JP2000262249A - 衣のサクミを保つことのできる衣つきフライ済み食品及びその製造方法 - Google Patents

衣のサクミを保つことのできる衣つきフライ済み食品及びその製造方法

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JP2000262249A
JP2000262249A JP11074568A JP7456899A JP2000262249A JP 2000262249 A JP2000262249 A JP 2000262249A JP 11074568 A JP11074568 A JP 11074568A JP 7456899 A JP7456899 A JP 7456899A JP 2000262249 A JP2000262249 A JP 2000262249A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 調製してから長時間経っても、とりわけ冷蔵
や冷凍で保存しても、さらには冷蔵や冷凍で保存してか
らマイクロウエーブ加熱しても、揚げたての食感と風味
が味わえる衣つきフライ済み食品の提供。 【解決手段】 揚げ種に、油ちょうして揚げ種のみずみ
ずしさを保持する機能をもった一次衣を形成する一次バ
ッターをつけて油ちょうして一次衣を形成させたフライ
済み食品用の食品素材、その冷凍品。衣が、揚げ種に接
してそのみずみずしさを保持する機能をもった一次衣
と、一次衣についた、サクミをもつだけでなくサクミを
保持する機能をもった二次衣の組合せを特徴とするフラ
イ済み食品、その冷凍品あるいはその製造方法。上記食
品素材に、サクミをもつだけでなくサクミを保持する機
能をもった二次衣を形成する二次バッターをつけて油ち
ょうすることを特徴とするフライ済み食品の製造方法。
フライ済み食品は好ましくは天ぷらである。フライ済み
食品は好ましくは冷凍食品である。フライ済み食品はマ
イクロウエーブ加熱対応食品である場合がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業の属する技術分野】本発明は、調製してから長時
間経っても揚げ種のみずみずしさと衣のサクミを保つこ
とのできる衣つきフライ済み食品、そのための食品素材
及び衣つきフライ済み食品の製造方法に関する。本発明
において、「フライ済み食品用の食品素材」中の「フラ
イ済み食品」とは、「衣が、揚げ種に接してそのみずみ
ずしさを保持する機能をもった一次衣と、一次衣につい
た、サクミをもつだけでなくサクミを保持する機能をも
った二次衣の組合せを特徴とするフライ済み食品」を意
味している。
【0002】
【従来の技術】フライ食品は、熱した食用油脂を熱媒体
として食品を加熱調理するもので、揚げ種に衣をつけず
にそのまま油ちょうする「素揚げ」、揚げ種にバッター
やブレッダーをつけて油ちょうする「衣揚げ」に大別さ
れる。何れも揚げることによって材料(「素揚げ」の場
合は揚げ種そのもの、「衣揚げ」の場合は揚げ衣)の水
分が失われ、その代わりに油が吸収され、油の味や香ば
しさが加わることで風味が向上する。衣揚げには天ぷ
ら、フライ(パン粉などのブレッダーつけしたもの)、
から揚げ、フリッターなどがある。これら衣揚げは、揚
げ種そのものの固有の味わいと、それぞれの衣が示す特
徴的な食感や風味とがあいまって、揚げ種だけでは味わ
えない独特な食感と風味がもたらされる。フライ食品は
揚げたてを食べるのが最もおいしく、衣揚げにおいて
は、揚げてから時間が経つにしたがって、衣と揚げ種共
に本来の食感と風味が失われてしまう。多くの場合、揚
げ種はジューシーで衣の表面はカラリと軽く揚がった状
態が好ましいとされるが、時間が経つとフライ食品内部
の水分が衣の表面に移行して、衣のカラリとした食感は
失われてシナシナとした好ましくない食感になってしま
う。天ぷらは、水分がフライやから揚げに比べて多く
(通常65%ぐらい)、油ちょう時の水と油との置換は
主に衣で起こって、揚げ種は蒸し煮のような状態となり
油の影響は直接的にあまり受けないとされる。天ぷらの
衣は、特にサクサクあるいはカリカリとした歯脆い食感
(サクミ)が好まれるが、天ぷらの内部と衣の縁辺部と
の水分差が大きいので、揚げたてから時間が経つと内部
からの水分の移行によって、衣のサクミが失われて天ぷ
ら特有の品質が著しく低下する。
【0003】近年、台所の油汚れを気にしたり、使った
油の後始末の面倒さから、家庭でフライ調理することを
敬遠する傾向がある。また、業務用においても作業の手
軽さや効率の面から、簡便なフライ済み食品が求められ
ている。こうした需要に応えて、様々な衣つきフライ済
み食品が冷凍あるいは冷蔵の状態で流通されている。こ
うした衣つきフライ済み食品は、そのまま供されたり、
あるいはオーブンや電子レンジを用いて簡単な調理を加
えて食に供される。このような衣つきフライ済み食品に
おいては、いかに揚げたてと同じように、揚げ種の持つ
