとした
場合、運転者はそれまで踏んでいたアクセルペダルから
足を離して、アクセルを急開放する。このアクセルの急
開放が生じると、スロットル開度センサ19からのスロ
ットル開度を示す信号SGが変化し、電子制御装置2の
減速要求判断手段3に入力される。減速要求判断手段3
は、信号SGに変化が生じた場合には、図示しないメモ
リから図2に示す、変速制御プログラムTPRを読み出
し、アクセル急開放判断部1のサブルーチンSUB1を
実行する。
【0023】アクセル急開放判断部1のサブルーチンS
UB1は、図3に示すステップS1で、ギア段ホールド
フラグ2がOFFか否かを判定する。通常、初期状態で
は、図8(a)に示すように、ギア段ホールドフラグ2
はOFF状態なので、ステップS2に入り、ギア段ホー
ルドフラグ1がOFFか否かを判定する。初期状態で
は、ギア段ホールドフラグ1もOFF状態なので、ステ
ップS3に入る。
【0024】ステップS3では、減速要求判断手段3は
アクセル開放速度検出手段5にアクセル開放速度を計算
させ、その値をアクセル急開放判定手段6に出力する。
アクセル急開放判定手段6は、今回のスロットル開度の
変化が運転者が急な減速が必要となってアクセルを開放
したか否か、即ち運転者からの減速要求が出されている
か否かを、そのアクセル開放速度の高低で判定し、アク
セル開放速度が所定値以上の場合には、今回のスロット
ル開度の変化が運転者が急な減速が必要となってアクセ
ルを開放したものと判断して、ステップS5に進む。
【0025】なお、ステップS4でアクセル開放速度が
所定値以下の場合には、今回のスロットル開度の変化は
運転者が急な減速が必要となってアクセルを開放したも
のではないと判断して、変速制御プログラムTPRによ
る変速制御はおこなわない。
【0026】ステップS5では、アイドル状態検出手段
7が、タイマ手段10を駆動してアイドル判定タイマを
セットすると共に、ステップS6に入り、変速判定手段
11及び変速出力手段12を介してトランスミッション
15のギア段を、一時的にアクセルを開放する前のギア
段にホールドする制御を行ない、更に、ステップS7で
ギア段ホールドフラグ1をそれまでのOFF状態からO
N状態にセットする。
【0027】次に、変速制御プログラムTPRは、図2
のアクセル急開放判断部2のサブルーチンSUB2に入
る。サブルーチンSUB2のステップS8では、図4に
示すように、減速要求判断手段3は、ギア段ホールドフ
ラグ1がON状態か否かを判定し、サブルーチンSUB
1のステップS7でONとなっているので、ステップS
10に入る。
【0028】ステップS10では、減速要求判断手段3
はアイドル状態検出手段7に、スロットル開度センサ1
9の出力から、アクセルがアイドル状態となっているか
否かを判定させ、図8(a)に示すように、アクセルが
アイドル状態となっている場合には、アイドルONと判
定して、ステップS11に入り、減速要求判断手段3
は、変速判定手段11、変速出力手段12を介して、ギ
ア段をアクセルを開放する前のギア段にホールドする制
御を行なう。これにより、図8(a)に示すように、運
転者がアクセルを戻してアクセルを急開放した時点P1
から、トランスミッション15のギア段はアクセルを開
放する前のギア段にホールドされ、図中破線で示すよう
に、アクセル開放により、トランスミッション15のギ
ア段がアップシフトしてしまい、減速を要求している運
転者の意志とは異なる制御を行うことは未然に防止され
る。なお、図8及び後述する図9におけるギア段部分の
破線は、変速制御プログラムTPRを実行しなかった場
合の、従来の変速動作を参考として示すものである。
【0029】ステップS11でギア段がホールドされた
ところで、ステップS12に入り、図8(a)に示すよ
うに、時点P2でギア段ホールドフラグ2をそれまでの
OFF状態からON状態にし、更に、ステップS13で
ギア段ホールドフラグ1をそれまでのON状態からOF
F状態に解除する。
【0030】次に、減速要求判断手段3は、変速制御プ
ログラムTPRのサブルーチンSUB3からなるブレー
キアシスト判断部に入る。サブルーチンSUB3では、
図5のステップS14で、ギア段ホールドフラグ2がO
FFからONに変化したか否かを判定し、ここでは、サ
ブルーチンSUB2のステップS12でギア段ホールド
フラグ2がOFFからONに変化しているので、ステッ
プS15に入り、タイマ手段10にブレーキ待機タイマ
をセットさせる。
【0031】減速要求判断手段3は、ステップS16に
入り、ブレーキ待機タイマが所定値以内であるか否かを
判定し、ブレーキ待機タイマが所定値以内である場合に
は、ステップS17でアイドル状態検出手段7に、現
在、アイドルON状態であるか否か、即ち、運転者が再
度アクセルを踏み込んでアイドル様態が解除されていな
いかどうか判定させ、現在、アイドルON状態の場合に
は、運転者の減速要求は継続しているものと判定して、
ステップS18に入り、ブレーキ作動検出手段9に、ブ
レーキスイッチ20の状態から、ブレーキの作動状態を
検出させる。ステップS18で、図8(b)に示すよう
