JP6193680B2 - ノンフライ調理天ぷら用バッター液及びそれを用いたノンフライ調理用天ぷら食品 - Google Patents

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本発明は、油ちょうすることなく、オーブン、コンベクションオーブン、電子レンジ等の加熱調理機器を用いて加熱調理することで、フライ油で揚げたような良好な外観と食感を有する天ぷらを得ることができる、ノンフライ調理天ぷら用バッター液に関する。
天ぷらは、野菜や魚介等の具材をバッター液に絡めて油ちょうして製造されるが、具材と衣とのバランスを計算してバッター液の量や粘度を調整して衣付けする手間がかかり、また油ちょうの際も、具材に丁度よく火が通り且つ衣が適度に焦げた状態に揚げる必要がある。また油ちょうにおいて、衣の外観を所謂花が咲いたように見栄え良く仕上げるためには、熟練を要する。さらに油ちょうは、高温の油を用いることから、油煙による周囲の汚染、火傷や火災の危険等の不都合を招くおそれがある。
近年では種々の加熱調理機器の普及が進み、天ぷらなどの調理済み惣菜を購入し、喫食時にトースターや電子レンジを用いて再加熱することが行われている。しかし、油ちょう済みの天ぷらの場合、トースターや電子レンジで再加熱しても、具材から蒸発した水分が衣に吸収され、具材はパサパサした食感に、衣はクリスピー感がなくなり、全体として油ちょう直後とは別物の食感となってしまっていた。そこで、油ちょう以外の加熱調理法によって天ぷらを製造する試みが行われている。特に電子レンジ等のマイクロ波調理機器は家庭での普及率が高いため、これを用いて簡便に天ぷらを調理することができれば、油ちょうの手間が省かれるので、天ぷらの調理が簡略化されて楽になる。
しかし、油ちょうでは、高温の油によって衣の表面から水分を蒸発させてカラッと香ばしく仕上がるのに対し、マイクロ波調理では、食品全体の水分を加熱するため、衣に水分が残ってしまい、衣の原料の風味が強く残り、べとつきがある食感となってしまっていた。また、オーブンやコンベクションオーブン等を用いた高温空気による加熱調理の場合は、熱が内部まで通りにくいため、加熱に時間がかかり、衣が硬くなってしまっていた。
特許文献1には、油ちょう以外の加熱調理が可能な即席天ぷら用加工食品として、具材表面を、小麦粉100重量部に対して粉末状油脂30〜200重量部を加えたミックス粉で被覆したものが記載されており、該粉末状油脂として、澱粉又は加工澱粉に対して油脂を吸着させたものが例示されている。また特許文献1には、ミックス粉に必要に応じて、他の澱粉類を小麦粉100重量部に対して1〜150重量部、揚げ玉又は天かすを小麦粉100重量部に対して1〜400重量部を加えることも記載されている。特許文献1に記載の即席天ぷら用加工食品は、ミックス粉を水溶きしたバッター液を用いずに、具材の水分を利用してミックス粉を具材表面に直接付着させて製造される。
特開2000−316511号公報
特許文献1に記載の即席天ぷら用加工食品を電子レンジ等で加熱調理して得られた天ぷらは、衣の外観が所謂花が咲いたような見栄えの良いものとはならず、外観的に劣るものであった。油ちょう以外の加熱調理法によって外観及び食感が良好な天ぷらが得られる技術は未だ提供されていない。
本発明の課題は、油ちょう以外の加熱調理法によって外観及び食感が良好な天ぷらが得られるノンフライ調理天ぷら用バッター液及びそれを用いたノンフライ調理用天ぷら食品を提供することである。
本発明は、バッターミックス100質量部に対し水120〜190質量部を含有し、該バッターミックスが油脂加工澱粉50〜90質量%及び加工澱粉10〜50質量%を含有するノンフライ調理天ぷら用バッター液を提供するものである。
また本発明は、原料種に、前記バッター液及び揚げ玉を付着させてなるノンフライ調理用天ぷら食品を提供するものである。
本発明によれば、油ちょう以外の加熱調理法、例えば電子レンジ、コンベクションオーブン等の加熱調理機器を用いた加熱により、外観及び食感が良好な天ぷらが得られる。本発明を用いて得られた天ぷらは、ノンフライ調理品でありながら、所謂花が咲いたような見栄えの良い外観の衣を有し、且つ油っぽさが低減されていてサクサクとした歯触りがあり食感に優れる。
