JP2000215872A - 電池用セパレ―タおよびこれを用いた電池 - Google Patents
電池用セパレ―タおよびこれを用いた電池Info
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Abstract
ケル−カドミウム電池、ニッケル−亜鉛電池、ニッケル
−水素電池等のアルカリ蓄電池用に好適な電池用セパレ
ータおよび電池特性に優れた電池を提供することを目的
とする。 【解決手段】 少なくとも1種類が、1成分をエチレン
−ビニルアルコール共重合体あるいは高密度ポリエチレ
ンとする複合繊維であるポリオレフィン系繊維を構成繊
維とする繊維ウェブを作製し、高圧水流処理により構成
繊維同士を絡合させた後、イオン交換性粒子を水溶液中
に分散させて混合した粒子混合溶液を散布し、乾熱、あ
るいは湿熱を利用して、構成繊維の繊維表面の少なくと
も一部の樹脂成分によってイオン交換性粒子を固着させ
て、電池用セパレータを得る。
Description
ウム電池、ニッケル−亜鉛電池、ニッケル−水素電池等
のアルカリ蓄電池用に好適な電池用セパレータおよびこ
れを用いた電池に関するものである。
してナイロンやポリプロピレン繊維からなる不織布が使
用されているが、ナイロン繊維からなる不織布は耐アル
カリ性に劣ることから、ポリプロピレン等のポリオレフ
ィン系繊維からなる不織布が好ましく使用されている。
しかしながら、ポリオレフィン系繊維からなる不織布は
疎水性であり、電池セパレータに用いたときの濡れ性に
劣るため、ポリオレフィン系繊維からなる不織布を親水
化処理する方法が検討されている。親水化処理方法とし
ては、スルホン化処理、フッ素化処理、ビニルモノマー
のグラフト重合処理、あるいはコロナ放電やプラズマ処
理などの表面改質処理を施した電池用セパレータ、ある
いは特開平9−330694号公報のように不織布にバ
インダー樹脂を用いて親水性能を有する粒子を固着した
電池用セパレータが提案されている。
池用セパレータには、以下の問題点がある。例えば、前
者の場合、スルホン化処理、フッ素化処理、ビニルモノ
マーのグラフト重合処理は処理方法が複雑でありコスト
高となるだけでなく、廃液等の環境問題もあり敬遠され
る傾向にある。またコロナ放電やプラズマ処理の場合、
不織布の内部まで放電エネルギーが十分に伝わらず、不
織布内部の親水性能が低下し、充放電時の加減圧下での
親水性が不十分である。
は、有機溶媒に溶解したバインダー樹脂を不織布に含浸
させ、乾燥させるので、生産性が悪いだけでなく、環境
上よくない。さらに、ポリオレフィン系繊維が有機溶媒
に晒されるため、繊維強度が劣化する危険性がある。そ
して、得られた電池用セパレータは、バインダー樹脂が
不織布の構成繊維間に比較的多く浸透して繊維表面を被
覆してしまうので、不織布の空隙が少なくなり、電解液
の保液性に劣る。本発明は、上記問題点を鑑みてなされ
たものであり、生産性がよく、電解液の保液性に優れた
電池用セパレータおよび電池特性に優れた電池を提供す
ることを目的とする。
タは、1種類または2種類以上のポリオレフィン系繊維
を構成繊維とする不織布であって、構成繊維の繊維表面
の少なくとも一部の樹脂成分によってイオン交換性粒子
が固着されてなることを特徴とする。かかる構成を採る
ことにより、生産性がよく、電解液の保液性に優れた電
池用セパレータが得られる。
繊維は、1成分をエチレン−ビニルアルコール共重合体
とする複合繊維であることが望ましく、また、1成分を
高密度ポリエチレンとする複合繊維であることが望まし
い。
交換性粒子の平均粒子径をD、不織布の平均孔径をPav
e、最小孔径をPminとしたとき、Pmin≦D≦Paveの関係を
満たすことが望ましい。また、イオン交換性粒子は、不
織布中に2〜60重量%固着されていることが望まし
く、さらにイオン交換性粒子は、スルホン酸基を導入し
たジルコニウム系粒子であることが望ましい。
は、内圧が低く、サイクル寿命、容量維持率などの電池
