JP3827880B2 - 衣つきフライ食品およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業の属する技術分野】
本発明は、調製してから長時間経っても揚げ種のみずみずしさと衣のサクミを保つことのできる衣つきフライ済み食品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フライ食品は、熱した食用油脂を熱媒体として食品を加熱調理するもので、揚げ種に衣をつけずにそのまま油ちょうする「素揚げ」、揚げ種にバッターやブレッダーをつけて油ちょうする「衣揚げ」に大別される。何れも揚げることによって材料(「素揚げ」の場合は揚げ種そのもの、「衣揚げ」の場合は揚げ衣)の水分が失われ、その代わりに油が吸収され、油の味や香ばしさが加わることで風味が向上する。
衣揚げには天ぷら、フライ(パン粉などのブレッダーつけしたもの)、から揚げ、フリッターなどがある。これら衣揚げは、揚げ種そのものの固有の味わいと、それぞれの衣が示す特徴的な食感や風味とがあいまって、揚げ種だけでは味わえない独特な食感と風味がもたらされる。
フライ食品は揚げたてを食べるのが最もおいしく、衣揚げにおいては、揚げてから時間が経つにしたがって、衣と揚げ種共に本来の食感と風味が失われてしまう。多くの場合、揚げ種はジューシーで衣の表面はカラリと軽く揚がった状態が好ましいとされるが、時間が経つとフライ食品内部の水分が衣の表面に移行して、衣のカラリとした食感は失われてシナシナとした好ましくない食感になってしまう。
天ぷらは、水分がフライやから揚げに比べて多く(通常65%ぐらい)、油ちょう時の水と油との置換は主に衣で起こって、揚げ種は蒸し煮のような状態となり油の影響は直接的にあまり受けないとされる。天ぷらの衣は、特にサクサクあるいはカリカリとした歯脆い食感(サクミ)が好まれるが、天ぷらの内部と衣の縁辺部との水分差が大きいので、揚げたてから時間が経つと内部からの水分の移行によって、衣のサクミが失われて天ぷら特有の品質が著しく低下する。
【0003】
近年、台所の油汚れを気にしたり、使った油の後始末の面倒さから、家庭でフライ調理することを敬遠する傾向がある。また、業務用においても作業の手軽さや効率の面から、簡便なフライ済み食品が求められている。
こうした需要に応えて、様々な衣つきフライ済み食品が冷凍あるいは冷蔵の状態で流通されている。こうした衣つきフライ済み食品は、そのまま供されたり、あるいはオーブンや電子レンジを用いて簡単な調理を加えて食に供される。このような衣つきフライ済み食品においては、いかに揚げたて同然に、揚げ種の持つ新鮮さ、ジューシーさと旨味、衣の香ばしい風味とサクミが保たれているか、あるいは再現できるかが重要なポイントである。
しかし、従来の冷凍あるいは冷蔵の衣つきフライ済み食品においては、保存中に揚げ種の水分が衣に次第に移行するので、揚げ種のみずみずしさや衣のサクミが消失することを完全に防ぐのは困難である。例えば−80℃といった超低温で冷凍保存すればかなりの期間にわたって品質を保つことができる。しかし、流通や家庭等における保存の実状は−10℃前後と考えるのが現実的であり、この様な温度条件では保存中の品質低下は避けられない。
また、衣つきフライ済み食品を手軽に解凍および/または加温する手段としては電子レンジの利用が考えられる。しかし、マイクロウエーブの特性から通常は水分の多い食品の内部から加熱されるので、衣つきフライ済み食品においては揚げ種から衣に水分が移行して、揚げ種のみずみずしさと衣のサクミが損なわれ易い。
【0004】
以上の様な背景を受けて、衣つきフライ済み食品について様々な技術が考案されている。中でも、調製してから時間が経っても揚げ種のみずみずしさと衣のサクミを保つことを課題に、衣のバッターの配合、油ちょうの際の温度や油の種類、衣のつけ方などの観点からの考案が多い。