図1は、実施例4のバッター液を用いて得られた天ぷら(ノンフライ調理品)の写真である。
先ず、本発明のノンフライ調理天ぷら用バッター液(以下、単に、バッター液ともいう)について説明する。本発明のバッター液は、油ちょうすることなく加熱調理するだけで天ぷらとなる、ノンフライ調理用天ぷら食品を得るのに用いられるもので、バッターミックスと水との混合物(バッターミックスを水溶きしたもの)である。以下、本発明に係るバッターミックスについて説明する。
本発明に係るバッターミックスは、油脂加工澱粉及び加工澱粉を必須成分として含有する。本発明に係るバッターミックスは、水と混合してバッター液にして用いるもので、水と混合せずに直接原料種に振り掛ける等しても、外観的に天ぷら様の衣にはならない。
本発明に係るバッターミックスで用いる油脂加工澱粉は、原料澱粉100質量部に対して食用油脂0.01〜30質量部を添加・混合し、その混合物を乾燥したものである。必要に応じて、混合物の乾燥の前後で、該混合物に加熱処理を行っても良い。原料澱粉の種類は、特に制限されるものではなく、例えば、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、米澱粉等の未加工澱粉、及びこれらにα化、エーテル化、エステル化、架橋、酸化等の処理を施した加工澱粉が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、原料澱粉と混合する食用油脂の種類も特に制限されるものではなく、例えば、大豆油、菜種油、綿実油、紅花油、ヒマワリ油、米油、コーン油、パーム油、エゴマ油、牛脂、豚脂が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、食用油脂の一部又は全部の代替品として、油分を多く含む穀粉、例えば脱脂していない大豆粉等を用いても良い。
本発明に係るバッターミックスで用いる加工澱粉は、原料澱粉(未加工澱粉)に化学的な修飾を加えたものであり、前記油脂加工澱粉以外で食用に用い得るものが利用でき、例えば、リン酸化澱粉、リン酸架橋澱粉、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸化架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、酢酸澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、ヒドロキシプロピルリン酸架橋澱粉、リン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの加工澱粉の中でも、具材である原料種との結着性及びマイクロ波調理後の衣品質の観点から、リン酸化澱粉、リン酸架橋澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、ヒドロキシプロピルリン酸架橋澱粉が特に好ましい。
本発明に係るバッターミックスにおいて、油脂加工澱粉の含有量は、該バッターミックスの全質量中、50〜90質量%、好ましくは60〜80質量%、さらに好ましくは65〜75質量%であり、加工澱粉の含有量は、該バッターミックスの全質量中、10〜50質量%、好ましくは20〜40質量%、さらに好ましくは25〜35質量%である。油脂加工澱粉及び加工澱粉の含有量が前記範囲外であると、衣が硬くなりすぎるかねっとりとした食感になり、またバッター液の原料種への結着性が低下する。
本発明に係るバッターミックスには、前記の油脂加工澱粉及び加工澱粉の他に、この種のバッターミックスに従来用いられている原材料や添加物、例えば、穀粉類、大豆蛋白、小麦蛋白、卵粉末、食物繊維、増粘剤、膨張剤、乳化剤、食塩、糖類、甘味料、香辛料、調味料、ビタミン類、ミネラル類、色素、香料等を適宜含有させることができる。これら他の成分の含有量は、本発明に係るバッターミックスの必須成分(油脂加工澱粉と加工澱粉との混合物)100質量部に対して、好ましくは10質量部未満、さらに好ましくは5質量部未満である。