特性に優れたニッケル−カドミウム電池、ニッケル−亜
鉛電池、ニッケル−水素電池等のアルカリ蓄電池用に好
適である。以下、本発明の内容を具体的に説明する。
種類または2種類以上のポリオレフィン系繊維を構成繊
維とする不織布形態を有する。本発明に用いられるポリ
オレフィン系繊維の不織布に占める割合は、80重量%
以上であり、より好ましくは、90重量%以上である。
前記繊維を構成するポリオレフィン系樹脂としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−
4−メチルペンテン−1、エチレン−ビニルアルコール
共重合体などのポリオレフィン系重合体またはその共重
合体が挙げられ、繊維形態としては、単一繊維、同心円
または偏心の鞘芯型複合繊維、並列型複合繊維、前記素
材が2種類以上混合されてなる混合繊維、海島型複合繊
維、あるいは分割型複合繊維などが挙げられ、断面形状
も円形、異形などいずれであってもよい。
ち、少なくとも1種類のポリオレフィン系繊維は、イオ
ン交換性粒子を固着させるために、乾熱、あるいは湿熱
で接着能を有する重合体あるいはその共重合体を1成分
とする複合繊維であることが好ましい。乾熱で接着能を
有する重合体またはその共重合体としては、低密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、ポリブテン−1などが
挙げられ、湿熱で接着能を有する重合体またはその共重
合体としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体が
挙げられるが、イオン交換性粒子との接着強力からし
て、高密度ポリエチレン、あるいはエチレン−ビニルア
ルコール共重合体が好適であり、高密度ポリエチレン/
ポリプロピレン、高密度ポリエチレン/ポリ−4−メチ
ルペンテン−1、エチレン−ビニルアルコール共重合体
/ポリプロピレンの組み合わせからなる接着能を有する
成分を鞘成分とした同心円鞘芯型複合繊維、あるいは分
割型複合繊維が特に好ましい。
繊維は、不織布中に10〜60重量%含有することが好
ましい。含有量が10重量%未満であると、接着強力が
低くなるため、セパレータとしても強力が弱くなり、6
0重量%を超えると、接着面積が大きくなるため、セパ
レータとしての通気度が小さく、電池内圧が上昇してし
まうからである。
ン交換性粒子は、構成繊維の繊維表面の少なくとも一部
の樹脂成分によって固着されている。ここでいう樹脂成
分による固着とは、予め樹脂自体に混合されたもの、あ
るいは粒子が個々および/または凝集した状態で繊維表
面を溶融したときに接着されたものを含む概念である。
本発明においては、特に不織布作製時、あるいは不織布
作製後、前記接着能を有する成分からなる繊維の接着能
を利用してイオン交換性粒子を均一に固着することが、
イオン交換性粒子の機能を発揮する点において有利であ
る。
系あるいはアクリル系の陽イオン交換樹脂やスチレン系
あるいはアクリル系の陰イオン交換樹脂からなる高分子
系イオン交換樹脂、あるいは酸化チタン、酸化アルミニ
ウム、酸化ジルコニウム、リン酸ジルコニウム、または
これらのスルホン酸基あるいはカルボン酸基を導入した
ものなどからなる無機系イオン交換性粒子が挙げられる
が、無機系イオン交換性粒子が耐アルカリ性および耐熱
性の点で好ましい。なかでも酸化ジルコニウムやリン酸
ジルコニウムをスルホン化処理し、スルホン酸基を導入
したジルコニウム系粒子が、電解液保持性に優れている
点で特に好ましい。
径は、30μm未満であることが好ましく、樹脂に混合
して紡糸する場合には、5μm未満が曳糸性や粒子の繊
維表面への露出性の点で好ましい。また、繊維ウェブあ
るいは不織布状態で直接固着させる場合には、イオン交
換性粒子の平均粒子径をD、不織布の平均孔径をPave、
最小孔径をPminとしたとき、イオン交換性粒子が、Pmin
≦D≦Paveの関係を満たすことが好ましい。イオン交換