とりわけ、特に水分移行を防ぐことを主眼に、複数層の衣を形成させて解決を図ろうとする方法がある。以下に公知技術の概要をまとめる。
(1)油ちょうした揚げ玉や衣を付着させたりバッターに混ぜ込んでサクミを強調したフライ食品を調製して冷凍する方法(特開昭49−117637、特開昭49−133546、特開平9−275942)。前の2つは、揚げ種とバッターが生で、油ちょうして喫食するためのものである。後者は、複数層の衣からなる多層構造をとっているが、中心の揚げ種であるエビの風味を保つことが目的である。
(2)揚げ種に衣を二度つけしたものを蒸して凝固させて冷凍する方法(特開昭53−24042)。これは冷凍天ぷら用の素材であって、油ちょうせずにはフライ食品として喫食することはできない。
(3)揚げ種に泡立てた卵白を含む一次バッターをつけ、その外側に二次バッターをつけて油ちょうして冷凍する方法(特開昭59−59181)。この方法は、泡立てた卵白を使う点が特徴的であり、再油ちょうして喫食することを前提としている。
(4)性質の異なるバッターとブレッダーとを組み合せて3層以上の多層構造として油ちょうしたものを冷凍する方法(特開昭62−228242、特開平2−16937、特開平7−255402、特開平8−19375)。これらは何れも電子レンジ加熱によって揚げたてのカリッとした食感を保つことを目的としている。しかし、衣が3層以上のバッターおよびブレッダーで形成され、最外周の層にパン粉を用いるフライ様食品が対象であり、手間のかかる複雑な構造の割には対象が限定される。
【0005】
(5)パン粉、クラッカー片、コーンフレークなどの粒状物を付着させて油ちょうしてサクミを強調する方法(特開平3−39053)。この方法は、フライ食品の衣のサクミを強調することが目的であり、冷凍などの長期保存を前提としていない。
(6)揚げ種にバッターをつけて油ちょう後、温水処理により油抜きしてからバッター液でコーティングして冷凍する方法(特開平10−257860)。この方法は、温水処理による脱油という特殊な工程が必要であり、喫食する際には再油ちょうなどにより加熱調理が必要である。
(7)揚げ種に直に接する最内層のバッターに、アルカリ剤を加えて組織を強化して、かつ、油脂を加えて水分を通し難くすることによって最外層の衣のサクミを維持する方法(特開平10−309171)。この方法は、最内層のバッターにアルカリ剤と油脂とを加えるという特殊な配合を要件としている。
(8)揚げ種を被膜で覆う、さらにはその被膜を衣で覆うことによって、揚げ種から衣材に水分が移行するのを防いで、油で揚げた後に衣本来のパリッとした食感を良好に保つ方法(特開平5−292910)。この方法は、揚げ種と被膜との間に空気層を介在させることを要件としている。
これらの公知技術は、揚げ衣を複数層形成させる多層構造のフライ食品という点で共通するが、バッターの配合や調製、あるいは多層構造を形成させるのに手間がかかったり、風味や食感が一般的に揚げたてを喫食するフライ食品とは異なるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、調製してから長時間経っても、とりわけ冷蔵や冷凍で保存しても、さらには冷蔵や冷凍で保存してからマイクロウエーブ加熱しても、揚げたての食感と風味が味わえる衣つきフライ済み食品、およびその製造方法の提供を目的とする。特に多層構造の衣揚げを対象に、極力単純な構造でさらに手間のかからない製造方法で、しかも風味や食感が揚げたて直後のフライ食品と比べて遜色のない衣つきフライ済み食品を得ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
衣揚げのサクミは、衣の水分含量が低いことが重要である。一方で衣揚げ全体の味わいには、揚げ種のジューシーなみずみずしさも重要である。衣揚げは長時間経つと、さらには冷蔵や冷凍で保存すると、次第に衣のサクミと揚げ種のみずみずしさが失われてしまう。これは、水分を多く含む揚げ種からは離水が起こり、外側の衣に移行して衣の水分が高くなることによると考えられる。