新鮮さ、ジューシーさと旨味、衣の香ばしい風味とサク
ミが保たれているか、あるいは再現できるかが重要なポ
イントである。しかし、従来の冷凍あるいは冷蔵の衣つ
きフライ済み食品においては、保存中に揚げ種の水分が
衣に次第に移行するので、揚げ種のみずみずしさや衣の
サクミが消失することを完全に防ぐのは困難である。例
えば−80℃といった超低温で冷凍保存すればかなりの
期間にわたって品質を保つことができる。しかし、流通
や家庭等における保存の実状は−10℃前後と考えるの
が現実的であり、この様な温度条件では保存中の品質低
下は避けられない。また、衣つきフライ済み食品を手軽
に解凍および/または加温する手段としては電子レンジ
の利用が考えられる。しかし、マイクロウエーブの特性
から通常は水分の多い食品の内部から加熱されるので、
衣つきフライ済み食品においては揚げ種から衣に水分が
移行して、揚げ種のみずみずしさと衣のサクミが損なわ
れ易い。
【0004】以上の様な背景を受けて、衣つきフライ済
み食品について様々な技術が考案されている。中でも、
調製してから時間が経っても揚げ種のみずみずしさと衣
のサクミを保つことを課題に、衣のバッターの配合、油
ちょうの際の温度や油の種類、衣のつけ方などの観点か
らの考案が多い。とりわけ、特に水分移行を防ぐことを
主眼に、複数層の衣を形成させて解決を図ろうとする方
法がある。以下に公知技術の概要をまとめる。 (1)油ちょうした揚げ玉や衣を付着させたりバッター
に混ぜ込んでサクミを強調したフライ食品を調製して冷
凍する方法(特開昭49−117637、特開昭49−
133546、特開平9−275942)。前の2つ
は、揚げ種とバッターが生で、油ちょうして喫食するた
めのものである。後者は、複数層の衣からなる多層構造
をとっているが、中心の揚げ種であるエビの風味を保つ
ことが目的である。 (2)揚げ種に衣を二度つけしたものを蒸して凝固させ
て冷凍する方法(特開昭53−24042)。これは冷
凍天ぷら用の素材であって、油ちょうせずにはフライ食
品として喫食することはできない。 (3)揚げ種に泡立てた卵白を含む一次バッターをつ
け、その外側に二次バッターをつけて油ちょうして冷凍
する方法(特開昭59−59181)。この方法は、泡
立てた卵白を使う点が特徴的であり、再油ちょうして喫
食することを前提としている。 (4)性質の異なるバッターとブレッダーとを組み合せ
て3層以上の多層構造として油ちょうしたものを冷凍す
る方法(特開昭62−228242、特開平2−169
37、特開平7−255402、特開平8−1937
5)。これらは何れも電子レンジ加熱によって揚げたて
のカリッとした食感を保つことを目的としている。しか
し、衣が3層以上のバッターおよびブレッダーで形成さ
れ、最外周の層にパン粉を用いるフライ様食品が対象で
あり、手間のかかる複雑な構造の割には対象が限定され
る。
【0005】(5)パン粉、クラッカー片、コーンフレ
ークなどの粒状物を付着させて油ちょうしてサクミを強
調する方法(特開平3−39053)。この方法は、フ
ライ食品の衣のサクミを強調することが目的であり、冷
凍などの長期保存を前提としていない。 (6)揚げ種にバッターをつけて油ちょう後、温水処理
により油抜きしてからバッター液でコーティングして冷
凍する方法(特開平10−257860)。この方法
は、温水処理による脱油という特殊な工程が必要であ
り、喫食する際には再油ちょうなどにより加熱調理が必
要である。 (7)揚げ種に直に接する最内層のバッターに、アルカ
リ剤を加えて組織を強化して、かつ、油脂を加えて水分
を通し難くすることによって最外層の衣のサクミを維持
する方法(特開平10−309171)。この方法は、
最内層のバッターにアルカリ剤と油脂とを加えるという
特殊な配合を要件としている。これらの公知技術は、揚
げ衣を複数層形成させる多層構造のフライ食品という点
で共通するが、バッターの配合や調製、あるいは多層構
造を形成させるのに手間がかかったり、風味や食感が一
般的に揚げたてを喫食するフライ食品とは異なるもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、調製してか
ら長時間経っても、とりわけ冷蔵や冷凍で保存しても、
さらには冷蔵や冷凍で保存してからマイクロウエーブ加
熱しても、揚げたての食感と風味が味わえる衣つきフラ
イ済み食品、およびその製造方法を提供することを目的
とする。特に極力手間のかからない製造方法で、しかも
風味や食感が揚げたて直後のフライ食品と比べて遜色の
ない衣つきフライ済み食品を得ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】衣揚げのサクミは、衣の
水分含量が低い事が重要である。一方で衣揚げ全体の味
わいには、揚げ種のジューシーなみずみずしさも重要で
ある。衣揚げは長時間経つと、さらには冷蔵や冷凍で保
存すると、次第に衣のサクミと揚げ種のみずみずしさが
失われてしまう。これは、水分を多く含む揚げ種からは