性粒子の平均粒子径DがPmin未満であると、イオン交換
性粒子混合水溶液により粒子を不織布に固着させる際
に、粒子が不織布を担持できず通過してしまい、Paveを
超えると、不織布の孔が粒子で閉塞されてしまい、不織
布の通気度が低下してしまうからである。
60重量%固着されていることが好ましい。より好まし
くは、10〜30重量%である。イオン交換性粒子の含
有量が2重量%未満であると、セパレータのイオン交換
容量や親水性が低下し、容量維持率やサイクル寿命が低
下してしまい、60重量%を超えると、不織布の通気度
が低下するので、電池内圧が上昇して、電池寿命が低下
してしまうからである。
法について説明する。まず、イオン交換性粒子を樹脂に
混合して紡糸して、予め繊維自体に固着する場合であれ
ば、公知の混合装置を用いて混合させる。例えば、ヘン
シェルミキサー、スーパーミキサーなどで混合し、公知
の単軸または2軸押出機等で溶融混合して、あらかじめ
マスターバッチ化しておくと都合がよい。そして、公知
の溶融紡糸機を用い、溶融紡糸され、所定の繊度の紡糸
フィラメントを作製する。紡糸フィラメントは、必要に
応じて延伸され、繊維処理剤を付着させてもよい。親水
性の繊維処理剤を付着させると、さらに初期親水性が向
上するので好ましい。そして、必要に応じて、捲縮付与
装置で捲縮を与え、所定の長さに切断されて繊維表面に
イオン交換性樹脂を固着した繊維を得ることができる。
そして、得られた繊維は、公知の不織布製造方法により
不織布化されて、イオン交換性粒子が固着された不織布
を容易に得ることができる。
接固着させる場合であれば、1種類または2種類以上の
ポリオレフィン系繊維を構成繊維とする繊維ウェブを作
製する。繊維ウェブの形態は、カード法、エアレイ法な
どにより得た乾式ウェブ、湿式法により得た湿式ウェ
ブ、あるいはメルトブロー法やスパンボンド法などの直
接法により得た長繊維ウェブが用いられる。なかでも、
前記構成繊維の繊維長が3〜25mmからなる湿式ウェブ
が均質なウェブを得る点で好ましい。より好ましい繊維
長は5〜15mmである。繊維長が3mm未満では後述する
高圧水流処理時に繊維が飛散し、繊維間の交絡が不十分
となり、工程上好ましくなく、25mmを超えると特に湿
式抄紙法によって不織布を製造する場合、スラリー中に
おける繊維の分散性が悪くなり均一な不織布を得ること
ができないからである。
理、熱風加工処理、高圧水流処理等の方法により処理さ
れる。特に構成繊維のなかに分割型複合繊維を含有して
いる場合、高圧水流処理により構成繊維同士の絡合させ
るとともに分割型複合繊維を分割させると都合がよい。
て調節しうるが、30〜100g/m2にすることが望まし
い。30g/m2未満では不織布の強力が低くなるため、正
極と負極の間でショートが発生しやすくなり、100g/
m2を超えると通気性等が低下するからである。
散させて混合した粒子混合溶液としたもの、あるいは粉
末状のものを、得られた繊維ウェブあるいは不織布に公
知の方法で含浸、散布、あるいは塗布し、その後、乾
熱、あるいは湿熱を利用し、構成繊維の繊維表面の少な
くとも一部の樹脂成分によりイオン交換性粒子を固着さ
せて、電池用セパレータとなす。このとき、イオン交換
性粒子を少なくとも2層の繊維ウェブあるいは不織布の
間に散布、あるいは塗布した後、乾熱、あるいは湿熱に
より固着させてもよい。また、イオン交換性粒子を固着
させた不織布の少なくとも片面に不織布やフィルムなど
の他のシートを積層してもよい。そして、少なくとも一
部の樹脂成分により接着させる条件は、例えば、高密度
ポリエチレンであれば、120〜140℃付近の温度の
熱風や熱ロールなどに通して乾熱接着させるとよく、エ
チレン−ビニルアルコール共重合体であれば、含水状態
の繊維ウェブを70℃以上の熱風や熱ロールなどに通し
て湿熱接着させるとよい。勿論、必要に応じて、親水性
界面活性剤の付与、コロナ放電などの他の親水化処理や
