JP2007104997A - 天ぷらおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 0℃〜20℃の低温で長時間保存しても衣のサクサク感を保持することができる天ぷら、およびその製造方法の提供。
【解決手段】 通常の天ぷらの製造工程によって1次油ちょうした天ぷらを、あえて冷却することなく、2次油ちょうした天ぷら衣の油の飽和脂肪酸含量が19%以上45%以下である、24時間経過後もサクサクした食感の残る天ぷら。衣油分は、55%〜72%であり、保存温度帯で流動性がない油で構成されている。保存温度帯は0℃以上20℃以下の範囲であり、該保存温度帯で保存する天ぷらである。上記の天ぷらを製造する方法であって、2次油ちょうするフライ油が飽和脂肪酸含量25%以上である天ぷらの製造方法。2次油ちょうした後に、天ぷらの中心温度を−3℃/分以上の速さで真空冷却することを特徴とする。小麦粉中の澱粉ではなく、配合した澱粉を10%以上含有する天ぷら粉を使用して製造する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、0℃〜20℃の低温で長時間保存しても衣のサクサク感を保持することができる天ぷら、およびその製造方法に関する。
コンビニエンスストアーやスーパーなどで販売される弁当、総菜にはフライなどの揚げ物のメニューが多く用いられている。これらの弁当や総菜は、容器やフィルム等で覆われ密閉された状態で、冷蔵温度から常温の温度範囲で、保存、流通される。これらの商品は流通時間を含めて、数時間ないし1日以上の長時間経過した状態で喫食されることが多い。喫食時に、サクサク感のあるあげたての食感が求められているが、その段階まで衣をサクサク感を持った状態に保持することは非常に難しく、べったりとシナシナになり歯切れの悪い衣になる。
「揚げるという工程は、多量の油脂を油の媒体として食品を加熱する操作であり、食品は脱水され、変わりに油が吸収されるという、水と油の交換が起こっている。水と油の交換がよく行われているほど、揚げ物は『からりと軽い』と感じられる」(非特許文献1)、「高温の油の中で加熱されると、急激な脱水現象をおこし、油を吸収する。よく脱水されたものは、含油量が多い。この、水と油の交代が、よく行なわれるほど、ころもの歯ざわりは、からりとしてくる。」(非特許文献2)という記述が示すように、油分が多いほど、歯脆い食感が得られやすく、かつ時間が経ったときの食感が保持されやすいことが知られている。
従来から、二度揚げすること、長時間フライすることで、衣の水分を飛ばし、サクサク感を増す手法がとられることがある。しかし、ただ単によく揚げるだけでは衣のガリガリした食感は実現できても、密閉された高湿度な雰囲気では、時間経過により衣の水分が上昇しサクサク感が消失してしまう。
これ以外にも、様々な発明が紹介されている。特許文献1は、衣付食品を油ちょう後、130℃以下のMCTを必須としている食用油に浸漬することを特徴としたフライ済み食品についての製造方法である。この方法も冷凍保存中では効果は認められるが、保存温度が高い場合には油が衣から滲み出してしまい、油っぽく、天ぷらのサクサク感保持の点では十分な効果が得られない。
特許文献2は加熱処理後、長時間経過したり、冷凍工程を行ったりしてもクリスピーな食感が損なわれにくいフライ類について記載している。この発明では油脂を20〜60%含むバッターミックスであること、パン粉などの粉をバッタリング後に付着させることから、天ぷらとは衣の構造が異なる。
特許文献3は、油ちょう後130〜200℃の液油に浸漬することを特徴とするフライ製品の製造法である。この発明は、パン粉を含有する衣に関するものであり、生地そのものが衣を構成する天ぷらとは、衣の構造が異なり、さらに、浸漬する油が限定されず、古くから実施されている二度揚げの考え方と大きく異ならないと考えられ、サクサクした天ぷらの食感を長時間保持することは困難である。
特許第3520678号公報 特開平8-332033剛公報 特許第3121305号公報 調理科学講座 調理の基礎と科学 朝倉書店p67〜抜粋 そうざい用揚げ物の製造 太田静行 食品と科学 1988増刊号P11〜