に、ブレーキ待機タイマの所定時間T1以内の時点P3
で、運転者によるブレーキが作動しているものと判定さ
れた場合には、ステップS19に入り、ブレーキアシス
トフラグをそれまでのOFF状態からON状態にする。
【0032】次に、減速要求判断手段3は、図2の変速
制御プログラムTPRのサブルーチンSUB4に入り、
ダウンシフト判断部を実行する。ダウンシフト判断部
は、図6に示す、サブルーチンSUB4のステップS2
0で、ブレーキアシストフラグがON状態か否かを判定
し、この場合、サブルーチンSUB3のステップS19
でブレーキアシストフラグはON状態なので、ステップ
S21に入り、ブレーキ作動検出手段9にブレーキがO
N状態か否か、即ち、運転者がブレーキを踏んでいるか
否かを再度確認する。ブレーキ作動検出手段により、ブ
レーキがOFFと判定された場合、即ち、運転者がブレ
ーキを踏んでいない場合には、もはや運転者の減速要求
は無くなったものと判断して、ステップS26に入り、
ブレーキアシストフラグのON状態をOFF状態にし
て、その後のダウンシフト動作は中止し、変速制御プロ
グラムTPRの実行は終了する。
【0033】また、ステップS21で、ブレーキ作動検
出手段により、ブレーキがONと判定された場合、即
ち、運転者がブレーキを引き続き踏んでいる場合には、
運転者の減速要求が継続しているものと判断して、ステ
ップS22に入り、変速判定手段11に現在の車速がダ
ウンシフト車速以下か否かを判定させる。即ち、変速判
定手段11は、現在のトランスミッション15のギア段
と車速センサ16から入力される車両の車速から演算さ
れる車両の減速度から、予め適宜なメモリに格納してい
た図7に示す上限速度テーブルTBLを参照して、車両
の減速度と現在選択されているギア段をパラメータとす
るダウンシフトが可能な許容上限速度MVを求め、現在
の車速が上限速度テーブルTBLから求められた許容上
限速度MVより小さい場合にのみ、ダウンシフトを行う
ようにして、車両が急激に減速されることを防止する。
【0034】変速判定手段11は、図7に示すように、
車両の減速度と現在選択されているギア段をパラメータ
とするダウンシフトが可能な許容上限速度MVを上限速
度テーブルTBLとして適宜なメモリ中に格納している
ので、現在のギア段と車両の減速度が判明すれば、許容
上限速度MVは該テーブルから直ちに求めることが出来
る。
【0035】ステップS22で変速判定手段11が現在
の車速が上限速度テーブルTBLから求められた許容上
限速度MVより小さいと判断した場合には、ステップS
23に入り、電子制御装置2は、変速出力手段12に対
してダウンシフトを実行するように指令し、変速出力手
段12は、トランスミッション15にダウシフトを行わ
せ、運転者の減速要求に応じる形でエンジンブレーキが
作用される。この場合、ダウンシフトは、図9(b)に
示すように、運転者のブレーキの踏む込みと略同時にダ
ウンシフトが行われ、運転者の減速要求にタイムリーに
応答する形でダウンシフトが実行される。なお、変速制
御プログラムTPRによらない、従来の場合には、図9
(b)破線で示すように、アクセルの急開放が行われた
時点P2で一旦アップシフトされ、更に、運転者がブレ
ーキを踏んで車両が減速を開始し、その減速度が一定の
値を超えた時点P4で一度アップシフトされたギア段が
元のギア段にダウンシフトされ、更に、減速度が一定の
値を超えた時点P5で再びダウンシフトが行われ、本来
運転者が望んでいたギア段にダウンシフトされる。従っ
て、本来運転者が望んでいたギア段にダウンシフトされ
るまでの時間が本発明に比してかなり長くなるばかり
か、不要なアップシフトとダウンシフトが1回づつ行な
われる。
【0036】なお、図4のサブルーチンSUB2のステ
ップS10で、アイドルがOFFの場合、即ち、未だア
クセルがアイドル状態になっていない場合には、ステッ
プS9に入り、アイドル判定タイマがタイムアップして
いるか否かを判定する。アイドル判定タイマがタイムア
ップしていない場合、即ち、アクセルを急開放しした後
にアイドルONとなるまでの時間として設定された所定
時間T2がまだ経過していない場合には、サブルーチン
SUB2から図2の変速制御プログラムTPRに戻り、
再度、サブルーチンSUB1からサブルーチンSUB2
を経由して、ステップS10でアイドルがONとなるま
で待つ。
【0037】ステップS9で、アイドル判定タイマがタ
イムアップしていた場合、例えば、図9(a)に示すよ
うに、運転者によりアクセルが急開放されて所定時間T
2以内にアイドルONとならなかった場合、即ち、運転
者がアクセルを急開放したものの、その後、ブレーキを
踏まずに、減速要求を放棄したような場合には、ステッ
プS24に入り、図3のステップS7でセットしたギア
段ホールドフラグ1のセットを解除すると共に、ステッ
プS25で、サブルーチンSUB1のステップS6で一
時的にホールドしたギア段を解除する。その後、電子制
御装置2は、変速制御プログラムTPRの実行を中止し
て、図9(a)に示すように、通常の変速マップに基づ