離水が起こり、外側の衣に移行して衣の水分が高くなる
ことによると考えられる。そこで、揚げ衣のサクミをい
かに保持するかに着目した。先ず、揚げ衣となるバッタ
ーやブレッダーの配合を工夫することによって、水分移
行が防げないか種々検討したが、満足できる水分移行の
防止効果は得られなかった。次いで、衣揚げの水分を極
力減らすことを検討した。いわゆるカップうどんやそば
等の即席麺の具として使用されている乾燥天ぷらは、天
ぷら全体の水分が除去されており常温でも数ヶ月以上サ
クサクした食感が維持できる。しかし、乾燥天ぷらは衣
のサクミはあるものの、揚げ種も乾燥しているために揚
げ種本来のジューシーな食感と旨味は失われて、揚げた
ての天ぷらとは異質なものとなる。揚げたての衣揚げを
再現するには、衣のサクミばかりでなく、揚げ種のみず
みずしさを損なわないことも重要である。さらに、揚げ
衣を多層構造とすることで、内部の水分含量の高い揚げ
種から外部の水分含量の低い衣への水分移行を防ぐ機能
を持たせることを検討した。前記の従来技術(1)〜
(7)でも述べた通り、従来技術では、衣のバッターの
配合や調製、あるいは衣を多層構造とするのに手間がか
かったり、得られる衣つきフライ済み食品は通常揚げた
てを喫食している衣揚げとは異なる風味と食感となって
しまう。そこで、本発明者らは、極力手間のかからない
製造方法で、より風味や食感が揚げたて直後の衣揚げに
限りなく近い多層構造の衣を持つフライ済み食品を調製
することを目指して鋭意検討を重ねた。その結果、水分
の多い揚げ種に保水性を持たせた衣となるバッターをつ
けて油ちょうして一次衣を形成させ、さらに、その上に
サクミを持たせた衣となるバッターをつけて再油ちょう
して二次衣を形成させることによって、目的を達成でき
ることを見いだし、本発明を完成させた。
【0008】本発明は、揚げ種に、油ちょうして揚げ種
のみずみずしさを保持する機能をもった一次衣を形成す
る一次バッターをつけて油ちょうして一次衣を形成させ
たフライ済み食品用の食品素材である。本発明の食品素
材は好ましくは冷凍されたものである。本発明は、衣
が、揚げ種に接してそのみずみずしさを保持する機能を
もった一次衣と、一次衣についた、サクミをもつだけで
なくサクミを保持する機能をもった二次衣の組合せを特
徴とするフライ済み食品である。本発明のフライ済み食
品は、好ましくは天ぷらである。また、本発明のフライ
済み食品は、好ましくは冷凍食品である。さらにまた、
本発明のフライ済み食品は、好ましくはマイクロウエー
ブ加熱対応食品である。
【0009】本発明は、揚げ種に、油ちょうして揚げ種
のみずみずしさを保持する機能をもった一次衣を形成す
る一次バッターをつけて油ちょうして一次衣を形成さ
せ、一次衣の上にサクミをもつだけでなくサクミを保持
する機能をもった二次衣を形成する二次バッターをつけ
て油ちょうして二次衣を形成させることを特徴とするフ
ライ済み食品、好ましくは天ぷらの製造方法である。ま
た、本発明のフライ済み食品用の食品素材またはその冷
凍品に、サクミをもつだけでなくサクミを保持する機能
をもった二次衣を形成する二次バッターをつけて油ちょ
うすることを特徴とするフライ済み食品、好ましくは天
ぷらの製造方法である。本発明の製造方法は、好ましく
は冷凍する工程を有するフライ済み食品、好ましくは天
ぷらの冷凍品の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】《揚げ種》 本発明の衣つきフラ
イ済み食品において、揚げ種として使用する具材は、通
常の衣揚げに使われる食材なら何でもよい。例えば、天
ぷらであれば、エビ、イカ、ホタテ、キス、ハゼ、ア
ジ、アナゴといった魚介類、ニンジン、玉ねぎ、ナス、
インゲン、サツマイモ、カボチャ、ジャガイモ、ゴボ
ウ、アスパラガス、シイタケ、マイタケ、エノキといっ
た野菜類やキノコ類、さらには肉類や練り製品などがあ
げられる。また、最外層にパン粉などのブレッダーをま
ぶすフライものであれば、上記の具材のほかに、トンカ
ツ、メンチカツ、すりつぶしたジャガイモなどを主材と
するコロッケ、クリームコロッケなどの具材が挙げられ
る。
【0011】《一次バッター(一次衣)》 揚げ種には
適宜打ち粉をする。衣の結着を良くするためには、小麦
粉などの粉体で、好ましくは卵白粉など蛋白質粉末を含
む粉体で打ち粉をして、一次バッターをつけて油ちょう
するとよい。一次バッターの配合は、油ちょうして揚げ
種のみずみずしさを保持する機能をもった一次衣を形成
する配合であればどのようなものでも良い。小麦粉を主
体とするものであって、加工澱粉や蛋白質粉末等を多く
配合して保水性の高い状態にしておくと、水分含量の高
い揚げ種の水を保持することができて、より効果的であ
る。一次バッターをつけて油ちょうして油切りする。油
ちょうして油切りすることによって、揚げ種に密着した
しっかりとした一次衣が形成されて、かつ、一次衣の外
側に均一に油が存在する状態となるので、揚げ種から衣