本発明のバッター液は、前記の本発明に係るバッターミックスに水を添加・混合して得られるもので、該バッターミックス100質量部に対し、水120〜190質量部、好ましくは140〜170質量部を含有する。水の含有量が前記範囲外であると、原料種に本発明のバッター液を付着させて天ぷら食品を製造する際に、バッター液が原料種に付着しすぎることに起因して、衣が硬くなりすぎる、ねっとりとした食感になる等の不都合が生じるか、逆にバッター液の原料種への付着量が足りないことに起因して、衣と原料種との結着性が低下するおそれがある。
本発明のバッター液は、ノンフライ調理用天ぷら食品を得るのに用いられる。本発明のバッター液を用いてノンフライ調理用天ぷら食品を得るには、原料種を本発明のバッター液中に投入したり、あるいは原料種に本発明のバッター液を噴霧したりする等して、原料種に本発明のバッター液を付着させれば良い。こうして得られたノンフライ調理用天ぷら食品は、油ちょうすることなく、電子レンジ等で加熱調理するだけで外観及び食感の良好な天ぷら(ノンフライ調理品)となる。
次に、本発明のノンフライ調理用天ぷら食品について説明する。本発明のノンフライ調理用天ぷら食品は、原料種に、前記の本発明のバッター液と、揚げ玉とを付着させてなる。原料種としては、天ぷらの具材として通常用いられるものを特に制限なく用いることができ、例えば、海老、イカ、キス、アナゴ等の魚介類、カボチャ、レンコン、サツマイモ、ゴボウ、ピーマン等の野菜類、肉類等が挙げられる。
揚げ玉としては、通常の天ぷら衣用のバッター液を油ちょうして得られるもの(通常の天かす)が利用できる。特に融点20℃以上の油脂を用いて製造された揚げ玉は、天ぷらのサクサクとした食感が向上するため、本発明で好ましく用いられる。揚げ玉の製造用油脂の融点は、好ましくは25℃〜65℃、さらに好ましくは30℃〜55℃である。ここでいう、油脂の融点は、基準油脂分析試験法(2.2.4.2−1996)に基づく上昇融点を意味する。
本発明のノンフライ調理用天ぷら食品の製造方法は、原料種にバッター液及び揚げ玉を付着させ得る方法であれば良く、例えば、1)原料種をバッター液中に投入する、あるいは原料種にバッター液を噴霧する等して、バッター液を表面に付着させた後、揚げ玉を付着させる方法、2)バッター液と揚げ玉とを予め混合しておき、その混合液を原料種に付着させる方法、等が挙げられる。バッター液、揚げ玉を付着させる前に、必要に応じて、原料種に下味付け等の前処理を施しても良い。天ぷららしい花の咲いたような外観を得るためには、揚げ玉の表面にバッター液があまり付着していないことが好ましく、斯かる観点からは前記1)の方法が好ましい。揚げ玉の付着量は、通常、原料種100質量部に対し、好ましくは10〜100質量部、さらに好ましくは20〜80質量部である。
本発明のノンフライ調理用天ぷら食品は、油ちょうすることなく、加熱調理するだけで天ぷら(ノンフライ調理品)となる。当該加熱処理は、油脂を用いずに行っても良く、原料種に応じて適宜少量の油脂を用いて行っても良い。加熱処理としては、例えば、オーブン加熱、グリル加熱、フライパン焼き、鉄板焼き、電子レンジ加熱(マイクロ波照射)、スチームオーブン加熱(蒸し焼き)等が挙げられる。これらの加熱処理の中でも、特に、電子レンジ加熱及びコンベクションオーブン加熱(熱風による加熱)は、外観及び食感の良好な天ぷらが得られるため、本発明で好ましく用いられる。コンベクションオーブンは、庫内で熱風を循環させるオーブンであり、例えば、フィリップス製ノンフライヤー(型番:HD9220)が挙げられる。
本発明のノンフライ調理用天ぷら食品を加熱調理して得られた天ぷらは、所謂花が咲いたような見栄えの良い外観の衣と良好な食感とを有するものであり、そのまま食しても良く、冷蔵・冷凍品等の保存品にして保存し、喫食時に再加熱処理して食しても良い。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により制限されるものではない。尚、実施例1及び7は参考例である。
〔実施例1〜7及び比較例1〜3〕