そこで、揚げ衣のサクミをいかに保持するかに着目した。
先ず、揚げ衣となるバッターやブレッダーの配合を工夫することによって、水分移行が防げないか種々検討したが、満足できる水分移行の防止効果は得られなかった。
次いで、衣揚げの水分を極力減らすことを検討した。いわゆるカップうどんやそば等の即席麺の具として使用されている乾燥天ぷらは、天ぷら全体の水分が除去されており常温でも数ヶ月以上サクサクした食感が維持できる。しかし、乾燥天ぷらは衣のサクミはあるものの、揚げ種も乾燥しているために揚げ種本来のジューシーな食感と旨味は失われて、揚げたての天ぷらとは異質なものとなる。揚げたての衣揚げを再現するには、衣のサクミばかりでなく、揚げ種のみずみずしさを損なわないことも重要である。
【0008】
さらに、揚げ衣を多層構造とすることで、内部の水分含量の高い揚げ種から外部の水分含量の低い衣への水分移行を防ぐ機能を持たせることを検討した。前記の従来技術(1)〜(8)でも述べた通り、従来技術では、衣のバッターの配合や調製、あるいは衣を多層構造とするのに手間がかかったり、得られる衣つきフライ済み食品は通常揚げたてを喫食している衣揚げとは異なる風味と食感となってしまう。
そこで、本発明者らは、極力単純な構造でさらに手間のかからない製造方法で、より風味や食感が揚げたて直後の衣揚げに限りなく近い多層構造の衣を持つフライ済み食品を調製することを目指して鋭意検討を重ねた。その結果、シート状食品素材を介して、揚げ種を内包する保水性を持たせた衣と、サクミを持たせた衣とを一体となして配置することによって、目的を達成できることを見いだし、本発明を完成させた。
【0009】
本発明は、揚げ種のみずみずしさを保持する機能をもった衣で包まれた揚げ種が、サクミを持たせた衣と、シート状食品素材を介して一体となっているフライ済み食品である。上記のシート状食品素材は、水分移行を遅らせる機能を持つシート状にした食品素材で、例えば、麺帯や、ゲル状の食品素材を薄く切り出したものである。したがって本発明は、揚げ種のみずみずしさを保持する機能をもった衣で包まれた揚げ種が、サクミを持たせた衣と、水分移行を遅らせる機能を持つシート状食品素材を介して一体となっているフライ済み食品である。上記の水分移行を遅らせる機能が上記の素材に油脂を練り込むか、油ちょうして乾燥することにより付与されたものであり、したがって、本発明は、揚げ種のみずみずしさを保持する機能をもった衣で包まれた揚げ種が、サクミを持たせた衣と、油脂を練り込むか、油ちょうして乾燥することにより水分移行を遅らせる機能を付与されたシート状食品素材を介して一体となっているフライ済み食品である。
本発明のフライ済み食品は、好ましくは冷凍品である。本発明のフライ済み食品およびその冷凍品は、好ましくはマイクロウエーブ加熱対応品である。
【0010】
また、本発明は、上記のいずれかのフライ済み食品を製造する方法であって、揚げ種のみずみずしさを保持する機能をもった衣を形成するバッターで包まれた揚げ種と、サクミを持たせた衣とが、シート状食品素材を介して一体とする工程を有することを特徴とする方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
シート状食品素材とは、食品として使用される材料を使用して作られるものであればなんでも良い。例えば、麺帯やゲル状の食品素材を薄く切り出したもの、それらが油ちょうされたものか油脂を含むものであれば、作業性も良く更に効率的に目的を達成する事ができる。機能として、防水性が高いか、逆に吸水しても離水しない水分の保持力が高いものであればよい。