くアップシフト動作を行う。
【0038】また、サブルーチンSUB2のステップS
10で、アイドルがOFFとなり、運転者がアクセルを
再度踏む込んだような場合には、電子制御装置2は、変
速制御プログラムTPRの実行を中止して、図9(c)
に示すように、アクセルを踏み込んだ時点P6から所定
の加速のためのディレイ時間T3を経過した後の時点P
7で、通常の変速マップに基づくアップシフト動作を行
う。
【0039】更に、図5のサブルーチンSUB3のステ
ップS16でブレーキ待機タイマが所定時間T1を経過
してタイムアップしたのちに、図9(d)に示すよう
に、運転者がブレーキを踏んだ場合には、電子制御装置
2は、変速制御プログラムTPRの実行を中止し、通常
の変速マップによる変速動作に入り、車速が低下した時
点P8で通常の変速判断に従って、ダウンシフト動作を
行う。なお、この際、電子制御装置2は、ブレーキが踏
み込まれて変速制御プログラムTPRの実行を中止した
場合でも、時点P8のダウンシフト判断が行われるまで
は、アップシフトを禁止し、アップシフトとダウンシフ
トが短時間に連続して運転者に違和感を覚えさせるよう
な事態の発生を防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動変速機の制御装置の一例を示す制御ブロッ
ク図。
【図2】変速制御プログラムの一例を示すフローチャー
ト。
【図3】アクセル急開放判断部1のサブルーチンの一例
を示すフローチャート。
【図4】アクセル急開放判断部2のサブルーチンの一例
を示すフローチャート。
【図5】ブレーキアシスト判断部のサブルーチンの一例
を示すフローチャート。
【図6】ダウンシフト判断部のサブルーチンの一例を示
すフローチャート。
【図7】上限速度テーブルの一例を示す図。
【図8】ギア段、アクセル開度、各種フラグ及びブレー
キの作動のタイミングを示すタイミイングチャートの一
例。
【図9】ギア段、アクセル、及びブレーキの作動タイミ
ングを示すタイミイングチャートの一例。
【符号の説明】 1 制御装置 3 アップシフト動作禁止手段(減速要求判断手
段) 5 減速要求判定手段(アクセル開放速度検出手
段) 6 減速要求判定手段(アクセル急開放判定手
段) 9 ブレーキ作動検出手段 10 ブレーキ作動検出手段(タイマ手段) 15 トランスミッション 17 エンジン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載されたエンジンに接続された
    トランスミッションに対して変速動作を行わせる自動変
    速機の制御装置において、 運転者によるアクセルの開放操作に基づく減速要求の有
    無を判定する減速要求判定手段を設け、 前記減速要求判定手段が減速要求があるものと判定した
    場合に、前記トランスミッションのアップシフト動作を
    禁止するアップシフト動作禁止手段を設けた、自動変速
    機の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記減速要求判定手段は、前記アクセル
    の開放速度を計算し、該開放速度が所定値以上の場合
    に、前記減速要求があるものと判定することを特徴とす
    る、 請求項1記載の自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記アクセルが開放されてからブレーキ
    が作動されるまでの時間が所定時間以内であるか否かを
    判定するブレーキ作動検出手段、 前記ブレーキ作動検出手段が、前記ブレーキが前記所定
    時間以内に作動したものと判定した場合に、前記トラン
    スミッションのダウンシフトを実行するダウンシフト実
    行手段を設けた、 請求項1又は2記載の自動変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記アップシフト動作禁止手段は、ブレ
    ーキが踏み込まれない状態で、前記アクセルがアイドル
    状態で所定時間経過するまでアップシフト動作を禁止す
    ることを特徴とする、 請求項2記載の自動変速機の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記アップシフト動作禁止手段は、ブレ
    ーキが踏み込まれない状態で、前記アクセルが踏み込ま
    れるまでアップシフト動作を禁止することを特徴とす
    る、 請求項2記載の自動変速機の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記アップシフト動作禁止手段は、前記
    アクセルがアイドル状態で所定時間経過した後に、ブレ
    ーキが踏み込まれた場合には、通常の変速マップに基づ
    く変速判断が行われるまで、アップシフト動作を禁止す
    ることを特徴とする、 請求項2記載の自動変速機の制御装置。
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