カレンダー処理による厚み調整を施してもよい。
を組み込んだ電池は、内圧が低く、サイクル寿命、容量
維持率などの電池特性に優れたものとなる。
具体的に説明する。なお、得られた不織布孔径、通気
度、保液率、イオン交換容量、内圧、サイクル寿命、お
よび容量維持率は以下のとおり測定した。
て、測定した。
定する。次に比重1.30のKOH溶液中に試験片を浸
漬し、KOH溶液を1時間吸収させたのち液中から引き
上げて10分間放置した後、試験片の重量(W1) を測
定し、保液率(%)=((W1 −W)/W)×100の
式より保液率を算出した。
験片を蒸留水で中性になるまで洗浄し、100℃で乾燥
する。その乾燥後の試験片をビーカーに入れ、そのなか
に0.1M水酸化カリウムを10ml加える。さらに、別
のビーカーに10mlの水酸化カリウムを入れる。これら
両方のビーカーの水酸化カリウムをフェノールフタレイ
ン指示薬を用い0.1M塩酸により標準滴定する。この
ようにして測定されたイオン交換能力は下記式によって
算出される。 IEC=(t2−t1)/10W1 t1は試験片の入ったビーカーからの滴定値、t2は試験
片の入ってないビーカーからの滴定値、W1は試験片の
重量を示す。
シメチルセルロース(CMC)、ポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)に水を加え混練りしスラリーを調整
した。このスラリーをニッケルメッキしたパンチングメ
タルに浸漬塗りした後80℃で乾燥し、加圧成型して水
素吸蔵合金負極を作成した。正極は、公知の焼結式ニッ
ケル極を使用した。上記の負極、正極の間に各セパレー
ターを挟み電槽缶に挿入し、電解液を注液することで、
円筒形密閉ニッケル水素電池を作製した。
み立てる。この電池を使用し、初期活性を行った後、充
電0.1C率で、16時間、休止時間0.5時間、放電0.1C率
で終止電圧1.0Vとし、5サイクル充放電を繰り返した。
その後、1.0C率で120分充電した後の圧力を測定し
た。
間、休止0.5時間、放電0.1C率で終止電圧1.0Vとし、1
0サイクル充放電を繰り返し、電池初期活性を行った。
そして、初期活性を行った後、充電1.0C率で、1.2時
間、休止時間0.5時間、放電1.0C率(終止電圧1.0V)で
理論容量に対する利用率が90%以下になったときのサ
イクル数を求めた。充放電は25℃で行った。
間、放電0.1C率で終止電圧1.0Vとし、5サイクル繰り返
した後の放電容量に対し、同条件(0.1C率)で充電後、
45℃下で14日間放置したときの残存容量(0.1C率放
電、終止電圧1.0V)の比を自己放電後の容量維持率とし
た。充放電は25℃で行った。
ン、芯成分がポリプロピレンからなる繊度1.6dtex、
繊維長6mmの鞘芯型複合繊維(以下、A繊維という)を
30重量%、ポリプロピレン/エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体の組み合わせからなる繊維断面が放射状に
16分割された繊度3.3dtex、繊維長5mmの分割型複
合繊維(以下、B繊維という)を50重量%、および繊
度1.1dtex、繊維長6mmのポリプロピレン繊維(以
下、C繊維という)を20重量%を湿式抄紙して湿式不
織布を作製し、水圧10MPaの高圧柱状水流を噴射して
B繊維を分割させて、イオン交換性粒子固着用基布を作
製した。この基布の目付は50g/m2であり、最小孔径Pm
inが5.5μm、平均孔径Paveが32μmであった。
ニウムをスルホン化処理したイオン交換性粒子(第一希
元素化学(株)製、以下、ZrO2/SO4と称す)と水を混
合させ、50重量%混合水溶液を作製する。そして、前
記基布に、混合溶液を常温で噴霧する。その後、135
℃で粒子を構成繊維のうち主としてエチレン−ビニルア
ルコール共重合体により湿熱接着させると同時に乾燥さ
せ、電池用セパレータを得た。
混合水溶液を基布に噴霧する以外は、実施例1と同様の