具体的には、市販されている餃子の皮、ワンタンの皮、シュウマイの皮、春巻きの皮、ライスペーパー、菓子だね、大豆蛋白、プルラン、ツェイン等のシートがあげられる。また、小麦粉などの穀粉、澱粉、加工澱粉、多糖類、蛋白、油脂、食塩、膨張剤などを組み合わせて、より効果の高いシート状食品素材を作り使用する事もできる。
シート状食品素材とは薄板状で加熱した後に食べられる状態になり、本発明の衣つきフライ済み食品の食感を損なわなければ種類は問わない。厚さは、5mm以下、好ましくは1mm以下で平面状であるものがフライ食品の食感を損なわないという観点から望ましい。形状は特に問わないが、シートがフライ類からはみ出す事を避けたい場合はフライする具材(揚げ種)と同じ形状、例えば、かき揚げ天ぷらであればかき揚げの具材と同じ直径の円形シートを使用する。また、具材を包み込む、あるいは具材に包み込まれるような形状にしておいても目的が達成される。さらに、一枚のシート状食品素材に切り込みを入れたり、穴を空けて使用することもできる。あるいは、複数のシート状食品素材を組み合わせて使用することもできる。
シート状食品素材は油脂を含有したものを使用するとシート状食品素材の片面から反対側への水分の移行を阻止でき効果的である。また、保水性の高い加工澱粉、多糖類、蛋白等を含有したものを用いれば水分の保持力が高まり効果的である。さらに、シート状食品素材を食用油でフライすることによりシート状食品素材中の水分が油に置換して防水性能が上がる。また、フライすることにより、シート状食品の組織が多くの空洞を持つポーラスな構造となり防水および/または吸水性能が上がる。
【0012】
シート状の食品素材の一方に水分が多い揚げ種を内包する保水性を持たせた衣(衣A)を配置する。
本発明の衣つきフライ済み食品において、揚げ種として使用する具材は、通常の衣揚げに使われる食材なら何でもよい。例えば、天ぷらであれば、エビ、イカ、ホタテ、キス、ハゼ、アジ、アナゴといった魚介類、ニンジン、玉ねぎ、ナス、インゲン、サツマイモ、カボチャ、ジャガイモ、ゴボウ、アスパラガス、シイタケ、マイタケ、エノキといった野菜類やキノコ類、さらには肉類や練り製品などがあげられる。また、最外層にパン粉などのブレッダーをまぶすフライものであれば、上記の具材のほかに、トンカツ、メンチカツ、すりつぶしたジャガイモなどを主材とするコロッケ、クリームコロッケなどの具材があげられる。
この具材を必要に応じて小麦粉などで打ち粉し、バッターをつけてフライし揚げ種を内包した衣Aをつくる。揚げ種を内包させるバッターは、どのような類いのものでも良いが、加工澱粉、蛋白等を含有し保水性の高い状態にしておくと水分の多い揚げ種からの水を保持でき、より効果的である。
衣Aの配置方法はシート状食品素材と衣Aが一体化していれば良い。一体化させる方法は特に限定しないが、シート状食品素材の上に具材を含むバッターを載せて加熱した油中に入れて油ちょうして結着する。加熱した油中に入れたシート状食品素材に具材を含むバッターを載せて油ちょうして結着させる。具材を含むバッターを食用油で油ちょうした衣Aを、濃厚な糖液、多糖類、澱粉水溶液等でシート状食品素材に結着する事もできる。
【0013】
シート状食品素材を介して衣Aの反対側にはサクミを持たせた衣(衣B)を配置する。衣Bはバッターを油ちょうすることによって作られる。衣Bのバッターは、小麦粉、穀粉、澱粉、加工澱粉、植物性蛋白、膨張剤、卵、粉末油脂、乳化剤、食塩、糖類等を含有し、サクサクしたクリスピーな衣を形成するものを使用する。また、乾燥青海苔、乾燥野菜、干しエビ、揚げ玉など水分の少ないあるいは水分を簡単に減らせる具材をバッター中に添加する事で食味や見栄えに変化を与える事も場合によっては可能である。
衣Bは適度な揚げ色になるような条件でできるだけ水分が少なくなるように十分にフライしておくと、冷蔵や冷凍での保存中、さらにはマイクロウエーブ加熱の際に、水分の多い揚げ種を含む衣Aの水分による影響を最小限に抑える事ができより効果的に目的を達成できる。