これら特許文献1〜3に記載の発明は、フライ工程のみの検討に限られている。冷却工程は、業務用の惣菜製造などでは「衛生上、微生物が増殖する温度を速やかに通過させる」ことだけに着目されている。しかし、サクサク感を保持するためには冷却方法の条件が大きく影響しており、冷却時の水分上昇により、保管開始時にはしけったシナシナした衣となってしまうことが多かった。そのため、フライから冷却までを制御しないと食感を長時間保持することはできない。
サクサク感を保持するという観点では、乾燥天ぷらも挙げられる。しかし、天ぷら本来の美味しさは「具材のジューシーさ」であると考えた。この場合、具材の水分は保持し、衣の水分は増加させないということが、揚げたての食感に近づけるために必要になる。
本発明者らは、水が油と交じり合わないという性質を利用して、水の動きを油で封じ込める、すなわち、具材の水分および衣の水分を油を使って移動させないような状態のまま移動が起きにくい低温まで冷却することで本課題を解決するものである。
すなわち、本発明は、0℃〜20℃の低温で長時間保存しても衣のサクサク感を保持することができる天ぷら、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、通常の天ぷらの製造工程によって1次油ちょうした天ぷらを、あえて冷却することなく、2次油ちょうした天ぷら衣の油の飽和脂肪酸含量が19%以上45%以下である、24時間経過後もサクサクした食感の残る天ぷらを要旨としている。
また、衣油分が、55%〜72%であり、保存温度帯で流動性がない油で構成されており、その場合、本発明は、通常の天ぷらの製造工程によって1次油ちょうした天ぷらを、あえて冷却することなく、2次油ちょうした天ぷら衣の油の飽和脂肪酸含量が19%以上45%以下であり、衣油分が、55%〜72%であり、保存温度帯で流動性がない油で構成されている、24時間経過後もサクサクした食感の残る天ぷらを要旨としている。
また、保存温度帯が0℃以上20℃以下の範囲であり、該保存温度帯で保存する天ぷらであり、その場合、本発明は、通常の天ぷらの製造工程によって1次油ちょうした天ぷらを、あえて冷却することなく、2次油ちょうした天ぷら衣の油の飽和脂肪酸含量が19%以上45%以下であり、保存温度帯が0℃以上20℃以下の範囲であり該保存温度帯で保存する天ぷらである、好ましくは衣油分が、55%〜72%であり、保存温度帯で流動性がない油で構成されている、24時間経過後もサクサクした食感の残る天ぷらを要旨としている。
また、本発明は、上記のいずれかの天ぷらを製造する方法であって、2次油ちょうするフライ油が飽和脂肪酸含量25%以上である天ぷらの製造方法を要旨としている。
2次油ちょうした後に、天ぷらの中心温度を−3℃/分以上の速さで真空冷却することを特徴としており、その場合、本発明は、上記のいずれかの天ぷらを製造する方法であって、2次油ちょうするフライ油が飽和脂肪酸含量25%以上であり、2次油ちょうした後に、天ぷらの中心温度を−3℃/分以上の速さで真空冷却することを特徴とする天ぷらの製造方法を要旨としている。
小麦粉中の澱粉ではなく、配合した澱粉を10%以上含有する天ぷら粉を使用して製造しており、その場合、本発明は、上記のいずれかの天ぷらを製造する方法であって、2次油ちょうするフライ油が飽和脂肪酸含量25%以上であり、小麦粉中の澱粉ではなく、配合した澱粉を10%以上含有する天ぷら粉を使用して製造する、好ましくは2次油ちょうした後に、天ぷらの中心温度を−3℃/分以上の速さで真空冷却することを特徴とする天ぷらの製造方法を要旨としている。
本発明は、0℃〜20℃の低温で長時間保存しても衣のサクサク感を保持することができる天ぷら、およびその製造方法を提供することができる。
[油の固形脂含量について]
1次フライに使用する油は、大豆油、ナタネ油、パーム油、ラード、水添脂、極度硬化油などの単独または混合された一般的食用フライ油として使用される油であれば何ら縛られるものではない。しかしながら衣中の油(特に2次フライで衣に吸着される固形脂)は、0〜20℃で保存に使用する温度で流動性がなくなっていることが重要である。