に水分が移行することを抑制できる。また、一次衣の上
に二次バッターを付着させることが容易になると同時
に、揚げ種の周囲に見栄えよく均一に衣つけができる。
さらに、十分な量の衣(一次衣と二次衣)が形成できる
ので、具材からの水分が浸出してきても最外層の衣(二
次衣)の水分は低く抑えられサクミを維持することがで
きる。
【0012】《二次バッター(二次衣)》 次いで、一
次衣の上に二次バッターをつけて油ちょうする。二次バ
ッターの配合は、油ちょうして、サクミをもつだけでな
くサクミを保持する機能をもった二次衣を一次衣の上に
形成する配合であればどのようなものでも良い。小麦粉
を主体とするものであって、小麦粉などの穀粉、澱粉、
加工澱粉、植物性蛋白、膨張剤、卵、粉末油脂、乳化
剤、食塩、糖類等の何れかまたは幾つかを組み合せて含
有し、サクサクしたクリスピーな衣を形成できるものを
使用することが望ましい。さらに、パン粉などのブレッ
ダーをまぶすこともできる。また、天ぷらの場合は、乾
燥青海苔、乾燥野菜、干しエビ、揚げ玉など水分の少な
いあるいは水分を簡単に減らすことのできる具材をバッ
ター中に添加することによって、食味、食感や見栄えに
変化を与えることもできる。なお、二次衣の水分ができ
るだけ少なくなるように十分に油ちょうしておくと、調
製してから長時間経っても、特に冷蔵や冷凍で保存して
も、さらには冷蔵や冷凍で保存してからマイクロウエー
ブ加熱しても、水分の多い揚げ種からの水分移行による
最外層の衣への影響を最小限に抑えることができる。
【0013】《フライ済み食品用の食品素材》 本発明
の衣つきフライ済み食品用の食品素材は、揚げ種に、油
ちょうして揚げ種のみずみずしさを保持する機能をもっ
た一次衣を形成する一次バッターをつけて油ちょうして
一次衣を形成してあるので、衣つきフライ済み食品用の
食品素材として手軽に利用することができる。また、本
発明の衣つきフライ済み食品用の食品素材の冷凍したも
のは、揚げ種に、油ちょうして揚げ種のみずみずしさを
保持する機能をもった一次衣を形成する一次バッターを
つけて油ちょうして一次衣を形成した状態で冷凍してあ
るので、冷凍保存が可能な衣つきフライ済み食品用の食
品素材として手軽に利用することができる。
【0014】《フライ済み食品》 本発明の衣つきフラ
イ済み食品は、直ちに喫食できる状態であり、調製して
から長時間経っても揚げ種のみずみずしさと衣のサクミ
を保つことができる。さらに、冷蔵や冷凍で保存してか
ら喫食しても、あるいは冷蔵や冷凍で保存してからマイ
クロウエーブ加熱して喫食しても、揚げたてと同等の食
感と風味が維持されているという点において、従来技術
とは大きく異なる。特に、本発明の衣つきフライ食品
は、衣揚げの衣のサクミにとっては最も過酷な加熱法と
言えるマイクロウエーブ加熱によって温めても、揚げ衣
のサクミを保持できるという点で優れている。
【0015】
【作用】一次衣は油ちょうして保水性の高い状態に仕上
げることにより、水分含量の高い揚げ種のみずみずしさ
を保持することができる。一次バッターにより、油ちょ
うならびにその後の保存による揚げ種の水分減少は低く
抑えられる。製法的には、一次バッターをつけて油ちょ
うして油切りすると、揚げ種に密着したしっかりとした
一次衣が形成されて、かつ一次衣の外側に均一に油が存
在する状態となるので、再度の油ちょうによって揚げ種
からの水分が失われることを抑制できる。揚げ種のみず
みずしさを保持するとともに、揚げ種から衣に水分が移
行するのを抑え、二次衣のサクミを保持する機能を助け
ることができる。油ちょうすることによって、油ちょう
工程独特の変化が一次衣の組織に起こる。その一つとし
て、揚げ種に密着したしっかりとした一次衣が形成され
て、かつ一次衣の外側に均一に油が存在する状態とな
る。さらに、油ちょう後に油切りすることで一次衣の表
面から余分な油分が除去されるので、バッターを二度つ
けて二度揚げているにも拘わらず、衣つきフライ済み食
品が油ぽくならない。
【0016】次いで、二次バッターをつけて、油ちょう
して二次衣を形成させる。この時、一次衣を形成させる
のに油ちょうして油切りしてあるので、一次衣の上に二
次バッターを付着させることが容易になると同時に、揚
げ種の周囲に見栄えよく均一に衣つけができる。さら
に、十分な量の衣が形成できるので具材からの水分が浸
出してきても最外層の衣の水分は低く抑えられサクミを
維持することができる。二次衣は十分な量付着させ、水
分ができるだけ少なくなるように十分に油ちょうするこ
とにより、わずかに水分が移行してもサクミがなくなら
ないサクミについての許容量が大きい性質をもつことが
でき、調製してから長時間経っても、特に冷蔵や冷凍で
保存しても、さらには冷蔵や冷凍で保存してからマイク
ロウエーブ加熱しても、水分の多い揚げ種からの水分移
行による最外層の衣への影響を最小限に抑えることがで
きる。すなわち、一次衣が水分の移行を最小限に抑制し
て、二次衣が十分量付着していれば多少の水分移行があ
ってもサクミがなくなることがない。