衣Bの配置方法はシート状食品素材と衣Bとが一体化していれば良い。一体化させる方法は特に限定しないが、シート状食品素材に衣B用のバッターをつけて加熱した油中に入れて油ちょうして結着する。加熱した油中に入れたシート状食品素材に衣B用のバッターを載せて油ちょうして結着させる。衣B用のバッターを食用油で油ちょうした衣Bを、濃厚な糖液、多糖類、澱粉水溶液等でシート状食品素材に結着する事もできる。
【0014】
衣A、シート状食品素材、衣Bを一体化させる順番はいずれでも良い。具体的には、シート状食品素材と衣Bを結着させたものに、揚げ種を含む衣A用バッターを載せて再度フライ油中で油ちょうする方法、揚げ種を含む衣A用バッターとシート状食品素材を油ちょうして結合させたもの反対側に衣B用バッターを付着させ油ちょうするなどの方法があげられる。
【0015】
本発明の衣つきフライ済み食品は、直ちに喫食できる状態であり、調製してから長時間経っても揚げ種のみずみずしさと衣のサクミを保つことができる。さらに、冷蔵や冷凍で保存して自然解凍してから喫食しても、あるいは冷蔵や冷凍で保存してからマイクロウエーブ加熱して喫食しても、揚げたてと同等の食感と風味が維持されているという点において、従来技術とは大きく異なる。
特に、本発明の衣つきフライ食品は、衣揚げの衣のサクミにとっては最も過酷な加熱法と言えるマイクロウエーブ加熱によって温めても、揚げ衣のサクミを保持できるという点で優れている。
保水性を持たせた衣(衣A)により、油ちょうならびにその後の保存による揚げ種の水分減少は低く抑えられる。一方、サクミを持たせた衣(衣B)により、フライ食品として好ましいサクサクした食感が付与される。さらに、これら性質の異なる二つの衣の間に挟まれるシート状食品素材には、保水性を持たせた衣(衣A)からサクミを持たせた衣(衣B)に水分が移行するのを防ぐ機能を持たせる。
さらに、サクミが好まれるフライ食品は、水分の多い揚げ種を含むジューシーな食感の部分とサクサクした衣が一つの食品の中にあることがおいしいとされているが、本発明者らは、一般的なエビの天ぷらや、コロッケのように表面全体が、サクサクしている必要はなく、本発明の例のように片側あるいは局所的にサクサクした部分があればよいことを発見した。すなわち、口に入れて咀嚼すれば、ジューシーな揚げ種の食感とサクサクした衣の両方をミックスして味わうことができるので、従来のフライ食品と遜色のないフライ済み食品が得られるだけでなく、従来よりもさらに美味しい状態で食べられる。
【0016】
【実施例】
本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
【0017】
実施例1
本発明を適用し、かき揚げを製造し、評価した。
シート状食品素材は、市販の「シュウマイの皮」を直径5cmの円形の型で抜き、160℃の食用油中で3分間変形しないよう押さえながらフライした物を使用した。このシート状食品素材に冷水で溶いた表2に示す配合の衣B用のバッターをシート状食品素材の片面に付着させた。これを、160℃の食用油で3分間フライし片面に衣Bを結着させたシート状食品素材を作成した。次に、冷水で溶いた表1に示す配合の衣A用バッター30gと、表3に示す配合の具材70gを混合し、これを上記で作成したシート状食品素材の衣Bが付着している反対の面に15g載せ、140℃の食用油で4分間フライした。油切り後、設定温度−35℃、風速5m/秒の凍結庫で急速凍結し、−10℃及び−18℃の冷凍保管庫で保存した。
【0018】
【表1】
Figure 0003827880
【0019】
【表2】
Figure 0003827880
【0020】
【表3】
Figure 0003827880
【0021】
実施例2
実施例1と同様にかき揚げを調製した。
ただし、シート状食品素材には「シュウマイの皮」をフライしたものの代わりに、粉末状の大豆蛋白に水を加えよく練り合わせ、直径6cmの筒状のケーシングに入れた後に95℃30分間湯中で加熱して、ゲル状になったものを約1mmの円形シート状に切出し160℃の食用油中で2分間フライしたものを使用した。