方法で電池用セパレータを得た。
混合水溶液を不織布に噴霧する以外は、実施例1と同様
の方法で電池用セパレータを得た。
繊維40重量%を湿式抄紙して、イオン交換性粒子固着
用基布を作製した。この基布の目付は60g/m2であり、
最小孔径Pminが20μm、平均孔径Paveが150μmであ
った。次に、実施例1の混合溶液を常温で噴霧した後、
140℃で粒子を構成繊維のうち主としてポリエチレン
により溶融熱接着させると同時に乾燥させ、電池用セパ
レータを得た。
は実施例1と同様の方法で電池用セパレータを得た。
0重量%を湿式抄紙し、湿式不織布を作製した。そし
て、得られた不織布をZrO2/SO4とスチレン−エチレン
−ブチレン−スチレン系共重合体(SEBS)のトルエ
ン溶液に含浸し、乾燥してZrO2/SO4をSEBS樹脂で
不織布に固着した電池用セパレータを得た。実施例1〜
4、および比較例1〜2の物性を表1に示す。
特に実施例1、2において高度なサイクル寿命および容
量維持率が得られた。比較例1においては、イオン交換
性粒子が存在しないため、イオン交換容量がなく、保液
率も低くなり、サイクル寿命や容量維持率が低くなっ
た。また、比較例2においては、SEBS樹脂でイオン
交換性粒子を固定しているため、SEBS樹脂が不織布
の孔をある程度閉塞させてしまい、不織布の通気度が低
下して、電池内圧が上昇し、サイクル寿命が低くなっ
た。
たは2種類以上のポリオレフィン系繊維を構成繊維とす
る不織布であって、構成繊維の繊維表面の少なくとも一
部の樹脂成分によってイオン交換性粒子を固着させるこ
とにより、特別に接着用の樹脂を必要としないため、構
成繊維間の空隙を確保することができ、電解液の保液性
に優れた電池用セパレータが得られる。また、イオン交
換性粒子の不織布への固着において、有機溶剤を使用し
ないため、繊維強力が低下することがなく、セパレータ
の強力が低下することがないだけでなく、生産性にも優
れている。
オン交換性粒子は、酸化ジルコニウムやリン酸ジルコニ
ウムをスルホン化処理し、スルホン酸基を導入すること
により、特に電解液保持性に優れている。そして、本発
明の電池用セパレータを組み込んだ電池は、内圧が低
く、サイクル寿命、容量維持率などの電池特性に優れた
ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−亜鉛電池、ニッ
ケル−水素電池等のアルカリ蓄電池用に好適である。
Claims (7)
- 【請求項1】 1種類または2種類以上のポリオレフィ
ン系繊維を構成繊維とする不織布であって、構成繊維の
繊維表面の少なくとも一部の樹脂成分によってイオン交
換性粒子が固着されてなることを特徴とする電池用セパ
レータ。 - 【請求項2】 少なくとも1種類のポリオレフィン系繊
維が、1成分をエチレン−ビニルアルコール共重合体と
する複合繊維であることを特徴とする請求項1記載の電
池用セパレータ。 - 【請求項3】 少なくとも1種類のポリオレフィン系繊
維が、1成分を高密度ポリエチレンとする複合繊維であ
ることを特徴とする請求項1記載の電池用セパレータ。 - 【請求項4】 イオン交換性粒子の平均粒子径をD、不
織布の平均孔径をPave、最小孔径をPminとしたとき、イ
オン交換性粒子が、Pmin≦D≦Paveの関係を満たすこと
を特徴とする請求項1記載の電池用セパレータ。 - 【請求項5】 イオン交換性粒子が、不織布中に2〜6
0重量%固着されていることを特徴とする請求項1また
は4に記載の電池用セパレータ。 - 【請求項6】 イオン交換性粒子が、スルホン酸基を導
入したジルコニウム系粒子であることを特徴とする請求
項1、4、5のいずれかに記載の電池用セパレータ。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の電池用
セパレータを組み込んだ電池。
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