原料澱粉としてのリン酸架橋タピオカ澱粉(松谷化学製)99.98質量部に、サラダ油0.2質量部を添加し、均一になるまで混合し、乾燥させて油脂加工澱粉を製造した。こうして得られた油脂加工澱粉と、加工澱粉としてのリン酸架橋澱粉(松谷化学製)とを、下記表1のミックス組成となるように適宜混合して各バッターミックスを製造した。そして、得られた各バッターミックス100gに水150gを加え、よく攪拌して各バッター液を製造した。
〔実施例8〜13及び比較例4〜5〕
バッターミックスの組成を油脂加工澱粉70質量%及び加工澱粉30質量%に固定し、且つ該バッターミックス100gに対し加水量を下記表2に示すように適宜変更した以外は、前記〔実施例1〜7及び比較例1〜3〕と同様にして各バッター液を製造した。
<評価1>
前記の各実施例及び比較例のバッター液を用いて、下記<ノンフライ調理用天ぷら食品の製造例>に従ってノンフライ調理用天ぷら食品を製造し、該ノンフライ調理用天ぷら食品を用いて、下記<試験例1:電子レンジ加熱>又は<試験例2:コンベクションオーブン加熱>に従って天ぷら(ノンフライ調理品)を製造し、該天ぷらの外観及び食感を10名のパネラーに評価してもらった。その結果を10名のパネラーの平均点として下記表1及び表2に示す。尚、表の見易さの観点から、下記表1及び表2並びに後述する表3では、実施例4を重複記載している。
<ノンフライ調理用天ぷら食品の製造例>
海老(頭を除いて全長約13cm)の殻をむき、通常の天ぷらと同様に前処理をして原料種とした。サツマイモは皮付きのまま8mm厚のスライスに、カボチャは8mm厚のスライスに、ナスは皮付きのまま8mm厚のスライスに、ピーマンは縦半分にして種を取り、それぞれ原料種とした。別途、フライヤーに、揚げ玉製造用油脂としてパーム油(融点36℃)をはり、170℃に加熱した状態で、薄力小麦粉(日清製粉製)100質量部に水170質量部を加えて軽く攪拌したもの(揚げ玉製造用バッター液)を滴下し、やや狐色に揚がった時点で取り出し、揚げ玉を製造した。ステンレス製のバットを2枚用意し、そのうちの1枚には、評価対象のバッター液を充填し、他の1枚には別途製造した揚げ玉を十分量充填した。そして、各原料種を、バッター液に浸し、全体に付着させた後、揚げ玉が充填されたバットに移して全体に揚げ玉を付着させ、ノンフライ調理用天ぷら食品を製造した。揚げ玉の付着量は、原料種100質量部に対し、概ね30質量部程度であった。
<試験例1:電子レンジ加熱>
評価対象のノンフライ調理用天ぷら食品を、油ちょうすることなく、電子レンジで加熱調理して、ノンフライ調理品である天ぷらを得た。電子レンジの加熱調理においては、5種の原料種(海老、サツマイモ、カボチャ、ナス、ピーマン)それぞれについて、4尾又は4個を耐熱皿に載せて電子レンジで加熱調理した。電子レンジの加熱条件は次の通り。海老4尾あたり、出力500Wで1分40秒間加熱。サツマイモ4個あたり、出力500Wで3分間加熱。カボチャ4個あたり、出力500Wで3分間加熱。ナス4個あたり、出力500Wで1分40秒間加熱。ピーマン4個あたり、出力500Wで2分30秒間加熱。
こうして得られた天ぷら(ノンフライ調理品)のうち、原料種としてサツマイモを用いたサツマイモ天ぷらを切り分け、その外観及び食感をそれぞれ10名のパネラーに下記評価基準により評価してもらった。
(外観の評価基準)
5点:衣が厚すぎず原料種が透けて見え、衣全体に花が咲いており、極めて良好。
4点:衣が厚すぎず原料種がやや透けて見え、衣に花が咲いており、良好。
3点:衣が厚くも薄くもなく、衣の一部に花が咲いており、やや良好。
2点:衣が厚いか又は薄く、衣の花咲きが少なく、やや不良。
1点:衣が厚すぎるか又は薄すぎ、衣の花咲きはあまり見られず、不良。
(食感の評価基準)
5点:油っぽさがほとんどなく、非常に軽くサクサクとソフトな崩壊感があり、非常に好ましい。
4点:油っぽさがあまりなく、軽くサクサクとソフトな崩壊感があり、良好。
3点:油っぽさがややあり、サクサク感がややあり、やや良好。
2点:油っぽくべたつきがあり、やや固いか又はやや粘りがあり、やや不良。
1点:非常に油っぽくべたつきがあり、固いか又は粘りがあって、不良。
<試験例2:コンベクションオーブン加熱>