【0022】
実施例3
(具材に包み込まれるような形状)
円筒状もしくはストロー状に加工したシート状食品素材の内側に表2の配合の衣B用バッターを付着させ、160℃のフライ油中で3分間フライした。このフライ食品10gと表1の配合の衣A用バッター30gに表3の配合の揚げ種70gを混合し、20gずつ140℃の食用油中で4分間、成形、フライした。油切り後、設定温度−35℃、風速5m/秒の凍結庫で急速凍結し、−10℃及び−18℃の冷凍保管庫で保存した。
【0023】
比較例1
(一般的なかき揚げの場合)
天ぷら粉〔昭和産業(株)製「昭和天ぷら粉」〕100gを140gの冷水で溶きバッターを作った。表3の配合の揚げ種を混合して具材の重量に対して10%の薄力粉(昭和産業製「フレンド」)を打ち粉としてまぶし具材の原料とした。揚げ種17.5gとバッター7.5gを混合し、160℃の食用油に中に入れた直径6cmの円筒の型中に投入、成形し3分間フライした。油切り後、設定温度−35℃、風速5m/秒の凍結庫で急速凍結し、−10℃及び−18℃の冷凍保管庫で保存した。
【0024】
比較例2
(乾燥天ぷら:全体の水分を完全になくした場合)
比較例1と同様に製造したかき揚げを冷凍する前に、送風乾燥機で105℃、3時間乾燥させて水分を減少させ、乾燥天ぷらとした。設定温度−35℃、風速5m/秒の凍結庫で急速凍結し、−10℃及び−18℃の冷凍保管庫で保存した。
【0025】
比較例3
〔衣B(サクサク衣)が無い場合〕
実施例1同様にシート状食品素材と結着した揚げ種を含む衣Aを作成し、衣Bを付着する工程を省き、油切り後、設定温度−35℃、風速5m/秒の凍結庫で急速凍結し、−10℃及び−18℃の冷凍保管庫で保存した。
【0026】
比較例4
(シート状食品素材が無い場合)
表1の配合の衣A用バッター30gに表3の配合の具材70gを混合し、15gずつ140℃の食用油中で4分間、成形、フライした。油切り後、表2の配合の衣B用バッターを上記で作成した揚げ種を含む衣Aの片面に約4g付着させ、160℃の食用油中で3分間フライした。油切り後、設定温度−35℃、風速5m/秒の凍結庫で急速凍結し、−10℃及び−18℃の冷凍保管庫で保存した。
【0027】
比較例5
(衣Bとシート状食品素材が無い場合)
表1の配合の衣A用バッター30gに表3の配合の具材70gを混合し、15gずつ140℃の食用油中で4分間、成形、フライした。油切り後、設定温度−35℃、風速5m/秒の凍結庫で急速凍結し、−10℃及び−18℃の冷凍保管庫で保存した。
【0028】
評価方法1
実施例1〜3、比較例1〜5での試作品を、−10℃の冷凍保管庫では、2日間、5日間、10日間、−18℃の冷凍保管庫では、3ヶ月間は保存した後に、家庭用電子レンジ(出力500W)で、具材が多い部分の品温が60℃以上になるように解凍加熱した。実際の2個当たりの加熱時間は実施例1、2,3及び比較例2、5は30秒、比較例1、3、4は40秒であった。これらの試作品を専門パネラー10名により、試食評価した。評価は、衣のサクサク感、具材のジューシー感、外観の3項目について行った。なお、評価にあたり比較例1の揚げ直後の物を基準品とし、揚げ直後と同等以上の物を5点、差異が見られるものの良好な物を4点、明らかに差異があるが天ぷらとして十分価値があると認められる物を3点、差異が大きく天ぷらとして許容出来ない物を2点、食品とは認められないほど劣化しているものを1点として評点をつけた。10人のパネラーの得点を平均し小数点以下は四捨五入し表4、表5に示した。
【0029】
【表4】
Figure 0003827880
【0030】
【表5】
Figure 0003827880
【0031】