【0017】
【実施例】本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発
明はこれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。
【0018】実施例1 エビ天ぷらの例である。殻剥きスジ切りしてある市販の
冷凍エビ(冷凍伸ばし海老:サイズ26−30尾/ポン
ド)を解凍したものに、薄力粉(昭和産業製フレンド)
を打ち粉として表面に均一にまぶした。次いで、表1に
示す配合からなる一次バッターをつけ、植物性食用油を
はったフライヤーで、160℃で30秒間揚げて油切り
をした。続いて、表2示す二次バッターをつけて、植物
性食用油をはったフライヤーで、180℃で3分間揚げ
た。油切りしてから、トンネルフリーザー(設定温度−
35℃)で急速凍結して、−10℃の恒温槽および−1
8℃の冷凍庫で保存した。
【0019】比較例1(エビ天ぷらの比較例) 打ち粉をまぶすまでは、実施例1と同様に行った。次い
で表3に示すバッターをつけ、植物性食用油をはったフ
ライヤーで、180℃で2分間揚げた。油切りしてか
ら、トンネルフリーザー(設定温度−35℃)で急速凍
結して、−10℃の恒温槽および−18℃の冷凍庫で保
存した。
【0020】実施例2 イカ天ぷらの例である。2×10cmにカットしたイカ
の切り身(筋切りしたもの)を用いて、実施例1と同じ
条件で油ちょう、冷凍、および保存した。
【0021】比較例2(イカ天ぷらの比較例) 実施例2と同じ具材を用いて、比較例1と同じ条件で油
ちょう、冷凍、および保存した。
【0022】実施例3 いも天ぷらの例である。太めのサツマイモ5mm厚にカ
ットしたものを用いて、実施例1と同じ条件で油ちょ
う、冷凍、および保存した。
【0023】比較例3(いも天ぷらの比較例) 実施例3と同じ具材を用いて、比較例1と同じ条件で油
ちょう、冷凍、および保存した。
【0024】
【表1】 ──────────────── 実施例の一次バッターの配合 ──────────────── 昭和天ぷら粉 70g 卵白粉 30g 冷水 130g ────────────────
【0025】
【表2】 ──────────────── 実施例の二次バッターの配合 ──────────────── 昭和天ぷら粉 60g コーンスターチ 40g 冷水 120g ────────────────
【0026】
【表3】 ──────────────── 比較例の天ぷら用バッターの配合 ──────────────── 昭和天ぷら粉 100g 冷水 160g ────────────────
【0027】評価方法1 実施例1、2および3ならびに比較例1、2および3に
おける試作品を、−10℃の保存では1日目、3日目お
よび7日目、−18℃の保存では2ヶ月間保存した。家
庭用電子レンジ(出力500W)でエビ天ぷら3尾当た
り60秒間、イカ天ぷら3つ当たり50秒間、イモ天ぷ
ら3つ当たり45秒間温めた。これらの試作品を専門パ
ネラー7名で試食評価した。評価は、衣のサクサク感、
揚げ種のジューシー感、外観の3項目について行った。
なお、評価にあたり、比較例1、2および3の揚げ直後
のものをそれぞれ基準品とし、揚げ直後と同等のものを
◎、差異は見られるが概ね良好なものを○、明らかに差
異があるが天ぷらとして許容出来るものを△、差異が大
きくしかも天ぷらとして許容出来ないものを×として7
名の評価で最も多い評点を採用した。表4、表5に評点
の結果を示した。本発明であるバッターつけと食用油で
油ちょうするという工程を2回繰り返すことにより製造
した冷凍天ぷらは、従来の天ぷらに比べて明らかに冷凍
保存性が高まっており、外観、衣のサクサク感、揚げ種
のジューシー感が良好であることが確認された。特に、
−10℃での保存性が良好で、−18℃以下を保てない
ような悪条件での流通においても良好な品質の冷凍天ぷ
らを提供しうることが確認された。
【0028】
【表4】 −10℃保存による冷凍天ぷらの評価 ─────────────────────── 評価項目 1日目 3日目 7日目 ──────────────────────────────── 実施例1 外観 ◎ ◎ ◎ 衣のサクサク感 ◎ ◎ ◎ 揚げ種のジューシー感 ◎ ◎ ◎ ──────────────────────────────── 比較例1 外観 ◎ ○ ○ 衣のサクサク感 × × × 揚げ種のジューシー感 △ × × ──────────────────────────────── 実施例2 外観 ◎ ◎ ◎ 衣のサクサク感 ◎ ◎ ◎ 揚げ種のジューシー感 ◎ ◎ ◎ ──────────────────────────────── 比較例2 外観 ◎ ○ ○ 衣のサクサク感 × × × 揚げ種のジューシー感 △ × × ──────────────────────────────── 実施例3 外観 ◎ ◎ ◎ 衣のサクサク感 ◎ ◎ ◎ 揚げ種のジューシー感 ◎ ◎ ◎ ──────────────────────────────── 比較例3 外観 ◎ ○ ○ 衣のサクサク感 × × × 揚げ種のジューシー感 △ × × ───────────────────────────────