0〜20℃で油の流動性がなくなる指標としては、飽和脂肪酸含量が適切と考えた。脂肪酸組成については、文献上の数値を元にした他、実際の測定は、ガスクロマトグラフィーによって行なった。結果、2次フライに使用する油の飽和脂肪酸含量は25%以上で適切であり、天ぷら衣中の油の飽和脂肪酸含量としては19%以上45%以下であることが好ましかった。
保存温度帯で流動性のない油の物理的指標としては、上昇融点が保存温度の上限(例えば20℃)以上の油脂が例示きれる。また、保存温度帯で流動性のない油脂は、実際的には、ろ紙上に天ぷらを置き保存温度帯で油染みが観察されないか、観察されたとしても天ぷらとろ紙の接触点のみであることでも判断できる。熟練により、天ぶら表面を単に目視することでも可能である。
保存時に油が衣から落ちてしまうと、食感が保持できない。油が水分移行を抑制するバリアーになるため、油の量が少なくなってしまうと抑制(バリアー)効果が無くなってしまうためである。実際に、保存温度帯で液体である油は、流動性があるために保存時に衣から脱落しまい、食感が保持できない。また、同理由で固化速度が速い油が好ましいと考えられる。油の固化速度を上げるためには、極度硬化油や乳化剤を含有させた油を用いることも本発明には含まれる。
衣の油分は高い方が衣のサクサク感が残っており、具体的には55%以上の天ぷら衣に顕著な効果が見られた。しかし、あまり油分を上げ過ぎると、油っぽさが気になり美味しさが損なわれることから、油分は55%〜72%の範囲が好ましい。天ぷら衣の油分はソックスレー抽出法で分析を行った。
[2次フライの温度]
2次フライを行う温度としては、通常フライ製品を製造する温度であればよく、130℃以上が好ましい。2次フライを行なうことで、衣の水分をより低減させることができるが、そのためには油温が水の蒸発温度以上であること、望ましくは130℃以上であることが好ましい。また、低温では2次フライで付着する油が過度に付着したり、衣への浸透速度が低くなることからも、2次フライの温度としては130℃以上が望ましい。
[真空冷却機について]
本発明では、浸漬後、真空冷却機で急冷することが好ましいが、(1)急冷することで、水分移行を防ぐことと、(2)衣の表面の水分を低下させることでよりサクサクした食感を実現できる。
(1) 急冷について
具材が熱いと具材からの水分が蒸発してくるが、この水分は、より水分の低い衣に保持される。これを防ぐためには、具材の温度を急速に低下させることが必要である。
(2) 衣の表面の水分を低下させる
真空状態にすることで水分の沸点を低下させ、表面水分の蒸発を促せる。
真空冷却の具体的な速度としては、−3℃/分以上の冷却速度が好ましく、できれば−8℃/分以上がより好ましい。
[保存温度]
エビ天ぷらは具材の水分が高く、衣の水分が低い。即ち、衣の内側と外側で水分勾配がある場合、基本的に内部水分の移動が起こりやすいが、この移動は水が動きやすい高温であればあるほど、顕著になる。実際に、保存温度が低いほど、ヒキ感(衣の歯切れが悪く、ひきちぎり難い感覚)が出ないことが確認できた。保存温度は0℃〜20℃以上、好ましくは、0〜5℃が好ましい。20℃以上でも効果は認められるが、喫食時に油っぽく感じられ、サクサク感も減少する傾向にある。
[天ぷら粉配合…特に澱粉について]
天ぷら粉は、衣の中の水分を蒸発させやすく、水と油を置換しやすくするために、澱粉が多い配合が好ましい。天ぷら粉の配合について、特に水抜けに影響を与える澱粉については生澱粉でも問題ないが、好ましくは酸化澱粉もしくは架橋澱粉が好ましい。また、その配合量としては、10%以上がサクサクした食感がより強くなり、15%以上がさらに好ましい。
[具材]
本方法は、エビ天ぷらの他、イカ天ぷら、キス天ぷらなどの魚介天ぷら、鳥天ぷら、豚天ぷらなどの畜肉の天ぷら、イモ天ぷら、ナス天ぷら、シシトウ天ぷら、シイタケ天ぷらなどの野菜天ぷら、および魚介かき揚げ、野菜のかき揚げなどの、いわゆる天ぷら状の衣が具材に付着されている食品全般に利用することができる。
以下に実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されない。
[比較例および実施例]
以下の方法でエビ天ぷらを調製した。
電気加熱式フライヤー〔マッハフライヤーFA−13ST、マッハ機器(株)製〕に13kgの1次フライ油(基本は大豆白絞油:飽和脂肪酸含量15%)を張り込み、175℃に加温し使用した。