表4、5に示すように実施例1〜3では、比較例1,3,4,5と比べ、明らかに冷凍保存性が高まっており、外観、衣のサクサク感、具材のジューシー感が良好であることが確認された。また、比較例2の場合、冷凍保存性は高いが具材のジューシー感は皆無であり、この点で実施例1〜3が優れていた。また、実施例1〜3は−10℃での保存性が高く、悪条件での流通においても良好な商品を提供できることが確認された。
【0032】
実施例4
(エビ天)
殻を剥いて薄力粉を薄くまぶした尾付きのブラックタイガーエビに、表1に示した衣A用バッターを付着させた。その周りにシート状食品素材(餃子の皮)を巻き付け、160℃の食用油中で1分間フライした。油切り後、表2に示した衣B用バッターを付着させ180℃の食用油中でフライしてエビ天ぷらを調製した。油切り後、設定温度−35℃、風速5m/秒の凍結庫で急速凍結し、−10℃及び−18℃の冷凍保管庫で保存した。
【0033】
比較例6
(シートが無い場合)
実施例4と同様にエビ天ぷらを調製した。但し、シート状食品素材(餃子の皮)を巻き付けする工程は省略した。
【0034】
比較例7
(一般的なエビ天ぷら)
殻を剥いて薄力粉を薄くまぶした尾付きのブラックタイガーエビを、天ぷら粉〔昭和産業(株)製「昭和天ぷら粉」〕100gを160gの冷水で溶き調製した衣液を付着させ、175℃の食用油中で2分間フライしてエビ天ぷらを得た。油切り後、設定温度−35℃、風速5m/秒の凍結庫で急速凍結し、−10℃及び−18℃の冷凍保管庫で保存した。
【0035】
評価方法2
実施例4、比較例6、7での試作品を、−18℃の冷凍保管庫で3ヶ月間保存した後に、家庭用電子レンジ(出力500W)で、具材が多い部分の品温が60℃以上になるように解凍加熱した。評価方法1と同様の方法で試食評価した。比較例7の揚げ直後の物を基準品とし、評価結果を表6に示した。
《評価結果》
実施例1は試食時に揚げたての食感と遜色無い評価であったのに対し、比較例6ではサクサク感、具のジューシー感の低下が認められ、比較例7ではサクサク感がまったくなくなり、シナシナになり、外観もしなっとした状態であった。
【0036】
【表6】
Figure 0003827880
【0037】
実施例5
(イカ天ぷら)
中力小麦粉80部、澱粉10部、粉末油脂10部に水35部加え、ミキサーでそぼろ状に撹拌混合したものを約0.5mmに麺棒で圧延、カットし2×10cmの大きさのシート状食品素材を作成した。
2×10cmにカットしたイカの切り身(筋切りをした物)に薄力粉をまぶし表1の衣A用バッターを付着させ、イカの片面に作成したシート状食品素材をバッターの粘着性を利用して貼り付けた。シート状食品素材のバッターが付着していない反対面に表2の衣B用バッターを付着させた。これを175℃の食用油中で3分間油ちょうして、油切り後、設定温度−35℃、風速5m/秒の凍結庫で急速凍結し、−10℃および−18℃の冷凍保管庫で保存した。
評価方法1と同様の評価を行い、結果を表8,9に示した。
【0038】
比較例8
(イカ天ぷら)
2×10cmにカットしたイカの切り身(筋切りをした物)に薄力粉をまぶし表1の衣B用バッターを付着させ、175℃の食用油中で3分間油ちょうし、油切り後、設定温度−35℃、風速5m/秒の凍結庫で急速凍結し、−10℃および−18℃の冷凍保管庫で保存した。
評価方法1と同様の評価を行い、結果を表8、9に示した。
【0039】
実施例6
(トンカツ)
豚ロース肉を約40gにカットしたものに、表1のフライ食品A用バッターを付着させ、175℃の食用油中で1分間油ちょうして衣Aを形成させた。実施例5と同様に作成したシート状食品素材を衣Aの下面と同じ大きさにカットした衣Aの下面に貼り付け、全体に表7に示したフライ衣B用バッターを付着させ、さらに4メッシュのドライパン粉を付着させ、175℃の食用油中で3分間油ちょうした。油切り後、設定温度−35℃、風速5m/秒の凍結庫で急速凍結して、−10℃および−18℃の冷凍保管庫で保存した。