【0029】
【表5】 ―18℃における冷凍天ぷらの評価 ─────────────────── 評価項目 2ヶ月目 ───────────────────────── 実施例1 外観 ◎ 衣のサクサク感 ◎ 揚げ種のジューシー感 ◎ ───────────────────────── 比較例1 外観 ○ 衣のサクサク感 × 揚げ種のジューシー感 △ ───────────────────────── 実施例2 外観 ◎ 衣のサクサク感 ◎ 揚げ種のジューシー感 ◎ ───────────────────────── 比較例2 外観 ◎ 衣のサクサク感 × 揚げ種のジューシー感 △ ───────────────────────── 実施例3 外観 ◎ 衣のサクサク感 ◎ 揚げ種のジューシー感 ◎ ───────────────────────── 比較例3 外観 ◎ 衣のサクサク感 × 揚げ種のジューシー感 △ ─────────────────────────
【0030】実施例4 から揚げの例である。鳥のもも肉を25g程度にカット
したものに、表1に示す配合からなる一次バッターと、
二次バッターとして表6に示したから揚げ用バッターを
用いて、実施例1と同様の条件で油ちょう、冷凍、およ
び保存した。
【0031】比較例4(から揚げの比較例) 実施例4と同じ具材に、表6に示したから揚げ用バッタ
ーをつけて、170℃で3分間油ちょうした。油きり
後、トンネルフリーザー(設定温度−35℃)で冷凍
し、−10℃および−18℃で保存した。
【0032】実施例5 トンカツの例である。豚ロース肉を40g程度にカット
したものに、薄力粉(昭和産業製フレンド)を打ち粉と
して表面に均一にまぶした。次いで、表1に示す配合か
らなる一次バッターをつけ、植物性食用油をはったフラ
イヤーで、160℃で1分間揚げて油切りをした。続い
て、表7に示すフライ物用バッターをつけた後、4メッ
シュのドライパン粉を付着させ、植物性食用油をはった
フライヤーで、180℃で3分間油ちょうした。油きり
後、トンネルフリーザー(設定温度−35℃)で冷凍
し、−10℃および−18℃で保存した。
【0033】比較例5(トンカツの比較例) 打ち粉をまぶすまでは、実施例5と同様に行った。次い
で、表7に示すフライ物用バッターをつけた後、4メッ
シュのドライパン粉を付着させ、植物性食用油をはった
フライヤーで、180℃で3分間油ちょうした。油きり
後、トンネルフリーザー(設定温度−35℃)で冷凍
し、−10℃および−18℃で保存した。
【0034】
【表6】 ─────────────────── から揚げ用バッターの配合 ─────────────────── 小麦粉 40g 馬鈴薯澱粉 50g 塩 7g コショウ 0.5g グルタミン酸ソーダ 2.5g 水 90g ───────────────────
【0035】
【表7】 ────────────────── フライ物用バッターの配合 ────────────────── 小麦粉 100g 冷水 180g ──────────────────
【0036】評価方法2 実施例4および5、ならびに比較例4および5における
試作品を、評価方法1と同じ条件で保存した。家庭用電
子レンジ(出力500W)で、から揚げ3つ当たり60
秒間、トンカツ3つ当たり75秒間温めた。これら試作
品を専門パネラー7名で試食評価した。評価は、衣のサ
クサク感、揚げ種のジューシー感、外観の3項目につい
て行った。なお、評価にあたり、比較例4および5の揚
げ直後のものをそれぞれ基準品とし、揚げ直後と同等の
物を◎、差異は見られるものの良好な物を〇、明らかに
差異があるがから揚げもしくはトンカツとして許容出来
る物を△、差異が大きくから揚げもしくはトンカツとし
て許容出来ない物を×として7名の評価で最も多い評点
を採用した。表8、表9に評点の結果を示した。本発明
であるバッターつけと食用油で油ちょうするという工程
を2回繰り返すことにより製造したから揚げおよびトン
カツは、従来のから揚げおよびトンカツに比べて明らか
に冷凍保存性が高まっており、外観、衣のサクサク感、
揚げ種のジューシー感が良好であることが確認された。
特に、−10℃での保存性が高く、−18℃以下を保て
ないような悪条件での流通においても良好な品質の冷凍
から揚げおよびフライ物を提供しうることが確認され
た。
【0037】