電子レンジに代えてコンベクションオーブン(フィリップス製、ノンフライヤー、型番HD9220)を用いてノンフライ調理用天ぷら食品を加熱調理した以外は、前記<試験例1:電子レンジ加熱>と同様にしてサツマイモ天ぷら(ノンフライ調理品)を得、その外観及び食感を10名のパネラーに前記評価基準により評価してもらった。
表1から明らかなように、比較例1〜3は、バッター液中のバッターミックスにおいて油脂加工澱粉の含有量が特定範囲50〜90質量%から外れているか、又は加工澱粉の含有量が特定範囲10〜50質量%から外れているため、各実施例に比して、電子レンジ加熱及びコンベクションオーブン加熱の何れにおいても、天ぷらの外観及び食感に劣る結果となった。以上のことから、バッター液においてこれら各評価項目を向上するためには、油脂加工澱粉及び加工澱粉の含有量をそれぞれ前記特定範囲に調整することが有効であることがわかる。
また、最も評価の高かった実施例4のバッター液を用いて得られた天ぷらの写真を図1に示す。図1中、左上は海老天ぷら、その右隣はサツマイモ天ぷら、その右隣はナス天ぷら、左上の海老天ぷらの下はピーマン天ぷら、その右隣はカボチャ天ぷらであり、各天ぷら2尾又は2個ずつある。図1から明らかなように、各天ぷらにおいては、衣を通して内部の原料種がうっすらと透けて見え、且つ揚げ玉により花が咲いたような凸凹が形成されており、外観は良好であった。尚、図1に示す天ぷらの何れも十分に火が通っていた。
表2から明らかなように、比較例4〜5は、バッター液において水の対バッターミックス100質量部の含有量が特定範囲120〜190質量部から外れているため、各実施例に比して、電子レンジ加熱調理で得られた天ぷらの外観及び食感に劣る結果となった。以上のことから、バッター液においてこれら各評価項目を向上するためには、水の対バッターミックス100質量部の含有量を前記特定範囲に調整することが有効であることがわかる。
〔実施例14〜16及び参考例1〜2〕
バッターミックスの組成を油脂加工澱粉70質量%及び加工澱粉30質量%に固定した以外は、前記〔実施例1〜7及び比較例1〜3〕と同様にしてバッター液を製造した。そして、このバッター液を用い且つ揚げ玉製造用油脂を下記表3に示すように適宜変更した以外は、前記<ノンフライ調理用天ぷら食品の製造例>と同様にして各ノンフライ調理用天ぷら食品を製造した。
(評価2)
前記の各実施例及び参考例のノンフライ調理用天ぷら食品を用いて、前記<試験例1:電子レンジ加熱>に従ってサツマイモ天ぷら(ノンフライ調理品)を得、その外観及び食感を10名のパネラーに前記評価基準により評価してもらった。その結果を10名のパネラーの平均点として下記表3に示す。
表3から明らかなように、参考例1〜2は、バッター液自体は各実施例と同一であるものの、併用した揚げ玉が融点20℃未満の油脂を用いて製造されたものであるため、各実施例に比して、電子レンジ加熱調理で得られた天ぷらの外観及び食感に劣る結果となった。以上のことから、ノンフライ調理用天ぷら食品においてこれら各評価項目を向上するためには、バッター液と併用する揚げ玉として、融点20℃以上の油脂を用いて製造された揚げ玉を用いることが有効であることがわかる。

Claims (4)

  1. バッターミックス100質量部に対し水120〜190質量部を含有し、該バッターミックスが油脂加工澱粉6080質量%及び加工澱粉2040質量%を含有するノンフライ調理天ぷら用バッター液。
  2. 前記加工澱粉は、リン酸化澱粉、リン酸架橋澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉及びヒドロキシプロピルリン酸架橋澱粉からなる群から選択される1種以上である請求項1に記載のノンフライ調理天ぷら用バッター液。
  3. 原料種に、請求項1又は2に記載のバッター液及び揚げ玉を付着させてなるノンフライ調理用天ぷら食品。
  4. 前記揚げ玉が融点20℃以上の油脂を用いて製造されたものである請求項3に記載のノンフライ調理用天ぷら食品。
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