天ぷら粉100(小麦粉:84.2%、加工澱粉:15%、膨張剤:0.8%)に対して冷水150を加え、ハンドホイッパー(泡立て器)でダマがある程度無くなるまで攪拌し、バッターを調製した。解凍した尾付きムキ伸ばしエビ(ブラックタイガー:26−30尾/ポンド)に天ぷら粉で打ち粉をしてから、バッター液に浸し、直にフライヤー中の滑り台(油の深さ3cm)に置いた。計量スプーンで10ml(小匙5ml×2)のバッター液をエビに滴下して花咲きを付けた。175℃で2分30秒フライし、アミに揚げたところまでを1次フライとした。
次に、エビ天ぷらの花咲き部分を下にして、185℃に加熱した2次フライ油〔以下、特に断らない限り、プレミックスオイル150(昭和産業製):飽和脂肪酸含量40%を使用した。〕に上面だけ浸漬させた(この工程を2次フライとした)。
上記のようにエビ天ぷらを調製した後は、真空冷却機(ミウラ工業製・Zフーズメーカー・容量0.1m)で、エビの芯温が5℃になるまで急冷後、直ちにパッキングし、5℃の冷蔵庫で24時間保存後に、エビ天ぷらの衣のサクサク感について官能評価を行なった。
サクサク感については、以下のとおりに点数付けを行なった。
5:非常に歯脆くサクサク感が残っている
4:やや引きちぎりにくいヒキ感を感じるが、サクサク感は残っている
3:部分的にサクサク感が残っている
2:全体的にはサクサク感残っていないが、サクサク感が残っている部分がわずかにある
1:全くサクサク感は残っていない
また、保存時の油の流動性を確認する目的で、エビ天ぷらの下にろ紙を敷いておき、24時間チルド保存後の油染みを目視観察し、以下のとおりに評価を行なった。
− 油染みなし
+ やや油染みあり
++ 油染みあり
[実施例1]
1次フライする油を飽和脂肪酸含量15%の大豆油にし、2次フライする油を飽和脂肪酸含量 40%の固形脂にしてフライを行ない、真空冷却後、チルド24時間後に評価を行なった。
[実施例2]
1次フライする油を飽和脂肪酸含量 20%の米油にし、2次フライする油を飽和脂肪酸含量 40%の固形脂にしてフライを行なう以外は、実施例1と同様の処理を行なった。
[実施例3]
1次フライする油を飽和脂肪酸含量 25%のマカデミアナッツ油にし、2次フライする油を飽和脂肪酸含量 40%の固形脂にしてフライを行なう以外は、実施例1と同様の処理を行なった。
[実施例4]
1次フライする油を飽和脂肪酸含量 40%の加工油脂にし、2次フライする油も同じ飽和脂肪酸含量 40%の加工油脂にしてフライを行なう以外は、実施例1と同様の処理を行なった。
[実施例5]
1次フライする油を飽和脂肪酸含量 15%の大豆油にし、2次フライする油を飽和脂肪酸含量 25%のマカデミアナッツ油にしてフライを行なう以外は、実施例1と同様の処理を行なった。
[実施例6]
1次フライする油を飽和脂肪酸含量 25%のマカデミアナッツ油にし、2次フライする油を同じ飽和脂肪酸含量 25%のマカデミアナッツ油にしてフライを行なう以外は、実施例1と同様の処理を行なった。
[実施例7]
1次フライする油を飽和脂肪酸含量 40%の加工油脂にし、2次フライする油を飽和脂肪酸含量 15%の大豆油にしてフライを行なう以外は、実施例1と同様の処理を行なった。
[比較例1]
1次フライする油を飽和脂肪酸含量 15%の大豆油にし、2次フライは行なわずに真空冷却、チルド24時間後に評価を行なった。
[比較例2]
1次フライする油を飽和脂肪酸含量 15%の大豆油にし、2次フライする油も同じ飽和脂肪酸含量 15%の大豆油にしてフライを行なう以外は、比較例1と同様の処理を行なった。
[比較例3]
1次フライする油を飽和脂肪酸含量 25%のマカデミアナッツ油にし、2次フライは行なわずに比較例1と同様の処理を行なった。
[比較例4]
1次フライする油を飽和脂肪酸含量 40%の加工油脂にし、2次フライは行なわずに比較例1と同様の処理を行なった。
結果を表1に示した。
Figure 2007104997
[必要最低限の油量の確認]
衣にどの程度、保存温度で固体である油が存在していれば、水分防御壁(バリアー)としての効果を示すのかを明確にする目的で、以下の試験を行なった。