【表8】 ─────────────────────────────────── −10℃保存による衣つきフライ済み食品の評価 ───────────────────────── 評価項目 1日目 3日目 7日目 ─────────────────────────────────── 実施例4 外観 ◎ ◎ ◎ 衣のサクサク感 ◎ ◎ ◎ 揚げ種のジューシー感 ◎ ◎ ◎ ─────────────────────────────────── 比較例4 外観 ◎ 〇 〇 衣のサクサク感 × × × 揚げ種のジューシー感 △ △ × ─────────────────────────────────── 実施例5 外観 ◎ ◎ ◎ 衣のサクサク感 ◎ ◎ ◎ 揚げ種のジューシー感 ◎ ◎ ◎ ─────────────────────────────────── 比較例5 外観 〇 〇 △ 衣のサクサク感 × × × 揚げ種のジューシー感 △ △ × ───────────────────────────────────
【0038】
【表9】 −18℃保存による衣つきフライ済み食品の評価 ──────────────────────── 評価項目 2ケ月目 ───────────────────────────── 実施例4 外観 ◎ 衣のサクサク感 ◎ 揚げ種のジューシー感 ◎ ───────────────────────────── 比較例4 外観 〇 衣のサクサク感 × 揚げ種のジューシー感 △ ───────────────────────────── 実施例5 外観 ◎ 衣のサクサク感 ◎ 揚げ種のジューシー感 ◎ ───────────────────────────── 比較例5 外観 △ 衣のサクサク感 × 揚げ種のジューシー感 × ─────────────────────────────
【0039】実施例6 ホタテ貝柱の天ぷらのチルド流通を想定した例である。
生のホタテ貝柱に、薄力粉と卵白粉とを等量混合したも
のを打ち粉として表面に均一にまぶした。次いで、実施
例1と同じ条件で処理した。油切りしたものを4℃で2
4時間保存した。
【0040】比較例6 打ち粉をまぶすまでは、実施例6と同様に操作した。次
いで、比較例1と同じ条件でバッターをつけて揚げた。
油切りしたものを4℃で24時間保存した。
【0041】評価方法3 実施例6ならびに比較例6における試作品を、家庭内用
電子レンジ(出力5000W)でホタテ貝柱の天ぷら1
個当たり15秒間温めて試食評価した。評価は評価方法
1と同じ方法で行った。表10に評価の結果を示した。
本発明の方法で製造して冷蔵保存したホタテ貝柱の天ぷ
らは、通常の天ぷらに比べて明らかに冷蔵保存性が高ま
っており、外観、衣のサクサク感、揚げ種のジューシー
感が良好であった。チルド流通で電子レンジ加熱しても
美味しく食べられることが分かった。
【0042】
【表10】 ホタテ貝柱天ぷらの評価 ──────────── 評価項目 冷蔵保存(4℃、24時間)後 ───────────────────────────── 実施例6 外観 ◎ 衣のサクサク感 ◎ 揚げ種のジューシー感 ◎ ───────────────────────────── 比較例6 外観 〇 衣のサクサク感 × 揚げ種のジューシー感 △ ─────────────────────────────
【0043】実施例7 ナスの天ぷらを用いて凍結保存したものを自然解凍させ
て食に供することを想定した例である。ナスを厚さ約1
cmの輪切りにして、薄力粉を打ち粉として表面に均一
にまぶした。ついで、実施例1と同じ条件で処理した。
油切りしてから、トンネルフリーザー(設定温度−35
℃)で急速凍結して、−18℃で2週間保存した。
【0044】比較例7 打ち粉をまぶすまでは、実施例7と同様に操作した。次
いで、比較例1と同じ条件でバッターをつけて揚げた。
油切りしてから、トンネルフリーザー(設定温度−35
℃)で急速凍結して、−18℃で2週間保存した。
【0045】評価方法4 実施例7ならびに比較例7における試作品を、室温で自
然解凍させ6時間置いて試食評価した。評価は評価方法
1と同じ方法で行った。表11に評価の結果を示した。
本発明の方法で製造して冷凍保存したナスの天ぷらは、
通常の天ぷらに比べて明らかに冷凍保存性が高まってお
り、外観、衣のサクサク感、揚げ種のジューシー感が良
好であった。冷凍品を自然解凍しても美味しく食べられ
ることが分かった。
【0046】
【表11】 ナス天ぷらの自然解凍評価 ───────────── 評価項目 冷蔵保存(−18℃、2週間)後 ─────────────────────────────── 実施例3 外観 ◎ 衣のサクサク感 ◎ 揚げ種のジューシー感 ◎ ────────────────────────────── 比較例3 外観 × 衣のサクサク感 × 揚げ種のジューシー感 × ───────────────────────────────
【0047】実施例8 牡蠣フライを用いて、揚げてからチルド流通を想定した
例である。生の牡蠣に、卵白粉を打ち粉として均一にま
ぶした。次いで、実施例5と同じ条件で処理した。油切
りしたものを4℃で24時間保存した。
【0048】比較例8 打ち粉をまぶすまでは、実施例8と同様に操作した。次
いで、比較例5と同じ条件でバッターをつけてからパン