評価方法1と同様の評価を行い、結果を表8、9に示した。
【0040】
【表7】
Figure 0003827880
【0041】
比較例9(トンカツ)
豚ロース肉を約40gにカットしたものに、表7の衣B用バッターを付着させ、さらに4メッシュのドライパン粉を付着させ、175℃の食用油中で3分間油ちょうした。油切り後、設定温度−35℃、風速5m/秒の凍結庫で急速凍結し、−10℃および−18℃の冷凍保管庫で保存した。
評価方法1と同様の評価を行い表8、9に示した。
【0042】
【表8】
Figure 0003827880
【0043】
【表9】
Figure 0003827880
【0044】
実施例7、8および9、ならびに比較例10、11および12
冷凍保存してから、チルド流通を想定した条件で評価した。
実施例1および比較例1(かき揚げ)、実施例5および比較例8(イカ天ぷら)、実施例6および比較例9(トンカツ)で得られた冷凍品を−18℃で1ケ月間保存してから、4℃の冷蔵庫で自然解凍させながら2日間冷蔵保存した。
対応する試験例は、それぞれ実施例7、8および9、ならびに比較例10、11および12とした。評価方法1もしくは評価方法3と同様の点数評価を行って、結果を表10に示した。
【0045】
【表10】
Figure 0003827880
【0046】
表10に示すように、本発明の方法で製造して冷凍保存した衣つきフライ食品(かき揚げ、イカ天ぷら、トンカツ)は、通常の衣つきフライ食品に比べて明らかに、冷凍保存後チルド保存における保存性が高まっており、外観、サクサク感、揚げ種のジューシー感が良好で美味しく食べられることが分かった。
【0047】
【発明の効果】
口に入れて咀嚼すれば、ジューシーな揚げ種の食感とサクサクした衣の両方をミックスして味わうことができるフライ済み食品を提供することができる。揚げ種のみずみずしさと衣のサクミが長時間保たれるフライ済み食品を提供することができる。特に冷蔵や冷凍で保存しても、さらには冷蔵や冷凍で保存してからマイクロウエーブ加熱しても、揚げ種はジューシーで衣の表面はカラリと軽く揚がった揚げたての食感と風味が保たれる衣つきフライ済み食品を提供することができる。
風味や食感が揚げたて直後のフライ食品と比べて遜色のない衣つきフライ済み食品の極力手間のかからない製造方法を提供することができる。

Claims (5)

  1. バッターに加工澱粉または蛋白を含有させ、該バッターをつけて油ちょうしてなる保水性を高めた衣で包まれた揚げ種が、バッターをつけてフライしてなるサクミを持たせた衣と、油ちょうしたシート状食品素材を介して一体となっており、前記油ちょうしたシート状食品素材は、餃子の皮、ワンタンの皮、シュウマイの皮、春巻きの皮、ライスペーパー、菓子だねのシート、大豆蛋白のシート、プルランのシートおよびツェインのシートからなる群から選ばれるシート状食品素材を油ちょうしてなる防水性または水分保持力の高いシート状食品素材を用いることを特徴とするフライ済み食品。
  2. 前記油ちょうしたシート状食品素材は、ポーラスな構造であることを特徴とする請求項のフライ済み食品。
  3. 冷凍品である請求項1または2のフライ済み食品。
  4. マイクロウエーブ加熱対応品である請求項1ないしのいずれかのフライ済み食品。
  5. 請求項1ないしのいずれかのフライ済み食品を製造する方法であって、バッターに加工澱粉または蛋白を含有させたバッターの衣で包まれた揚げ種と、油ちょうするとサクミを持たせた衣に揚がるバッターとを、餃子の皮、ワンタンの皮、シュウマイの皮、春巻きの皮、ライスペーパー、菓子だねのシート、大豆蛋白のシート、プルランのシートおよびツェインのシートからなる群から選ばれるシート状食品素材を介して一体とした状態で油ちょうする工程を有することを特徴とする方法。
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