[油分測定について]
冷却後のエビ天ぷらについて、エビと衣とを分画した。衣重量を100%としたときの、油分を測定した。
[実施例8]
1次フライ後に、エビ天ぷらの油分が72%になるように油(約140℃、飽和脂肪酸含量40%の固形脂)を衣に染み込ませた後、真空冷却で冷却、チルド24時間保存後に油の流動性と食感の評価を行なった。
[実施例9]
エビ天ぷらの油分が65%になるようにする以外は、実施例5と同様の処理を行なった。
[実施例10]
エビ天ぷらの油分が58%になるようにする以外は、実施例5と同様の処理を行なった。
[実施例11]
エビ天ぷらの油分が55%になるようにする以外は、実施例5と同様の処理を行なった。
[比較例5]
エビ天ぷらの油分が52%になるようにする以外は、実施例5と同様の処理を行なった。
結果を表2に示した。
Figure 2007104997
[油分測定の結果について]
油分を測定した結果、55%望ましくは、58%以上の油分のエビ天ぷらは、サクサク感を保持していると判断した。
[冷却方法について]
冷却方法を変えた場合の冷却速度と最外層の水分値およびチルド24時間後のサクサク感について、以下の試験を行った。
[最外層の水分値の測定について]
冷却後のエビ天ぷらについて、エビと衣とを分画した。衣重量を100%としたときの、外側から15%(花チリ部 エビ天ぷらの花チリ部分のみ)を最外層とし、常圧加熱乾燥(135℃2時間)により水分を算出した。
[実施例12]
大型真空冷却機(1.8m)で急冷した。
[比較例6]
差圧冷却機で急冷した。
[比較例7]
放冷又は送風冷却で冷却を行なった。
結果を表3に示した。
Figure 2007104997
[天ぷら粉の配合について]
天ぷら粉の配合について、以下の試験を行った。
表4に配合(重量部)と結果を示す。
Figure 2007104997
*酸化澱粉:酸化コンスターチ(SF-400:敷島スターチ製)
[保存温度の影響]
エビ天ぷら調製後(2次フライ)、小型真空冷却機で冷却、パッキング後に保存温度を変えて24時間後の評価を行なった。
[実施例18]
保存温度を8℃にする以外は実施例1と同様の処理を行なった。
[実施例19]
保存温度を10℃にする以外は実施例1と同様の処理を行なった。
[実施例20]
保存温度を20℃にする以外は実施例1と同様の処理を行なった。
同時に、2次フライを行なわずに、同様の保存温度での評価を行なった。
[比較例8]
保存温度を8℃にする以外は比較例1と同様の処理を行なった。
[比較例9]
保存温度を10℃にする以外は比較例1と同様の処理を行なった。
[比較例10]
保存温度を20℃にする以外は比較例1と同様の処理を行なった。
結果を表2に示した。
Figure 2007104997
コンビニエンスストアーやスーパーなどで販売される弁当、総菜に用いられるフライなどの揚げ物が、容器やフィルム等で覆われ密閉された状態で、冷蔵温度から常温の温度範囲で、数時間ないし1日以上の長時間保存された後、喫食時に、サクサク感のあるあげたての衣を提供することができる。

Claims (6)

  1. 通常の天ぷらの製造工程によって1次油ちょうした天ぷらを、あえて冷却することなく、2次油ちょうした天ぷら衣の油の飽和脂肪酸含量が19%以上45%以下である、24時間経過後もサクサクした食感の残る天ぷら。
  2. 衣油分が、55%〜72%であり、保存温度帯で流動性がない油で構成されている請求項1の天ぷら。
  3. 保存温度帯が0℃以上20℃以下の範囲であり、該保存温度帯で保存する天ぷらである請求項1または2の天ぷら。
  4. 請求項1、2または3の天ぷらを製造する方法であって、2次油ちょうするフライ油が飽和脂肪酸含量25%以上である天ぷらの製造方法。
  5. 2次油ちょうした後に、天ぷらの中心温度を−3℃/分以上の速さで真空冷却することを特徴とする請求項4の天ぷらの製造方法。
  6. 小麦粉中の澱粉ではなく、配合した澱粉を10%以上含有する天ぷら粉を使用して製造する請求項4または5の天ぷらの製造方法















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