粉をまぶして揚げた。油切りしたものを4℃で24時間
保存した。
【0049】評価方法5 実施例8ならびに比較例8における試作品を、家庭用電
子レンジ(出力500W)で牡蠣フライ1個当たり15
秒間温めて試食評価した。評価は評価方法2のトンカツ
と同じ方法で行った。表12に評価の結果を示した。本
発明の方法で製造して冷蔵保存した牡蠣フライは、通常
のフライに比べて明らかに冷蔵保存性が高まっており、
外観、衣のサクサク感、揚げ種のジューシー感が良好で
あった。フライの最外層にパン粉をまぶしたフライもの
でも、チルド流通で電子レンジ加熱しても食感が良好に
保たれて美味しく食べられることが分かった。
【0050】
【表12】 牡蠣フライの評価 ───────── 評価項目 冷蔵保存(4℃、24時間)後 ───────────────────────────── 実施例4 外観 ◎ 衣のサクサク感 ◎ 揚げ種のジューシー感 ◎ ───────────────────────────── 比較例4 外観 △ 衣のサクサク感 × 揚げ種のジューシー感 × ─────────────────────────────
【0051】
【発明の効果】揚げ種のみずみずしさと衣のサクミが長
時間保たれるフライ済み食品を提供することができる。
特に冷蔵や冷凍で保存しても、さらには冷蔵や冷凍で保
存してからマイクロウエーブ加熱しても、揚げ種はジュ
ーシーで衣の表面はカラリと軽く揚がった揚げたての食
感と風味が保たれる衣つきフライ済み食品を提供するこ
とができる。風味や食感が揚げたて直後のフライ食品と
比べて遜色のない衣つきフライ済み食品の極力手間のか
からない製造方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23L 1/31 A23L 1/31 A 1/48 1/48 (72)発明者 服部 俊之 千葉県市川市東大和田2丁目4番地10号昭 和産業株式会社食品開発センター内 (72)発明者 金子 俊之 千葉県船橋市日の出2丁目20番地2号昭和 産業株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4B016 LC02 LC06 LG05 LG14 LK12 LK15 LP07 LP11 4B025 LB05 LB06 LG04 LG07 LG28 LG52 4B035 LC03 LC12 LE18 LG32 LG35 LG39 LG42 LK15 LP07 LP27 LP43 4B036 LC04 LF13 LH12 LH15 LH22 LH29 LH37 LH38 LP03 LP17 4B042 AC05 AD18 AG03 AG59 AG60 AG68 AH01 AK12 AK20 AP05 AP18

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揚げ種に、油ちょうして揚げ種のみずみ
    ずしさを保持する機能をもった一次衣を形成する一次バ
    ッターをつけて油ちょうして一次衣を形成させたフライ
    済み食品用の食品素材。
  2. 【請求項2】 食品素材が冷凍されたものである請求項
    1のフライ済み食品用の食品素材。
  3. 【請求項3】 衣が、揚げ種に接してそのみずみずしさ
    を保持する機能をもった一次衣と、一次衣についた、サ
    クミをもつだけでなくサクミを保持する機能をもった二
    次衣の組合せを特徴とするフライ済み食品。
  4. 【請求項4】 フライ済み食品が天ぷらである請求項3
    のフライ済み食品。
  5. 【請求項5】 フライ済み食品が冷凍食品である請求項
    3または4のフライ済み食品。
  6. 【請求項6】 フライ済み食品がマイクロウエーブ加熱
    対応食品である請求項3、4または5のフライ済み食
    品。
  7. 【請求項7】 揚げ種に、油ちょうして揚げ種のみずみ
    ずしさを保持する機能をもった一次衣を形成する一次バ
    ッターをつけて油ちょうして一次衣を形成させ、一次衣
    の上にサクミをもつだけでなくサクミを保持する機能を
    もった二次衣を形成する二次バッターをつけて油ちょう
    して二次衣を形成させることを特徴とするフライ済み食
    品の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1または2の食品素材に、サクミ
    をもつだけでなくサクミを保持する機能をもった二次衣
    を形成する二次バッターをつけて油ちょうすることを特
    徴とするフライ済み食品の製造方法。
  9. 【請求項9】 フライ済み食品が天ぷらである請求項7
    または8のフライ済み食品の製造方法。
  10. 【請求項10】 冷凍する工程を有する請求項7、8ま
    たは9のフライ済み食品の製造方法。
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